重慶港へ
18:00前に重慶南濱国際青年旅舎を出て南坪の路線バスターミナルから382路のバスで朝天門へ向かう。19:00前、朝天門に到着する。降ろされた終点のバス停から重慶港までは徒歩10分ほどだ。重慶港に到着して3号码头(埠頭)へ行かなければならないのだが乗客たちは重慶港の售票大厅からケーブルカーで埠頭へ下りて行くが、このケーブルカーは有料で2元もする。
自分は金が勿体無いので歩いて行くことにするが徒歩ではどこから下りていけばよいか分からないので、とりあえず、荷物の検査を受けてそのままケーブルカーの方へ進むが予想通り切符を買っていないので係員から追い出される。係員に「歩いて埠頭へはどう行けばよいのですか?」と聞くが無視される。無視されて機嫌が悪くなったので改札口をわざと塞ぎ乗客が通れないようにして再び聞くが「切符を買え」「2元だ」とか言って教えてくれない。
後ろの乗客たちには悪いが改札口を塞いだままでしつこく聞くとようやく「4号埠頭から行け」と横柄な態度で返答。後ろの乗客たちは「韓国人だ!」とか騒いでいる。残念ながら韓国人ではなく小日本が目の前にいるのだが・・・。まあ、歩いて下りるので十分です。係員の態度も貧乏人には横柄だし。
售票大厅を出て朝天門広場へ向かうと 「4・5・6号码头」と書かれた表示を発見する。暗い階段を下りて行き途中の乞食を無視して進むと埠頭が見えてきた。ケーブルカーが降りていく所が3号埠頭なので周囲を確認して4号埠頭から3号埠頭へ行けそうな道を見つける。
4号埠頭を通り3号埠頭へ何とか辿り着き江山10号に乗船する。
江山10号で重慶港を出港
江山10号に乗船してフロントで部屋の割り当てを受けて部屋へ行く。宿泊する部屋は8人部屋でテレビ・トイレ・シャワー付きなのだがドアノブが壊れており、ついでにトイレのドアには鍵がない。4星級と言っても3等室だと星無しの扱いだ。
おまけに1番眺めが良さそうな最上階の5階は景観台(观景台)になっており60元払わなければ立ち入ることが出来ないし、3階の船首は喫茶店になっている。4階は操舵室、2階は乗客立ち入り禁止で船首から三峡を見ることは出来ない。遠まわしに「金のない貧乏人には用はない。客でなく荷物扱いだ。」と言われているようだ。旅游船と唄っているので金持ちには優しく貧乏人には厳しそうだ。
船内には白人旅行客も数人確認できたが1等室とかの乗客なのだろう。フロントで日程を確認すると11/6 23:00重慶発、11/10 02:30宜昌着となっている。真夜中に宜昌着とは・・・。それと、食料はカップ麺3個しかない。3等室で見かける乗客はカップ麺を1箱とかお菓子を大量 に買い込んでいる。船内や上陸地点では食料は高いから事前に準備しているのだろう。自分もカップ麺を1箱とか買い込んでおけばよかった。でも、中国のカッ プ麺は唐辛子をやたらと使っているので辛いだけで美味しくないから・・・。
22:00頃、部屋にいた乗客たちが寝始めたので自分も寝ることにする。明日は 06:30に豊都鬼城着となっているので皆早寝のようだ。寝ていると警笛が鳴るのでGPSで時間を確認すると23:00だった。出港したようだ。明日起きたら豊都鬼城だ。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 20元 | |
バス | 1元 | 路線バス |
合計 | 21元 |
豊都鬼城
05:30頃に起床する。外はまだ夜が明けていないが乗客たちは既に起きている。06:30を過ぎても豊都鬼城には到着しておらず結局到着したの07:00頃だった。
豊都鬼城は09:30までに乗船、10:00出港でそれまでは自由行動だ。自分は徒歩で豊都鬼城へ向かうが乗客は電動カートで移動していく。豊都鬼城は伝説によれば人は死ぬと皆この地に帰ると言い伝えられており仏教と道教を合わせて地獄を表現している。まあ、日本の恐山のような所だ。
07:20過ぎ、豊都鬼城の入口に到着するが入場料は80元なので予定通り船へ引き返すことにする。分かっているが入場料高すぎだ!途中で朝食にワンタン麺(馄饨面)を5元で食べる。やはり観光地での食事は高い。通常は3元前後だろう。でも、カップ麺よりはましだろうか?悩むところだ。
08:00頃、船に戻るがほとんど乗客はおらず静かだった。10:00になり出港の時間なのだが遅れているようで10:15頃に豊都鬼城を出港する。次の青龍瀑布は16:00到着になっている。それまでは、長江の景色を見て過ごすことになりそうだ。
青龍瀑布はバスで・・・
16:00頃、青龍瀑布埠頭(庆龙瀑布码头)に到着するがフェリーに乗船しているガイドに聞くと青龍瀑布まではここから更にバスで40分、見学は40分ということだった。
見学40分では青龍瀑布だけで甘寧墓までは見ることは出来ないだろう。それに入場料80元は高すぎる。青龍瀑布は止めておくことにしよう。船は青龍瀑布へ行く乗客を降ろすとすぐに出港する。先に進んで19:00頃に青龍瀑布へ行った乗客と万州で合流するということだった。
万州に寄港
18:30頃、万州に寄港する。ここで青龍瀑布から戻ってくる乗客を待つのだが下船することは出来ない。でも、埠頭の売店とかを利用するのは大丈夫だが外へは出られなくなっていた。19:00頃、青龍瀑布から乗客が戻ってきて19:30頃出港する。
予定より少し遅れているが22:00頃、次の張飛廟到着と知らされる。それまでは船内でくつろぐのだが、この江山10号の乗客の質は、まあ、はっきり言って凄い。そこらじゅうで優秀な中華民族が痰を吐く音を奏でている。同じ部屋の乗客も、あの「かー、ぺっ!」と音を出して痰を吐いている。やはり中国人が利用する観光フェリーということだ。乗客は皆、旅行客だから収入が高くてマナーもしっかりしていると思ったが、その辺の農民と同じだった。
張飛廟
22:00頃、張飛廟に到着する。下船して張飛廟まで歩いていくが入場料が40元なので入口を見て終わりにする。船に乗船しているガイドが「張飛廟見る の?」と聞くので「入口だけ」と答える。このガイドは船会社のガイドらしく乗船時に部屋の割り当てとかをしてくれた。それに、こちらが日本人ということも 知っている。各旅游景点で下船するたびに「見るの?」とか言って入場券の売り込みもしっかりしている。まあ、小日本がうろちょろしているので目に付くのだ ろう。
張飛廟は18:00には閉まってしまうのだが夜に三峡下りのフェリーが寄港するので実際はフェリーが来る限りは入れるようだ。張飛廟は見物するか迷ったがお金が勿体無いので張飛廟の入口だけ見物して船へ戻る。途中、食堂で素麺を4元で食べるが張飛廟から戻ってきた乗客達が「張飛廟は小さな廟だった」と話しているのが聞こえた。どうやら40元払って見物するほどの物ではなさそうだ。
船に戻り23:00頃、就寝する。明日は06:30頃、白帝城到着だ。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 15元 | |
合計 | 15元 |
白帝城到着と思ったら
06:30頃、白帝城に到着したと思ったら手前の奉節に到着していた。白帝城へ行く乗客はここから小型船に乗換えて向かうことになっていた。小型船は白帝城の入場券(90元)を買った乗客しか乗れないので自分は埠頭を散歩するしか出来なかった。
10:00過ぎに白帝城から乗客が戻って来たが2隻の小型フェリーを繋げて戻ってきた。
連環の計をやっているようだ。風向きもちょうど良いので火舟を突入させたらと考えてしまう。
10:30に奉節を出港するが予定では10:00出港だったのだが・・・。
白帝城と瞿塘峡では痰、唾が降る
奉節を離れて10分ほどで白帝城を通過するが、ただの小島で三峡ダムのせいで想像とかなり違っていた。
白帝城を通過する頃から風景もいよいよ三峡らしくなってきた。瞿塘峡を通過するようだ。
瞿塘峡に入ると金持ちの中国人たちは5階と3階の船首から三峡下りを満喫するのだが、金のない貧乏人の小日本は2階の船首近くで瞿塘峡を見物する。でも、 前方に広がる瞿塘峡をすべて見ることは出来ない。今更60元払って5階の景観台から見物しようにも場所はないだろう。
まあ、貧乏人らしく通路から瞿塘峡を 見物するのだが、上から頻繁に痰、唾が降ってくる。白帝城を通過する頃からだ。そう、3階と5階にいる金持ちの中国人たちが吐いた痰、唾だ。痰、唾だけで はなく、ついでにゴミも降ってくる。さすが5000年の歴史を持つ中国だ。三峡下りでも痰吐き、ゴミのポイ捨ては健在だ。上から痰やゴミが降ってくる中で瞿塘峡の撮影を撮影をする。
瞿塘峡の景色は良いのだが上から絶えず痰が降ってくる。優秀な中華民族は三峡下りでも痰吐きは忘れないようだ。自分のような小日本にはとても真似出来ない。一等国の中国の人民たちの行動は三等国の小日本には理解することが出来ないだろう。小日本も優秀な中華民族に見習い三峡下りで痰を吐くようにしなければならないのだろうか?
中国政府は「痰を吐くな、ゴミのポイ捨てするな」と宣伝しているが、三峡は「痰吐き、ゴミのポイ捨て」が常識のようで中国政府の統治が行き届いていないようだ。
巫山から小三峡
12:15頃、巫山港に寄港する。ここから小三峡へ小型船で向かうのだがお金のない自分は小三峡の入場料210元が払えないので埠頭で小三峡へ向かう小型船とお金持ち中国人たちを見送る。もちろん、白人も数人いた。
巫山港は明日の05:00出港予定なのでそれまで自由行動なのだが、港から巫山の街まで登る気は起きないので港の食堂で4元の炒飯を食べるが三峡下りでようやくそこそこ量のある食事ができた。
今までは量が少ない餛飩や素麺とかだったが巫山で値段と量がまあまあ妥当な店があった。18:45頃、小三峡から乗客が戻ってきた。恐らく小三峡の景色は絶景だったのだろう。まあ、貧乏人の小日本には訪れることの出来ない場所だ。
ぼったくり食堂に遭遇
夕飯を食べに下船して港にある食堂で夕飯を食べるが、ここはぼったくり食堂だった。土豆丝と米饭を3杯で会計時にご飯が1杯3元とか老板がほざくので、文句を言うとメニュー表を老板が持ってきて「1杯3元だろ」とか言うがメニュー表には「米饭3元/人」と書いてある。「1人3元じゃないか」と言って8元払うが老板は「お前韓国人だろ」とか言うが無視する。
どうやら漢字が読めないと思って騙そうとしたようだ。韓国人でも漢字は読めると思うのだが・・・。どうして優秀な中華民族は騙して商売しようとするのだろうか?騙して商売するのは中華民族の伝統なのだろうか?
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 20元 | |
合計 | 20元 |
巫峡
06:00頃、巫山港を出港する。予定だと05:00出港だったのだが遅れての出港だ。恐らく夜明け前なので明るくなってから巫峡を通過するように調整したのだろう。06:30頃に夜が明けてきた。
07:00頃、船内放送で女神峰を通過していることを知る。左舷には旅行客が溢れており皆撮影をしている。近くで団体客がガイドの説明を聞いており一緒に 説明を聞く。女神峰を見てすぐに船内へ戻る。さすがに長時間外にいるのは寒くて辛い。
巴東を過ぎて屈原故里へ
湖北省へ入り巴東を通過する。10:20頃、梯帰の屈原故里に到着する。
屈原は春秋戦国時代の楚国の政治家、詩人である。屈原故里は入場料が90元なので当然ながら見物しない。
旅游区に入るだけでも2元取られるので埠頭から屈原故里を見るだけにする。
西陵峡
三峡ダム
14:15頃、三峡ダムに到着する。ここで三峡ダム近くの太平渓港に寄港して三峡ダムを見物する乗客が下船していく。更に宜昌へ行かずに武漢へ行く団体? の乗客は荷物を持って下船し、三峡ダム見学後にそのままバスで武漢へ向かう。ここで気付いたのだが、この船には白人が16人乗船していることが分かった。 まあ、恐らくもっといるかもしれない。
自分は当然のことながらお金がないので太平渓港を見物して船に戻る。予定では17:00出港なので、それまでHP作成で過ごすことにする。
三峡下り最大の失敗
17:00頃、三峡ダムから乗客たちが見物から戻ってきた。船内放送では夕食の案内を放送しており、最後の食事だからと2階の餐厅へ行く。ここで什锦炒饭 (10元)と青椒土豆丝(8元)を食べるが、何とご飯が食べ放題だった。この時、三峡下り最大の失敗に気付く。ご飯が食べ放題ならわざわざカップ麺を食べたり、港や観光地の高い食堂を利用する必要はなかった。
1日2食、青椒土豆丝だけで十分乗り切れたのだ。ご飯1杯1元と換算しても4,5杯は十分食べられ るので余裕で元は取れるではないか!反省しながら什锦炒饭と青椒土豆丝を食べるが少しでも元を取るべく、更にご飯を3杯食べるが、ここで追い討ちをかけるように緊急事態発生!ご飯のお代わりに行っている間にテーブルの青椒土豆丝が片付けられているではないか!すぐに服務員に言ったが既に時遅しで青椒土豆丝は処分されていたが、代わりに麻婆茄子(10元位)を持ってきてくれた。
まあ、炒飯食べて更にご飯を食べている客なんて普通はいないから片付けられても不思議はない。でも、代わりに麻婆茄子とは・・・。茄子は嫌いなのだが・・・。しかし文句は言っていられない。麻婆茄子もしっかり食べて満腹の状態で餐厅を後にする。大食いで米さえ食べられれば良い人にとっては江山10号はある意味で天国だ。自分は天国を見つけるのが遅すぎた。
三峡ダムを通過
ちょうど餐厅で食事をしているときに江山10号が太平渓港を出港して三峡ダムへ向かう。
三峡ダムのロック式ゲートを通過するのだが、このゲートがやたらとでかい。ゲート内には既に何隻かの船がいます。さすが中国が誇る三峡ダムだ。18:45頃、ゲートへ突入する。
ゲート内の水位が下がり、次のゲートへ向かうのだが、この間に1時間近くの時間が掛かる。
巨大な扉が閉まると放水が始まり水位が下がり次の区画へ進みます。初めは乗客たちと一緒に写真撮影をしていたのだが徐々に食後の眠気が・・・。部屋に戻り寝ることにする。ゲート通過後に三峡ダムを撮影しようと思ったが夜ではほとんど見えない可能性があるので宜昌まで寝ることにする。宜昌には明日の02:00到着予定だ。
三峡下りを振り返る
今回の三峡下りを振り返ってみるが江山10号については不満が多い。船首部分から三峡の風景を楽しむには5階の展望台と3階の喫茶店からしか見ることが出来ない。5階の展望台は60元を払わなければ立ち入ることはできないし、3階の喫茶店は当然利用することもない。これは金のない客の締め出しで金持ちしか利用できない。
貧乏人は船尾から三峡の全景を見ることができるが船首から見るのと比べれば見劣りするだろう。船室はドアノブが壊れているしトイレの鍵はない。シャワーはあるがトイレとシャワーが一体になっているので鍵無しで使うのは・・・。
乗客についてはほとんどは中国人で常に痰吐きの音を聞いたり、長江に痰を吐いたりゴミを捨てる光景が目撃できる。白人の乗客もいるが白人は一等室とかだろうからあまり不快な思いはしてはいないだろう。餐厅はご飯が食べ放題だから大食いにとっては非常に助かる。まあ、総合的に考えれば今回の三峡下りは料金の割にはあまり良いとはいえなかった。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 18元 | |
合計 | 18元 |