忠烈祠
0800頃、ユースを出て287路のバスで忠烈祠へ向かう。忠烈祠は1969年に北京の故宮太和殿を模して建立され、清仏戦争、辛亥革命から抗日戦争、国 共内戦で戦死した兵士やSARSの治療で殉職した医師など33万人が祀られているそうでツアーで必ず見学するといってよいほどの台北の定番観光地である。
ここの見所は衛兵の交代式なのだが朝一番で衛兵が任務に着く所を見物する事にして0840頃、忠烈祠に到着する。しかし、開園前なのに既に日本人観光客が入口の衛兵の脇で記念撮影を・・・。しかも、そこら中で日本語が飛び交っておりここにいる観光客の半数は日本人じゃないか!
0900になり衛兵が大殿へゆっくりと行進して行き、その後ろを観光客が金魚の糞の様に付いて行く。そして、衛兵が大殿で警備の任に就くと観光客による撮影会が始まる。
これだけ観光客が騒いでいるにもかかわらず衛兵は動かずにじっと遠くを見つめているだけだ。凄い精神力と体力だ。
日本人観光客という嵐が過ぎ去り静寂が戻ってくると自分にとっての衛兵の撮影会が始まる。邪魔な日本人観光客も写っておらず満足のいく写真が撮影できた。
そして、この時に係員が衛兵の服装を整えたり汗を拭いたりしているではないか!衛兵は一切動かず警備するのが任務なので係員が不埒な観光客がいないか監視するだけでなく衛兵の汗を拭いたりもしているようだ。
MRTに乗車
0930頃、忠烈祠を後にしてMRT圓山駅へ向かうが1000頃、車のブレーキ音が聞こえると乗用車が目の前で道路脇の樹木に突っ込んでいった。物損事故の発生である。台北でも事故を見る事になるとは・・・。
1010頃、MRT圓山駅に到着、台湾の地下鉄である台北捷運に始めて乗車だ。と言っても、圓山駅では地上を走っているのだが・・・。
龍山寺
1035頃、駅を出て徒歩1分ほどで龍山寺に到着する。
龍山寺は清の乾隆3年(1738)に建立された台北の古刹で嘉慶20年に大地震に遭い建て直され、同治6年に暴風雨で再び修復され、その後は民国8年には白蟻の被害で大規模な修復と改築が行われ民国13年に完成する。
そして、ここも台北の定番観光地なので日本人が多い・・・。というか、日本人多すぎる!でも、ガイドは日本語が達者だ。もちろん、日本人観光客だけでなく参拝 者もたくさんいる。欧米人観光客は少しいたな。皆信仰心が厚いようで線香を供えたりしている。
で、ここは寺だ。外にはあいつがいた!乞食だ!まあ、台北駅の周辺にも乞食がいたので大して驚かなかったのだが台湾でも寺の門前は乞食にとっての定番の営業場所のようだ。
でも、大陸に比べれば乞食は極度に少ない。それに手無し、足無し、全身火傷とか悲惨な姿の乞食は一切見かけない。乞食に関しても大陸と台湾はかなり違うようだ。台湾は社会福祉にもしっかり予算をつけているということかな?どこかの国も宇宙遊泳する金があるなら福祉予算に回すべきだろう。
地蔵庵
1105頃、龍山寺の近くにある地蔵庵を訪れる。地蔵庵は清の乾隆25年(1760)に建立された廟だ。由緒正しい歴史ある廟なのだが商店街の中に埋もれており初めは気づかなかった。
そして、清の威豊6年(1856)に建立された青山宮、乾隆52年(1787)に建立された清水厳を訪れる。
台湾の物価は高い
昼食はユースホステルの裏手にある南陽街の快餐で食べるのだが55台湾ドルで人民元に換算すると12元ぐらいだ。結構高い・・・。
夕方に再び南陽街の快餐で夕食を食べるが1軒目は量り売りの快餐で自分で盛り付けておばちゃんが計って140台湾ドルだ。まあ、昼間の快餐の3倍近くの量なのだが正直言って食い足りない。もう1軒に寄ると店のおっちゃんが一目で日本人と見抜いてきた。大陸では人民に同化して日本人だと一目で見抜かれることは滅多に無かったが、台湾では簡単に見破られてしまった。
でも、日本人だと分かると快餐にカレーをおまけに付けてくれた。で、この快餐は60台湾ドルだった。今日の食費は255台湾ドルで人民元に換算すると55元くらいだ。台湾の物価は高い!これは米を買って自炊で何とか耐えるしか無さそうだ。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 255台湾ドル | |
バス | 15台湾ドル | 路線バス |
MRT | 36台湾ドル | |
合計 | 306台湾ドル |
国父紀念館
0820頃、ユースを出てMRTで国父紀念館(國父紀念館)へ向かう。国父紀念館は国父である孫文の銅像があり忠烈祠と同様に衛兵が警備しているのだ。0840頃、MRT國父紀念館駅に到着、出口を出て徒歩1分ほどで到着する。忠烈祠は開園前から観光客が押し寄せていたが国父紀念館は地元のおばちゃんたちがダンスをしていたりと地元民の憩いの場と化しており親子連れの観光客など数人が入口にいるだけであった。
0900前に衛兵の軍靴の音が聞こえてきた。いよいよ衛兵が警備の任務に就くようだ。
衛兵が孫文の銅像の前に到着すると開館になり少ない観光客たちが夢中で撮影をする。
衛兵が警備の任務に就くと観光客の撮影は終わり衛兵はじっと遠くを見つめて微動だにしない。
たまに係員が衛兵の汗を拭いたり制服のシワを直したりしている。でも、ここは建物の中だから忠烈祠よりは環境はいいだろう。でも、大変な任務である事には変わりない。
孔廟
台北駅に戻りMRTで圓山駅へ移動して1100頃、孔廟に到着する。
ここはいわずと知れた孔子を祀った廟だ。ここも台北では有名な観光地のようで日本人団体客がいた。どうも、台北は日本人観光客が多すぎる。
保安宮
そして、孔廟の近くにある保安宮を訪れる。
保安宮は清の嘉慶10年(1805)に創建され保生大帝を祀る道教寺院だ。もちろん、ここにも日本人の団体がいた。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 186台湾ドル | |
バス | 7台湾ドル | 路線バス |
MRT | 40台湾ドル | |
合計 | 233台湾ドル |
台北ホステルへ移動
1030頃、台北YH国際青年旅舎をチェックアウトして台北ホステルへ移動するが天気は小雨だ。台湾に来て初めての雨だ。台北ホステルは路地裏のちょっと分かり難い場所に位置しているが前日に場所を確認しておいたので迷わずに1100頃、台北ホステルに到着する。
ドミトリーは1泊300台湾ドルなのだが1週間前払いだと1泊分割引で1800台湾ドルだ。ドミには欧米人と韓国人が宿泊していた。今日は天気が悪いので観光には向かないので食料買出しだけにとどめておく事にする。
カルフールで米と牛筋を買ってカレー作る
で 台湾産と米国産のブレンド米4kg(135台湾ドル)、カレールウ、カレー粉、玉葱、牛肉などを購入する。日本を出発して以来初めて牛肉を購入する。貧乏 バックパッカーにとって牛肉を購入するという事はとても贅沢な事だ。
カルフールでは台湾産、米国産、オーストラリア産の牛肉が販売されていたのだがここは迷わず1番安いオージービーフの牛筋を購入する事にする。何gかは分からないが1パックで10台湾ドル(約30円)だ。他のちゃんとした牛肉は100g25台湾ドルとかでとても手が出ないのだ。しかし、牛筋も牛肉だ!今日の夕飯はビーフカレーだ!・・・。正確には牛筋カレーだな。
宿に戻り米を研いで、牛筋を煮込んでと調理を始めるが台湾の炊飯器は日本と違い炊飯器の中に水を張って米を炊くという物であった。1時間ほどで牛筋カレーが完成し食べるが1度にこれだけの肉を食べるのは日本を出てから初めてかもしれない。米4kg購入したのでこの1週間は米を炊いてしのぐ事になる。
台湾での1日の食費は100台湾ドルに!
台湾に来て以来1日の食費を明確に決めていなかったのだが色々計算して自炊した場合の実現可能な1日の食費は100台湾ドル(約300円、約21元)と算出した。
この内訳は、カルフールで食材を調達した場合で1日の米消費量を500gとすると台湾産と米国産のブレンド米4kg(135台湾ドル)が米500g当たりで約17台湾ドル、特売のカゴメのカレールウが100g当たり26.4台湾ドル、じゃがいも1個(約200g)9台湾ドル、玉葱2個(約 400g)18台湾ドル、人参(約400g)20台湾ドルで計90.4台湾ドルになる。
そして、残りの9.6台湾ドルで何か食材を追加できる。但し、カレーライスは夕食にするので問題は朝食と昼食だ。朝食と昼食抜きなら問題ないが1日1食は辛いので最悪は米だけで乗り切ることになる。それと、毎日カレーだと飽きるのでご飯を炊いて夕飯のおかずに快餐で便當を買ってくるという選択肢もある。
他にもカレールウではなくカレー粉(500g105台湾ドル)を使って具無しカレーピラフとかでしのぐという事も出来る。計画通りに進めば物価高の台湾でもかなりの倹約生活が実現できる。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 448台湾ドル | |
宿泊費 | 1600台湾ドル | 300台湾ドル×7-300台湾ドル |
合計 | 2248台湾ドル |
清真寺
1130頃、宿を出て善導寺からMRTに乗車して科技大樓で下車する。西へ歩くと大安公園に辿り着き更に西へ歩き1300頃、大安公園の西にある清真寺に到着する。清真寺は1958年に創建されたイスラム教のモスクで世界各地のイスラム教指導者が台湾を訪れた際にはここにも礼拝に訪れているそうだ。
反政府・反中デモ
1400頃、MRT忠孝復興駅の近くにある太平洋そごうにやってきた。別に買い物をするわけではない。昨日、テレビを見ていると民進党の CMで反政府・反中デモを呼びかけていたので、これから民進党主催の反政府・反中デモを見物するのだ。
既に交通規制で忠孝東路の半分はデモ参加者で溢れて おりあちこちで馬英九批判、中国批判、台湾独立の演説が行われている。今日の反政府・反中デモは太平洋そごう前を含めて台北市内5ヶ所からデモ隊が総統府前に集結することになっている。
参加者はかなり共産党が嫌いなようで「共匪」(共産匪賊)の幟も見かけた。そして、「CHINA FREE」「毒奶」(毒ミルク)の文字がかなり目立っており中国製品に対しての不信感が高いようだ。1500頃、デモ隊は総統府へ向けて移動を開始する。
総統府は不測の事態に備えてバリケードで封鎖されており厳重な警備体制が敷かれていた。そして、集結したデモ参加者は演説の度に歓声を上げている。というか、凄い人の数だ。総統府前に一体何人の市民が集まっているんだ?民進党の発表では60万人参加らしいが多少は誇張しているから話半分で30万だろう。それでも、30万人も集まっているのか?
しかし、天安門広場で同じ事とやったら確実に戦車で轢き殺されたり機関銃掃射で鎮圧だろう。さすが台湾はデモ活動を認める民主国家だな。因みに今日のデモは「1025反黑心‧顧台灣大遊行」と命名されており「有毒食品に反対し、台湾を護る」という意味で馬英九政権の無能を糾弾、劉兆玄行政院長(首相)の辞職を要求、中国に対して有毒食品の被害への賠償や補償を求めている。
そして、「反黑心商品(有毒食品反対)」「反一中教育(中国と一体化する教育政策への反対)」「反掏空主權(主権の空洞化に反対する)」「反一中市場(中国との市場統合に反対する)」「反無能政府」の5つのテーマが掲げられている。
台湾でも中国の有毒食品が流通しており問題になっているのだが毒ミルクに例えて「黑心馬奶」(有毒食品・馬英九乳?)という文字を見つけるが「100%支那血」という文字まで・・・。支那って使って大丈夫なんですか?
台湾人も中国人を蔑視する場合は支那と呼ぶようだ。中国人は台湾人を同胞と呼んでいても台湾人はそうは思っていないようだ。
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 10台湾ドル | |
MRT | 16台湾ドル | |
合計 | 26台湾ドル |
行天宮
0930頃、MRT善導寺駅からMRT中山國中駅へ移動する。今日は行天宮へ行こうと思うのだが行天宮とは関帝廟の事で関羽が祀られている。
0950頃、MRT中山國中駅に到着、通りを西へ15分ほど歩くと行天宮に到着。境内は参拝客で溢れ熱心にお供え物や線香をを供えたりしている。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
MRT | 16台湾ドル | |
合計 | 16台湾ドル |