ロシア国境・黒河

黒河国際公路客運站

06:00頃に起床してバスターミナルへ向かう。今日の天気は朝から快晴、日の出は03:34、日の入りは19:36だ。近くに4路のバス停「華富商場」があるのだがバスは07:00からの運行だ。

黒河国際公路客運站06:50頃、バスターミナルの黒河国際公路客運站に到着。

黒河国際公路客運站運賃時刻表バスの時刻表を確認するが愛輝行きのバスが午後に2本しかない。午前中は早朝06:30に1本あるようだが既に出てしまっている。愛輝行きは明日かな?

黒河国際公路客運站運賃時刻表ほかに方法はないか考えてみて、遜克(逊克)行きのバスが愛輝を通りそうなので、それを捕まえて確認するしかなさそうだ。

黒河国際公路客運站運賃時刻表09:20頃、遜克行きのバスが来たがダメであった。仕方ないので明日早朝の愛輝行きのチケットを購入する。黒河のバスターミナルは営業時間が05:30-16:30で早く始まり早く閉まるの要注意だ。上海などとは少々勝手が違う。

大碗湯麺

大碗湯麺09:30頃、朝食に大碗湯麺(6元/約120円)を食べる。野菜ラーメンと言ったところかな。量は多くあっさり味だ。

黒龍江(アムール川)

黒龍江(アムール川)駅前の鉄路街から郵政路を通り、10:00頃、黒龍江公園に到着。

ブラゴヴェシチェンスク街の中心部近くに黒龍江(アムール川)が流れており対岸にロシアのアムール州の州都であるブラゴヴェシチェンスクが見える。

旅俄華僑紀念館

旅俄華僑紀念館10:30頃、黒龍江公園の近くにある旅俄華僑紀念館を見物する。入場料は無料だがパスポート必須だ。

旅俄華僑紀念館内部は撮影禁止で旅俄華僑紀念館は清朝末期にロシアへ渡った華僑やソ連への留学生たちの歴史資料館である。中ロ友好が全面に押し出された内容で中ソ対立時代の「ソ連修正主義者」みたいなのは一切ない。あるのは中ロ友好の内容である。

黒河博物館11:40頃、黒河博物館を訪れるが改装中で閉館していた。この時間になると北緯50度以北の黒河でも暑い。天気予報によれば今日の最高気温は27度、最低気温は13度、夏日であるが東京よりは涼しいだろう。

大黒河島と黒河口岸

中俄自由貿易城12:10頃、黒龍江の中洲になる大黒河島に到着。島には大黒河国際商貿城と中俄自由貿易城がありロシア製品や中国製品があふれておりロシア人たちが買い物をしている。

大観覧車そして、この大黒河島には遊園地まであり大観覧車がある。大観覧車は街の中心近くの黒龍江公園からも見えるので目印になる。

黒河口岸さらに遊園地の隣にイミグレーションの黒河口岸がありフェリーで対岸のロシア・アムール州の州都ブラゴヴェシチェンスクへ渡れる。イミグレーション内部には売店や両替所があるので特に困ることはないだろう。

フェリーの運賃フェリーの運賃は片道96元、往復138元だ。

フェリー時刻表このフェリーは1日5往復で、08:00、09:00、11:00、13:30、15:00に黒河を出発する。ロシア側ブラゴヴェシチェンスクまでは15分のようだ。日本のパスポートだとロシアのビザが必要なのでビザのない自分は対岸へは渡れない。ビザを持っていればフェリーでロシアへ入国できる。

1路バス12:30頃、中俄自由貿易城の駐車場に1路のバスが停車していたので乗車して大黒河島から黒河市内へ戻る。運賃は1元だ。

1路バス路線図これが1路のバス路線図。路線図を参考にするとケンタッキーフライドチキンのある市中心街は華富商城(华富商城)と郵政局(邮政局)の辺になる。

12:50頃、黒河市内の華富商城(华富商城)で下車する。実は市中心部には地下商業街があり、それほど人口は多くはなさそうなのだが箱物はものすごく整っている。日本なら明らかに過剰投資で廃墟と化すのだが黒河は幸いテナントと客が入っている。

黒河の街バス停の華富商城(华富商城)からKFCまでは徒歩1分ほどで、KFCの東100mほどの所にユースホステルがある。KFC周辺は辺境でも結構賑わっているが、何故かKFCの前には武警の車両が停車している。黒河は武警が警備するほど治安が悪いのか?それとも国境の町だからか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18.8元
バス 7.7元 黒河→愛輝
バス 1元 路線バス
日用品 3.5元
合計 31元

黒河→愛輝

黒河→愛輝のチケット06:05頃、バスターミナルの黒河国際客運站にやってきた。今日は愛輝まで足を延ばしてみる。バスチケットは混雑を避けて昨日のうちに購入してあるので時間まで待つだけだ。運賃は7.7元で、06:30にバスが出発する。

バス愛輝までは1時間ほどだ。愛崗(爱岗)行きのバスに乗車して愛輝へ向かう。出発時は空席があったが市内で客を乗せて満席になる。

アムール川07:25頃、愛輝に到着する。ほとんど村に近い小さな町の南に璦琿歴史陳列館がある。バスは町の中心部と歴史陳列館の前を通る。この璦琿歴史陳列館を見学すると中国のロシアに対する本心が分かる。歴史陳列館は09:10開館なので近くの黒龍江(アムール川)で対岸のロシアを眺め町を歩いてみる。

人民公社ここは人民公社の跡地のようで、それ以前はロシアとの貿易のために税関が設置されていたようだ。

反ファシスト紀念館反ファシスト紀念館まであります。

璦琿歴史陳列館

璦琿歴史陳列館09:00に入場券の配布が始まりパスポートを提示して受け取る。09:10になり開館するが辺境の博物館なのに見学者が多い。意外と人気の観光地のようだ。

璦琿歴史陳列館ここ愛輝は旧称を璦琿と呼び、1858年に清朝とロシアの間で結ばれたアイグン条約(璦琿条約)の締結地で、この条約で黒龍江(アムール川)左岸がロシア領になった。

展示内容はロシアのコサック兵の侵略でアムール川左岸を奪われたという内容で中国語、英語、ロシア語で解説されており、人形で当時の光景を再現したりして、かなりの労力と予算を投入している。でも、都合が悪いのか内部は撮影禁止だが観光客は気にせず撮影している。そして、警備員がキレ気味・・・。

璦琿新城遺址昨日の黒河市内の旅俄華僑紀念館の中ロ友好とは真逆でいかにロシアが悪いかを訴えている。まあ、当時は列強の領土拡大が行われておりロシアが侵略というのはわからなくもないが、ロシアの主張は一切ないので中立的な内容ではない。ロシア側の主張も聞いとかないと・・・。まあ、プロパガンダとしては十分な効果が期待できるだろう。

黒龍江(対岸はロシア)09:40頃、陳列館を出て省道311号に出て黒河行きのバスが通るのを待つ。待っていると09:20発の黒河から遜克(逊克)へのバスが通過していった。遜克から黒河行きのバスが10:00に発車しているだろうから、そのうち通るだろう。

12:10頃、遜克→黒河のバスが来たので両手を振るが無視され過ぎ去った。こうなると次は14:00ぐらいのバスだろうか?このまま待っていても意味がないので黒龍江と対岸のロシアを眺めながら時間をつぶす。

携帯電波状況目の前がロシアなのでロシアの携帯の電波も届いている。おそらく黒龍江沿いは中国とロシアの両方の携帯電話が利用可能であろう。

寝過ごす

そして、やらかしてしまった。ついうたた寝してしまい時刻はちょうど14:00だ。やばい!急いで通りへ行くが来たのは黒河からのバスで黒河へ戻るバスは待ってもこない。すでにバスは行ってしまったようだ。

そうすると1時間後のバスに確実に乗車しないといけないので通りに張り付いて待つことにする。すると問題が発生する。自家用車で来る中国人観光客にやたらと「紀念館どこ?」「古城はどう行くの?」と聞かれるのだ。普通は地元民に道は尋ねるべきだが、よそ者が通りに立っているので黒河へ戻るバス待ちの観光客だと分かって道を聞くようだ。

15:05頃、黒河へ戻るバスがやってきた。ようやくバスに乗車して、16:00頃、黒河国際客運站に近くで下車する。運賃は8元だ。黒河国際客運站で明日の嫩江行きのチケットを購入しておく。運賃は61元で10:00発車だ。出発の準備を整えたので近くの食堂で大碗湯麺(6元/約120円)を食べる。

ユースホステルへ戻り老板娘に延泊のお願いをして宿泊費35元を支払う。夕飯は北の辺境にもあったイスラム食堂で蛋炒飯(9元/約180円)を食べる。食後はKFCが入っている華富商場のスーパーマーケット華富量販で缶ビール500ml(2.9元/約58円)を購入するが、ロシアのビールも取り扱っており気になる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 17.9元
宿泊費 35元
バス 61元 黒河→嫩江
バス 8元 愛輝→黒河
合計 151.9元

ロシア国境を乗り鉄・撫遠→黒河

出発準備

10:00頃、撫遠の中心街にあるスーパーマーケットでインスタントラーメンを購入して黒河行きの準備を整える。辺境地域でも棚には商品が溢れ品揃えは思ったよりもよい。
値段はペプシ600mlで3元とか微妙に高いのもあるが、康師傅のインスタントラーメン5袋セットが12.5元で田舎では一般的な価格だ。そして、北の辺境でもバナナが500gで2.99元で売られていた。

11:20頃、ユースホステルをチェックアウトして徒歩でバスターミナルへ。小雨が降る中で11:45頃、撫遠国際客運站に到着。撫遠駅へのバスは12:30出発なので、それまでは待機となる。バスターミナルは新しく町の規模からするとかなり大きい。国境の町として今後の発展を見込んで建設したのだろうが現状はバスの本数は少なく利用客も少ない。それにロシアとは陸路ではつながっていない。過剰投資にならなければよいが・・・。

バス12:10頃、バスに乗車して発車を待つ。席はすぐに埋まり利用客が結構多い。

撫遠駅

撫遠駅12:30にバスが発車して12:50頃、撫遠駅に到着。まずは切符売場へ行き予約していた切符を受け取るが並ぶ習慣のないおサルさんたちの割り込みがある。ロシアが近くても正真正銘の中国である。古代中国とは別物であるが・・・。

X線検査機切符を受け取り待合室へ行くがいつもの通り切符と身分証確認、手荷物のX線検査がある。

待合室待合室には売店がありここで食糧の補給ができる。撫遠駅は新しく無駄にでかい駅舎なのだが、雨漏りが2カ所もある。そして、トイレはすでに中国らしく掃除されておらず、何故か破壊されている部分もある。まだ、2012年の開業から約3年なのにどういうことだ?施工やメンテナンスはチャイナクオリティでボロが出てきているようだ。お得意のオカラ工程で建設したのか?

撫遠→綏化

K7066次の切符今日乗車する列車は13:58発、撫遠→ハルビン東のK7066次だ。途中の綏化で黒河行きの列車に乗り換える。席は硬座で綏化までの運賃は112元、距離845km、14時間52分の乗り鉄だ。

行先票改札が始まり列車に乗車するが車両がかなり古く傷んでおり廃車寸前の車両のようだ。硬座の乗客は少ないようで自分の乗車しいている車両は乗客は自分を含めて5人だ。おそらく前進鎮を過ぎると混雑してくるのだろう。どうも撫遠からは座席の硬座より寝台の硬臥のほうが乗客が多いようだ。

列車内定刻通り13:58に列車が発車してハルビン東へと走る。乗り換え駅の綏化には、明日の早朝04:50到着予定だ。そして、空いている今のうちにインスタントラーメンを食べておく。混雑してくるとカオス度が高くなりインスタントラーメンが食べられなくなる。

列車内イベント発生

予想通り前進鎮を過ぎると徐々に混雑して、23:00頃にジャムス(佳木斯)到着。そして、近くのガキがあの言葉を連呼し始める。「ニャオニャオ」だ。猫の鳴き声を真似ているのではない。「尿尿」で小便だ!

このパターンだと通路に放尿の確率が高い。母ザルがガキのズボンをおろし、ガキを抱えてトイレへ向かった。今回は床への放尿が回避された。しかし、ガキはチンコ丸出しで列車内を移動、いやチンコ付いてなかったな。アメリカでやったら児童虐待で逮捕されそうな気がするが・・・。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 15元
バス 5元 撫遠国際客運站→撫遠駅
合計 20元

綏化で乗り換え

03:00頃、夜が明け始める。すでに列車内は朝食のカップ麺を食べている乗客が多い。そして、目の前のおサルさんがゲップを連発する。しかも、1度や2度ではなく複数回もだ。なかなかレベルの高い客層だ。

綏化駅04:50頃、綏化に到着し下車する。下車する乗客が多く発車時刻を過ぎて駅の電光掲示板には次の列車が表示されている。切符売場へ行き12306.cnで予約した黒河行きの切符を受け取らなければならないが早朝でもすでに混雑している。珍しく自動発券機にも列ができておりフル稼働中だ。

こちらは窓口に並び順番を待つが、どうもおサルさんが多く割り込みが多い。おサルさんたちは切符を買おうとするが飼育係のおばちゃん、いや、窓口のおばちゃんに並んで購入するように言われ相手にされない。

15分ほど並んで切符を受け取り出口へ向かおうとするが割り込みのおサルさんたちが逆走してきて通路が塞がれ窓口が滞留する。窓口のおばちゃんが説教して追い払うが何が問題か理解しているのかは不明だ。このおサルさんたちは中国人なのだろうか?古代中国人は礼節とかを重んじていたが、現代中国人は・・・。文明は発展するはずだが中国は退化しているように思えてしまうのは自分だけか?

続いて切符と身分証確認、手荷物のX線検査を受けて待合室へ行くが、駅員はパスポートの中身を確認せず。これでは実名制の意味がない。

綏化→黒河

4031次の切符待合室へ入ったが、これから約4時間半待機して09:49発の4031次、ハルビン東→黒河に乗車する。席は硬座、運賃は44元、距離511km、約10時間の乗り鉄だ。

待合室は混雑はしているが座る場所は十分あるので問題はないと思ったが問題有りであった。ハエがやたらと多い。日本では考えられないハエの多さだ。どうやったら、これほどハエの大量発生が起こるのだ?ハエが飛び交う中で改札が始まるのを待つ。

改札口08:30頃、改札口の先頭を陣取っておくがおサルさんの痰吐きや唾吐きが多い。唐代には高度な文明を誇っていた中国であるが、現在は目の前で起こっている水準にまで低下してしまっている。孔子、孟子、杜甫、李白などの偉大な先人たちが築いてきた中国がおサルさんにより破壊されている。

改札口列が出来始めて列車の到着を待つが、ババア3人組が堂々と割り込んできたので後ろへ並ばせる。といっても、ババアたちは一番後ろではなくすぐ後ろに並んだだけであった。というか割り込み直したという表現が適切か?さすがにこれには呆れてしまうというか、これと似たような割り込みは以前にも遭遇したような・・・。ある意味で期待を裏切らないのが中国だ。

行先票09:45頃、改札が始まり乗車する。荷物置き場を確保して黒河まで約10時間の乗り鉄だ。

貴重なエアコン無し扇風機車両

扇風機車両09:49に定刻通り列車が発車する。今回は絶滅寸前の貴重な窓が開けられる扇風機車両だ。乗車率はほぼ100%だが荷物棚には少し空きがある。

昼頃になるとカップ麺を食べる光景が見られるが、お約束の展開で窓から容器を投げ捨てる光景が見られる。孔子や孟子たちは草場の陰で泣いているだろうが今日も中国は平常運転のようだ。古代中国の面影は一片のかけらもなく、ある意味でサルの惑星だろう。

畑途中の北安までは混雑していたが、北安から北は乗客が少ない。外はトウモロコシ畑や大豆畑が広がり徐々に森林地帯へ入っていく。

ロシア国境・黒河

黒河駅19:55にロシア国境の町・黒河に到着する。駅前にはボリタクと宿の客引きが多数待機している。駅前に宿が多数あるので特に予約しなくても客引きのおばちゃんに連れて行ってもらうのでも良いだろう。

今日の宿はeLongで予約しておいたおそらく黒河唯一のユースホステルの黒河緑竹青年旅舎だ。駅からは離れており黒河の中心街にあるので、とりあえず徒歩で向かう。

黒河駅を出たら左へ曲がりバスターミナルを通りすぎて大通りをひたすら歩く。昼間の到着なら駅前から4路のバスで市内へ楽に移動できるのだが、すでに路線バスの運行は終わっているので徒歩で行くしか無いのだが、2008年に訪れた時と比べると全く別の街に変わっていた。

まずは路線バスがある。そして、駅前から市中心部まで大通りが出来ている。自分の記憶では駅前から市中心部まではカオス度高めの路地なのだが、凄い変わり様だ。

舒美減肥中心20:25頃、市中心部のケンタッキーがある定交差点で右に曲がり目印の「舒美減肥中心」の看板を見つける。

黒河緑竹青年旅舎

黒河緑竹青年旅舎近くに小さく黒河緑竹青年旅舎の看板があったので中へ入り看板をたどりアパートの2Fへ。20:30頃、黒河緑竹青年旅舎に到着する。登記はオンラインではなく台帳への記帳だ。

黒河緑竹青年旅舎部屋は6人ドミトリーで1泊35元だ。アパートの1室をゲストハウスにしているようなのでドミトリーは少し狭めだが掃除はちゃんとしてある。欠点はトイレ・シャワー・洗面台が1室にまとまっているので朝晩の混雑する時間帯に要注意だ。ここが別々になっていると助かるのだが・・・。

黒河21:00頃、夜食を食べに出かける。黒河の中心街には夜市をやっておりロシア人もいたりして賑わっている。

冷麺とか

冷麺近くの食堂で冷麺(8元/約160円)と麻辣豆腐蓋飯(9元/約180円)を食べる。食後はスーパーマーケットでビールでも買おうと思ったら、黒河は21:00ぐらいで店や夜市の屋台が閉まり始めている。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 17元
宿泊費 70元 1泊35元×2
合計 87元