瀋陽 太清宮・錫伯家廟・実勝寺

瀋陽→遼陽

瀋陽駅06:10頃、中街から地下鉄1号線で瀋陽駅へ向かう。今日は高速鉄道の乗り鉄と寺の見物へ出かける。06:30頃、瀋陽駅に到着し切符売場で遼陽行きの切符を購入する。

瀋陽駅いつもの手荷物検査とかを終えて待合室へ入るが空港みたいに広い。

瀋陽駅待合室そして、かなりくつろいでいる人もいる。

D9098次の切符07:12発、瀋陽→大連北のD9098次だ。席は二等座で運賃は19.5元、遼陽までの65kmを25分で走る。

改札が始まるが混雑しており空いてからホームへ向かう。今回は久しぶりの動画撮影だが駅員の視線が痛い。今回の車両はCRH5Aでアルストムのペンドリーノが元になっている。D列車なので最高速度は250km/hでの走行になる。

列車が発車して速度を上げていくが途中まで在来線との共用区間なので150km/hぐらいまでしか速度が出ていなかったが高速鉄道の専用線へ入ると速度を上げて240km/hを超えるが250km/hまでは速度を出さずに遼陽に到着。

広佑寺

広佑寺牌坊07:45頃、遼陽駅から駅前通りの中華大街を歩き、08:00頃、白塔公園の隣にある広佑寺に到着。入場料は40元なのだが陝西旅游年票を使えば無料なのだが入口には誰もおらずゲートが開放され地元民が素通りしているので自分も素通り。

広佑寺広佑寺は後漢の頃に建立された千年古刹で関外古刹とも称されるが、主な寺の歴史は金代に入ってからになる。金の皇統5年(1145)に金の第五代皇帝世宗の母が遼陽にて出家し朝廷の援助で寺が拡張され「大清安禅寺」の名を賜り清安寺と称される。

元代になると広佑寺に名を改め、元の皇慶2年(1313)に白塔が修復され、明の洪武5年(1372)に明軍が遼陽を攻撃し広佑寺が焼けるが、洪武16年(1383)に寺が再建され、その後も修復が繰り返されるが、義和団事件で戦火に巻き込まれ破壊される。

広佑寺現在の広佑寺は2002年に新しく再建された寺であるが寺には5つの世界一がある。世界最大の青石牌坊、世界最大の青銅香炉、世界最大の大雄宝殿、世界最大の殿内木製の金箔仏像、世界最大の宮灯となっている。

広佑寺確かに山門前の牌坊は巨大だし、大雄宝殿も今まで見てきた寺とは全く規模が違う。

広佑寺大雄宝殿の釈迦牟尼像は大きさに圧倒される。

広佑寺寺は新しいがちゃんと僧侶がおり参拝者も多く寺としての宗教活動が行われている。

広佑寺40元の入場料は高いが、陝西省の法門寺よりは見物する価値ありだ。

遼陽白塔

白塔公園08:45頃、広佑寺の隣の白塔公園へ移動。この白塔公園は元々は広佑寺の敷地で公園内に白塔(遼陽白塔)と円通禅院がある。白塔は中国に現存する76の古塔のひとつで高さ71m、八角十三層、東北部最高のレンガ塔であり、中国六大高塔之一である。

白塔公園白塔の建立は金の大定年間(1161-1189)になり800年以上の歴史がある。

09:15頃、遼陽駅へ向かう途中、駅前のバス停で行き先が東京陵と表示されたバスを見かける。これはちょっと気になる。まだ午前中だし何があるか見に行くことにする。高徳地図で位置だけ確認して、09:20頃、駅前から23路のバスに乗車して終点の東京陵へ向かう。運賃は1元だ。

東京陵

東京陵10:15頃、終点の東京陵に到着するが、バス停から東京陵までは離れており来た道を戻り線路沿いに北へ歩くと古陵飯店とかいうレストランがあり坂を登り、10:30頃、東京陵に到着するが門が閉まっている。すると、東京陵の隣に住んでいるおばちゃんが声をかけてきた。おばちゃんは管理人で入場料10元とのこと。門を開けてもらい内部を見物するが、おばちゃんは一目で日本人だと見抜いてた。大体田舎だと気づいてもらえないのだが、東京陵は日本人がたまに来るらしく外人慣れしている。

東京陵ここで説明の石碑を見てヌルハチの弟シュルガチの陵墓であることが分かる。事前調査なしなのでシュルガチに関しては何も知らずに陵墓を見物する。(後で調べたら周辺に幾つか清朝の陵墓があることが分かる)

東京陵夏なので陵墓は草が生え放題で墓の前にはスイカが供えられていた。

遼陽→瀋陽

11:00頃、23路のバスで遼陽市内へ戻る。昼頃に遼陽駅前に到着して切符売場で瀋陽行きの切符を購入するが、窓口で「高铁?普铁?」と聞かれる。高鉄は当然知っているが、普鉄は初めて聞く単語であったがすぐに理解した。普鉄はT列車やK列車などの在来線を指す単語だ。在来線は30分以上遅延していたので帰りも高速鉄道の乗り鉄にして切符を購入、そのまま待合室へ移動。

待合室瀋陽と比べれば小さいが遼陽も待合室が広い。

G711次の切符行きはD列車であったが帰りはG列車で、12:28発、遼陽→瀋陽のG711次、席は二等座で運賃は29.5元、遼陽までの65kmを24分で走る。D列車と所要時間変わらないが運賃は10元高い。

改札が始まるが自動改札機の前は列でなく群れができている。群れに飛び込んでも疲れるだけなので少し待ってホームへ向かう。ホームの階段でG711次の入線を撮影するが、乗車口には誰も並んでいない。2022年の冬季オリンピック開催地が北京になったのだがマナー向上は大丈夫か?

今回はG列車なので最高速度は300km/hまで出ていたが250km/hのD列車と同じ線路、所要時間なので、どこかで速度を落として時間調整しているようだ。瀋陽に到着し地下鉄1号線で中街へ戻る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 10元
鉄道 19.5元 二等座 瀋陽→遼陽
バス 29.5元 二等座 遼陽→瀋陽
地下鉄 4元
バス 2元 路線バス
東京陵 10元
合計 75元

九一八歴史博物館

九一八歴史博物館09:30頃、中街のバス停から298路のバスで九一八歴史博物館へ向かう。運賃は相互利用できる昆明の公交ICカードで0.9元だ。10:30頃、九一八歴史博物館に到着する。言わずと知れた満州事変勃発の場所近くにある博物館、抗日記念館である。入場料は無料で特に身分証確認もなくそのまま入館。

九一八歴史博物館屋外には関東軍が爆破地点に設置した碑が展示されている。

九一八歴史博物館他にも色々と石碑が展示されている。館内は撮影禁止なので見て回るだけになるが見学者は撮影に熱心だ。記念撮影している見学者までいる。これでは禁止の意味無いような・・・。

資料展示が多いのだが館内は照明が暗く足元が少々危ないし一部ジオラマや拷問や解剖の様子を人形で再現した展示物は暗くてよく見えない。演出上暗くしないといけないのは分かるのだが、もう少し見物しやすくして欲しい。どういう展示内容になっているか実際に行ってみて確かめて欲しい。百聞は一見に如かずである。

11:00頃、博物館を出て隣の線路で撮り鉄しようと出口へ向かっていると、中国人の親子連れに記念撮影を頼まれる。で、撮影するのだが、おばちゃんは日本人に記念撮影を頼んでいるのに気づいているのかな?

満州事変現場付近で撮り鉄

CRH380BG博物館脇に線路があり、この周辺が南満州鉄道の爆破現場になる。ここから泥沼の戦争へと突き進むことになった場所であるが、今では撮り鉄にはちょうどよい場所になっている。一応表面上は平和な時代になったものだ。

CRH380BG在来線と高速鉄道の線路に分かれており、高速鉄道の撮影に向いている。30分ほどCRH380BGを撮影をしてから298路のバスで中街へ戻る。

夕飯はイスラム食堂で麻婆豆腐蓋麺(10元/約200円)を食べる。でも、まだ足りないので別のイスラム食堂で干拉麺(8元/約160円)を食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18元
バス 1.8元 路線バス
合計 19.8元

全真教龍門派の道観・太清宮

太清宮09:10頃、瀋陽故宮の北西にある太清宮を訪れる。入場料は2元で格安だ。

太清宮は清の康煕2年(1663)に全真教龍門派の第8代当主の郭守真により創建された道観(道教寺院)である。太清宮は創建時に三教堂と称しており、清の乾隆44年(1779)に太清宮と改称する。太清宮は東北地区の道教の中心地となっている。

太清宮瀋陽市内にある道教寺院であるが敷地はそこそこの広さがあり参拝客も多く賑わっている。歴史は古いが建物は比較的新しく工事中の部分もあり開発が進んでいる感じだ。

太清宮・関帝殿

関羽像境内には関帝殿があり関羽、関平、周倉の像がある。

壁画

赤兎馬像殿内には関羽の活躍を描いた壁画が描かれており、殿外には赤兎馬の像がある。

太清宮そして、太清宮の本殿は太上老君を祀る老君殿だが、個人的には全真七子の丘処機を祀る丘祖殿が意外に満足であった。金庸の武侠小説などでお馴染みの全真七子の丘処機だが、太清宮では全真教龍門派の創始者として祀られている。殿内に丘処機の像があり武侠小説ファンにはたまらないだろう。しかし、道士が常駐しており撮影はできず・・・。

錫伯家廟

錫伯家廟09:40頃、太清宮を出て実勝寺へ向かう。10:20頃、まずは実勝寺の隣にある錫伯家廟を見物。入場料は無料。

錫伯家廟元は清の康煕年間に建立されたチベット仏教寺院でありシボ族の信仰を集めており、錫伯家廟と呼ばれるようになった。チベット仏教寺院なのだが僧侶はおらず仏像も数体あるだけで寺院というよりもシボ族の歴史博物館になっている。

錫伯家廟レリーフ

錫伯家廟歴史博物館なので資料展示やシボ族の像やレリーフがある。

実勝寺

実勝寺10:40頃、実勝寺を見物。
入場料は無料だ。

実勝寺実勝寺は別名「皇寺」と呼ばれており清朝との関わりが深い古刹である。明の崇禎元年(1636)に造営が開始され崇禎3年(1638)に完成する。清朝が東北地区に初めて正式に建立したチベット仏教寺院であり、当時の盛京(瀋陽)で最大のチベット仏教寺院であった。

実勝寺建物は新しく再建されたようだが本殿ではラマ僧が読経しており、境内はタルチョがはためいておりチベットの雰囲気が漂う。

実勝寺周辺は観光開発の真っ最中で数年以内に土産物屋街などの観光施設が乱立しそうな雰囲気が漂っている。

昼前に宿へ戻り、延泊の手続きをする。と言っても、eLongで再予約してネットで支払いをするだけだ。1泊49元だがeLongで貯めていたキャッシュバックを使用したので実質0元だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 19.9元
太清宮 2元
合計 21.9元

世界遺産 清福陵・清昭陵・瀋陽故宮

世界遺産 清福陵

清福陵07:00頃、中街のバス停から218路のバスに乗車して終点の東陵公園へ向かう。運賃は1元で、08:00頃に東陵公園到着。天気は曇りで雨が振りそうな気配がする。でも、天気予報だと昼頃は晴れとなっていたので大丈夫だろう。だぶん・・・。

清福陵清福陵の入場料は40元だが陝西旅游年票を使い無料で見物する。

清福陵清福陵は清の初代皇帝である太祖ヌルハチと皇后のイェヘナラ(葉赫那拉)氏の陵墓であり、瀋陽の東郊外にあるため東陵と呼ばれ盛京三陵のひとつである。

清福陵清福陵の造営が開始されたのは後金の天聡3年(1629)、崇徳元年(1636)に陵号を福陵と定められる。順治8年(1651)に完成し、その後は康煕、乾隆、嘉慶の時期に増築と改築がされていく。

清福陵清福陵は基本的には明朝の皇陵規則を踏襲しているが建築様式に満州族の特色も取り入れた陵墓となっている。1929年に一般公開され、2004年にユネスコの世界文化遺産に登録されている。

清福陵開門してすぐの時間帯だったようで観光客は少なめだ。7年前に訪れた時は、それほど興味がなかったので見物しなかったのだが、今回は無料で見物なので興味の有り無し関係なく見物だ。一部修復工事が行われていたので全ては見物できなかったが満足だ。でも、金払っていて工事で見物できないとなると文句を言いたくなるだろうな。

218路09:40頃、218路のバスで中街へ戻る。東陵公園が始発なので余裕で座れる。運賃は1元だ。

148路ちなみに東陵公園からは148路のバスもあり瀋陽北駅が終点になっている。座って瀋陽市内へ戻れるのだが渋滞が酷い。基本的には市内中心部のバスでの移動はやめておいたほうが良い。初乗り運賃2元で高いが地下鉄で行ける所は地下鉄で移動したほうが時間の節約ができ断然良い。

乞食10:45頃、中街に到着するが、昨日乞食がいたところには別の乞食がいる。片目と両手がないのだが、これも中国の現実。社会主義国は福祉が充実しているはずなのだが、これはどういうことだ?この乞食は両手がないので1人で乞食生活というのは無理であろう。おそらく世話をする人間がいて組織化されているのだろう。

地下鉄中街駅中街からは地下鉄で北陵公園へ移動する。途中の青年大街で地下鉄2号線に乗り換えて、11:30頃、北陵公園の南門に到着。

瀋陽市公安局出入境管理局北陵公園の向かいには瀋陽市公安局出入境管理局があり、ここでビザの延長手続きが行われている。ノービザで入国してビザ申請する人とかは用がある場所だが、自分は来年まではビザには困らないのでスルーというか、ここにはいい思い出はない。

世界遺産 清昭陵

入場券北陵公園には清昭陵があり入場料は50元である。北陵公園だけの場合は6元だ。高いが今回は盛京三陵を見物することに決めているので泣く泣く緑の毛沢東を1枚出す。

北陵公園まずは入口を通り北陵公園へ。

ホンタイジ像清昭陵までは1.5kmほど歩くのだが途中で清昭陵の墓主であるホンタイジの像がある。

清昭陵牌坊そして、12:00頃に清昭陵の牌坊に到着。観光客が多い。

腹出し族そして、蒸し暑い。どれぐらい暑いかというと、これぐらい暑い。

腹出し族そう、腹出し族が出没するほど暑い。あまりの暑さで世界遺産でも文明旅游どころではないらしい。

清昭陵清昭陵は清朝第二代皇帝のホンタイジと皇后の陵墓である。造営が開始されたのは崇徳8年(1643)、順治8年(1651)に完成。その後、康煕、乾隆などの時期に増築と改築が行われた。1927年に一般開放され2004年にユネスコの世界文化遺産に登録された。

清昭陵

清昭陵

清昭陵

清昭陵

清昭陵瀋陽市民の憩いの場である北陵公園にあるのと市内にあるという立地のために観光客と地元民で賑わっている。規模はヌルハチの福陵と比べればはるかに大きく歩くのも結構大変だ。

新楽遺址

新楽遺址13:30頃、北門から出て北陵公園の西にある新楽遺址へ向かう。14:15頃、地下鉄2号線の新楽遺址駅のC出口に到着。地下鉄の出口の前に文物保護単位の石碑があり、ここから西へ3分ほど歩いて新楽遺址に到着する。

新楽遺址入場料20元だが陝西旅游年票を使い無料で見物する。新楽遺址は1973年に新楽電工廠宿舎敷地内から発見され「新楽遺址」と命名された。

新楽遺址

新楽遺址約7200年前から約4000年前の新石器時代の集落跡であり母系社会の遺跡である。

新楽遺址竪穴式住居が復元されたりと整備されている。

14:30頃、新楽遺址を離れて地下鉄で中街へ移動し宿へ戻る。宿へ戻りインスタントラーメンを昼食兼夕食に食べる。今日は節約でイスラム食堂へは行かずに乗り切る。夜は瀋陽故宮と張氏帥府の入場券をCtripで予約する。入場券売場で購入するよりも少しだけ安くなる。今回は2箇所で7元安く購入できた。牛肉麺1杯分だ。eLongでも観光地の電子チケット扱ってくれないかな?

本日の出費
項目 金額 備考
バス 2元 路線バス
地下鉄 4元
北陵公園(清昭陵) 50元
瀋陽故宮 58元 Ctrip
張氏帥府 55元 Ctrip
合計 169元

張氏帥府

張学良像08:40頃、宿を出て張氏帥府へ向かう。天気は曇だが蒸し暑い。中街を抜けて、08:55頃に瀋陽故宮の脇を通り、09:00に張氏帥府到着。正面の広場には張学良の像があり観光客が記念撮影をしている。

張氏帥府入場券Ctripで予約しておいたので専用窓口で携帯のショートメッセージを見せて入場券を受け取る。入場券は通常は60元だがCtripでは55元。

張氏帥府張氏帥府は大帥府、少帥府とも呼ばれ北洋軍閥の張作霖、張学良親子の邸宅である。伝統的な四合院形式の邸宅と西洋建築の邸宅の2種類が残っている。

張氏帥府四合院形式の邸宅が残っているのには少々意外性があった。ドラマだと軍閥の邸宅は西洋建築ばかりなので四合院があるのは少し新鮮に感じた。

張氏帥府大青楼と呼ばれる邸宅はロマネスク様式で1922年に建設され青い瓦を使用していたので大青楼と呼ばれるようになった。

張氏帥府・関帝廟

関帝廟そして、大青楼の脇には関帝廟がある。建立時期は不明であるが張作霖が修復しているので、それ以前に建立されていることは確実だ。ある意味で貴重な三国志遺跡である。

関羽像この関帝廟は珍しく関平と周倉の像が関羽像の隣にはいない。

関羽、関平、周倉壁画に関羽と共に描かれている。

斬華雄壁画には関羽の活躍が描かれているが説明がないので、どの場面か分からないのが多い。とりあえず分かったのは桃園の誓いと華雄が斬られる場面ぐらいだ。

張作霖像この関帝廟の最大の特徴は張作霖が祀られていることだ。

壁画張作霖像があり張作霖の活躍を描いた壁画がある。

10:15頃、張氏帥府を出て隣の趙一萩故居と瀋陽金融博物館を見物する。入場券は趙一萩故居と瀋陽金融博物館もセットになっているので見物しておくが、内部は撮影禁止になっている。趙一萩故居は張学良の愛人(後に正妻)だった趙一萩の住居だ。

瀋陽金融博物館は張作霖が設立した辺業銀行の跡地になる。金融博物館は見応えがあり国内外の金融に関する資料が展示されている。特に紙幣や貨幣の展示に力を入れている。偽札の展示はかなり興味深い。11:00頃、瀋陽金融博物館を出て瀋陽故宮へ向かう。

世界遺産 瀋陽故宮

瀋陽故宮入場券5分ほどで瀋陽故宮に到着。Ctripで予約しておいた入場券を瀋陽故宮の対面にある瀋陽故宮旅行社で受け取るが、割り込まれたりして10分ほど待たされる。それでも入場券売場に並ぶよりは早く処理は済む。ネットでの予約で60元の入場券が58元で購入。

瀋陽故宮今日は夏休み中の土曜日なので入口は行列で滅茶苦茶混雑している。もう、どこへ行っても人だらけだ・・・。世界遺産を見物に来たのだが、何やら強制的に中国人の観光模様を見せられている。何で金払って中国人を見物しなければならないのだ。

瀋陽故宮瀋陽故宮は清朝が北京へ遷都する前の都で建物には満州族の特色が色濃く残っている。2004年にユネスコの世界文化遺産に登録された。

瀋陽故宮一応は瀋陽故宮を見物できるが周囲がやかましい。

瀋陽故宮それに人を撮りに来たわけでないので、屋根や天井とかしか撮影ができない。

瀋陽故宮瀋陽故宮は人口密度が高くやかましい。

瀋陽故宮完全に失敗である。夏の観光シーズンは大都市の有名観光地は避けたほうが良さそうだ。

腹出し族そして、暑くなると世界遺産といえども腹出し族が出現する。あまりの暑さで世界遺産でも文明旅游どころではないらしい。12:30頃、瀋陽故宮を出る。

酸辣白菜蓋飯

酸辣白菜蓋飯夕飯はイスラム食堂で酸辣白菜蓋飯(10元/約200円)を食べる。

ドイツビール

処分品ドイツビール3本セット食後はウォルマートで品質保持期限間近の処分品ドイツビール3本セット(8.9元/約178円)を購入する。生産国はドイツであるが原材料表示に中国語があるので元から中国向けに生産されているようだ。元から中国向けの生産だと、このビールがドイツで売られているのか怪しんでしまうのは自分だけであろうか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18.9元
合計 18.9元

瀋陽北→鉄嶺

瀋陽北駅05:00頃、起床して調兵山の鉄煤蒸汽機車博物館への遠征準備をする。天気予報だと雨みたいだが室内での見物なので遠征へ赴く。06:10頃、中街のバス停から105路のバスで瀋陽北駅へ向かう。運賃は1元。

待合室06:30頃、瀋陽北駅に到着し切符売場へ向かう。早朝でも農民工のおっちゃんたちで溢れているのかと覚悟していたが、切符売場は空いており5分ほど列に並ぶだけで済む。待合室の入口でいつもの切符と身分証確認、手荷物のX線検査がある。瀋陽北駅は公安と駅員がパスポートと切符をちゃんと確認して、ちゃんと仕事している。すごい久しぶりの瀋陽北駅であるが待合室が新しくやたらと広くなっている。

自動改札機自動改札機が配備され北京南駅みたいな感じだ。

K1571次の切符これから乗車する列車は07:17発、重慶北→長春のK1571次で鉄嶺へ移動する。席は硬座で運賃は12.5元、鉄嶺まで67km、1時間4分の乗り鉄になる。

瀋陽北駅07:05頃、改札が始まりホームへ向かう。今回は荷物が少ないので荷物置き場確保など乗車バトルに参戦する必要がない。

K1571次の行先票のんびりとホームを歩いて行先票を撮影していく。

列車内重慶北からの長距離列車なので農民工列車を覚悟していたが列車内は思いのほか平和であった。07:17に列車が発車して鉄嶺へと向かう。

鉄嶺駅約1時間の乗り鉄で、08:20頃、鉄嶺に到着する。

鉄煤蒸汽機車博物館

鉄嶺市客運中心駅前にはバスターミナルの鉄嶺市客運中心があるが調兵山行きのバスはバスターミナルからの出発ではなく、バスターミナル北側の通りからの発車になる。

調兵山行きのバスバスターミナル北側の通りへ行くと調兵山行きのバスが待機しており乗車する。08:35頃、バスが発車する。

チケット車掌のおばちゃんに鉄煤蒸汽機車博物館までいくらか聞くと9元であった。

鉄煤蒸汽機車博物館09:15頃、鉄煤蒸汽機車博物館で下車する。

鉄煤蒸汽機車博物館料金表鉄煤蒸汽機車博物館は敷地内で蒸汽機車博覧園と蒸汽機車陳列館に別れており、それぞれ入場料が50元になり両方見物したら100元になる。かなり高いのだが陝西旅游年票を使い無料で見物する。

調兵山の鉄煤蒸汽機車博物館は名前の通り鉄煤集団が運営する蒸気機関車専門の博物館になる。調兵山は中国の蒸気機関車聖地として中国国内だけではなく海外の蒸気ヲタにも知られている。今日は聖地巡礼である。でも、本当の聖地巡礼は真冬に調兵山でSLの撮り鉄であるが、冬の寒さに耐えられない自分はこれが精一杯だ。

鉄煤蒸汽機車博物館まずは蒸汽機車博覧園から見物するが上游型SY0063が館内に鎮座している。夏休みの日曜日にも関わらず客は自分一人だけだ。無料で見物しているので客とはいえないかもしれないが・・・。展示資料を一通り見てSY0063へ。運転室が開放されており運転室貸切状態で見物。

鉄煤蒸汽機車博物館09:50頃、蒸汽機車陳列館へ向かうが雨が降っている。見物している間に雨が降ってきた。蒸汽機車陳列館には説明だと20両の蒸気機関車が展示されているようだが、外部展示のSY1770が見当たらない。運行中なのか?

鉄煤蒸汽機車博物館まあ、とにかく蒸気機関車の撮影である。撮影していると、何と先客がいた。誰も居ないと思っていたら観光客が2人いた。まあ、2人だけなので静かで撮影には支障はない。

1999年製の蒸気機関車

鉄煤蒸汽機車博物館ここで興味深かったのは1999年9月製造の蒸気機関車、上游型SY1771だ。

鉄煤蒸汽機車博物館中国では1999年まで蒸気機関車が製造されていたのだ。windows95や98より後に製造された蒸気機関車があるというのには正直驚いた。これだけ新しければまだまだ走れるはずだ。そして、1999年10月製造の中国で最後に製造された蒸気機関車の上游型SY1772も鉄煤集団が所有しており現役で動いているらしいが今回はその姿は確認できず。陳列館にないのだからおそらく動いているのだろう。

10:30頃、鉄煤蒸汽機車博物館の前から鉄嶺行きのバスに乗車する。運賃は9元で、11:10頃、バスターミナル脇に到着。そのまま駅前から109路のバスに乗車して終点の鉄嶺西駅へ向かう。運賃は2元。

高速鉄道で瀋陽へ

鉄嶺西駅12:05頃、鉄嶺西駅に到着する。鉄嶺西駅は高速鉄道の駅になるが市内から離れており、瀋陽から鉄嶺へ向かう場合は正直言って高速鉄道を使う意味は殆ど無い。

例えば瀋陽から鉄嶺のバスターミナルまで行くとすると、バスは瀋陽→鉄嶺、運賃24元で所要時間2時間。鉄道は瀋陽北→鉄嶺、運賃12.5元で所要時間1時間。高速鉄道は瀋陽北→鉄嶺西、運賃24.5元で所要時間20分、その後109路のバスに乗車、運賃2元で約40分。

これでは高速鉄道は意味が無い。乗り鉄するのには運賃を抑えられるのでいいかもしれないが・・・。

待合室切符売場で瀋陽北への切符を購入して待合室へ。手荷物検査はいつも通り。新しい駅舎なので待合室が広い。空港みたいだ。

G1256次の切符今回乗車するのは12:57発、長春→上海虹橋のG1256次だ。席は二等座で運賃は24.5元、鉄嶺西→瀋陽北の54kmを18分で走る。

G1256次高速鉄道は列車の入線前にホームで待機なので撮影にはちょうどよい。撮り鉄をして列車に乗車して瀋陽北へ向かう。

G1256次13:19頃、4分遅れで瀋陽北に到着するが、乗車口におサルさんが群がっていてなかなか降りられない。というか、何で退こうとしないのだ!車両は最先端でも利用客がおサルさんでは・・・。一部では文明人が並んではいるが、殆どの場所では群がっているだけであった。

瀋陽北駅から105路のバスで中街へ戻るが、昆明の公交ICカードを試しに使ってみたら使えた。運賃は1割引きの0.9元だ。瀋陽は昆明などの都市と公交ICカードの相互利用ができるようになっており、地下鉄では使えなかったが路線バスでは使用可能であった。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12.5元 硬座 瀋陽北→鉄嶺
鉄道 24.5元 2等座鉄嶺西→瀋陽北
バス 3.9元 路線バス
バス 9元 鉄嶺→調兵山
バス 9元 調兵山→鉄嶺
合計 58.9元