青海省からから甘粛省夏河(サンチュ)へ チベット仏教の大寺院ラブラン寺

チベット文化圏旅行記2016

班瑪(ペマ)→久治

旅社を出て目の前の中国農業銀行前の蓮花街の交差点で久治行きの車を探す。既にセルタ、達日、成都などの運ちゃんたちが集結しており車はすぐ見つかる。07:05頃、アバ行き久治経由の乗り合いタクシーに乗車。久治まで80元。

で、昨日顔を合わせている運ちゃんたちもおりセルタへ行ったはずの奴が何故ここにいるという事になる。ラルンガル・ゴンパの事情で外国人立ち入り禁止で公安に追い返されたと言うこというと、とりあえず聞かなかったことにしてくれた。色々大人の事情があるらしい。

08:30頃、残り一人の客と連絡取れず乗客5人で出発するが街の外で運ちゃんの携帯に連絡が入り引き返す。09:00頃、乗客6人でようやく出発。省道までの道路状況は工事で未舗装の悪路になっている。

09:30頃、班瑪路口に到着。

班瑪から18kmの地点になり近くの瑪柯河2号橋でここで客との合流待ちの停車。

班瑪路口の近くからは寺が見える。屋根が黄金に輝いているので新しいチベット仏教寺院か?

09:35頃、成都→大武の寝台バスが通過する。

10:03頃、連絡待ちの客2人と合流し出発する。省道は舗装道路なので運ちゃんは爆走体制に入り飛ばしていく。

10:30頃、白玉寺を通過。大チョルテンが建設中であった。

11:10頃、標高4398mの峠の隆格山垭口を越える。峠を越えると天気は雨になる。しばらくして再び晴れになる。

11:42頃、標高4239mの峠の札拉山垭口を越える。

久治

12:35頃、バスターミナルの久治汽車站に到着。

バスターミナル前には乗り合いタクシーが集結しており、そのまま瑪曲行き乗り合いタクシーに乗り換え。班瑪から一緒だったラマ僧1人も瑪曲行きであった。地元民2人を拾って12:48頃、久治を出発。

久治→瑪曲

タクシーは草原と山の中を川沿いに北東へと爆走する。天気は雲が多くなっているが涼しく過ごしやすい。

草原には放牧中のヤクや遊牧民のテントが見える。

13:20頃、黄河を越えて青海省から甘粛省へ入る。

13:40頃、草原の中に建設中のゴンパが見えてくる。かなり大規模なようだ。

瑪曲→合作

15:20頃、瑪曲到着。バスターミナルはシャッターが降りているので最終バスが行ってしまったようだ。

瑪曲で一泊かと思ったらバスターミナルの出入口に合作行きのバスが停車しており、脇にチケット売場がある。で、売場のおっちゃんに聞いたら合作行きがもうじき出るとのこと。

郎木寺行きは14:00が最終、夏河行きは午前中だけで午後は無し、合作行きが目の前に止まっている。合作まで行けば明日朝一で夏河へ確実に行ける。ということで夏河行きチケットを購入してバスに乗車。

15:30頃、合作行きバスが発車するがチケット売場のおっちゃんは運ちゃんであった。バスは省道204号を北へと走っていく。乗客はほとんどがチベット人で隣の婆ちゃんは手に持ったマニ車を回しながらお経を唱えている。

草原と山が見渡す限り続く。途中で省道204号から国道213号へ入り北へと走る。

18:30頃、南バスターミナルの合作公用型汽車站に到着。今日は夏河行きのバスは終わっているので甘南チベット族自治州の中心都市の合作で1泊になる。夏河行きのバスは北バスターミナルの合作汽車站から出ているので北バスターミナルへ移動。2年前は両方のバスターミナルを結ぶ路線バスが走っていたのだがバス停が見当たらない。まあ、歩いて北バスターミナルへ向かう。

合作は甘粛省甘南チベット族自治州の中心地になるので市街地は外見がチベット様式の新しい建物が目立つ。

北バスターミナルの合作汽車站の近くまで来たので、今日の宿を探す。時間も遅くなったのでバスターミナル近くの西羚賓館で寝床を確保する。

1泊80元の2人部屋でテレビ、電気ケトルが付きだ。Wi-Fiも取りあえず使える。部屋は普通だが共用トイレ・シャワーは糞だ。立地だけで80元は高い。

乾拌麺

夕飯はイスラム食堂で乾拌麺(8元/約136円)を食べる。合作は牛肉麺は6元の店が多く他地域に比べて安い。

乾拌麺は珍しくスープが少しある。通常はスープ無しのが当たり前なのだが・・・。8元で安かったのだが肉はほとんど無しだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13元
宿泊費 80元
バス 50元 瑪曲→合作
乗り合いタクシー 80元 班瑪→久治
乗り合いタクシー 65元 久治→瑪曲
合計 288元

合作寺

08:30頃、北バスターミナルから歩いて15分ほどの所にあるチベット仏教寺院の合作寺を訪れる。合作寺の見所は安多合作米拉日巴仏閣である。入場料は20元だが内部撮影禁止だし外から見るだけで十分かな。

合作寺は寺らしい大経堂などいくつかの建物があるが他の僧舎は土壁のチベット様式の民家といった感じだ。

見た感じだと新しく建てられたようで非常に綺麗な建物が多い。

寺の外周にはマニ車があり地元民がコルラしている。

合作→夏河(サンチュ)

10:05頃、賓館をチェックアウトして北バスターミナルの合作汽車站へ。

夏河(サンチュ)行きバスに乗車、10:30発で運賃は22元。

バスの乗客はほとんどが地元民で第一言語がチベット語、第二言語が中国語といった感じだ。

12:15頃、夏河のバスターミナルになる夏河県公用型汽車站に到着。

2年ぶりの夏河で新しい建物が増えて発展しているが路線バスが走っているのは大きな発展だ。3路線だけだが夏河の街の東からバスターミナル、街の西のラブラン寺入口まで路線バスで行ける。

路線バスの情報は手に入れたので、とりあえず宿探しだ。行き先は決まっているのだが、いつも同じ所だとつまらないので2年前に見つけた霞客行青年旅舍へ行ってみる。Booking.comだと外人お断りになっているのだがとりあえず行ってみたが、外人お断り宿であった。まあ、夏河はラブラン寺があるので色々と大人の事情で公安の取り締まりが厳しいようで外国人が宿泊可能な宿が限られてくる。

12:35頃、結局は定番の甘粛拉卜楞紅石国際青年旅舍(甘肃拉卜楞红石国际青年旅舍/Labrang Redrock International Youth Hostel)に到着。

ドミトリーが1泊55元(会員料金)で4泊する。部屋は4人ドミトリーで各ベットにコンセントはあるが、ベッドの照明が壊れている。2年前と同じでベッドの照明壊れたままやん!

オワコン化したラブラン寺

13:00頃、チベット仏教ゲルク派六大寺院のラブラン寺へ行ってみると游客接待中心が自家用車と大型バスで溢れている。これは嫌な予感がする。予想通り中国人観光客がラブラン寺に溢れかえっていた。ちなみにラブラン寺の入場料は40元になり游客接待中心のチケット窓口にいるのがラブラン寺のラマ僧だ。

そして、巡礼路には中国人観光客が・・・。何てこった。夏休み中なので中国人観光客が押し寄せているようだ。巡礼路にあるマニ車はコルラしている巡礼者がいるのだが中国人観光客が混じっている。

おそらくほとんどの外国人は上のようなイメージを求めてやって来ているはずだ。巡礼路をコルラしながらマニ車を回すチベット人は大勢いるのだが、やかましい集団も周辺にいる。

根気よく待っていないと巡礼者だけの写真はなかなか撮れなくなっている。観光シーズン中のラブラン寺はオワコンで訪れるべきではなさそうだ。

13:50頃、ラブラン寺が一望できるタンカ台にやって来た。以前訪れた時は静かな場所だったのだが、周囲にはやかましい集団が記念撮影中。ラブラン寺も随分と変わってしまった。

14:15頃、ラブラン寺裏手の巡礼路にやって来た。ここまで来ると流石に静かになる。時間帯が悪いのでほとんど巡礼者もおらず静かだ。

夏河は標高2900mほどの高地にあるが日差しが強くかなり暑い。乾燥しているから東京、大阪よりはマシだが紫外線は強いだろう。

たまに巡礼者に遭遇するが一人で黙々とマニ車を回してコルラしていく。

湯麺片

15:30頃、遅めの昼食にイスラム食堂で湯麺片(10元/約170円)を食べる。幅広麺をちぎった麺料理といったところかな。

夕飯はヤクヨーグルトの牦牛酸奶(30元/約510円)を購入。甘粛省や青海省辺りではよく見かける。ホルスタインとかの牛乳でなくヤクの乳を使っているのが特徴。夜に夏河でもう1軒の外人OKのユースホステルを予約しておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 42.5元
宿泊費 220元 1泊55元(会員料金)×4
バス 22元 合作→夏河
合計 328.5元

朝のラブラン寺

07:00頃、ラブラン寺(拉卜楞寺)へ行く。早朝でも既に大勢の巡礼者がコルラしており雰囲気は良好だ。中国人観光客がまだ少ないのもありがたい。

チベット仏教ゲルク派の六大寺院に数えられるだけはあり巡礼者の数は物凄い。

何と言っても民族衣装着用率が高いこともありがたい。高齢者の巡礼者は確実に民族衣装で若い巡礼者でも民族衣装を着ている場合が多い。

ラブラン寺の裏手の巡礼路も朝の時間帯は巡礼者が多い。日中は巡礼者や観光客も少ないのだが朝の時間帯は別だ。

チョルテンでは巡礼者がコルラ中だ。

老若男女問わず大勢がコルラしている。

ラブラン寺のような巡礼地となっている寺だと五体投地を目にすることも出来る。

そして、中国人観光客のおっちゃんたちも気合を入れて五体投地を撮影中です。

更に団体の中国人観光客たちにロックオンされるとご覧のようになります。もちろん静かに撮影できずにやかましいです。

五体投地でコルラしている巡礼者もいれば、このように専用の場所で五体投地している巡礼者もおります。

こちらは団体の中国人観光客たちにロックオンされておらず雰囲気は良好です。

08:45頃、中国人観光客が増えてきたので一度ユースホステルへ戻ることにするが、途中で注意書きの看板に目が留まる。チベット語と中国語で表記されておりチベット語の内容は文盲なので分からないが中国語の方は「寺院周辺でポイ捨て、大小便するな」とある。どうやらラブラン寺の境内で大小便する奴がいるようだ。やっぱり中国何でもありなんだな。

午後のラブラン寺

13:00頃、再びラブラン寺を訪れてみる。ちょうど昼時なので中国人観光客は少なめで環境が良い。

境内にはラマ僧と観光客がいるが、微妙にラマ僧の方が多いかな。

こちらはラマ僧たちが集結している。

しばらくすると午後のお勤めが始まったようでラマ僧たちは本殿へ入っていった。出入口にはラマ僧たちの靴が脱ぎ捨てられている。下駄箱のようなものはなく、そのまま放置のようだ。

ラブラン寺の裏手の巡礼路を歩いてみる。朝と違って巡礼者はほとんどいない。

チョルテンをコルラしている巡礼者たちがいるが朝と比べると人数は格段に少ない。

最後にマニ車の所を見物して、今日のラブラン寺見物は終了。ユースホステルへ戻り郎木寺での宿を予約しておく。

臊子麺

昼食はイスラム食堂で臊子麺(6元/約112円)を食べる。麺の上に細切りの豆腐と牛肉が載っている。

牛肉麺

夕飯はイスラム食堂で牛肉麺(6元/約112円)を食べる。夏河は牛肉麺は6元だが、その他は軒並み値段が高い。特に米をつかった料理が高く感じる。

牛肉麺はクズ肉と香草、ネギ、唐辛子が少し載っているだけだ。これなら牛肉麺を名乗らなくてもいいのではないだろうか。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 14.5元
宿泊費 41元 予約:藏地青稞国際青年旅舍
合計 55.5元

今日もラブラン寺

06:50頃、今日もラブラン寺へ行く。朝から多くの巡礼者がコルラしているのだが、今日は中国人観光客が多い。日曜だからか?

中国人観光客を避けて巡礼者のコルラに付いて行く。

朝の時間帯はチベットの雰囲気が色濃く出ているので見る価値は十分あるが昼間は家族連れや団体の中国人観光客でテーマパーク化しているので見る価値はそれほどない。巡礼者少ないし、痰吐き多いし。

境内を散策するが、この時間は観光客は少ない静かな空間が広がっている。

この雰囲気は朝の時間帯だけで、昼間は騒々しいテーマパークとなってしまう。

裏の巡礼路は多くの巡礼者がコルラしており、自分も後を付いて行く。

ヤクヨーグルト

夏河ではヨーグルト(酸奶)の路上を見かける。道路脇で数台のトラックが販売しており産地直送といったところだろうか。

ここで販売されているヨーグルトはヤク(牦牛)の乳で作られておりヤクヨーグルトになる。

一昨日は30元のヤクヨーグルトを購入したが今日は別のトラックで25元のヤクヨーグルトを購入。

パッケージはこんな感じで大夏河流域で放牧されたヤクの乳が使われた手作りヤクヨーグルトになる。

表面はチーズのように固形化しているが内部はヨーグルトだ。

夕飯は1個3元の饃だか餅を購入してヤクヨーグルトと一緒に食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 31元
合計 31元

ラブラン寺をコルラ

07:15頃、今日も朝からラブラン寺を訪れる。巡礼者たちの後をついて行きコルラする。

自分はマニ車は回さずに歩くだけだ。

ラブラン寺の裏手の巡礼路までやって来た。

後ろからは巡礼者たちが絶え間なくコルラしている。毎朝一体どれだけの巡礼者が押し寄せているのだろうか。

巡礼者は高齢者になるほど民族衣装の着用率が高い。やはりチベットの民族衣装を着ていたほうが写真を撮る価値はあるだろう。

今日も五体投地でコルラしている巡礼者を見かける。ラブラン寺の方を向いて五体投地している。幸い今日の巡礼者は団体の中国人観光客にロックオンされることなく五体投地でコルラしている。

五体投地の専用場所では多くの巡礼者が今日も五体投地している。

09:00過ぎになると団体客が増えてきたので今日はここまでにする。

夏河県公用型汽車站

09:40頃、バスターミナルの夏河県公用型汽車站を訪れる。

まずはバス時刻表から確認する。臨夏、蘭州、合作が本数が多い。

旅行客には郎木寺行きのバスが重要だろう。

こちらは運賃表、蘭州76元、郎木寺72.5元になっている。明後日の郎木寺行きチケットを購入しようとしたが当日と翌日分しか販売していないということで出直しになる。

ヤクヨーグルト

今日もヤクヨーグルト(牦牛酸奶)の路上販売を見かける。

今回は8元の小さいヤクヨーグルトにしておく。

藏包

15:30頃、遅めの昼食でチベタン食堂の扎西藏餐館を試しに利用。

一応チベット語と漢字表記のメニュー表あり。

値段は標準的だが自分には少々高く感じる。

今回は藏包(15元/約255円)を注文。ヤク肉の肉まんといったところかな。黒酢をつけて食べるが肉汁が予想外に多く美味い。

臊子麺

夕飯はイスラム食堂で臊子麺(6元/約102円)を食べる。

牛肉、セロリ、豆腐の細切りが幅広麺の上に載っている。スープがないので乾拌麺に近い感じだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 29元
合計 29元

ラブラン寺で巡礼見物

07:00頃、バスターミナルの夏河県公用型汽車站で明日の郎木寺行きのチケットを購入。明日の準備が整ったのでラブラン寺で巡礼を見物。

今日で朝の巡礼は見納めになる。

観光客が増えてきたので、08:30頃にはユースホステルへ戻る。

呼叫旱獺青年旅舍

10:45頃、紅石国際青年旅舎をチェクアウトして次の宿へ移動。11:00頃、Qunar.comで予約しておいた呼叫旱獺青年旅舍(呼叫旱獭青年旅舍/Calling Marmot Youth Hostel)に到着。Booking.comにも掲載されているが先払いの特価44元があったQunar.comで予約。支払いは今まで貯めておいたキャッシュバックを使い実質0元だ。登記はパスポートの写真とビザをスマホで撮影して完了。

部屋は6人ドミトリーで各ベッドにコンセント有り。照明は有ったり無かったりだ。共用のトイレ・シャワーは許容範囲内。シャワーのお湯の出は良好。Wi-Fiは問題なし。

ラブラン肉餅

昼食は昨日のチベタン食堂で拉卜楞肉餅(10元/約170円)を注文。ラブラン(拉卜楞)とあるので夏河の肉餅かな?ヤク肉を使った肉餅でお好みで黒酢や唐辛子を付けて食べます。

牛筋麺

ラブラン肉餅だけでは物足りなかったのでイスラム食堂で牛筋麺(5元/約85円)を食べる。牛すじではないのだが牛筋麺と呼ばれており、麺に気泡の跡があり食感が独特なのが特徴だ。

臊子麺

夕飯はイスラム食堂で臊子麺(6元/約90円)を食べる。幅広麺の乾拌麺といったところかな。

黄河王

食後は近所の超市で黄河ビールの高級ブランドになる黄河王500ml(5元/約85円)を購入。アルコール度数は3.3%。夏河は雪花ビールばかりで黄河ビールとかの地ビールを扱った店が少ない。

黄河王は甘粛省と青海省で生産されている地ビールで、今回購入したのは生産地が蘭州になっている。やっぱり夏の暑い日に地ビールは美味い!

本日の出費
項目 金額 備考
食費 26元
合計 26元

夏河(サンチュ)→郎木寺(タクツァン・ラモ)

07:15頃、ユースホステルをチェックアウトするが老板たちはまだ寝ているようでシーツを片づけて勝手に出て行く。朝から小雨が降っているが天気予報だと曇りのち晴れになっている。遠くに青空が見えるが天気予報当てにならん。

07:20頃、バスターミナルの夏河公用型汽車站に到着。バスターミナル前に郎木寺行きのバスが停車しており乗車する。

いつも通りGPSを起動させるがガーミンのGPSの調子が悪い。信号を受信できなくなり経度と緯度が表示されない。まだ購入してから2年しか経過していないのに故障は困る。かなり高額なのだから最低5年は使えないと元は取れない。

今回乗車するのは07:40発、夏河(サンチュ)→郎木寺(タクツァン・ラモ)、運賃は72.5元。昼ぐらいに郎木寺に到着して14:00発、郎木寺→夏河のバスになる。07:40にチケットの確認が行われ発車する。

まずは合作を目指してバスが走る。08:50頃、合作の北バスターミナルになる合作汽車站に到着。10分のトイレ休憩で停車して、09:00に発車。

合作から先は国道213号を南下、山と草原の中をバスが爆走していく。途中でヤクや牛が道路を横断して渋滞が発生したりする。ここでは車より家畜優先になる。

10:20頃、碌曲に到着。碌曲で客の乗り降りがあり再び郎木寺へ向けてバスが走り始める。標高3000m以上の草原の中をバスが爆走していく。

国道213号から郎木寺への分岐点で数人の乗客が下車する。この郎木寺路口から四川省のゾルゲ方面へのバスや白タクを拾ったりする事が出来る。今日は白タクが1台待機しており早速乗り換えている。

11:50頃、郎木寺に到着。甘南チベット族自治州碌曲県郎木寺鎮になるが郎木寺(タクツァン・ラモ)で知られている。夏休み中の郎木寺は観光客が多く賑わっている。いや、賑わっていると言うよりも人が多すぎる。

約9年前に初めて郎木寺を訪れたときは静かであったが、現在は完全に観光地化された街だ。おまけに公安が外で警備している。郎木寺の公安なんてお茶飲んで一日過ごすだけだと思っていたが、中国人観光客が大量に押し寄せるようになり、ちゃんと警備しないといけないようだ。

12:05頃、Qunar.comで予約しておいた藏地青稞国際青年旅舍(藏地青稞国际青年旅舍/Tibetan Barley Youth Hostel)に到着。Booking.comでも予約できるが先払いの特価が41元だったのでQunar.comで予約。欧米人の割合が多い。

6人ドミトリーを予約しておいたが居座っている奴がおり4人ドミトリーになる。料金は変更なしだ。部屋の広さは問題ないがベッドに照明とコンセントが付いていない。Wi-Fiは電波弱いがとりあえずつながる。共用のトイレ・シャワーは一体型の奴であまり掃除されていない感じだ。ちょっとシャワーを使う気にはなれん。

GPSの調子が悪かったので壊れる前にデータをPCに移しておくが、いつの間にかGPSが正常に動いている。一体どうゆうことだ?誰か妨害電波でも出していたのか?

打滷麺

昼食は郎木寺で毎回利用するイスラム食堂へ。

今回注文したのは打滷麺(13元/約221円)だ。幅広麺にヤク肉と揚げ豆腐が載っている。

セルティ・ゴンパ

甘粛省側の鳥葬台がある達倉郎木寺(賽赤寺)は観光客が多く大混雑している。田舎の郎木寺で渋滞なんてあり得ない。

昔は中国人観光客はほとんどおらず静かだったのに・・・。

入場料は30元で何とか変わらずか・・・。

今回は中へ入らず周辺の景色を見るだけにする。

秋から冬になれば観光客が少なくなってちょうどよくなるのだろうな。

キルティ・ゴンパ

続いて四川省側の郎木寺峡谷のある達倉納摩格爾底寺も混雑している。

入場料は30元で高いような・・・。

夕飯に回族の餅屋で餅を購入。

これで1個10元だ。青稞で作った餅は15元とのこと。

青稞酒

近くの超市で青稞酒320ml(5元/約85円)を購入。四川省アバ・チベット族チャン族自治州松潘県で造られた青稞酒でアルコール度数は6%だ。ビールとは味が違って新鮮味を感じる。苦味はなくほのかに甘さを感じる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 28元
合計 28元

青海省班瑪(ペマ)から色達(セルタ)を目指す

チベット文化圏旅行記2016

西寧→班瑪(ペマ)

06:20頃に起床して出発の準備を始める。顔洗って部屋に戻ると物凄い口臭が・・・。寝ていたときは嗅覚が慣れて気付かなかったが外の新鮮な空に触れて戻ると部屋の空気の異常に気づいた。10人ドミトリーで誰か口を開けて寝ているようだ。とりあえず扉全開で空気を入れ換えながら出発準備だ。

07:05頃、ユースホステルをチェックアウトして、省医院のバス停から7路のバスに乗車。運賃1元で07:45頃、バスターミナルの南川西路客運站にて下車。まだ朝早いので空いており座って移動できた。昼間は座れない確率が高いので10分ほど歩いて西寧駅の路線バスターミナルから7路や27路のバスに乗車して南川西路客運站へ行くのがよいだろう。

南川西路客運站は青海省南部、南西部の玉樹、果洛(ゴロク)方面へのバスが多く出ているバスターミナルだ。チベット文化圏の青海省でもかなりチベット文化の濃い地域になるので利用客にはラマ僧の姿も多く見られる。

今回乗車するバスは09:00発、西寧→班瑪(ペマ)、運賃180.5元、距離775kmになる。

08:40頃、バスに乗車して発車を待つ。10分遅れの09:10頃、バスが発車。

交通事故多い

まずは西の共和方面へ走る。10:11頃、渋滞に遭遇するが前方で交通事故のようだ。

見事に追突して車体が変形している。

10:20頃、再び渋滞にはまる。

10:30頃、渋滞の先頭が見てきた。また事故のようだ。

今回も追突事故であった。だが破損状況は先ほどのと比べれば軽微だ。

12:30頃、標高約2900mの共和服務区で昼休憩になる。

13:15頃、バスが発車する。共和から玉樹方面へ国道214号を南下して草原と山の中をバスがひたすら走っていく。

15:00頃、事故現場に遭遇。派手に玉突き事故を起こしたようだ。

16:00頃、標高約3900mの温泉郷で10分のトイレ休憩。16:30頃、標高4475mの峠を越えていく。17:13頃、標高約4200mの花石峡を通過。

国道214号から省道204号へ入り高原を南東へと向かう。班瑪まで直線距離で残り約300kmになる。道路状況は悪くなり未舗装区間が多くなる。

19:20頃、事故現場を通過。

ダンプがひっくり返っていた。

草原を走っていると19:45頃、トイレ休憩で10分ほど休憩。運ちゃんの話だと班瑪到着は23:00頃になるようだ。真夜中到着は少々困ったものだ。宿探しで苦戦しそう・・・。20:00頃、達日県を通過。辺りは暗くなり始めている。

本日の出費
項目 金額 備考
バス 1元 路線バス
合計 1元

班瑪(ペマ)で野宿

01:05頃、雨の降りしきる班瑪(ペマ)に到着。最悪や!とんでもない時間に到着してしまった。宿探しをしようとするとセルタ(色達)行きの乗り合いタクシーの運ちゃんが声をかけてきた。こんな時間にも運ちゃんが客集めをしており車にはラマ僧たちが乗車している。セルタにも行きたいのだが班瑪を鳥葬台を見たかったので断ってしまうが、これが痛恨の判断ミスであった。夜討ち朝駆けの絶好の機会だったが・・・。この後の宿探しは1泊300元とか足元見られてしまい結局は野宿だ。

人民政府前で雨宿りしながら朝になるのを待つ。公安のパトカーは何度も前を行ったり来たりするが職務質問はしてこない。普通どう考えても職務質問の対象者だろ!

セルタ行き失敗

06:20頃、蓮花街の交差点へ向かう。既にセルタ行きの乗り合いタクシーがおり、セルタ県城まで運賃60元ということで乗車。

06:00ぐらいから農業銀行の前にタクシーが集結するようだ。そして、アバ、マルカム行きの乗り合いタクシーも客引き開始。07:00過ぎになると車が12台集結。

07:40頃、給油して乗客全部で6人で出発する。内訳は南京人の夫婦と上海人3人家族、小日本1匹である。セルタまでは所要時間6時間ぐらいだろうか?田舎道なのだが意外と四川省と青海省を行き来する車が多い。それと野良犬がやたらと多い。

4418mの峠の徳啄山垭口を越えて行くが景色は絶景である。

09:30頃、青海省班瑪側の知欽郷の公安検査站に到着するが素通りで何もなし。

09:56頃、四川省セルタの年龍郷の公安検査站は身分証確認している。予想通り外国人お断りで通してくれなかった。裏口の青海省側は非開放区だから外人は入れないから公安はお茶飲んでいるかと思ったら仕事していた・・・。

で、パスポートの写真と目の前にいる本人の写真撮影がある。まあ、自分は中国だから慣れてしまっているが欧米人だと揉めそうな・・・。というか、目の前で本人撮影しているのは公安の私物のスマホでないの?

ということで小日本1匹降ろされる。公安が運賃全額60元支払えというので60元運ちゃんに渡しておく。ちょうど降ろされた場所が班瑪(ペマ)とセルタの中間地点になるので運ちゃん30元返してきた。日本だと警察は民事不介入だが中国は平気で介入のようだ。

セルタはダメだがアバやマルカムへ行ってくれということ事になる。なので、公安が班瑪へ行く車を止めて話をつけてくれる。で、フォードのSUVに乗った夫婦が班瑪まで約70kmを無料で乗せて行ってくれることになる。嫌々なんだろうけど公安には逆らえないからね。

12:15頃、班瑪(ペマ)の街に戻ってきた。おっちゃんたちにお礼を言って今日の宿探しだ。昼時なので店は殆ど開いている。宿も同じくだ。とりあえず乗り合いタクシー集結場所近くの雪山茶芸旅社に1泊する。

4人ドミトリーで1泊30元、トイレは蝿ブンブンのニーハオトイレ。シャワーは無い。登記は無しで30元渡して朝になったら勝手に出ていく方式だ。

大チョルテン

12:50頃、班瑪の街の入口にある大チョルテンを訪れる。町の外からでもはっきり見えるほどの大きさでチベットでも有数の規模なのだろう。

内部はマニ車がありコルラできるようになっている。

ジャンリタン・ゴンパ

13:10頃、ジャンリタン・ゴンパ(江日堂寺)を訪れる。班瑪(ペマ)の東にあるのがチベット仏教ニンマ派のジャンリタン・ゴンパ(江日堂寺)で白札寺とも呼ばれている。

寺の手前には山の斜面に無数のタルチョがあり、その数に圧倒される。

タルチョが埋め尽くす斜面の下にはチョルテンがある。

更にチョルテンの近くに江日堂天葬台がある。鳥葬台があるのだ。この鳥葬台は一般的な鳥葬台とは違い近くの道路からも見えるようになっている。

鳥葬台には死体の臭いが漂っており人骨のかけらが散らばっている。

もちろん遺体解体のナイフなどの道具もある。

13:50頃、ジャンリタン・ゴンパ(江日堂寺)に到着。

歴史は古く1450年に江日堂の小山(閃光鉄山)の上にチベット仏教ニンマ派「江日堂閃光鉄山寺」を建立するが戦火で1749年に失われる。1760年、昌尼哈地区に再建され「江日宦覚寺」と改名しカトク寺(噶陀寺)に属する。1936年、再び現在の場所に再建され「下莫巴白札多卡寺」と命名され白札寺と呼ばれるようになる。

閃光鉄山には古い仏閣が残っており、周辺には108基のチョルテンが残っている。

牛肉麺

夕飯はチベタン食堂で牛肉麺(12元/約204円)を食べる。牛肉麺といえばイスラム食堂なのだが班瑪ではチベタン食堂になる。麺はもちろん手打ちで牛肉はヤク(牦牛)になる。

宿に戻り夜になると4人部屋に宿泊客にチベット人夫婦がやって来る。早々に寝るのだが22:00過ぎに宿の娘さんが「警察来了!」と叫びながら各部屋を回って身分証回収にやって来た。登記無しだと思っていたが公安が踏み込んできたので全員台帳に登記のようだ。

チベット人夫婦は文句言いながら身分証を渡している。せっかく寝ていたのに起こされてご機嫌斜めのようだ。自分はパスポート渡して公安が来るかなと待っていたのだが公安は来なかった。公安は外人には関わりたくないようだ。班瑪は非開放区だったと思うのだが・・・。パスポートや身分証が返却され再び寝る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
宿泊費 30元
乗り合いタクシー 30元 班瑪→セルタの検問所
合計 72元

青海省非開放区の祁連 阿柔大寺・卓爾山・牛心山

チベット文化圏旅行記2016

西寧→祁連

06:50頃、ユースホステルをチェックアウトして36路のバスで西寧駅へ移動。07:35頃、駅前バスターミナルの西寧汽車客運中心に到着。

今日はバスで祁連へ移動する。祁連は青海省北部の祁連山脈南麓に位置する。西寧→祁連の運賃は58元、距離は288km。

08:00頃、バスへの乗車が始まる。比較的車内は平和そうだと思ったら、おっさんが豪快に音を出しゴミ箱に痰を吐こうとしている。運ちゃんが外で痰を吐くようにおっさんを外へ連れて行く。おサルさんも乗車しているのか。今回のバスは平和な野生の王国かな・・・。4分遅れの08:19にバスが発車、祁連到着は14:00頃になる。

まずは門源を目指してバスが走る。峠を登っていくが門源の菜の花観光の車が多く交通量が多い。そして、バスが良く揺れるのでゲロ吐きの乗客が多い。

10:55頃、門源の達板山観景台を通過する。

ちょうど菜の花の見頃で周囲は黄色に染まった菜の花畑が広がっている。道路脇は地元民の売店が並んでいる。蜂蜜を売っている売店もあるので地元民ではなく蜂客が売っているのだろう。

11:15頃、標高約2900mの門源の青石嘴汽車站に到着。トイレ休憩になる。
11:23頃、バスが発車し門源から祁連へ向かう。

しばらく門源の菜の花畑が続き祁連山脈へと向かう。

省道302号を西へと走るが道路はほとんどが片側2車線になっており田舎にしては道路が整備されすぎている。途中空港が建設中だったので先を見越しての道路整備だろう。阿柔大寺などの寺近くを通過して祁連県の県城が近づいてきた。

祁連に到着

13:45頃、バスターミナルの祁連県汽車站に到着。バスターミナルは標高約2700mに位置しており県城があるのが八宝鎮になる。八宝鎮は標高約2800mに位置しておりバスターミナルは八宝鎮の低い場所にある。祁連県は海北チベット族自治州に属しておりチベットのアムドと呼ばれる地域に含まれる。

央隆招待所

まずは宿探しだ。とりあえずバスターミナル近くの招待所から聞いていくが祁連は手強い。バスターミナル向かいの天境招待所は1泊100元とか舐めた金額を提示してくる。で、バスターミナルの隣りにある央隆招待所で聞いてみると1泊60元であったので老板娘に部屋を見せてもらう。

3畳ぐらいの部屋でトイレ・シャワーは共用になる。久しぶりの招待所の部屋だ。

一応部屋には液晶テレビと電気ケトルがありWi-Fiも使える。

トイレ・シャワーはこれ!シャワーと一体型の奴だが、とてもシャワーを使うきにはなれない。最低限の設備に近いな。1泊20元だろと言いたいが他を探すのも大変なので決まりだ。ここには3泊することにする。最大の難関である登記だがパスポートで何とかなった。本当は外人お断り宿だと思うが内緒にしておいてくれれば何事も無く3日後の朝には出て行く。

祁連県汽車站

14:20頃、バスターミナルの祁連県汽車站へ行く。バスターミナルは八宝鎮の新城の人民路と団結南路の交差点に位置している。

まずはバスの時刻表を確認だ。一番多いバスは西寧行き、次は張掖になる。他にも門源や西海などへのバスもある。最終バスは16:00発の張掖行きでバスターミナルは早く閉まってしまう。

こちらは運賃表で西寧行きは58元になる。これで次の移動計画が立てられる。

バス情報が手に入ったので祁連の街を歩いてみる。2014年にも訪れているのだが田舎にしては道路が広かったりと開発が結構進んでる。

乾拌麺

14:40頃、イスラム食堂で遅めの昼食に乾拌麺(10元/約170円)を食べる。やはり西北地域では麺料理が美味い。

再び祁連の街を歩いてみる。街の北側には丹霞地形の卓爾山(卓尔山)がそびえる。

街を出て南へ歩いて行くと牛心山が見える。牛心山はチベット仏教では聖山ともされている。

街の南は牛心山の山麓になっており祁連県の八宝鎮が一望できる。

さらに南へと歩くと牛心山に近づいてきたが雲が出てきて雷が鳴っているので街へ戻る。

祁連の路線バス

県城へ戻る途中でバス停を見つける。どうやら祁連でも路線バスが走っているようだ。いや、まだ走っているところを見ていないので、これから導入されるのだろう。2路線だけで新城と老城を走るのでバス停はほとんど共通している。一応覚えておきたいのは1路のバスターミナル最寄りの「一完小」くらいいかな。

街に戻ると八宝鎮の入口に祁連県博物館と天境大劇院の建物を見つける。博物館とボッタクリの娯楽施設が一緒になっているのか?

刀削麺

夕飯は刀削麺(8元/約136円)だ。食べたら招待所に戻って大人しくする。公安に見つかると面倒なので。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18元
宿泊費 180元 1泊60元×3
バス 1元 路線バス
合計 199元

朝から痰吐きうるさい

05:30頃に起きるが朝から招待所の宿泊客の痰吐きが酷い。よくそんなにもデカイ音を立てて痰が吐けるものだ。自分には到底真似できそうもない。

西海行きチケット購入

今日は朝から天気が良く青空が広がっている。標高が高いのでかなり冷え込んでいるが昼にはかなり暑くなるだろう。老板娘から「出て行ってくれ」とか言われなかったので大丈夫そうだ。

07:35頃、バスターミナルの祁連県汽車站で明後日の西海行きのチケットを購入する。運賃は50元、これで祁連からの脱出方法は確保した。

阿柔大寺

明後日のバスは確保したので中国農業銀行と新華書店のある八宝街と八宝路の十字路へ向かう。ここが祁連県で一番賑わっている場所になり阿柔大寺や俄堡古城への乗り合いタクシーの出発地点にもなっている。

まだ朝の早い時間帯で車が殆ど無かったがタクシーが1台だけ停車している。地元民のおばちゃん2人と運ちゃんがいるが発車しないので客待ちなのだろう。運ちゃんに阿柔大寺へ行くか聞いたら行くということで乗り合いタクシーで阿柔大寺へ向かう。運賃は7元、すぐに地元民のおばちゃんがもう一人乗車して乗客が集まり、07:55頃に出発。タクシーは90km/h以上で爆走していく。

08:20頃、阿柔大寺に到着。入口は地元民の売店が既に営業中で観光客も大勢訪れている。2014年に訪れた際は売店無し、観光客ほとんどいないという状態だったのに物凄い変貌ぶりだ。

おまけ入場券売場があり入場料20元。ついに有料化されてしまった。

阿柔大寺は1958年以前は僧侶が250人以上おり、そのうち活仏は16人いた。1958年以降は政治運動により破壊され寺は封鎖された。1962年に寺が再び開かれたときには僧侶は23人のみになっていた。1965年に文化大革命により再び寺は封鎖され僧侶たちは還俗させられ故郷へ帰された。1982年に寺が開かれた時には僧侶は23人いたが活仏はいなくなっていた。2008年10月時点では僧侶は37人おり、全員が阿柔部落の出身である。寺主は活仏の夏卜拉になる。

境内は中国人観光客が多く賑わっているが、いない方が撮影には好都合。なので、静かな場所を探して撮影していく。8基のチョルテンが並んでいるのが八宝如意塔になり2002年に建立された。

こちらはヤクの毛で作ったテントのようで地元民がお祈りしていた。経堂みたいな所かな?

内部はこんな感じで特に仏像は無しだ。

寺の建物は新しいので屋根は金色に輝いている。

境内の裏手にはタンカ台がある。

境内の外周部にはマニ車がありコルラできるようになっている。

まだ比較的新しい建物なので見た目は良いのだが電線が・・・。他の建物も同様で電線が結構邪魔である。電柱の地中化やってほしいような。

電線が入らないようにすれば雰囲気はとても良い!

これは大経堂の入口。静寂に包まれていそうなのだが、実は内部にはお金持ちの中国人観光客様たちが見物中である。人の流れが途切れるのを何分待ったことか・・・。

09:00過ぎになると団体の中国人観光客が立て続けにやってきて非常に賑やかになってきた。そして、おっちゃんたちがデカイ音を立てて痰を吐いたり手鼻をしている。2年前には静かであった阿柔大寺が中国人観光客が押し寄せる賑やかな立派な中国の観光地に発展した。痰吐きの音が鳴り響くような立派な観光地になり阿柔大寺も賑やかになったものだ。

10:30頃、阿柔大寺の裏山へ向かうが寺の門前を横切る省道304号を歩いて登れそうな場所へ向かう。そして、道路脇にはペットボトルが転がっている。

しかも、よく見るとそこら中に転がっている。これが中国の現実か・・・。

裏山へ通じる地元民用の道があったので登る。裏山からは阿柔大寺が一望できる。

もちろん阿柔大寺だけでなく周辺の草原も見渡せる。

そして、雰囲気ぶち壊しですが寺の門前には立派な片側2車線道路が通っています。道路ができたことにより観光客が押し寄せるようになったようだ。

祁連へ戻る

11:00頃、阿柔大寺の入り口に戻ってきた。ここでタクシーかバスが通るのを待つ。少なくとも昼ぐらいから門源や張掖方面からのバスが通り始めるので1時間待てば何とかなるだろう。

11:43頃、民楽→祁連のバスが通りがかり手を振って止める。念のため祁連までいくらか聞いて7元なので乗車。

12:10頃、祁連の県城へ到着。とりあえず中国農業銀行前のタクシー集結場所に戻る。タクシーと白タクの両方が待機中である。

乾拌麺

ちょうど昼時なので昨日のイスラム食堂で乾拌麺(10元/約170円)を食べる。

牛心山

食後は昨日に続き県城の南にある牛心山へ向かう。昨日通った道を進んでいく。天気は晴れで牛心山の山麓からは祁連の街が一望できる。

そして、牛心山の山麓では大規模な建設工事が行われている。おそらく牛心山の游客中心とか建設しているのだろう。来年あたりに完成して入場料を取るのだろうな。

道は途中で泥流の跡に変わり沢を登っていく。

かなり進んでくると羊の放牧に遭遇する。

更に登って行くと遠くの菜の花畑が見えてくる。

牛心山に近づいてきた。山頂にはまだ雪が残っている。

更に登り標高約3150mまで来ると祁連の街と卓爾山(卓尔山)が一望できる。

牛心山にかなり近づいて標高約3200mまで登ってきたが、これ以上は道がないので登るのは難しそうなので諦めることにする。

14:30頃、牛心山の山麓で放牧中の羊を見ながら休憩。近くで工事をしているのだが、どうも展望台を建設している様子だ。この羊達の放牧地も観光開発され観光客が押し寄せるようになるのだろう。きっと痰吐きの音で賑やかになるだろうな。開発が完了する前に来てよかったかもしれない。

山を下り祁連の街へと戻る。街に戻ってくると、こんな感じのハエがブンブン飛んでいるゴミ捨て場が・・・。祁連の街はハエが多くお世辞にも衛生環境は良くない。

おまけにマンホールの蓋は無いし。日本なら役所に苦情殺到のレベルだ。でも、これが中国では標準仕様のようだ。

乾拌麺

食堂を探しながら公安局の前を通るが特に呼び止められることもなし。夕飯は別のイスラム食堂で乾拌麺(10元/約170円)を食べる。今回は具材が多く青菜とキャベツの漬物が付いている。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 25元
バス 50元 祁連→西海
バス 7元 阿柔大寺→祁連
タクシー 7元 祁連→阿柔大寺
阿柔大寺 20元
合計 109元

卓爾山

07:10頃、招待所を出て卓爾山(卓尔山)へ向かう。今回は卓爾山の西側から入り東へ抜けるルートでいく。街の西へ歩いて行くはバスターミナルから300mくらい西にある玉林商務賓館は渉外賓館の看板が出ており外国人OKのホテルだ。渉外賓館の看板が確認できたホテルは祁連賓館と玉林商務賓館の2軒だけだ。探せば他にもあるだろう。

まずは祁連の街の西から卓爾山への道を歩いていく。まだ朝早いのに既に観光バスが次々と卓爾山へと走っていく。観光バスが走っていなければ静かな田舎の道なのだが・・・。これは嫌な予感がするな。

08:00頃、卓爾山西麓の入口になる麻拉河游客中心に到着。駐車場には既に多数の観光バスと自家用車が・・・。これは中国の有名観光地へ仲間入り確定だな。

入場料は60元、観光バスは20元。60元は高いだろ!車はいらないので入場券のみ購入。

景区の簡単な地図が出ていたが、卓爾山頂上を経由して東麓へ抜けられそうだ。歩いて卓爾山の頂上へ向かう。金持ち中国人観光客たちはバス乗り場に一列にお行儀良く並んでいる。いや、並ばされているのかな?係員が頑張って整理しているし。

頂上への道を歩いていくが徒歩で向かうのは自分一人だけ。中国人観光客は観光バスで頂上へ向かう。

08:21頃、単車の公安に呼び止められる。「道から外れるな」「景点以外行くな」と言われる。「真っ直ぐ行けばいいんでしょ」「他は興味ないから」「行っていい?」と言ったら「行っていいよ」になった。特にどこから来たかは質問されず。卓爾山周辺には見られては都合が悪い何かが隠されているのだろうか?それとも単に畑を踏み荒らされたくないからか?

再び上り坂を進んでいくが徒歩の観光客とすれ違ったのは1人だけ。公安のパトカーは3台もすれ違う。徒歩の観光客は少ないので目立つようだな。

08:40頃、標高約2970mの卓爾山風景区の入口に到着。2回目の入場券確認があり、再び上り坂を登っていく。

金持ちの中国人観光客はバスで次々と頂上へ向かうが徒歩だと祁連山脈の山々をゆっくりと見物できる。

この辺りが卓爾山の丹霞地形なのだが張掖の丹霞地形と比べると規模はかなり小さい。

千兵崖(烽火台)

09:15頃、標高約3100mの千兵崖(烽火台)に到着。千兵崖(烽火台)の土台の高さは9.3mあり、古代の軍事上の連絡手段のひとつである。敵軍が昼間に進入した際は煙、夜間は火による明かりで敵軍の進入を知らせた。この烽火台は西夏王国の烽火台址に復元されたものである。西夏滅亡後は李睍は祁連にまで落ち延び、この地に4つの烽火台を建設し、これはそのうちの一つである。

この千兵崖(烽火台)は観光客で大混雑しており登るのに時間がかかるが眺めはよい。卓爾山の北側の山々が一望できる。眺めはよいが人口密度高過ぎなので退散する。

卓爾山の頂上からは南にある牛心山が一望でき観光客で賑わっている。

こういった観光地だと記念撮影している観光客が多い。

頂上付近にはチョルテンもあり、ここも賑わっている。やかましいとも言うが・・・。

チョルテンからは眼下に祁連の街が広がっている。

卓爾山の頂上にはいくつか展望台になっている部分があり、南の牛心山が一望できる。

天気がよいので頂上付近の残雪も確認できる。

卓爾山東麓には拉洞台村の菜の花畑が広がっている。

卓爾山は丹霞地形でチベット語で「ゾンムマユマ(宗姆瑪釉瑪)」と呼び、美しい赤い皇后の意味を持つ。伝説では仙女の宗姆瑪釉瑪が祁連を訪れ美しい風景の魅了され、更に山の神である阿咪東索を愛するが、龍王の怒りに触れ宗姆瑪釉瑪は卓爾山、阿咪東索は牛心山になり祁連を見守っている。まあ、祁連には色々と伝説が残っているようだ。

卓爾山からの眺めは良いのだが、とにかく日差しが強い。日陰を探してしばし休憩。昼頃になると観光客がかなり減ってきた。昼食か次の目的地へ移動のようだ。

12:35頃、卓爾山風景区の入口に戻ってきた。ちょうど入口の所から牛心山が見えるので撮影によいと思い撮影する。

しかし、1分もすると誰も興味を示していなかった場所が中国人の撮影ポイントと化す。
何で邪魔すんねん!

卓爾山東麓を下りながら拉洞台村の菜の花畑を見物していく。

拉洞台村から卓爾山を見ると山というより丘に見える。

13:30頃、卓爾山東麓にある拉洞台游客中心に到着。

菜の花畑を見物しながらのんびり坂を下っていく。14:20頃、省道304号の近くまでやってきた。ここでしばらく休憩。14:40頃、省道304号に沿って祁連の県城へ向かう。

途中、祁連県人民政府の前を通過。政府の建物の裏は卓爾山になる。

中国はテストの結果が貼り出される

続いてテストの成績が貼り出されているのを発見。中国では学校のテストの成績が貼り出され公開されるようだ。でも、上位の優秀者の成績だけのようだ。日本だと成績表の流失とかが問題になったりするが、中国では公共の場で公開されるので流失とかは関係ないようだ。15:30頃、招待所に戻る。

夕飯はイスラム食堂で乾拌麺(10元/約170円)を食べる。このところ乾拌麺ばかり食べているが、夏の時期は牛肉麺は控えめになる。熱いスープの牛肉麺は暑い夏には・・・。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 11元
卓爾山 60元
合計 71元

祁連→西海

08:00頃、招待所をチェックアウトして隣のバスターミナルへ移動。今日は西寧へ戻るが、そのまま西寧行きのバスに乗車するのではつまらないので西海経由で西寧を目指す。

バスは08:30発、祁連→西海で運賃50元、距離211kmになる。

08:15頃、バスに乗車して発車を待つ。席は自由で早い物勝ちで幸い最前列の席を確保。

5分遅れの08:35頃、バスが発車する。39人乗りで乗車率は9割程度で少し空席があるが途中で客を拾うから満席になるだろう。08:45頃、祁連の街中で客待ち停車。08:52頃、ようやく発車。祁連の街を出て牛心山西麓の省道204号を南東へと走る。

09:39頃、標高4120mある峠の大冬樹山垭口を通過。峠を越えると目の前には草原が広がる。

09:50頃、標高約3790mの草原で10分ほどトイレ休憩。

トイレの向かい側にはチベット人の売店があり観光客で賑わっている。

再びバスが走り始めるが大草原の中ではヤク優先の交通ルールになる。さすがの中国人でも車をヤクにぶつけたくないようだ。

夏の観光シーズンはチャリダーたちも各地で出没している。隊列を組んで西寧方面や祁連方面を目指す。

バスがひたすら西海へ向けて大草原を爆走していく。地平線近くに山が見えるが、それ以外は全て大草原が広がっている。

草原にはチベット人たちが放牧をしており草原の中にテントが点在している。10:37頃、標高約3400mの默勒鎮で2回目のトイレ休憩で10分ほど停車。

10:50頃、西海→祁連のバスとすれ違う。そして、ヤクの道路横断に遭遇。

11:20頃、熱水鎮を通過。土田舎なのに信号機のある交差点が1つある。12:10頃、料金所を通過して国道315号に入る。

そして、ヤクの道路横断だ。12:30頃、西寧→天俊のバスとすれ違う。

西海鎮

12:50頃、西海のバスターミナルに到着。バスターミナルの名称は原子城汽車客運站。知っている人は知っているが西海鎮は核兵器開発施設があった場所である。なので、西海鎮は原子城とも呼ばれている。西海鎮郊外にある核施設は核開発の役目を終え観光地として有料で開放されている。街の中には原子城紀念館が無料で開放されているのだが大人の事情で外国人お断りになっている。外国人には見られては都合の悪い内容のようだ。

今回は西寧へ行く途中なので、そのまま西寧行きチケットを購入。13:00発のバスで西海→西寧の運賃は25元、距離は104km。

バスに乗車して発車を待つ。4分遅れの13:04にバスが発車する。

15:25頃、西寧駅前のバスターミナルの西寧汽車客運中心に到着。

青海恒裕国際青年旅舍

予約しておいたユースホステルの青海恒裕国際青年旅舍(青海恒裕国际青年旅舍/Qinghai Hengyu International Youth Hostel)に到着。1泊50元(会員料金)で2泊する。既に予約時に10元支払っており残金90元を払おうとするが何故か80元になる。90元ではないかと確認したが謎の割引で残金は80元になり支払う。

部屋はチベット風10人ドミトリーで雰囲気は良好。

16:15頃、7路のバスでバスターミナルの南川西路客運站へ向かう。運賃は1元。

16:50頃、南川西路客運站に到着。自動券売機が導入されていたが二代身分証がなければ購入不可。外人使用不可なので窓口へ。明後日の09:00発、西寧→班瑪のバスチケットを購入。運賃は180.5元で結構高い。

17:00頃、32路のバスで西寧の中心街になる大十字へ移動。以前に利用したことのある大十字の理髪店で坊主にする。理髪代は15元、坊主にしたので例の寺へ行く準備は整った。あとは現地で公安の検問があるかだな。

土豆羊肉拌麺

夕飯はイスラム食堂で土豆羊肉拌麺(13元/約221円)を食べる。

ジャガイモ、ピーマン、羊肉が具材で麺に掛けて食べます。

西寧の地ビール

ユースホステルの隣にあるスーパーマーケットで黄河青稞ビール500ml(3元/約51円)を2本購入。西寧の地ビールで原料に麦だけでなく青稞を使っているのが特徴。苦味が少なく飲みやすい。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 19元
宿泊費 80元 残金:1泊50元×2
バス 3元 路線バス
バス 25元 西海→西寧
バス 180.5元 西寧→班瑪
理髪 15元
合計 322.5元

西寧駅

昼頃に西寧駅へ行ってみるが標高2200mの高地にある西寧でも夏は暑い。歩いているだけで汗が出てくる。まだ東京や大阪とは違い乾燥しているからマシだな。

西寧駅の巨大駅舎はいつ見ても凄いのだが列車の本数の割には過剰設備のような気も・・・。

今日も乾拌麺

昼食はイスラム食堂で乾拌麺(10元/約170円)を食べる。

ユースホステルへ戻る途中で饃を購入。ユースホステルで饃を食べながら地ビールの黄河青稞ビールを飲む。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 19.6元
合計 19.6元

青海省ダライ・ラマの故郷へ潜入

チベット文化圏旅行記2016

大雨で遅れ

05:30頃、目が覚める。中衛を過ぎた所で蘭州まで約200kmの場所まで来たが列車が停車したまま動かない。この先の大雨で足止めを喰らっていた。既に2時間の遅れが発生しているようだ。06:00頃、列車が動き始める。天気の悪い中を列車が走るが遅れを取り戻すことは出来ないだろう。

12:30頃、軍用トラックなどの輸送列車に遭遇。

黄河を渡り蘭州が近づいてきた。

13:00頃、蘭州駅に到着。ほぼ全ての乗客が下車して、自分一人で1両占領となる。乗務員の会話から前後の車両の乗客を合わせ蘭州西まで乗客3人のみのようだ。全体だともう少しいるのだろうな。

蘭州駅での停車中にネットで高速鉄道の蘭州西→西寧の切符を購入しようとしたが西寧行きは夜の列車にならないと切符がない。こういう場合は途中までの切符を購入して車内精算に持ち込むしかない。ということで西寧の一駅手前の楽都南までの切符を購入。列車に大きな遅れが発生すると乗り換えが難しく切符購入のタイミングが難しい。

蘭州西駅

13:30に蘭州駅を発車して、13:49、250分遅れに蘭州西駅に到着。

電光掲示板に250分遅れと表示されているが4時間10分も遅れるとは・・・。

まずは切符売場へ移動して楽都南までの切符を受け取る。しかし、最新の高速鉄道対応の駅舎なのに窓口に群れが・・・。甘粛省の省都である蘭州の最新駅でなぜ一列に並んでいないのだ?最新設備なのに利用客はおサルさんが多い。

蘭州西駅の待合室は巨大の一言である。まだ駅舎の本格運用に入っておらず列車の本数が少ないので利用客が少なく空いている。

蘭州西→西寧

今回乗車するのは蘭州西→西寧のD2735次である。購入してある切符は蘭州西→楽都南、席が二等座で運賃40.5元だ。楽都南→西寧は車内精算して、終点の西寧まで乗り鉄という作戦だ。

14:53に改札が始まる。ホームへ向かうが何故か皆混雑しているエスカレーターへ進んでいく。階段の方が空いているのにどういうことだ?ホームでは既に列車が待機中である。

今回はCRH5Gでの編成で最高速度250km/hだ。

車内は2635次の出稼ぎ列車とは別世界だ。定刻通り15:08に扉が閉まり発車したと思ったら動かないぞ。7分遅れの15:15に発車する。

202km/hまで速度を出すが250Km/hは出さず。蘭新鉄路第二双線は250km/hまでの対応なのだが?

車内精算で西寧へ

16:00頃、ぼちぼち車内精算の補票をしようと思い端末を持った乗務員を探す。ちょうど乗務員の兄ちゃんが補票をしているのを見つけて声をかける。楽都南→西寧まで19.5元になる。車内精算なので内訳は運賃17.5元、手続費2元となる。これで西寧まで行けるようになり無事に補票作戦成功である。

楽都南駅を過ぎると最高速度を217km/hまで上げてきた。それでも、CRH5G本来の性能は最高速度250km/hなのでまだ余力がある。消化不良だな。

西寧駅

16:39に遅れて西寧駅に到着。地下通路を通り駅の路線バスターミナルへ移動。

バス停はこんな感じで乗車バトル中。お約束の展開だな。

なぜ一列に並べない?

17:00頃、36路のバスに乗車、運賃は1元。

河湟記憶青年旅舍

17:25頃、Qunar.comで予約しておいた河湟記憶青年旅舍(河湟记忆青年旅舍)に到着。外人OK宿ということであるがチベット関連で大人の事情を抱える西寧は公安が厳しくて本当に外人OKかは分からない。とりあえず大師兄と呼ばれている老板にパスポートを渡すとPCに情報入力し始める。外人OKであったが公安が厳しいので情報入力に時間が掛かる。やはり外人を泊める場合は公安に色々と言われているのだろう。

今回の部屋は1泊35元の8人ドミトリーに4泊する。8人野郎ドミで部屋の鍵はない。ドミトリーは狭いが各ベッドに照明とコンセントありだ。それと小型ロッカーもあり、Wi-Fiも使用可能だ。共用のトイレ・シャワーは特に問題なし。トイレの水はちゃんと流れるし、シャワーは熱いお湯がしっかり出る。予想以上に良さそうだ。

西寧の本屋

85路のバスで西寧の中心街になる大十字へ向かう。五中と西門のバス停が西寧の中心街になる。西寧書城へ行ってみるがロンリープラネット青海は古いのしか置いていない。

新華書店は19:00で閉店になっていた。明日出直すか。

白菜羊肉拌麺

夕飯はイスラム食堂で白菜羊肉拌麺(13元/約221円)を食べる。お馴染みの中華版スパゲッティだが今回の店は無料で麺大盛りOKである。貧乏人にはありがたい。今回は麺と具材が別々で出てきた。

麺に白菜と羊肉の炒め物を掛けておいしく頂きます。

牛肉拉麺

バスで宿近くまで戻るがまた腹が減ってきた。宿の近くのイスラム食堂で牛肉拉麺(7元/約119円)を2回めの夕飯で食べる。定番の麺料理だが牛肉入ってないよ!いや、牛肉のかけらが数個あった。インフレで牛肉減らさないと7元でやっていけないようだ。これなら牛肉無しでいいのでは?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
宿泊費 140元 1泊35元×4
鉄道 40.5元 二等座 蘭州西→楽都南
鉄道 19.5元 無座 楽都南→西寧
バス 3元 路線バス
合計 223元

ロンリープラネット青海

朝から雨で完全に遠出不可能。午前中に85路のバスで西寧の中心街になる大十字へ向かう。運賃1元で五中のバス停で下車。

昨日は閉店で入れなかった新華書店へ。ロンリープラネット青海は6月に発行された2016年版が置いてあった。新華書店は定価で店員の態度が悪いので本当は買いたくないのだが、アマゾン中国だと定価より安く買えるが北京からの発送だったので西寧まで4日かかるので今回は仕方なく新華書店で購入。

ロンリープラネット青海(59元/約1003円)は購入できたが相変わらず接客は・・・。小売業で書籍販売をしているというより愚民どもに教養を持たせるために販売してやっているいう感じだ。おまけに外は雨が降っているのに袋とかカバーは無しで書籍をそのままお持ち帰りである。この本屋はよく潰れないなと思ってしまう。雨降っているので85路のバスで速やかに帰る。

炮仗麺

昼食はイスラム食堂で炮仗麺(12元/約204円)を食べる。青海省の名物麺料理で、炮仗は爆竹を意味して短めの麺を爆竹に例えている。スープ無しの麺に煮込んだ数種類の野菜が載っている。

八一路客運站

夕方に八一路客運站にやって来た。西寧駅前に新バスターミナルの西寧汽車客運中心が出来たので去年と比べるとかなり空いている感じだ。運行するバスの本数も変わってしまったので時刻表がなくなっていた。バスターミナル近くのスーパーマーケットで食料を調達。列車やバスでの非常食として飴を多めに購入しておく。

牛肉麺

夕飯はイスラム食堂で牛肉麺(7元/約119円)を食べる。定番の麺料理だが牛肉のかけらが数個あるだけ。スープは清湯で透き通っている。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 39.8元
バス 2元 路線バス
書籍 59元 ロンリープラネット青海
合計 100.8元

西寧汽車中心站

08:30頃、36路のバスに乗車して終点の西寧駅へ移動。

09:05頃、西寧駅前広場東の新バスターミナルの西寧汽車中心站に到着。時刻表は電光掲示板で表示されているが撮影困難であった。時刻表はqh.bus365.comで検索可能なので問題は少ないだろう。

玉樹、ゴルムド、祁連、大武、共和、同仁など青海省各地へのバスから蘭州、西安、許昌など省外への長距離バスも多数運行されている。青海湖への旅游バスもある。

窓口は長蛇の列で1時間コースで並ぶつもりでないといけない。当日のチケット購入は自殺行為なので、遅くても前日にはチケット購入をしないと行けない。自動券売機だと1週間先まで購入可能なので窓口も同様と思われる。券売機は糞なのでパスポートには未対応なので外人は利用不可。09:45頃、明後日の祁連行きチケットを購入。購入時は身分証必要なし、バスは08:15発、運賃は58元。

西寧→大通

そのまま駅前広場西の公交汽車站で大通行きバスに乗車。隣にはダライ・ラマの故郷である平安行きバスも停車中。10:00頃、大通行きバスが発車、運賃は6元。

11:45頃、大通の中心街で下車する。大通を訪れた場合、普通は街のすぐ東の老爺山を登るのだが、自分は老爺山へ行かず西へと歩く。

今日の目的地は明長城遺址になる。街も中心にも標識はあるので実際に長城は存在しているのだろう。

明長城遺址公園

町外れの線路を越えると牌坊が見えてきた。ここが明長城遺址公園になり山の上を目指す。

山を途中まで登ると老爺山と建設バブル真っ最中の大通の街が一望できる。

12:40頃、山腹に土塁が見えてきた。これが明長城遺址ー大通段になる。

青海省にも明代の万里の長城が現存しているのだ。西寧近郊の万里の長城は明代中頃の嘉靖25年(1546)に建設が始まり西寧兵備副使の王継芳、周京などの官吏が建設の指揮をし、隆慶元年、隆慶6年、万暦元年、万暦2年、万暦24年(1596)に大規模な工事が行われ51年間掛けて西寧近郊の万里の長城が完成する。

その後、西寧近郊の万里の長城は清代に2度修復工事が行われている。「西寧府新志・建置」によれば雍正10年、乾隆10年に修復されている。万里の長城は清代には放棄されたと思っていたが、青海省では西寧防衛に必要だったようだ。

現在残っている明長城遺址ー大通段は明代の万里の長城で最も標高の高い所に位置しており、50.245kmが現存している。

万里の長城は文化財保護の観点から周辺に柵が設けられ立入禁止になっている部分が多くなっている。ここも柵があるのだが一部にまだ柵がない所があり抜け道になっている。ただ柵のない部分も塞がれるのは時間の問題だ。

山の上を通る万里の長城は観光用に整備されておらず明代の姿を留めている。

山の上に伸びる万里の長城は遠くに伸びており絶景とも言える。13:30頃、雨が降ってきたので明長城を離れる。14:10頃、老爺山までやってきた。入口のすぐ近くに大通→西寧のバス乗り場がある。ただ新バスターミナルが建設中らしく今後移転の可能性ありだ。14:15頃、西寧行きバスが発車、運賃は6元。15:45頃、西寧駅近くで全員降ろされる。

茄子炒肉蓋麺

夕飯は近くの麺屋へ。

茄子炒肉蓋麺(14元/約238円)を注文。麺の上にナスと牛肉の炒め物が載っている。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 14元
バス 2元 路線バス
バス 6元 西寧→大通
バス 6元 大通→西寧
合計 28元

西寧→平安

今日の西寧は朝から天気は晴れで遠出にはちょうど良さそうだ。宿を出て15分ほど歩くと八一路客運站に着く。途中おっさんやオバハンが道端で唾を吐いている。いつもの光景であるが西寧は女性の痰吐きや唾吐きに遭遇する確率が北京や上海と違い格段に高い。青海省の省都であってもおサルさんが大量に生息しているようだ。本来は文明国である中国がこのような野生の王国のはずはないのだが・・・。

07:30頃、八一路客運站の交差点から平安行きのバスに乗車。西寧-平安のバスはこの交差点が起点だったのだが西寧駅前に西寧汽車中心站が出来た影響で西寧駅前の公交汽車站が出発地点に変更となり、八一路客運站の交差点は途中の乗り場になっていた。平安までの運賃は5元でバスはノロノロ運転で客を乗せながら平安へと向かう。平安と言えばチベットの非常に徳の高い高僧の生まれ故郷だ。

08:35頃、平安に到着。平安驛駅前で降ろされる。駅前広場の中国銀行前から石灰窯(石灰窑)行きのバスが出ていたのだが、西寧行きバスの出発点に変わっている。石灰窯(石灰窑)から戻ってきたバスが駅前で客を降ろしているのは確認できたが乗車地点が見つからない。(帰ってきてから道路向かいになっていたことが判明)

周辺を歩いて探すが見つからないので、西寧方向へ歩いて戻り高速の入口付近で待っていると石灰窯(石灰窑)行きのバスが来た。10:00頃、石灰窯(石灰窑)行きのバスに乗車、紅崖村路口まで運賃は5元に値上がっていた。

ダライ・ラマ生家

11:00頃、標高約2600mの紅崖村路口で下車して橋を渡り坂道を上っていく。バスは更に奥の下河灘へと走っていった。

去年、地元民が通っていた抜け道からタクツェル(紅崖村)へ向かう。

急カーブの所からそのまま崖の方へ歩いて行く。

ここから細い地元民用の道があるので登っていく。

道を踏み外すとあの世行きなので要注意だ。

ひたすら登っていきます。

登っているとこういった景色が見られる。
山の中で遠くにチョルテンが見える。

11:30頃、抜け道から道路へ出る。抜け道は道路を歩くより10分は短縮できていると思う。

道路を歩くこと数分でダライ・ラマの故郷タクツェル(紅崖村)が見えてきた。11:40頃、標高約2800mのダライ・ラマ生家に到着。言わずと知れたチベット仏教最高指導者であるダライ・ラマ14世の生誕地である。土田舎の村なのだが電柱には何故か監視カメラが・・・。

過去2回訪れた時は門が堅く閉ざされていたのだが今回は何と門が開いているではないか!これは好機到来と考え中へ入る。

1回目訪問:青海省チベット文化圏旅行記2014夏4

2回目訪問:シルクロード旅行記2015その1

内部は家というよりチベット仏教の寺院といった感じだ。

これなんか個人宅というより完全に寺ではないか!

立派なマニ車もあります。奥の本殿からおっちゃんが出てきたので見物できるか聞いてみたらダメだった。「警察来的时候太麻烦」(警察来た時厄介)というので退散する。

やはり非開放区なのか?ダライ・ラマの故郷だから大人の事情で外国人には来てほしくないのか?その割にはダライ・ラマ生家は原型を留めないほど立派に改装されているようだが・・・。まあ、分かるように村の入口に外人お断りの看板でも立てといて欲しいな。

そういえば、あのおっちゃんはダライ・ラマ生家の鍵を持っていたという事は隣に住むダライ・ラマの甥の家族という事かな?

参考記事:ダライ・ラマ14世の生家を当局が「改修」、原形とどめず

このまま帰るのも勿体ないので裏からダライ・ラマ生家を見物。隣がダライ・ラマの甥の家になる。

これはタクツェルから見える風景。天気が良いと青空が広がっている。

11:55頃、標高約2800mのタクツェル(紅崖村)を出る。

再び地元民用の道を通り道を下っていく。

12:30頃、標高約2600mの紅崖村路口に戻ってきた。ちょうど遠くでバスのクラクションが鳴るのが聞こえたので、もうじき平安へ戻るバスが来るようだ。

1分ぐらいするとバスが来たので乗車する。平安までの運賃は5元。13:35頃、平安に戻ってきた。終点の平安驛駅前で降ろされるが、ここで新事実が判明。石灰窯(石灰窑)行きのバスを降りると、その場で新たな乗客が乗車している。そう今までの終点がそのまま出発地点になっていたのだ。要するに今まで駅前の中国銀行の前が出発地点だったのが、道路向かいの平安区中医医院の前になっていただけであった。

これが以前の出発地点の中国銀行前。西寧行きバスの出発点に変わっている。

こちらが中国銀行の道路向かいの平安区中医医院。

こんな感じでバスが待機中であった。灯台下暗しであった。

西葫芦炒肉蓋麺

遅めの昼食で駅前のイスラム食堂で西葫芦炒肉蓋麺(10元/約170円)を食べる。

道路陥没

14:15頃、西寧行きバスに乗車、運賃は5元。15:15頃、八一路客運站で下車する。宿へ戻る途中で道路が陥没しているところがあった。中国では道路陥没はよく見かけるが周囲を封鎖するとかはしない。一応カラーコーンみたいなのを置いているが、これではあまり意味は無いな。

擀拌麺

夕飯は近くの蘭州拉麺の店で擀拌麺(10元/約170円)を食べる。中華版スパゲッティで野菜と牛肉の炒め物が載っている。

擀拌麺を食べているとイベント発生。今日はいつものガキが小便とかの奴ではない。中国人の兄ちゃん2人組がイスラム教徒の蘭州拉麺の店で猪肉麺を注文している。猪肉麺と言っても猪ではない。中国語で猪肉は豚肉のことだ!

イスラム教ではブタは不浄の動物で禁忌とされている。当然ながら蘭州拉麺の店で豚肉は扱っていない。なのに、豚肉拉麺を注文とはアラーもビックリであろう。中国ではイスラム教がアルコールと豚肉は禁止というのは教えられていないようだ。これでは民族宗教問題が燻ぶるわけだ。中国人の兄ちゃん2人組が店から出て行くと店のおばちゃんたちは文句を言っていた。中国にISが侵入すると真っ先にこの手の中国人が血祭りにあげられそうだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
バス 5元 西寧→平安
バス 5元 平安→西寧
バス 5元 平安→紅崖村路口
バス 5元 紅崖村路口→平安
合計 40元

シルクロード旅行記2015 鉄道で西安から西寧・青海省ダライ・ラマの故郷へ

四川省から西安到着

日付が変わった頃、ようやくエアコンの温度を下げたようで涼しくなってっきた。裸族もいなくなり普通の民工列車になった。深夜になると通路で寝ている乗客がいたり、寝ている乗客のことは考えずにスマートフォンでイヤホンせずにドラマを見ている乗客や賭けトランプに興じている乗客がいたりするのでかなりのサバイバル環境であることには変わりない。

06:15頃、宝鶏に到着する。ここでかなりの乗客が下車する。どうやら、ウルムチ行きの列車に乗り換えるようだ。06:28に列車が発車する。

08:43、西安到着。まずは切符売場でインターネットで予約購入しておいた4月2日の西安→西寧の切符を受け取る。

続いてバス停へ向かうがおサルさんが多く乗車バトルが各所で発生している。並べよ!09:15頃、乗車バトルで103路のバスに乗車する。乗車バトルは何とかくぐり抜け座席を確保したが、目の前のおっちゃんが頻繁にゲップをしている。朝から精神的打撃が大きい。玉祥門で下車する。ICカードで運賃は0.5元だ。

秦園青年旅舍(Warriors Youth Hostel)

09:50頃、Booking.comで予約しておいた秦園青年旅舍(秦园青年旅舍/Warriors Youth Hostel)に到着する。

部屋は8人ドミトリーで1泊25元だ。地下室のドミトリーであるがWi-Fiは使えるし、共同のトイレ・シャワーも許容範囲内で料金を考えると十分な設備だ。

陕西旅游年票を購入

10:15頃、ユースホステルを出て陕西旅游年票一卡通の購入に出かける。去年購入した店へ行ってみると、煉瓦の壁で覆われており再開発で閉店していた。仕方がないのでその辺を探していると超市で「旅游年票」の文字を発見!店のおっちゃんに聞いてみたら在庫があったので購入する。

値段は98元だ。これがあれば西安市内の主だった観光地が無料もしくは割引料金で見物できる。陝西省以外の観光地でも無料で見られる所があるので持っていて損のない一枚だ。

西安での目的のひとつは旅游年票の購入なので、今日はユースホステルへ戻り洗濯と靴を洗う。靴が臭ってきており、このまま悪臭を放っているとドミトリーを追い出される可能性があるので靴を徹底的に洗う!靴が乾くまでは事実上行動不能なので西安では情報収集と物資補給のみかな?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 22.2元
宿泊費 75元 1泊25元×3
バス 0.5元
陕西旅游年票一卡通 98元
合計 195.7元

鐘楼書店でロンリープラネットを購入

昨日洗った靴が乾くまで行動不能なので、昼頃にサンダルで鐘楼へ向かう。鐘楼の東200-300mの場所に新華書店の系列店である鐘楼書店があり、ガイドブックを立ち読みして情報収集をする。

地球の歩き方を列車のトイレで便器へ落下という事故をやらかして、紙媒体での西域へのガイドブックがないのでロンリープラネットを探す。今後の計画についてはシルクロードを西へ進み新疆ウイグル自治区のウルムチ、トルファン、カシュガル、そして、パミール高原のタシュクルガンを目指す。

そのため、Lonely Planet:丝绸之路を購入する。定価は69元だ。新華書店は店員の態度が悪いので本当は購入したくなかったのだが、かといってアマゾンだと値段が安くても日本みたいに翌日や翌々日到着というのは期待できないので、仕方なく購入した。

これで、物資補給は完了し、あとは靴が乾くのを待つだけだ。サンダルでは遠出できないし格好がみっともない。中国でおばちゃんがパジャマで出歩いているのと似たようなものだろう。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 30元
ロンリープラネット丝绸之路 69元
合計 99元

雨で動けず

一昨日洗った靴がまだ乾かず今日も遠出ができない。09:30頃、サンダルで外へ出るが天気は曇りで雨が降りそうな気配だ。近くの安定門まで行ってみたものの雨が降り始めたのでユースホステルへ戻り部屋で大人しくする。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 23元
合計 23元

鉄道で陝西省→青海省

西安駅

※HDDデータが吹き飛んだために画像はございません!
05:45頃、起床して出発準備を整える。今日から新彊ウイグル自治区のウルムチ、カシュガル、ホータンを目指して鉄道でのシルクロード旅行の開始である。計画では天山北路、天山南路、西域南道を巡る。

06:15頃、ユースホステルをチェックアウトする。雨はやんでいるが天気は曇りだ。sa金橋のバス停から103路のバスで西安駅へ向かう。運賃はICカードで0.5元だ。朝の通勤ラッシュが始まる前なので道路は空いており、06:50頃、西安駅に到着する。

入口でいつもの切符と身分証確認、荷物のX線検査を受けて待合室へはいるが駅員はパスポートの中身までは確認せずだ。外国人には関わりたくないのか?それとも外国人はどうでもよいということか?待合室に入るが改札口はすでに列ができている。これから乗車するのは、07:30発の西寧行きZ273次だ。今回初めてZ列車に乗車するのだが、正直言ってあまり鉄分補給にはならない。

直達特快のZ列車は2004年頃に登場した当時は特快のT列車より上の最上級の列車で、始発駅から終点まで停車駅なしのノンス トップもしくは停車駅1駅のみで、夜発車で翌朝到着といったダイヤで北京-上海などの大都市間を結んでおり、主な客層は金持ちやビジネスマンであり、日本 でいえばブルートレイン+ビジネス特急みたいな感じかな。当時は最上級の列車であったが、現在は途中の停車駅が増えて直達特快とはいえないダイヤで特快のT列車と同等の扱いになっている。

Z273次も西寧まで停車駅がいくつもあり隴西とかの田舎駅にも停車する。これでは快速のK列車と同等といってもいいぐらいだ。はっきりいってZ列車の存在価値がなくなりつつある。そして、改札口には発車時刻遅延の表示が・・・。15分遅れの07:45発のようだ。

07:38に改札が始まるが、これだと発車時間がさらに遅れるような・・・。改札口の乗車バトルを突破して乗車するが、すでに荷物棚は一杯だ。しかし、座席下に荷物を置くのは避けなければならない。座席下はガキの小便やおサルさんたちの痰、手鼻などで汚染される可能性が高い。荷物棚にカップ麺が置かれている場所を見つけカップ麺をどけてバックパックの置き場を確保する。

バックパックを荷物棚に載せている間に列車が発車する。07:30発が予想通りさらに遅れて29分遅れの07:59の発車であった。終点の西寧までは892km、約10時間の旅だ。定刻通りなら17:40に西寧到着だが約30分の遅れは取り戻せるか?まあ、蘭州あたりの停車時間を削れば楽勝だろうな。Z列車なので車両は25Tで最高速度160km/hまで出せるので停車時間を削る以外でも十分遅れは取り戻せるだろう。

西寧到着まで乗り鉄が十分楽しめると思ったのだが、GPSの感度が悪く測位できない。
これでは現在位置や速度がわからない。25Gとかの他の車両ではGPSが問題なく使えたのだが、25TだとGPSの信号が受信できない。

2009年に青海チベット鉄道でラサへ行ったときも25Tの車両でGPSが使えなかった。どうも、25Tの車両はGPSの電波を通さない仕様のようだ。窓ガラスも25Gとかとは別物を使用しているようだ。これは意図的にGPSが使えないようにしているのか?それとも偶然使えないだけか?

宝鶏に09:35頃到着する。ホームに降りてGPSを試してみると問題なく測位できた。そして、発車間近になり乗車するが、車内では信号ロストでGPSは使えなかった。やはり、25TはGPSの電波を通さない仕様のようだ。

09:45頃、列車が発車するが、30分遅れでの運行だ。宝鶏を出発して徐々に山が多くなりトンネルの区間が多くなってきた。曇りだった天気は晴れに変わり風景も徐々に変わってくる。11:00に天水到着。

天水はシルクロード遺跡で世界遺産の麦積山石窟や三国志遺跡の街亭古戦場などがあるが今回は素通りする。11:05に列車が天水を発車する。12:00頃、盒飯の車内販売が始まる。値段は、いつもの通りで20元(約400円)のボッタクリ価格だ。日本のコンビニ弁当と大して変わらないのに20元は高い。

この頃になると外の風景は乾燥地帯に変わり山に木は生えておらず西域の風景になってきた。12:33に隴西到着。12:38頃、隴西を発車する。

この時に意外なことに気がつく。客車の乗降口でGPSを試してみたら信号を受信して測位できたのだ。どうやら、客車内のガラスと乗降口のガラスは違う種類のようだ。客車内のガラスはUVカットとかの仕様で、たまたまGPSの電波が遮断されているのか、それとも大人の事情でGPSの電波を遮断する仕様にされているのか?乗降口から座席に戻るがGPSは信号ロストして測位できない。13:35に定西到着し、13:38に発車する。

15:06頃、蘭州に到着する。甘粛省の省都なので半分ほどの乗客が下車する。停車時間が長いのでホームへ降りてみる。この時期の蘭州はまだ寒いと思っていたが意外にも暖かい。ホームでは幾つものワゴンがありカップ麺や飲み物などが売られている。

15:21に蘭州を発車する。16:39頃、海石湾に到着して、16:42頃、列車が発車する。
次は終点の西寧になる。

17:47頃、7分遅れで西寧に到着する。西寧駅は新駅舎になり昔の駅より規模が大きくなっている。しかも、出口には自動改札機が導入されており、最先端の設備を導入しているようだ。

出口を出るが、まず目に付くのが武装警察だ。しかも、数多いし自動小銃まで持って警備している。西安駅では公安だけで武警はいなかったが、西安よりはるかに田舎の西寧で自動小銃を持ってまで警備する必要があるのか?一体何を恐れているのだ?18:08頃、西寧駅の隣にできた公交汽車站から1路のバスに乗車して大什字で下車する。運賃は1元だ。

理体青年旅舎

18:30頃、青海省政府近くの民主路まで歩いて、eLongで予約しておいた青海行青年旅舎に到着する。1泊35元で3泊する予定であったが、外人お断りのユースホステルで宿泊拒否され別のユースホステルを案内され追い出される。とりあえず20分ほど歩いて案内された理体青年旅舎へ行き1泊40元の6人ドミトリーを3泊することにする。

すでに夜になっているので夕飯を食べに出かける。近くにイスラム食堂があるので牛肉麺(7元/約140円)を食べるが、まだ物足りないので別のイスラム食堂で乾伴麺(9元/約180円)を食べる。これでもまだ物足りないのでさらに別のイスラム食堂で乾伴麺(10元/約200円)を食べる。これでようやく食べた気になった。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 26元
宿泊費 120元 1泊40元×3
バス 1.5元 路線バス
合計 147.5元

ダライ・ラマの故郷

西寧→平安→タクツェル(紅崖村)

※HDDデータが吹き飛んだために画像はございません!
06:30頃に起床して、06:55頃、30路のバスに乗車して康楽で下車しいて八一客運站へ向かう。運賃は1元だ。

07:10頃、バスターミナルの八一客運站の交差点から平安行きバスに乗車する。平安までの運賃は5元だ。乗車時は誰も並ばずに乗車バトルに突入しているが、確実に座れる状態だったので自分は乗車バトルには参戦せず後ろからバトルを見物しながら乗車する。なぜ確実に座れるのに乗車バトルをしているのだろうか?まあ、ある意味で安定の中国だ。

08:20頃、平安に到着。平安驛の駅前広場の近くから石灰窯行きのバスが出ているが、先に朝食と昼食に油餅を購入しておく。1個2元(約40円)で3個購入する。

ダライ・ラマの故郷タクツェル(紅崖村)までは直線距離で約25kmだ。前回、タクツェル(紅崖村)を訪れたときは手前の集落までしかバスが行かなかったが、今回は運ちゃんに聞いてみたらタクツェル(紅崖村)への分かれ道を通るということであった。運賃は4元だ。
09:45頃、タクツェルへの分かれ道に到着し下車する。バスはさらに奥の集落へと走っていった。ここからタクツェルまではひたすら坂を上る。

タクツェルの手前で分かれ道があり、この脇道がダライ・ラマの生家への近道だ。

脇道を歩くとダライ・ラマ生家が見えてきた。

ダライ・ラマ生家

10:40頃、ダライ・ラマの生家に到着する。

門は閉ざされ中へ入ることはできない。

そして、このド田舎に何故か監視カメラが2台設置されていた。一体このド田舎で何を監視するのだ?何を恐れているのだろうか?

裏の畑の小道を登り内部の様子をうかがうが建物は新しく整備されており古さは感じられない。ちなみに隣の家はダライ・ラマの親戚の家で生家を管理しているらしい。

周辺を歩いてみるが訪れる時期が早すぎたので畑は耕し始めたばかりで、谷には雪が残っており草も生えていない。

4月とはいえタクツェルは標高2800m付近の高地だ。タクツェルに春が訪れればかなりよい景色が見られるだろう。

タクツェルは非開放区のようなので公安に見つかると面倒なので、昼頃に坂を下り来た道を戻りながらバスが来るのを待つ。

13:45頃、ようやくバスが通りがかり、平安行きのバスに乗車する。運賃は3元だ。14:30頃、平安に到着、平安驛の駅前広場から西寧行きのバスに乗車する。バスがすぐに発車し客を乗せながら西寧へ向かう。西寧までの運賃は5元だ。
15:40頃、八一路客運站に到着する。

夕飯はユースホステル近くのイスラム食堂2軒で乾伴麺(9元/約180円)と乾拉(8元/約160円)を食べる。夜は中国鉄路客戸服務中心で明後日の西寧→蘭州の切符を予約購入する。当初の予定では明々後日に蘭州へ移動しようと考えていたが天気が悪いので予定を切り上げて蘭州へ移動する。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 23元
バス 10元 西寧↔平安
バス 4元 平安→タクツェル(紅崖村)への分かれ道
バス 3元 石灰窯→平安
バス 2元 路線バス
鉄道 32.5元 西寧→蘭州
合計 74.5元

西寧汽車站

※HDDデータが吹き飛んだために画像はございません!
07:00頃、起床するが天気は曇りで雨が降りそうだ。いや、雪が降りそうな寒さだ。08:20頃、西寧駅を訪れる。駅の隣にある公交汽車站は路線バスと長距離バスのバスターミナルになっている。公交汽車站の中に西寧汽車站が入っているのだ。長距離バスの時刻表があったので撮影しておいたが、どうも別の場所に西寧汽車站の新バスターミナルを建設するようなので数年後には路線バス専用のバスターミナルになりそうだ。

西寧駅は新駅舎になり巨大で便利になったが、なぜかまだ建設されていない地下鉄の案内があったりと混乱を招くような表示がある。そして、今日は駅前に武警がいない。今日は休みか?

08:30頃、昨晩インターネットで予約購入した蘭州行きの切符を受け取るため切符売場へ行く。入口で保安のボディチェックを受けて列に並ぶが自動券売機は空いている。中国人は二代身分証を持っているのに、なぜわざわざ行列に並んで切符を買うのだ?自動券売機なら時間もかからず楽だろうに・・・。で、行列に並んでいるとおサルさんが割り込みをしてきた。まあ、いつもの中国だな。そして、割り込みのおサルさんを追い出す。

09:00頃に一度全ての窓口が閉まる。どうやら人員交代のようだが、行列が一気に増えて最後尾は1時間待ち確実の状況だ。自分の順番が近くなると窓口で割り込みをしようとするおサルさんが現れる。後ろに並ぶようにいうが1時間以上並びたくないらしい。

そこでおサルさんに二代身分証を持っているから空いている自動券売機なら簡単に購入できることを教えてあげるが、何故か自動券売機では買いたくないらしい。自動券売機で購入できるのに、わざわざ行列に割り込んで切符を購入しようとするおサルさんの行動パターンは理解不能だ。

09:15頃、切符を受け取り切符売り場を出るが入口で公安が身分証確認をしている。そして、駅前広場には自動小銃を携帯して武警が巡回している。どうやら、公安や武警は9時から勤務開始のようだ。

高原明珠

09:40頃、公交汽車站から5路のバスに乗車して紙坊街で下車して南西へ歩く。11:00頃、高原明珠に到着する。高原明珠は西寧で一番高い建物で展望台だ。上海の東方明珠塔の西寧版で形も東方明珠塔によく似ている。こういった現代建築の展望台とかには興味はないのだが訪れてみた。「だったら行くなよ!」とかいうツッコミはご容赦を・・・。

何でここに来たかというと陝西旅游年票が使えるから来たのだ。通常は入場料50元なのだが陝西旅游年票を使うと1回だけ無料で見物できるのだ。

で、この展望タワーに上がってみたが天気が悪いので西寧の街は一望できず・・・。おまけに天気が悪いからといって観光客は清明節前日の土曜日なのに自分と親子連れ2人の合計3人だけ・・・。

これはどう考えても赤字経営だろ!数年以内に廃墟になる気配がする。バブル崩壊後の日本みたいになりそうなというか、このままだと夕張とかにあったテーマパークの二の舞になるだろう。それでも箱物建設に走る中国は、この先大丈夫か?

金塔寺

昼頃、高原明珠最寄りの西山一巷のバス停から40路のバスに乗車する。運賃は1元だ。40路のバスは西寧駅行きだったので、5路のバスより40路に乗車して来れば歩く距離が短くすんだ。

11:40頃、高原明珠を離れる。五中のバス停で下車して、宏覚寺街にあるチベット仏教寺院の金塔寺を訪れる。西寧の中心部近くにある寺なので外からだと寺というのが分かりにくいが入口付近にルンタや線香を売る店があるので何とか見つけた。金塔寺は明の万暦12年(1612)に建立され西寧市内に残る数少ないチベット仏教寺院である。13:00頃、イスラム食堂で乾拉麺(8元/約160円)を食べてユースホステルへ戻る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 21元
バス 3元 路線バス
合計 24元

青海省チベット文化圏旅行記2014夏5

玉樹(ジェクンド)行きバスチケット購入

朝から雨が降っているが、今日は西寧を出て玉樹(ジェクンド)へ向かう。まずは準備のために近くのスーパーで水と食料を購入する。11:30頃、Qinghai Hengyu International Youth Hostel(青海恒裕国际青年旅舍)をチェックアウトして、省医院のバス停から27路のバスに乗り六一橋西で降り、南川西路客運站へ向かう。


昼に南川西路客運站に到着して玉樹行きのバスチケットを購入するが割り込みが酷い。チケット売場には「请自觉遵守购票秩序」とお馴染みの赤地に白字のスローガンの横断幕があるが、一部の文盲もしくは白痴の人たちには共産党の有り難いスローガンは無意味なようだ。

玉樹行きのチケットは16:50種発の寝台バスで211元だ。窓口のおばちゃんが「臨時便(加班车)だから払い戻しはできないから注意して!」と言っており、夏の観光シーズンで玉樹行きは混雑しているようだ。

待合室へ移動して約5時間弱待つことになった。

待合室にもスローガンの横断幕があるが夏なのに春節のスローガンだよ。おまけに「バスターミナル外で客の乗せるな、定員オーバーするな」とあるが守られているとは思えない。

これだけ長時間待つことになると色々とイベントが発生する。定番のイベントだがゴミのポイ捨てだ。ゴミ箱があるにも関わらず床にゴミを捨てるサルがいる。おかげで掃除のおばちゃんが大忙しだ。よくブチ切れずに掃除をしていると感心してしまう。

そして、子供の小便にも遭遇する。中国の子供は、よく股割れズボンを履いているので、しゃがむとそのまま小便ができるという中国5000年の歴史が生んだ大発明品を使用している。待合室にはニーハオトイレがあるのだが、親が目の前で小便をさせた。

西寧→玉樹 寝台バスは臭い

16:40になって改札が始まりバスへと向かう。

バスには「钓鱼岛 中国的领土」なんてシールが貼ってあるけど、こんなシール貼るよりバスの剥がれた塗装を塗り直せよ!

バスに乗り込むと悪臭が立ち込めていた。寝台バスなので車内では靴を脱ぐので強烈な足の匂いが立ち込めている。他にも掛け布団は99%洗っていないだろう。そして、臭い寝台バスは出発していく。

出発すると車内に外のホコリが入ってくる。窓に隙間があり気密性に問題があるようだ。しっかり密閉されていても悪臭が酷いので、これも問題だが。

20:30頃、共和に入り夕飯のためにイスラムレストランで休憩となる。でも、共和の街からは外れているので辺鄙な所にある店は基本的に高い。

トイレの利用に1元を徴収しているが扉が付いていたり、水が流れるのかも怪しい。中国の物価水準から考えれば日本の有料トイレのようになっていないと1元払いたくないな。

休憩中に他の玉樹行きのバスがやって来た。ここのレストランと提携しているのだろうか?

これが休憩地点のGPSデータ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 5.8元
バス代 211元 西寧→玉樹(寝台バス)
バス代 1元 路線バス
ATM手数料 10元
合計 227.8元

寝台バスで玉樹(ジェクンド)に到着

深夜もバスは爆走

01:50頃、トイレ休憩で停車する。

高度4200mを超えているので7月でも寒い。気圧も617.5ヘクトパスカルとずいぶんと低くなっている。

夜中もバスは玉樹を目指して走るが平行して高速道路が建設中なので所々で未舗装の区間や迂回路で道路状況が良くない。朝になりGPSを確認すると高度4600mを超えて、気圧も584ヘクトパスカルまで下がっている。

08:00にトイレ休憩でバスが停車するがタイヤ交換をしている。
何か問題が発生したようだ。

この辺りでは犬が放し飼いになっている。噛まれないように注意しないと。

高度は4397mで少し高度が下がり始めている。

玉樹(ジェクンド)到着

玉樹へ向かって走るバスは未舗装道路でホコリを巻き上げながら爆走するが、車内はホコリがひどい。乗客は何ともない様子だが、自分は結構つらい。乗客の生命力は凄い。車内でゴキジェットプロを噴射しても何ともないような気がする。11:25頃、玉樹に到着する。

しかし、バスターミナルは建設中なので玉樹の入口にある駐車場で降ろされる。目の前の大通りを路線バスが走っているので玉樹の中心へは行ける。GPSを確認すると高度3639mとなっていた。

玉樹の中心に移動してから宿探しを始める。ロンリープラネット青海によれば、玉樹は地震の復興事業で街が新しくなったけど宿代も上がったとのことなので結構大変そうだ。玉樹の西のはずれの民主路で玉樹国際青年旅館の看板を見つけ中に入ってみたら、まだ工事中であった。早く開業してくれよ!

玉樹をさまよいながら歩くが昔と違って道が広いし大きなお店も多い。復興予算を相当つぎ込んでいるのだろうか?

3時間さまよって今日の宿は玛旁雍措宾馆に決定。老板はチベット人だ。3人普通間を1泊50元にしてくれた。でも、衛生習慣の違いなのかトイレ汚いし、洗面台はなく、水道はモップを洗う蛇口1つのみ。

でも、ここ以外に1泊50元、内緒で外国人OKはなかった。他は100元とか舐めた値段提示してきて部屋見たら照明暗いしボッタクリです。

ジャナマニ

16:00頃、嘉那嘛呢石堆(ジャナマニ)を訪れる。チベット仏教の寺院、いや寺だけどマニ石が大量にある。世界最大のマニ石塚ということで大量のマニ石が積まれております。

そして、チベット人が途切れることなくコルラしており、ただ圧倒されるのみです。しかも、玉樹の外れにこれほどの人が集まるのも驚きです。

これだけ熱心な信者が集まってくるので周辺には食べ物や宿もあります。外国人を泊めてくれるかは?

玉樹の中心の結古大道にあるスーパーで水を買ってくる。550mlで0.9元だったので5本購入した。500-600mlで1元以下なら買いだ。もちろん、生産日と蓋が開けられた形跡がないか確認をする。

会計のためにレジに行くが会計の列が滅茶苦茶で割り込みが酷い。ちゃんと並ばせろよ!なんで並ぶ必要があるかとか知らないのか?結構腹が立ったが会計時にレジ袋がついてきたので驚いた。中国でも今時レジ袋タダなんて珍しい。

夕飯に回族のレストランで清湯麺片を食べる。ずっと牛肉面だったので、これは美味かった。玉樹は食事の物価も高い。牛肉麺は最低10元だ。米や野菜を使ったものは軒並み西寧より高い。米や野菜は自給できず辺境地域なので輸送費がかかり全ての物が高いようだ。

宿に戻りウンコしたくなったのでトイレにいくと、既にウンコが山盛りになっている。
何でウンコ流さないんだよ!ウンコ流さないのが中国の伝統でも、この伝統は受け継がられなくていいんだよ!日本と違い中国ではウンコする前に他人のウンコを流さなくてはならない。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 100元 1泊50元×2
食費 14.5元
バス代 4元 路線バス
合計 118.5元

嘉那嘛呢石堆と結古寺(ジェグ・ゴンパ)

ケサル王像

7時頃にケサル王広場へ行く。チベットの英雄ケサル王の巨像が玉樹(ジェクンド)の中心にある。

07:40頃、玉樹の南東にある当代山観景台から玉樹の街並みを見る。

玉樹の街を一望できるが山道を登るのが大変。タクシーを使った方がいいかも?

嘉那嘛呢石堆(ジャナマニ)

10:30頃、昨日に引き続き嘉那嘛呢石堆(ジャナマニ)を訪れる。チベット人の店で朝食に油条を2本食べる。1本1元だ。客は全員チベット人だ。

嘉那嘛呢石堆は朝から必ず巡礼者いる。

皆マニ車を回しながらコルラしているが、中には手抜きでマニ車を回さずにコルラしている者もいる。

嘉那嘛呢石堆には野良犬が多い。玉樹全体で野良犬が多いようで街なかの至る所で野良犬を見かける。

嘉那嘛呢石堆の野良犬はお犬様で誰にも追い払われることがありません。巡礼者が餌をやっていたりします。

巡礼路のマニ車の側で犬が昼寝していても誰も気にせずコルラしています。

もう完全にお犬様の天下です。
玉樹には「生類憐れみの令」でも出ているのでしょうか?これだけの野良犬がいたら日本なら保健所に通報です。

周辺には監視カメラがやたらと多いです。そんなにも犯罪が多発しているのでしょうか?やはりアレを警戒しているのでしょう。

結古寺(ジェグ・ゴンパ)

12:30頃、結古寺(ジェク・ゴンパ)へ向かう。ここはジェクンドの街にあるチベット仏教の寺院だ。結古寺路の坂道を道なりに進んでいく。山の麓には仮の僧坊やお堂があり、ちょうど読経していた。13:00頃、山の上に到着するが各所で工事中であった。

14:00頃、再び山の麓には仮の僧坊やお堂のある所へ行く。ちょうど修行僧達が踊りの練習をしていた。写真を撮りたかったけど絶対ダメだろうから見ているだけにした。1時間ほど踊りの練習を見物する。

玉樹の中心にある結古大道と琼龙路のT字路近くに甘孜行きの乗り合いタクシーがあるのだが、明日の甘孜行きの準備のために運ちゃんたちに聞きこみをする。甘孜までの最安値は160元であった。午後集まっている車は明日の朝出発の客を集めているようだ。甘孜出身の宿の老板の情報だと、相場は180元で高くて200元ということであった。

玉樹(ジェクンド)のまとめ
  • 西寧-玉樹(ジェクンド)の道路は高速道路建設の影響で未舗装区間多くホコリがひどい。
  • 西寧-玉樹(ジェクンド)はバスで約18時間かかった。
  • 宿は1ベット100元のボッタクリ相場
  • 西外れの結古公園近くの民主路にユースホステルが建設中
  • 牛肉麺は10元が相場
  • 玉樹(ジェクンド)中心の結古大道と琼龙路のT字路近くに甘孜行きの乗り合いタクシーがある。
    甘孜までの相場は180元、交渉次第で160元。
  • 路線バスは30分に1本くらいで少なく、現地人はタクシーをよく利用している。
  • 野良犬が各地にいるので、狂犬病予防接種は忘れずに!
  • トイレはウンコを流さない習慣があるので、自分がウンコする前に他人のウンコを流さなくてはならない。
本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
バス代 2元 路線バス
合計 14元

青海省チベット文化圏旅行記2014夏4

西寧の道教寺院 土楼観

20140705-0107:30頃、32路のバスに乗車して南川西路で80路のバスに乗り換えて十三中で下車する。線路の下を通り北へ向かい更に高速道路の下を過ぎ、08:30頃、土楼観に到着する。

20140705-02土楼観は386年、北魏の明帝の治世に、ある僧侶がこの地で修行をしたことに始まり、その後、仏教と道教の名刹として知られ、「九窟十八洞」と呼ばれる洞窟が掘られた。

20140705-03現在は道教寺院となっており道士が修行をしている。道教寺院ではあるが参道にはチベット仏教のタルチョが多数ある。

20140705-04「九窟十八洞」のある北山の中腹までは体力がかなりいる。中腹からは西寧の街が一望できる。「九窟十八洞」は立入禁止になっており土楼観の各所で工事が行われており本格的に観光地として売り込むようだ。数年後には有料化かな?

20140705-05

20140705-06土楼観の後は大十字の郵便局で祁連で宿泊した客桟で返し忘れた鍵を郵便で送った。本当は外国人お断りの宿なのに、わざわざ泊めてくれたので、このまま知らんぷりはダメだろう。詫びの手紙と迷惑料100元を一緒に入れておいた。

昼過ぎにユースホステルに戻り4人ドミトリーから10人ドミトリーに変えてもらう。結構お金を使っているので10人ドミトリーで節約だ。中国の物価は思ったより高くなっている。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 175元 1泊35元×5
食費 6元
バス代 5元 路線バス
封筒代 0.2元
切手代 1.2元
迷惑料 100元
合計 287.4元

南禅寺

20140706-0108:00頃、八一路客運站で佑寧寺行きのバスのチケットを購入する。10:30発のバスはなく14:00発のバスになる。時間があるので南禅寺を見物する。

20140706-02

20140706-03

20140706-04南禅寺は南山寺とも呼ばれる北宋の頃に創建された青海省最古の仏教寺院になり宗派は浄土宗である。昨日の土楼観とは違い綺麗に整備されている。

20140706-05南禅寺をひと通り見物して休憩のついでに佑寧寺から西寧へ戻る手段を調べた。ロンリープラネット青海で調べたところ、佑寧寺の近くを平安-互助のバスが通っているのがわかったのだが1日6往復、最終バスが16:30なので、このまま佑寧寺へ行くと西寧へ戻れなくなる可能性が高い。

20140706-06無茶な冒険はしたくないので八一路客運站に戻りバスの切符の払い戻しをする。念のため明日午前発の佑寧寺行きのバスが有るか聞いてみると、午前のバスはなくなって午後しかないとの返答しかなかった。午後では帰って来られなさそうだ。

西寧→平安

20140706-0711:00頃に八一路客運站の交差点近くから出発している平安行きのバスに乗車する。運賃は5元だ。

20140706-08バスはすぐに出発して途中で客を乗せながら12:00ちょうどに平安に到着。周辺には平安驛駅やバスターミナルがある。バスターミナルはほとんど人がいなく機能しているかは怪しかった。

20140706-09駅前広場の中国銀行の前から平安県各地へのバスが出ているようだ。

20140706-10ダライ・ラマ14世の故郷である紅崖村(タクツェル村)がある石灰窯(石灰窑)へ行くバスもある。平安県は貧困県に指定されているのだが駅周辺は賑わっているので事前に得ていた情報とはかなり乖離がある。

20140706-11白馬寺へは、古驛大道を西寧方面へ戻る。高速の入口を通り過ぎると佑寧寺(佑宁寺)への標識が見えてくるので、ここで右(北)へ向かう。

20140706-12この道が互助路で互助への道にもなっていて鉄道の高架下、橋、高速道路の下を過ぎるとガソリンスタンドと県境の標識が見えてくる。その先の橋を渡ったら右へ曲がり川沿いの道を進む。駅前広場から白馬寺までは徒歩約1時間だ。

白馬寺(マルツァン・ダク)

20140706-13白馬寺村の入口に関所があり車1台10元、1人2元の通行料を徴収している。

20140706-14白馬寺(マルツァン・ダク)の名前の由来は明の万暦12年(1584)にダライ・ラマ3世が佑寧寺へ向かう途中、この地で馬に乗ったまま亡くなり白馬像が彫られ白馬寺と呼ばれるようになった。でも、ダライ・ラマ3世は1588年に亡くなっているから、この伝説の信憑性は?

20140706-15白馬寺は絶壁に建てられた小さな寺だがチベット仏教の雰囲気は十分だ。参道にはタルチョが結ばれ風が吹くたびにタルチョがはためく。坂を登って行きお堂まで来ると平安の街が一望できる。

20140706-16登るのは非常に疲れ途中で休みながらでないと辛い。おまけに高地でも暑い。日陰は涼しいが日が当たると半袖でも暑い。読経が聞こえてくるので建物の中へ入ると僧侶が4人修行中であった。邪魔になるといけないので早々に退散する。

帰り道に買い出しから戻ってきた僧侶とすれ違う。白馬寺の僧侶は全部で5人だろうか?参拝者は一人もいなかった。

20140706-17白馬寺からの帰り道に道端にゴミが捨てられているのを見かける。

20140706-18中国ではこれくらいのゴミは大したことはないのだが、なぜビール瓶までポイ捨てするのだろうか?

20140706-19白馬寺から帰り道に気づいたのだが、路線バスが通っていたのだ。平安の駅前広場から西寧方向(西)へ行くと红崖子沟への路線バスが出ていた。おそらく運ちゃんに頼めば県境のガソリンスタンドで降ろしてくれるだろう。

20140706-2014:30頃、バスで西寧へ戻る。平安県の郊外には高速鉄道の駅が建設中であった。開業後に需要はあるのだろうか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 10元
バス代 4元 路線バス
バス代 10元 西寧↔平安
払い戻し手数料 1.2元
入村料 2元
合計 27.2元

注意
互助県は非開放地区なので外国人旅行証が必要です。
公安に捕まりたくない方は外国人旅行証を取得してください。

参考

バスで西寧→平安

20140707-0106:40頃、八一路客運站のある交差点付近から平安行きのバス乗車する。ロンリープラネット青海だと平安行きのバスは7時からになっていたが、それ以前の時間から運行していた。バスが客を集めながら走っていると前方の交差点を兵士が封鎖している。

20140707-02軍用車両が列をなして交差点を通過していく。どうやら軍の施設の入口で道の両脇を兵士が並んで車列を見送っている。数十台以上の軍用車両が通過する間、歩行者も交差点を通ることができずにいる。中には中国人特有の我先にの精神で車列が途切れた瞬間に交差点を渡ろうとするが、兵士に怒鳴られて引き返している。10分ほど足止めされて平安へ向かう。

20140707-03高速鉄道の平安駅周辺は建設ラッシュでマンションが多数建設中なのだが、平安の街からは離れており正直言って何もないところだ。

20140707-04そんな所で働く労働者のために建設現場周辺には臨時のスーパーやら食堂がある。日本だと田舎になるとトラックの移動スーパーがあるが、中国にはバスの移動スーパーがあるのだ。

しかも、このマンション建設現場に5台位はある。おまけに移動しないで固定されているようだ。おそらくマンション建設が終わるまでいる感じだ。そうすると店員も住込みなのか?

佑寧寺(グンルン・チャムパリン)

20140707-0508:00頃、平安に到着。駅前広場脇のバスターミナルで佑寧寺路口行きのバスの切符を買おうとするが、車内で支払いということで、そのまま互助行きのバスに乗車する。佑寧寺路口までは6.5元だ。

08:20頃、バスが出発するが、途中で古驛大道と互助路のT字交差点付近で客が一杯になるまで停車している。09:10頃、ようやくバスが出発するが途中で客を乗せながら走るので常に定員オーバーの状態だ。

20140707-06これなら一杯にならずに出発しても十分に客が集まるだろうに。中国のバスは定員オーバーで走らないといけないのか?10:00頃、佑寧寺路口に到着する。標識が出ていたので行き過ぎずに済んだ。

20140707-07標識によれば佑寧寺までは3kmと表記されているが、これはでたらめであった。ひたすら上り坂を歩いて11:15頃に佑寧寺の石碑の前に到着。

20140707-081時間15分ほどかかったのだが、GPSを確認すると佑寧寺路口まで直線で5km弱あるので、実際は5km以上あるだろう。途中で車に何台も追いぬかれているので、白タクがあるのだろう。

20140707-09佑寧寺はチベット仏教の寺院でグンルン・チャムパリンと呼ばれる。清朝の雍正帝から佑寧寺の名を賜っている。

20140707-10さらに5人の活仏がいたので一時はタール寺を超える繁栄を誇ったそうだ。

20140707-11寺はチベット仏教の雰囲気が十分あり寺マニアには楽しめるだろう。

20140707-12山の麓に経堂や僧坊があり、山の中腹に小規模の経堂が建てられている。

20140707-13山に登るのは疲れるが中腹からは麓が一望できる。

20140707-14あいにく天気は曇りであったが半袖で丁度いいくらいであった。

20140707-15佑寧寺の規模はかなり大きく、おそらく山全体が寺の敷地なのだろう。麓では新しい建物を建設しているので数年後には大量の観光客が押し寄せるのだろうか?

20140707-16静かなチベット仏教の寺院を楽しむのは今が最後なのだろう。

20140707-17佑寧寺の周辺には宿泊施設が1軒しか見当たらなかった。もちろん、外国人お断りの可能性99%だ。しかし、近くに寺とは違った建物が建設中でホテルの可能性がある。もし、ホテルでも高いのだろうな。

20140707-18そして、佑寧寺の側を流れる川にはゴミが投棄されている。そこら中にゴミがある状態だと観光地としてやっていけないよ!共産党の偉い人達は賄賂ばっかりもらっていないで環境美化についても仕事しろよ!佑寧寺の僧侶たちはゴミのポイ捨てしたら仏罰が下るように祈祷した方がいいな。

13:40頃、佑寧寺を離れ1時間かけて佑寧寺路口へ戻る。帰りは下り坂だったので少し楽だったがそれでも疲れる。佑寧寺路口で平安行きか互助行き早く来た方に乗って西寧へ戻る計画だがバスが来ない。白タクの運ちゃんに声をかけられるが無視する。

40分ほど待って15:20頃、平安行きのバスに乗るが車掌が釣り銭をごまかそうとする。平安までは6.5元なのに10元札渡しても釣り銭を出さない。よそ者なので相場を知らないと思っていたようだ。優しく文句を言ったら、渋々3.5元返してきた。おそらく中国人同士だと状況によっては殴り合いの喧嘩かもしれない。

16:10頃、平安に戻る。駅前に着く前に降りて西寧行のバスに乗車して17:10頃に西寧の八一路客運站に到着する。

ユースホステルに戻りホコリまみれになったデジカメを手入れしていると同じドミトリーの中国人が清掃道具貸してくれというので貸してあげる。キャノンの一眼レフを手入れしているがレンズがかなり汚れている。これでは折角の写真がもったいない。

手入れが終わり「明日どこ行くの?」と聞かれたので「紅崖村」と答えたら知っているようだったので、「ダライ・ラマの生家を見に行く」と言ったら「西寧から100kmぐらいか」とかダライ・ラマはスルーしている。自分の発音が悪かったのか大人の事情で聞こえなかったことにしているのかは謎だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 7元
バス代 2元 路線バス
バス代 10元 西寧↔平安
バス代 13元 平安↔佑寧寺路口
合計 32元

注意
互助県は非開放地区なので外国人旅行証が必要です。
公安に捕まりたくない方は外国人旅行証を取得してください。

参考

ダライ・ラマの故郷 紅崖村(タクツェル)へ

20140708-01昨日の夜から雨が降っており天気が悪いが、今日はチベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世の故郷 紅崖村(タクツェル)を訪れる。

06:40頃、昨日と同じ八一路客運站のある交差点付近から平安行きのバスに乗車しようとするがバスがいない。代わりに白タクばかりいる。7時からの運行かと思い待っていると、07:05過ぎにバスが来た。どうやら運ちゃんの気分次第で時間が変わるようだ。08:15頃、平安に到着する。

駅前広場の中国銀行の前から石灰窯(石灰窑)行きのバスに乗り、09:15頃、終点で降りる。運賃は3元でロンリープラネット青海に書かれていた4元とは違っていた。

20140708-02後でわかったことだが実は降ろされた所は終点ではなかったようで客が少なかったので途中で降ろして引き返したようだ。もっと奥の紅崖村への分かれ道まで行くと4元なのだろう。

20140708-03GPSを確認すると紅崖村までは直線距離で2kmぐらいだ。舗装された道を歩いて行く。途中でイスラム教のモスクを通りすぎる。1時間ほどひたすら歩く。

しかし、GPSを確認すると紅崖村まで4kmになっている。これはおかしい!ちょうど平安-石灰窯のバスが来たので乗車して運ちゃんに紅崖村の近くで降ろしてもらうように頼んだら、「紅崖村は過ぎてるよ!行き過ぎだよ!」と言われる。

バスを降りて来た道を戻るとT字路が見えてきた。近くの看板を見ると「紅崖」の文字がある。11:00頃、紅崖村への道を見つけた。

20140708-04初めてダライ・ラマの生家を訪れる人はT字路に目印のX205线の9kmポストがあるので覚えておくと良いだろう。

20140708-0511:00頃にT字路から紅崖村への道を進むが上り坂がずっと続く。工事中の箇所が多く道路状況は良くない。

20140708-06上り坂はきついが風景は絶景だ。たまにタクシーが通りすぎるので石灰窯で拾えれば利用したほうがいいのかもしれない。料金はぼったくりなのだろうが。

紅崖村(タクツェル)に到着

20140708-0712:00頃、山の上にある紅崖村が見えてきた。山の麓のT字路から1時間かかった。奥に公安のパトカーが見えるので追い返されるかなと思いつつ歩いて行く。道の右上に立派な建物があるので、おそらくダライ・ラマの生家だろう。パトカーには誰もおらず大丈夫であった。奥の建物に派出所の文字が見えるので昼時なので昼食中なのだろうか?

20140708-08紅崖村の石碑の脇に村の奥へ行く上り坂があったので進んでいくと、先ほどの立派な建物に到着する。

ダライ・ラマ生家

20140708-09村人のお姉ちゃんが通りがかったのでダライ・ラマの生家か聞いたら、この建物がそうであった。ついでに隣にダライ・ラマの親戚の家があるか聞いたら、指差して「あっち」と教えてくれた。12:09頃、ダライ・ラマの生家に到着した。

20140708-10AFPの記事によれば、今のダライ・ラマ生家は原形を留めていないという。外から見る限り立派だ。紅崖村で一番立派な建物だ。ダライ・ラマ生家の隣はダライ・ラマの甥のゴンポ・タシさんの家。

20140708-11よく見ると電柱に監視カメラが。

写真を撮っているとダライ・ラマ生家の隣から人が出てきた。すかさず「ここダライ・ラマの親戚の家ですか?」と聞くと「そうだ」との答えと「どこから来た?」の質問。「日本から来た」と答えたら「一人で来たのか!」と驚いていた。

そして、「ダライ・ラマ生家を見学したい」と聞いたら、「今は誰も見学できない」「早く帰った方がいい」と色々と大人の事情があるようなので、12:30頃に紅崖村を出る。

来た道を引き返すと公安に見つかるかもしれないので別の道を進む。途中にチベタン・マスティフのような犬を飼っている家があり、犬が唸っていたが、元の道に出ると紅崖村の手前の道であった。紅崖村へ続く大きな道より右の小道が近道だったとは!

山を降りて13:30頃にバスから降ろされた場所に戻ってきた。30分ほど持っていると平安行きのバスが来た。15:00頃、平安に戻り西寧行きのバスに乗車する。

20140708-12紅崖村の手前にあるダライ・ラマ生家への近道。右の小道を進む。

ダライ・ラマ生家へのGPSデータ

あくまで参考データです。
実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

ダライ・ラマ生家
北緯36度22分39秒31
東経101度51分56秒87
紅崖村手前のダライ・ラマ生家への近道
北緯36度22分33秒01
東経101度52分03秒83
石灰窯からのT字路
北緯36度22分09秒08
東経101度52分51秒57
本日の出費
項目 金額 備考
食費 7元
バス代 2元 路線バス
バス代 10元 西寧↔平安
バス代 6元 平安↔石灰窯
合計 25元

今日も平安県へ

20140709-01昨日と同じ八一路客運站のある交差点付近から平安行きのバスに乗車する。埼京線以上の混雑で平安に向かい、08:00頃、平安に到着。朝食に饅頭を5個(3.5元)を買って駅前広場の夏群寺行きのバスに乗車する。運ちゃんに「夏群寺へ行きますか?」「いくらですか?」と聞くと「夏群寺まで6元だよ」との事。饅頭を食べながら出発を待つ。

20140709-0208:40頃、客が少ない状態で平安を出発して、昨日ダライ・ラマ生家へ行った時と同じ道を通り途中で別の道を進む。客が徐々に少なくなり寺台村を過ぎると自分一人だけになった。

そして、青海省峡群寺森林公園の入口に到着する。前を走っていた観光バスは通行料を徴収されていた。料金表には車1台10元、乗客1人20元とあったが、路線バスはそのまま素通りして行く。20元徴収されるのかと思ったら路線バスの客は対象外なのか?

10:00ちょうどに夏群寺の牌坊前で降ろされる。バスは更に奥へ進んでいく。この奥はグーグルマップによれば村が一つだけだ。

しかし、ここで疑問が出てきた。夏群寺へ行ったはずが青海省峡群寺森林公園の夏宗寺に到着したのだ。これはチベット語の発音を漢字にしているので多数の読み方があるようだ。正式には夏宗寺になる。

チベット仏教寺院・夏宗寺

20140709-03牌坊をくぐり階段を登っていくと丹霞地形に彫られた釈迦牟尼仏が見えてきた。

20140709-04

20140709-05更に階段を登ると夏宗寺の山門に到着。そして、チベタン・マスティフ?が吠えている。寺で狂犬を飼わないでほしいが番犬なのだろう。

20140709-06入場券売場に誰もいなかったので寺から出てきたおっちゃんに聞いてみたら、お坊さんの所へ連れて行ってくれた。ところが入場券を売ってくれたお坊さんが滅茶苦茶風格のある老僧であった。

この老僧は活仏(リンポチェ)なのか?日本の寺だったら大僧正とか呼ばれていても不思議のないほどだ。入場券の販売は若手の修行僧か地元のおばちゃんの仕事のはずなのに、この寺はどうなっているのだ?入場券は20元。

20140709-07夏宗寺はチベット仏教ゲルク派の聖地でゲルク派の開祖ツォンカパが3歳の時に夏宗寺で戒を授かっている。チベット仏教の寺院であるが、伝説によれば東晋の 安帝隆安3年(399)に高僧の法显と法友らがインドへ経典を求める途中でこの地に留まっており、既に1600年以上の仏教の歴史がある。

20140709-08文化大革命で一度破壊されたが1985年から再建が始まった。絶壁に建てられた建物と仏像は見る価値ありだ。

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20140709-10絶壁に作られた階段を登り山の頂上からは寺と周辺を一望できる。タルチョがはためく中をマニ車が回すのも良いだろう。観光開発が始まっているが観光客は少なく静かな環境が保たれている。賑やかなタール寺より静かな夏宗寺の方が個人的にはオススメだ。

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20140709-12これだけチベット仏教の雰囲気を満喫できて20元というのは納得の料金である。

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20140709-14お昼近くになると大経堂の近くの厨房で若手の修行僧が昼食を準備していた。山門を出て番犬の近くへ寄ってみる。檻に入っているとはいえ大きい。これは寺で飼う犬ではないだろう。

20140709-15GPSによれば高度2801mで、かなりの高地だ。

20140709-1612:00ちょうどに牌坊の前で朝食の残りの饅頭を食べながら平安行きのバスが通るのを待つ。牌坊の脇では建物を建設中で観光施設なのだろうか?30分待ってもバスが来ないので歩きながら道を戻る。

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20140709-18青海省峡群寺森林公園の入口を過ぎ寺台村へ向かって歩いて行くと平安行きのバスが停車しているではないか!乗務員に聞いてみると「平安行きだよ!」「景区内に待っている人いる?」と返答と質問が。どうやら夏宗寺への乗客がいないと夏宗寺の前をバスが通らずに手前で引き返してしまうようだ。歩いてきて良かった。

13:00過ぎにバスが出発して14:00頃、平安に到着して西寧行きのバスに乗車する。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 10.5元
バス代 2元 路線バス
バス代 10元 西寧↔平安
バス代 6元 平安→夏群寺(正式名称は夏宗寺)
バス代 6元 寺台→平安
夏宗寺 20元
合計 54.5元

ユースホステルを移動

20140710-01Qinghai Sangzhu International Youth Hostel(青海桑珠国际青年旅舍)をチェックアウトして、Qinghai Hengyu International Youth Hostel(青海恒裕国际青年旅舍)に移動する。

20140710-02Qinghai Hengyu International Youth Hostel(青海恒裕国际青年旅舍)は金持ちの中国人に人気で予約していないと泊まれないので、今回はBooking.comで予約しておいた。西寧では一番のオススメの宿だ。

軍閥・馬歩芳の邸宅

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20140710-0411:15頃、Qinghai Hengyu International Youth Hostel(青海恒裕国际青年旅舍)の隣にある馬歩芳公館へ行ってみる。入場料は30元で少々高い。

20140710-05馬歩芳は中華民国時代に青海省を中心に軍閥を率いていた人物だ。その邸宅なので馬歩芳公館と呼ばれる。別名は馨廬。

20140710-06それで見物した感想は、「見なきゃよかった!」です。これで30元は、完全にぼったくりです。それなのに中国人観光客で賑わっていました。どこが凄いのか全くわかりませんでした。

黄河青稞啤酒

20140710-07馬歩芳公館の入口にあるスーパーで黄河青稞啤酒を購入する。西寧の地ビールで容量518ml、2.7元です。

20140710-08一緒に売られていたコカ・コーラやペプシコーラよりも安いです。日本だと地ビールは少し高いイメージだが、中国ではコーラより安くてビール好きにとっては天国です。黄河青稞啤酒の特徴は青稞と呼ばれる青海省やチベットで穫れる麦の一種を使用していることです。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 45元
食費 17.7元
バス代 2元 路線バス
馬歩芳公館 30元
合計 94.7元

青海省チベット文化圏旅行記2014夏3

チベット仏教ゲルク派六大寺院タール寺

20140630-001朝から天気は晴れで涼しい。新寧路汽車站で湟中行きのバスチケットを購入する。

20140630-00209:00に出発するが空席があり途中で客を乗せながら湟中へ向かう。10:10頃に湟中に到着する。

20140630-003土産物屋街を歩くとレストランとかもある。

20140630-004回族の食堂があったので7元の牛肉麺を朝食に食べる。正直いって観光地なので観光地価格でぼったくりかと思ったが回族の食堂は大丈夫だった。アラーに感謝だ。

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20140630-006タール寺の入場券を買うのだが80元もする。中国では高額入場券になる。ボッタクリと言いたいところだが料金表を見ると2006年から値上げしていないことがわかる。中国で8年も入場料据え置きは頑張っている方だが観光地の入場料は高すぎる。

20140630-007タール寺はチベット仏教ゲルク派の六大寺院の一つとして知られている。

20140630-008寺の敷地は広いのだが、どこまでがタール寺の敷地なのかはよくわからない。建物は立派なのだが、新しい建物と古い建物が混在している。

20140630-009タール寺では各所で工事が行われている。新たに建設中の建物があったりして、まだまだ拡張するようだ。

20140630-010昼頃、天気が晴れから雷雨になり足止めを食らう。お堂で雨宿りをして待つ。

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20140630-01213:00頃、タール寺を出て湟中の県城の方へ向かう。途中に仏具屋がたくさんあり職人たちが仏具を作っている。タール寺だけでなく職人街を見るのも良いだろう。県城からバスで西寧へ戻る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 23.6元
バス代 11元 西寧↔湟中
バス代 2元 路線バス
タール寺 80元
トイレットペーパー 10.9元 10ロール
散髪 15元
合計 142.5元

青海恒裕国际青年旅舍

20140701-01今日も朝から天気は晴れだ。09:00頃に西寧書城でロンリープラネット 青海を購入する。59元で大きな出費だ。

しかし、「地球の歩き方」は情報が少なすぎるのでロンプラで計画を練り直す。ロンリープラネットと言っても英語ではなく中国語である。地球の歩き方の中国語版「走遍全球」があるようにライセンス契約とかして現地版が出版されている。

20140701-0210:30頃、Sunshine Pagoda International Youth Hostel(青海塔顶阳光国际青年旅舍)を出てQinghai Hengyu International Youth Hostel(青海恒裕国际青年旅舍)へ移動する。

20140701-0310人ドミトリーで1泊45元だが、フロントの応対が少々悪い。到着時に先客がいたので「座って待ってて」と言われて待っていたが、先客がいなくなっても声をかけてこなかったので「このまま放置プレイ?」と思い試してみたら本当に放置された。こちらから声をかけて登記するがフロントの人は無愛想。接客のレベルは低いようだ。

20140701-04しかし、設備はかなり良くトイレも綺麗だ。さらに小の方はTOTOの自動水洗トイレだった。掃除のおばちゃんは愛想よくちゃんと部屋の掃除をしてくれている。フロントもこれぐらい愛想が良ければねえ。

さて、青海省に来て色々とわかってきたことがある。まずは、物価だ。食品の物価は安いイメージがあったのだが、実はそうでもなかったのだ。牛肉面は上海と同じで7元ぐらいが相場だが、蛋炒飯は上海は7元だったが、西寧は9元くらいからで10元が多い。

どうやら稲作に適さない土地なので米は他地域から輸送するので割高のようだ。同じように南方の果物も少々高めだ。米が高いので青海省では麺中心でないと食費は抑えられない。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 45元
食費 17元
バス代 1元 路線バス
ロンリープラネット青海 59元
合計 122元

菜の花畑の門源へ

20140702-0108:30頃に新寧路汽車站にやってきた。バスターミナルは滅茶苦茶混んでおり割り込みに注意して西寧→門源のバスのバスチケットを購入する。

20140702-02出発時間は10時で1時間以上も時間がある。待合室で昨日買ったロンリープラネット青海を読んで情報収集する。