四川省旅行記2016春
地下鉄で犀浦駅へ
08:55頃、5日居座った熊猫夫人青年旅舍をチェックアウトする。バスターミナルの新南門汽車站から通りを北へ歩いていく。09:10頃、伊勢丹が見えてきた。この辺りが成都で一番の商業地と思われる春熙路だ。
09:15頃、春熙路駅から地下鉄2号線に乗車。運賃3.6元、途中で茶店子客運站駅に停車して終点の犀浦駅まで乗車する。
09:50頃、犀浦駅に到着。地下鉄だが終点の犀浦駅は高架駅になる。
犀浦→都江堰
犀浦駅からは都江堰、青城山まで行く快鉄に乗り換えだ。快鉄は正式名称を「成都市域鉄路成灌線」と呼び、「成灌線」・「成灌快速鉄路」とも呼ばれる。使用している車両は高速鉄道のCRH1Aなので200km/h運転は楽勝なのだが、路線が短いので本来の性能が十分に引き出せない贅沢な運用になる。
まずは切符売場へ行き12306.cnで予約しておいた切符を受け取るが、ガキ連れのオバハンに割り込みされる。まあ、弱肉強食の中国なので割り込みはいつもの日常である。
切符と身分証の照合、手荷物のX線検査を済ませて待合室へ移動。待合室は意外なことに小さく、ほとんどの乗客は立ったままだ。
今回の列車は11:11発、C6133次、犀浦→都江堰になる。席は軟座、運賃10元、C列車になるので都市間を結ぶ城際鉄路という位置づけだ。
いつもの通り改札口の先頭を陣取る。11:00頃、改札が始まりホームへ移動するが、まだ列車がホームには入線していなかった。始発駅だと改札が始まればホームに列車が待機しているのが当たり前なのだが、犀浦駅はホームが地下鉄と共用になっている関係で列車をホームに長く停車させられないようだ。高速鉄道の車両と地下鉄の車両が同じホームを使用するというのはかなり興味深い。
11:05頃、列車が入線してきて乗車する。車両は最高速度200km/hのCRH1Aだ。
座席は切符には軟座と表記されているが先頭車両の一等座になる。先頭と最後尾は一等座で、その他は二等座になるので今回は運良く一等座だ。一等座は基本的に貧乏人が座ることが許されない席である。滅多にない機会だ。
車内は正直言って豪華です。都江堰までならそのまま地下鉄の車両でもいいのではないかと思うが、世界遺産 都江堰への観光用路線としても利用されているので対外的な面子のためにCRH1Aで運用している感じだ。
11:11が発車時刻なのだが、定刻より1分早く発車する。犀浦から成都郊外へ出ると速度が197km/hまで上がるが200km/hには到達せず。
定刻より1分早く11:29に都江堰駅到着。19分の短時間なので本気出さずに軽く走ったといった感じだな。
都江堰駅は市内から外れた南にあるのでバスで市内へ移動となる。駅からは4路のバスで都江堰景区へ行ける。ようするに世界遺産 都江堰へ行くバスだ。それと都江堰駅は都江堰快铁站とも呼ばれているようだ。バス停の表記は都江堰快铁站になっている。自分は予約しておいた宿へ移動するので、11:40頃、6路のバスに乗車。成都の公交ICカードは使えず現金で運賃2元、11:55頃、四〇五医院で下車する。
都江堰愛游青年旅舍
12:00頃、Qunar.comで予約しておいた都江堰愛游青年旅舍(都江堰爱游青年旅舍)に到着する。外人OK宿でビザのコピーだけで登記は問題なし。なぜかパスポートの写真はスルーだ。都江堰の公安はかなり緩いようだ。
部屋は8人ドミトリーで他にまだ客はいない。夕方までには埋まるのだろう。で、部屋の設備だが新しいベッドがあるだけで、ベッドにコンセントや照明は付いていない。一応部屋にコンセントはあるが使い勝手は悪い。Wi-Fiはつながるので問題なし。共用のトイレ・シャワーは問題無しだ。2016年開業で、まだオープンから半年も経っていないので設備は新しい。
奎光塔公園
12:30頃、都江堰の街を調査しに出発する。まずは徒歩2分ぐらいの所にある奎光塔公園を訪れる。
奎光塔は明代の創建された石塔になり、清の道光11年(1831)に県令の周因培により再建された。塔の高さ53m、17層6角になり多層構造の石塔である。2008年の四川大地震で激しく損壊するが2009年に修復される。13:00頃、奎光塔公園を出る。
渣渣麺
昼食は食堂で渣渣麺(8元/約136円)を食べる。渣渣麺は成都近郊の崇州市羊馬鎮の麺料理になる。スープは豚骨が一般的のようだが、この店は醤油系のような気がする。店によってスープが違うようだ。
13:40頃、離堆公園にやってきた。ここは世界遺産の都江堰景区の入口の一つになる。今日は日曜で観光客が多いので中には入らず周辺の調査だけにする。
灌県古城
橋を渡ると「小成都」とも例えられる灌県古城になる。灌県古城は歴史は古く灌県城は南北朝の后魏(386ー557)によって設置された。宋(420ー479)の頃には灌県城は汶山郡、唐の武徳元年(618)には盤龍県が置かれた。
茶馬古道(松茂古道)
灌県城は成都からアバ州への交通の要衝でもあり茶馬古道(松茂古道)の起点でもあり、唐宋代以降に成都平原と松潘、茂県を唯一結ぶ要道である。そのため灌県城は物資の集散地、キャラバン隊の宿などができ宿場町として大きく発展した。
清代から中華民国にかけてはアバ州などで産出された漢方薬の冬虫夏草、貝母、鹿茸、麝香など、四川の川芎、沢瀉、茶葉などが灌県城で取り引きされていた。このように茶馬古道の宿場町として発展していったため古城内外には餐館、旅店、茶館、酒楼、布庄、銭庄など様々な店が林立し繁栄していたので「小成都」とも称されるようになっていった。
灌県古城の茶馬古道の起点は西街になり南方シルクロードのチベットへの起点にもなる。南方シルクロードは蜀身毒道とも称され歴史は二千年以上前の前漢にまで遡る。この都江堰の西街から雲南を経てインドへと約2000kmの古代の交易路が続く。現在は土産物屋街になっているが説明の標識があるので茶馬古道だと分かる。
土産物屋街になっている西街を歩いて行くと途中で道が壁で塞がれている。壁の向こうは都江堰景区になり入場券を買わないと壁の向こう側が確認できない。昔はこのまま道が続き内江に沿って茂県、松潘へと茶馬古道が続いていたのだろう。
清真寺
続いて南街の清真寺にやってきた。清真寺はイスラム教のモスクで創建は明朝末期、清朝初期に再建された。
モスクの建物内へは入れないが外からの見物はできるようになっている。周辺はイスラム教徒の回族の店が多く並んでおり清真寺周辺がイスラム街になっている。
城隍廟
15:30頃、城隍廟に到着。城隍廟は明代に創建され、清の乾隆47年(1783)に再建される。山を背に町を見下ろすように建てられている。
城隍廟は都江堰景区に入っていたが2013年に無料化されて誰でもお参りできるようになった。
無料化されたとはいえ城隍廟は世界遺産の保護区域に入っており各所で世界遺産のマークを見かける。
熱心にお祈りしている観光客がいれば、城隍廟で痰を吐いたり、ゴミのポイ捨てをする観光客もいる。世界遺産で痰を吐く・・・。きっと気分は皇帝なんだろうな。
というか、各地にある城隍廟は中国人にとって大切な場所ではないのか?そんな重要な場所で痰を吐いているようでは、もう中国人ではないな。
おサルさんだな!
都江堰文廟
16:20頃、都江堰文廟を訪れる。孔子を祀る孔廟であり、創建は五代年間(907ー960)になり、明末期に兵火で焼け清の康熙27年(1689)に県城北に移される。2008年の四川大地震で甚大な被害を受けたが、2013年に再建が完了し公開された。
最近再建されたので土台の石は古いが建物は全て新しい感じだ。16:50頃、都江堰文廟を出る。
都江堰市客運中心
成都、九寨溝、楽山、峨眉、康定、重慶など各地へのバスが出ている。
それと都江堰駅(都江堰快铁站)への19路のバスも通る。
18:40頃、宿に戻る。
乾拌麺
18:45頃、近くの食堂で乾拌麺(9元/約153円)を食べる。漢族の食堂で食べたのだが正直言って拉麺のスープ無しなので、イスラム食堂で食べる乾拌麺の方がスパゲッティに近いので格段に美味い。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 17元 | |
地下鉄 | 3.6元 | |
バス | 2元 | 路線バス |
合計 | 22.6元 |
世界遺産 都江堰
08:00頃、都江堰景区に到着。入場料は90元でボッタクリだが世界遺産で2006年から料金は据え置いているので中国のボッタクリ観光地の中では頑張っている方だ。
都江堰は秦代に建設された水利施設で成都平原に潅漑用水を供給している。この都江堰のおかげで四川省は天府之国とも称される豊かな土地へと変貌した。
都江堰の諸葛亮像
まずは諸葛亮像を目指す。都江堰も一応は三国志遺跡でもある。蜀の頃は諸葛亮が都江堰の管理、整備に関わっている。
諸葛亮は都江堰を蜀の農業の根本、財政の重要な支柱と考え、都江堰の修復に1200人派遣し「堰官」を設置して管理している。なので、各時代に都江堰の整備に尽力した人物たちと一緒に像があるのだ。ただし、この像は元々は金ピカだったようで手とつま先に金メッキのが残っている。金メッキが剥げてからは放置のようだ。
張松銀杏
張松銀杏は1700年以上の歴史があり伝説によれば張松が植えた銀杏とされている。この銀杏は確かに老木だと思うが本当に樹齢1700年かな?何か怪しい。
続いて都江堰の宝瓶口を見物する。李冰が都江堰建設時に開削した引水口になり、宝瓶口から成都平原へと水が引き込まれ田畑を潤している。
飛沙堰は渇水期でも潅漑用水を供給し、豊水期には内江へ排水、土砂の排出が行われる。
二王廟
廟には都江堰の建設を指揮した李冰、李二郎の親子が祀られている。
四川大地震では倒壊し甚大な被害を受けたが再建され地震で倒壊していたというのは言われなければ気づかないだろう。
都江堰景区には茶馬古道(松茂古道)が通っており、昨日見物した灌県古城の西街から西関、土壘関、二王廟と茶馬古道が続いている。
二王廟の食堂
二王廟では観光客でも10元(約170円)で素食を食べられる。世界遺産で食べる素食、これは食べておくしかない。まずは他の観光客動きを観察して支払いなどの手順を外から確認。おおよその手順が分かったところで他の観光客に混じって中へ。
道士に10元払って食券をもらい食器棚の所にいるおばちゃんに食券を渡して皿とお碗を受け取る。道士からおばちゃんの所まで10m以上あるのだが、なぜ離れた所に食器棚を置くのだ?続いて皿とお碗を水道で濯いでご飯とおかずを盛って席へ。
今回はご飯山盛り、おかずも山盛りである。寺や道観にある斉堂は観光客相手に営業していても雰囲気的にお代わり禁止なので大食いは最初から限界まで盛っておく。もちろん、おばちゃんに見つからないようにだ。
おかずは茄子の煮物、タマネギの炒め物、大根か何かの漬け物、ジャガイモと枝豆みたいな奴の煮物の4品だ。山盛りなので写真では3品だが下に1品隠れています。味付けは素食なので薄味だが十分美味い!世界遺産で食べる素食というのを考えると、これで10元なら良心的だ。
昼時なので続々と観光客が来るのだが食券買ったが食器棚のおばちゃんの所まで行くのが分からず右往左往するのが多い。客は多いが道士やおばちゃんたちの営業意欲は低い様子だ。
どうやら道士たちや景区内で働くおっちゃんやおばちゃんたちの食堂として主に営業しているようで一見さんの観光客はついでの商売といった感じだ。完全に常連さん相手の地元民食堂と化している。食後は二王廟で休むが平日の月曜とはいえ思ったより観光客が少ない。階段上るのが嫌で観光客は都江堰だけにしているのか?
15:30頃、都江堰景区を出てバス停へ行く。離堆公園(离堆公园)のバス停からは都江堰駅行きの4路のバス、バスターミナルの都江堰市客運中心(客运中心)へ行く7路のバス、青城山行きの101路のバスが出ている。
洋葱肉絲炒飯
夕飯は近くの食堂で洋葱肉絲炒飯(10元/約170円)を食べる。洋葱肉絲と言っている割には玉ねぎと肉は殆ど無い。今回はハズレだな。唯一の救いは油が少なかったことかな。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 20元 | |
都江堰 | 90元 | |
合計 | 110元 |
都江堰→青城山
07:00頃、宿を出て都江堰景区の離堆公園へ移動。07:20頃、公園の路線バス乗り場から運賃2元で青城山行きの101路のバスに乗車。発車を待つが後ろの爺さんがゴミ箱にデカイ音を出して痰を吐いている。今日も世界の中心の中国は絶好調だ。
07:27頃、バスが発車し青城山へ向かう。08:00頃、青城山駅に到着。青城山后山行きのバスも停車しており、駅のバス乗り場から運行されているようだ。
世界遺産 青城山
08:10頃、青城山に到着。ここから入口までは約2.5km歩く。電動カートだと10元で入口まで行けるがボッタクリ。作戦としては電動カートで10元ボッタクるか、約2.5km歩かせて疲れたところで入場券だけでなくロープウェイの券も買わせるという作戦か?悪意を感じる。
08:30頃、入場券売場に到着、入場料は90元。世界遺産なので高額入場料でも観光客は自然と集まってくる。
山門前ではバイク軍団が記念撮影中だ。ハーレーじゃないのか・・・。
08:55頃、天然図画に到着。09:05頃、天然図画を離れる。
名前の通り全真教が関わっており、七真殿があるが修復工事中。七真殿には王重陽の弟子たちの全真七子の像が祀られている。09:45頃、全真観を離れる。
09:50頃、天師洞に到着。天師洞は隋代に延慶観、唐代に常道観と呼ばれており、漢代の五斗米道の教祖である張陵は、この洞窟に居を構えていたので天師洞と呼ばれるようになる。
山の中にあるのだが建物は結構大きい。観光客は少なく道士たちもおり雰囲気はなかなか良い。
で、この天師洞には天師洞客桟がある。ようするに宿があり世界遺産の青城山に宿泊できるということだ。
料金表を見ると結構高いのだが道教寺院の宿ということで雰囲気はいいかもしれない。でも、寺の僧坊みたいに最低限の設備かもしれないが・・・。あとは外人OKかどうかという問題もあるな。英語表記もあるから大丈夫そうだが、まあ最低限中国語必須だな。10:30頃、天師洞を離れる。
10:55頃、祖師殿に到着。祖師殿は古くは洞天観と呼ばれ、創建は晋代になり北宋の頃、清都観と改名し明末期に破壊され、清代に再建される。11:10頃、祖師殿を離れる。
11:25頃、亭で休憩するが、ババアたちが関東煮の串をポイ捨てしやがる。世界遺産の青城山でゴミのポイ捨てとは・・・。
ババアたちが山を下りていくがゴミ箱はわずか3mほどの距離にある。今日も中国のマナーは絶好調だ。青城山にも武警のお兄さんたちを配置して取り締まった方がいいだろう。でないと、中国の宝がゴミ山になってしまう。11:35頃、再び山道を進む。
11:40頃、朝陽洞に到着。洞窟の入口に門楼が建てられている。
続いて東華殿を通過。東華殿には住宿登記の看板が出ており宿があるようだ。値段は高いのだろうが青城山の頂上に一番近い宿だ。外人OKかは不明だ。
青城山の頂上
12:25頃、老君閣に到着。老君閣は青城山の頂上になる高台山彭祖峰に位置しており海抜1260mになる。何とか青城山の頂上までたどり着けた。老君閣の前では多くの観光客が記念撮影中だ。
13:05頃、上清宮に到着。上清宮の創建は晋代になり現存する建築物は清代初期に再建された物になる。
料金表を見ると英語でも表記されているので外人OKの雰囲気が・・・。
上清宮から100mほど離れた所には道家餐庁がある。簡単に言えば道教レストランだ。でも、完全に観光用だから高いだろうな。麓から食材運ぶのも手間だし・・・。
13:30頃、上清宮を離れて下山開始。金持ちは上清宮近くからロープウェイで一気に麓へ移動だ。貧乏人の自分は歩いて山を下ります。
14:20頃、麓の月城湖まで下りてきた。頂上へ向かう金持ちたちがロープウェイ乗り場に溢れている。
ロープウェイは片道35元、往復60元になる。貧乏人は利用できないな。
最後に入口の山門の外にあり無料の建福宮を見物。建福宮の創建は唐の開元18年(730)になり、現存する建築物は清の光緒14年(1888)に再建された物になる。15:15頃、建福宮を出る。
15:40頃、停車場のバス乗り場に到着。運賃2元で都江堰景区行きの101路のバスに乗車。すぐに発車して、まずは青城山駅へ。16:20頃、奎光塔公園で降りて宿へ戻る。
峨眉行きのチケット購入
17:00頃、バスターミナルの都江堰市客運中心にやって来た。明日の青城山后山と明後日の峨眉行きのチケットを購入するためだ。
都江堰の自動券売機は成都とは違い現金対応なので携帯でアリペイから支払いとか必要なしで簡単だ。
雑醤麺
夕飯はバスターミナル近くの食堂で雑醤麺(10元/約170円)を食べる。麺だけでは足りなかったので宿へ戻る途中で饅頭とか夜食に買っておく。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 15元 | |
バス | 4元 | 路線バス |
バス | 16元 | 都江堰→青城山后山 |
バス | 64元 | 都江堰→峨眉 |
青城山 | 90元 | |
合計 | 189元 |
都江堰→青城山後山
07:00頃、宿を出てバスターミナルの都江堰市客運中心へ向かう。07:20頃、バスターミナル近くの李冰広場に到着。
まずは李冰親子像を撮影。朝の李冰広場では地元民が集まり太極拳をやっている。中国の朝の日常だ。
07:30頃、都江堰市客運中心に到着。バス乗り場へ向かうがバスがまだ来ていないと思ったらちょうど来た。
07:35頃、青城山後山(后山)行きのバスに乗車。発車は07:40だが07:43に発車。青城山後山(后山)まで運賃16元だ。乗客は自分を含め3人だけ、運ちゃん曰く「次の08:20発のバスが混む」とのこと。
バスは快鉄の高架に沿って青城山駅へ向かう。08:05頃、青城山駅に到着。青城山駅で青城山後山(后山)への客待ちで待機。成都からの列車到着待ちということかな?青城山後山(后山)行きのバスは5台ほど待機しており客が集まり次第発車のようだ。
青城山後山(后山)へそのまま行くと思ったが、駅で客待ちなら101路のバスで来て乗り換えでも良かったかな?行き先表示も「都江堰ー青城后山」から「青城山快鉄站ー青城后山」に変わっている。少しづつ客がどこからともなくやってきて乗車してくる。周辺に宿泊している観光客のようだ。
08:30頃、バスが青城山駅を出発、08:40頃、青城山前山の山門で2名下車。青城山前山が昨日行った青城山だ。青城山と言うとほとんどの観光客は前山へ行く。
世界遺産 青城山後山景区
09:05頃、青城山後山のある泰安古鎮に到着。泰安古鎮と言っても、ここはバスの発着場で古鎮の外れだ。まずは古鎮へ向けて歩いていき游客中心で入場券を購入。
入場料は20元で1995年から値上げしていないようだ。ここはかなり頑張っている。
入場券には世界遺産のロゴがあり青城山後山も世界遺産の保護区域ということが分かる。
泰安古鎮
泰安古鎮は唐代より続く千年古鎮であり、唐代には味江寨、宋代には平楽郷と呼ばれていた。清代に入ると集落の中心にあった泰安寺から泰安鎮へと名を改め現在に至る。
2008年の四川大地震では壊滅的な被害を受けるが古鎮は新しく再建され整備されている。古い建物は残っておらず、どの建物も新しい。
朝の時間帯でも観光客はそこそこおり都江堰市の主要観光地のようだ。
泰安寺
泰安寺は青城山記によれば唐代に創建され明末期に兵火で失われ清代初期に再建される。2008年の四川大地震で倒壊したが再建されている。泰安古鎮の名称の由来となっている寺である。
建物や仏像が新しいので千年以上の歴史のある寺には見えないのだが、ここも千年古刹である。
飛泉溝
10:00頃、泰安古鎮から飛泉溝へと入る。飛泉溝は渓谷になっており青城山後山の見所の一つである。
渓谷をひたすら奥へと歩いて行くと観光客が少なくなってくる。ほとんどの観光客はロープウェイで山を登ってしまうためだ。
10:50頃、中腹にある翠映湖に到着。この先は渡し船でないと行けないので乗船。渡し船は2元。11:00頃、船が出る。渡し船は船頭が竹竿で押していく昔ながらのやつだ。静かに湖を進んでいくのでなかなかいい雰囲気だ。
11:40頃、白雲古寨に到着。ここは白雲索道の乗り場があり金持ちが麓の乗り場からやってくる。
12:05頃、白雲万仏洞を通過する。崖下に多数の塑像があり、元々は僧侶たちの修行場であった。
白雲寺
12:15頃、白雲寺に到着。白雲寺の創建は唐代になり明代の高僧である監随禅師が白雲寺で長期に渡り修行をしている。清朝末期に寺は破壊され1980年代に再建される。通天洞は伝説によれば唐代の白雲祖師が石を壊し成仏したとされている。
参拝客が多く線香をあげている。山の上の僻地になるが僧侶は常駐しているようだ。
寺には猫が飼われているようで人を全く警戒していない。12:50頃、白雲寺を離れる。
13:45頃、中腹の又一村に到着。白雲索道の麓の乗り場があるので見ていく。とりあえず運賃を確認してみると片道45元、往復80元でボッタクリだ。又一村は白雲古寨と同じように青城山後山の中腹にある村であるが、又一村の方は宿、レストラン、売店まで揃っており十分に宿泊可能だ。
五龍溝
14:00頃、又一村から五龍溝へ入り下山していく。五龍溝は長さ約8kmの渓谷になり、5匹の神龍が隠れていた伝説から五龍溝の名が付いた。青城山後山の一番の見所になる渓谷である。
五龍溝の一番の絶景といえるのが長さ約600mの龍隠峡桟道になる。
体力的にはかなり疲れているのだが、この絶景を見ると歩いて来た甲斐があったと思う。
ロープウェイを使っていたらこの絶景は見られない。やはり歩きが一番か?15:20頃、麓の五龍溝の入口に到着し道路を歩いて行く。
15:35頃、飛泉溝の入口に戻ってきた。金驪索道の乗り場でロープウェイの料金を確認しておく。片道30元で往復割引は無し。これで中腹まで行けるが、地図だとロープウェイを降りてから又一村や翠映湖はどちらも徒歩30分かかるようだ。利便性が微妙だ。泰安古鎮を歩いて青城山後山景区を出る。
青城山後山→青城山駅
16:10頃、青城山駅(快鉄站)行きのバスに乗車して発車を待つ。隣には成都行きのバスが客待ちで待機中。おばちゃんが運賃徴収を始めて、青城山駅までの運賃は13元になる。16:20頃、バスが発車する。帰りは行きと違う道を通り青城山駅へ向かう。
17:00頃、青城山駅に到着。バスターミナルの都江堰市客運中心へは102路のバスで行けるが、宿の近くを通る101路のバスを待つ。17:10頃、運賃2元、101路のバスに乗車。バスで移動する間にスマホで明日の峨眉山での宿を予約しておく。
17:40頃、奎光塔公園で下車する。
肥腸麺
近くの麺屋で肥腸麺(10元/約170円)を食べる。具材に豚の腸を使っておりホルモンラーメンと言ったところかな?スープは醤油系であっさり味だ。
雪花ビール
近くのコンビニで雪花ビール500ml(2.8元/約42円)を購入。雪花ビールは中国のどこへ行ってもあるトップブランドのビールだ。日本では青島ビールが有名であるが中国のビール市場では雪花ビールがシェア首位である。本当は四川省の地ビールがあればよかったのだが・・・。ちなみにこの雪花ビールは成都でも生産されている。まあ、雪花ビールは工場を中国全土に持っているけど・・・。
中国の紙幣
で、今日お釣りでもらった1元札にこんなものが・・・。紙幣に共産党批判(正確には江沢民批判)が書かれているのだが普通に流通している。小汚い紙幣が平気で流通している中国なので共産党批判の内容が書かれていても銀行で回収されることなく市中に出回っている。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 12.8元 | |
宿泊費 | 90元 | 予約:峨眉山3077客栈 |
バス | 2元 | 路線バス |
バス | 13元 | 青城山後山→青城山駅 |
渡し船 | 2元 | |
青城山後山 | 20元 | |
合計 | 139.8元 |