河南省開封 開封府・延慶観・包公祠・劉少奇在開封陳列館

河南省旅行記2015秋

少林寺を離れる

05:30頃、今日も武僧たちの修行の掛け声で目が覚める。今日は少林寺を離れ開封へ移動する。出発の準備を整えるが宿泊している3人ドミトリーはチェックアウトまで1人で占領となった。やはり少林寺は閑散期は狙い目だな。08:40頃、功夫客桟をチェックアウトする。

坂を下り08:50頃、少林寺山門に到着。金持ち中国人観光客たちが記念撮影中だ。

武術館の近くでは朝の修練中だ。

登封→鄭州

09:05頃、少林景区を出る。09:10頃、登封行きのバスに乗車してすぐに発車、運賃5元で登封汽車客運総站へ向かう。汽車西站までなら3.5元だ。09:30頃、汽車西站に到着、ほとんどの乗客が鄭州行きなので下車していく。続いて登封汽車客運総站へ向かう。

09:50頃、登封汽車客運総站に到着、開封行きのチケットを購入しようとするが次のバスが12:30という事で、まず鄭州駅前の鄭州旅游汽車站へ行き開封行きのバスに乗り換えることにする。鄭州までの運賃は27元。これなら汽車西站で降りて鄭州行きのバスに乗車すればよかったな。

バスに乗車して発車を待つ。10:00頃、バスが発車して鄭州へ向かう。

11:45頃、鄭州駅前の鄭州旅游汽車站に到着する。

駅前広場は相変わらず人多いが乞食のおっちゃんたちもお椀を持って営業中だ。まあ乞食といっても職業乞食で夜になれば家に帰って酒盛りなのだろう。中国はまじめに働くより乞食の方が儲かる社会なので外見でだまされてはいけない。

鄭州→開封

鄭州駅で開封行きの列車を調べたら、12:30にあるのでバスでなく鉄道で行くことにする。やはり鉄っちゃんは鉄道での移動になるのだな。

切符売場へ行くと混雑しているが窓口多く開いているので5分ほど列に並ぶだけで切符購入完了。そのまま切符と身分証の確認、手荷物検査を済ませて待合室へ。今回乗車するのは鄭州→温州のK1240次だ。運賃12.5元、座席は硬座、開封まで45分の乗り鉄になる。

既に改札口が開いておりホームへ移動。

ホームには列車が停車しておりちょっと急ぐ。

いつもの行先票を撮影。12:10頃、列車に乗車して発車を待つ。列車内は無座の乗客が多くカオス度が高い。荷物置き場の確保は難しいかと覚悟していたが運良く近くの乗務員の助けで荷物棚が空いて置き場所を確保。12:30に定刻通り発車する。

13:15に定刻通り開封に到着。

13:30頃、駅前から4路のバスに乗車し予約しているユースホステルへ向かう。運賃1元、供水総公司(供水总公司)で下車。来た道を50mほど戻ると路地にユースホステルの看板が見える。

開封輝煌国際青年旅舍

14:00頃、開封輝煌国際青年旅舍(开封辉煌国际青年旅舍/Kaifeng Huihuang Youth Hostel)に到着する。レセプションでお姉ちゃんに予約確認書を見せて登記を済ますが、予約しておいた一番安いトイレ・シャワー共同の8人ドミトリー(1泊45元/会員料金)だがシャワーのお湯が出ないということでトイレ・シャワー有りの8人ドミトリー(1泊50元/会員料金)へ変更。

8人ドミトリーの部屋はこんな感じで結構広い。窓もちゃんとあるし、これで50元なら文句はないな。Wi-Fiもちゃんとつながるので問題なし。

トイレ・シャワーは細かい所にツッコミどころがあるがこの水準なら許容範囲内だ。熱いお湯もちゃんと出る。

牛筋麺

昼食というか3時のおやつになってしまうが牛筋麺(5元/約100円)を食べる。で、お碗にはビニール袋が被せてある奴で農民工用の食堂だったようだ。

蘑菇炒肉蓋飯

夕飯はイスラム食堂で蘑菇炒肉蓋飯(10元/約200円)を食べる。ご飯にキノコ、ピーマンと牛肉の炒め物が乗っている。キノコが美味い!

近くのコンビニで雪花の錦綉中原ビール560ml(2.5元/約50円)を購入して、饅頭屋で饅頭4個(2元/約40円)を購入。これが今日の夜食だ。

錦綉中原ビール

雪花の錦綉中原ビールは鄭州と商丘が生産地になっているので名前の通り河南省周辺で流通しているビールだろう。中国最大手の雪花でもこれは地ビールに該当するだろう。値段が2.5元だったがコカ・コーラ500mlが2.8元だったので、これはどう考えてもビールを買えということだな。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 19.5元
宿泊費 96元 1泊50元(会員料金)×3:予約時54元支払い済み
バス 5元 少林寺→登封
バス 27元 登封→鄭州
バス 1元 路線バス
鉄道 12.5元 硬座 鄭州→開封
合計 161元

開封府の包青天ショー

今日の天気は曇り、大気汚染もひどく遠くが霞んでいる。そして、電動バイクに乗った地元民の中にはマスクをした姿も見られる。08:35頃、4路のバスに乗車、運賃1元、泰山廟で下車して徒歩で開封府へ。

08:55頃、開封府に到着。2007年に見物したことがあるが再び来てみた。ここは北宋の開封府を再現したテーマパークで入場料は60元。

毎朝9時から入口でイベントがあるので見物だ。既に金持ち中国人が集結しています。

09:00になるとイベントが始まる。イベントは包青天の鍘美案という話です。

包大人がお出ましだ。

皇帝からの詔を受けます。

ここの包大人は顔が黒くないけど、ちゃんと額には三日月の傷があります。

ここでお約束の直訴です。訴えたいのは公主の夫である駙馬ということで難事件の気配が・・・。

開封府へ戻り裁判が始まります。

続きは開封府で!09:30開廷だから入場券買って見に来てね!ということで、金持ち中国人たちは隊列の後を追って入場していきます。天気が良くて青空なら中を見物してもよいのだが今回は朝のイベントだけ。まあ、開封に来たら一度は見物しておきたい場所だ。09:20頃、開封府を離れ300m北の延慶観へ向かう。

延慶観

09:30頃、延慶観に到着。入場料30元だがQunar.comにて28元で購入済み。入場券を受け取り見物する。

延慶観は全真教の創始者である王重陽を記念して建立された道教寺院であり、「中原第一道観」とも称される。創建は金代になり、当時は重陽観、元代に朝元宮、明代に延慶観と改名し現在に至る。

金の大定9年(1169)に王重陽は弟子である全真七子の馬鈺、譚処端、劉処玄、丘処機の4人を連れ陝西へ戻る途中で汴京(開封)に立ち寄り、太寧坊王家飯店(現在の延慶観一帯)に滞在し布教したが、ほどなくしてこの地で王重陽は世を去る。弟子たちは王重陽を陝西省戸県に埋葬するが、太寧坊王家飯店に王重陽を記念して重陽観を建立する。

王重陽や丘処機たちがこの一帯に滞在していたので武侠小説ファンにとっては延慶観は重要な場所ともいえるだろう。この古木は全真七子合和桐と呼ばれている。10:30頃、延慶観を離れ包公祠へ向かう。

包公祠

10:45頃、包公祠に到着する。入場料は30元。

土曜日なので観光客がやたらと多い。やはりドラマで不動の人気を誇るので包公祠も人気だ。

包公祠は包公湖西畔に位置しており、北宋の名判官である包青天とも呼ばれる包拯を祀っている。開封府と並ぶ定番観光地である。

まあ、現代中国は汚職がひどいので清廉潔白の包拯の人気は尚更高いのだろう。

こちらが包拯、包大人の像です。

蝋人形の展示もあったりする。11:30頃、包公祠を離れる。

開封博物館

11:35頃、開封博物館に到着。パスポートを提示して入場券をもらい見物する。

展示物は少ないが宋代の展示に力を入れている。

土曜日という事もあり見学者は多い。昼頃、開封博物館を離れる。

山陝甘会館

13:00頃、山陝甘会館に到着。入場料30元だがQunar.comにて25元で購入済みなので入場券売場で発券する。

山陝甘会館は清の乾隆41年(1776)に山西、陝西、甘粛三省の商人たちが資金を出し建設され200年以上の歴史を持つ。

商人たちの会館であるが中身は関帝廟となっている。

関羽が商売の神様にもなっているので、まあ不思議はないな。13:30頃、山陝甘会館を出る。

劉少奇在開封陳列館

13:40頃、劉少奇在開封陳列館に到着。入場料無料でパスポートを提示して見物する。

国家主席であった劉少奇が文化大革命で失脚し開封で死去した場所が陳列館として公開されている。正直言って共産党にとってはあまり来て欲しくない場所だろう。無実の罪で国家主席だった人物を殺してしまったのだから。共産党の黒歴史とも言える場所だ。しかし、訪れる者は意外にも多い。

ここが劉少奇が無くなった部屋。1969年11月12日、午前6時45分に劉少奇はこの場所で無実の罪を着せられたまま世を去る。

花が添えられたりして英雄扱いしているけど、大躍進運動で疲弊した経済を立て直そうとして走資派とか突き上げられて非業の死を遂げた劉少奇は草葉の陰でどう思っているのだろうか。打倒劉少奇とかやっていて後からにヨイショされてもね・・・。14:10頃、劉少奇在開封陳列館を出る。

魚香肉絲蓋麺

昼食はイスラム食堂で魚香肉絲蓋麺(10元/約200円)を食べる。イーシャンロースを麺に乗せています。イーシャンロース・スパゲッティってところかな?

アサヒビール激安1元

開封には丹尼斯はないのだが大潤発がある。大潤発も台湾系のスーパーマーケットだ。

アサヒビール320ml(1元/約20円)とビール320ml(1.5元/約30円)を購入。アサヒビールが1元ってどういうこと?コカ・コーラより激安だ。日本ではあり得ない価格設定だ!

新彊拌麺

夕飯はイスラム食堂で新彊拌麺(12元/約240円)を食べる。金属トレーに乗って出てきたのだが、皿で出したほうが見た目がいいと思うのだが?具材は牛肉、キクラゲ、玉葱、ニンニクの芽、ピーマン、トマトの炒めものだ。器のせいで見た目が悪いが量は多くて美味い。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 24.5元
バス 2元 路線バス
延慶観 28元
包公祠 30元
山陝甘会館 25元
合計 109.5元

繁塔

08:45頃、4路のバスに乗車して、運賃1元で開封駅へ移動。今日は開封の南東にある繁塔へ向かう。09:25頃、開封駅で12路のバスに乗り換え、運賃1元で禹王台西門へ。

09:30頃、禹王台西門で下車して地下道を通り線路を越えて09:35頃、繁塔に到着。入場料は30元だがQunar.comにて25元で購入済み。入場券売場で発券して見物する。

繁塔は北宋の開宝7年(974)に創建され、元の名称は興慈塔であり、北宋の四大皇家寺院の天清寺内に建立され、故に天清寺塔とも呼ばれ、更に繁台の上に建てられていたので繁塔とも呼ばれた。繁塔は開封地区最古の建築物であり1100年以上の歴史を持ち、北宋早期の典型的な六辺形仏塔であり、高さ36.68m、塔内部と外壁に7000近くの仏像が彫られたレンガが使用されている。

天清寺は明末期に李自成の農民反乱軍に破壊され、清の康熙年間に再建されるが道光21年(1841)の黄河決壊により被害を受け繁塔のみが残り現在に至る。

10:30頃、バス停へ戻り開封駅へ移動。11:45頃、駅斜め向かいの開封汽車站をバス情報を調査。

まずはバス時刻表を確認、自動券売機でもバスを確認するが開封汽車中心站と表示されている。

11:00頃、開封駅で明日の商丘行きの切符を受け取る。ちょうど空いていた窓口があったので待ち時間なしであった。

土下座型乞食(病人付き)

11:10頃、観光1号線のバスに乗車、運賃1元、相国寺で下車する。途中の交差点で職業乞食二人組を見かける。一人はひたすら土下座、一人は交差点で病人という設定で寝込んでいる。中国ではよくあるパターンだ。

「家族が病気なので助けてください」という設定のようだ。殆どの通行人は無視しているが、たまに1元とか恵んでいたりする。相国寺の近くでやっているから悪く言えば慈悲の心に付け込むということだろう。良く言えば功徳を積ませてあげるということかな?

相国寺

11:30頃、相国寺に到着。入場料は40元。

相国寺の創建は北斉の天保6年(555)、元の名称は建国寺になり、1400年以上の歴史を持つ千年古刹になる。元々は戦国四公子の信陵君の邸宅跡地である。

712年、唐の睿宗が皇位に就いた記念に建国寺から大相国寺に改名する。北宋時期には皇帝の庇護を受け数千人の僧侶が修行する大寺院になり中国での仏教の中心地となる。

日曜日という事もあり観光客が多い。観光客が多いと自然とおサルさんが紛れ込んでくる。境内ではおサルさんが所構わず痰を吐いている。相国寺という中国を代表する寺院の境内でだ!

40元という高額の入場料が払えるのに仏様の前で痰を吐く。仏罰を恐れないおサルさんたちには相国寺の威光も全く無意味だ。中国は何時からこんな風になってしまったのだ?偉大な中国のイメージが崩壊していく。

相国寺は水滸伝の魯智深が修行していた寺であり、境内には魯智深像がある。12:40頃、相国寺を離れる。

昼食はイスラム食堂で青菜拉麺(6元/約120円)を食べる。

今日も台湾系スーパーマーケットの大潤発で夜食にアサヒビール330ml(1元/約20元)と饅頭、南瓜発糕(カボチャ蒸しパン)を買い込む。

夕飯はイスラム食堂で青椒土豆絲蓋麺(8元/約160円)を食べる。麺の上にピーマンとジャガイモ炒め物を乗せた中華風スパゲッティで定番の麺料理だ。結構量が多いので一皿で満腹だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 25.5元
鉄道 18.5元 硬座 開封→商丘
繁塔 25元
相国寺 40元
合計 109元