河北省石家荘 三国志遺跡 趙雲廟・中山靖王 劉勝金縷玉衣

石家荘旅行記2015

地下鉄で北京西駅へ

今日は朝から小雨が降っている。06:00頃、北京雍和国際青年旅舎をチェックアウト、06:05頃、北新橋から地下鉄5号線に乗車、磁器口で7号線に乗り換える。

地下鉄車内にある液晶モニターには抗日戦争勝利の軍事パレードが放送中。先月の軍事パレードを未だに地下鉄では繰り返し放送しているのだ。「同志們好!」「同志們辛苦了!」の掛け声が車内に響く。北京市民は軍事パレードがかなり好きらしい。

06:45頃、北京西駅に到着、運賃は5元だ。切符と身分証の確認、手荷物のX線検査を済ませて待合室へ移動。

北京西→石家荘

まだ早い時間帯なので待合室は空いているが改札口の先頭を確保しておく。まだ誰も並んでいないが北京西駅なので乗車バトルは厳しい展開が予想される。自分が先頭を陣取ると他の乗客も並び始める。そして、後ろの農民工のおっちゃんたちは朝食のカップ麺を準備し始める。

今日は08:55発、北京西→昆明のZ53次で石家荘まで移動する。281kmを走り昼前には石家荘に到着だ。

08:15頃、改札が始まりホームへ移動。乗車する車両は後方なのでホームをひたすら歩く。

途中で行先票を撮影しながら後方へ。

車内はまだ空いており荷物置き場を無事確保。これで石家荘までの移動は安心だ。Z列車で客車は25Tなので比較的きれいだ。

08:54に定刻より1分早く発車する。列車内は満席だが平和だ。11:30頃、石家荘に到着。

河北省石家荘

出口へ向かうが通路にバケツが置いてある。雨漏りしている・・・。2012年12月20日から運用開始して3年経っていないのに既に雨漏りしている。立派な駅舎なのに中身はチャイナクオリティなのか。西口から西広場へ出るがボリタクの客引きが激しい。無視してeLongで予約しておいた宿へ向かう。

石家荘等風来青年旅舎

石家荘駅の北西にある住宅地の水晶郦城の3号楼3単元602号室にある。入口を通り3号楼を探すが1号楼しか建物の表示が出ていないので住民への通知の貼り紙を見て3号楼を見つけだす。というか、初めから入口で聞いておいた方が早かったな。

3号楼を見つけ3単元の入口へ。看板がないのでインターホン越しに「青年旅舎ですか?」と聞くと扉開けてくれてエレベーターで6Fへ。11:50頃、石家荘等風来青年旅舎(石家庄等风来青年旅舍/Dengfenglai Hostel)に到着。eLongで予約しているがBooking.comでも予約可能だ。登記は台帳記入ですぐに完了。1泊35元で4泊する。

部屋は8人ドミトリーで広さは問題なし。コンセントはOAタップがあり電源の確保は大丈夫だ。Wi-Fiの電波は良好で速度も問題なしだ。トイレ・シャワーはいつもの一体型だがまあ許容範囲内だ。

13:00頃、石家荘駅東広場へ向かうが雨が降ってきた。西広場と東広場の連絡通路があったので移動は楽だ。中国の場合は連絡通路がないとか、未完成で工事中とかいう罠が仕掛けられていることがあり注意が必要であるが石家荘は大丈夫であった。

河北博物院

13:30頃、東広場にあるバス乗り場から42路のバスに乗車し省博物館で下車する。運賃は1元、14:20頃、河北博物院に到着する。入場料無料でパスポート必須だ。

まず曲陽石彫の展示から見ていく。館内は見学者が少なく静かに見物ができる。

石像や彫刻画が多数展示されている。五代の王処直墓出土の白玉浮彫の彩絵奉侍浮彫は侍女たちが見事に彫られている。同じ王処直墓出土の彩絵散楽浮彫も見事であり一見の価値有りだ。

しかし、これは序の口だ。2Fの大漢絶唱-満城漢墓が本命だ。中山靖王劉勝の陵墓からの出土品が展示されている。中山靖王劉勝といえば劉備の御先祖様である。かなり間接的だが三国志関連だな。

中山靖王劉勝金縷玉衣

そして、劉勝の遺体を覆っていた劉勝金縷玉衣で河北博物院の一番の目玉である。

隣には王妃の竇氏の玉衣も展示されている。更にすぐ側では掃除のおばちゃんが常駐で待機しており、おサルさんがガラスケースを汚い手でベタベタ触った後にすぐに掃除して清潔な状態を保っている。武警も配置して汚れる前におサルさんを追い払った方がよいと思うのだが。掃除のおばちゃんも大変である。

おサルさんたちは美術の授業で美術館とかでの見学の仕方を習っていないのか?いや、中国に美術の授業はあるのか?16:20頃、河北博物院を出て42路のバスで石家荘駅へ戻る。

牛肉麺と牛肉炒飯

夕飯は近くのイスラム食堂で牛肉麺(7元/約160円)と牛肉炒飯(9元/約180円)を食べる。

宿へ戻るがここである事に気がつく。となりのおっさんたちがおサルさんであったのだ。2号はゴミ箱に痰吐いてるし、屁もブーブー音立ててしているし・・・。人数いる部屋でブーブー音立てられても困るのだが・・・。しかも、1回でなく3回も。せめて人のいない所で痰吐くなり放屁するなりしてくれ。

8号はリンゴの芯を床に投げ捨てているし・・・。掃除する老板の身にもなって欲しいなー。おサルさんたちとは目を合わさないようにしよう。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 16元
宿泊費 140元 1泊35元×4(eLong)
地下鉄 5元
バス 2元 路線バス
合計 163元

石家荘駅

昨日に引き続き朝から雨だ。天気が悪いので趙雲故里のある正定県は明日以降に延期だ。とりあえず25日の許昌行きの切符を12306.cnで購入、qunar.comで宿の予約をしておく。11:00頃、石家荘駅にやって来た。小雨が降っており切符売場へまっすぐ避難する。

切符売場は多数の窓口が開いており行列は短い。10分ほど並んで許昌行きの切符を受け取る。

カルフール

11:30頃、カルフールでビールとバナナを購入。

ビールの旨い夏は過ぎてしまったが中普ビール330ml(1.5元/約30円)と金百利ビール330ml(1.4元/約28円)が安かったので購入。

麻辣豆腐蓋飯

夕飯は麻辣豆腐蓋飯(12元/約240円)を食べる。今回は唐辛子少なめ目なので口の中が火事にならずに済む。

洋葱炒牛肉蓋麺

イスラム食堂で洋葱炒牛肉蓋麺(13元/約260円)を食べる。蓋麺は中華版スパゲッティで具材は玉葱、牛肉、ピーマンの炒め物になる。これをイタリアンレストランで黙って出したら日本人は中華料理とは気づかないだろう。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 35.1元
鉄道 72元 硬座 石家荘→許昌
合計 107.1元

趙雲の故郷 正定県へ

05:30頃に起床して今日の計画を練る。06:00頃、同じドミの4号がトイレへ行くが水流さずに出てきて再び寝る。朝から最悪や。仕方ないので水流しておく。

その後、8号が起きてトイレへ行くが水流さず出てきて再び夢の中へ。何でおサルさんがいるのだ?仕方ないので再び水流しに行くが8号は的を大きく外して小便が飛散している。シャワーで便器周辺を掃除しておく。何でおサルさんの後始末をせなあかんの?

08:00頃、石家荘駅東広場のバス乗り場にやってきた。08:10頃、運賃2元で148路のバスに乗車する。

乗車時に運賃箱へ2元投入するが、この時に運ちゃんからチケットをもらう。市内運賃は1元でチケットは必要ないが、市外へ行く場合はチケットが必要になる。09:15頃、市区の境界になる大正駕校で運ちゃんがチケットを回収、持っていない場合は運賃箱へ1元投入。

09:25頃、正定汽車站で下車する。バスターミナルから趙雲廟へのバスがあると思ったらないので、とりあえず東へ歩く。

途中で常山路で趙雲廟への143路のバス停を発見する。09:53頃、成徳常山路口のバス停から143路のバスに乗車する。運賃1元で趙雲廟(赵云庙)で下車。趙雲廟までの道は舗装が剥がれ泥濘んでいる。(趙雲廟で下車するよりも手前の乒乓球基地で下車した方が近くて道が良い)

趙雲廟

10:20頃、趙雲廟(趙雲故里)に到着する。

山門の門前には阿斗を抱えた趙雲像がある。入場料は20元だが陝西旅游年票を使い無料で見物する。

正定県は趙雲の故郷で趙雲廟が故郷とされる場所である。三国志遺跡であり趙雲ファンにとっては一生に一度は聖地巡礼に訪れなければならない場所ともいえる。趙雲廟は1997年に再建されたようで比較的新しい。

平日にも関わらず観光客も結構訪れており趙雲の人気の高さが伺える。君臣殿では劉備、関羽、張飛、諸葛亮、趙雲の像が巡礼者をお出迎え。

廟内の碑亭には大清同治元年8月の漢順平侯趙雲故里の石碑がある。でも、やたらと新しい感じがする。

趙雲廟自体はそれほど大きくないが君臣殿、四義殿、五虎殿、順平侯殿があり、劉備や諸葛亮たちの像が祀られている。

順平侯殿には趙雲像が祀られているが道士らしきおっちゃんたちがいるのでお布施を巻き上げられないように要注意だ。

殿内には先ほどの漢順平侯趙雲故里の石碑がありかなり傷んでいる。こちらが本物で碑亭にある石碑は複製品のようだ。11:10頃、趙雲廟を出る。

隆興寺

11:30頃、隆興寺に到着。入場料は隆興寺だけだと50元だが天寧寺と開元寺とのセット券が60元だったのでセット券を購入。

隆興寺は正定隆興寺、大仏寺とも呼ばれ、隋の開皇6年(586)に創建され、創建当時の名称は龍蔵寺であり、唐代に龍興寺、清代に隆興寺となる。正定県を代表する千年古刹である。境内は結構広く観光客もそこそこいる。

境内には北宋から清代までの建築物があり、北宋の皇祐4年(1052)創建の摩尼殿には宋代の釈迦牟尼塑像などがあり一見の価値有りである。ただし殿内は撮影禁止でおばちゃんたちの厳しい監視の目がある。

殿内は撮影禁止でも境内は撮影できるので清の康熙帝の御碑や乾隆帝の御碑を撮影。各殿はかなり大きいので隆興寺の影響力が伺いしれる。13:00頃、隆興寺を離れる。

天寧寺・凌霄塔

13:10頃、天寧寺に到着する。入場料は15元。天寧寺は唐の代宗の治世に創建され、北宋の大観2年(1108)に勅命により天寧禅寺に改称する。

現在は寺はなく凌霄塔が残るだけになり、高さ40.98mのレンガと木を組み合わせた八角形の楼閣式9層の塔になる。13:45頃、天寧寺を離れる。

開元寺

13:50頃、開元寺に到着。入場料は20元。

開元寺は東魏の興和2年(540)に創建され、元の名称は浄観寺であり、隋の開皇10年(591)に解慧寺、唐の開元26年(738)に奉勅により開元寺となる。現存するのは三門楼、天王殿、须弥塔、鐘楼、法船殿遺址である。宗教活動は行われておらず博物館として運営されているようだ。14:20頃、開元寺を離れる。

臨済宗発祥の地・臨済寺

14:30頃、臨済寺に到着。臨済寺は臨済禅寺とも呼ばれ臨済宗発祥の地・祖庭であり仏教聖地である。臨済寺は元の名は臨済院と呼び、唐代に義玄禅師がこの寺で臨済宗を開いた。

境内には読経が聞こえ臨済宗発祥の地という雰囲気が伝わってくる。

14:56頃、目の前で坊さんが痰を吐いた。自分の中で臨済宗のイメージが崩壊した。千年の間に一体何があったのだ。まあ、原因はだいたい某党がらみと察しがつくが。これ以上は何も言いますまい。15:00頃、臨済寺を離れる。

15:10頃、広恵寺に到着。入場料15元だが外から見た感じだと華塔しかなさそうなので入場せず。15:15頃、広恵寺を離れる。

趙雲像

15:40頃、子龍広場に到着。県政府の前にある広場だが名前の通り広場には趙雲像がある。

やはり正定では趙雲は特別な存在のようだ。15:50頃、子龍広場を離れる。

16:15頃、正定汽車站のバス停に到着。16:30頃、148路のバスに乗車する。運賃2元で、行きと同じように運ちゃんからチケットをもらう。市区の境界になる大正駕校で運ちゃんがチケットを回収。17:30頃、石家荘駅へ戻る。

西紅柿鶏蛋麺

夕飯は西紅柿鶏蛋麺(8元/約160円)を食べるが物足りない。

白菜牛肉蓋麺

更にイスラム食堂で白菜牛肉蓋麺(12元/約240円)を食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
バス 5元 路線バス
隆興寺・天寧寺・開元寺 60元
合計 85元

滋補烩麺

10:25頃、石家荘駅東広場のバス乗り場から42路のバスに乗車、運賃1元、11:00頃、科技館で下車する。今日は河北博物院を再び訪れる。といっても、目的は劉備の御先祖様の中山靖王劉勝の玉衣である。

その前に昼食である。羊湯烩麺の店があったので寄ってみる。

滋補烩麺(12元/約240円)を食べるが、羊湯(ヒツジスープ)だと思っていたが店内にあった滋補烩麺の説明には山羊骨を使い当帰、黄芪などの30種類以上の漢方薬を使用したスープとあった。羊でなく山羊であった。これはトンコツに対抗してヤギコツということか?

スープはトンコツスープのように白濁しており味はけっこう旨い。で、具材は羊肉、ウズラの卵、キクラゲ、豆腐絲、薬味にネギ、香草が入っていた。

河北博物院

11:30頃、河北博物院を見物。

土曜日なのでけっこう見学者がいる。

中山靖王劉勝の玉衣周辺は人口密度やや高めだ。

やはり玉衣は一番人気のようだ。12:30頃、河北博物院の1本南の通りにある科技大厦のバス停から55路のバスで石家荘駅へ戻る。

韮菜鶏蛋水餃

夕飯は韮菜鶏蛋水餃(14元/約280円)を食べる。入った店でおばちゃんが餃子を包んでいたので注文してしまった。ニラと玉子が具材の水餃子、黒酢はお好みで!

本日の出費
項目 金額 備考
食費 26元
バス 2元 路線バス
合計 28元