黒龍江
07:30頃、黒龍江(アムール川)対岸のロシアを見ながら散歩する。
ロシア産ビール
08:25頃、KFCの前にやってきた。黒河のKFCは06:00から営業しており人気の店舗のようだ。KFCと同じ建物にあるスーパーマーケットの華富量販がちょうど開店したので一番乗りで入店し、ロシア産ビール500ml缶(8.6元/約172円)を購入。朝一番の客でビールなんか購入しているのでレジのお姉ちゃんの視線が痛い。
このシロクマが目印のロシアビールだがラベルを見ると輸入業者が黒河の業者なので対岸から船で運び込まれているようだ。ただ値段が中国産ビールの3倍だ。ルーブルが急落しても値段は下げていないのだろう。ロシアだと一体いくらで販売されているのだろうか?09:05頃、ユースホステルをチェックアウトしてバスターミナルへ向かう。
黒河→嫩江
09:30頃、バスターミナルの黒河国際公路客運站に到着。いつもの手荷物のX線検査は機械の点検中でなし。そのまま待合室で待機する。
今日は黒河から漠河の中国最北端の村といわれる北極村へ向かうのだが、まずは黒河からバスで南西の嫩江へ行き、嫩江から鉄道で北上して漠河、漠河からバスで北極村へと移動する。予定だと明日の昼頃に北極村到着予定だ。
黒河から嫩江へのバスは10:00発車、14:00頃到着、運賃は61元、約200kmの道のりを4時間かけて走る。
09:50頃、バスへの乗車が始まり、10:00頃に乗車率8割りぐらいで出発する。嫩江までの省道道路状況は舗装はされているが揺れが多い。周辺には大豆畑、トウモロコシ畑と松や白樺の森林など自然が広がっている。天気も晴れで移動には申し分のない環境だ。
嫩江
13:30頃、バスターミナルの嫩江公路客運総站に到着する。バスターミナルから嫩江駅までは直線距離で約2.5km離れている。県城の中を路線バスが走っているのでバスターミナルから駅まで路線バスでも行けるのだろうが、そのまま歩いて向かう。
嫩江駅
バスターミナルから北東へ歩いて14:30頃、嫩江駅に到着する。切符売場で予約しておいた切符を受け取るため並ぶ。いつもの通り自動発券機には列が出来ていないというか誰もいない。英語表示できるのだからパスポート読取機能付けろよ!何のために英語メニューがあるんだよ!
窓口に10分ほど並ぶが、中国ではよくある割り込みイベントが発生する。おっちゃんが割り込んできたが窓口のおばちゃんに並ぶように説教されるが、おっちゃんは並びたくないとか舐めたことを言っているが最終的にはおばちゃんに無視される。おサルさんが消えてようやく順番が来て切符を受け取る。
14:45頃、待合室へ入るが手荷物のX線検査のみで切符と身分証の確認は無し。
嫩江→漠河
これから乗車するのは18:11発、チチハル→古蓮の6245次で漠河まで移動する。列車は絶滅寸前のエアコン無しの非空調で席は硬座、運賃は37元、663kmの道のりを15時間19分で走る。
3時間ほどやたらとハエが飛んでいる待合室で待機となるが、その間に昼食兼夕食でインスタントラーメンを食べる。完全に中国人に同化しています。さすがにまだ白酒で酒盛りまではしていませんが・・・。
18:05頃、改札が始まりホームへ移動し列車の到着を待つ。今回の機関車は東風4型ディーゼル機関車のDF4Dだ。中国を代表するディーゼル機関車と呼んでも良いのだが、最近は和諧型との世代交代が進んでおり、このような田舎の非電化区間へ追いやられつつある。
いつもの行先票を撮影して列車に乗車するが、特快や快速でなく普客の行先票なので数が少なく重要度は高めだ。
そして、乗車口での乗車バトルとなる。まあ、田舎なので乗車マナーの悪さはご覧の通り。
誰も並んでおらずおサルさんの群れが形成されている。古代中国の伝統を受け継ぐ本物の中国人であればきちんと並んで乗車するはずなので、目の前にいるのは中国人ではなく服を着たおサルさんである。
乗車バトルには参戦せずに空いてから乗車する。今回の車両はエアコン無しの貴重な扇風機車両だ。列車の利用客は地元民が中心でカオス度は高めでマナーはかなり悪い。ボックスシートの対面のおばちゃんは足をこちらの席の脇に投げ出しているし・・・。そのおばちゃんの息子は対照的でゴミをちゃんとゴミ箱に捨てに行っている。マナー劣悪の中国で息子は中国人の鏡で将来有望だ。きっと孔子や孟子も期待しているであろう。
漠河には明日09:55到着予定だ。嫩江から加格達奇までは大豆畑が広がる土田舎区間でチャイナユニコムの3Gの電波が届かなかったり、データ通信ができない区間がほとんどであった。土田舎でもチャイナモバイルの方はおそらく大丈夫?
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 8.6元 | |
合計 | 8.6元 |
中国最北端駅・漠河
03:00頃、夜が明け始める。今日の日の出は03:41だ。昨日の加格達奇から乗車率が下がり5割ぐらいになり3列シートを占領したり、通路の足を投げ出したりして寝ている乗客がいる。
04:30頃、塔河に到着し乗客の多くが下車して乗車率は3割ぐらいになる。外の景色は畑は見えなくなり森林と民家が見えるぐらいだ。
09:58頃、漠河に到着する。ここが中国最北端駅なのだが記念碑とかは特に存在せず。列車の到着にあわせて北極村へのバスが待機していると予想していたが、駅の出口でユースホステルの札を持った兄ちゃんがいたので声をかけたら「バスあっち!」と指さして教えてくれる。
漠河→北極村
予想通りバスが待機しており乗車する。バスには観光客から地元民まで乗車して乗車率は8割ぐらいだ。10:10頃、出発して北極村までの運賃は25元、所要時間は約1時間だ。ちなみに駅前からは県中心部の県城へ行く路線バスもあった。
北極村
バスは漠北公路を爆走して、11:20頃、北極村の入口に到着し武警の身分証確認がある。観光地といえどもロシアと国境を接する辺境の村なので一応警備しているのだろう。村の入口でチケット購入。
入村料は60元、ロンリープラネット東北を読んで知ってはいたが高い。
バスが村に入り終点の客運站の看板は「中国最北客運站」とある。
その隣にユースホステルの漠河北極村53度半国際青年旅舎(漠河北极村53度半国际青年旅舍/MoHe arctic village 53 .5° international youth hostel)がある。バスの到着にあわせてユースホステルのお姉ちゃんたちが客引きを始める。おそらく中国で最も客引きに熱心なユースホステルだ。自分は初めからここに宿泊することに決めていたので、そのままユースホステルに1泊する。というか、ここ以外はボロい民宿か金持ち用高級ホテルしかなさそうなので、ユースホステルが一番ちょうどよい。
部屋は10人ドミトリーで25元(会員料金)だ。
北極村は1泊で十分そうな雰囲気なので、レセプションで明日の漠河行きのバスを予約しておく。運賃は25元だ。隣が客運站なのだが看板出ているだけで内部は倉庫状態でユースホステルがバスのチケット売場を兼ねている。
時刻表を確認すると北極村→漠河は06:50、11:30、14:00、漠河→北極村はバスターミナルを08:10、09:10、15:10、漠河駅を09:50、15:50に出発する。漠河へ戻る手段を確保したので漠河→ハルビンの切符も12306.cnで予約しておく。
中国最北端
13:30頃、中国最北端の石碑に到着するが人多い。痰吐きのおサルさんもいるが・・・。
他にもモニュメントもあったりする。北緯53度29分52秒58ということだ。
そして、地元のおばちゃんが双眼鏡を置いて1回3元で黒龍江(アムール川)対岸のロシアを見せている。結構観光客が見ているのでボロ儲けの気配が・・・。
ただし、本当の中国最北端の村は北極村の東にある北紅村になる。確かにグーグルマップでも北紅村が北になる。北紅村への交通手段はボリタクで行くしかなく、ロンリープラネット東北によれば700元必要なようだ。まあ、人数集めればもっと安くなるのだろうが・・・。
人多くてやかましいので静かな黒龍江沿いを散歩する。対岸のロシアは監視塔が見えるが人は全く見られない。国境警備で兵士が常駐しているだけで住民は住んでいないのか?
何故こんな所で放射能を観測するのだ?鴨緑江沿いなら北の核実験を警戒というので分かるのだが、これはロシアを警戒しているということか?
北極村は最北の村として売りだしているが、ここにも不動産バブルの波が押し寄せているようで工事中の建物やクレーンをいくつも見かける。のどかな最果ての村をイメージして行ったら観光開発真っ最中の村であった。
最北の村ということなので最北の客運站、最北の郵便局など最北を冠した建物がやたらと多い。
夕飯は近くの食堂で麻辣豆腐(10元/約200円)とご飯(3元/約60円)を食べる。ご飯が観光地価格で高い。
夜は黒河で買ったロシア産ビールを飲むが、そのままだとぬるいビールなので水道水で冷やす。北極村の水道水は夏でも滅茶苦茶冷たい。どれぐらい冷たいかというと歯を磨くと歯がしみるほど冷たいのだ。なので、鍋や水筒を洗いながらビールを冷やす。5分もするとビールがキンキンに冷えて飲み頃になる。ビール飲みながら明後日のハルビンでのユースホステルを予約しておく。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 13元 | |
宿泊費 | 25元 | 会員料金 |
宿泊費 | 7元 | 予約金:ハルビン北方国際青年旅舎 |
鉄道 | 152.5元 | 漠河→ハルビン |
バス | 25元 | 漠河→北極村 |
バス | 25元 | 北極村→漠河 |
北極村 | 60元 | |
合計 | 297.5元 |