シルクロード鉄道旅行記~トルファン編

T216次 硬座で敦煌→トルファン

sichouzhilu135昼に宿を出て莫高窟行きのバスで敦煌駅へ向かう。途中で客を拾いながら進むので1時頃に敦煌駅到着。

sichouzhilu136これが、2007年7月時点の駅舎。プレハブ小屋です。

sichouzhilu137T216次は0816発なので、まだ7時間も時間がある。待合室で待っているのは別に良いのだが暇でしょうがない。周辺の様子を伺っていると敦煌駅の駅員は女性ばかりで男がいない。公安の3人は男なのだが駅員が女性ばかりとは珍しい。まあ、隣に建設中の駅舎が完成すれば駅員も増員されるだろうから今の体制は仮なのだろう。

sichouzhilu138いよいよ乗車します。特快なので良い座席がかなり期待できます。

sichouzhilu1391930頃になって改札が始まる。改札を通過して列車に乗り込むが硬座車両は1両だけしかない。この珍しい編成の硬座車両に一番乗りをする。かなり混雑すると予想していたが予想に反して空席が目立つ。

sichouzhilu140これが硬座かと疑うほどの豪華さです。

sichouzhilu141外に出て機関車の撮影までできる余裕があります。

sichouzhilu142この豪華な車両と旅行客の中をおなじみの尿素の袋を持って民工のおっちゃん登場です。

sichouzhilu143特快の硬座なので車内は綺麗になっている。硬座といっても利用客は旅行客が9割以上で今までの硬座とは全く違う。しかし、やはりいました。特快でも民工の人が乗車しています。でも、ウルムチ行きだから何しに行くのかな?石油施設に出稼ぎ?特快に民工が乗車すると周りは観光客ばかりで凄い不釣合いに見えてし まいます。

2015に定刻より1分早く発車する。発車してしばらくすると「列车长办公席」に硬卧に补票する乗客が集結している。一昨日には既に売り切れのはずだったのが余っているのだ。おかげで硬座の乗客の約半分が硬卧へ移っていき硬座は空席だらけになる。2110過ぎに最初の停車駅「瓜州」に到着すると大雨で線路が寸断されたと放送が入り3時間ほど停車する。おまけにエアコンが効きすぎていて少々寒い。非空調車で暑さには慣れていたがエアコンの寒さには 弱くなっていた。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13.5元
バス 3元 路線バス
合計 16.5元

5時間遅れでトルファン到着

sichouzhilu144砂漠だと少しの雨でも洪水になるようで日付が変わってからようやく瓜州を発車する。この頃には乗客は寝ているのだが特快の硬座車両で信じられない光景を目にすることが出来た。座席3つ占領して横になる乗客が続出しているのだ。特快の硬座車両でこんな光景は見たことありません。

sichouzhilu145やはり硬卧へ大量移動があったのが原因でしょうか?それだけ空席があるので自分は座席2つ占領させてもらって少しだけ眠った。

sichouzhilu146朝になり哈密に到着すると地元民が乗り込んできていつもの混雑に戻る。約5時間遅れの1301にトルファン到着。

トルファン駅前では用心してバスを探す

sichouzhilu147出口を通り外に出ると予想通りだがバスやタクシーの客引きが待ち構えていた。ただ、違うのはウイグル族などが多く漢族が少ないことだ。用心して周辺を注意深く見ると長距離バスはあるが路線バスは見当たらない。

周囲を見渡していると何族かは分からないがタクシーの運ちゃんが声をかけてくる。中国語と英語を巧みに使っているがこちらは無視する。タクシーの運ちゃんは「外国人でしょ!アメリカ人3人も一緒だ!」と言ってくる。タクシーには列車を降りたときに見かけた外国人3人がトランクに荷物を入れている。敦煌でタクシーは使ってならないことを再学習したので運ちゃんは信用せず無視する。アメリカ人3人組はいくら払うか知らないが鴨になったようだ。

駅周辺を歩くが招待所、旅館はあるが路線バスのバス停は無い。トルファン駅からトルファン市内までは40㎞離れておりトルファン駅は郊外の大河沿鎮にあるのだ。駅に戻りトルファン市内へ向かうタクシーを捜さなければならないかと思っていると、謎の兄ちゃんが「トルファンに行くのかい?ワゴンに乗らない?」と聞いてくるので料金を聞くと7.5元なので迷わず乗車する。

周りをゆっくり見てみると駅前にはウルムチ、コルラな どへ行くバスが停まっている。ただ、コルラ行きはバスでなくワゴンだ。「あのワゴンで本当にコルラまでいけるのか?」と心配するほどだ。少しすると中国人旅行客も乗車してきた。さらに謎の兄ちゃんが中国人旅行客にパンフレットを見せながらツアーの売込みをしている。謎の兄ちゃんは旅行会社の兄ちゃんだった。

ワゴンが出発するがすぐに停車して「ツアーの貸切になったのでバスターミナルからトルファンに行ってくれ!ごめん!」とか旅行会社の兄ちゃんが言ってきて大河沿汽車客運站で降ろされる。普通なら怒る所だが無料でバスターミナルまで乗せてくれたので特に怒らずにバスターミナルでトルファン行きの切符を買いバスに乗車する。

sichouzhilu148通路に荷物と子供は日本では問題ありだろうな。中国は問題無さそうだ。

sichouzhilu149バスは満員になり次第発車で旅行客と地元民が乗り込んでくる。1400過ぎ、満員になり出発するが通路には荷物と子供で通ることが出来ない。満員でなく定員超過という表現が合っていそうだ。

交通賓館の日本語ガイドは危険!

sichouzhilu150>1500頃にバスターミナル(吐鲁番地区客运中心)到着。宿や長距離バスの客引きを無視して目の前にある交通賓館に入ると早速おっちゃんが声をかけてきた。1泊いくらか聞くと料金表を指差してくる。ドミトリーがあるか聞くとあるとのことなので部屋を見せてもらい4人部屋を1泊25元で3泊することにする。

sichouzhilu151フロントで登記をしていると先ほどのおっちゃんが何人か聞いてくるので「日本人」と答えると日本語で話しかけてきた。このおっちゃんは日本語が出来るのだ。部屋に戻る際も付いて来て「どこ行くか決めたの?」「いつまでトルファンにいるの?」などと話しかけてくる。さらに「2Fが旅行社になっているから 今からちょっと予定決めしょう」とか言って2Fの吐鲁番假日旅游公司に寄る。このおっちゃんは交通賓館の2Fの吐鲁番假日旅游公司の日本語ガイドだったのだ。

で、この日本語ガイドの説明を聞いてみると「今日は今からなら交河故城、カレーズ、蘇公塔を見て、明日はアスターナ古墓、ベゼクリク千仏洞、高昌古城、火焔山へ行こう」と話をやたらと進めようとする。料金を聞いてみると入場券は自分で買って、車代などで390元と言ってくる。どうも胡散臭いのでその場で決断せず保留すると「ちょっと考えて4時にここに来て決めましょう」と言ってくる。

sichouzhilu1521600に再び2Fの吐鲁番假日旅游公司を訪れるとこちらの考え聞 かずに話しを始める。そこで話の途中で「高いから他の旅行会社に相談してみる」というと日本語ガイドは「そっちはいくらで考えているの言ってみて」と言ってくるがこちらは相場が分からないので「もうやめにしよう」と言って吐鲁番假日旅游公司を出る。どうも胡散臭いのでよく調べてからにしようと判断したが、後にこの吐鲁番假日旅游公司の日本語ガイドを信用しなくて良かったと確信する。

ドミトリーにイタリア人が来た

夕方は交通賓館の前にある新拓商城(バザール)を見物する。やはり新疆ウイグル自治区はイスラム文化圏だ!今までの中国の市場と全く雰囲気が違う。夕飯に烤包子(小麦粉の皮に羊肉、玉ねぎの入った春巻みたいな物)を食べる。そして、トルファンに来たのだからトルファン葡萄を食べなくてはならない。500gで3元の葡萄を1㎏購入する。

宿に戻ると4人部屋に新たに荷物が増えている。1人増えたようだ。インターネットで情報収集と明日の行動予定を考えていると2100頃に相部屋の白人さんが帰ってきた。この白人さんは中国語が話せるイタリア人だった。そのため、中国語での会話で意思疎通が出来たため非常に友好的に接することが出来た。但し、自分はインチキ中国語しか話せない。

お互い中国語で意思疎通が出来たのでイタリア人が「明日何時に起きるの?」と聞いてくるので「7時に起きるよ」と答えると、「明日の朝7時に電話しないといけないのだけど僕の携帯は目覚まし機能が無いから7時に起きたら起こしてくれない?」と言うので「いいよ!起きたら起こしてあげるよ」と返答する。もっとも自分も目覚まし時計は持っていないが7時なら起きているだろう。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 14元
宿泊費 75元 1泊25元×3
バス 7.5元 大河沿鎮→吐鲁番
合計 96.5元

新拓商城でバザール見物

sichouzhilu1530704起床。ちょっと寝坊したがイタリア人がぐっすり眠っているので起こしてあげる。どこかへ電話をしているがこちらは今日の予定を考える。0900頃にイタリア人がバックパックを担いで出て行った。自分は少ししてから新拓商城へ出かける。

sichouzhilu154ナンの店

sichouzhilu155特産の葡萄も売られています。

sichouzhilu156カキ氷の店もあります。食べたら恐らくあたります。

sichouzhilu157羊もご覧の通り。見事に解体されちゃってます。

sichouzhilu158新拓商城を散歩するが日用品から羊肉、果物まで何でも揃っている。

sichouzhilu159こんな感じで包子とか売る店もあります。

sichouzhilu160新疆での主食になりそうな烤包子。羊肉と玉ねぎが入っている。1個5角。

sichouzhilu161朝食に昨日食べた烤包子を買って食べながらバス停へ向かう。この烤包子は1個5角が相場なのだが店によっては1個1元で吹っかけてくるが「いらない」というとすぐに5角で売ってくるので極悪な商売というほどでは無さそうだ。

ただし、問題がひとつだけある。素手でビニール袋に入れるのだ。最近で汚染されて紙 幣を触っている手で袋で入れるのは問題だと思う。北京や上海と比べると衛生に関する考えには問題ありかもしれない。

カレーズ民俗園でガイドを頼む

sichouzhilu162102路のバスで終点の西門で降りてカレーズ民俗園へ向かう。1030頃、カレーズ民俗園に到着。入場料40元払って入場する。トルファンでは数少ない路線バスで行くことの出来る観光地で来てみたが前評判とかは一切調べていおらず、まずは博物館を見学する。

sichouzhilu163館内を見学していると無料でガイドが案内すると誘ってきたが聞いても完全に理解出来ないので断るがガイドもこちらがインチキ中国語を話すので「韓国人ですか?」と聞いてくるので「日本人です」と答える。すると何人かのガイドが何故か無料の案内を売り込んでくる。中国語がある程度理解できる日本人なので鴨に見えたのかもしれない。

その内の1人がカレー ズ以外の観光地も案内すると言うので「タクシー代がない」と一言言うと「路線バスと自転車で行ける所だけだから」というので色々聞いてみると套票(セット 入場券)を買ってくれれば交河故城と葡萄溝を無料で案内するとのこと。そういうことか!套票が売れれば給料になるという歩合制なのね。

sichouzhilu164本物のカレーズを使ってカレーズの掘る現場を再現したりとかなり力が入っています。

sichouzhilu165民俗博物館の下を流れるカレーズ。

sichouzhilu166地上にも作業の様子が再現されています。

sichouzhilu167干し葡萄の生産現場も見られます。路線バスと自転車だけで行ける所なら頼んでもよさそうだ。ということでガイドを頼むことにする。ガイドのカレーズの説明を聞きながら館内を見学する。しかも、珍しく話しを聞いても大体理解できた。

1100頃にカレーズ民俗園から交河故城へ向かうのだが、ここで予想外の事態が発生。自転車が一台しかない。で も交河故城まで3㎞ぐらいなので別に歩いても問題は無い。ガイドが自転車を押しながら一緒に歩いていく。歩きながら話をするがガイドは陳さんという女性で新疆師範大学の学生だそうだ。

話しながら歩いていると通り過ぎる車を呼び止めて運転手と話を始める。少しすると車に乗るように言われ乗るがガイドは自転車で後から追いかけるから交河故城まで先に行くように言われる。どうやらこの車に乗っている4人組は河南からの旅行客のようだ。車はゆっくり走るがガイドとの距離は離れていく、旅行客と話をすると新疆観光をしているそうでカシュガルまで行くらしい。さすがにガイドが自転車で追いかけるのが大変そうなので途中で引き返し、自転車をトランクに積み無理やり6人乗車して交河故城へ向かう。

交河故城

sichouzhilu1681140頃、交河故城に到着。旅行客4人組の1人は交河故城は見ないようでガイドに連れられ旅行客3人組と一緒に交河故城を見学する。ガイドと旅行客3人組の会話を聞いていると、どうやら車に乗せてもらう条件として無料の案内をするようだ。ただし、ガイドも無料で案内するだけでなく手持ちの団体客用の入場券を割引価格で販売していた。お互いにうまく利用しあっている。

sichouzhilu169交河故城は古代の城塞都市なのだが今では廃墟と化しているが観光客で賑わっている。ガイドの話を聞きながら交河故城を歩く。

sichouzhilu170旅行客3人組とガイドは同じ河南の人なので方言で話したりとこちらは何を話しているか理解できないが結構楽しく交河故城を見学できた。駐車場に戻ると待っていた1人は土産物屋で寛いでいた。再び6人乗車の窮屈な状態で市内へ向かう。途中交差点に警官がいるとガイドが隠れて 交差点を通過するという結構危ないこともしている。ちょうど昼時なので1人がナンを購入する。

昼食で嫌いな黄瓜が

市内に戻ると行き先が違うので車を降りてお礼を言う。車に乗せてもらっただけでも助かったのだがナンを1枚お土産に貰った。それにしても、今まで河南人は痰や唾ばかり吐いている人ばかりだったのに旅行客4人組とガイドは河南人でも全く違っていた。やはり車で旅行するような富裕層と大学で勉強するようなエリートは一般の河南人とは全く違う人種で礼儀正しい。自分が以前イメージしていた礼儀正しい中国人そのものだ。

次は葡萄溝へ向かうのだが昼時なので昼食を食べてから行くことにする。ガイドに「明日はトルファンのどこを見るの?」聞かれ、「高昌古城と火焔山とか」と答えると「郊外はやめたほうがいいよ。遠いし交通費も掛かる。見てもつまらないよ。」などと予想外の答えが返ってくる。普通ならここで「車を安く手配できるから明日行きましょう!」と売り込んでくる筈だ。このガイドはその辺の金儲けしか考えていないガイドとちょっと違う。
市内は路線バスで移動ということなのでバスに乗るのだが何故か自分だけバスに乗りガイドは自転車で移動という変な状況になっている。まあ、路線バス自体遅いので大して離れることは無かったが言われたバス停で降りる。結構移動距離があったので自転車で追いかけるのならバス代払ってあげて一緒に移動すべきだったと後悔する。ガイドがまだ追いつかないので目の前の超市で飲み物を購入する。

ちょうどガイドが追いついたので飲み物を差し出すと「これは嫌いなのだから換えてもらいましょう!いくらで買ったの?」と聞かれ「3元」と返答する。超市でミネラルウォーター2本に交換してもらう。やはり水が一番良いようで高い物は浪費と考えているようだ。

で、昼食なのだが近くの食堂に案内される。ここは普通の中華料理の店だ。ガイドは箸を持参しており割り箸は使わないようだ。これは環境保護で箸持参なのか、それとも割り箸にも衛生状態など危険なことがあるのだろうか?どちらにせよ感心させられた。料理はガイドにお任せしたところ黄瓜肉絲と西紅柿鶏蛋湯を注文していた。自分の嫌いな黄瓜の料理が注文されてしまった!

貰ったナンと一緒に食べながら話をするがガイドが「吃饱了」というので自分も「吃饱了」と食べ終わろうとしたら「まだ残っているから全部食べるように!」と言われてしまう。黄瓜肉絲を表情を変えずに食べるのは大変だ。自分にとっては拷問に等しい。何とか全部食べて店を出る。

近くにガイドが働 いている吐鲁番阳光旅行社あるので自転車をそこに置きに行く。この時、ガイドが旅行会社で働いているとはじめて知った。今までカレーズ民俗園で働いている と思っていた。大学生で旅行会社でバイトか社員か知らないが働いているのは凄い。しかも、导游证(ガイド許可証)も持っているのだから更に凄い!相当努力しているはずだ。吐鲁番阳光旅行社で少し休憩してから5路のバスで葡萄溝へ向かう。

葡萄溝は葡萄尽くし

sichouzhilu1711415頃、葡萄溝景区の入口に到着する。葡萄溝の地図を見ると微妙な日本語もあるがかなり広い。ガイドの話だと入口から葡萄溝まで8㎞ほどあるそうで移動手段を考えるということで入口の建物で少し待つ。しばらくすると呼び声がして外へ出ると車が1台停まっている。車に乗車するように言われガイドと一緒に乗車する。

sichouzhilu172今回も無料案内するということで乗せてもらったようだ。今回の旅行客は3人組の山東人らしい。この旅行客3人組、こちらが日本人だと知ると「この車、トヨタだよ!」と言う。確かにトヨタだ。しかもクラウンじゃないか!この旅行客3人組、かなりの金持ちのようだ。色々話をしていて中国語を学んだことを言うと、やはり南京大虐殺の事を聞かれました。すると、ガイドが「ここで話すことじゃない」などと気を使ってくれる。他の2人も「聞くこと無いでしょ」などと言う。まあ、こちらは聞かれても問題ないしむしろ聞かれることは大歓迎だ。ということで、「自由に言ってください。問題ないですよ。」と返答する。

まあ、話をしながら葡萄溝へ向かうとガイドが「あの山が火焔山ですよ!葡萄溝は火焔山の西にあるんですよ」と言う。旅行客3人組も「西遊記知っているだろ?」とか聞いてきて西遊記の話をする。葡萄溝に到着すると駐車場のあるレストランに車を停め葡萄棚の下で葡萄、干し葡萄、ハミ瓜、西瓜、羊の串焼きなどを食べながら「今の日本の首相は誰?」「靖国神社に行ったことある?」とか色々日本の事を聞かれる。

sichouzhilu173話しながら食べるのは良いが「この料理の代金は割り勘なのだろうか?」と思いながらいくらの出費になるか心配する。料理をやたらと注文するので結局食べきれず打包(持ち帰り)にしてもらうことにする。 で、いくら払うのかなと考えていると旅行客のおっちゃんの1人が店員に300元払っている。支払いが済み葡萄溝を見学する。

sichouzhilu174ウイグル族の伝統音楽もあります。

sichouzhilu175葡萄棚の下は土産物街になっています。

sichouzhilu176地図にあるとおり葡萄溝は火焔山の麓にあるのでわざわざ火焔山だけ見に行く必要はありません。

sichouzhilu177さすがトルファンといえば葡萄が特産なので葡萄棚の下に歩道がある。もちろん、土産物屋もたくさんあるが干し葡萄が一番多い土産物のようだ。値段は500gで30元ぐらいからのようだ。葡萄溝は入場料60元なのだが葡萄が収穫される夏の時期は、まさにトルファンの食を満喫するのに最高の場所だ。おまけに目の前が火焔山だ。葡萄溝にはいくつか景区があるようだがつまらない所もあるようで全部は見る必要は無いようだ。

sichouzhilu178トルファン名産の干し葡萄も産地直販です。

sichouzhilu179干し葡萄は物にもよりますが500g30元ぐらいからです。普通の葡萄が500g3元ぐらいなので干し葡萄は手間と時間がかかるだけあって値段は10倍になっています。

旅行客3人組が土産物屋で品定めをしている間にガイドが「ウルムチに行くなら今日あの人たちもウルムチに行くから一緒に乗せてもらったら?」と聞いてくる。トルファンからウルムチは車の移動が一般的で列車だと駅まで行くのでも時間が掛かり面倒だからだ。でも、自分はガイドに「鉄道が好きだから車はだめなんだ。宿代も明後日までの分を払ってあるから。」と答える。

sichouzhilu180ウイグル族のおばちゃんたちが寛いでいます。

sichouzhilu181後ろの山が火焔山です。

sichouzhilu182火焔山の麓にあるので葡萄溝と火焔山の2つが楽しめます。

仮に車で行くことを言ったら乗せてもらうように交渉するつもりだったのだろうか?再び車に乗車して葡萄溝を出て高昌北路で降ろしてもらう。金持ち旅行客3人組にお礼を言って分かれる。

1730過ぎに202路の路線バスに乗車する。ガイドは途中で降りて旅行会社に戻るので、ここで入場券代100元(交河故城、葡萄溝)をガイドに支払う。色々お世話になってガイドがバスを降りる際に何度もお礼を言う。

1800頃、交通賓館に戻る。今日は色々な意味で凄いトルファン観光になった。ガイドは旅行客の車を無料案内を条件にタクシー代わりに使い、団体入場券も売りさばく。さらに葡萄溝での食事代は金持ち旅行客3人組が支払って、こちらは一切お金を払っていない。タダで葡萄、ハミ瓜などを食べてしまったのだ。ガイドの交渉能力は凄すぎる。

自分もガイドに支払ったのは入場券代100元だけだ。あとは差し入れのミネラルウォーターだけだ。7時間近くも貧乏日本人旅行客1人を相手にして入場券代100元の売り上げだけだ。あと、交河故城で河南人の旅行客たちにも団体券売っていたな。労力とか考えるとこれで利益が出るのだろうか?

高昌古城や火焔山などに行くのを言ったら「やめた方がいい」「つまらない」と言ったりと普通なら「鴨がかかった」と大喜びで契約をとるはずなのだが・・・。今回は大当たりのガイドをめぐり合えたよう だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18.5元
バス 4元 路線バス
坎尔井民俗園 40元
セット入場券 100元 套票L線(葡萄溝、交河故城)
合計 162.5元

トルファン地区博物館

sichouzhilu183昼頃にトルファン地区博物館へ行ってみる。ここにはアスターナ古墓群からの発掘品やミイラが展示されている。撮影禁止になっているのですが団体客が入るときは監視が付いているのですが自分1人だけだと展示室には誰もおらず撮影し放題だった。これはアスターナ古墓群出土の唐代の女性のミイラ。

sichouzhilu184ただし、これで入館料20元はちと高い。

蘇公塔、郡王府

sichouzhilu1851300頃に博物館から6路の路線バスで蘇公塔へ向かう。運賃は5角。蘇公塔は清の乾隆年間に建立された塔だが現在は立ち入り禁止らしい。入口まで来てみたがどうも入場料40元の価値があるとは思えない。

sichouzhilu186すぐ近くの群王府は入場料20元だったがここもどうも入ると後悔しそうな気がしたので外から写真だけとって交通賓館へ戻る。

sichouzhilu187途中バス停への道のりで白人さんの旅行客に蘇公塔への道を聞かれ教えてあげる。どうやら欧米人にも有名な観光地らしい。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13.5元
バス 1元 路線バス
トルファン地区博物館 20元
合計 34.5元

シルクロード鉄道旅行記~嘉峪関・敦煌編

N853次で銀川→嘉峪関

sichouzhilu069昼に宿を出て銀川駅へ向かう。荷物検査を終えると公安に呼び止められる。いつもの通り身分証確認だ。パスポートを提出すると「日本人か?」とちょっと驚かれる。写真を見て「これお前か?」と聞かれたり、「中国語話せるのか?」など色々聞いてくる。パスポートも入国スタンプの確認までしており今まで出一番厳しい身分証確認だった。

sichouzhilu070まあ、身分証確認だから本来はこれくらいやってもらわなきゃ、せっかく菊の御紋の入ったパスポートを出すのだし。パスポートの中身も確認しないで終わりという冷たい対応よりはるかに面白い。身分証確認が終わり待合室で約5時間待つことになる。

sichouzhilu0712時間ぐらいすると北京西行きのK178 次と同じ待合室だったので小学生の団体で混雑してくる。1600過ぎにK178次の改札が始まり1640頃に改札が終わる。次はN853次なので改札口に早々に並ぶ。珍しく一番乗りで改札を待つ。

sichouzhilu0721700過ぎに改札が始まり1番ホームへ向かう。非空調の緑皮車なので「いつもの民工御用達か」と思いつつ乗車すると予想外にも車内は別世界、「これが緑皮車か?」と思うぐらい綺麗で装備も新しい。車両を見てこの時は「民工御用達か」と思っていましたが乗車すると別世界でした。

sichouzhilu073乗客まで「很干净!(とても綺麗だ)」と呟いていた。緑皮車の中がこれほどの装備になっているとは・・・。

sichouzhilu074今迄で最高の非空調の車両で定刻どおり1725に発車する。遠くの景色を眺めながら夕食に回族の店で買ったパンを食べる。

乗務員の質が高い

sichouzhilu075今迄で非空調の緑皮車では最高の装備だが乗務員もしっかりしている。

sichouzhilu076トイレは綺麗に掃除されているし、車内の掃除もこまめにしている。扇風機も壊れているのは無く全部稼動している。もちろん蛍光灯も全部点いている。これは本当に凄い。

sichouzhilu077問題は乗客の方だ。多少は民度の低い乗客が混じっており窓からゴミを投げ捨てている。さすがにビール瓶やカップ麺の容器を捨てているのは見なかったが、ペットボトルやリンゴ、桃が投げ捨てられていた。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 5.5元
合計 5.5元

嘉峪関に到着

sichouzhilu0780530頃に起床して外の景色を見ていると0600頃に换票证と切符の交換をする。酒泉と嘉峪関で下車する乗客は同時に交換している。酒泉から嘉峪関までは30分ほどしか時間が無いから早めに交換しないと間に合わないのだろう。0700過ぎに嘉峪関到着。

sichouzhilu079自分は嘉峪関で下車しましたがN853次は敦煌まで行きます。

sichouzhilu080駅の外にはタクシーの運ちゃんが待ち構えていたが無視して1路のバスに乗車する。

嘉峪関賓館のドミトリーは高すぎ

1路のバスで嘉峪関賓館の前で下車する。事前に調べた情報だと嘉峪関賓館と雄関賓館にはドミトリーがあるそうなので値段を聞くことにする。嘉峪関賓館は見るからに高そうなホテルでドミトリーがあるか疑問なのだがフロントで聞いてみるとドミトリーがあることが判明。1泊いくらか聞くと123元。ドミトリーにしてはボッタクリで、細かい料金設定だ。とりあえず部屋を見せてもらうと3人部屋でドミトリーにしては綺麗だ。部屋は文句なしだが料金は文句ありだ。貧乏人の自分はすぐに退散する。

こうなると雄関賓館も高そうだ。まあ、やはり鉄ちゃんは駅前で招待所を探すのが無難のようだ。駅前に戻り迎賓招待所で1泊60元を 55元に値切って2泊することにする。久しぶりに招待所でテレビ・トイレ・シャワー付きの部屋にした。理由は1週間近く体を洗っていないし洗濯をしていな いからだ。自分でも異臭を放っているのが分かるほどの有様だ。

自転車で嘉峪関へ

sichouzhilu081
1030頃、市の中心地にある雄関賓館の近くの自転車屋で「租自行车」の看板を見つける。店のおっちゃんに聞くと1日20元、保証金400元ということな ので借りることにする。

自転車はマウンテンバイクだがブレーキがいまいちで、サドルが硬くベルが無いのでその辺のボロ人民チャリと大して変わらない性能 だった。店のおっちゃんが「韓国人か日本人でしょ?」と聞くので「日本人ですよ」と答えると後ろにいた店のおばちゃんが「日本人なの?どこかの田舎の人だと思ってたよ」とか言ってくる。嘉峪関も十分すぎるほど田舎だと思うのだが・・・。

自転車を借りて1050頃に嘉峪関へ出発。1130頃、嘉峪関に到着するが開いている門から入ったら、何故か外に入場券売り場があり入口の中にいる。。

sichouzhilu082とりあえず、見なかったことにして中へ進むと嘉峪関の近くまで来たが目の前に2つ目の入口がある。これ以上は入場券がないと入れないようだ。買うか迷ったが次の懸壁長城へ向かうことにする

sichouzhilu083灼熱のシルクロードでも遠くの祁連山脈に雪が残っており雪解け水がオアシスを支えているのだろう。懸壁長城は場所がよく分からないので持ってきたガイドブック「新・個人旅行」を見ながら前日調べたグールアースを思い出しGPSで位置を確認しながら行くが、工業地域に突入してしまった。どうやら迷ったようだ。長城の烽火台は途中で見つけたが懸壁長城は後で全く違う場所にあることが判明する。

魏晋磚壁画博物館

sichouzhilu084懸壁長城を探してさまよっていると「嘉峪関魏晋墓」の標識を発見する。ここは予定変更で嘉峪関魏晋墓へ向かうことにする。自転車で標識の指し示す道をひたすら進むが全く到着する気配が無い。引き返すか迷っていると目の前に魏晋磚壁画博物館が現れた。しかも、この道路の終点が博物館だ。標識から7kmぐらい離れているぞ。

sichouzhilu085とにかく1500頃に到着!まずは見学しなければ!入場31元払い見学する。周辺には魏、晋の古墓がおよそ1000もあり、そのうち18ヶ所が発掘され1ヶ所が公開されている。

sichouzhilu086墓自体は小さかったが地下へ降りていくと約1800年前の壁画が残っており当時の彩色も残っていた。しかも、普通ならこういった貴重な墓はガラス越しとかで見学になるのだがそのまま見られるようになっている。というか触れる状態になっている。

もちろん触ってはいけません。監視がしっかり付いているので、ばれたら生きて帰れるか分かりませんので・・・。周辺は荒地が広がっていましたが未発掘の場所があるので保護区になっ ており開発禁止というか石や土砂の持ち出しも禁止されていました。1545頃、魏晋磚壁画博物館を離れ1800過ぎに市内に戻り自転車を返却する。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 17.7元
宿泊費 110元 1泊55元×2
バス 4元 路線バス
魏晋磚壁画博物館 31元
レンタサイクル 20元
合計 182.7元

嘉峪関へ再び

sichouzhilu0870800頃、駅前から4路のバスで嘉峪関へ向かう。昨日気付いたのだが4路のバスは嘉峪関が終点で行き先表示は「城楼」となっており初めは気付かなかったが嘉峪関城楼を意味していた。

0840頃、嘉峪関に到着する。昨日は正面入口から少し南にある門が開いていたのでそこから入ったが今日は入場券を買って入ることにする。入場料は100元だ。はっきり言って高い。世界遺産だから調子に乗っているようだ。あいにく今日は土曜日で観光客がやたらといる。東門のそばにある2つ目の入口は団体客で大混雑だ。

sichouzhilu088昨日はここで断念したが今日は入場券を持っているので堂々と通過して嘉峪関へ入る。古い長城も少し残されている が大部分は修復されている。中には関帝廟があったので見物するが、何か土産物屋が目立っている。商売の神様だからこういうのもありなのかな?

sichouzhilu089関帝廟の前は土産物屋が・・・。やはり商売の神様だからこういうのもあり?

sichouzhilu090こちらは嘉峪関防衛の軍議の様子を再現した人形。

sichouzhilu091周辺を歩きながら0930頃に西門から外へ出る。嘉峪関の西側には荒野が広がっている。

sichouzhilu092昔はここから西域へ商隊が向かったのだろう。西門は観光客も少ないほうで写真もゆっくり撮れる。そして、ここであることに気付いた。嘉峪関の南を走る国道から長城に沿って徒歩で来ることが出来るではないか!嘉峪関の西側には特に柵も何も無い。嘉峪関の西は荒野が広がるだけです。

sichouzhilu093西門は係員がいても自由に出入りできる状態でした。

sichouzhilu094記念撮影用の駱駝たちもいました。

sichouzhilu095イベントで商隊の出発が再現されています。

西門では一応門番が門票の確認のためにいるが一切確認せずに皆自由に出入りしている。それに西門から新たな客が来ることは考えていないので入場券売り場やちゃんとした入口も無い。これなら逃票が可能ではないか!100元も取るくせに管理はいい加減だ。

西門から再び嘉峪関へ入り城壁へ上り見ていると係員が 「門票を見せて」と言ってくる。門票をリュックから出そうとすると「いいよ!いいよ!」といってどこかへ行ってしまう。内部では逃票防止の巡回をしているようだ。巡回する前に西門をちゃんとしたほうが良いと思うのだが・・・。城壁を歩いた後は東門へ抜け長城博物館を見学する。1100に昨日開いていた門を見に行くと開いていた。逃票が自由にできそうな感じだ。

万里長城第一墩

sichouzhilu096嘉峪関を見学した後は万里長城第一墩と懸壁長城へ行くことを考えていたが自転車だとさすがに昨日あれだけ移動したので体力が持ちそうに無い。バイクタクシーを使うことを考えたが嘉峪関はバイクタクシーが少ない。代わりに三輪自転車が多い。これはついに普通のタクシーを使うしか無さそうだ。

タクシーを捕まえ万里長城第一墩と懸壁長城の2ヶ所を回るといくらぐらいか聞くと90元との返答だ。万里長城第一墩と懸壁長城は嘉峪関からそれぞれ直線距離で7~8kmなので嘉峪関→万里長城第一墩→懸壁長城→嘉峪関の経路で60~70元を想定していたがちょっと高い。ここで懸壁長城は諦めて万里長城第一墩だけに決め る。運ちゃんが「往復?片道?」とか聞いてくるので「片道」と答えると運ちゃん驚いて「あそこは車来ないよ!普通は往復だよ!どうやって帰るの?」とか聞いてくるので「歩いて帰ります。」と答える。

運ちゃん驚きっぱなし。今まで片道の客なんていなかったのだろう。約9㎞の道のりを進むが初乗り運賃が6元で3㎞、1㎞ごとに1.8元が加算されていった。タクシーの運賃はやはり原油高の影響を受けているようで新・個人旅行の情報と違っていた。入口に到着して入場券売り場で入場券を買うが駐車場代2元を請求される。「タクシーは降りたらすぐに帰るから駐車場代要らないでしょ」といっても駄目だった。どうやら駐車場代というのは嘘で通行料のようだ。

入口を通過して1200に駐車場到着。運ちゃんに15元を支払う。駐車場の目の前に万里長城第一墩がある。ここで万里の長城が終わっている。

sichouzhilu097万里長城第一墩の下を北大河が流れています。

sichouzhilu098まあ、時代によって万里の長城は西端も東端も変わっているので更に西にも長城はあるけど・・・。しかし、眺めは凄い。万里長城第一墩は崖の上にありすぐ下には北大河が流れている。すぐ近くには撮影用のオープンセットがあり当時の様子が再現されている。

万里長城第一墩から徒歩で嘉峪関へ

sichouzhilu0991230頃に万里長城第一墩から嘉峪関へ長城に沿って歩いていく。まあ、はっきり言って夏のこの時期に万里長城第一墩から嘉峪関まで歩くなんて頭が狂っているとしかいえないだろう。普通はタクシーで帰るだろう。長城に沿って歩いて1300頃に柵に行く手を阻まれる。逃票防止の柵だが少し歩くとやっぱりありました。有刺鉄線が切れていた。

sichouzhilu100柵を越えて再び長城に沿って歩くと貨物列車が西へと走っていくのが見える。

sichouzhilu101道路に出て目の前には線路が長城を貫いている。

sichouzhilu102奥が万里長城第一墩で左後ろが嘉峪関の方向です。

sichouzhilu103遠くに見える嘉峪関を目指して道なき道を突き進みます。

sichouzhilu104線路を渡り再び道路をはずれて長城沿いに歩いて行くとまた線路がある。しかも柵付だ。柵付きということは重要路線の蘭新鉄路ということだ。

sichouzhilu105長城の奥に見えるのが祁連山脈です。祁連山脈の向こうは青海省です。

sichouzhilu106国道が見えてくると長城が低くなっている所があったので長城に登ってみるが見晴らしは大して変わらないのですぐ降りて国道を横断する。嘉峪関まであと少しの所まで来た。嘉峪関の観光客も見えてきた。

sichouzhilu107そして、1420頃に嘉峪関の西門に到着。国道から実際に嘉峪関の西門まで来られる事が確認できた。次は西門から内部へ入れるかの確認だ。入場券は持っているのだが西門から出ておらず国道から来ているのでどうだろうか?西門を通るが何も無く嘉峪関に入れた。やはり西門は客の出入りを把握していないようだ。これはかなりの確率で逃票が出来そうだ。再び嘉峪関の中を通り長城博物館の前を通過して北門から出る。帰りは再び4路バスに乗り市内に戻る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 19.4元
鉄道 23元 嘉峪関→敦煌
バス 2元 路線バス
タクシー 15元
嘉峪関 100元
万里長城第一墩 21元
駐車場墩 2元
合計 182.4元

7527次で嘉峪関→敦煌

sichouzhilu1080600過ぎに宿を出て嘉峪関駅へ向かう。早朝で田舎の駅なので改札はあまり混んでいない。改札を抜けてホームへ向かう。利用客が少ないようで客車は4両しか連結されていない。それでも、乗車できるのは1~3両目までで4両目は使用していなかった。

sichouzhilu109定刻から2分遅れの0632に発車する。約6時間半の旅だが車内は空席があり乗客は自由に座っている。

sichouzhilu110嘉峪関が遠くに見えて昨日柵を超えて線路を渡った場所を通り過ぎる。

sichouzhilu111途中で時刻表に載っていない河東など幾つかの駅で停車して乗客が乗り込んでくる。それでも車内には空席がある。敦煌へ近づくと砂が車内に入ってきて窓を閉める。今日の敦煌の天気は曇りと思っていたが雲ではなく砂が巻き上げられ曇っているように見えただけだった。この細かい砂はデジカメにとっては脅威だ。これから先はデジカメをあまり使えないな。

sichouzhilu1121300に敦煌駅到着。

sichouzhilu113駅舎が建設中のためにプレハブ小屋のような仮駅舎を出ると予想通りあいつらがいた。タク シーの運ちゃんたちが待ち構えていた。しかし、駅前の駐車場には路線バスが停車している。もちろんタクシーの運ちゃんは無視だ。

路線バスで約10㎞離れた市区へ移動する。真っ直ぐ南へ行けば莫高窟だ。市区までの運賃は3元だ。市区へ到着するとバスの車掌が賓館を案内してくれたが1泊300元とかで高くて泊 まれない。50~70元で無いか聞くと招待所を案内してくれた。棉花公司接待中心という招待所で1泊60元だ。シャワー無し、トイレ共同だが、ここに泊ま ることにする。

タクシー使ったけど失敗だった

1400頃、インターネットで情報収集していると部屋のドアを叩く音がする。タクシーの運ちゃんが莫高窟まで往復80元で乗らないか誘いに来た。市区から 莫高窟まで27㎞あることが分かっているので往復80元は運ちゃんを待たせることも考えれば妥当な料金だ。まだ、1400過ぎなのでタクシーで莫高窟へ行くことにする。

タクシーに乗り莫高窟へ向かうが途中で市区→敦煌駅→莫高窟への路線バスが通るのを見つける。この瞬間、「しまった!」と後悔してしまう。 路線バスがあったのだ。運ちゃんとの契約を破棄するわけにも行かないのでこのまま莫高窟へ向かう。

世界遺産 莫高窟はボッタクリ&懐中電灯必須

sichouzhilu1141450過ぎに莫高窟到着。入場券売り場を見て驚く。値上げと外国人料金があるのだ。中国人は160元だが外国人はガイド料込み180元になっている。外国人は完全に舐められています。ここは当然ガイドはいらないので、ちょうど160元出して入場券を購入する。窓口のおばちゃんには気付かれずに中国人料金で無事購入する。この時は「中国語を勉強してよかった」と思った。

これが莫高窟のボッタクリ料金表です。外国人料金があるとは・・・。世界遺産だからって調子に乗るな!

sichouzhilu115入場券売り場から入口へ向かうがカメラ持ち込み禁止になっているのだが普通にデジカメ持って入って撮影していたら警備員にカメラを預けてくるように言われる。荷物を預けて再び入場する。実際に見学してみると石窟内は一部を除き照明が無い。おかげで団体客と一緒にガイドがライトで照らす部分を見ることになる。

sichouzhilu116しかも、珍しく中国人観光客が写真撮影をしていない。今までなら少林寺の武術表演など撮影禁止でも構わず撮影していたが莫高窟では大人しくしている。これには何か裏があるに違いない。きっと見つかると無事には帰れないとかあるのだろう。 しかし、中国人が大人しくすることは無かった。携帯のカメラで隠れて撮影していた。でも、照明の無い石窟は撮影しても意味無いだろう。

sichouzhilu117団体客と一緒に行動していたが静かに見学したいので離脱する。見学者のいない石窟もあったのだが公開されている石窟が少ないのですぐに見終わってしまう。 途中で日本人観光客がガイドの説明を受けていたので「日本人ですか?」と声をかける。日本人観光客は「おひとりですか?」とか聞いてくるので「1人ですよ」と言ってその場を離れる。まあ、ガイドがいなければいけないのに日本人1人は不思議に見えたのだろうか?

入口に戻る途中で扉の開いていたいくつかの石窟に入ろうとすると追い出されてしまう。別料金で見られる石窟だった。入口に戻り外へ出て預けていた荷物を受け取り外から写真撮影をする。

sichouzhilu118莫高窟といえば、ここがお約束の場所ですね。正直言って莫高窟は写真撮影禁止なので160元出して見学する価値があるとは思えなかった。入場券を買わずに入口や周辺から撮影するだけで十分だった。

sichouzhilu119莫高窟から戻る際に路線バスの運ちゃんに市区まで幾らか聞くと8元ということが確認できた。市区から莫高窟まで8元、往復だと16元だ。タクシーは往復80元。これは、もう・・・。

敦煌市内を散歩する

sichouzhilu120タクシーで市区へ戻る途中で敦煌駅に寄り明後日のトルファン行きの切符を購入する。宿に戻り夕飯を食べるついでに散歩に出る。

sichouzhilu121市区を歩いてみると色々と新しいことが分かってきた。市区から月牙泉、鳴砂山は3路のバスで行けることが判明。莫高窟へのバスは敦煌賓館の前を通ることも分かった。

sichouzhilu122それと、敦煌汽車站と外国人がよく泊まるらしい飛天賓館の周辺には英語や日本語が表示されたレストランがあり値段も高い。値段が高いのはここだけではない。夜市が開かれ観光客が集まる沙州市場にある店も観光地料金になっていた。どうも、敦煌の物価は高い感じだ。もともと田舎だから商品の輸送 費も掛かっているのだろう。普通に敦煌を観光するなら敦煌賓館と飛天賓館が無難なようだ。敦煌賓館は周辺に旅行会社や民航があるので航空券、列車の切符や 莫高窟などのツアーの申し込みが出来る。

飛天賓館は正面に敦煌汽車站があり、旅行会社もある。それと、土産物屋とか見ていると時計が1時間遅れているとこ ろがある。調べると北京時間から1時間遅れの敦煌時間があるらしい。ウルムチ時間とか新疆時間というのは聞いたことがあるが敦煌時間は初めて聞いた。敦煌 時間なんてローカル時間が本当に存在するのか疑わしいが確かに敦煌汽車站の時計は故障の可能性もあるが1時間遅れだった。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 3元
宿泊費 120元 1泊60元×2
鉄道 120元 硬座 敦煌→トルファン
バス 3元 路線バス
タクシー 80元
莫高窟 160元
合計 486元

鳴砂山・月牙泉はボッタクリ

sichouzhilu1230800頃に宿を出て鳴砂山へ徒歩で向かう。市区の南5㎞に鳴砂山がある。3路のバスに乗って行く事も出来るがのんびりと歩いて向かう。途中で敦煌では滅 多に降らない雨が降ってくるが数分で止む。0930頃、鳴砂山に到着する。

sichouzhilu124観光客で賑わってはいるが土産物屋には客がいない。まずは入場券売り場で入場料の確認をするが事前に調べたとおり120元だった。砂漠と泉だけで120元も取るとはふざけた料金設定だ。もちろん砂漠を歩くのに120元払う気は無い。

sichouzhilu125タクラマカン砂漠に行けばいやになるほど砂漠を歩けるので外から写真撮影をして引き返す。

敦煌歴史博覧園(中国敦煌性文化展覧園)

<sichouzhilu126鳴砂山を見た後は徒歩で来た道を戻る。1000頃、戻る道の途中で今日の目的地である敦煌歴史博覧園に到着。

sichouzhilu127ここは敦煌の歴史を紹介する博物館敦煌の歴史を人形で再現しているが、実は中国敦煌性文化展覧園というやたらと怪しい名前も持っている。これは実際に見て確認して見なければならないだろう。この時点で思考能力は馬鹿中学生と同程度になっている。入口で入場料30元を払い中に入ると小姐が館内を案内してくれる。ここは1人で見学でもガイド付きのようだ。

sichouzhilu128色々と展示はあるのですが説明を聞いてもほとんど分からないので説明書きを見て理解してました。

sichouzhilu129シルクロードに関する歴史を紹介しているようだ。

sichouzhilu130時代もだんだんと新しくなり終わりに近づいてきました。

sichouzhilu131人形で敦煌の歴史を再現しており説明を聞きながら写真を撮る。ここまでは普通の博物館と同じだ。一通りの見学が終わるとついにやって来ました。未成年立ち入り禁止の展示室です。撮影禁止なのだが1枚だけ撮影する。

小姐は淡々と説明しているが展示されている絵はモロに描写されていて中国の法律に触れているのではと思うぐらいだ。それにしても、仕事とはいえ小姐はよく平気で説明しているな。ある意味これってセクハラじゃないか?1040過ぎに敦煌歴史博覧園を出て3路のバスで市区へ戻る。

飛天賓館の周辺はバックパッカーの溜まり場?

sichouzhilu1321900頃に夕飯を食べるために出かける。バックパッカーの溜まり場となっている飛天賓館周辺を歩いてみるが英語、日本語、韓国語の表示がやたらと多い。 おまけに間違っているし。飛天賓館のすぐ近くにある旅人の家という店に入ってみる。インターネットで調べる限りこの店は日本人と韓国人バックパッカー御用達の店らしい。確かに日本語と韓国語が目立つ店だ。入ってメニュー表を見ていると店の老板が話しかけてきた。

すぐに日本人と分かってしまった。さすがバッ クパッカーの溜まり場の店、老板の眼力も凄い。メニュー表は中国語と日本語が表示されているが値段が高い。9割ぐらいが10元以上の料理だ。炒飯が6元だったので注文するがかなり高い。甘粛省に入ってからは炒飯など中華料理は比較的高くなっているので5元前後でも仕方ないだろう。しかし、出された炒飯はやけに少ない。「これで6元かよ!ボッタクリだ!」というのが感想である。北京では鶏蛋炒飯が3元で倍の量はあった。バックパッカーの溜まり場として有名な店だが普通の外国人料金の店であった。

老板は評判どおり日本語で話しかけてきて自分は中国語で返答していた。老板の日本語能力も比較的高そうだ。どこで 覚えたのだろうか?老板曰く「今日は韓国人が12人来て、日本人は2人だけ」だそうで最近は日本人が少ないらしい。ただ来週になれば夏休みで学生がたくさん来ると予想していた。旅人の家を出て周辺を調査するが炒飯少なくて満腹にはならない。

仕方ないので旅人の家から徒歩1分ほどの食堂で牛肉麺を食べる。値段は3元だ。炒飯と牛肉麺の違いはあるが徒歩1分の距離で値段が倍違う。やはり、日本語や英語表記のある店は入ってはいけない。金持ちのバックパッカーならよいが貧乏人には痛い出費になる。

sichouzhilu133こちらはバックパッカー御用達の飛天賓館だが敦煌の高級ホテルでもある。

sichouzhilu134飛天賓館の隣のスーパーは日本語が・・・。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
バス 1元 路線バス
敦煌歴史博覧園 30元
合計 43元