山西省旅行記2015
平遥駅へ
向かいの客桟に宿泊している団体客のおっちゃんたちの痰吐きの音で目が覚める。同じドミトリーの欧米人たちは不快な音には気づかず夢の中だ。今日は朝から雨が降っている。平遥を離れて太原へ移動するのだが雨に降られるとは・・・。金持ちの団体客のおっちゃんたちは電動カートで移動し雨の音だけが響く古城に戻る。
昼前にユースホステルをチェックアウトする。小雨が降る中で古城西門へ向けて歩いていくが、ボリタクのおっちゃんたちがしつこい。12:15頃、平遥駅に到着。いつもの切符と身分証確認の後に手荷物のX線検査がある。
平遥→太原
12:52発、K7808次、運城→大同行きで太原南駅へ移動する。席は硬座、運賃は15.5元だ。太原南駅は高速鉄道駅と機能しているがK7808次は珍しく太原と太原南の両方に停車する。次の宿は太原駅より太原南駅の方が近いので都合がよい。
しかし、列車遅延が発生している。まあ、ダイヤ通りに運行できないのはいつものことなので慣れてしまっている。湘南新宿ラインや中央線とかだと、「勘弁してくれよ!」と言いたくなるが、中国だと「あー、またか!中国だし・・・。」となってしまう。
12:59列車が到着してすぐに乗車して荷物置き場を確保する。停車時間が短く荷物をおくとすぐに列車が発車する。太原南駅までは約2時間の道のりになる。
太原南駅
14:30頃、太原南駅に到着する。ここから路線バスでの移動になるのでバス乗り場へ移動する。
太原南駅からはバスは8路線出ている。ここからは824路のバスで許坦西街(许坦西街)へ向かう。
その前に太原の公交ICカードを購入しておく。バス乗り場の地下に服務処があったので聞いてみたらカードが買えるということで100元札出して購入する。太原では身分証が購入時に必要でパスポートを提示する。名前とパスポート番号を入力して、保証金30元、カード2元、残額68元をチャージする。記名式スイカに近い感じだな。
太原では1元バスは公交ICカードだと5割引きの0.5元なので、保証金とカードの合計金額32元なので32回以上乗車する場合は公交ICカードの方が得になる。
太原塢巢国际青年旅舍
15:10頃、許坦西街(许坦西街)のバス停で下車する。20-30m戻った所に二妹飯店というレストランがあるので、そこの路地を奥へ進むと突き当りの手前で太原塢巢国际青年旅舍(太原坞巢国际青年旅舍/Wuchao International Youth Hostel)に到着する。バス停から2分ぐらいの所にあった。
eLongで予約しておりチェックインは問題なく完了。Booking.comでも予約は出来たけどeLongでセールをしていたので今回もeLongで!1泊27元(eLongの特価)8人ドミトリーで5泊する。
支払いは貯めておいたキャッシュバックを使い実質0円。
肝心の部屋だが窓大きく広さはまあまあかな。エアコン無しだが扇風機は有りだ。各ベッドには照明やコンセントは無し。Wi-Fiの電波は良好、ネットも快適だ。共同のトイレ・シャワーは招待所レベルであった。トイレ・シャワーは一体型だよ。これ別々にしてくれないとシャワー使われたら30分は使えないってことだからな。
16:00頃、小雨が降る中で周辺の探索へ出かける。西へ5分ぐらいの所にはスーパーマーケットの美特好があったので物資補給は問題なさそうだ。
洋葱炒肉蓋飯
夕飯はイスラム食堂で洋葱炒肉蓋飯(10元/約200円)を食べる。玉ねぎと牛肉の炒めものがご飯の上に乗っている。炒めものの玉ねぎが美味い。
青菜拉麺
蓋飯だけでは物足りないので別のイスラム食堂で青菜拉麺(8元/約160円)を食べる。この店は珍しく麺量が多い。スープは塩味が濃い目に効いている。
塩系ラーメンか?
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 18元 | |
バス | 0.5元 | 路線バス |
公交ICカード | 32元 | |
合計 | 50.5元 |
雨で動けず
昨日から雨が降ったままで天気が悪い。
暑さもなくなり涼しくなっているので、どうやら山西省は季節が夏から秋へ変わったようだ。雨が降っていてはどこへも行けない。
河撈麺
昼過ぎに近くの食堂で河撈麺(7元/約140円)を食べる。河撈麵は山西省、陝西省あたりで食べられている麺料理だ。柔らかめの麺にジャガイモ、唐辛子、玉子焼きなどの数種類の具材が乗っている。具材が多い点からすると臊子麺に似た印象を受ける。スープは少なめになっており拌麺にも近い感じかな。味は辛くなく具材が美味く麺の食感もよく食べやすい。
夕方はイスラム食堂で蛋炒飯(8元/約160円)を食べて、帰りに近くの市場で饅頭6個(3元/約60円)を購入する。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 18元 | |
合計 | 18元 |
白雲寺
07:10頃、宿近くの許坦西街のバス停から812路のバスに乗車して双塔寺北路へ向かう。
運賃は公交ICカードで0.5元。本来は812路のバスは許坦西街のバス停に停車しないが周辺の大規模など迂路工事の影響で臨時で停車するようになっている。812路は太原駅にも行くので利用価値は高い。
08:00頃、双塔寺北路で乗客全員が降ろされ、ここからは南東へ歩いて双塔寺へ向かう。双塔寺まで行くかと思ったが途中で運行中止になった。道路工事で寺まで行けないのか?双塔寺へ向かうが入口が見つからない。高徳地図で確認しながら歩くが白雲寺の標識が先に見えてきたので双塔寺は後回しにする。
09:30頃、白雲寺に到着する。入場料は30元のはずなのだが、入場券売場はなく参拝客が自由に出入りしており無料になっていた。
白雲寺(白雲禅寺)は唐代の名宰相である狄仁杰が母のために建立した千年古刹の禅寺である。明の崇禎13年(1640)に浄業庵、清の康熙2年(1663)に天澤和尚により大雄宝殿が建てられ、その後も拡張と修復が繰り返されるが、文化大革命により多くの建物が破壊される。2002年に再建が始まり現在に至る。
境内はそれほど広くないが清代の建物が一部残っている。太原市内では比較的規模の大きい寺院である。10:20頃、白雲寺を出る。
永祚寺(双塔寺)
11:05頃、双塔寺に到着する。入場料は30元だが陝西旅游年票を使い無料で見物する。寺の門前近くには服装城があり衣料品満載のトラックが通ったりするので少々カオス度が高い。
双塔寺の正式名称は永祚寺と呼ぶ。双塔寺は太原市内南東に位置しており、妙峰禅師により明の万歴27年(1599)に創建された。境内に宣文塔と文峰塔の2つの仏塔があるため双塔寺と呼ばれている。
双塔寺は太原市内の主要観光地でもあるので観光客がそこそこいる。寺ではあるが僧侶はおらず博物館としての運営になっているようだ。
大雄宝殿は煉瓦づくりになっており内部はヤオトンのようになっている。
明代に2つの仏塔が建立されているが当時の建築技術の高さが伺い知れる。
宝賢堂集古法帖
宣文塔と文峰塔を見物して、碑廊の宝賢堂集古法帖を見物していく。宝賢堂集古法帖には歴代王朝の碑が収集されているようなので、三国志関連で何かあるか探してみることにする。
すると、三国志関連の碑がありました!まずは、呉の皇象の書。皇象は侍従、青州刺史を務めた人物、書家として知られ八絶とも称されていた。
こちらは後漢の張芝の書。張芝は書家として知られ草書の達人で草聖とも称された。
こちらは蔡琰と魏の鍾繇の書。蔡琰は後漢の高陽郷侯である蔡邕の娘。曹操とは面識がある人物である。
鍾繇は鐘会の父親。書家の達人でもある。他にも書聖である王羲之とかのもある。ガラス越しで見ることになったが、おサルさんたちの落書きから守るためには仕方がない。しかし、これは意外な収穫であった。13:00頃、双塔寺を離れる。
建南汽車站
13:30頃、55路のバスに乗車して建南汽車站付近で下車する。建南汽車站は陽泉など東へのバスが発着している。
香菇油菜蓋飯
腹が減ってきたので近くの食堂で香菇油菜蓋飯(9元/約180円)を食べる。シイタケと油菜の炒めもののご飯の上に乗せている。
唐槐公園
食後は建南汽車站の隣にある唐槐公園へ向かう。14:30頃、唐槐公園に到着。唐槐公園は狄村に位置しており唐の名宰相である狄仁杰の故郷でもある。
唐槐公園を入るとまずは狄梁公故里碑の碑亭があり、地元民の爺ちゃんたちが日向ぼっこをしている。爺ちゃんたちは撮影の邪魔なのだが、この石碑は新しいので重要度は低い。
重要度が高いのは碑亭の東側にある狄梁公故里の石碑で、こちらは清代の石碑になる。
そして、公園の中程には狄仁杰の母が植えたと言い伝えられる千年古樹の唐槐がある。樹齢は1300年以上になるエンジュである。
公園奥には狄梁公祠があり記念館になっておりパネル展示と狄仁杰像がある。
ただし、開館が火曜から日曜の09:00-11:00、15:00ー17:00で開館時間が短い。15:30頃、唐槐公園を出て宿へ戻る。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 18元 | |
バス | 1.5元 | 路線バス |
合計 | 19.5元 |