広州~杭州春節鉄道旅行記2007

荷物を預けて広州観光

guangzhou0109:00頃に謎の宿を出発して広州駅前の国営の寄存处に荷物を預けて夜まで広州観光をすることを計画する。まずは、昨日に続き春節の広州駅前の状況を見物する。

guangzhou02各地に帰る帰省客で溢れているが公安などの警備の人数も半端ではない。駅前の混雑を見物しているが夜には自分がこの混雑の中に飛び込むことになる。

guangzhou0310:00頃に越秀公園に徒歩で向かう。途中で雨が降り始めるが傘は持っておらず強行軍で10:30頃に越秀公園に到着する。

guangzhou04入場料は5元と安く済み懐もあまり痛まずに済んだ。まあ、越秀公園は定番の観光地になっているようで観光バスも停まっていた。自分は目当ての中山紀念碑と孫中山先生読書治事処を見学 して12:00頃に越秀公園を後にする。

guangzhou05越秀公園の次は西漢南越王博物館を見学する。

guangzhou06越秀公園の西隣なのですぐに到着する。

guangzhou07入館料12元を払って見学をする。

guangzhou081時間ほど見学をして三元宮へ向かう。

guangzhou0913:30頃に三元宮を見学する。三元宮は道教寺院であり参拝客で賑わっていた。

guangzhou10三元宮はあまり広くないのですぐに見学し終わり道を挟んで位置する中山紀念堂に向かう。

guangzhou11中山紀念堂は名前の通り孫中山(孫文)を記念して建てられた堂である。

guangzhou12終戦時には広東省に展開していた日本軍の降伏文書の調印式が行われた場所でもある。見学と休憩をして15:30過ぎに光孝寺へ向かう。

guangzhou1316:00頃に光孝寺に到着する。

guangzhou14大きな寺院のようで周辺には線香など供え物を売る店を多く見かける。ついでに乞食も多かった。

guangzhou15外国人観光客も訪れており有名観光地のようだ。

guangzhou16光孝寺を見学して続いて1640頃に六榕寺を見学する。ここも外国人観光客が多かった。

guangzhou17券売所(售票处)で白人の団体客が窓口のおばちゃんに英語が通じずにがもたついていたので「快点儿!快点儿!」と急かして追い払い、先に入場券を購入。

guangzhou18時間も遅くなってきたので足早に見学して近くの広東料理の店で夕食を食べる。

guangzhou19食後は市場で果物を購入して広州駅へ戻る。

広州駅で春節の大混雑を体験

1312_01
18:30頃に広州駅に戻り預けていた荷物を回収して、いよいよ春節の混雑を体験する時が来た。駅前広場の臨時待合所は相変わらず混雑しているが自分が乗 車する1312次の乗客は駅の待合室で待つので普通に荷物検査を受けて2階の第六候車室に入るが予想以上の大混雑であった。

1312_02床に座り込んで待つ乗客が至る所におり自分も床に座り込んで待つことにする。19:30過ぎに座り込んでいた乗客が立ち始め改札が始まるようだ。

1312_03並んで待つが一向に改札が始まらないが突然並んでいたはずの乗客が第六候車室を出て行く。係員が改札は1階で行うアナウンスをしている。

1312_04状況が一変して乗客は大混乱に陥る。我先にと1階を目指すので危険な状態が続く。予想通り荷物に足を取られる乗客もいる。何とか改札を通り4番ホームから 1312次に乗車する。列車は4分遅れの20:09に発車する。乗車するだけでも一苦労だったが何とか乗車でき一安心。肝心の杭州東に1312次が何時に 到着するかはまだこの時は知らない。南京西行きというのも待合室に入るとき知ったほどの状態だ。後で到着時間を調べることにして市場で購入した果物を食べ る。南方の果物はこれでしばらくお別れになりそうだ。果物を食べて21:00過ぎに明日に備えて寝る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 24.5元
地下鉄 2元
越秀公園 5元
西漢南越王博物館 12元
中山紀念堂 10元
三元宮 1元
光孝寺 5元
六榕寺 5元
六榕寺塔 10元
荷物保管 15元
合計 89.5元

杭州東への到着時刻を知る

1312_0607:00頃に車内放送で目が覚める。KやTの列車ではないから昼過ぎ杭州東に到着と思っていたが昼を過ぎてもまだ到着しない。車内の時刻表を確認してみると1312次は杭州東に20:56着になっている。南京西に早朝に到着するので予想以上に遅い運行になっているようだ。

1312_05こうなっては仕方が無いので寝て 待つしかない。お腹が減って快餐を買うか食堂車で食事をすることも考えたがボッタクリ料金なので途中の停車駅でカップめんを1個5元で購入する。それでも スーパーの2倍近くの価格だ。読みが甘かったことを反省したが1日をほとんど寝てすごし19:00過ぎに義烏を過ぎて車掌さんが換票証を切符に変えに来た。次が杭州東駅だ。長い道程だった。21:00頃にようやく杭州東駅に到着する。春節で西湖は花火大会が行われ、あちこちで爆竹が鳴らされていた。バス 停に向かうがほとんどの路線は最終バスが出てしまっており今日はここで足止めのようだ。

杭州でも宿泊拒否に遭う

宿を確保するため駅周辺の招待所や旅館を訪ねるが料金交渉まで終わって身分証の確認で日本人と分かると「賓館じゃないと泊まれないよ」と宿泊拒否で追い出 されてしまう。しばらく駅周辺を彷徨うが興意旅館(兴意旅馆)で1泊25元の部屋に泊まることができた。初めは宿泊拒否されたのだが登記しないで内緒で泊めてくれる事にしてくれて今日の寝床は確保できた。21:30頃に駅前の食堂で食事を済ませ宿に戻るが春節で花火と爆竹が01:00を過ぎても鳴り響いている。これではさすがに寝むれない。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
宿泊費 25元
合計 45元

昆明~海口~広州 鉄道・バス・フェリー旅行記

市場で包子を買うが・・・

10:00過ぎに近くの市場に朝食を食べに行くが、市場で客と店の主人が喧嘩しているのに遭遇する。客は携帯で110番通報していて周りの野次馬も騒いで いる。警察が到着するのに時間がかかるだろうから先に朝食を食べに行く。朝食を食べたあと市場で包子を買うが、店の人に「中国人ですか?」と聞かれたので 「違いますよ。」と答える。すると店の人が「日本人でしょ。」と聞いてきたので「そうですよ」と答える。

店の人は「どうして中国語が話せるの?」などと聞いてきたりして雑談を少しする。店の人は日本人が珍しいのか、それとも日本人だと当てたのが嬉しかったのか、周囲に「この人、日本人ですよ」と言い始める。こちらとしては周囲に大きな声で教えないで欲しいのだが、店の人は非常に気分が良いようで包子を4個おまけしてくれた。

今までは日本人と分かると「日本鬼子、東洋鬼子」と言われてきたが、今日は中国で初めて日本人で得をした。宿へ戻る途中で先ほどの喧嘩の現場を通りがかったら警察が事情聴取をしていた。ちょっと見物して宿へ戻り南寧への出発準備をする。

2056次で南寧へ

2056_0111:45過ぎに昆明大脚氏国際青年旅舎をチェックアウトして昆明駅へ64路のバスで向かう。

2056_0212:30頃に昆明駅に到着して待合室で3時間ほど待つ。

2056_0315:30頃に2056次の改札が始まり乗客が一斉に2番ホームへ走り出す。発車時間は15:53なのだが荷物の置き場所とかの確保で必死だ。

2056_04春節と重なったせいか後方の車両には「加1」「加2」と増結車両がある。どうやら、相当の混雑らしい。

2056_05列車に乗り込むと予想に反して綺麗な硬臥の車両である。KやTの列車ではないのでオンボロ車両と思っていたが今までで一番綺麗である。

2056_08

2056_09

2056_10荷物の置き場所を確保して発車時間を待つ。

2056_0615:53に定刻どおり発車して南寧を目指す。18:00頃に石林駅に到着する。

2056_07石林駅は駅周辺も岩だらけで石林の名の通りの風景が広がる。石林を発車して19:30頃には日没になる。外は真っ暗で何も見えないので寝ることにする。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 10元
バス 1元 路線バス
合計 11元

南寧に到着

2056_1105:01に南寧駅に到着する。南寧は既に暖かく雲南とは気候が違っており南寧の冬はもう終わったようである。駅周辺は早朝なのに人で溢れているが、これ は春節だからだろうか?自分も他の客と一緒に切符売場へ向かい海口方面の列車を探すが湛江行きの列車が海口の一番近くに行く列車のようだが発車時間が昼過 ぎと遅いので諦めバスで海口か海安を目指すことにして、江南客運站へ移動する。

05:30過ぎに江南客運站に到着するが、すでに切符売場には行列 が・・・。時刻表を確認すると海安行きのバスが一番早く出るようなので切符を購入し待合室で時間を潰す。それにしても朝早くからこんなに人がいると は・・・。

海安、海口へ

bus01海安行きのバスは08:00発なのだが時間が近づいても改札が始まらない。

bus02他のバスも同じような状況で待合室に人が溢れ、改札を待ちきれない乗客が窓から 乗り場へ出て行くほどだ。

bus03発車時間になって海安行きの改札が始まり08:15にようやく海安行きのバスが発車する。

bus04約8時間かけて16:30頃に海安港にバスが到着。すぐに海口行きのフェリーの切符を購入するが出港が18:00で1時間半も時間がある。待合室で仕方な く時間を潰す。17:50頃に改札が始まるが割り込みの客に並ぶように行ったら逆ギレされてしまうが割り込み阻止に成功する。18:00定刻どおり出港。

fune01 海口に近くなる頃には日没を向かえる。19:40に海口新港に入港。海南島に到着である。それにしても、海口は暑い。2月なのに半袖の人がいる。

初めて宿泊拒否に会う

海口に到着したが宿を探さなければならない。とりあえず見つけた旅館で聞くと部屋は空いていたが、日本人だと伝えると「日本人は賓館じゃないと泊まれない よ!」と初めて宿泊拒否に遭遇。次に招待所に行き部屋と料金が決まり、パスポートを見せると宿の管理人のおっちゃんが困った顔で「外国人を泊めてよいか確 認を取らなければならない」と言い、こちらが「日本人はダメなのですか?」と聞くと「日本人だけでなく、アメリカ人でも同じなんだよ!」との返答、さらに 「公安局に届けを出さなければならない」「無届けは罰金がある」などいろいろ説明をしてくれて、老板に確認の電話を入れて泊まれる事になった。今日の宿は 青島人旅館であり1泊30元でトイレ付、但し水は桶で流すやつです。今回の宿泊拒否で海南島での安宿確保は公安局が厳しくて難しいと分かった。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 10元
宿泊費 30元
バス 2元 路線バス
バス 142元 南寧→海安(保険料込)
フェリー 38元 海安→海口(保険料込)
合計 222元

五公祠へ行ってみる

haikou0108:30頃に海口新港で船の確認をしてみると秀英港から広州行きの船が出ていることがわかる。秀英港の場所を確認するついでに五公祠へ行ってみることに した。09:00前に海口新港から14路のバスに乗車。09:30頃に五公祠で下車する。入場料が20元するので入口だけ見学して秀英港を探すことにする。

バス停で路線を確認していると1路のバスのバスの車掌さんが「秀英港!秀英港!」と叫んでいる。1路のバスは秀英港まで行くようなので乗車する。30 分ほどすると終点に到着したようで降ろされる。とりあえず周辺を歩いてみるが港の位置がわからない。まあ、宿に戻ったら地図で確認すれば解決するので再び 1路のバスに乗車する。途中で海口新港からの22路バスに乗換えができる区間があったので22路に乗換えて開港新港に戻る。

haikou02まだ昼前だったので近くの食堂で米線と紅焼狗肉を食べる。この旅で3度目の犬肉料理である。ここの食堂の犬肉はちょっと硬めだった。昼食を済ませ宿に戻る と宿のおばちゃんに「今日出て行くの?まだ泊まるの?」と聞かれ、「すぐ出て行きますよ」と返答する。すぐに荷物をまとめて出発準備をする。12:45頃 に宿のおばちゃんに「チェックアウトしたいのですが」と言おうとしたら、ちょうど家族そろって昼食中だった。

おばちゃんと老板が「チェックアウト?行って いいよ!」と一言。どうやら部屋の確認とかはしないようだ。さらにおばちゃんが「どこに行くの?」と聞くので「広州に行きます」と言うと、「三亜に行った の?」と聞くので「三亜は行ってません」と雑談が始まる。少し雑談をして青島人旅館を離れる。

海口からフェリーで広州へ

haikou0313:00頃に海口新港から22路のバスと1路のバスを乗り継いで秀英港の近くまで行く。地図を確認しながら徒歩で15分ほど歩いて14:00頃に秀英港 に到着。秀英港ではバスの客引きが待ち構えており「どこまで行くの?広州?南寧?」と聞いてくるがバスが高いことは海口新港で確認しているので無視をす る。広州行きの4等乗船券を100元で購入する。春節で混雑しているから売り切れかもしれないと予想していたが意外にも出港2時間前でもあっさり購入でき た。

haikou04フェリーは料金が安いのが魅力でバスだと倍近くの料金だから非常に安い。まあ、欠点は時間がかかることぐらいだ。まだ、2時間ほど時間があるので近くの店で椰子の実を購入する。その場で穴を開けてもらうが穴を開ける鉈は洗ってなさそうなので、また腹を壊すかもしれない。価格は2元で硬貨で払おうとしたら受け取り拒否をしてきた。「硬貨は路線バスで使えないからダメ」というのが理由だった。ちょっと腹が立ったので1元札を持っていても出さずに20元札で 支払いをする。

haikou0615:30頃に改札に人が並び始めたので列に並ぶが、そのまま出港時間の1600を過ぎる。乗客が座り込んだりして待っているが一向に改札は始まらない。 17:00になってようやく改札が始まる。

haikou07乗船して船室に荷物を置く。4等船室はバックパッカーにぴったりの船室であった。寝床にはゴザが敷いてあり、枕 と掛け布団があるだけだ。この旅で初めでゴザで寝ることになった。

haikou08すぐに出港するかと思っているとなかなか出港しない。時間だけが過ぎていき18:00になる。船内を探検してみると日本語の船内地図を発見する。どうやらこの船は日本の中古船のようだ。おお腹も減ってきたので夕食はちょっと奮発して船のレストランで食べることにする。

haikou09しかし、実際はレストランではなく快餐 であった。値段も「これで15元かよ!」と突っ込みを入れたくなる量であった。まあ、日本でもスキー場とかでは異常に物価が高いが中国はその程度では無かった。夕食を済ませるがまだ出港していない。船内放送で公安局の許可が出ていないとか言っているのが聞き取れたので何か問題がることだけはわかった。 19:00頃に船から車が1台降ろされていくのが確認できた。どうやらこの車が原因のようだ。19:30になって、ようやく椰香公主号は秀英港を出港する。3時間半遅れの出港だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 28元
バス 7元
フェリー 100元 海口→広州
合計 135元

広州に到着

guangzhou0114:00頃に広州の南沙港に到着する。南沙港は広州の外れにあるため市内まで無料送迎バスがあり他の乗客と一緒に市内に向かう。15:00頃に市内に着き送迎バスを降りて路線バスで広州東駅へ向かう。15:30過ぎに広州東駅に到着する。

guangzhou02広州東駅は綺麗に整備され東京駅や新宿駅に肩を並べていると言って良いほど近代的である。しかし、駅周辺には安宿が見当たらず高そうなホテルが目立つ。少し歩いてみたが安宿がありそうな路地すらない。広州東駅での宿探しを諦め地下鉄で広州駅へ移動する。約30分ほどで広州駅に到着するが春節のため大混雑している。

昨日、椰香公主号でニュースを見ていた時に流れていた光景がそのまま目の前に現れた。正直この時「しまった!」と思った。よりによって一番混雑する時期で、しかも切符から宿代まで一番高い時期に広州に来てしまっ たのだ。宿探しのために駅周辺を探すがどこも満室や高額で泊まれない。このままでは農民工と一緒に駅前で野宿になるかもしれない。さすがに疲れているのに 野宿は避けたい。治安も公安、武装警察が厳戒態勢で警備しているが大丈夫か不安である。

宿の老板は小学生!?

guangzhou032時間ほど駅周辺を彷徨い客引きを無視し続けたが、日も暮れて夜になりそろそろ何とかしなければならない時に客引きに安い宿があるか聞くと一番安くて1泊 50元ということで部屋を見せてもらうが、一般の高層アパートの一室を数部屋にしている宿であった。怪しさ満点なのだが贅沢は言ってられず泊まることにする。しかも、宿の老板が不在で代わりに小学生の息子が管理人をしていた。一応は公安の許可は取っている宿のようで宿帳の記入があり小学生の小老板にパスポートを見せる。小老板はちょっと驚いていたが宿帳に記入をしていく。

もっと驚いていたのは客引きと宿泊客のほうだった。客引きはまさか外国人、しかも日本人を連れて来たとは思っていなかったようだ。宿泊客は「日本人ならお金があるでしょう」と言ってくる。小老板に宿代と保証金の計100元を払い部屋に荷物を置いて19:30過ぎに広州駅へ向かう。

広州駅で明日のアモイ、福州、杭州行きのいずれかの切符を確保したいのだがこの大混雑では残っているかもわか らない。窓口に並び聞いてみるがアモイは売り切れだが、杭州東駅までの切符が奇跡的に購入できた。何とか、明日の夜には広州から脱出できそうだ。一安心し て駅の混雑状況を見物する。

guangzhou04公安が巡回する横でこの混雑を写真に撮る。さすがにこの大混雑の状況は簡単に体験できないだろう。むしろ後先考えずに広州に来た自分も分かっていたら避け るだろうな。

guangzhou05駅周辺を見物して2030頃にやっと食事を取るが値段が高い。広州は食事代も余計にかかるようだ。早く脱出するのは正解のようだ。食事を済ま せ小老板の宿へ戻り明日の準備取り掛かる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 17元
宿泊費 50元
鉄道 301元 硬臥 広州→杭州東
地下鉄 4元
バス 1元
合計 373元