山西省旅行記2015
晋舎青年旅舎
09:30頃、宿をチェックアウトして許坦西街のバス停から812路のバスで太原駅へ向かう。運賃は公交ICカードで半額なので0.5元だ。
10:10頃、太原駅で下車する。eLongで予約しておいた晋舎青年旅舎(Jin Youth Hostel)へ向かう。Booking.comにも掲載されている宿だ。34F建て高層アパートの25Fにあるが一昨日場所を確認しておいたので迷わずに高層アパートの百融居の入口に到着。画像を見てもらうと分かるが看板とか出ておらず、通り沿いの手前の低層アパート脇にあるゲートを通り奥の高層アパート百融居2号楼へ行く。
エレベーターで25Fまで行き、10:20頃に到着。1泊40元で2泊するが宿代はeLongでためておいたキャッシュバックを使用しているので、今回も実質0元だ。
部屋は6人ドミトリーで各ベッドに照明とコンセント有り。少し小さいがロッカーもある。部屋の鍵は無しなので出入りは自由だ。共同のトイレ・シャワーは高層アパートのゲストハウスなのでトイレ・シャワー一体型だよ。洗濯機も一緒にあるよ。これは籠もられたりすると緊急事態時に困る。まあ、これは仕方ないな。でも、ちゃんと老板娘が掃除しているので衛生状態は大丈夫だ。これなら国慶節の避難先には使えそうだ。
まだ開業したばかりのようで客は少なく静かだ。25Fにあるので共有スペースからは太原の街が一望でき眺めは良好だ。徒歩10分圏内に太原駅、太原バスターミナル、スーパーマーケットの美特好(SPAR)から地元民用の食堂まで揃っているので長期滞在には非常に便利な立地だ。
太原文廟
11:30頃、太原駅近くの太原文廟を訪れる。山西省民俗博物館にもなっており入場料は30元だが陝西旅游年票を使い無料で見物と思ったら、今日は月曜日で休館であった。
仕方がないので北隣にある崇善寺へ向かうが、おっさんが文廟の壁で立ち小便している。これは一大事である!中国人が尊敬する孔子を祀る文廟でこの様なことが起きるとは・・・。こういったおサルさんは太原駅前にいる武警に駆除してもらうしかないな。古代中国ではこの様なことは起きなかったはずだが、一体誰がこんな中国にしたのだ?
崇善寺
崇善寺は宋代に創建され元の名称は宋延寿寺、明代に拡張され崇善寺と改称し皇家寺院となる。清の同治年間に火災で大部分が焼失し大悲殿のみが現存する。
大悲殿は明代に建立され殿内には3体の菩薩像が安置されている。中央に千手千眼観音、左に文殊菩薩、右に普賢菩薩があり明代の貴重な仏教芸術作品になる。しかし、大悲殿は撮影禁止である。
そして、境内には伽藍殿が有り関羽、関平、周倉の像が安置されている。
伽藍殿や像は新しいのだが、殿内の壁に関羽に関する故事が描かれており一見の価値ありだ。境内は参拝客が途切れることはないが静かである。喧噪に包まれた太原駅が近いにも関わらず幽静である。13:00頃、崇善寺を離れる。
太原駅
13:15頃、太原駅にやってきた。ネットで予約しておいた明日の娘子関と明後日の大同行きの切符を受け取るため窓口に並ぶ。
混雑しているが切符売場では駅員のおばちゃんが目を光らせているのでおサルさんによる割り込みはなく平和だと思ったが、後ろのおっさんが密着してきて首に鼻息が・・・。割り込み防止か男同志なのかは知らないが密着は止めてほしい。13:35頃、切符を受け取る。
打鹵麺
宿へ戻る前に昼食に打鹵麺(8元/約160円)を食べる。打鹵麺は山西省の名物麺料理であんかけそばみたいな感じだ。手打ちの平麺にニラ、ネギ、卵などの具材が乗っている。スープは醤油系の薄口だろうか?これは美味い!
茄子肉絲麺
夕飯は近くの食堂で茄子肉絲麺(8元/約160円)を食べる。注文を受けてから製麺機で麺を作り鍋へ麺を投入。細麺の上にナスと豚肉の細切りが乗っている。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 19元 | |
バス | 0.5元 | 路線バス |
合計 | 19.5元 |
太原→娘子関
06:05頃、太原駅にやってきた。今日は万里の長城の関の一つである娘子関を訪れる。いつもの切符とパスポートの確認、手荷物のX線検査を済ませ待合室へ。
今回の列車は06:30発、太原→石家荘北の6034次だ。席は硬座、運賃は9.5元だ。娘子関まで約4時間の乗り鉄である。定刻より1分早く列車が発車して乗り鉄が始まる。車両はエアコン無しの扇風機車両だが太原の朝は冷え込むので窓は閉まっている。乗車率は9割以上でほぼ満席だ。利用客は地元民が中心になっている様子だ。
09:30頃、陽泉に到着し、ほとんどの乗客が下車する。陽泉は太原の東に位置しており山西省中部の晋中で比較的大きな街だ。陽泉を過ぎると列車内は空いており3列シートを占領して寝ている乗客が現れる。
10:50頃、娘子関駅に到着する。駅を出るとボリタクが待機しているが駅前通りを東へ進む。ボリタクで固関長城へ行くことも可能だ。平日でも観光客がおり、とりあえず観光客について行けば娘子関に到着するだろう。
万里の長城・娘子関
5分ほど歩いて万里の長城・娘子関に到着する。意外にも駅のすぐ近くであった。入場料は20元だ。
娘子関は山西省平定県の北東45kmの河北省との境界にある娘子関鎮に位置している。
北斉の天宝6年(555)に建設され、唐の太宗の妹である平陽公主が女性で構成された軍「娘子軍」を率いてこの地に駐屯したために娘子関と呼ばれるようになった。
現存するのは2つの大門と長さ650mの城壁になり、南門の額には「京畿藩屏」の四字が記されている。
城楼には「天下第九関」の額があり、娘子関を守っていた平陽公主の像が安置されているが時代は不明だ。
そして、娘子関には関帝廟があるのだが、金持ち中国人たちのガイドの説明を盗み聞きしていたら他の関帝廟と同じということであった。
天井に玄天大帝の額があり光緒26年7月と記されているので清朝末期には関帝廟が有ることになる。で、関帝廟には抗日戦争のパネル展示があり、娘子関は百団大戦の主戦場であり日本軍により娘子関は陥落している。でも、百団大戦は勝利だそうだ。
足下に注意しながら登っていくが下を見るとほぼ真下に城楼が見えるほどの急な階段になっている。
途中で勾配が緩くなるというか長城の脇を農道が通っている。これだと遠回りすると入場券買わずに長城を歩けるようだ。どうも、長城は観光用に作られた感が強い。湖南省鳳凰の南方長城みたいな感じだ。
長城は途中で終わっており山道が続いているが立ち入り禁止になっている。ここからは下に見える娘子関が一望できる。
西紅柿鶏蛋刀削麺
13:20頃、娘子関を離れて、13:50頃、駅前通りの食堂で西紅柿鶏蛋刀削麺(6元/約120円)を食べる。今回はいつもの刀削麺とは少し違い麺の上に卵焼きとトマトが乗っている。西紅柿鶏蛋湯に麺が入っているという表現の方が適切かもしれない。で、値段の割に麺の量が多い。田舎だから物価が安いのか?
食後は駅周辺を探検。駅の西側が娘子関鎮の中心部で小さな街になっており食堂や商店があるので物資補給が可能だ。他には何もないので14:50頃、駅前に戻る。待合室は16:00から開くので1時間ほど駅前で待機となる。駅が開くのを待っていると太原や石家荘へ戻る観光客たちが駅に戻ってくるが駅が閉まっているので街の方へ暇つぶしに去っていく。
娘子関→太原
15:55頃、駅が開いたので窓口に並ぶ。利用客の少ない駅なので割り込みはなくバトルも発生せずに平和だ。16:00頃、窓口が開きネットで予約しておいた太原行きの切符を受け取る。
16:40頃、改札が始まりホームへ移動する。ちょうど詔山4型(SS4)が牽引する貨物列車が通過していく。この区間ではまだまだ詔山型が現役で活躍している。
16:44に6033次が入線してきた。客車を牽引しているのは和諧型電気機関車HXD3Cだ。この区間でも韶山型が消えつつあるのか。
16:51発、石家荘北→太原、6033次に乗車する。席は硬座、運賃は9.5元だ。定刻より2分早い16:49に列車が発車する。太原到着は21:16の予定だ。
朝乗車した6034次が6033次になって太原へ戻るので行先票は朝と同じだ。
乗車率は1割ぐらいなので3列シート占領で昼寝中の乗客が見られる。乗務員も足を伸ばしてくつろいでいる。おそらくこの先の陽泉で太原行きの乗客が一気に乗車してくるのだろうが。まあ、それまでは平和ということだな。
18:04頃、陽泉に到着する。予想通り乗車率急上昇で混雑してくる。18:10に陽泉を発車する。乗車率は8割ぐらいで表面上は平和である。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 14元 | |
娘子関 | 20元 | |
合計 | 34元 |