シルクロード旅行記2015 ウルムチから天山山脈の世界遺産・天池へ

新疆ウイグル自治区ウルムチ

バスでトルファン→ウルムチ

09:00頃、近くの牛肉麺の店で朝食に牛肉麺(7元/約140円)を食べる。麺は昨日と同じで多めで頼んでおく。無料で麺を大盛りにしてくれるのはありがたい。

10:20頃、白駝青年旅舎をチェックアウトしてトルファン客運站へ向かう。10:40頃、バスターミナルのトルファン客運站に到着する。ウルムチ行きのチケットを購入しバスに乗車する。

運賃は45元でチケットにパスポート番号と名前を印字する。

10:50頃、バスが発車するが大型バスに乗客は自分を入れて11人だけだ。乗車率は3割ぐらいだろうか?ウルムチまでは静かな移動になりそうだ。通常ならバスで大河沿まで行きトルファン駅から列車に乗車なのだが、トルファンからウルムチへバスで移動したことがないので今回はバスに乗車した。

13:00頃、高速の料金所を過ぎると検問があり荷物を持って全員下車となる。トルファンの検問では自分だけノーチェックだったのでとぼけてそのまま降りずにいたら運ちゃんに呼ばれてバスを降りて自動小銃を持った武警にパスポートを提示する。

続いて建物内でパスポートの登記と荷物のX線検査を受けて再びバスに乗車する。登記と言ってもパスポートを機械で読みとるとかはせず顔写真の確認だけで外国人にはあまり用はないらしい。色々と大人の事情で警備が厳重になっている。

ウルムチ到着

13:25頃、ウルムチ南郊客運站に到着するが、ウルムチではバスターミナルから出るのにも手荷物検査が必須になっていた。警備が厳しくなっている。

まずはバスターミナルでバスの情報を確認するが長時間時刻表とかを撮影していると因縁を付けられそうなので早々に引き上げて、13:40頃、7路のバスに乗車して紅山のバス停へ向かう。運賃は1元だ。14:10頃、紅山で下車する。

新彊雷鳥国際青年旅舎

バス停から5分ほどで紅山公園の西側にあるユースホステルの新彊雷鳥国際青年旅舎に到着する。

予約しておいた部屋は4人ドミトリーで1泊35元(会員料金)だ。3泊予約してあり残金を支払う。部屋の様子から元々は賓館だったようだがトイレ・シャワーが共同なのでショボイ賓館を改装した感じだ。

14:30頃、近くの紅山市場のバス停から518路のバスで北バスターミナルの北郊客運站へ向かう。ウルムチ市内は慢性的な渋滞が酷く車の流れが悪い。おまけにそこら中に武警が自動小銃を持って警備している。重要だと思われる場所だと装甲車まで配備されている。ウルムチはそこまでしないと治安が維持できない状態のようだ。

ウルムチ北バスターミナル

16:20頃、百万庄のバス停で下車して5分ほど歩いて北郊客運站に到着するが、バスターミナルへ入るだけでも駐車場の小屋で自動小銃を持った武警が警備する二代身分証対応の自動開閉ゲートを通らなければならない。外人は武警にパスポートを提示してゲートの脇を通してもらう。

そして、バスターミナルの建物では手荷物のX線検査を済まして、ようやくチケット売場へたどり着ける。今日はバスの時刻と運賃を確認に来たが時刻表はなく運賃表しか見あたらなかった。

しかし、天池の最寄りのバスターミナル阜康への路線は確認できた。ネットの情報だと08:00からの運行のようなので朝一で行けばよいだろう。16:30頃、北郊客運站を離れ906路のバスで紅山へ戻る。

ビールとヨーグルト

17:30頃、ユースホステルの近くにあるショッピングモールの地下にある百盛超市でヨーグルト1.2kg(9.9元/約198円)、烏蘇ビール620ml(3.5 元/約70円)、康師傅鉱物質水1.5L(1.8元/約36元)、米酒248ml(2元/約40円)を購入する。そして、明日の朝食にウイグル族の店で2元のナンを2枚購入する。

これは烏蘇ビールで新疆ウイグル自治区の地ビール。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 28.2元
宿泊費 94.5元 1泊35元(会員料金)×3
予約時10.5元支払い済み
バス 45元 トルファン→ウルムチ
バス 3元
合計 170.7元

ウルムチ→阜康

06:50頃、起床するが天気は雨だ。しかも、かなり激しく降っている。ネットで天気予報を確認すると雨は降らないことになっている。中国の天気予報はあてにならない。08:10頃、紅山市場のバス停から518路のバスに乗車して北バスターミナルへ向かう。運賃は1元だ。08:40頃、百万庄のバス停で下車して、08:45頃、北郊客運站に到着する。

昨日は自動小銃を持った武警にパスポートを提示してバスターミナルへ入ったのだが、今日は公安にパスポートを提示して入るが、まだ時間が早いので武警が来ていないようだ。それと公安はパスポートの写真は確認せずにカンボジアビザだけ確認して返却してきた。パスポート確認の意味あるのか?

今日は天池へ行くので、まずは最寄りの阜康行きのチケットを購入してバスに乗車する。運賃は15元だ。

08:55頃、バスが発車する。この頃になると天気は晴れになり青空が広がっている。

阜康→天池

10:20頃、阜康汽車站に到着する。ここから天池行きのバスに乗り換える。バスターミナル前には天池行きボリタクが待機しているが、バスターミナルから天池行きのバスがある。運賃は5元で乗車時に運ちゃんに支払う方式だ。

10:30頃、バスというかワゴンが出発する。10:50頃、天池入口に到着する。まずは游客集散中心で入場券を買わなければならないのだが、入口では公安の身分証確認が・・・。そして、手荷物のX線検査もある。天池の治安はそれほど悪いのか?

天山天池

で、入場券は125元、専用観光バス90元で合計215元だ。滅茶苦茶高い・・・。入場料が滅茶苦茶高いだけありトイレはちゃんとしている。これでウンコ山盛りのニーハオトイレならブチ切れるところだ。

11:00頃、バスに乗車して天池へ向かう。さて、この先215元の価値がある風景が見られるか・・・。車内ではガイドのお姉ちゃんが天池の説明をする。11:20頃、バス乗り換え場所、カザフ民俗楽園に到着する。金持ちはここで50元の入場料を払ってカザフ民俗楽園を見物していく。すでに215元も巻き上げられてさらに巻き上げられるのは・・・。自分は金がないので次のバスへ乗り換える。

11:30頃、バスが発車してさらに奥へ向かう。車内ではガイドのお姉ちゃんによるカザフ族の説明とかがある。11:40頃、チェックポイントで公安が入場券を確認する。山道を上り昼頃、終点に到着する。

10分ほど歩いて天池の北端に到着する。湖と青空、雪の残る山々で景色は絶景だ。ただし、人が多すぎるので騒がしい。

天池の北端から遊歩道を歩いて南端を目指す。

15分も歩くと静かになり波の音が聞こえてくる。風はあるがTシャツでちょうどよい気候だ。

結構奥まで歩くが、13:30頃、来た道を引き返して、14:20頃、駐車場に戻りバスに乗車する。天池の風景は確かに絶景であるが入場料が高すぎるし、人が多すぎだ。それに天池を歩いてじっくり見るならウルムチからでなく、阜康で宿を確保して朝一で天池へ行くのがよいだろう。

うっかりウルムチからツアーに参加すると見物する時間や場所が限られた団体行動をしなければならないし、土産物屋に寄る可能性がある。まあ、帰りのバスが確保されているというのはあるが・・・。あとは景区内は天池以外は観光地は別で入場券が必要で、とにかく全ては銭という状態で、かなりの悪意が感じられる。

15:00頃、游客集散中心に到着して、阜康行きのワゴンを探すとすぐに2台停車しているのを見つける。運ちゃんたちはトランプ中でワゴンに乗って待っているようにとのこと。
阜康汽車站へのワゴンに乗車して客が集まるのを待つ。運賃は5元で15:20頃に出発。

15:40頃、阜康汽車站に到着する。パスポート確認と手荷物のX線検査を済ませてウルムチ行きのチケットを購入するが窓口のお姉ちゃんはパスポートの情報入力や中身を確認せずに発券する。外国人はどうでもいいのか?

ウルムチまでの運賃は15元で、15:50頃、出発する。少し空席があり途中で客を乗せるが定員オーバーになる。当然ながら身分証確認とかもしないので、これでは実名制の意味が・・・。警備は厳重そうに見えるのだが、実はかなりザルになっているような・・・。これなら実名制は必要ないだろ!

16:30頃、ウルムチ入口の検問所で身分証確認で全員下車と言いたいところだが、途中で乗せた客は車内に残してバスターミナルから乗車した客だけ下車して身分証を公安の端末で読み込む。途中で乗せたのが発覚すると都合が悪いのか?で、一応自分も下車してパスポートを提示するが登記はなく写真の確認だけで終了。

そして、検問所をすり抜けた客を乗せて再びバスが走る。検問所の意味ないだろ!ウルムチの警備体制は穴だらけのような・・・。17:20頃、ウルムチの北郊客運站に到着するが、バスターミナルから出るのにも手荷物のX線検査がある。ウルムチに爆発物が運び込まれるのを警戒しているのだろうか?でも、バスターミナルに到着する前に下車する客がいるので、これもあまり意味がない。906路のバスでユースホテル近くの紅山へ戻る。夜はネットで明後日の伊寧行きの切符を予約しておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 9元
バス 30元 ウルムチ↔阜康
バス 10元 阜康↔天池
バス 90元 景区内バス
バス 2元 路線バス
鉄道 86元 ウルムチ南→伊寧
天池 125元
合計 352元

ウルムチ→南山牧場(西白楊溝)

08:40頃、人民公園の南にあるウルムチ市郊客運中心站にやってきた。このバスターミナルでは手荷物のX線検査はあったが公安や武警による身分証確認はなかった。おそらくウルムチ近郊の路線だけなので、あまり重要ではないということか?

今日はウルムチの南にある南山牧場へ向かう。南山牧場と言っても白楊溝(西白楊溝と東白楊溝)、菊花台など、いくつかの景区に分かれており、南山牧場と言えば一般的には白楊溝の西白楊溝を指す。

そして、南山牧場へ行くには一般的に天池と同様に紅山公園や人民公園とかの旅行会社でツアーに申し込むのだが、ツアーが嫌な場合はウルムチ市郊客運中心站から白楊溝行きのバスで自力で向かう。

まずは白楊溝行きのチケットを購入する。運賃は14元でパスポートを提示するがチケットにはパスポート番号とかは印字されていない。窓口のおばちゃんは端末にパスポートの情報を入力いていたのだが?バスは09:20発で少し待機となる。待合室で待機していると、カオス度の高い待合室にいかにも観光客という兄ちゃんや姉ちゃんが増えてくる。

そして、待合室の一角に旅行会社が南山牧場の入場券を販売しており、皆ここで入場券を購入しているので自分も購入しておく。南山牧場(西白楊溝)の入場券は20元だ。バスに乗車して出発を待ち、09:20頃、バスが発車する。乗客はほとんどが観光客で地元民は少ないが頻繁に乗り降りがあるので需要はあるようだ。

10:45頃、南山牧場の入口に到着する。入場券を買っていないとここで下車して購入することになる。全員がバスターミナルで入場券を購入しているので下車する者はいなかったが、ここで入場券が回収される。一部の乗客が「入場券くれないのか?」と聞いていたがバスターミナルで購入したのは代用券になるようで、管理会社が代用券を旅行会社に出して現金に交換するので回収しないといけないということであった。

10:55頃、白楊溝の駐車場に到着する。

ここから観光車、馬、徒歩のいずれかで奥へ進む。

草原にはカザフ族の移動式住居がいくつもある。

約1時間歩いて昼頃、西白楊溝にある南山牧場で一番有名な滝の天山一号瀑布に到着する。駐車場から直線距離で約4kmの場所で標高は約2200mだ。滝からの涼しい風が心地よい。

しかし、ゴミが多い・・・。一体どこの猿がポイ捨てしているのだ!滝ではカザフ族と思われる地元民の爺ちゃんがゴミ拾いをしていた。これは中国の大自然を守るためにウルムチ市内にいる武警を配置してポイ捨てする奴を銃殺した方がいいのでは?

12:40頃、峡谷を下っていく。

途中で馬で滝へ向かう金持ち中国人とすれ違う。

峡谷を下り草原へ出ると白いヤクを見つける。

14:00頃、駐車場に到着する。16:00頃、約9km歩いて省道109号から国道216号へ出る。省道と国道の合流地点には白楊溝行きのボリタクが数台待機していたが客はいない。

合流地点はボリタクの運賃がいるので少し離れたところでバスが来るを待つ。待っているとすぐ近くのゲル式商店のおそらくカザフ族と思われる老人が声をかけてきた。こんなところによそ者がいるのは明らかにおかしいから当然だな。白楊溝から歩いてきてウルムチ行きのバスを待っていることを伝えたら、今の時間はバスはなく夕方まで待たないとないということであった。

16:50頃、后峡からのバスが通り両手を降って止め乗車する。ウルムチまでの運賃は13.5元だ。18:10頃、ウルムチ市郊客運中心站に到着する。

18:30頃、ウルムチ南駅を訪れる。武警の装甲車が配備され警備は非常に厳重だ。

まずは駅の外にあるセキュリティチェックポイントで手荷物のX線検査とボディチェックを受けて敷地内へ入る。

続いて駅の隣にある亜欧酒店のカザフスタン行き国際列車の切符売り場を覗いてみる。すでに営業時間は終了していたが運賃表は貼りだされていた。

ウルムチ南→アルマトイは中国側車両804元、カザフスタン側車両は829元、ウルムチ南→アスタナは1094元であった。切符の販売時間は月水木土の10:00-13:00、15:30-18:00となっていた。

カザフスタン行き国際列車の情報は調べたので、続いて切符売場へむかう。切符売場でも手荷物のX線検査や身分証の確認がある。これでようやく切符売場に入れたが行列がすごい。これだと1時間コースかな?19:15頃、ようやく順番が回ってきた。昨日ネットで予約した明日の伊寧行きの切符をいつものことながら1分以内で切符を受け取れるはずが、窓口のおばちゃんが漢字表記はだめでパスポートの英文表記でないと発券できないと言ってくる。

この場合は今までの切符を見せればOKになるのだが、それでも決まりで発券できないと今回は手強い。奥からボスのおばちゃんがやってきたのでボスのおばちゃんにも今までの切符を見てもらいアピールする。すると一度窓口を閉めて周りのおばちゃんたちと相談する。窓口まで閉めて相談した結果は今回だけ発券するから次からは英文で登録するようにとのこと。まあ、何とか発券してくれた。

ウルムチは厳しすぎるが、ちゃんと業務をしている証拠でもあるので文句をいう対象ではない。むしろ、他の駅では英文で入力するのが面倒でパスポート番号だけとかで省略したり、一切入力しないとかもあり、いい加減な運用をしている方が問題だろうな。19:25頃、ウルムチ南駅を出てBRT1号線で紅山へ戻る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 9元
バス 14元 ウルムチ→白楊溝
バス 13.5元 国道216号と省道109号の合流地点→ウルムチ
バス 2元 路線バス
南山牧場(西白楊溝) 20元
合計 58.5元