鉄道で漠河→ハルビン&ハルビン駅の伊藤博文暗殺現場

北極村から中国最北端駅・漠河駅へ

08:00頃、散歩に出かける。朝食に饅頭を購入するが、饅頭屋のおっちゃんが饅頭をビニール袋に入れる時に袋がなかなか開かないので息吹きかけて開ける。中国の衛生水準がよく分かる光景だ。日本で同じ事やったら苦情確定だ。

黒龍江(アムール川)黒龍江(アムール川)沿いを歩いて中国最北端とされる哨戒所の前を通過する。軍事管理区なので撮影はやめておく。対岸のロシアは人の気配が全くなく国境の緊張感は感じられない。でも、ロシアなので森の中に潜んで中国側を監視していると見るのが妥当だろう。

今日の北極村の日の出は03:44、日の入りは20:09になっている。夏至の頃は日の出が03:21、日の入りが20:22だ。北海道より北の北緯53度以北なので朝は涼しい。昼間は夏の気候で気温は30度前後まで上がる。

漠河行きのバス11:30頃、ユースホステルをチェックアウトして、ネットをしながら14:00の漠河行きのバスを待つ。13:40頃、バスが到着したので乗車して発車を待つ。バスの発着場所がユースホステルの前なので移動には便利だ。14:00にバスが発車して漠河へと向かう。漠河駅には15:30頃到着予定だ。

15:10頃、中国人民銀行漠河支行の対面の農貿市場の跡地に到着。ここが臨時客運站になっており空港へ行く客はタクシーに乗り換えていく。新バスターミナルが県城のどこかに建設中のようだ。

中国最北端駅・漠河駅

漠河駅15:30頃、漠河駅に到着。切符売場でハルビンまでの切符を受け取り待合室へ。15:42頃、ハルビン東からの列車が到着。

改札口改札が始まるのを待つが、すでに改札口には行列ではなく群れができている。どうやら乗車バトルに参戦するしかなさそうだ。

漠河駅16:00頃、乗車バトルが始まり割り込まれたり、後ろから押されたり、足踏まれたりと苦しい戦いを強いられるが、ホームへ出るとほとんど人はおらず乗車バトルは改札口のみですんだ。

漠河駅→ハルビン

漠河→ハルビン東の行先票まずはお約束の行先票の撮影。

漠河駅乗車する車両は加1なので増結車両のようで後方へ歩いていく。

K7042次そして、ホームがなくなり乗車口が開くのを待つ。

台車待っている間に25Gの台車を撮影。

列車内扉が開き乗車して楽勝で荷物置き場を確保して発車を待つ。車内放送は珍しく英語放送がある。欧米人の旅行客が多い列車なのか?

K7042次の切符今回乗車する列車は16:29発、漠河→ハルビン東のK7042次で明日の11:39にハルビン到着予定だ。席は当然ながら節約で硬座、運賃は152.5元、距離は1214km、約19時間半の乗り鉄だ。上野-札幌1214kmの北斗星とほぼ同距離になる。定刻通り16:29に列車が発車するが乗車率は2割ぐらいだ。漠河からの乗客はほとんどが寝台の硬臥を利用しているようだ。

3列シート占領乗客が少ないので3列シートを占領して寝ている乗客が多く見られる。まあ、この先は徐々に乗車率が上がり加格達奇までにはカオス度全開になるのだろう。

18:00頃、盒飯(弁当)の車内販売が始まる。値段は15元でボッタクリ。関林→ハルビンの移動の時に買った10元の盒飯と似たような内容と量なので完全にボッタクリだ。今回は車内で食べる食料を持っていないのでハルビンまでお茶だけで過ごす事になりそうだ。盒飯が5元とかに値下げされれば買うのだが・・・。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 3元
合計 3元

ハルビン到着

04:00頃に目が覚める。既に夜は明けて外は明るい。加格達奇でカオス度全開だと予想していたのだが乗車率は3割程度で3列シートを占領して寝ている乗客が多い。どうやらこの列車の利用客は少ないようだ。

04:45頃、訥河に到着し、ここで一気に乗車率が8割程度まで上がる。このままハルビンまで混雑した状態で移動のようだ。

ハルビン駅11:39頃、ハルビンに到着する。ハルビンの第一印象は蒸し暑い。

ハルビン北方国際青年旅舎

ハルビン北方国際青年旅舎駅から北西へ30分ほど歩いて、12:25頃、予約しておいた今日の宿のハルビン北方国際青年旅舎(哈尔滨北方国际青年旅舍/the north international youth hostel)に到着する。

1泊35元のエアコン無し12人ドミトリーで予約しておいたのだが、現在はないので45元の6人ドミトリーになるという。レセプションのお姉ちゃんが携帯に電話したけどつながらなかったというが、列車内だったので習慣で電源切っていたな。まあ今から他行くのも面倒だし、とりあえず2泊する。

ハルビン北方国際青年旅舎部屋は6人ドミトリーで狭いし、エアコン付いているけど電源コードがコンセントから外されているしリモコンもなく使わせないようになっている。代わりに扇風機があるけど室内は蒸し暑い。おまけに部屋には長期滞在者の野郎がいそうな気配がする。どうも、失敗した感がある。

西紅柿鶏蛋蓋飯

西紅柿鶏蛋蓋飯13:00頃、まずは昼食を食べに出かける。昨日の朝に食べた饅頭以来の食事で西紅柿鶏蛋蓋飯(9元/約180円)を食べる。トマトと卵を炒めてご飯の上に乗せている。中国の定番料理で美味い。

聖ソフィア大聖堂

聖ソフィア大聖堂14:00頃、ハルビンの一番の見所である聖ソフィア大聖堂に到着。有名観光地なので人多すぎ。

聖ソフィア大聖堂聖ソフィア大聖堂は1907年に建設が始まり1932年に完成したロシア正教の教会だ。

聖ソフィア大聖堂現在はハルビン市建築芸術館として公開されている。

入場券入場料は20元で見物するか悩む。

聖ソフィア大聖堂経験上、寺などの宗教建築が博物館になっていると、ことごとく見物後に後悔している。でも、内部の礼拝堂が気になるので、思い切って見物するが内部には礼拝堂はなかった。あるのは昔のハルビンの写真展示だけだ。

聖ソフィア大聖堂天井にシャンデリアとか昔の名残があるが、現在は教会ではなくただの博物館であった。

聖ソフィア大聖堂また、やってしまった。中国にはこんな諺がある。「不看後悔、看了更後悔」で意味は「見なければ後悔し、見ると更に後悔する」である。

冷麺

冷麺中国のボッタクリ観光地には最適の諺である。今回見事にこの諺に合致してしまった。15:00頃、雨が降ってきたのでユースホステルへ戻る。戻る途中に近くの食堂で冷麺(8元/約160円)を食べるが撫遠で食べた冷麺と比べるスープ薄いし麺にはコシがない。冷麺は専門店でないとダメだな。

ハルビンビール小麦王コンビニで冷えたハルビンビール小麦王500ml(3.5元/約70円)を買って飲みながらユースホステルへ向かうとあることに気がついた。

ハルビンの西成?

ハルビンの西成ここは撫順街という通りだが求人広告がやたらと多い。

ハルビンの西成というか、職業紹介所みたいなのが通りに集結しており農民工のおっちゃんたちも集まっている。

ハルビンの西成西成警察署の周辺みたいな所か?

夕方になり近くの理髪店で髪を切っておく。ハルビンは日本最北端の北海道稚内より北にあるが暑い!列車での移動で髪が洗えないことが頻発しそうなので今の内にさっぱりしておくが、体が洗えないと体臭で凄いことになるな。理髪代は10元(約200円)で安い。

夕飯に饅頭(0.8元/約16円)を5個購入しておく。今日は予算オーバーになってしまうが昨日食料を買っていないので・・・。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 24.5元
宿泊費 83元 予約の残金1泊45元(会員料金)×2
鉄道 29.5元 硬座 ハルビン→牡丹江
聖ソフィア大聖堂 20元
理髪 10元
合計 157元

ハルビン東駅

ハルビン東駅06:20頃、撫順街のバス停から89路のバスでハルビン東駅へ向かう。運賃は1元だ。07:10頃にハルビン東駅に到着する。切符売場で昨日予約しておいた明日の牡丹江行きの切符を受け取るが朝から行列がすごい。

07:45頃、雷雨で足止めを喰らう。ハルビンにも地下鉄が開通しているのでハルビン東駅からハルビン駅まで行こうと思ったが、こちらの自動券売機も殺人的な行列で諦める。駅前で昨日買った饅頭の残りを食べながら雨が弱まるのを待つ。

89路バス08:20頃、雨が弱くなってきたので89路のバスでハルビン駅まで移動する。
運賃は1元だ。

南崗公路客運站

南崗公路客運站09:40頃、ハルビン駅に到着する。まずは駅前にあるバスターミナルの南崗公路客運站のバス運行状況を調査する。

南崗公路客運站時刻表

南崗公路客運站時刻表駅前のバスターミナルだけあって各地へのバスがある。

南崗公路客運站時刻表

南崗公路客運站時刻表ロシアのウラジオストク(海参崴)への国際バスも1日2本運行されているようだ。

ハルビン駅・安重根義士紀念館

安重根義士紀念館10:00頃、ハルビン駅へ行くが切符を買うわけではない。安重根義士紀念館を見物するのだ。駅舎の西側にある軟席候車室と商務旅行候者庁の間に安重根義士紀念館はある。入場料無料でパスポートを提示するだけでOKだった。

安重根義士紀念館安重根はハルビン駅で伊藤博文を暗殺したことで知られている。館内は主にパネル展示でガラス越しに伊藤博文暗殺現場を見ることができる。

安重根義士紀念館見学者はいるが駅前の人の数からすると見学者は非常に少ない。

安重根義士紀念館中国人に対してはあまり宣伝していないようで、この紀念館の存在自体を駅前の中国人たちが知っているかは怪しい。

ハルビン駅・伊藤博文暗殺現場

伊藤博文暗殺現場ガラス越しに伊藤博文暗殺現場を見ることができるのは紀念館の運営上で非常に重要だと思うのだがガラスの手入れがされておらず汚い。館内はしっかり清掃されているのにガラスが汚れたままでは正直言ってがっかりである。

侵華日軍第七三一部隊遺址

338路バス10:40頃、ハルビン駅西側の路地から338路のバスに乗車して終点の手前の新疆大街で下車する。運賃は2元(乗車時1元、下車時1元の変則的な支払い方)。

343路バス343路でも行くことができる。

侵華日軍第七三一部隊遺址新疆大街を歩いて12:10頃、侵華日軍第七三一部隊遺址に到着する。

侵華日軍第七三一部隊遺址旧日本軍の七三一部隊の本部があった場所だが、改修中で閉館していた。せっかく来たのに閉館中とは・・・。歴史資料館というよりも大規模なプロパガンダ施設として利用するのだろうか?完成後はぜひとも見物しておきたいので早期の完成が待ち遠しい。

カルフールでビール

カルフール再び338路のバスに乗車してハルビン駅へ戻り、近くのカルフールへ。この頃には天気は晴れに回復する。カルフールはハルビンの重要な物資補給場所だ。近くにはウォルマートもある。

金百利黒ビール今回は金百利黒ビール500ml(2.8元/約56円)を購入する。ちなみにコカ・コーラ600ml(2.5元/約50円)、ペプシコーラ600ml(2.9元/約58円)なので、これではビールを買ってしまう。

麻辣豆腐蓋飯

麻辣豆腐蓋飯ユースホステル近くの食堂で遅めの昼食に麻辣豆腐蓋飯(8元/約160円)を食べる。夕方に12306.cnで明後日の牡丹江→東京城の切符を予約しておく。まあ、予約しなくても大丈夫そうなのだが・・・。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20.4元
バス 7元 路線バス
鉄道 4元 硬座 牡丹江→東京城
合計 137.5元

中国最北端・北極村

黒龍江

黒龍江07:30頃、黒龍江(アムール川)対岸のロシアを見ながら散歩する。

ロシア産ビール

華富量販08:25頃、KFCの前にやってきた。黒河のKFCは06:00から営業しており人気の店舗のようだ。KFCと同じ建物にあるスーパーマーケットの華富量販がちょうど開店したので一番乗りで入店し、ロシア産ビール500ml缶(8.6元/約172円)を購入。朝一番の客でビールなんか購入しているのでレジのお姉ちゃんの視線が痛い。

ロシアビールこのシロクマが目印のロシアビールだがラベルを見ると輸入業者が黒河の業者なので対岸から船で運び込まれているようだ。ただ値段が中国産ビールの3倍だ。ルーブルが急落しても値段は下げていないのだろう。ロシアだと一体いくらで販売されているのだろうか?09:05頃、ユースホステルをチェックアウトしてバスターミナルへ向かう。

黒河→嫩江

待合室09:30頃、バスターミナルの黒河国際公路客運站に到着。いつもの手荷物のX線検査は機械の点検中でなし。そのまま待合室で待機する。

バスチケット今日は黒河から漠河の中国最北端の村といわれる北極村へ向かうのだが、まずは黒河からバスで南西の嫩江へ行き、嫩江から鉄道で北上して漠河、漠河からバスで北極村へと移動する。予定だと明日の昼頃に北極村到着予定だ。

黒河→嫩江のバス黒河から嫩江へのバスは10:00発車、14:00頃到着、運賃は61元、約200kmの道のりを4時間かけて走る。

トウモロコシ畑09:50頃、バスへの乗車が始まり、10:00頃に乗車率8割りぐらいで出発する。嫩江までの省道道路状況は舗装はされているが揺れが多い。周辺には大豆畑、トウモロコシ畑と松や白樺の森林など自然が広がっている。天気も晴れで移動には申し分のない環境だ。

嫩江

嫩江公路客運総站13:30頃、バスターミナルの嫩江公路客運総站に到着する。バスターミナルから嫩江駅までは直線距離で約2.5km離れている。県城の中を路線バスが走っているのでバスターミナルから駅まで路線バスでも行けるのだろうが、そのまま歩いて向かう。

嫩江駅

嫩江駅バスターミナルから北東へ歩いて14:30頃、嫩江駅に到着する。切符売場で予約しておいた切符を受け取るため並ぶ。いつもの通り自動発券機には列が出来ていないというか誰もいない。英語表示できるのだからパスポート読取機能付けろよ!何のために英語メニューがあるんだよ!

窓口に10分ほど並ぶが、中国ではよくある割り込みイベントが発生する。おっちゃんが割り込んできたが窓口のおばちゃんに並ぶように説教されるが、おっちゃんは並びたくないとか舐めたことを言っているが最終的にはおばちゃんに無視される。おサルさんが消えてようやく順番が来て切符を受け取る。

待合室14:45頃、待合室へ入るが手荷物のX線検査のみで切符と身分証の確認は無し。

嫩江→漠河

6245次の切符これから乗車するのは18:11発、チチハル→古蓮の6245次で漠河まで移動する。列車は絶滅寸前のエアコン無しの非空調で席は硬座、運賃は37元、663kmの道のりを15時間19分で走る。

インスタントラーメン3時間ほどやたらとハエが飛んでいる待合室で待機となるが、その間に昼食兼夕食でインスタントラーメンを食べる。完全に中国人に同化しています。さすがにまだ白酒で酒盛りまではしていませんが・・・。

DF4D18:05頃、改札が始まりホームへ移動し列車の到着を待つ。今回の機関車は東風4型ディーゼル機関車のDF4Dだ。中国を代表するディーゼル機関車と呼んでも良いのだが、最近は和諧型との世代交代が進んでおり、このような田舎の非電化区間へ追いやられつつある。

6245次の行先票いつもの行先票を撮影して列車に乗車するが、特快や快速でなく普客の行先票なので数が少なく重要度は高めだ。

乗車バトルそして、乗車口での乗車バトルとなる。まあ、田舎なので乗車マナーの悪さはご覧の通り。

乗車バトル誰も並んでおらずおサルさんの群れが形成されている。古代中国の伝統を受け継ぐ本物の中国人であればきちんと並んで乗車するはずなので、目の前にいるのは中国人ではなく服を着たおサルさんである。

扇風機車両乗車バトルには参戦せずに空いてから乗車する。今回の車両はエアコン無しの貴重な扇風機車両だ。列車の利用客は地元民が中心でカオス度は高めでマナーはかなり悪い。ボックスシートの対面のおばちゃんは足をこちらの席の脇に投げ出しているし・・・。そのおばちゃんの息子は対照的でゴミをちゃんとゴミ箱に捨てに行っている。マナー劣悪の中国で息子は中国人の鏡で将来有望だ。きっと孔子や孟子も期待しているであろう。

車窓漠河には明日09:55到着予定だ。嫩江から加格達奇までは大豆畑が広がる土田舎区間でチャイナユニコムの3Gの電波が届かなかったり、データ通信ができない区間がほとんどであった。土田舎でもチャイナモバイルの方はおそらく大丈夫?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 8.6元
合計 8.6元

中国最北端駅・漠河

03:00頃、夜が明け始める。今日の日の出は03:41だ。昨日の加格達奇から乗車率が下がり5割ぐらいになり3列シートを占領したり、通路の足を投げ出したりして寝ている乗客がいる。

04:30頃、塔河に到着し乗客の多くが下車して乗車率は3割ぐらいになる。外の景色は畑は見えなくなり森林と民家が見えるぐらいだ。

漠河駅09:58頃、漠河に到着する。ここが中国最北端駅なのだが記念碑とかは特に存在せず。列車の到着にあわせて北極村へのバスが待機していると予想していたが、駅の出口でユースホステルの札を持った兄ちゃんがいたので声をかけたら「バスあっち!」と指さして教えてくれる。

漠河→北極村

北極村行きバス予想通りバスが待機しており乗車する。バスには観光客から地元民まで乗車して乗車率は8割ぐらいだ。10:10頃、出発して北極村までの運賃は25元、所要時間は約1時間だ。ちなみに駅前からは県中心部の県城へ行く路線バスもあった。

北極村

北極村入場券売場バスは漠北公路を爆走して、11:20頃、北極村の入口に到着し武警の身分証確認がある。観光地といえどもロシアと国境を接する辺境の村なので一応警備しているのだろう。村の入口でチケット購入。

北極村入場券入村料は60元、ロンリープラネット東北を読んで知ってはいたが高い。

中国最北客運站バスが村に入り終点の客運站の看板は「中国最北客運站」とある。

北極村ユースホステルその隣にユースホステルの漠河北極村53度半国際青年旅舎(漠河北极村53度半国际青年旅舍/MoHe arctic village 53 .5° international youth hostel)がある。バスの到着にあわせてユースホステルのお姉ちゃんたちが客引きを始める。おそらく中国で最も客引きに熱心なユースホステルだ。自分は初めからここに宿泊することに決めていたので、そのままユースホステルに1泊する。というか、ここ以外はボロい民宿か金持ち用高級ホテルしかなさそうなので、ユースホステルが一番ちょうどよい。

10人ドミトリー部屋は10人ドミトリーで25元(会員料金)だ。

漠河へのチケット北極村は1泊で十分そうな雰囲気なので、レセプションで明日の漠河行きのバスを予約しておく。運賃は25元だ。隣が客運站なのだが看板出ているだけで内部は倉庫状態でユースホステルがバスのチケット売場を兼ねている。

北極村時刻表時刻表を確認すると北極村→漠河は06:50、11:30、14:00、漠河→北極村はバスターミナルを08:10、09:10、15:10、漠河駅を09:50、15:50に出発する。漠河へ戻る手段を確保したので漠河→ハルビンの切符も12306.cnで予約しておく。

木道明日の準備は一通り完了したので昼頃に中国最北端へ向かう。

リス木道を歩いていくとリスに遭遇する。

リスあまり人には遭遇していないようで意外と近くにも寄れる。

中国最北端

中国最北端石碑13:30頃、中国最北端の石碑に到着するが人多い。痰吐きのおサルさんもいるが・・・。

モニュメント他にもモニュメントもあったりする。北緯53度29分52秒58ということだ。

モニュメントそして、地元のおばちゃんが双眼鏡を置いて1回3元で黒龍江(アムール川)対岸のロシアを見せている。結構観光客が見ているのでボロ儲けの気配が・・・。

国境の石碑ただし、本当の中国最北端の村は北極村の東にある北紅村になる。確かにグーグルマップでも北紅村が北になる。北紅村への交通手段はボリタクで行くしかなく、ロンリープラネット東北によれば700元必要なようだ。まあ、人数集めればもっと安くなるのだろうが・・・。

対岸にロシアの監視塔が見える人多くてやかましいので静かな黒龍江沿いを散歩する。対岸のロシアは監視塔が見えるが人は全く見られない。国境警備で兵士が常駐しているだけで住民は住んでいないのか?

黒龍江(対岸はロシア)黒龍江沿いを歩いていると放射能観測所を見つける。

観測点何故こんな所で放射能を観測するのだ?鴨緑江沿いなら北の核実験を警戒というので分かるのだが、これはロシアを警戒しているということか?

バブルの北極村北極村は最北の村として売りだしているが、ここにも不動産バブルの波が押し寄せているようで工事中の建物やクレーンをいくつも見かける。のどかな最果ての村をイメージして行ったら観光開発真っ最中の村であった。

中国最北の郵便局と郵便ポスト最北の村ということなので最北の客運站、最北の郵便局など最北を冠した建物がやたらと多い。

麻辣豆腐夕飯は近くの食堂で麻辣豆腐(10元/約200円)とご飯(3元/約60円)を食べる。ご飯が観光地価格で高い。

夜は黒河で買ったロシア産ビールを飲むが、そのままだとぬるいビールなので水道水で冷やす。北極村の水道水は夏でも滅茶苦茶冷たい。どれぐらい冷たいかというと歯を磨くと歯がしみるほど冷たいのだ。なので、鍋や水筒を洗いながらビールを冷やす。5分もするとビールがキンキンに冷えて飲み頃になる。ビール飲みながら明後日のハルビンでのユースホステルを予約しておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13元
宿泊費 25元 会員料金
宿泊費 7元 予約金:ハルビン北方国際青年旅舎
鉄道 152.5元 漠河→ハルビン
バス 25元 漠河→北極村
バス 25元 北極村→漠河
北極村 60元
合計 297.5元

ロシア国境・黒河

黒河国際公路客運站

06:00頃に起床してバスターミナルへ向かう。今日の天気は朝から快晴、日の出は03:34、日の入りは19:36だ。近くに4路のバス停「華富商場」があるのだがバスは07:00からの運行だ。

黒河国際公路客運站06:50頃、バスターミナルの黒河国際公路客運站に到着。

黒河国際公路客運站運賃時刻表バスの時刻表を確認するが愛輝行きのバスが午後に2本しかない。午前中は早朝06:30に1本あるようだが既に出てしまっている。愛輝行きは明日かな?

黒河国際公路客運站運賃時刻表ほかに方法はないか考えてみて、遜克(逊克)行きのバスが愛輝を通りそうなので、それを捕まえて確認するしかなさそうだ。

黒河国際公路客運站運賃時刻表09:20頃、遜克行きのバスが来たがダメであった。仕方ないので明日早朝の愛輝行きのチケットを購入する。黒河のバスターミナルは営業時間が05:30-16:30で早く始まり早く閉まるの要注意だ。上海などとは少々勝手が違う。

大碗湯麺

大碗湯麺09:30頃、朝食に大碗湯麺(6元/約120円)を食べる。野菜ラーメンと言ったところかな。量は多くあっさり味だ。

黒龍江(アムール川)

黒龍江(アムール川)駅前の鉄路街から郵政路を通り、10:00頃、黒龍江公園に到着。

ブラゴヴェシチェンスク街の中心部近くに黒龍江(アムール川)が流れており対岸にロシアのアムール州の州都であるブラゴヴェシチェンスクが見える。

旅俄華僑紀念館

旅俄華僑紀念館10:30頃、黒龍江公園の近くにある旅俄華僑紀念館を見物する。入場料は無料だがパスポート必須だ。

旅俄華僑紀念館内部は撮影禁止で旅俄華僑紀念館は清朝末期にロシアへ渡った華僑やソ連への留学生たちの歴史資料館である。中ロ友好が全面に押し出された内容で中ソ対立時代の「ソ連修正主義者」みたいなのは一切ない。あるのは中ロ友好の内容である。

黒河博物館11:40頃、黒河博物館を訪れるが改装中で閉館していた。この時間になると北緯50度以北の黒河でも暑い。天気予報によれば今日の最高気温は27度、最低気温は13度、夏日であるが東京よりは涼しいだろう。

大黒河島と黒河口岸

中俄自由貿易城12:10頃、黒龍江の中洲になる大黒河島に到着。島には大黒河国際商貿城と中俄自由貿易城がありロシア製品や中国製品があふれておりロシア人たちが買い物をしている。

大観覧車そして、この大黒河島には遊園地まであり大観覧車がある。大観覧車は街の中心近くの黒龍江公園からも見えるので目印になる。

黒河口岸さらに遊園地の隣にイミグレーションの黒河口岸がありフェリーで対岸のロシア・アムール州の州都ブラゴヴェシチェンスクへ渡れる。イミグレーション内部には売店や両替所があるので特に困ることはないだろう。

フェリーの運賃フェリーの運賃は片道96元、往復138元だ。

フェリー時刻表このフェリーは1日5往復で、08:00、09:00、11:00、13:30、15:00に黒河を出発する。ロシア側ブラゴヴェシチェンスクまでは15分のようだ。日本のパスポートだとロシアのビザが必要なのでビザのない自分は対岸へは渡れない。ビザを持っていればフェリーでロシアへ入国できる。

1路バス12:30頃、中俄自由貿易城の駐車場に1路のバスが停車していたので乗車して大黒河島から黒河市内へ戻る。運賃は1元だ。

1路バス路線図これが1路のバス路線図。路線図を参考にするとケンタッキーフライドチキンのある市中心街は華富商城(华富商城)と郵政局(邮政局)の辺になる。

12:50頃、黒河市内の華富商城(华富商城)で下車する。実は市中心部には地下商業街があり、それほど人口は多くはなさそうなのだが箱物はものすごく整っている。日本なら明らかに過剰投資で廃墟と化すのだが黒河は幸いテナントと客が入っている。

黒河の街バス停の華富商城(华富商城)からKFCまでは徒歩1分ほどで、KFCの東100mほどの所にユースホステルがある。KFC周辺は辺境でも結構賑わっているが、何故かKFCの前には武警の車両が停車している。黒河は武警が警備するほど治安が悪いのか?それとも国境の町だからか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18.8元
バス 7.7元 黒河→愛輝
バス 1元 路線バス
日用品 3.5元
合計 31元

黒河→愛輝

黒河→愛輝のチケット06:05頃、バスターミナルの黒河国際客運站にやってきた。今日は愛輝まで足を延ばしてみる。バスチケットは混雑を避けて昨日のうちに購入してあるので時間まで待つだけだ。運賃は7.7元で、06:30にバスが出発する。

バス愛輝までは1時間ほどだ。愛崗(爱岗)行きのバスに乗車して愛輝へ向かう。出発時は空席があったが市内で客を乗せて満席になる。

アムール川07:25頃、愛輝に到着する。ほとんど村に近い小さな町の南に璦琿歴史陳列館がある。バスは町の中心部と歴史陳列館の前を通る。この璦琿歴史陳列館を見学すると中国のロシアに対する本心が分かる。歴史陳列館は09:10開館なので近くの黒龍江(アムール川)で対岸のロシアを眺め町を歩いてみる。

人民公社ここは人民公社の跡地のようで、それ以前はロシアとの貿易のために税関が設置されていたようだ。

反ファシスト紀念館反ファシスト紀念館まであります。

璦琿歴史陳列館

璦琿歴史陳列館09:00に入場券の配布が始まりパスポートを提示して受け取る。09:10になり開館するが辺境の博物館なのに見学者が多い。意外と人気の観光地のようだ。

璦琿歴史陳列館ここ愛輝は旧称を璦琿と呼び、1858年に清朝とロシアの間で結ばれたアイグン条約(璦琿条約)の締結地で、この条約で黒龍江(アムール川)左岸がロシア領になった。

展示内容はロシアのコサック兵の侵略でアムール川左岸を奪われたという内容で中国語、英語、ロシア語で解説されており、人形で当時の光景を再現したりして、かなりの労力と予算を投入している。でも、都合が悪いのか内部は撮影禁止だが観光客は気にせず撮影している。そして、警備員がキレ気味・・・。

璦琿新城遺址昨日の黒河市内の旅俄華僑紀念館の中ロ友好とは真逆でいかにロシアが悪いかを訴えている。まあ、当時は列強の領土拡大が行われておりロシアが侵略というのはわからなくもないが、ロシアの主張は一切ないので中立的な内容ではない。ロシア側の主張も聞いとかないと・・・。まあ、プロパガンダとしては十分な効果が期待できるだろう。

黒龍江(対岸はロシア)09:40頃、陳列館を出て省道311号に出て黒河行きのバスが通るのを待つ。待っていると09:20発の黒河から遜克(逊克)へのバスが通過していった。遜克から黒河行きのバスが10:00に発車しているだろうから、そのうち通るだろう。

12:10頃、遜克→黒河のバスが来たので両手を振るが無視され過ぎ去った。こうなると次は14:00ぐらいのバスだろうか?このまま待っていても意味がないので黒龍江と対岸のロシアを眺めながら時間をつぶす。

携帯電波状況目の前がロシアなのでロシアの携帯の電波も届いている。おそらく黒龍江沿いは中国とロシアの両方の携帯電話が利用可能であろう。

寝過ごす

そして、やらかしてしまった。ついうたた寝してしまい時刻はちょうど14:00だ。やばい!急いで通りへ行くが来たのは黒河からのバスで黒河へ戻るバスは待ってもこない。すでにバスは行ってしまったようだ。

そうすると1時間後のバスに確実に乗車しないといけないので通りに張り付いて待つことにする。すると問題が発生する。自家用車で来る中国人観光客にやたらと「紀念館どこ?」「古城はどう行くの?」と聞かれるのだ。普通は地元民に道は尋ねるべきだが、よそ者が通りに立っているので黒河へ戻るバス待ちの観光客だと分かって道を聞くようだ。

15:05頃、黒河へ戻るバスがやってきた。ようやくバスに乗車して、16:00頃、黒河国際客運站に近くで下車する。運賃は8元だ。黒河国際客運站で明日の嫩江行きのチケットを購入しておく。運賃は61元で10:00発車だ。出発の準備を整えたので近くの食堂で大碗湯麺(6元/約120円)を食べる。

ユースホステルへ戻り老板娘に延泊のお願いをして宿泊費35元を支払う。夕飯は北の辺境にもあったイスラム食堂で蛋炒飯(9元/約180円)を食べる。食後はKFCが入っている華富商場のスーパーマーケット華富量販で缶ビール500ml(2.9元/約58円)を購入するが、ロシアのビールも取り扱っており気になる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 17.9元
宿泊費 35元
バス 61元 黒河→嫩江
バス 8元 愛輝→黒河
合計 151.9元

中国ロシア国境・大ウスリー島ツアー

ロシア国境の大ウスリー島へ

撫遠の日の出の時刻は03:12で滅茶苦茶早い。夏至の時は03:00が日の出の時刻で日本ではあり得ない時間だ。07:00頃、大ウスリー島(黑瞎子岛)ツアーへの準備をしていると老板娘が朝食一緒に食べようときたので老板たちと一緒に朝食を頂く。08:00頃、ユースホステルを出てバスターミナルへ向かう。

大ウスリー島ツアー

撫遠国際客運站08:15頃、撫遠国際客運站に到着。大ウスリー島行きのバスに乗車するが昨日申し込み時に受け取ったレシートを運ちゃんに見せたらチケットに交換してということで窓口に案内されるが、ちょうど昨日の申し込み時のおっちゃんがチケットの交換に追いかけてきてすぐに交換完了。ちなみにツアー代金は50元だ。

バス08:25頃、バスが発車する。大型バスに乗客は12人だが途中で団体さんを乗せてほぼ満席だ。空席が少しあるので当日でも朝早く行けば当日の申し込みも大丈夫そうな雰囲気だ。大ウスリー島までは約40kmの道のりだ。

バスチケット途中で天気が曇りから雨に変わる。涼しくても雨が降っていては困る。大ウスリー島に到着するまでに雨は止むだろうか?

参考:大ウスリー島(ロシア側)はこんな所

撫遠駅

撫遠駅08:40頃、撫遠駅に到着する。どうやら列車の到着待ちのようだ。08:50頃、県城の撫遠国際客運站→撫遠駅のバスも到着し列車の乗客は切符売場や待合室へ消えていく。

09:00頃、ハルビンからの列車が到着して乗客たちが客運站行きのバスやボリタクに乗車していく。そして、この大ウスリー島行きのバスにも乗車してくる。撫遠駅周辺は駐車場があるだけで売店や招待所とかは一切ないので速やかにバスに乗車しないと13:00ぐらいまでバスがなくボリタクだけになる。県城行きの客が多くて臨時バスがあれば別だが・・・。

09:10頃、バスが撫遠駅を出発して大ウスリー島へ向かう。この頃には雨が止み天気は曇りになる。今日のツアー客は全部で32人になった。

烏蘇鎮

ウスリー島ツアー客09:45頃、烏蘇鎮の遊覧船の船着き場に到着する。

観光フェリーここからは遊覧船で大ウスリー島を見物する事ができる。遊覧船は50元だが、どうもいまいち興味がわかないので遊覧船はパスして約30分待つ。

対岸はロシアお金持ちの中国人観光客たちを乗せて遊覧船が出航していき自分は船着き場から対岸のロシアを眺めながら待つ。

烏蘇鎮の石碑10:30頃、遊覧船が戻ってきて次の観光地の東方第一哨へ向かうが途中に烏蘇鎮の石碑があり記念撮影が始まる。

東方第一哨

東方第一哨そして、すぐ近くには東方第一哨があった。船着場から川沿いに徒歩で100-200mの距離であった。これなら待っている間に散歩していれば見つけて先に見物できたな。

東方第一哨は名前の通り最東端の哨戒所らしい。兵士が常駐はしているが特に警備しているという様子はなく観光客が自由に見物している。ここは観光用に存在しているだけで哨戒所としては機能しておらず兵士用の宿舎に思える。この様子から軍事上の本当の最東端の哨戒所は別の場所にあるような気がしてきた。10:45頃、バスに戻る。

太陽広場

太陽広場10:50頃、バスが出発して次の太陽広場へ向かう。10:55頃、太陽広場に到着する。30分の自由行動となり中国人観光客は巨大モニュメントで記念撮影。

大ウスリー島の教会

ロシア正教の教会初めは太陽広場の位置が分からなかったのだが対岸に教会があるのを見つける。ニュースで見たことのある大ウスリー島のロシア正教の教会だ。すぐ近くにはロシアと中国の哨戒所があり国境だということが分かる。

ロシア黒龍江(アムール川)の対岸にはロシアの民家や国旗が見えてロシア領だということも実感できる。

国境の石碑太陽広場には国境の石碑があり国境線沿いに位置しているということが分かる。11:20頃、土産物屋にあるトイレで用足しをしてバスへ戻る。

黒瞎子島湿地公園

11:30頃、バスが出発する。次は大ウスリー島(黑瞎子岛)へ向かう。11:40頃、烏蘇大橋を渡り大ウスリー島へ入る。大ウスリー島は中国語では黒瞎子島と表記している。黒瞎子は熊を意味しており熊が住んでいるので黒瞎子島と呼ばれている。面積は約327平方kmあり香港の約3分の1、マカオの約12倍の広さがあり西半分が中国領となっている。

黒瞎子島湿地公園11:50頃、黒瞎子島湿地公園に到着。入口ではマスコットだろうか?黒熊の像がお出迎えだ。

黒瞎子島湿地公園30分の自由行動となるが虫が多い。藪蚊やブヨの類だと思うがやたらと多い。

黒瞎子島湿地公園撫遠の県城でも藪蚊とかが多かったのだが、この辺りはもの凄い多さだ。とりあえず、湿地公園を少し散歩して終わりにする。

ロシア側の哨戒所跡公園の入口にはロシア側の哨戒所跡があり建物が残されている。立入禁止になっており外から見物する。中国とロシアの関係が悪化するとロシアの侵略行為の証拠とか言って愛国主義基地になりそうな気がするのは自分だけだろうか?

大ウスリー島の中国ロシア国境

国境のフェンス12:20頃、バスが出発。次は島の中間地点にある中露国境の石碑へ向かう。12:35頃、中露国境の石碑に到着するが目の前に有刺鉄線のフェンスが見える。

国境の石碑そして、フェンスの向こう側の草地に中国側の国境の石碑が見える。フェンスの向こう側はロシアとの緩衝地帯になっているようで観光客は入れず遠くからフェンス越しに石碑を眺めるだけであった。

辺防巡邏路近くには辺防巡邏路の石碑があり、此処から先は国境警備用の道になっているようだ。

国境警備用の道石碑から先の道は未舗装の巡回用の道があったが不用意に歩くのは危険なので眺めるだけにする。

国境のフェンス10分程度の短時間の滞在であったが国境地帯だけあって兵士が見えなくてもフェンスとかの周囲の状況を見るだけで緊張感がある。

東極宝塔

東極宝塔12:45頃、バスが出発する。3分ほどで東極宝塔に到着するが営業してらず外から眺めるだけだ。ガイドのおばちゃんは中に入ると罰金200元なので柵を越えないようにと注意を促す。で、自家用車で来ている観光客は柵を越えて記念撮影中だ。

この国境地帯に中華式の巨大な塔が建てられている。こんな辺境にこんな巨大建造物・・・。何かロシアへ対して政治的意図があるのか?

12:50頃、バスが出発する。これで観光地は全て廻り撫遠の県城へ戻る。夕方の列車に乗車する乗客がおり途中13:30頃、撫遠駅に立ち寄る。これだったらユースホステルをチェックアウトしてツアーに参加してもよかったな。列車で朝到着した客の中に、そのままバスに荷物を預けたままでツアーに参加して駅で降りた客がいたので撫遠に宿泊せずにハルビンやジャムスへ戻ることも可能だ。

14:00頃、バスターミナルの手前で下車する客がいたので一緒に下車してツアーは終了。
終日ツアーだと思っていたが半日で終了した。

撫遠にもある路線バス

1路バスちょうどバス停の前で降りたので撮影しておく。撫遠にも路線バスが走っているのだ。ユースホステルへ戻り明日の撫遠→綏化と明後日の綏化→黒河の切符を12306.cnで予約しておく。

夕飯は冷麺

冷麺夕飯は冷麺屋で冷麺(8元/約160円)を食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 10.9元
鉄道 112元 硬座 撫遠→綏化
鉄道 44元 硬座 綏化→黒河
合計 166.9元

鉄道で洛陽・関林から中国最東端駅・ロシア国境の撫遠へ

ハルビン行き準備

ビールと包子今日は洛陽から鉄道でハルビンへ向かう。09:00頃、スーパーマーケットの丹尼斯(Dennis)で食料と缶ビールを購入。近くの包子屋で1個0.5元の包子を10個購入して朝食兼昼食に食べる。で、包子を食べながら缶のコカコーラより安い公爵ビール330ml(1.4元/約28円)を飲む。朝から冷えたビールなんか飲んでダメ人間全開である。

関林駅

昼前にユースホステルをチェックアウトして青年宮のバス停から53路のバスに乗車し、龍門大道太康路口で下車して100-200mほど離れた太康路龍門大道口東のバス停から96路のバスに乗車して終点の関林駅へ向かう。運賃はそれぞれ1元の合計2元だ。

関林駅12:50頃、関林駅に到着。切符を受け取ろうと切符売場へ行くが窓口が閉まっており午後は14:30からの販売開始になっている。関林駅は列車の本数が少なく利用客が少ないので切符の販売時間が短く午前は07:20ー10:30、午後は14:30ー16:30で、その他の時間は発車30分前からの販売になっている。まあ、基本は洛陽駅を利用するから存在自体があまり知られていない関林駅はこのような状況なのだろう。

外人使用不可発券機でも、発券機は稼働しているのでネットで予約していれば受け取りは可能だ。ただし、二代身分証がないと使えないので外人には意味がない。英語での表示があるのにパスポート読み取り機能がなく外人が使えないというのはどういうことだ?ある意味でチャイナクオリティを代表している。

関林→ハルビン

14:30になり窓口が開くが最初は混んでいるので少し待ってから並ぶ。そして、今日のハルビン行きの切符を買おうとしたおっちゃんは窓口のおばちゃんの「只有站票(立ち席しかない)」の言葉を聞くと買わずに立ち去った。さすがに中国人のおっちゃんでも約30時間、2277kmを立ち席で移動というのはできないらしい。

関林→ハルビンの切符15:00頃、ようやく切符を受け取る。利用客のほとんどいない駅だが手荷物検査はしっかりやっているが、切符と身分証の確認はやっていなかった。実名制の意味なし・・・。

K1064次の行先票これから乗車する列車は、重慶北→ハルビンのK1064次で、関林16:03発、ハルビン翌日22:28着、関林→ハルビンの2277kmを30時間25分で移動、運賃は硬座で251元だ。上野-札幌1214kmの北斗星より長距離で、ある意味で難易度は高い。15:55頃、改札が始まり列車が入線してきた。乗客が少ないので乗車バトルは発生せずにホームへ移動し乗車する。

ハルビンまでカオス度高し

列車内16:03に定刻通り列車が発車する。列車内は連結部に無座の客が溢れておりカオス度が高いのと荷物棚の状況からして農民工が多い。これではハルビンまで無座というのは自殺行為だろう。関林駅でおっちゃんがハルビンまでの無座切符を購入しなかったのも納得だ。

カオス度が高いのでハルビンまで色々とイベントが発生しそうであるが遅延せずに無事到着してほしいが、このカオス度の高さですでにイベント発生ともいえるけど・・・。斜め向かいの席には肥料袋が置かれているし、持ち主のおばちゃんはこちらの席に足投げ出していたし・・・。

16:10頃、お茶のお湯を補給に給湯機へ向かうが、その道のりが遠い。同じ車両なのに通路に農民工のおっちゃんが寝ていたり、豚のおばちゃんが通路を塞いでいたり、あとはお約束の通路に足を投げ出すとかで車内の移動が大変だ。GoProとかで撮影するとかなりカオス度が伝わるのだがあいにくそのような高級な装備は持ち合わせていない。おそらく某政府はこういった光景は外国人には見られたくないのだろうが、日本では味わえないカオス度を楽しみたいという場合は最高の観光資源だろう。

おばちゃんの足が邪魔

足おばちゃんの足が邪魔や!何でこちらの席にわざわざ足を投げ出すんだ?足投げ出さないでよ。今日も中国は平常運転だが、残念なことに孔子の教えは消えていた。

ハルビンまでサバイバル列車

19:00頃、車内検札で乗務員たちが横柄な態度で乗客の切符を確認していく。日本で同じ態度で車内検札したら苦情殺到であろう。

自分の座っている席は3列席の真ん中で一番居心地の悪い席なのだが、なぜ一番居心地が悪いのかというと両脇をおサルさんが座った場合うっとうしいのとやかましいからだ。さらにこの3列席は混雑時に通路側の席におサルさんが2匹座って更に狭くなるからだ。今回は正に通路側の席におサルさん夫婦が座っており非常に狭いのと暑苦しい。通路側の席を2人で座るのは別に構わないのだが、こちらの席にはみ出て座るのは勘弁してほしい。

それとはみ出て密着するのはやめてくれ!暑苦しいのとおっさんに密着されるという精神的打撃が大きい。すでに対面のババアの足が投げ出されてこちらの席は狭くなっているのに、さらに密着されるのは拷問だ。今回の列車は距離、所要時間、車内環境の三拍子揃ったサバイバル列車だ。無事にハルビンに到着することは不可能だが、倒れずに到着できるか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 17.2元
バス 2元 路線バス
合計 19.2元

天津

早朝の列車内04:30頃に目が覚める。すでに夜が明けて外は明るいが列車内はマナーなど存在しないカオス度全開の世界で乗客の多くが疲れて燃え尽きている。通路はゴミ溜めで環境は劣悪だ。でも、朝から元気な乗客もいます。

06:00頃、天津駅に到着する。乗客の多くが下車してカオス度が低下する。でも、農民工のおっちゃんたちが乗車してきてカオス度が再上昇。天津出発後は朝食の時間帯になり給湯機前にはカップ麺を持ったおっちゃんたちが集まっている。列車内の各所ではカップ麺をすする音が鳴り響く。そして、通路では乗務員がホウキで床にポイ捨てされた空き缶やペットボトルなどを片づけている。

07:00頃、乗務員たちが横柄な態度で車内検札を始める。台湾、タイ、ベトナムと比較すると乗務員の勤務態度は劣悪だ。隣の窓際の席に座っているおサルさんが朝食のカップ麺を食べているのだが、食後にタバコを吸い始めた。デッキ以外は禁煙なのだがおサルさんには関係ないらしい。なかなかレベルの高い列車だ。

11:00頃、ウンコがしたくなったのでトイレへ行くが扉を開けると爺さんが脱糞中であった。爺さん慌てて扉を閉めるが鍵を掛けるという事は知らないようだ。恐ろしい光景を見せられてしまった。

13:00頃になると昼食にカップ麺を食べたおっちゃんたちがトランプを始めるがやかましい。というか、中国人なら麻雀だろ!農民工のおっちゃんたち金を賭けているわけでもないのに盛り上がっている。近くではガキが寝ているので少しは静かにして欲しいものだ。ガキが目を覚ますとおっちゃんたちよりやかましくなるし・・・。

瀋陽北駅

瀋陽北駅15:10頃、瀋陽北駅に到着する。ようやく東北三省の遼寧省までやってきた。農民工のおっちゃんたちがトランプでうるさかったがここでタバコを吸いに外へ行き一時静かになる。ここで乗客がかなり降りて乗車率は5割ぐらいになる。ハルビンまであと7時間の道のりだ。

夕飯は盒飯

盒飯(弁当)18:00頃に盒飯(弁当)の車内販売があり夕飯に購入。値段は10元(約200円)でコンビニ弁当をショボくした感じだ。

長春

長春駅18:50頃、長春駅に到着する。これで吉林省まで到達。黒龍江省ハルビンまでは約3時間半だ。

快速の長春-昆明の行先票停車中に隣に停車していた快速の長春-昆明の行先票を撮影。

ハルビン

ハルビン駅22:28頃、ハルビンに到着する。2277kmと約30時間半の乗り鉄が終わり河南省から黒龍江省までやって来た。久しぶりの長距離であったが倒れずに何とか到着した。

ハルビン駅前しかし、これはまだ移動の途中である。出口を出てほとんど照明のない駅前を歩いて切符売場へ。緯度が大阪と同じくらいの洛陽から北海道稚内より北のハルビンは予想外に暑い。駅前には野宿のおっちゃんとかがいてカオス度高めだ。

切符売場切符売場でそのまま20分ほど並んでネットで予約した撫遠行きの切符を受け取る。そう、このまま中国最東端の駅である撫遠へ向かう。切符を受け取り駅前のボッタクリ食堂で10元の麺を食べて待合室へ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
合計 19.2元

ハルビン→撫遠

ハルビン→撫遠の切符日付が変わり、K1227次、00:27発、運賃は124元で硬座だ。
距離970km、所要時間15時間16分の乗り鉄になる。昨日の関林→ハルビンの約30時間半を入れると45時間を越えてしまう。

乗車バトル

00:15頃、改札が始まり乗車バトルが開始される。今回は改札口の先頭を陣取ることができなかったので乗車バトルに参戦することになる。周囲には割り込みのおサルさんの他にも腹出しのタヌキもいたりと手強そうな相手ばかりだ。数匹のおサルさんに割り込みされながら何とか改札を通過してホームへ向かう。

列車内続いては荷物置き場が確保できるかである。列車に乗車して自分の席を確認するとオスブタが寝ていたので起こしてどかす。そして、バックパックを荷物棚に置くが、またオスブタが寝ていたいたので起こしてどかす。

00:27に定刻通り列車が発車する。乗車率は8割ぐらいで横になって寝ている乗客が見受けられる。外はいつの間にか雨が降っていた。撫遠の天気は大丈夫か?まあ、隣に抱き枕が似合いそうなオスブタがいるが一眠りすることにする。

日の出が3時半

夜が明けると外の景色がいつもの中国とは少し違っていた。トウモロコシ畑に山には森が広がっており、防風林もある。樹木とかを見ると北海道に近い感じだ。でも、畑の中の建物が結構ボロイので中国と分かる。日の出の時間が早朝03:35ぐらいで早く、かなり東に来ているのが実感できる。03:00ぐらいで明るくなり始めるので朝が早いとしかいいようがない。

列車内は途中駅からの乗客でほぼ満席でカオス度が高い。でも、ゴミのポイ捨てが少ないので、まだかなりマナーはマシな方だ。でも、床に痰を吐くおサルさんがいるから大して変わらないかな?

07:50頃、ジャムス(佳木斯)に到着する。ジャムスは黒龍江省東部最大の都市で交通の要衝である。ここで半分以上の乗客が下車する。

13:00頃、前進鎮の近くまでやってきた。すでに北海道より北にいるのだが、この辺りでは稲作が行われており夏の気候は稲作ができるほど温暖なようだ。

13:20頃、前進鎮に到着する。前進鎮は以前の終点で2011年まで中国最東端駅だった。2008年に訪れたときと比べ駅前は発展していたが終着駅から途中駅になってしまったので価値は大幅に低下している。前進鎮を発車すると乗車している車両の乗客は自分を含め4人だけになった。撫遠までの利用客はほとんどいないようだ。

中国稲作最北限?

水田撫遠までは水田が広がっており大穀倉地帯となって中国の重要な食糧供給源として機能しているようだ。日本稲作最北限の北海道遠別より北の北緯48度で稲作が行われているのには驚きだ。

中国最東端駅・撫遠

撫遠15:41頃、ハルビンから約15時間掛けて中国最東端の撫遠に到着する。

瀋陽-撫遠の行先票ようやく乗り鉄が終わった。

撫遠駅-バスターミナルのバスロンリープラネット東北によれば駅から県城までは9kmぐらい離れており路線バスはなく、県城のバスターミナルと駅をバスが1日2本運行されているので、それに乗らないとボリタクになってしまう。駅を出るとバスターミナル行きのバスが停車しているというか路線バスで使われている奴じゃないか!路線バス無いと書いてあっても見た目が路線バスじゃないか!

県城まで5元でっかく5元と表示されており、そのまま乗車する。乗車するとバスは1日2本ではなく3本になっており、撫遠駅行きは08:30、12:30、15:00の3本だ。

時刻表とツアー案内そして、大ウスリー島へのツアーも1人50元でバスターミナル発で毎日やっていた。

撫遠バスターミナル客が集まってバスで撫遠の県城まで移動する。運賃は5元で所要時間約20分、16:10頃、バスターミナルに到着する。バスターミナルでツアーの受付をやっていたので明日の大ウスリー島へのツアーを申し込んでおく。1人50元で08:20に集合ということである。

撫遠はロシアとの国境の町で見所は撫遠の東約40kmの所にある大ウスリー島だ。黒龍江(アムール川)にある島で長年領土問題があったが2008年に国境線が確定して島の中に国境線がある。

撫遠時刻表あとはバスの運賃時刻表を確認しておく。

撫遠運賃表

撫遠運賃表国境の辺境地帯なのでバスの本数は少ない。

撫遠一路向東青年旅舍16:15頃、バスターミナルからeLongで予約しておいたユースホステルの撫遠一路向東青年旅舍(抚远一路向东青年旅舍)へ向かう。

撫遠一路向東青年旅舍16:30頃に到着し外人お断りかの心配があったが、外国人OKの宿であったので1泊35元の4人ドミトリーに2泊する。

辺境でも地上げ屋

地上げ屋と戦闘中夕飯を食べに外へ出かけるが撫遠の街は国境の町なので建物が新しく開発が進んでいるように見えるが通り沿いには、このような古い建物もあったりする。

地上げ屋と戦闘中数年前まではかなりの田舎であったことを伺わせるが、ここも再開発で不動産業者がチンピラ雇って追い出しをしているようだ。こういった立退き問題は中国各地で発生していると言っても過言ではない。ここは少なくても3年以上追い出しの嫌がらせを受けているようだ。

兵役逃れ防止横断幕あと、この横断幕は兵役逃れするなと言っている。このような横断幕があるということは兵役逃れが深刻なのかもしれない。

冷麺

冷麺夕飯は東北名物の冷麺(10元/約200円)を食べる。

黒龍江(アムール川)食後はイミグレーションの撫遠口岸へ行き黒龍江(アムール川)と対岸のロシアを見物。

犬肉湯熱麺

犬肉湯熱麺冷麺だけだと物足りなかったので別の店で犬肉湯熱麺(狗肉汤热面)(10元/約200円)を食べる。犬のだしがしっかりとれたスープで旨い。でも、冷麺の方が美味かったな。

公安の宿訪問

19:00頃、老板娘が登記するからパスポート貸してときたので登記に行く。しかし、オンラインでパスポートの登記をあまりしたことが無いようで老板を呼んで登記しようとするが老板もあまりやったことがないようで派出所に電話して公安に来てもらう事になる。

しばらくすると公安が2人到着。1人は撮影係でビデオカメラを回してパスポートやこちらとの質問のやりとりを撮影。「ハメ撮りの監督かよ?」と思ったがツッコミはやめておく。もう一人は職務質問担当でどこから来た、何しに来た、次はどこへ行く、いつ帰る等色々質問してくる。

というか、ここまで旅行以外に何しに来るんだよ?ビザの有効期限ギリギリまでいるとか答えると面倒なことになるのでロンリープラネット東北を見せながら当り障りのない答えをしながら説明をする。ガチガチの定番観光地を答えると却って怪しまれるので調兵山の蒸汽機車博覧園とか微妙なところを答えると老板が公安にどんな観光地かの追加の説明をしてくれ何とか理解してくれた。

公安の撮影タイムが終わり引き上げるが、老板たちにはオンライン登記の説明はしていない。説明しなきゃ来た意味ないだろ!今度は老板娘がオンライン登記と格闘する。20:00頃、一緒に項目を埋めて何とか登記完了となる。

20:30頃、派出所から電話が掛かってきて老板が色々と質問に答えるというか、パスポート番号とかオンラインで登記した内容を電話で再度確認しておりオンライン登記の意味があるのか?というか、アンタたちさっき来てパスポート確認していただろうが!何のためにビデオカメラまで回しているんだよ?

で、老板も面倒なようで明後日の朝にはバスで黒河へ移動するとか答えている。本当は鉄道で移動なのだが・・・。こうして公安の面倒な問い合わせに老板は答えていた。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18元
宿泊費 70元 1泊35元×2
バス 5元 撫遠駅→バスターミナル
大ウスリー島ツアー 50元
合計 143元