虫にやられてチャルチャン行き準備
07:30頃に起床するが足がかゆい。虫にやられた。ホータン(和田)の交通賓館最悪だ。朝から雨が降っており、天気予報を確認したらホータンの天気は小雨で、東のニヤ(民豊)も小雨になっている。この天気だとホータン河へ行っても意味ないしな・・・。それにニヤも駄目だな。晴れていなければシルクロードの雰囲気が出ないな。ニヤの東のバインゴリン・モンゴル自治州のチャルチャン(且末)は天気が砂嵐のようだ。ホータンにもう一泊とかはあり得ないので、このままシルクロード西域南道を東へ進む。要するにタクラマカン砂漠の南側を東へ進むということだ。
ということで07:50頃、東バスターミナルの東郊客運站へ向かうが、先に和田公路客運中心のバスの時刻表を確認しておく。
カシュガル行きのバスが多く、ウルムチ、コルラ、トルファンなど長距離バスが発車しているのが確認できた。運賃表もあったのだが窓口のおばちゃんに因縁付けられそうなのでやめておく。
101路のバスでも行けるが30分ほど歩いて、08:40頃、東郊客運站に到着。
時刻表を確認するとチラ(策勒)、ケリヤ(于田)、ニヤ、チャルチャンなどホータンから東へのバスが発車している。
ホータンから西域南道を一番東へ行くのはチャルチャン行きのバスなのでチャルチャン行きのチケットを購入する。運賃は124元で発車は11:00だ。購入時はもちろんパスポート必須だ。
和田公路客運中心の交通賓館へ戻り出発準備を始める。トイレへ行きウンコしようとしたら中華カレーだかウイグルカレーが便器に山盛りになっている。扉のないところではおっちゃんが脱糞中だし、モップを洗う蛇口ではウイグル族のおっちゃんが顔を洗っている真っ最中だ。恐ろしい衛生環境のトイレだ。トイレの水道では恐ろしくて手が洗えないので多少マシな洗濯場の水道で手を洗う。さすが21世紀の世界を牽引する経済大国の中国だ。小日本の常識を覆す衛生概念である。
バスでチャルチャンへ
09:50頃、交通賓館をチェックアウトして、10:20頃、東バスターミナルの東郊客運站に到着する。チャルチャン行きのバスに乗車して出発を待つ。10分遅れの11:10にバスが発車する。乗車率は5割程度であまり需要がない路線なのだろうか?まあ、途中で客を乗せながら走るから徐々に混雑するだろう。
まだ水がほとんど流れていないホータン河を越えて、これからチャルチャンまで608kmの道のりを約10時間かけてタクラマカン砂漠の南を東へと走る。11:45頃、検問で停車して車掌が乗客の身分証を回収するが自分だけ対象外で何も無し。検問といっても外国人はどうでもよいらしい。ISの工作員が潜入していたらどうするんだ?
13:15頃、チラ(策勒)県の策勒客運站に到着し小休憩となる。天気は小雨で涼しく灼熱のタクラマカン砂漠のイメージとはかけ離れた天気である。新たに客を乗せて13:20頃に出発する。14:00頃、ケリヤ(于田)の県境だろうか?検問で身分証確認がある。公安は自動小銃を携帯しており警備は厳重そうだがパスポートはちゃんと確認せずに返却。どうやら外人には用はないらしい。
14:40頃、ケリヤ(于田)客運站に到着して昼休憩となる。昼休憩の間にチケット売場でケリヤ(于田)のバスの時刻表を確認しておく。
15:20頃、バスに乗車して発車を待つ。15:30頃、バスが出発するが乗客の人数確認とかはちゃんとしていないので、そのまま置き去りにされる可能性あり。
ニヤ(民豊)との県境だろうか?16:50頃、検問で全員降ろされ公安が身分証を回収して登記する。ここではパスポートもちゃんと登記している様子。全員の身分証が返却され、17:00頃、バスが出発する。県境を越えたようで、この先は標識の表示は民豊県になっている。17:15頃、ニヤのバスターミナル民豊県客運站に到着するが乗降客なしですぐに発車する。
19:15頃、ホータン地区からバインゴリン・モンゴル自治州に入る。最初の集落になる三八団(蘇塘鎮)の蘇塘派出所で検問が行われており全員下車する。乗客は身分証を端末に読み込ませたら公安に預けて処理が終わるまでバスで待機となる。で、自分はパスポートを公安に渡したら待たされる。漢族のボスの公安がどこかへ電話して問い合わせている。その間は小雨の降る肌寒い屋外で待機だ。電話が終わり問題なしで「行っていいよ」となる。19:32に全員の身分証が戻りバスが発車する。チャルチャンまではあと約140kmの道のりだ。
チャルチャンで再び彷徨う
21:30頃、且末客運站に到着する。約10時間半かけてチャルチャンに到着だ。チャルチャンは前漢の頃に且末国と小宛国がありシルクロード西域南道の要衝でもあった。ロンリープラネット・シルクロードによればチャルチャンは人口の7割がウイグル族ということだ。
そして、チャルチャンはホータン玉の主要産地でホータン玉の7割がチャルチャン産を占めているとある。チャルチャンはバインゴリン・モンゴル自治州に属するのにホータン玉というのは産地偽装ではないのか?まあ、ホータン河流域では玉は取り尽くされているともいわれているので、チャルチャンの玉をホータン玉として高額で売り飛ばして儲けるということか?ある意味で中国らしいな。
さて、チャルチャンでの宿探しをしないといけない。交通賓館はホータンみたいに豚小屋だと困るので、まずは他の賓館を探す。バスターミナルは街の南側にあるので通りを北へ向かえば街の中心だ。場所が場所だけに外人お断りの宿ばかりというのは分かりきっているので招待所や旅社は外して、そこそこ良さそうな賓館から当たっていくことにする。
しかし、4件当たって全て撃沈する。過剰なネオンで建物の新しい賓館ですら外人お断りであった。チャルチャンの宿探しは手強く、結局は交通賓館を目指す。22:50頃、バスターミナルの交通賓館に到着する。部屋は標準間で1泊108元だ。
豚小屋を覚悟していたが設備は古めであるがそこそこちゃんとしておりホータンの交通賓館とは天と地の差だ。
これなら初めから交通賓館にしておけばよかった。寝床を確保したので23:10頃、夜食を食べに出かける。明日はチャルクリク(若羌)へ移動だ。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 16元 | |
宿泊費 | 108元 | |
バス | 124元 | ホータン→チャルチャン |
合計 | 248元 |
チャルチャン→チャルクリク
07:30頃に起床する。外は雨が降っている。天気予報を確認するとチャルチャン(且末)の天気は雨のようだ。今日も天気の悪い中の移動になりそうだ。08:00頃、敷地内の且末客運站へ行く。すでにバスのチケットを購入しようとする客が2人ほどいた。窓口のおばちゃんが端末を立ち上げてチケットの販売準備をするが、公安が来ていないとかの理由で販売ができない。
先に来ていた客が今日のホータン行きのチケットを買おうとしていたが、すでに売り切れであった。チャルクリク(若羌)行きはチケットはあるということで販売開始を待つというか、公安が来ないと販売できないってどういうことだ?別に来なくても販売できるのでは?
販売開始を待っているとホータン行きの客たちがタクシーで行くため人数を集めている。1台1000元でチャーターになり4人集めて1人250元でホータンへ行くようだ。しばらくすると人数集まったようで表のタクシーに荷物を積み込んで出発していった。
08:45頃、チケット販売が始まりチャルクリク(若羌)行きチケットを購入する。運賃は61元で10:00発車だ。購入時にパスポート情報を入力するのだが、ほとんどのバスターミナルでは手作業の入力が面倒なので未入力や一部というかほとんど省略されるのだが、且末ではちゃんと入力していた。公安が厳しいのか?
09:30頃、交通賓館をチェックアウトして、そのままバスターミナルへ行くがチケット売場は大混雑している。チケットを買えなかったホータン行きの客か?
バスに乗車しようとすると再前列の自分の席にウイグル族のおっちゃんが座っている。チケットを見せてどくようにお願いするが、「看不清楚」「随便座」とかいってどこうとしないので、しつこく言っていたら逆ギレしてようやくどいた。ウイグル語で何か言っているけど・・・。ウイグル語じゃ分からないし!おそらく「小日本死ねや」とか言っているのか?もしかしたら「漢族の犬」かもしれないな。何とか席を確保して発車を待つ。
5分遅れの10:05にバスが発車するが、ウイグル族の運ちゃん人数確認とかせずに出発する。乗客の管理はしていないようだ。バスの乗車率は5割ほどで乗客の9割がウイグル族のようだ。チャルチョンからチャルクリクまでの道のりは約280kmで所要時間は約5時間と見込んでいるが、果たして予定通りに運行されるか?中国なので期待できないけど・・・。
シルクロード西域南道の国道315号を東へと走る。国道315号はチャルクリクを抜けて青海省西寧へと続くので昨日から道路標識には西寧2500km、1900kmなどの表示がある。
そして、あることに気がつく。バスのスピードメーターが凄いことになっている。メーターが壊れており常に左右に揺れている。80km/hくらいで走っているのに40km/hだったり、130km/hになったり、0km/hや振り切れているときもある。やはり中国は凄い。日本では車検に通らないようなバスが普通に走っている。さすがチャイナクオリティだ。12:25頃、チャルクリク→チャルチャンのバスとすれ違い、チャルチャンとチャルクリクの県境を越える。
チャルクリク(若羌)
13:45頃、バスターミナルの若羌客運站に到着する。かなり飛ばしていたので予定より1時間早く4時間でチャルクリク(若羌)到着だ。まずはバスの時刻表を確認する。
ウルムチ、コルラが主要路線だが青海省方面の依呑布拉克へのバスもある。ただし、依呑布拉克で1泊してバスを乗り継いで花土溝へ行かなければならないが・・・。
今日の宿はQunarで予約しておいた龍都商務快捷賓館だ。さすがにホータンみたいにまた外人お断りということはないと思うが、とりあえずバスターミナルから南へ歩く。3分ほど歩いて13:55頃に龍都商務快捷賓館に到着する。
ちょっと建物古そうだが、まずはレセプションへ。外国人お断りか心配であったが大丈夫であった。予約しておいた部屋は2人部屋の特価房で1泊108元だ。パスポートをお姉ちゃんに渡してオンライン登記してもらうがパスポートの登記は慣れていないようでパスポートは後で返却ということで部屋へ行く。
部屋は窓なしであったが設備はそこそこよい。エアコン、IPテレビ、電気ケトル、電話がある。
トイレ・シャワーはちゃんと掃除しており結構広い。建物の外見は古かったが部屋は問題なかった。15:00頃、レセプションから内線電話がかかってきて、昨日の宿を聞かれる。問題が発生しており、昨日宿泊した且末の交通賓館がオンライン登記でチェックアウトの処理をしておらず、オンライン登記ができないということであった。新疆ウイグル自治区のオンライン登記のシステムは管理が厳しいようだ。
15:30頃、バスターミナルで明日のコルラ行きのチケットを購入する。運賃は94元だ。依呑布拉克行きのバスで青海省との境界まで行きバスを乗り継いで青海省花土溝へ抜けることも考えたが近隣のアスベスト鉱山からの汚染が厳しそうなので、やはりコルラへ向かうことにした。
楼蘭博物館
16:00頃、楼蘭博物館を訪れる。名前の通り楼蘭遺跡と米蘭遺跡に関する展示をメインにしている県の博物館で遺跡から出土したミイラの展示がおすすめだ。入場料は無料でパスポートが必要だ。
それと楼蘭博物館には若羌県文物局があり、楼蘭遺跡へ行く場合は、ここで手続きをすることになる。外国人は手続き費10000元や車両、宿泊施設などの費用を納めることになるが、これは旅行会社を通して手続きをすることになる。さらにロンリープラネット・シルクロードによれば県旅游局が設立した若羌県第一秘境旅行社が楼蘭博物館内にあり楼蘭遺跡への手配を行っている。
夕方に炒飯を食べるが油がやたらと多いなと思ったら夜に下痢ピーピーになる。大量の油にあたったようだ。おそらく中国で大量に出回っている下水油を使用していた可能性がある。大人しく麺屋で牛肉麺にしておけばよかった。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 10元 | |
宿泊費 | 108元 | |
バス | 61元 | チャルチャン(且末)→チャルクリク(若羌) |
バス | 94元 | チャルクリク(若羌)→コルラ |
合計 | 273元 |
チャルクリク→コルラ
09:40頃、賓館をチェックアウトする。200mほど歩いて若羌客運站に到着する。手荷物のX線検査を済ませてバスへ。すでにバスが待機しており発車を待つ。
09:45頃、改札が始まりチケットと身分証の確認が行われバスに乗車する。しかし、座席指定にも関わらず勝手に他人の席に座るおサルさんが続出する。おかげで小競り合いが発生するし・・・。チケットに印字された漢字や数字ぐらい読めるはずなのだが・・・。乗客の中に服を着たおサルさんが紛れ込んでいると困る。
10:00に定刻通りバスが発車して、コルラまでは約6時間の道のりだ。今回のバスは久々にちゃんとした大型バスだ。シルクロード西域南道をずっとボロバスだったので非常に快適だ。ただし、イベントなしで無事コルラに到着するかは謎だ。まあ、今日の移動でシルクロード西域南道から天山南路のコルラに到着すればタクラマカン砂漠1周が完了だ。16:30頃、コルラ入口の交通警察で身分証登記がある。車掌が身分証を全員の回収していくがパスポートはいらないようで自分だけ何もなし。
コルラ
17:10頃、コルラの巴州客運站に到着する。約7時間でコルラに到着した。
まずはバスの時刻表を確認する。長距離はウルムチへの路線が主力で、他にもクチャ、チャルクリクへのバスも多い。近郊の路線だと和静や輪台が多いようだ。
バスの状況は確認したのでコルラ駅へ向かう。直線距離で約5km離れているが街の状況確認もかねて歩いていく。駅へのバスもあるはずなのだがバス停を見落としたようだ。通りを歩いていると武装した公安が3人1組で巡回しているのをよく見かける。どうもコルラの警備は厳しい。
コルラ唯一のユースホステル
19:10頃、コルラ駅の駅前通りの新華路までやってきた。ロンリープラネット・シルクロードによれば、この辺りにコルラ唯一のユースホステルがある。青年旅社の看板を見つけるが建物はかなり古く、何やらやばそうな雰囲気が・・・。まあ、とにかく入口を探さなければ。
隣の自動車修理工場の門に看板があり入口になっていた。19:20頃、龍行青年旅社に到着する。
部屋は6人ドミトリーで1泊40元だ。シャワーは無く、トイレは桶で水を流すやつだ。ユースホステルというより招待所で、かなり上級者向けだ。で、宿泊登記をしなければならないのだがお姉ちゃんがパスポートのオンライン登記のやり方を知らないので老板が戻ってきてからということになる。
そして、老板が戻ってきてオンライン登記をするのだが、老板は駅員の制服を着ている。何と老板はコルラ駅の駅員であった。どうやら副業でユースホステルを経営しているようだ。そして、老板の話によればコルラは外国人が宿泊できる宿が少ないそうだが、新彊ウイグル自治区全体にいえることだろう。で、ここは設備は古いが、恐らくコルラ最安の外国人OKの宿だ。でも、老板は規制が厳しい中でどうやって外国人OKの営業許可を取ったのだ?公安局か工商局にコネがあるのか?それと、老板はNHKのシルクロードがお気に入りのようで、楼蘭遺跡にも行ったりする強者である。
宿泊登記が終わったのでインターネットで予約購入しておいた明日の西安行きの切符を受け取りにコルラ駅へ行く。コルラ駅の切符売場は易者から離れたところにあり、切符売場へ入るだけでも手荷物検査と身分証確認があり警備が厳重である。窓口が2つしか開いておらず20分ほど並んで切符を受け取る。夕飯は駅近くのイスラム食堂で清湯牛肉麺(8元/約160円)を食べる。
食後に駅周辺を散歩するがコルラ駅からバスターミナルの巴州客運站への路線バスが出ているのが確認できた。26路の州客運站が巴州客運站になる。
中国ではトルコも敵対国家
宿へ戻るが階段にはウイグル族を標的にしたひげ禁止とかのポスターがはられている。よく見ると月のマークとTurkeyとデザインされたTシャツも禁止になっている。これは中国がトルコを敵対国家としているようだ。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 12元 | |
宿泊費 | 40元 | |
鉄道 | 507.5元 | 硬臥 コルラ→西安 |
合計 | 559.5元 |