青海省ダライ・ラマの故郷へ潜入

チベット文化圏旅行記2016

大雨で遅れ

05:30頃、目が覚める。中衛を過ぎた所で蘭州まで約200kmの場所まで来たが列車が停車したまま動かない。この先の大雨で足止めを喰らっていた。既に2時間の遅れが発生しているようだ。06:00頃、列車が動き始める。天気の悪い中を列車が走るが遅れを取り戻すことは出来ないだろう。

12:30頃、軍用トラックなどの輸送列車に遭遇。

黄河を渡り蘭州が近づいてきた。

13:00頃、蘭州駅に到着。ほぼ全ての乗客が下車して、自分一人で1両占領となる。乗務員の会話から前後の車両の乗客を合わせ蘭州西まで乗客3人のみのようだ。全体だともう少しいるのだろうな。

蘭州駅での停車中にネットで高速鉄道の蘭州西→西寧の切符を購入しようとしたが西寧行きは夜の列車にならないと切符がない。こういう場合は途中までの切符を購入して車内精算に持ち込むしかない。ということで西寧の一駅手前の楽都南までの切符を購入。列車に大きな遅れが発生すると乗り換えが難しく切符購入のタイミングが難しい。

蘭州西駅

13:30に蘭州駅を発車して、13:49、250分遅れに蘭州西駅に到着。

電光掲示板に250分遅れと表示されているが4時間10分も遅れるとは・・・。

まずは切符売場へ移動して楽都南までの切符を受け取る。しかし、最新の高速鉄道対応の駅舎なのに窓口に群れが・・・。甘粛省の省都である蘭州の最新駅でなぜ一列に並んでいないのだ?最新設備なのに利用客はおサルさんが多い。

蘭州西駅の待合室は巨大の一言である。まだ駅舎の本格運用に入っておらず列車の本数が少ないので利用客が少なく空いている。

蘭州西→西寧

今回乗車するのは蘭州西→西寧のD2735次である。購入してある切符は蘭州西→楽都南、席が二等座で運賃40.5元だ。楽都南→西寧は車内精算して、終点の西寧まで乗り鉄という作戦だ。

14:53に改札が始まる。ホームへ向かうが何故か皆混雑しているエスカレーターへ進んでいく。階段の方が空いているのにどういうことだ?ホームでは既に列車が待機中である。

今回はCRH5Gでの編成で最高速度250km/hだ。

車内は2635次の出稼ぎ列車とは別世界だ。定刻通り15:08に扉が閉まり発車したと思ったら動かないぞ。7分遅れの15:15に発車する。

202km/hまで速度を出すが250Km/hは出さず。蘭新鉄路第二双線は250km/hまでの対応なのだが?

車内精算で西寧へ

16:00頃、ぼちぼち車内精算の補票をしようと思い端末を持った乗務員を探す。ちょうど乗務員の兄ちゃんが補票をしているのを見つけて声をかける。楽都南→西寧まで19.5元になる。車内精算なので内訳は運賃17.5元、手続費2元となる。これで西寧まで行けるようになり無事に補票作戦成功である。

楽都南駅を過ぎると最高速度を217km/hまで上げてきた。それでも、CRH5G本来の性能は最高速度250km/hなのでまだ余力がある。消化不良だな。

西寧駅

16:39に遅れて西寧駅に到着。地下通路を通り駅の路線バスターミナルへ移動。

バス停はこんな感じで乗車バトル中。お約束の展開だな。

なぜ一列に並べない?

17:00頃、36路のバスに乗車、運賃は1元。

河湟記憶青年旅舍

17:25頃、Qunar.comで予約しておいた河湟記憶青年旅舍(河湟记忆青年旅舍)に到着。外人OK宿ということであるがチベット関連で大人の事情を抱える西寧は公安が厳しくて本当に外人OKかは分からない。とりあえず大師兄と呼ばれている老板にパスポートを渡すとPCに情報入力し始める。外人OKであったが公安が厳しいので情報入力に時間が掛かる。やはり外人を泊める場合は公安に色々と言われているのだろう。

今回の部屋は1泊35元の8人ドミトリーに4泊する。8人野郎ドミで部屋の鍵はない。ドミトリーは狭いが各ベッドに照明とコンセントありだ。それと小型ロッカーもあり、Wi-Fiも使用可能だ。共用のトイレ・シャワーは特に問題なし。トイレの水はちゃんと流れるし、シャワーは熱いお湯がしっかり出る。予想以上に良さそうだ。

西寧の本屋

85路のバスで西寧の中心街になる大十字へ向かう。五中と西門のバス停が西寧の中心街になる。西寧書城へ行ってみるがロンリープラネット青海は古いのしか置いていない。

新華書店は19:00で閉店になっていた。明日出直すか。

白菜羊肉拌麺

夕飯はイスラム食堂で白菜羊肉拌麺(13元/約221円)を食べる。お馴染みの中華版スパゲッティだが今回の店は無料で麺大盛りOKである。貧乏人にはありがたい。今回は麺と具材が別々で出てきた。

麺に白菜と羊肉の炒め物を掛けておいしく頂きます。

牛肉拉麺

バスで宿近くまで戻るがまた腹が減ってきた。宿の近くのイスラム食堂で牛肉拉麺(7元/約119円)を2回めの夕飯で食べる。定番の麺料理だが牛肉入ってないよ!いや、牛肉のかけらが数個あった。インフレで牛肉減らさないと7元でやっていけないようだ。これなら牛肉無しでいいのでは?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
宿泊費 140元 1泊35元×4
鉄道 40.5元 二等座 蘭州西→楽都南
鉄道 19.5元 無座 楽都南→西寧
バス 3元 路線バス
合計 223元

ロンリープラネット青海

朝から雨で完全に遠出不可能。午前中に85路のバスで西寧の中心街になる大十字へ向かう。運賃1元で五中のバス停で下車。

昨日は閉店で入れなかった新華書店へ。ロンリープラネット青海は6月に発行された2016年版が置いてあった。新華書店は定価で店員の態度が悪いので本当は買いたくないのだが、アマゾン中国だと定価より安く買えるが北京からの発送だったので西寧まで4日かかるので今回は仕方なく新華書店で購入。

ロンリープラネット青海(59元/約1003円)は購入できたが相変わらず接客は・・・。小売業で書籍販売をしているというより愚民どもに教養を持たせるために販売してやっているいう感じだ。おまけに外は雨が降っているのに袋とかカバーは無しで書籍をそのままお持ち帰りである。この本屋はよく潰れないなと思ってしまう。雨降っているので85路のバスで速やかに帰る。

炮仗麺

昼食はイスラム食堂で炮仗麺(12元/約204円)を食べる。青海省の名物麺料理で、炮仗は爆竹を意味して短めの麺を爆竹に例えている。スープ無しの麺に煮込んだ数種類の野菜が載っている。

八一路客運站

夕方に八一路客運站にやって来た。西寧駅前に新バスターミナルの西寧汽車客運中心が出来たので去年と比べるとかなり空いている感じだ。運行するバスの本数も変わってしまったので時刻表がなくなっていた。バスターミナル近くのスーパーマーケットで食料を調達。列車やバスでの非常食として飴を多めに購入しておく。

牛肉麺

夕飯はイスラム食堂で牛肉麺(7元/約119円)を食べる。定番の麺料理だが牛肉のかけらが数個あるだけ。スープは清湯で透き通っている。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 39.8元
バス 2元 路線バス
書籍 59元 ロンリープラネット青海
合計 100.8元

西寧汽車中心站

08:30頃、36路のバスに乗車して終点の西寧駅へ移動。

09:05頃、西寧駅前広場東の新バスターミナルの西寧汽車中心站に到着。時刻表は電光掲示板で表示されているが撮影困難であった。時刻表はqh.bus365.comで検索可能なので問題は少ないだろう。

玉樹、ゴルムド、祁連、大武、共和、同仁など青海省各地へのバスから蘭州、西安、許昌など省外への長距離バスも多数運行されている。青海湖への旅游バスもある。

窓口は長蛇の列で1時間コースで並ぶつもりでないといけない。当日のチケット購入は自殺行為なので、遅くても前日にはチケット購入をしないと行けない。自動券売機だと1週間先まで購入可能なので窓口も同様と思われる。券売機は糞なのでパスポートには未対応なので外人は利用不可。09:45頃、明後日の祁連行きチケットを購入。購入時は身分証必要なし、バスは08:15発、運賃は58元。

西寧→大通

そのまま駅前広場西の公交汽車站で大通行きバスに乗車。隣にはダライ・ラマの故郷である平安行きバスも停車中。10:00頃、大通行きバスが発車、運賃は6元。

11:45頃、大通の中心街で下車する。大通を訪れた場合、普通は街のすぐ東の老爺山を登るのだが、自分は老爺山へ行かず西へと歩く。

今日の目的地は明長城遺址になる。街も中心にも標識はあるので実際に長城は存在しているのだろう。

明長城遺址公園

町外れの線路を越えると牌坊が見えてきた。ここが明長城遺址公園になり山の上を目指す。

山を途中まで登ると老爺山と建設バブル真っ最中の大通の街が一望できる。

12:40頃、山腹に土塁が見えてきた。これが明長城遺址ー大通段になる。

青海省にも明代の万里の長城が現存しているのだ。西寧近郊の万里の長城は明代中頃の嘉靖25年(1546)に建設が始まり西寧兵備副使の王継芳、周京などの官吏が建設の指揮をし、隆慶元年、隆慶6年、万暦元年、万暦2年、万暦24年(1596)に大規模な工事が行われ51年間掛けて西寧近郊の万里の長城が完成する。

その後、西寧近郊の万里の長城は清代に2度修復工事が行われている。「西寧府新志・建置」によれば雍正10年、乾隆10年に修復されている。万里の長城は清代には放棄されたと思っていたが、青海省では西寧防衛に必要だったようだ。

現在残っている明長城遺址ー大通段は明代の万里の長城で最も標高の高い所に位置しており、50.245kmが現存している。

万里の長城は文化財保護の観点から周辺に柵が設けられ立入禁止になっている部分が多くなっている。ここも柵があるのだが一部にまだ柵がない所があり抜け道になっている。ただ柵のない部分も塞がれるのは時間の問題だ。

山の上を通る万里の長城は観光用に整備されておらず明代の姿を留めている。

山の上に伸びる万里の長城は遠くに伸びており絶景とも言える。13:30頃、雨が降ってきたので明長城を離れる。14:10頃、老爺山までやってきた。入口のすぐ近くに大通→西寧のバス乗り場がある。ただ新バスターミナルが建設中らしく今後移転の可能性ありだ。14:15頃、西寧行きバスが発車、運賃は6元。15:45頃、西寧駅近くで全員降ろされる。

茄子炒肉蓋麺

夕飯は近くの麺屋へ。

茄子炒肉蓋麺(14元/約238円)を注文。麺の上にナスと牛肉の炒め物が載っている。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 14元
バス 2元 路線バス
バス 6元 西寧→大通
バス 6元 大通→西寧
合計 28元

西寧→平安

今日の西寧は朝から天気は晴れで遠出にはちょうど良さそうだ。宿を出て15分ほど歩くと八一路客運站に着く。途中おっさんやオバハンが道端で唾を吐いている。いつもの光景であるが西寧は女性の痰吐きや唾吐きに遭遇する確率が北京や上海と違い格段に高い。青海省の省都であってもおサルさんが大量に生息しているようだ。本来は文明国である中国がこのような野生の王国のはずはないのだが・・・。

07:30頃、八一路客運站の交差点から平安行きのバスに乗車。西寧-平安のバスはこの交差点が起点だったのだが西寧駅前に西寧汽車中心站が出来た影響で西寧駅前の公交汽車站が出発地点に変更となり、八一路客運站の交差点は途中の乗り場になっていた。平安までの運賃は5元でバスはノロノロ運転で客を乗せながら平安へと向かう。平安と言えばチベットの非常に徳の高い高僧の生まれ故郷だ。

08:35頃、平安に到着。平安驛駅前で降ろされる。駅前広場の中国銀行前から石灰窯(石灰窑)行きのバスが出ていたのだが、西寧行きバスの出発点に変わっている。石灰窯(石灰窑)から戻ってきたバスが駅前で客を降ろしているのは確認できたが乗車地点が見つからない。(帰ってきてから道路向かいになっていたことが判明)

周辺を歩いて探すが見つからないので、西寧方向へ歩いて戻り高速の入口付近で待っていると石灰窯(石灰窑)行きのバスが来た。10:00頃、石灰窯(石灰窑)行きのバスに乗車、紅崖村路口まで運賃は5元に値上がっていた。

ダライ・ラマ生家

11:00頃、標高約2600mの紅崖村路口で下車して橋を渡り坂道を上っていく。バスは更に奥の下河灘へと走っていった。

去年、地元民が通っていた抜け道からタクツェル(紅崖村)へ向かう。

急カーブの所からそのまま崖の方へ歩いて行く。

ここから細い地元民用の道があるので登っていく。

道を踏み外すとあの世行きなので要注意だ。

ひたすら登っていきます。

登っているとこういった景色が見られる。
山の中で遠くにチョルテンが見える。

11:30頃、抜け道から道路へ出る。抜け道は道路を歩くより10分は短縮できていると思う。

道路を歩くこと数分でダライ・ラマの故郷タクツェル(紅崖村)が見えてきた。11:40頃、標高約2800mのダライ・ラマ生家に到着。言わずと知れたチベット仏教最高指導者であるダライ・ラマ14世の生誕地である。土田舎の村なのだが電柱には何故か監視カメラが・・・。

過去2回訪れた時は門が堅く閉ざされていたのだが今回は何と門が開いているではないか!これは好機到来と考え中へ入る。

1回目訪問:青海省チベット文化圏旅行記2014夏4

2回目訪問:シルクロード旅行記2015その1

内部は家というよりチベット仏教の寺院といった感じだ。

これなんか個人宅というより完全に寺ではないか!

立派なマニ車もあります。奥の本殿からおっちゃんが出てきたので見物できるか聞いてみたらダメだった。「警察来的时候太麻烦」(警察来た時厄介)というので退散する。

やはり非開放区なのか?ダライ・ラマの故郷だから大人の事情で外国人には来てほしくないのか?その割にはダライ・ラマ生家は原型を留めないほど立派に改装されているようだが・・・。まあ、分かるように村の入口に外人お断りの看板でも立てといて欲しいな。

そういえば、あのおっちゃんはダライ・ラマ生家の鍵を持っていたという事は隣に住むダライ・ラマの甥の家族という事かな?

参考記事:ダライ・ラマ14世の生家を当局が「改修」、原形とどめず

このまま帰るのも勿体ないので裏からダライ・ラマ生家を見物。隣がダライ・ラマの甥の家になる。

これはタクツェルから見える風景。天気が良いと青空が広がっている。

11:55頃、標高約2800mのタクツェル(紅崖村)を出る。

再び地元民用の道を通り道を下っていく。

12:30頃、標高約2600mの紅崖村路口に戻ってきた。ちょうど遠くでバスのクラクションが鳴るのが聞こえたので、もうじき平安へ戻るバスが来るようだ。

1分ぐらいするとバスが来たので乗車する。平安までの運賃は5元。13:35頃、平安に戻ってきた。終点の平安驛駅前で降ろされるが、ここで新事実が判明。石灰窯(石灰窑)行きのバスを降りると、その場で新たな乗客が乗車している。そう今までの終点がそのまま出発地点になっていたのだ。要するに今まで駅前の中国銀行の前が出発地点だったのが、道路向かいの平安区中医医院の前になっていただけであった。

これが以前の出発地点の中国銀行前。西寧行きバスの出発点に変わっている。

こちらが中国銀行の道路向かいの平安区中医医院。

こんな感じでバスが待機中であった。灯台下暗しであった。

西葫芦炒肉蓋麺

遅めの昼食で駅前のイスラム食堂で西葫芦炒肉蓋麺(10元/約170円)を食べる。

道路陥没

14:15頃、西寧行きバスに乗車、運賃は5元。15:15頃、八一路客運站で下車する。宿へ戻る途中で道路が陥没しているところがあった。中国では道路陥没はよく見かけるが周囲を封鎖するとかはしない。一応カラーコーンみたいなのを置いているが、これではあまり意味は無いな。

擀拌麺

夕飯は近くの蘭州拉麺の店で擀拌麺(10元/約170円)を食べる。中華版スパゲッティで野菜と牛肉の炒め物が載っている。

擀拌麺を食べているとイベント発生。今日はいつものガキが小便とかの奴ではない。中国人の兄ちゃん2人組がイスラム教徒の蘭州拉麺の店で猪肉麺を注文している。猪肉麺と言っても猪ではない。中国語で猪肉は豚肉のことだ!

イスラム教ではブタは不浄の動物で禁忌とされている。当然ながら蘭州拉麺の店で豚肉は扱っていない。なのに、豚肉拉麺を注文とはアラーもビックリであろう。中国ではイスラム教がアルコールと豚肉は禁止というのは教えられていないようだ。これでは民族宗教問題が燻ぶるわけだ。中国人の兄ちゃん2人組が店から出て行くと店のおばちゃんたちは文句を言っていた。中国にISが侵入すると真っ先にこの手の中国人が血祭りにあげられそうだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
バス 5元 西寧→平安
バス 5元 平安→西寧
バス 5元 平安→紅崖村路口
バス 5元 紅崖村路口→平安
合計 40元

東チベット・四川省新都橋(ゾンシャプ) 居里寺・鳥葬台

四川省旅行記2016春

理塘(リタン)→新都橋(ゾンシャプ)

05:40頃、起床し出発準備を整える。今日は理塘(リタン)から康定の西にある新都橋(ゾンシャプ)へ移動する。06:30頃、ユースホステルをチェックアウトというか勝手に出て行く。この時間は皆まだ寝ているのでベッドのシーツとかを片付けて勝手に出て行く方式だ。6泊したが6人ドミトリーを1人での占領となった。

既に夜は明けて明るくなっておりボコボコの道路でも足下は安心だ。バスターミナルまでの道には白タクの運ちゃんたちが客引き中で、康定、成都、甘孜と各方面がある。

06:40頃、バスターミナルの理塘(リタン)汽車站に到着。ちょうど06:30発の康定行きのバスが発車していく。自分は次の07:00発の康定行きのバスに乗車する。

この康定行きのバスで新都橋(ゾンシャプ)へ向かう。理塘(リタン)から新都橋(ゾンシャプ)まで208kmの道のりになり、運賃は68元だ。

発車までの間にスマホで今日の宿の予約をしておく。Qunar.comで高原紅国際青年旅舍を2泊予約、ここはYHA Chinaの加盟店で会員料金ドミトリー1泊22.5元だが、今回はQunar.comの特価で20元があった。
予約時に支払いを済ませ予約完了。

発車時間が近くなると乗客が集まってくるが隣のおっさんがおサルさんで頻繁に痰吐きをしている。今日も中国絶好調!発車時刻の07:00を過ぎるが遅れている乗客を待って、07:21に発車する。通常なら遅れた客は置いて行かれるのだが、このバスの運ちゃんはかなり優しい。

標高約3900mの理塘(リタン)を離れ国道318号を走り標高約4300mの峠を越えて、まずは雅江を目指す。

10:00頃、雅江の手前の雅江驛站でトイレ休憩。巴塘、新龍、稲城行きのバスが休憩していた。標高約2800mになり理塘(リタン)から約1000m下りたことになる。10:15頃、バスが発車する。新都橋(ゾンシャプ)まではあと67kmのようだ。

10:22頃、雅江を通過する。11:55頃、新都橋鎮の北の入口で乗客が10人ぐらい下車する。
自分はもう少し先の南の入口まで乗車だ。12:00頃、新都橋大橋を過ぎた三叉路でバスを降りる。標高約3900mの理塘から標高約3500mの新都橋に到着。新都橋鎮の南の入口から入り道なりに北へと歩く。

高原紅国際青年旅舍

12:10頃、高原紅国際青年旅舍(高原红国际青年旅舍/Gao Yuan Hong International Youth Hostel)に到着。レセプションには誰もいないので誰か来るのを待つ。昼休憩かな?しばらくすると老板が工具を持ってやってきた。どうやら何か工事していたようだ。

既に支払い済みなので登記はすぐに終了。今回予約した部屋は6人ドミトリーで本来はYHA Chinaの会員料金で1泊22.5元だが、Qunar.comの特価で1泊20元だ。2泊するので40元になるが、貯めておいたキャッシュバックを使い実質0元になる。老板に6人ドミトリーに案内されるはずが3人部屋になった。老板曰く、まだこの時期は旅行シーズンではないので宿泊客が少ないとのこと。なので、同じ料金でそのまま3人部屋にグレードアップになった。

トイレ・シャワー付き部屋で、ベッドにはコンセント、電気毛布がある。あと電気ケトルもある。

新都橋(ゾンシャプ)

13:00頃、新都橋(ゾンシャプ)の調査に出発。道を北へ歩き橋を渡ると新都橋(ゾンシャプ)鎮の街中に入る。更に進むと再び橋が見えてくる。

街中心の橋近くには白タクが集結しており、康定、甘孜、丹巴、塔公、理塘への白タクが待機している。

13:25頃、新都橋鎮の北までやってくると四川省甘孜監獄を発見する。どうやら、ここが甘孜チベット族自治州の刑務所という事になる。田舎とはいえ新都橋(ゾンシャプ)鎮の中心部だぞ!どんな囚人が服役しているのだろうか?窃盗などの他に地理的に考えてダライ・ラマ関連もいるのかな?

13:40頃、街中(甘孜監獄近く)で見つけたチベット人の食堂で遅めの昼食に大肉麺(12元/約216円)を食べる。

街の中心部にバス停を発見する。康定-塔公のバスが走っているのか?

新都橋のチベット仏教寺院

14:25頃、新都橋(ゾンシャプ)の西にある嘎旭弘法顕密講修院(嘎旭弘法显密讲修院)にやってきた。

ここはチベット仏教の寺院であるが僧侶たちの学校でもあるようだ。寺の歴史とかは不明だ。奥の大殿は僧侶たちが読経中だったので内部には入れず。

寺の裏ではヤクが放牧中だ。

喧嘩しているヤクもいた。

15:20頃、康定-塔公の路線バスに遭遇する。路線バスは本当に走っているようだが問題は運行本数だ。明日、新都橋(ゾンシャプ)の南にある居里寺へ行く際に路線バスに遭遇すれば運行本数の予想がつくかもしれない。16:00頃、ユースホステルに戻る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
合計 12元

新都橋

08:00頃、ユースホステルを出て国道318号を南へ歩いていく。理塘や巴塘での経験からして、この時期の東チベットの天気は午前中が晴れ、午後に雲が出てきて雨や雪というパターンだ。おそらく今日は午前中の天気は快晴、午後は曇りという具合かな?

8時台は朝一で康定を出発した色達、甘孜、新龍などのバスが新都橋を通過していく。成都発チベットの林芝行きのバスともすれ違う。

08:35頃、瓦澤郷(瓦泽乡)に入り国道318号から居里寺への道へ入る。ここから約3kmの道のりになる。

途中に標識があり一応整備途中かな?

川沿いに歩いていくと居里村に入る。

のどかな村なのだがゴミのポイ捨てが酷い。

清流にも容赦なくゴミのポイ捨てがされている。がっかりする光景だ。

居里寺

09:45頃、居里寺に到着。入場料15元なのだが入場券売場には誰もおらず。まあ、中の僧侶に聞けば入場券売ってくれるだろう。

で、境内へ入ると入場券販売の僧侶がやってきた。観光客見つけたら売りに来る方式のようだ。

入場券を買ったので遠慮なく見物させてもらいます。

まずは外から本殿を撮影。

続いて本殿内部と思ったら扉が閉まっている。

でも、2Fへの階段は上れるので階段を上る。薄暗い本殿2Fには壁画があるが、この辺は新しい。

屋上からは境内が一望できる。

階段を下りると、ちょうど本殿の扉に鍵を掛けている老僧がいたので中を見物できるか聞いてみたらOKで扉を開けてくれた。ついでに写真撮影OKか聞いてみたら壁画と仏像はNGだが、それ以外はOKとかなり親切だ。ほとんどの寺は内部撮影NGだからな。

で、老僧に本殿を案内してもらうが、老僧が「700年以上前の壁画がある」と扉になっていた新しい壁画を開くと700年以上前の壁画が出現する。老僧に案内してもらわなければ気づかなかった壁画だ。

続いて本尊の所を案内してもらうとパンチェン・ラマの写真があり、老僧が「真ん中が前のパンチェン・ラマで、右が新しいパンチェン・ラマ」と説明してくれた。新しいパンチェン・ラマとは中国政府が指名した偽パンチェン・ラマの事である。本物のパンチェン・ラマはダライ・ラマが指名したが中国政府に連れ去られた。

そして、東チベットではどこの寺にもダライ・ラマの写真があるはずなのだが見あたらないので聞いてみるとダライ・ラマの写真はないとのこと。まあ、どこかに隠しているのだろうけど・・・。偽パンチェン・ラマの写真がある時点で中国政府の締め付けが厳しいのかもしれない。

さらに老僧と話していると、居里寺には80歳以上の活仏がいるそうなのだが寺には不在で別の所にいるということであった。なぜ不在なんだ?

鳥葬台


そして、老僧に鳥葬台の場所を教えてもらい、お礼を言って向かう。寺の裏手の集落を過ぎるとタルチョがたくさんある場所に出た。

ハンマーが置かれた台があり、これが鳥葬台だ。入場券の裏には「千年天葬台」とあるので、居里寺の鳥葬台は千年以上の歴史があるようだ。

このハンマーが多くの人骨を砕いて鳥達が骨片を食べるのだろう。

鳥葬台からは民家が見える。今まで見てきた鳥葬台とは違い民家にこれほど近いのは初めてだ。100-200m坂を下れば人が住んでいるのだ。鳥葬台にはナイフとハンマーが置かれている。理塘では斧で骨を砕いていたが、居里寺はハンマーで骨を砕くようだ。11:00頃、鳥葬台を離れる。

地元のチベット人と一緒に寺の外周をコルラしてから帰ろうと思ったが、寺の裏まで来たら更に奥に寺が見える。見つけてしまったので川沿いに谷の奥へ歩いていく。

結構な斜面の上に寺が建てられている。

そして、寺に到着。ここも居里寺の一部で僧侶たちがいた。ここは奥の院といった感じかな?

12:30頃、居里寺を離れ来た道を戻る。空に少しづつ雲が出てきた。やはり午後は曇りかな?

約3km歩いて13:20頃、国道318号まで戻ってきた。ここから国道318号を康定方向へ約3km歩く。途中で徒歩でラサを目指す徒歩族と呼ばれる旅行者たちとすれ違う。

徒歩族には理塘や巴塘でも見かけており、皆ラサを目指しているのだろう。

木雅白塔

康定、新都橋、九龍の三叉路までやってきた。三叉路のすぐ近くに木雅白塔がある。14:00頃、木雅白塔に到着。見成塔とも呼ばれている大チョルテンだ。この大チョルテンは居里寺が管理している。

14:30頃、木雅白塔を離れ国道318号を新都橋方向へ約6km歩く。15:05頃、国道318号と居里寺の分かれ道まで戻ってきた。新都橋まで約3kmだ。ひたすら国道318号を歩いて行く。

そして、ラサを目指すチャリダー達にも遭遇する。おそらく中国で流行っているのは自転車でラサを目指すことだろう。それだけチャリダー軍団に各地で遭遇する。

15:30頃、昨日の塔公→康定の路線バスとすれ違う。どうやら15:00-15:20に新都橋を通過するようだ。

15:50頃、ユースホステルに戻ってきた。

雑醤麺


夕飯は15分ほど歩いて街まで食べに行く。食堂で雑醤麺(12元/約216円)を唐辛子無しで注文。スープは醤油系で濃くも薄くもなくだ。理塘や巴塘だと麺は15元するが、康定や新都橋は12元が相場のようだ。

食後は超市で雪花ビール500ml(5元/約90円)を購入。どこ行っても雪花や青島ばかりでつまらない。もっと地ビールを扱って欲しいな。

白タクの集結場所で康定までの運賃を聞くと1人40元ということであった。とりあえず参考にしておこう。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 17元
居里寺 15元
合計 32元

朝の新都橋

07:45頃、新都橋鎮が一望できる小山の上に来た。

08:00頃になると朝一の康定からのバスが次々と新都橋を通過していく。おそらく康定→塔公の路線バスも朝の時間帯に通りそうなので監視してみる。

08:40頃、塔公→康定の路線バスが新都橋を通過する。塔公を08:00頃に出発か?康定からでなく塔公からの路線バスが通過とは予想外だ。そうすると康定からの路線バスは何時頃通過だろうか?乗客が結構いるようなので新都橋からだと座れない可能性が高いな。

10:40頃、康定→塔公の路線バスが新都橋を通過する。康定を08:00ー08:30あたりに出発か?

10:55頃、ユースホステルに戻る。ぼちぼち各地から康定へ向かうバスが新都橋を通過し始める時間だ。11:20頃、ユースホステルをチェックアウトする。

新都橋→康定

11:30頃、国道318号に出て、ちょうど理塘→康定のバスが来たので乗車する。理塘を朝一番発車のバスであろう。運賃は30元だ。11:40頃、昼休憩になる。

駐車場にトラックが駐車しているが積み荷をよく見てみると・・・。

ドナドナ中の犬たちで子犬ではなく成犬ばかりだ。東チベットなのでチベタン・マスティフかなと思ったが普通の雑種のようだ。犬たちの扱いからしてペットとしての出荷ではなさそうだ。となると、やはり食用・・・。きっと犬鍋として美味しく食べられるのだろうか?愛犬家卒倒の光景である。

12:10頃、バスが出発する。12:50頃、峠を越える。あとは康定まで下るだけになる。

康定に戻ってきた

13:45頃、康定汽車站に到着。まずは明日の成都行きのチケットを購入しなければならないのだが、実は今日の夕方の成都(新南門気車站)がまだ残っている。でも、無理して成都へ行っても22:00頃に到着だろう。急ぐ必要はない。

康定→成都のバスは一般的には新南門気車站が終着のバスターミナルになる。でも、今回はちょっと迷った。武侯祠と火車北站(成都駅)のどちらにしようかと・・・。1日1本だけの武侯祠行きも面白そうだが、今回は火車北站(成都駅)にしておく。ちょうど成都の公交ICカードの残額がないので、成都駅の路線バスターミナルでチャージしておく。康定→成都の運賃は137元、出発は06:00だ。

明日の成都行きのチケットは確保したので次は今日の寝床だ。まあ、バスターミナルから徒歩2分の定番宿である康定貢嘎国際青年旅舍(康定贡嘎国际青年旅舍/KangdingKonkaInternationalYouthHostel)しか選択肢はないけど・・・。

予約していなかったけど8人ドミトリーを余裕で確保。1泊30元(会員料金)で13日ぶりに同じドミトリーに帰ってきた。

牛肉包子とバター茶

15:45頃、早めの夕飯にチベット料理の店へ行く。

時間が中途半端なので客は自分一人のみだ。

今回の店はメニュー表があったので地元民以外に対しても商売する気があるようだ。チベット語と中国語で表記されているので問題なし。

今回は牛肉包子(20元/約360円)と酥油茶(15元/約270円)を注文する。牛肉包子はヤク肉を使った包子で、お好みで唐辛子をつけて食べる。

酥油茶はバター茶でポットに入っておりかなり量がある。量的には3人ぐらいで飲むのがちょうどよいだろう。1人だったので飲むのに苦労した。明日は早朝出発なので早く寝よう。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 35元
宿泊費 30元 1泊30元×1
バス 30元 新都橋→康定
バス 137元 康定→成都
合計 232元

東チベット・四川省理塘(リタン) 鳥葬台・白塔公園

四川省旅行記2016春

巴塘(バタン)→理塘(リタン)

04:50頃、起床する。昨日バスターミナルで05:30から理塘行きチケット販売とか言っていたが成都、康定のバスに余りがあればの話だろうからないだろうな。それに窓口のおばちゃんは理塘70元とか白タクより高い運賃言っていたし。

とりあえず夜が明けてから白タクで理塘へ行こう。ということで、もう一度寝る。07:00頃、再び起床して、07:35頃、白タク集結場所のバスターミナル前へ行くが、途中で運ちゃんたちが芒康、理塘、成都、康定、ラサと声をかけてくる。

理塘までは昨日の調査通り1人60元なので白タクに乗車。客が7人集まれば出発になるが現在は自分一人なので運ちゃんは再び客集めに街の中へ。1時間で客が集まればいい方かな?

08:05頃、運ちゃんが客6人連れてきた。思ったより早く客が集まり出発する。今日は標高約2500mの巴塘から標高約4700mの峠を越えて標高約3900mの理塘へ向かう。理塘到着は昼過ぎかな?

車内はチベタン音楽が流れ巴塘が地元の運ちゃんはノリノリで爆走中である。客はチベット人5人、中国人1人、小日本1匹の合計6人と1匹だ。標高3700mを越えると辺りは雪景色に変わる。

チベット人のおっちゃんがタバコを吸い始め、中国人のおっちゃんにもタバコを配る。タバコを吸い終えるとチベット人のおっちゃんは吸い殻を雪山へポイ捨て。そして、09:27頃、中国人もタバコの吸い殻を外へポイ捨てする。

中国って自由ですね!某党を批判すると行方不明になるけど大自然の中へタバコのポイ捨てはOKなようです。中国人が中国の大自然を破壊する自由を行使しているということか?でも、ここってチベットのカムだよな・・・。

09:30頃、国道318号の標高4000m以上の地点を東へ走る。標高約4200mを走行中に放牧中のヤクに遭遇。雪が降る中でもヤクは元気そうだ。あれだけ長い毛があるから寒さは平気なのだろう。

理塘(リタン)到着

10:45頃、標高約3900mの雪が降る理塘に到着する。2時間40分ほどで思ったよりも早く理塘に到着した。ここで運ちゃんに60元支払うが、客によって50元だったり、60元だったりしている。値切れば50元か?それとも地元民料金?運ちゃんは昼食後に客集めて巴塘へ帰るそうだ。

理塘的夏天国際青年旅舍

バスターミナル近くで降ろしてもらったので5分ほど歩いて、10:50頃、理塘的夏天国際青年旅舍(理塘的夏天国际青年旅舍/Litang Summer International Youth Hostel)に到着。約2年ぶりになるがレセプションが道路に面した場所に変わっていた。ここは以前シャワー屋の看板が掛かっていたのだが改装したようだ。

今回はyhachina.comで予約しており1泊30元(会員料金)のドミトリーに6泊する。予約時に一部支払い済みなので残金を支払う。6人ドミトリーはベッドにコンセント、照明、小物を置く台、電気毛布が付いており寒さ対策は万全だ。Wi-Fiも問題なく繋がる。共用のトイレ・シャワーは許容範囲内。屋上は洗濯物が干せるようになっている。

1Fの共用スペースはこんな感じ。

理塘のバス情報

11:50頃、バスターミナルの理塘汽車站を訪れるが白タクの運ちゃん達が康定、成都と声をかけてくる。さっき理塘に到着したばかりなのだが・・・。

とりあえず時刻表と運賃表を確認。理塘始発のバスは康定行きだけで、06:30、07:00、07:30の3本だけだ。

稲城、巴塘などは途中からの乗車になるので席が空いていれば乗車という話になる。相当運が良くないと席は空いていないので通常は白タクになる。

12:10頃、街の西にある白塔公園にやってきた。ダライ・ラマの写真を確認して地元民と一緒にコルラする。

奶湯麺

12:30頃、昼食に奶湯麺(15元/約255円)を食べる。奶湯麺は四川省邛崃市の名物麺料理で、豚骨、豚足などを煮込んでスープを作る。スープが牛乳のように白くなるので奶湯の名がついた。日本の豚骨ラーメンに近い感じだが、それほど白濁しておらず味は塩ラーメンのような感じだ。店によってスープの濁り具合が違うのだろう。

食後に街中を歩いているとやたらと人口密度が高くなってるところがある。よく見ると冬虫夏草の取引が行われていた。もう理塘は冬虫夏草が採れる時期のようだ。

大肉麺

雪が降って寒いので夕飯は近くの食堂で大肉麺(15元/約255円)を食べる。店に入ったら老板に一発で日本人だと見破られた。理塘は田舎だが外国人が多く訪れているだけのことはあり地元民は外人慣れしている。

ユースホテルへ戻ると断水している。シャワーのお湯は出るのだが心配なので今日はシャワー無しで寝ることにする。トイレの水が流れないので、気を利かせて洗面器にシャワーのお湯入れてすぐに流せるようにしておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 30元
宿泊費 162元 1泊30元×6
白タク 60元 巴塘→理塘
合計 252元

朝からウンコ山盛り

昨日の夕方から断水しているのだが、シャワーのお湯は屋上のタンクに貯められているのでシャワーだけは使える。なので、トイレで流す水も洗面器を使えば問題ない。しかし、朝のウンコしにトイレへ行くと既に中華カレー山盛り地獄絵図が展開されていた。昨晩、気を利かせて洗面器にシャワーのお湯入れてウンコ流せるように準備しておいたが、洗面器には冷たくなった水が残ったまま。

ある意味で期待を裏切らない中国だ。中国では気を利かせても無駄である。小さな親切は中国には不要なようだ。中国に必要なのは賄賂か。ウンコ流せよ!

仕方ないので自分が中華カレーを流してトイレをきれいにしておく。で、洗面器に流す水を準備してから、やっと自分のウンコの番だ。自分はやり逃げせずにウンコ流しておきます。昼までには断水は復旧するかな?

ダライ・ラマ7世の生家

08:45頃、理塘(リタン)の鳥葬台へ向かう。ネットで調べて大体の場所は分かっている。街の北西にあるタルチョがたくさんある所だ。まずはタルチョ目指して歩く。

09:00頃、途中、街中でダライ・ラマ7世の生家に寄っていく。生家といっても現在は寺になっており僧侶が修行している。

本殿を見物していくが内部は暗く静かな雰囲気が漂う。

本殿にはご禁制のダライ・ラマの大きな写真が堂々と飾られていた。

しかも、ダライ・ラマの写真が本尊になっている。脇にはパンチェン・ラマの写真もあります。

理塘の鳥葬台

09:20頃、街の外れまでやってきた。遠くにタルチョが見えるので、あそこが理塘(リタン)の鳥葬台だろう。雪の中を鳥葬台へ向かって歩いていくと欧米人とすれ違う。やはり、あそこが鳥葬台か。

でも、欧米人が帰っているという事は今日の鳥葬は終わったようだ。ネットで調べた情報によれば理塘(リタン)の鳥葬は月、水、金の07:30頃からのようで早く終わってしまうようだ。

09:40頃、鳥葬台に到着。もう鳥葬は終わって誰もいない。

周囲を調査してみるが遺体の解体場所がどこなのかは分からない。でも、周辺の丘には鳥たちがいるので近くなのは間違いない。見つかったのは香を焚く敬香台ぐらいだ。

10:15頃、車が集まってきた。10:30頃には僧侶まで到着する。鳥葬は終わったはずだが?とりあえず様子を窺うが丘の上にいる鳥たちに餌を投げているのが見える。丘の上から人が降りてきたので近づいてみると、チベット人のおっちゃんが小川でゴム手袋を洗っている。どうやら鳥葬をやっていたようだ。

しかし、遺体を運んでいる様子はなかったのだが?それに解体している様子も見えなかったし・・・。でも、投げていた餌は肉片ということだよな。子供の遺体なら手早く解体して鳥たちに食べさせることも可能だな。

丘に近づくと斧やナイフが散乱している。どうやら、ここが鳥葬で遺体を解体する場所のようだ。理塘(リタン)の鳥葬は朝だけでなく時間差でも行うようだな。これは観光客対策か?丘の上へ登ると地元民のチベット人の兄ちゃん2人組が籠を担いでいる。冬虫夏草でも探しに来たのか?

丘の上からは理塘周辺の山々が一望できる。眺めは非常によい。そして、下で何やら僧侶たちと一緒の兄ちゃんが呼んでいる。でも、自分を呼んでいるのか?丘の上には地元民の兄ちゃん2人いるしな・・・。兄ちゃんが丘を登ってきて下へ降りるようにいってきた。どうやら丘から降りて欲しいようだ。地元民の兄ちゃんたちも丘を降りる。

理塘の鳥葬が始まる

丘の中腹ではダンボール箱から遺体が取り出された。子供の遺体だ。これから鳥葬が行われるから呼んでいたのか!チベット人の兄ちゃんの話では遠方から運ばれてきた遺体ということで時間が遅くなったという事だ。

11:30頃、鳥葬が始まる。見物人は自分一人で他に観光客はいない。残りは僧侶や遺体解体の職人などの関係者だけだ。とりあえず、どこが見物OKの場所か分からないので僧侶たちの近くから鳥葬を見物する。遺体の解体が終わるが、ラルンガル・ゴンパとは違い鳥たちは降りてこない。鳥たちは丘の上で様子を窺っている。

12:00頃、鳥たちが子供の遺体の上空を飛び始めた。そして、僧侶たちが敬香台で読経を始める。12:07頃、鳥たちが一斉に遺体のある丘の中腹に飛んできた。そして、鳥たちのお食事になるが、ラルンガル・ゴンパの鳥とは違い数が少なく食いつきが良くないので食べ終わるまで時間がかかる。

鳥たちをずっと見ているとチベット人の兄ちゃんが声をかけてきた。中国人でなく外人というのは分かっていたようで何処から来たか聞いてきた。日本から来たことを言うと「ダライ・ラマ見たことあるか?」「中国好きか?」などきわどい質問をしてくる。
周囲には中国人はいないので本音で質問してくる。そして、「自分はダライ・ラマの弟子で中国嫌い」と公安に聞かれたら行方不明になることを堂々といっている。分かってはいたけど堂々と言われるとね・・・。

12:21頃、放牧されているヤクが乱入して解体された肉を食べ始める。

すぐに職人たちがやって来て追い払われる。理塘のヤクは雑食なのか・・・。どうやら、鳥葬ではヤクお断りのようだ。

12:27頃、遺体が細かく捌かれ鳥たちへ投げられる。鳥たちの食いつきはかなりよい。そして、関係者たちが帰り始めている。

12:39頃、斧で頭蓋骨を割られる。他の残った骨も集められ斧で砕かれ鳥たちへ。僧侶たちの読経が周囲に響く。細かく砕かれた骨を鳥たちが食べていく。13:01頃、鳥葬が終わる。

次の鳥葬が始まる

と思ったら、新たな遺体が運び込まれており、ダンボール箱から遺体が出され鳥葬が始まる。今度は大人の遺体だ。風に乗って死臭が漂う。解体中の遺体の近くには既に鳥たちが集まっている。

13:25頃、解体が終わったようで職人が丘を降りてくる。しかし、鳥たちは遺体に食いつこうとしない。近くで様子を窺うだけだ。再び職人が丘を登り遺体を斧で解体する。

13:45頃、解体された手足が鳥たちに投げられると一斉に食いついてくる。理塘(リタン)の鳥たちは細かく食べやすくないと食いつかないようだ。

14:05頃、職人が頭蓋骨などを念入りに砕いて鳥たちに最後の食事の用意をする。遺体を入れていた木箱が片づけられていき、鳥葬がまもなく終わるようだが、放牧中のヤクが肉食べに乱入してきたので地元民が追い払っている。

14:25頃、全ての骨を砕き終わり鳥たちが一斉に食べ始める。職人たちが丘から引き上げてきて鳥葬が終了した。

雑醤麺

15:10頃、理塘(リタン)の県城へ戻り、食堂で雑醤麺(15元/約270円)を食べる。

食後にケサル広場の前を通るがバス停ができている。理塘(リタン)にも路線バスが走るようだ。ユースホステルへ戻ると昨夕からの断水は復旧していたが、今度は停電だ。日本では考えられない事態だが中国の田舎では停電、断水はいつもの事なので、「あー、またか!」となってしまう。

青椒土豆絲蓋麺

夕飯を食べにバスターミナル前のイスラム食堂へ行く。自分の知る限りでは理塘で唯一のイスラム食堂だ。今回は青椒土豆絲蓋麺(15元/約255円)を食べる。

で、会計を済ませて受け取ったお釣りにこんな紙幣が・・・。「共産党に8000万人殺された」というスタンプが押されている。色々と大人の事情があるようだな。

17:30頃、ユースホステルへ戻ると今度は停電だけでなく断水までしている。停電しているからポンプも止まっているということね。18:00頃、停電と断水が復旧する。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 30元
合計 30元

白塔公園

09:45頃、白塔公園を訪れる。ここは理塘(リタン)の定番観光地だ。

今日は天気が良いのでコルラしているチベット人が多い。

大チョルテンの所にはダライ・ラマの写真が健在だ。

大チョルテンと巨大マニ車を囲むように公園内にはマニ車が置かれており地元民がコルラをしている。ここは地元のチベット人がほとんどで中国人はほとんどいないのでチベットの雰囲気が味わえる貴重な場所だ。巨大マニ車を地元民と一緒に回して、11:00頃、白塔公園を離れる。

鳥葬台

11:20頃、鳥葬台にやってきた。
今日は鳥葬がなく誰もいない。

いるのは放牧されているヤクと上空を飛んでいる鳥ぐらいだ。今日は誰もいないので鳥葬台をじっくり見てみる。

昨日の鳥葬で出た砕かれた人骨が散らばっている。他の場所にも骨片があるので以前の残りなのだろう。

周囲には斧やナイフ、ハサミが放置されており次の鳥葬で遺体解体に使われるのだろう。昼頃、鳥葬台を離れる。

長青春科爾寺

12:30頃、長青春科爾寺に到着する。長青春科爾寺は理塘寺、リタン・ゴンパとも呼ばれているチベット仏教寺院だ。2014年に訪れた長青春科爾寺は大殿がまだ建設中で各所に資材が置かれ観光には適していない状態だ。

正面左の建物だけが内部を見物することができた。撮影禁止だけど・・・。

で、屋上からは理塘の街を望むことができる。遠くの雪山も見えて景色は良い。

13:30頃、昼食に香菇肉絲炒飯(15元/約255円)を食べる。椎茸と挽肉が入った炒飯だ。

ちなみに理塘では炒飯、麺類は15元が相場になる。成都より5割ぐらい高いかな。

夕飯はチベット料理の店へ行く。東チベットにいながらチベット料理を食べていないので、今更ながらチベット料理を食べてみる。

今回は2014年にも利用したチベット料理の店で咖喱牦牛肉飯(25元/約425円)を食べる。直訳するとカレーヤク飯になるが、長粒種のご飯に薄いカレースープとヤクの肉がかけられている。25元もする高級料理だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 40元
合計 40元

連休は避難生活

今日は5月1日、中国は労働節の連休になり民族大移動が始まった。
基本的に観光地は人民の海になるので、この時期は田舎で大人しくしているのが上策だ。幸い理塘(リタン)は本格的な観光シーズンではないので平和に過ごせそうだ。ただ、夏になるとラサへ向かうチャリダー軍団が押し寄せてくるので一気に賑やかになる。

10:50頃、長青春科爾寺(リタン・ゴンパ)にやってきた。すると寺の門前に2路の路線バスが停車しているではないか!まだ、運行していないと思っていたが運行していた。
ネットでは2016年4月27日から運行開始ってあったけど初めて見た。

ちゃんとバス停もあるのだが理塘(リタン)の街は小さいのでバスに乗らなくても用は足りる。

今日はリタン・ゴンパの巡礼路を通り寺の裏へ向かう。地元民のチベット人と一緒に寺の外周をコルラする。

標高約4000mになるので巡礼路を少し登るだけで息が上がる。途中、後ろを振り返ると理塘(リタン)の街が見える。

更に巡礼路を進んでいくが普段からリタン・ゴンパをコルラしているチベット人は全く息が上がっていない。

ようやく巡礼路を登り終わるところまでやって来た。後ろからはチベット人のおばちゃん達が登ってきて追い抜いていく。おばちゃんたちの体力が完全に上だ。

11:20頃、リタン・ゴンパの裏手までやってきた。理塘(リタン)の街が一望できる。

こちらは息が上がって動けないが、地元民は悠々と巡礼路の坂を下っていく。

少し休んでからリタン・ゴンパの裏山を少し登る。山を登るとリタン・ゴンパ、理塘(リタン)の街、雪山が見える絶景になる。リタン・ゴンパの裏山を越えると遊牧民がテントを張って放牧していたりするのだが、今回は山越えはやめておく。

13:00頃、ユースホステルへ戻り近くの商店へ食料買い出しに向かいインスタントラーメンを6個買っておく。1個3元なのだが大都市なら1個2.5元が相場だ。田舎なので輸送費とかがかさむのだろう。食料を買ったので明日の夕方までユースホステルに籠ろう。籠っている間に悪臭を放つ靴を洗って屋上で乾かしておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18元
合計 18元

土豆包子

朝から天気が良い。日差しが強く昨日洗った靴が思ったより早く乾きそうだ。昼頃に靴が乾いたので外へ出られる。

昼食はバスターミナル近くのチベット料理の店へ。1件目はメニュー表なくて包子だけとかいうやる気のない店だったので別の店へ。2件目はメニュー表あったけど、何故かメニュー表は野菜と一緒に冷蔵庫の中に保管されていた。値段は出ていなかったので、おばちゃんに聞いて土豆包子(2元/約34円)を5個注文。

土豆包子は簡単にいえば肉まんの具材がジャガイモになっている奴だ。中国の土豆包子とは違ってクロワッサンみたいな形をしている。

食後はケサル王広場へ行ってみる。チベット人の居住地ではケサル王の像が広場によくある。でも、いつ毛沢東像にされてしまうか心配だ。

広場近くの超市で沙棘飲料(5元/約120円)を購入。四川省アバ・チベット族チャン族自治州で生産された特産品のようだ。沙棘はサジーとも呼ばれ健康食品として注目されているらしい。

それと青稞酒(6元/約102円)も購入。チベット自治区ラサで生産されて酒でチベット産青稞を原材料に使用している。

牛肉麺块

夕飯は近くのチベット料理店へ。自分の知る限りではバスターミナルとユースホステル周辺で最もやる気のあるチベット料理店だ。英語、中国語、チベット語のメニュー表がある、お湯出してくる、客も入っているので一番まともだ。

今回は牛肉麺块(20元/約340円)を食べる。英語だとTibetan Local Noodleと表記されていた。麺はラーメンのように細くするのではなく、四角に伸ばしてちぎった麺だ。具材は白菜、トマト、ヤク肉が入っている。スープは野菜や肉を煮込んで作っていると思われる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 41元
合計 41元

新都橋行きのチケット購入

08:35頃、明日のチケットを買うために理塘汽車站にやってきた。08:30営業開始で既に一人先客がいたので並ぶ。そして、チベット人のおっさんが割り込んでくるので後ろへ並ばせる。長年の共産党支配の成果によりチベット人が愚民と化している。ダライ・ラマ不在だと、ここまで愚民になってしまうのか?

さて、明日の新都橋行きのチケットを購入する。販売システムはオンライン化されておらずチケットは手書きだ。康定行きの07:00発のバスで新都橋まで行く。新都橋までは運賃68元だ。チケットを購入したのでケサル王広場へ向かう。途中、冬虫夏草の売人たちが集結している場所を通る。

08:50頃、ケサル王広場にやってきた。青海省玉樹のケサル王像に比べれば小さいが理塘のケサル王像も立派だ。

広場にもザルを持った冬虫夏草の売人たちが集まり取引をしている。

09:00頃、ダライ・ラマ7世の生家にやってきた。地元民が集まりお祈りしていた。

鳥葬台へ向かうが途中の道はゴミだらけで、この先に鳥葬台があるなんて初めての人は思わないだろう。まあ、鳥葬台もゴミだらけなんだけどね。

鳥葬台の奥へ

09:40頃、鳥葬台にやってきた。今日は鳥葬がなくヤクが放牧されている。鳥葬台で草を食べているという事はカルシウムが十分補給できるだろう。

で、鳥葬台周辺もご覧のようにゴミだらけだ。

チベット仏教では鳥葬が行われる場所はゴミだらけでも問題ないのか?それともダライ・ラマ不在の影響で中国国内のチベット仏教が堕落しているということか?まあ、共産党による愚民化政策は成功しているだろう。北京、上海の大都会から理塘みたいな田舎まで、そこら中でゴミのポイ捨てしているしな・・・。

10:00頃、鳥葬台から更に西へ歩いてみる。放牧されたヤクたちが草を食べているのが見える。

近づいても人になれているので全く怖がらない。

ここからは理塘の街が一望できる。

街だけでなく草原や雪山も一望でき眺めは非常によい。11:00頃、丘を降りて理塘の街へ向かう。昼食に包子が買い込んで午後はドミに籠もる。

牛肉包子

夕食はいつものチベット料理の店へ。牛肉包子(20元/約340円)を食べる。包子といっても、蒸籠で蒸した包子ではない。油で揚げた包子だが脂っこくないし、包子の中は肉汁が封じ込められている。具材のヤク肉も美味い!

本日の出費
項目 金額 備考
食費 30元
バス 68元 理塘→新都橋
合計 98元

四川省色達(セルタ) ラルンガルゴンパの鳥葬

四川省旅行記2016春

丹巴(ロンタク)→色達(セルタ)

06:00頃、昨晩のうちにチェックアウトは済ましてあるのでユースホステルを勝手に出ていき、S先生と共にバスターミナルへと向かう。まだ夜明け前で空が明るくなり始めた頃で外は暗い。

06:30頃、バスターミナルの丹巴客運站に到着。今日は色達(セルタ)まで行くが、まずは甘孜(ガンゼ)行きバスで炉霍(ダンゴ)まで向かう。外に甘孜(ガンゼ)行きバスが停車しており、運ちゃんに行き先を聞かれ炉霍(ダンゴ)で降りることを伝えると康定→色達のバスに乗れるように連絡してくれることになる。

で、バスに乗車するがここでチベット人のおっちゃんと座席バトル発生。S先生の3番席におっちゃんが座っており退くように言うが嫌がっている。まあ、こういう事はよくある。運ちゃんの助けを借りておっちゃんを退かす。

発車時間の06:50になるが23番の客が来ずに定刻になっても発車できない。23番を置いて8分遅れで発車となる。丹巴→八美→道孚→炉霍→甘孜という経路でバスは走る。

07:03頃、乗務員のおっちゃんの携帯に23番が来たと連絡が入る。タクシーで追いかけているということで、07:08頃、バスが停車、07:11頃、23番がタクシーで追いつきバスが再び発車する。峡谷に沿って南西の八美へと進む。道路状況は良好で順調にバスが走る。08:10頃、道孚→成都のバスとすれ違い峡谷から山を登り始める。

08:30頃、標高約3900mの疙瘩梁子を越えて峠を下っていく。08:50頃、八美に到着、09:00頃、八美の外れでトイレ休憩。09:10頃、次の道孚へ向かう。ここからは進路を北西へを変える。10:10頃、甘孜→成都のバスとすれ違う。10:30頃、甘孜→康定のバスとすれ違う。

色達(セルタ)行きバスに乗り換え

10:35頃、道孚の手前で早めの昼休憩で田舎のレストラン竹香園餐館に停車。自助餐は25元でボッタクリ料金。

ここは標高約3000mになり各地からのバスが停車しており甘孜→康定、甘孜→丹巴、康定→徳格、康定→白玉2台の合計5台のバスが停車中。

バスで発車を待っていると、10:55頃、康定-色達のバスの営業許可のプレートを持ったおっちゃんが、「色達、色達」と迎えに来た。どうやらここでバスの乗り換えだ。いつの間にか色達行きのバスや知らないバスも増えていた。

荷物を載せ替えて色達(セルタ)行きのバスに乗り換える。他の色達行きの客や徳格、白玉などの客も乗り換えとなる。ここは昼休憩だけでなく各方面からのバスの乗客を乗り換えさせるためにも停車させているようだ。

11:20頃、乗り換えた色達(セルタ)行きバスが発車する。乗務員のおっちゃんが乗り換え客から料金徴収を始め、こちらは丹巴→炉霍のチケットを持っているので炉霍→色達で運賃60元となる。2014年に白タクで炉霍→色達を移動した際は70元だったのでバスの方が10元安い。

12:50頃、炉霍(ダンゴ)に到着。バスターミナルでトイレ休憩となる。標高約3170mになるが日差しが強くTシャツでちょうどよいくらいだ。色達(セルタ)までは直線距離で残り約100kmになるが実際は150kmぐらい走るのだろうか。13:00頃、炉霍から色達へ向けてバスが出発する。

炉霍から先の道路状況はまだ舗装道路なの良好だがヤク優先になるのでヤクに道路を塞がれていたりする。13:45頃、標高3700mを越え、富士山より高い所をバスが走る。

13:50頃、未舗装道路の山道を登っていく。14:10頃、タルチョで飾られた峠を越えていく。GPSでは4275mを記録していた。

14:22頃、峠を下り舗装道路に出た。14:35頃、色達、馬爾康、炉霍の分岐点になる翁達路口を通過。色達まで直線距離で残り約57kmになる。

2014年に通った際は工事で悪路になっていた道は新しい舗装道路になり渋滞もなく順調にバスが走っていく。予想外にバスが順調すぎて正直驚いている。

15:55頃、ラルンガル・ゴンパの門前町の手前で中国人観光客たちが降りていく。門前町の道路は工事中なのでバスは通らずに新道を走り色達の県城へ向かう。県城までは残り約20kmになる。

色達(セルタ)

16:22頃、標高約3800mのバスターミナルの色達客運站に到着する。富士山よりも高い場所だ。今回は新しい道ができておりバスでの移動は渋滞もなく順調すぎて楽勝であった。秘境と言われていたラルンガル・ゴンパだが道路事情は劇的に改善され、もはや秘境ではなく一大観光地である。色達は結構寒いと思っていたがTシャツでも大丈夫なぐらいだ。夜は冷え込むのだろうけど。S先生と予約しておいた宿へ向かう。

色達西渡国際青年旅舍

16:30頃、ユースホステルの色達西渡国際青年旅舍(色达西渡国际青年旅舍/Xidu International Youth Hostel)に到着。通常は1泊65元だがQunar.comでクーポン使って60元である。
支払いは昨晩予約時に支付宝で支払い済みだ。老板の話しによれば今日は既に日本人5人いるそうだ。日本人多すぎる。

部屋は8人ドミトリーでベッドにはコンセント、照明、小物を置く台がある。あと高地なので部屋にエアコンはないが電気毛布が付いている。

共用スペースはこんな感じ。結構広めだ。

宿の対面は武警の駐屯地のようで訓練に励んでいます。

夕方はS先生と色達の中心部を歩く。金馬広場と農貿市場の辺りを見ていく。夕方になると急に冷え込んできて上着を着ていないとダメだ。寒暖の差が激しい。

中心部には中国農業銀行が出来ており、2014年に訪れた際は建設中であったが完成し、ATMコーナーまである。ATMにはVISA、MASTERのマークがついている。これなら海外のカードで現金が引き出せる。

抄手

腹減ったので食堂で涼麺(5元/約90円)を食べるが量が足りず、よさげな他の店を探す。中心部で新たな店を見つける。

自分は抄手(15元/約270円)を食べる。抄手はワンタンの事で四川省では抄手と呼ばれている。外の天気が悪くなってきたのでユースホステルへ戻る。

19:45頃、停電発生!でも、色達はまだ夕方。今日の色達の日の入りは19:50だ。外は4月なのに雪が積もってエライ事になっている。色達は4月でもまだ雪が降る季節なのだ。今日はもう寝たほうがいいな。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
バス 60元 炉霍→色達
合計 80元

朝からバスチケット争奪戦

07:00頃に起床するが色達の朝は冷え込む。まずは朝一で成都行きのバスチケットを購入しないといけないので同じ宿に宿泊している日本人、ニュージーランド人、中国人と共にバスターミナルへ。

08:45頃、バスターミナルの色達客運站にやってきた。チケット販売は09:00からなのだが既に群れが出来ている。幸いおばちゃんの機嫌がよいようで販売は始まっているが販売のスピードが遅い。

よく見るとチケットは手書きになっておりプリンタで印字ではない。オンライン化されていないので時間がかかるわけだ。そういえば2年前に馬爾康行きチケットを買ったときもそうだったな。色達→成都のバスのチケットは207元だ。05:30に客運站集合、06:00出発になる。他の地域へ行くバスも同時刻発車なのでかなりの混乱が予想できる。

集団で朝食

09:15頃、宿に一度戻る。宿に宿泊している中国人4人、ニュージーランド人1人、日本人4人の合計9人の団体でから一緒にラルンガル・ゴンパへ向かう。まずは食堂により朝食となるが9人の大人数だと注文を取るだけでも一苦労。団体行動は時間がかかるな。

注文したのは素麺条(10元/約170円)で簡単に言えば素麺だ。薄味の醤油系スープで生姜とかが入っており味はなかなか良い。

色達→ラルンガル・ゴンパ

乗り合いタクシーは色達→ラルンガル・ゴンパの運賃は1人7元だ。10:15頃、出発するが乗客10人(自分たち9人+尼僧1人)、運ちゃん1人の合計11人だ。完全に定員超過だ。

ラルンガル・ゴンパまで約20kmの道のりになる。

停車場に到着して一緒の中国人が運ちゃんに鳥葬台までのチャーターの交渉を始める。相場は1人20元だが10元で押し切った。13:00に停車場出発ということでラルンガル・ゴンパ観光を開始。

ラルンガル・ゴンパ

2014年に訪れて以来のラルンガル・ゴンパになるが相変わらずの僧坊の密集は凄い。

とりあえずは奥の方へ歩いて行くがすれ違うのはほとんど僧侶だ。

この辺りは尼僧が集まって読経を上げている。

とにかく僧侶の数がすごい。

再び奥へ進む。

一番奥まで行き斜面に沿って歩いて行く。目の前は僧坊ばかりだ。

よくこの斜面にこれだけの僧坊を密集して建てたものだ。

ラルンガル・ゴンパ鳥葬台へ

12:55頃、停車場に戻り無事全員合流するが車がいない。中国人のお姉ちゃんが携帯で連絡を取るとこちらに向かっているようだ。

しかし、大人しく待っているお姉ちゃんではなかった。この間に他の運ちゃんたちとチャーター料金の交渉を初めて70元で交渉成立させ、13:05頃、チャーターで出発する。8人乗りを10人乗りで完全に定員超過だ。で、最初の運ちゃんにキャンセルの電話をする。

13:20頃、鳥葬台(天葬台)に到着。観光用のモニュメントがお出迎えだ。

ここが遺体の解体場所で腐敗臭が漂っている。遺体の臭いだ。遺体を解体する包丁も置かれている。

観客席に移動して鳥葬が始まるのを待つ。2年前と違い観光開発が進み柵や観客席が出来ている。鳥葬は完全にアトラクションと化している。

14:10頃、遺体が運び込まれるが4体ぐらいで大量だ。

遺体の搬入が終わると幕で目隠しがされる。遺体解体作業を観光客に見せないのと遺体を食べるハゲワシたちを近づけないためだ。簡単にいえばハゲワシたちの御食事の合図に使用している。

ハゲワシたちも鳥葬が始まることがわかっているようでハゲワシたちが斜面や山の上に集まり始めている。

遺体解体が始まりしばらくすると気の早いハゲワシたちは幕の前で待機している。

そして、フライングさせないように遺体解体の職人たちがハゲワシを追い払い睨みを効かせる。

14:58頃、幕がどかされ解体された遺体がハゲワシたちの目の前に現れる。

解体された遺体へ向かってハゲワシたちが斜面を駆け下りていく。

そして、ハゲワシたちが遺体を食べる。

これが鳥葬の最後である。

ハゲワシたちが遺体を食べ始めると観光客は帰り始めるが最後まで見ていく観光客もいる。人の死を考えさせられる光景なので、それぞれ色々な思いで見ているのだろう。

ラルンガル・ゴンパへ戻る

15:45頃、停車場に戻り1人8元徴収。停車場から山の上まで階段を上っていくが、ここで中国人たちとはお別れ。

山の上ではテレビか何かの撮影をしておりインタビューを受けるがプロパガンダ臭がするので徐々に離れ一緒の日本人2人にお任せして絶景を堪能する。

この光景を見ているだけでチベット仏教の凄さを感じさせられる。17:10頃、5人(日本人4人+ニュージーランド人1人)で色達へ出発。途中、尼僧2人をラルンガル・ゴンパの山門まで乗せる。

夕飯は大肉麺

夕飯は昨日寄った食堂へ。自分は大肉麺(12元/約204円)とご飯(2元/約34円)を食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 24元
バス 207元 色達→成都
タクシー 7元 色達→ラルンガル・ゴンパ
タクシー 7元 ラルンガル・ゴンパ→色達
タクシー 8元 ラルンガル・ゴンパ-鳥葬台 往復
合計 256元

色達(セルタ)→成都

外は雪が降っている。日本人4人、中国人1人で宿を出てバスターミナルへ。05:05頃、バスターミナルに到着。まだ誰も来ておらず一番乗りだ。

運行されているバスは康定、馬爾康、成都になり、成都行きは3台での運行だ。05:25頃に客が集まり始める。

05:30頃、バスのエンジンが掛かり始めたので運ちゃんにチケット見せて成都行きのどのバスか聞いてみたら、ちょうどこのバスだったので荷物を載せてバスに乗車し発車を待つ。

06:00に定刻通りバスが発車する。色達の日の出は06:43なので、まだ外は真っ暗だ。
標高約3800mの色達から標高約500mの成都へと向かう。色達から成都までは直線距離で約400kmになる。

夜が明けると外は雪に覆われた白銀の世界だ。

雪もかなり降っており天気はかなり悪い。07:30頃、色達、炉霍、馬爾康の分かれ道になる翁達を通過し国道317の馬爾康への道を進む。ここからは工事区間の未舗装道路が続く。

08:15頃、トイレ休憩で停車。目の前の川で用足しになる。この頃には天気は曇りになり、このままだと太陽が出てきそうな雰囲気だ。

09:25頃、急ブレーキで停車。電柱から垂れ下がった電線だか通信ケーブルを引っかけていた。

11:15頃、観音橋鎮を通過。標高約2500mまで降りてきた。観音橋からは舗装道路なのでバスは順調に飛ばしていく。11:20頃、約5分のトイレ休憩。馬爾康まで直線距離で残り約55kmになる。

13:00頃、標高約2600mの馬爾康を通過。とりあえず成都までの中間地点通過といったところかな?2014年に色達→馬爾康の移動では到着が18:00ぐらいだったので5時間ぐらい短縮されている。で、どうやら昼食休憩なしで一気に成都まで走る気配がしてきた。まあ、自分は食べなくても問題ないので成都まで爆走してくれた方が到着が早くなるので都合がよい。他の乗客のことは知らんが・・・。

13:50頃、紅原、理県、馬爾康の三叉路を通過。理県方向へとバスが進み、標高は約3100mになる。山道を登っていくので標高は3200m、3300m、3400mと急上昇して峠越えだ。

14:30頃、理県米亜羅鎮で昼食休憩。標高約2700mまで降りてきた。14:55頃、出発する。成都茶店子客運站までは直線距離で残り約155kmになる。

16:30頃、洗車とトイレ休憩になる。ちょうど理県の桃坪羌寨の手前で標高約1500mになる。

17:00頃、汶川を通過、成都の茶店子客運站までは直線距離で残り約95kmになる。汶川は2008年に発生した四川大地震の震源地になる。大きな被害が出ていたが復興工事で全く別の街に変わっていた。

汶川からは高速道路に入り成都へ向かう。17:30頃、渋滞にはまる。おそらく事故渋滞だろう。高速道路上に人がいるので長時間の渋滞になっているのだろう。せっかく順調に成都へ爆走していたのに・・・。

18:00頃、事故処理が終わりバスが動き始めるが、ここは中国なので我先にと無理な追い越しが発生する。目の前で事故が起きていたというのに何やってんだか・・・。今日も絶好調の中国だ。

18:05頃、再び渋滞にはまる。今回は事故でなく料金所渋滞で、18:25頃、料金所を通過する。

成都に戻る

日没前の19:30頃、バスターミナルの茶店子客運站に到着。今日の成都の日の入りは19:35だ。色達から成都まで約13時間30分の移動であった。まあ事故渋滞がなければ13時間だったな。2014年より道路事情がかなり良くなり13時間で色達→成都の移動が可能なので、はっきり言って楽勝だ。色達は雪が降っていたが成都はTシャツで十分である。同じ四川省でも気候が全く違う。

S先生らと共に茶店子公交站から82路のバスに乗車、新南門站で下車して成都熊猫夫人青年旅舍に到着。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 10元
宿泊費 40元 1泊40元×1
バス 1.8元 路線バス
合計 51.8元

内モンゴル・フフホトからアルタン・ハーンの美岱召へ

フフホト東→薩拉斉

06:25頃、農業大学北門のバス停から83路のバスで終点のフフホト東駅へ向かう。06:55頃、フフホト東駅に到着し駅の入口で身分証確認を受けてから切符売場へ移動。いつもの通りに列に並び待っていると2つ隣の窓口で朝青龍似のおっちゃんと駅員のおばちゃんのバトルが発生。原因はどうやらおっちゃんが日付を間違えて切符を購入して改札口で追い返され乗車できずにブチ切れているようだ。待合室に入る前に切符と身分証の確認があるはずなのだが?

で、日付間違えておいてブチ切れているのだが、因縁付けられたおばちゃんはたまったものではない。応援のおばちゃん2人がさらに参戦して長期戦の気配が・・・。後ろの並んでいる利用客は迷惑そうにしている。

そして、バトルの場所がなぜか自分の並んでいる窓口に移ってくる。窓口の電光掲示板には「党員示範窓口」と表示されており、どうやら党員のおばちゃんがこの時間帯の責任者っぽい。というか、ここでバトルされると切符受け取れないのだが・・・。行列が長くなってきて党員のおばちゃんが隣の閉めている窓口で応対、こちらの窓口は別の駅員により販売業務再開。

07:30頃、約30分並んで12306.cnで予約しておいた薩拉斉と銀川行きの切符を受け取る。切符と身分証確認、手荷物のX線検査を済まして待合室へ移動と思ったら、手荷物のX線検査はいつも通りあったが、切符と身分証確認が切符だけの確認というか駅員は切符をちゃんと確認してしない。これでは日付が違っていても改札口まで行けてしまうな。

フフホト東駅かなりいい加減な業務のフフホト東駅だが新しい駅なので大きい。

マクドナルド

美国加洲牛肉面王待合室にはマクドナルドや美国加洲牛肉面王がある。

2461次の切符これから乗車する列車は09:10発、臨汾→包頭の2461次だ。席は硬座、運賃は16.5元、薩拉斉までの113kmを1時間18分で移動する。待ち時間の間にctripで美岱召の入場券を予約、支払いを済ましておく。30元の入場券だがネットでは25元で5元の節約である。

2461次の行先票09:00頃、改札が始まり列車に乗車する。

3列シート09:10に列車が発車し乗り鉄が始まる。包頭が終点なので乗車率はかなり低く3列シート占領で寝ている乗客が多い。10:30頃、薩拉斉駅に到着する。駅前通りを右(西)へ進み南北へ延びる大通りに出る。10:40頃、ここで北へ向かう6路のバスに乗車して美岱召へ。運賃は8元で、11:20頃、国道沿いの美岱召の牌坊に到着する。

美岱召

2007年に訪れたことがあるが田舎の村が駐車場と広場に変わっている!それにこんな立派な牌坊は無かったような・・・。美岱召にも物凄い開発の波が押し寄せていた。牌坊から10分ほど歩いて入場券売場に到着。入場料は30元だがctripで25元にて予約済みで予約のショートメッセージを窓口のおばちゃんに見せて入場券を受け取るはずだったのだが、ネット予約の観光客が訪れていないようで話がかみ合わない。

そして、おばちゃんがどこかへ電話して、そのまま入口へ行ってくれとなる。続いて入口の警備員にショートメッセージを見せるが、ここでも話がかみ合わず・・・。おばちゃんに入口へ行くように言われた事を伝えると警備員は面倒臭くなったようで、そのまま行っていいよになる。

美岱召まあ、何とか入場できたが、おばちゃんや警備員は予約番号を控えていない。弱肉強食の中国、騙す奴より騙される奴が悪い中国、やった者勝ち何でもありの中国、このままキャンセルされたらどうするんや?自分はそこまでやらないけど。

美岱召美岱召はモンゴル族のアルタン・ハーンにより明の嘉靖40年(1565)に大板升城として築城され隆慶6年(1572年)に大板升城にチベット仏教ゲルグ派の寺院である霊覚寺が建立されたのが美岱召の始まりである。

美岱召美岱召の特徴は寺院でありながら高さ5mの城壁に囲まれている点であり、寺院と城の機能を併せ持っている。

美岱召ちなみに「召」という文字は内モンゴル自治区では寺院を意味している。

美岱召美岱召は金国都城、明代城寺、蒙古草原第一寺とかの肩書でも売り出している。

美岱召城内というか境内には太后廟、ダライ廟、八角廟、西方仏殿などがある。

マニ車チベット仏教寺院なのでマニ車もある。

美岱召結構怖い仏像もあります。

美岱召こちらが城壁です。

白塔12:55頃、美岱召の裏山に見える白塔へ向かう。ロンリープラネット内蒙古によれば裏山の白塔はアルタン・ハーンの霊塔らしい。13:25頃、階段を登りきり霊塔に到着。

白塔でも、やたらと新しいというか、まだ整備中だ。説明の看板は見当たらず、これがアルタン・ハーンの霊塔なのかは不明だ。

白塔体力は消耗するがタルチョが風にはためいており一見の価値ありだ。14:00頃、国道沿いの牌坊へ戻り、14:20頃、6路のバスに乗車して薩拉斉へ向かう。運賃は8元で、15:00頃に薩拉斉到着。

刀削麺

刀削麺少し遅めの昼食でイスラム食堂で刀削麺(6元/約120円)を食べる。

中国のテーブルマナー

中国のテーブルマナーここまではいつもと同じなのだが今日は違った。先客のおっちゃんたちが帰った後の光景が凄かった。テーブルの上には大量の残された料理とビール瓶。そして、床には食べカスが散乱し酒瓶もある。

中国のテーブルマナーこのような食べ方は日本では批判の対象になるのだが、中国では伝統で出された料理を残すという習慣があり、このような豪快な食べ方になるのだ。

中国のテーブルマナーでも、最近は共産党が料理を残す食べ方をやめるように宣伝しているが、この状態では効果はないようだ。

薩拉斉→フフホト

K7910次の切符15:40頃、薩拉斉駅でフフホト行きの切符購入で列に並ぶが混雑している。16:15頃、ようやく切符が買え待合室へ。帰りの列車は17:58発、→フフホト東のK7910次だ。席は硬座、運賃は16.5元、所要時間は約1時間だ。

17:45頃、改札が始まるが誰も並んでいないので空いてからホームへ移動するが、ホームで「シーシー」という声が聞こえてきた。条件反射で声の方を見るとガキがババアに抱えられ線路へ放尿中であった。これ以上は何も言いますまい・・・。

K7910次まだ列車は到着していなかったので撮り鉄準備をするが逆光で条件が悪いので今回は練習という感じだ。

K7910次の行先票定刻通り17:58に列車が発車する。終点がフフホト東であったがほぼ満席だ。列車内は平和が保たれている。

フフホト駅19:10頃、フフホトに到着する。19:20頃、34路のバスに乗車して師範大学で下車、ユースホステルへ戻る。

青椒肉絲蓋飯と青菜拉麺

青椒肉絲蓋飯と青菜拉麺20:00頃、夕飯はイスラム食堂で青椒肉絲蓋飯(11元/約220円)と青菜拉麺(7元/約140円)を食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 23元
鉄道 16.5元 硬座 薩拉斉→フフホト
バス 18元 路線バス
美岱召 25元
合計 82.5元

内蒙古博物院

内蒙古博物院08:30頃、師範大学のバス停から66路のバスに乗車する。運賃は1元で博物院まで移動。09:10頃、内蒙古博物院に到着。入場料無料、09:00開館であるが、夏休み中の土曜日なので既に入場券配布所には行列が・・・。人多過ぎなので身分証確認無しで入場券を配布しており予想より早く入館できた。しかし、1Fの人口密度がやたらと高い。まあ、幸いあまり興味のない恐竜、宇宙開発、天然資源の展示に人が集まっていた。宇宙開発は国威発揚で重要な展示のようで力が入っている様子だ。

内蒙古博物院2Fと3Fは人口密度が少し下がり見物しやすくなる。

内蒙古博物院玉器や青銅器などの展示や遊牧民の紹介があり、この辺は見る価値ありだ。
この辺は人形での展示。

内蒙古博物院青銅器の展示。

内蒙古博物院大ハーンの乗り物だったかな?

内蒙古博物院あと、いつものことですが赤い展示もあって共産党大活躍で解放後に民主改革しているそうです。ツッコミ所があるかは実際に展示内容を見てください。

牛肉麺

牛肉麺10:30頃、博物院を出て近くの万達広場のイスラム食堂で牛肉麺(9元/約180円)を食べる。

包頭の地ビール・雪鹿ビール

包頭産ビール食後はスーパーマーケットでビールと非常食を調達する。包頭産の雪鹿ビール330ml(1.6元/約32円)

内蒙古特産の奶酥内蒙古特産の奶酥400g(12.6元/約252円)

油菜蓋麺

油菜蓋麺夕飯は油菜蓋麺(10元/約200円)と蛋炒飯(8元/約160円)を食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 40.6元
バス 2元 路線バス
合計 42.6元

フフホト 席力図召・五塔寺・大召

包頭東→フフホト

包頭東駅08:00頃、宿をチェックアウトして包頭東駅へ移動する。まず、駅の外で身分証確認があり駅舎へ。身分証がなければ切符売場へすら入れない警備体制だ。続いて駅舎へ入り切符と身分証の確認、手荷物のX線検査がある。

改札口待合室へ入ると改札口に駅員2人がおり改札が始まるところであった。でも、乗客たちは2列に並んでいない。ある部分は4列、別の部分は5列、6列・・・。いや、列になっていないな。いつもの群になっている。

群の中に飛び込む勇気はないので群の隅に一応並ぶ。自分では並んでいるつもりだが、おサルさんたちからすると?なぜ並べないのだ?今では慣れてしまったこの光景だが学校でこんな中国は習った覚えはないのだが・・・。四大文明のひとつとして習い、優れた政治制度と文化を日本は中国から遣隋使と遣唐使で学んだのだが、これは一体どういうことだ?ある意味で「広告に偽りあり」じゃないか?

6056次の切符今回乗車する列車は08:33発、包頭→大同の6056次でフフホト(呼和浩特)へ移動する。席は硬座、運賃は9.5元、149kmの距離を3時間で走る。

6056次改札が始まりホームへ移動し包頭からの列車到着をカメラを構えて待つ。

6056次の行先票列車が到着して乗車しようとするが誰も並んでいないよ。カオス度が高いので行先票を撮影して乗車口のカオス度が下がるのを待つ。

扇風機車両カオス度が下がり乗車すると、そこは貴重な扇風機車両であった。08:33に定刻通り列車が発車しフフホトへ向かう。乗車率は8割ぐらいで荷物棚はほとんど空いている。完全に地元民用の足として運行されている様子だ。

列車内は一見平和そうに見えるがおサルさんが紛れ込んでおり通路へのゴミのポイ捨てが多い。唯一の救いは窓が少ししか開けられないのでスープの入ったカップ麺の容器を窓からポイ捨てというのができないということかな?でも、ペットボトルは窓からポイ捨てされているけど・・・。

HXD3D11:33に定刻通りフフホト駅に到着する。フフホト駅は改修工事が行われておりホームが2面3線だけが使用され他は閉鎖されていた。だからフフホト発着の列車が少なかったわけだ。フフホト駅の工事が完了するまではフフホト東駅がフフホトの玄関口ということか。

HXD3Cホームを歩きながら通過する列車や停車中の列車を撮影する。これは予想外の撮影天国だ。

T6307次の行先票同じホームにはフフホト→烏海西のT6307次が停車中。行先票を撮影しておく。

賓悦国際青年旅舍フフホト駅からは34路のバスに乗車して師範大学(师范大学)で下車し、12:40頃、賓悦国際青年旅舍(宾悦国际青年旅舍/International Binyue Youth Hostel)に到着する。2008年に宿泊して以来の7年ぶりの宿泊になる。

賓悦大酒店ここはユースホステルと言っても4つ星ホテルの賓悦大酒店の敷地内にある。
賓悦大酒店の副楼がユースホステルなのだ。だから服務員のお姉ちゃんたちも4つ星ホテルの従業員なので応対がしっかりしている。

賓悦国際青年旅舍予約しておいた1泊50元(会員料金)の4人ドミトリーに4泊する。中国のユースホステルでは老舗の部類に入るで設備は結構古くなっている。

賓悦国際青年旅舍テレビが未だにブラウン管なのには驚いたし、細かい所でガタが来ている感じだ。ドアノブのネジが緩んでいたのでドライバーで締め直しておく。なぜ客の自分が設備の修繕をしているんだ?部屋にはWi-FiとLANコンセントがあるのでネット環境は問題なし。

賓悦国際青年旅舍部屋にあるトイレ・シャワーは元が4つ星ホテルなのでユースホステルには珍しくタオルとかが置いてある。基本的にはフフホトへ来たら迷わずここに宿泊するのが上策であろう。

イスラム食堂

イスラム食堂13:30頃、昼食を食べに近くのイスラム食堂へ行く。ここのイスラム食堂も7年前と変わらずに健在だ。老板は変わっているかもしれないけど。

蛋炒飯昼食には蛋炒飯(8元/約160円)を食べる。ここの蛋炒飯は油少なめなので食べやすい。

蛋炒飯と青菜拉麺夕飯もイスラム食堂で蛋炒飯(8元/約160円)と青菜拉麺(7元/約140円)を食べる。やたらと腹が減って1日の食費を20元までと目標を立てているのだが空腹には勝てない。夜は12306.cnで16日の銀川行きの切符と明後日の薩拉斉行きの切符を予約しておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 23元
宿泊費 180元 1泊50元×4 ネット予約の残金
バス 1元 路線バス
鉄道 16.5元 フフホト→薩拉斉
鉄道 93元 フフホト→銀川
合計 313.5元

席力図召

席力図召入場券今日はフフホトの主要観光地を廻る。08:00頃、赛罕区医院のバス停から38路のバスに乗車して大召で下車する。08:30頃、席力図召(延寿寺)を訪れる。入場料は30元。

席力図召席力図召は明の万歴13年(1585)に建立されたチベット仏教ゲルグ派の寺院である。「席力図」は「法座」を意味しており席力図召はダライ・ラマ3世とダライ・ラマ4世の法座である。清の康煕帝は「延寿寺」の名や経典などを下賜している。

席力図召(康煕帝御碑)境内には現在も康煕帝の御碑が保存されている。

席力図召入場券を買って見物を始めるが、ctripで安く買えたのではと思い確認したら、ctripでは28元で購入できた。この後に五塔寺と大召を見物するのでctripで入場券を購入しておく。これで牛肉麺1杯分の7元節約である。

席力図召席力図召は朝から団体観光客が賑わっており一部やかましい。境内はそこそこ広いのだが綺麗に開発された感がある。

席力図召しかし、殿内は古い状態が保たれており歴史が感じられる。やはり仏像は一見の価値ありだ。

席力図召で、どこかに内緒でダライ・ラマの写真でも飾っていないかなと思い探してみるが、やっぱり無かった。四川省のガンゼやリタンと違い取り締まりが厳しいのか?10:00頃、席力図召を離れて五塔寺へ向かう。

五塔寺

10:15頃、五塔寺に到着する。入場料は35元だが先ほどctripにて31元で購入しておいたのでレシート受け取って入場。

五塔寺五塔寺は正式名称を慈灯寺と呼び、境内にある金剛座舎利宝塔が五塔と呼ばれるため五塔寺の通称で呼ばれるている。五塔寺(慈灯寺)は1727年に建立され1732年に乾隆帝より「慈灯寺」の名を下賜されている。

五塔(金剛座舎利宝塔)は清の乾隆年間に建立され、高さ16.5m、レンガ造りの塔である。チベット仏教の寺院であるが僧侶はおらず博物館に近い感じで運営されているようだ。観光客はそこそこいるが団体客で溢れるということはなく比較的静かな観光地である。五塔寺は仏像が多いのだが、一般的なチベット仏教寺院のように暗い殿内に安置ということはなく、比較的明るい殿内に安置されている。
11:30頃、五塔寺を離れ大召寺へ向かう。

大召

アルタン・ハーン像大召は席力図召の近くなので道を戻るだけだ。11:45頃、大召に到着する。大召の前にはアルタン・ハーン像がある。

アルタン・ハーン像アルタン・ハーンは明代のモンゴルの英雄でフフホトを中心に一大勢力を築いている。

大召大召の入場料は35元だがctripだと32元だ。入場券売場でレシートを受け取り入場。

大召大召は漢名を「無量寺」と呼び、意味は「大きな寺」である。大召は明の万歴7年(1579)に建立され、明代は「弘慈寺」と呼ばれ、清の崇徳5年(1640)の修復後に「無量寺」の名が定められ現在に至る。大召はフフホトに建立された最初のチベット仏教寺院で内モンゴルでのチベット仏教の中心地となっている。

大召席力図召と並ぶフフホトを代表する観光地なので観光客が多く線香の煙が途切れることはない。

財神廟

財神廟13:10頃、大召を離れ南にある財神廟を訪れる。入場料無料である。

財神廟財神廟は清の雍正2年(1724)に建立されている。廟の規模は小さいが建物は古く歴史を感じさせる。

財神廟(関羽像)本殿には財神の比干の他に関羽の像も安置されている。

観音寺

観音寺13:30頃、さらに南の観音寺に到着する。入場料は無料。観音寺は清の嘉慶年間に建立され約200年の歴史を持つ。

観音寺200年の歴史を持つ寺であるが仏像から建物まで新しく巨大である。巨大仏像マニアは十分満足できる規模である。でも、撮影禁止である。境内には参拝客がそこそこおり、時折読経が聞こえてくる。

刀削麺

イスラム食堂14:00頃、観音寺を離れ寺近くのイスラム食堂で昼食に刀削麺(8元/約160円)を食べる。

刀削麺ここの刀削麺は珍しく細めに切られている。うどんみたいな感じだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 8元
バス 2元 路線バス
席力図召 30元
五塔寺 31元
大召 32元
合計 103元