甘粛省から四川省ゾルゲ・松潘古城へ

チベット文化圏旅行記2016

二度寝してもうた

06:00頃、起床して出発準備を整えるが二度寝してしまった。急いでバスの出発地点へ向かうが、07:00発のゾルゲ(若尔盖)行きバスを逃してしまった。こうなると選択肢は2つになり、郎木寺でもう1泊するか国道まで出て四川省へのバスを拾うかだ。

07:30頃、国道213号の合流地点になる郎木寺橋頭(郎木寺桥头)へ向けて歩き始める。郎木寺鎮を出ると山と草原だけになる。

そして、国道213号が見えてきた。

08:15頃、国道213号との合流地点になる郎木寺橋頭に到着。国道を南へ行けば四川省になる。まずは国道沿いでバスを待つ。郎木寺橋頭には合作や迭部などへ行く地元民たちもバスやタクシーを待っている。08:40頃、ゾルゲ→合作のバスが通過する。これだと、おそらく合作→ゾルゲのバスも出発しているだろう。

乗り合いタクシーで郎木寺→ゾルゲ

08:55頃、郎木寺鎮から出てきた乗り合いタクシーの運ちゃんが声をかけてきてゾルゲまで1人30元ということで乗車。バスと同じ運賃だ。乗客は尼さん2人、おっちゃん1人、ガキ1人だ。

まずは隣の紅星郷へ向かう。09:05頃、紅星郷に到着し、ここで乗客全員下車していく。1人残った自分はゾルゲ行きの仲間の運ちゃんが来るまで待機となる。

09:20頃、仲間の運ちゃんの車に乗り換え。最初の運ちゃんに郎木寺→紅星の5元支払う。仲間の運ちゃんには紅星→ゾルゲ(若尔盖)の25元で合計30元。

ゾルゲの大草原を爆走して南へ向かう。途中で羊の大群に国道を塞がれたりする。ここでは車より家畜優先になる。

大草原の中を1時間ほど爆走して行く。

四川省ゾルゲ

10:30頃、標高3400mの四川省ゾルゲ(若尔盖)の県城が見えてきた。街の中心で降ろされ3分ほど歩いく。

10:40頃、バスターミナルの若爾蓋汽車客運中心に到着。

まずは時刻表を確認して松潘行きのバスチケットを購入、14:30発のバスで運賃46元。

達扎寺

4時間弱の待ち時間があるので、ゾルゲの外れにあるチベット仏教寺院へ行ってみることにする。1kmほど歩いて11:20頃、達扎寺に到着。

達扎寺の正式名称は「達扎具徳吉祥善法寺」になり、チベット仏教ゲルク派の寺院になる。350年以上の歴史を持ち、寺には2名の活仏と136名のラマ僧が在籍する。本殿と思われる建物にはラマ僧が集まりお経を唱えている。ラマ僧だけでなく地元民も集まっており、重要な法会でもやっているのか?ラマ僧たちが本殿へ入っていく。

そして、本殿の入口には地元民が集結している。これは滅多に見られない凄い光景だ。こうした厳粛な雰囲気が漂う中で遅れてくるラマ僧も数人でなく10人以上見受けられる。結構いい加減な破戒僧予備軍もいるようだ。

本殿では活仏かは不明であるが一人だけ法衣が違うラマ僧がいる。高僧なのは確かだろう。

しばらくすると入口にはかなりの地元民が集まって、この行事を見守っている。郎木寺で二度寝せずにバスに乗っていたら、そのまま松潘へ行っていただろうな。乗り合いタクシーでゾルゲまで移動して達扎寺でラマ僧たちが見られたのは怪我の功名と言っても良いかもしれないな。

本殿以外にも幾つか建物があるので見物していく。

何故か鹿が放し飼いになっている建物もある。

ゾルゲ→松潘

12:30頃、若爾蓋汽車客運中心に戻りバスの時間まで待機。14:10頃、松潘行きバスに乗車する。同じ14:30発の郎木寺行きのバスには10人ぐらいのフランス人の団体が押し寄せている。

松潘行きのバスは14:30発で運賃46元になる。1人検票していない客がおり5分遅れの14:35にバスが発車して国道213号をゾルゲから松潘へと南へ向かう。乗車率は9割ぐらいで若干空席があるが途中で客を拾うから満席になるだろ。

草原を南下していくが標高3000m以上の高原でも蜂客がおり養蜂が行われている。高山植物の花から採れる蜂蜜は格別なのだろう。

ゾルゲから松潘までの草原は多くのヤクや羊が放牧されており絶景である。17:10頃、川主寺に到着。九寨溝への乗客はここで降りて、待機中のボリタクの運ちゃんと料金交渉へ突入。バスの運ちゃんの話だと1人30元で九寨溝へ行けるらしい。

17:35頃、松潘のバスターミナルになる松州客運站に到着。ゾルゲから約3時間の道のりであった。

松潘まで来ると建物がチベット様式から中国様式に近づいてきた。それでも中国様式というより四川様式と言った方がいいかな?それと街もかなり大きくなってきた。

小欧洲青年旅舍

まずは松潘での宿探しだが狙っている所は決まっているが満室だとヤバイ。バスターミナルから徒歩5分ほどの路地にある欧米人宿の小欧洲青年旅舍(Emma’s Guesthouse)へ行ってみる。

ここはバスターミナル近くの外国人OK宿で知られているので第一候補だ。レセプションみたいのなのはなく、そのまんまチベット人のおっちゃんとおばちゃんに聞いてみたら部屋を見せてくれた。そして、英語ペラペラの老板娘が来て登記をする。おっちゃんとおばちゃんは老板娘の両親のようだ。

1泊50元の4人ドミトリーに2泊する。部屋は狭めだが各ベッドにコンセント有り、照明は無しだが寝るには問題無し。

トイレ・シャワーは部屋に付いており掃除してあり許容範囲内。Wi-Fiもちゃんとつながり問題無し。

ちなみに表の国道沿いには老板娘が経営するレストランの小欧洲西餐咖啡厅もある。通常は宿泊客は最初にレストランへ行き老板娘にゲストハウスへ案内されるようだが、自分は直接ゲストハウスへ行き着いてしまった。

青菜拉麺

夕飯はイスラム食堂で青菜拉麺(10元/約170円)を食べる。松潘はチベタン食堂が多いと思ったのだが目に付くのはイスラム食堂と四川料理の店だ。まあ、手っ取り早く食べるのにはイスラム食堂が調度良い。

青稞酒

食後はとりあえず松州古城を歩いて超市で青稞酒320ml(5元/約85円)を3本購入。ビールばかりではつまらないので松潘で造られた青稞酒を購入。松潘が産地なので地酒といったところかな。

ユースホステルへ戻るとドミトリーに欧米人の兄ちゃんがが1人増えていた。国籍は聞かなかったけど旅行中のようだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 27.5元
宿泊費 100元 1泊50元×2
バス 46元 ゾルゲ→松潘
乗り合いタクシー 30元 郎木寺→ゾルゲ
合計 203.5元

松州古城

07:20頃、バスターミナルの松州客運站で明日の成都行きチケットを購入。朝から天気は曇りで雨が降らなければよいが。07:30頃、松州古城の北門にやってきた。北門にあるのがソンツェン・ガンポと文成公主の像。

松潘は古くは松州と呼ばれ元々は羌族の街であり、紀元前316年に松州の街が作られた。松州の名は周辺に松の木が多く生えていたことに由来する。古来より川西北区の茶馬古道の重要な街でありチベット人、羌族、回族、漢族たちの茶馬交易地として栄えてきた。

唐の武徳元年(618)に松州が置かれ、貞観2年(628)に松州都督府が置かれる。吐蕃のソンツェン・ガンポが唐に公主の降嫁を願い出るが拒否され、貞観12年(638)に20万の大軍を率いて松州へ侵攻、唐の松州都督の韓威は敗れ松州は陥落、唐の太宗の命により吏部尚書が兵を率い松州へ進軍、川主寺での戦いで唐軍が大勝し吐蕃軍は撤退する。この後に唐の文成公主が吐蕃へ降嫁する。

天宝12年(753)に松州都督府が4県を領し、太和3年(829)に剣南西川節度使の李徳裕により城が築かれる。明の洪武12年(1379)に御史太夫の平羌将軍が松州を攻略。洪武13年(1380)に松州城が再建され工事に携わったのはイスラム教徒の回族で、この工事をきっかけに松潘に回族が定住することになる。洪武16年(1383)に耿忠の指揮により城壁を煉瓦づくりにする。嘉慶5年(1526)に城の改修が行われ松州城が完成。清朝になると松州庁が置かれる。

北門の城壁は登れるようになっているが入場料60元でボッタクリ。古城内を歩くがまだ朝なのでほとんどの店は閉まっており人は少ない。

松州古城内には長江の支流になる岷江が流れており、岷江に架かる古松橋を渡る。

古松橋は地元民が野菜やキノコを売っており市場のような感じだ。

08:05頃、松州古城の南門までやってきた。

08:15頃、南城門の城壁へ登ってみる。こちらは整備途中のようで入場料は無料。

南門には一部に土塁だけの古い城壁が残っており、ここから当時の松州城の規模が想像できる。煉瓦づくりの城壁は修復か建て直されたようで新しい雰囲気が漂う。お得意の観光用の城壁だろうか?

城壁から古城内を見ることが出来るが、まだ開発途中のようで古い街並みは中途半端だ。

松州古城西門

09:00頃、松州古城の西に架かる映月橋を渡り、西山遊歩道から西門頂へ向かう。松州古城が標高2800mぐらいになるが山頂にある城門は標高3000m越えるだろうな。

まずは観音閣を通過。観音閣は剣南西川節度使の李徳裕により創建されたが工事中で見物できず。

再び西山遊歩道を登っていく。

09:35頃、標高2970mの城隍廟に到着。これで半分登ったようだ。

城隍廟自体は古くからあるようだが建物は新しく再建されたようだ。

10:00頃、再び西山遊歩道を登っていく。天気は曇り空だったが遠くに青空が見え始める。雨は降らずに済みそうだ。

10:30頃、標高3180mの威遠門(西門)に到着。天気は晴れになり青空が広がっている。

威遠門からは松潘の街や松州古城が一望できる。観光客は少なく静かで雰囲気がよい。日差しは強いが標高3180mの山頂なので風が涼しい。

この威遠門(西門)は観光用に築かれた城門で煉瓦を積んでいるように見えるが実際はよく出来たハリボテの城門。

松州古城は東西を険しい山に囲まれており西側から吐蕃が攻めてくる可能性は低かったようで唐代には城門はなかったようだが、明の正統年間(1436-1449)に松潘で反乱が発生して西山の山頂が占拠され、山頂からは松州城内の布陣が丸見えであった。以後は山頂を占拠されないように麓から山頂まで城壁が築かれたという。ただし、山頂には城壁の遺構が残っておらず本当に城壁が築かれていたかは疑わしい。

威遠門(西門)の更に西へ続く道があり数軒の民家があるようだ。おそらく車の通れる道があるのだと思うが山の上に住んでいるのは凄い。

11:10頃、山を下り始める。12:40頃、松州古城に戻ってきた。

古城の東門からは山巴、川主寺行きのバスが発着している。

古城からは山頂の威遠門(西門)が見えるが登るのはしんどかった。

鮮牛雑

13:15頃、チベタン食堂で鮮牛雑(15元/約255円)を食べる。ヤク(牦牛)のホルモンになり味は薄味であっさりしており食感を楽しむ感じだ。食後は宿に戻り明日の成都での宿を予約しておく。

青菜拉麺

夕飯はイスラム食堂で青菜拉麺(10元/約170円)を食べる。松潘は物価が高めで牛肉麺や青菜拉麺が最低10元になっている。

夜は成都→昆明 硬座138.5元と昆明→大理 硬座64元の列車の切符をeLongで予約しておく。支払いはeLongで貯めておいたキャッシュバックを使い切符代は実質0元だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 26元
宿泊費 32元 予約:成都金陵路4号国際青年旅舍
合計 58元

松潘客運站

06:25頃、ゲストハウスを出てバスターミナルへ。昨晩チェックアウト手続きをしておいたので勝手に出て行くだけだ。隣のドミトリーの欧米人も出発のようだと思ったら郎木寺のユースホステルで同じドミトリーだった白人さんだった。

06:30頃、松潘のバスターミナルになる松州客運站に到着。

とりあえずバスの時刻表だけ、もう一度確認しておく。成都行きは、06:00、06:20、07:00、12:30の4本だ。

今回のバスは07:00発、松潘→成都で運賃は110元だ。

バスに乗車して発車を待つ。ゲストハウスの白人さんたちも同じ成都行きのバスに乗車だ。郎木寺からだと松潘、成都へ行くのが定番ルートなのか?

松潘→成都

5分遅れの07:05にバスは発車し成都の茶店子客運站へ向かう。茶店子客運站まで直線距離で南へ約220kmだ。実際は332kmになり山岳地帯を走っていくので1.5倍くらいの距離になる。

08:20頃、トイレ休憩で15分ほど停車。

標高2800mの松潘から標高2300mまで下りてきた。まだ朝なので国道は混雑しておらず車は少ない。

10:10頃、標高1500mの茂県を通過。かなり標高が下がってきた。

10:55頃、標高1300mまで下りてきてトイレと洗車で25分ほど休憩。

ここまで標高が下がってくると気温が高くなってくる。11:30頃、汶川を通過して、これで成都までの道のりは残り半分となる。汶川からは高速道迂路を走り、12:30頃、都江堰を通過する。12:55頃、郫県で一度高速を下りて乗客を降ろし再び高速道路で成都へ爆走する。

成都茶店子客運站に到着

13:35頃、バスターミナルの茶店子客運站に到着。約6時間半で松潘から成都に到着した。
そのまま地下鉄2号線に乗車。

公交ICカードで運賃3.6元、14:10頃、天府広場駅で地下鉄1号線に乗り換え省体育館駅で下車。

成都金陵路4号国際青年旅舍

駅から10分ほど歩いて、14:20頃、Qunar.comで予約しておいたユースホステルの成都金陵路4号国際青年旅舍(成都金陵路4号国际青年旅舍/CHENGDU No.4 JINLING INTERNATIONAL YOUTH HOSTEL)に到着。YHA China加盟店で8人ドミトリー35元(会員料金)だがQunar.comで先払いの特価で1泊32元になる。なので、宿泊費は既に支払い済み。

部屋は以前と同じ8人ドミトリーと思ったら6人ドミトリーになっていた。どうやら8人ドミトリーに居座っているのがいるようだ。各ベッドにコンセント有り、照明は有ったり無かったり。共用のトイレ・シャワーは許容範囲内。WiーFiもちゃんとつながる。

ユースホステルの隣というか同じ建物の1Fにはコンビニがあるので物資調達に便利だ。

紅焼排骨麺

15:00頃、近くの食堂で遅めの昼食に紅焼排骨麺(9元/約153円)を食べる。紅焼だけど唐辛子少なめにしてもらい辛さ控えめです。

虫目撃情報

ユースホステルへ戻りシャワーと洗濯して部屋へ戻るとスタッフと同じドミの兄ちゃんが何か話している。問題が発生したらしい。よく話を聞くと虫目撃情報でトコジラミのようだ。要するに南京虫が出たらしい。自分のベッドには虫はいないようなので現時点では問題無し。

麻婆豆腐と糖醋蓮白

夕方になり新規開拓で違う食堂へ行ってみる。麻婆豆腐(8元/約136円)、糖醋蓮白(8元/約136円)、米飯(1元/約17円)を注文。ご飯が桶で出てきて思ったより多い。

まずは定番の四川料理の麻婆豆腐(8元/約136円)から食べます。辛さと山椒のしびれが効いており美味い!

糖醋蓮白(8元/約136円)はキャベツの甘酢炒めで定番の家庭料理になる。

部屋交換

ユースホステルに戻ると虫目撃情報の影響で部屋交換ということになった。で、6人ドミトリーから4人ドミトリーへ引っ越し。8人ドミで予約していたのがグレードが上がっていく。でも、4人ドミは狭い。グレードダウンのような気がする。

虫の出た6人ドミはバルサンでも焚くのだろうか?でも、トコジラミの生命力は凄いらしいからバルサン効くのか?いや、中国だから日本で禁止されているような強力な薬品があるのだろうな。人体にも強力に効くような奴とか。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 28.5元
地下鉄 3.6元
合計 32.1元

青椒土豆絲

10:40頃、昨日見つけた食堂で青椒土豆絲(8元/約136円)と米飯(1元/約17円)を食べてエネルギー補充。

成都駅

11:45頃、ユースホステルをチェックアウトして、省体育館駅から地下鉄1号線で成都駅へ移動。ちなみに省体育館駅から開業したばかりの地下鉄3号線に乗り換えが出来る。これで地下鉄で新南門まで移動可能だ。火車北站駅まで運賃は2.7元、12:10頃、成都駅に到着。

まずは切符売場で昆明行きの切符を受け取るために窓口に並ぶ。真夏の暑さなので腹出し族が切符売場の各所で出没している。成都は四川省の省都で大都市のはずなのだが、なぜ腹出し族が出没しているのだ?12:35頃、切符を受け取り待合室へ。

駅舎の入口でいつもの切符と身分証の確認だが見習いの実習員窓口があったので敢えてそちらへ並ぶ。さてどういう反応があるかな・・・。切符とパスポートを出すとちゃんと中身を確認しているが、処理が分からないようで駅員に聞いているが結局問題なし。

続いて手荷物検査だがX線検査はいつも通りだが、今回は金属探知機と保安によるボディチェックではなく、新型の自動検査機を利用。

この機械に乗るとベルトコンベアで移動して乗客は自動で検査される。

成昆鉄道で成都→昆明

12:50頃、改札口の先頭を陣取る。

待合室は既にカオス状態だ。始発駅とはいえ確実に乗車バトルだな。腹出し族や肥料袋を持った農民工のおっちゃんたちが大量にいる。上級者向けの出稼ぎ列車確定だな。

今回乗車する列車は14:28発、成昆鉄道を通る成都→昆明のK145次だ。座席は硬座、運賃は138.5元だ。

13:30頃になると待合室は野生の王国と化す。改札口には列でなく群れが出来て、おサルさんたちのポイ捨て、痰吐きが各所で見られるようになり、日本では滅多に見られない光景の連続だ。裸族も出没している。ある意味でサファリパークを越えている。

13:50頃、電光掲示板に「開始検票」が表示されカオス度は最高潮に達する。群れが一気に乗車バトルの戦闘態勢へと突入。

14:05頃、改札が始まる。改札口の先頭を陣取っていたのでホームへ問題なく移動。後方は列でなく群れなので我先にの戦闘状態だが、どうなろうとこちらには関係ない。ホームへ降りると鄭州行きのK870次と昆明行きのK145次が停車しており手早く鄭州行きを撮影。

こちらは14:38発、成都→鄭州、K870次の行先票。

続いて14:28発、成都→昆明、K145次の行先票。

行先票の撮影が終わりK145次に乗車する。

車内はとりあえず空いているがすぐに満席になるのだろう。

定刻より1分早く14:27に列車が発車する。車内は満席で連結部分には無座切符の乗客が溢れている。

17:00過ぎになると成昆鉄道の山岳区間に入ったようでトンネルが多くなってくる。

峡谷に沿って列車は南へと走っていく。

車内バトル発生

21:00頃、越西駅に到着するがイベント発生!越西駅で乗車してきた乗客のおばちゃんたちと乗務員、乗警のバトルが始まる。どうやら切符なしで乗車して車内精算でもめているようだ。

で、身分証がないと切符が買えないので車内精算でも同様なのだが身分証を巡ってバトルが発生している。おばちゃんたち身分証は持っているようだが問題がありバトル中。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 9元
地下鉄 2.7元
合計 11.7元

四川省を出る

00:11頃、西昌駅に到着する。昆明まで西昌と撃枝花の2駅が主要駅なので、ここでかなりの乗客が入れ替わる。

03:37頃、撃枝花駅に到着。主要駅はこれで終わりになり四川省を出て雲南省へ入るだけだ。

雲南省に入る

夜が明けると外の景色が変わり赤土の雲南独特の風景になり川の水は赤土の色に濁っている。

昆明駅

定刻より10分遅れの09:52頃、昆明駅に到着。

農民工のおっちゃんたちの後ろを歩いて出口へ。

まずは第一售票区で切符売場で予約しておいた明後日の大理行きの切符を受け取ろうと思ったのだが・・・・。

大混雑や・・・。夏休み中なので人多すぎだし、割り込みにブチ切れたお姉ちゃんがおっちゃんに怒鳴っているし。もう一箇所の切符売場のほうがいいかな・・・。

ということで、10:15頃、第二售票区へ。

大して変わらない混雑だ。ここで並ぶが4人前のおっさんがクセモノであった。昆明→ハルビンの切符を買おうとしているが直通の列車はない。瀋陽か北京で乗り換えが必要なのだが安い運賃と乗り換え方法などを聞き始めて教えて君状態に・・・。窓口のお姉ちゃんはwww.12306.cnで細かく調べられるよと優しく撃退。おばちゃんだったらブチ切れて追い出されているだろう。

10:40頃、明後日の大理行きの切符を受け取る。窓口は大混雑であったが自動券売機は空いている。何故わざわざ混雑している窓口に並ぶのだ?並ぶの嫌で割り込んでいるし・・・。やっぱ自動券売機の使い方が解らないのか?

永平路の昆明公交IC卡售卡充值点で公交ICカードを100元チャージしておく。10:55頃、駅前の永平路のバス停から64路のバスに乗車。公交ICカードで運賃1割引の0.9元、11:20頃、雲南日報社(云南日报社)のバス停で下車。

大脚氏国際青年旅舍

5-10分歩いて宿は昆明の定番ユースホステルになる大脚氏国際青年旅舍だ。今回はBooking.comで予約しており1泊35元の8人ドミトリーに2泊する。

8人ドミトリーは珍しく欧米人部屋であった。過去2回は中国人部屋だったのだが・・・。部屋の設備は問題無しで各ベッドに照明とコンセント有り。Wi-Fiが去年宿泊した時より速くなっている。ネットの回線変えたのか?

マンゴー

近くの市場でマンゴー900g(11元/約187円)を購入。今年最初のマンゴーを食べる。値段が下がってくるまで買うの我慢していたが、やはりマンゴーは美味い。夜は大理での宿を予約しておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
宿泊費 70元 1泊35元×2
宿泊費 32元 予約:大理清亭国際青年旅舍
宿泊費 21元 予約:大理古城路边青年旅舍
宿泊費 20元 予約:大理古城阑若寺青年旅舍
宿泊費 15元 予約:大理梦馬青年旅舍
バス 0.9元 路線バス
合計 178.9元

青海省からから甘粛省夏河(サンチュ)へ チベット仏教の大寺院ラブラン寺

チベット文化圏旅行記2016

班瑪(ペマ)→久治

旅社を出て目の前の中国農業銀行前の蓮花街の交差点で久治行きの車を探す。既にセルタ、達日、成都などの運ちゃんたちが集結しており車はすぐ見つかる。07:05頃、アバ行き久治経由の乗り合いタクシーに乗車。久治まで80元。

で、昨日顔を合わせている運ちゃんたちもおりセルタへ行ったはずの奴が何故ここにいるという事になる。ラルンガル・ゴンパの事情で外国人立ち入り禁止で公安に追い返されたと言うこというと、とりあえず聞かなかったことにしてくれた。色々大人の事情があるらしい。

08:30頃、残り一人の客と連絡取れず乗客5人で出発するが街の外で運ちゃんの携帯に連絡が入り引き返す。09:00頃、乗客6人でようやく出発。省道までの道路状況は工事で未舗装の悪路になっている。

09:30頃、班瑪路口に到着。

班瑪から18kmの地点になり近くの瑪柯河2号橋でここで客との合流待ちの停車。

班瑪路口の近くからは寺が見える。屋根が黄金に輝いているので新しいチベット仏教寺院か?

09:35頃、成都→大武の寝台バスが通過する。

10:03頃、連絡待ちの客2人と合流し出発する。省道は舗装道路なので運ちゃんは爆走体制に入り飛ばしていく。

10:30頃、白玉寺を通過。大チョルテンが建設中であった。

11:10頃、標高4398mの峠の隆格山垭口を越える。峠を越えると天気は雨になる。しばらくして再び晴れになる。

11:42頃、標高4239mの峠の札拉山垭口を越える。

久治

12:35頃、バスターミナルの久治汽車站に到着。

バスターミナル前には乗り合いタクシーが集結しており、そのまま瑪曲行き乗り合いタクシーに乗り換え。班瑪から一緒だったラマ僧1人も瑪曲行きであった。地元民2人を拾って12:48頃、久治を出発。

久治→瑪曲

タクシーは草原と山の中を川沿いに北東へと爆走する。天気は雲が多くなっているが涼しく過ごしやすい。

草原には放牧中のヤクや遊牧民のテントが見える。

13:20頃、黄河を越えて青海省から甘粛省へ入る。

13:40頃、草原の中に建設中のゴンパが見えてくる。かなり大規模なようだ。

瑪曲→合作

15:20頃、瑪曲到着。バスターミナルはシャッターが降りているので最終バスが行ってしまったようだ。

瑪曲で一泊かと思ったらバスターミナルの出入口に合作行きのバスが停車しており、脇にチケット売場がある。で、売場のおっちゃんに聞いたら合作行きがもうじき出るとのこと。

郎木寺行きは14:00が最終、夏河行きは午前中だけで午後は無し、合作行きが目の前に止まっている。合作まで行けば明日朝一で夏河へ確実に行ける。ということで夏河行きチケットを購入してバスに乗車。

15:30頃、合作行きバスが発車するがチケット売場のおっちゃんは運ちゃんであった。バスは省道204号を北へと走っていく。乗客はほとんどがチベット人で隣の婆ちゃんは手に持ったマニ車を回しながらお経を唱えている。

草原と山が見渡す限り続く。途中で省道204号から国道213号へ入り北へと走る。

18:30頃、南バスターミナルの合作公用型汽車站に到着。今日は夏河行きのバスは終わっているので甘南チベット族自治州の中心都市の合作で1泊になる。夏河行きのバスは北バスターミナルの合作汽車站から出ているので北バスターミナルへ移動。2年前は両方のバスターミナルを結ぶ路線バスが走っていたのだがバス停が見当たらない。まあ、歩いて北バスターミナルへ向かう。

合作は甘粛省甘南チベット族自治州の中心地になるので市街地は外見がチベット様式の新しい建物が目立つ。

北バスターミナルの合作汽車站の近くまで来たので、今日の宿を探す。時間も遅くなったのでバスターミナル近くの西羚賓館で寝床を確保する。

1泊80元の2人部屋でテレビ、電気ケトルが付きだ。Wi-Fiも取りあえず使える。部屋は普通だが共用トイレ・シャワーは糞だ。立地だけで80元は高い。

乾拌麺

夕飯はイスラム食堂で乾拌麺(8元/約136円)を食べる。合作は牛肉麺は6元の店が多く他地域に比べて安い。

乾拌麺は珍しくスープが少しある。通常はスープ無しのが当たり前なのだが・・・。8元で安かったのだが肉はほとんど無しだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13元
宿泊費 80元
バス 50元 瑪曲→合作
乗り合いタクシー 80元 班瑪→久治
乗り合いタクシー 65元 久治→瑪曲
合計 288元

合作寺

08:30頃、北バスターミナルから歩いて15分ほどの所にあるチベット仏教寺院の合作寺を訪れる。合作寺の見所は安多合作米拉日巴仏閣である。入場料は20元だが内部撮影禁止だし外から見るだけで十分かな。

合作寺は寺らしい大経堂などいくつかの建物があるが他の僧舎は土壁のチベット様式の民家といった感じだ。

見た感じだと新しく建てられたようで非常に綺麗な建物が多い。

寺の外周にはマニ車があり地元民がコルラしている。

合作→夏河(サンチュ)

10:05頃、賓館をチェックアウトして北バスターミナルの合作汽車站へ。

夏河(サンチュ)行きバスに乗車、10:30発で運賃は22元。

バスの乗客はほとんどが地元民で第一言語がチベット語、第二言語が中国語といった感じだ。

12:15頃、夏河のバスターミナルになる夏河県公用型汽車站に到着。

2年ぶりの夏河で新しい建物が増えて発展しているが路線バスが走っているのは大きな発展だ。3路線だけだが夏河の街の東からバスターミナル、街の西のラブラン寺入口まで路線バスで行ける。

路線バスの情報は手に入れたので、とりあえず宿探しだ。行き先は決まっているのだが、いつも同じ所だとつまらないので2年前に見つけた霞客行青年旅舍へ行ってみる。Booking.comだと外人お断りになっているのだがとりあえず行ってみたが、外人お断り宿であった。まあ、夏河はラブラン寺があるので色々と大人の事情で公安の取り締まりが厳しいようで外国人が宿泊可能な宿が限られてくる。

12:35頃、結局は定番の甘粛拉卜楞紅石国際青年旅舍(甘肃拉卜楞红石国际青年旅舍/Labrang Redrock International Youth Hostel)に到着。

ドミトリーが1泊55元(会員料金)で4泊する。部屋は4人ドミトリーで各ベットにコンセントはあるが、ベッドの照明が壊れている。2年前と同じでベッドの照明壊れたままやん!

オワコン化したラブラン寺

13:00頃、チベット仏教ゲルク派六大寺院のラブラン寺へ行ってみると游客接待中心が自家用車と大型バスで溢れている。これは嫌な予感がする。予想通り中国人観光客がラブラン寺に溢れかえっていた。ちなみにラブラン寺の入場料は40元になり游客接待中心のチケット窓口にいるのがラブラン寺のラマ僧だ。

そして、巡礼路には中国人観光客が・・・。何てこった。夏休み中なので中国人観光客が押し寄せているようだ。巡礼路にあるマニ車はコルラしている巡礼者がいるのだが中国人観光客が混じっている。

おそらくほとんどの外国人は上のようなイメージを求めてやって来ているはずだ。巡礼路をコルラしながらマニ車を回すチベット人は大勢いるのだが、やかましい集団も周辺にいる。

根気よく待っていないと巡礼者だけの写真はなかなか撮れなくなっている。観光シーズン中のラブラン寺はオワコンで訪れるべきではなさそうだ。

13:50頃、ラブラン寺が一望できるタンカ台にやって来た。以前訪れた時は静かな場所だったのだが、周囲にはやかましい集団が記念撮影中。ラブラン寺も随分と変わってしまった。

14:15頃、ラブラン寺裏手の巡礼路にやって来た。ここまで来ると流石に静かになる。時間帯が悪いのでほとんど巡礼者もおらず静かだ。

夏河は標高2900mほどの高地にあるが日差しが強くかなり暑い。乾燥しているから東京、大阪よりはマシだが紫外線は強いだろう。

たまに巡礼者に遭遇するが一人で黙々とマニ車を回してコルラしていく。

湯麺片

15:30頃、遅めの昼食にイスラム食堂で湯麺片(10元/約170円)を食べる。幅広麺をちぎった麺料理といったところかな。

夕飯はヤクヨーグルトの牦牛酸奶(30元/約510円)を購入。甘粛省や青海省辺りではよく見かける。ホルスタインとかの牛乳でなくヤクの乳を使っているのが特徴。夜に夏河でもう1軒の外人OKのユースホステルを予約しておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 42.5元
宿泊費 220元 1泊55元(会員料金)×4
バス 22元 合作→夏河
合計 328.5元

朝のラブラン寺

07:00頃、ラブラン寺(拉卜楞寺)へ行く。早朝でも既に大勢の巡礼者がコルラしており雰囲気は良好だ。中国人観光客がまだ少ないのもありがたい。

チベット仏教ゲルク派の六大寺院に数えられるだけはあり巡礼者の数は物凄い。

何と言っても民族衣装着用率が高いこともありがたい。高齢者の巡礼者は確実に民族衣装で若い巡礼者でも民族衣装を着ている場合が多い。

ラブラン寺の裏手の巡礼路も朝の時間帯は巡礼者が多い。日中は巡礼者や観光客も少ないのだが朝の時間帯は別だ。

チョルテンでは巡礼者がコルラ中だ。

老若男女問わず大勢がコルラしている。

ラブラン寺のような巡礼地となっている寺だと五体投地を目にすることも出来る。

そして、中国人観光客のおっちゃんたちも気合を入れて五体投地を撮影中です。

更に団体の中国人観光客たちにロックオンされるとご覧のようになります。もちろん静かに撮影できずにやかましいです。

五体投地でコルラしている巡礼者もいれば、このように専用の場所で五体投地している巡礼者もおります。

こちらは団体の中国人観光客たちにロックオンされておらず雰囲気は良好です。

08:45頃、中国人観光客が増えてきたので一度ユースホステルへ戻ることにするが、途中で注意書きの看板に目が留まる。チベット語と中国語で表記されておりチベット語の内容は文盲なので分からないが中国語の方は「寺院周辺でポイ捨て、大小便するな」とある。どうやらラブラン寺の境内で大小便する奴がいるようだ。やっぱり中国何でもありなんだな。

午後のラブラン寺

13:00頃、再びラブラン寺を訪れてみる。ちょうど昼時なので中国人観光客は少なめで環境が良い。

境内にはラマ僧と観光客がいるが、微妙にラマ僧の方が多いかな。

こちらはラマ僧たちが集結している。

しばらくすると午後のお勤めが始まったようでラマ僧たちは本殿へ入っていった。出入口にはラマ僧たちの靴が脱ぎ捨てられている。下駄箱のようなものはなく、そのまま放置のようだ。

ラブラン寺の裏手の巡礼路を歩いてみる。朝と違って巡礼者はほとんどいない。

チョルテンをコルラしている巡礼者たちがいるが朝と比べると人数は格段に少ない。

最後にマニ車の所を見物して、今日のラブラン寺見物は終了。ユースホステルへ戻り郎木寺での宿を予約しておく。

臊子麺

昼食はイスラム食堂で臊子麺(6元/約112円)を食べる。麺の上に細切りの豆腐と牛肉が載っている。

牛肉麺

夕飯はイスラム食堂で牛肉麺(6元/約112円)を食べる。夏河は牛肉麺は6元だが、その他は軒並み値段が高い。特に米をつかった料理が高く感じる。

牛肉麺はクズ肉と香草、ネギ、唐辛子が少し載っているだけだ。これなら牛肉麺を名乗らなくてもいいのではないだろうか。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 14.5元
宿泊費 41元 予約:藏地青稞国際青年旅舍
合計 55.5元

今日もラブラン寺

06:50頃、今日もラブラン寺へ行く。朝から多くの巡礼者がコルラしているのだが、今日は中国人観光客が多い。日曜だからか?

中国人観光客を避けて巡礼者のコルラに付いて行く。

朝の時間帯はチベットの雰囲気が色濃く出ているので見る価値は十分あるが昼間は家族連れや団体の中国人観光客でテーマパーク化しているので見る価値はそれほどない。巡礼者少ないし、痰吐き多いし。

境内を散策するが、この時間は観光客は少ない静かな空間が広がっている。

この雰囲気は朝の時間帯だけで、昼間は騒々しいテーマパークとなってしまう。

裏の巡礼路は多くの巡礼者がコルラしており、自分も後を付いて行く。

ヤクヨーグルト

夏河ではヨーグルト(酸奶)の路上を見かける。道路脇で数台のトラックが販売しており産地直送といったところだろうか。

ここで販売されているヨーグルトはヤク(牦牛)の乳で作られておりヤクヨーグルトになる。

一昨日は30元のヤクヨーグルトを購入したが今日は別のトラックで25元のヤクヨーグルトを購入。

パッケージはこんな感じで大夏河流域で放牧されたヤクの乳が使われた手作りヤクヨーグルトになる。

表面はチーズのように固形化しているが内部はヨーグルトだ。

夕飯は1個3元の饃だか餅を購入してヤクヨーグルトと一緒に食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 31元
合計 31元

ラブラン寺をコルラ

07:15頃、今日も朝からラブラン寺を訪れる。巡礼者たちの後をついて行きコルラする。

自分はマニ車は回さずに歩くだけだ。

ラブラン寺の裏手の巡礼路までやって来た。

後ろからは巡礼者たちが絶え間なくコルラしている。毎朝一体どれだけの巡礼者が押し寄せているのだろうか。

巡礼者は高齢者になるほど民族衣装の着用率が高い。やはりチベットの民族衣装を着ていたほうが写真を撮る価値はあるだろう。

今日も五体投地でコルラしている巡礼者を見かける。ラブラン寺の方を向いて五体投地している。幸い今日の巡礼者は団体の中国人観光客にロックオンされることなく五体投地でコルラしている。

五体投地の専用場所では多くの巡礼者が今日も五体投地している。

09:00過ぎになると団体客が増えてきたので今日はここまでにする。

夏河県公用型汽車站

09:40頃、バスターミナルの夏河県公用型汽車站を訪れる。

まずはバス時刻表から確認する。臨夏、蘭州、合作が本数が多い。

旅行客には郎木寺行きのバスが重要だろう。

こちらは運賃表、蘭州76元、郎木寺72.5元になっている。明後日の郎木寺行きチケットを購入しようとしたが当日と翌日分しか販売していないということで出直しになる。

ヤクヨーグルト

今日もヤクヨーグルト(牦牛酸奶)の路上販売を見かける。

今回は8元の小さいヤクヨーグルトにしておく。

藏包

15:30頃、遅めの昼食でチベタン食堂の扎西藏餐館を試しに利用。

一応チベット語と漢字表記のメニュー表あり。

値段は標準的だが自分には少々高く感じる。

今回は藏包(15元/約255円)を注文。ヤク肉の肉まんといったところかな。黒酢をつけて食べるが肉汁が予想外に多く美味い。

臊子麺

夕飯はイスラム食堂で臊子麺(6元/約102円)を食べる。

牛肉、セロリ、豆腐の細切りが幅広麺の上に載っている。スープがないので乾拌麺に近い感じだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 29元
合計 29元

ラブラン寺で巡礼見物

07:00頃、バスターミナルの夏河県公用型汽車站で明日の郎木寺行きのチケットを購入。明日の準備が整ったのでラブラン寺で巡礼を見物。

今日で朝の巡礼は見納めになる。

観光客が増えてきたので、08:30頃にはユースホステルへ戻る。

呼叫旱獺青年旅舍

10:45頃、紅石国際青年旅舎をチェクアウトして次の宿へ移動。11:00頃、Qunar.comで予約しておいた呼叫旱獺青年旅舍(呼叫旱獭青年旅舍/Calling Marmot Youth Hostel)に到着。Booking.comにも掲載されているが先払いの特価44元があったQunar.comで予約。支払いは今まで貯めておいたキャッシュバックを使い実質0元だ。登記はパスポートの写真とビザをスマホで撮影して完了。

部屋は6人ドミトリーで各ベッドにコンセント有り。照明は有ったり無かったりだ。共用のトイレ・シャワーは許容範囲内。シャワーのお湯の出は良好。Wi-Fiは問題なし。

ラブラン肉餅

昼食は昨日のチベタン食堂で拉卜楞肉餅(10元/約170円)を注文。ラブラン(拉卜楞)とあるので夏河の肉餅かな?ヤク肉を使った肉餅でお好みで黒酢や唐辛子を付けて食べます。

牛筋麺

ラブラン肉餅だけでは物足りなかったのでイスラム食堂で牛筋麺(5元/約85円)を食べる。牛すじではないのだが牛筋麺と呼ばれており、麺に気泡の跡があり食感が独特なのが特徴だ。

臊子麺

夕飯はイスラム食堂で臊子麺(6元/約90円)を食べる。幅広麺の乾拌麺といったところかな。

黄河王

食後は近所の超市で黄河ビールの高級ブランドになる黄河王500ml(5元/約85円)を購入。アルコール度数は3.3%。夏河は雪花ビールばかりで黄河ビールとかの地ビールを扱った店が少ない。

黄河王は甘粛省と青海省で生産されている地ビールで、今回購入したのは生産地が蘭州になっている。やっぱり夏の暑い日に地ビールは美味い!

本日の出費
項目 金額 備考
食費 26元
合計 26元

夏河(サンチュ)→郎木寺(タクツァン・ラモ)

07:15頃、ユースホステルをチェックアウトするが老板たちはまだ寝ているようでシーツを片づけて勝手に出て行く。朝から小雨が降っているが天気予報だと曇りのち晴れになっている。遠くに青空が見えるが天気予報当てにならん。

07:20頃、バスターミナルの夏河公用型汽車站に到着。バスターミナル前に郎木寺行きのバスが停車しており乗車する。

いつも通りGPSを起動させるがガーミンのGPSの調子が悪い。信号を受信できなくなり経度と緯度が表示されない。まだ購入してから2年しか経過していないのに故障は困る。かなり高額なのだから最低5年は使えないと元は取れない。

今回乗車するのは07:40発、夏河(サンチュ)→郎木寺(タクツァン・ラモ)、運賃は72.5元。昼ぐらいに郎木寺に到着して14:00発、郎木寺→夏河のバスになる。07:40にチケットの確認が行われ発車する。

まずは合作を目指してバスが走る。08:50頃、合作の北バスターミナルになる合作汽車站に到着。10分のトイレ休憩で停車して、09:00に発車。

合作から先は国道213号を南下、山と草原の中をバスが爆走していく。途中でヤクや牛が道路を横断して渋滞が発生したりする。ここでは車より家畜優先になる。

10:20頃、碌曲に到着。碌曲で客の乗り降りがあり再び郎木寺へ向けてバスが走り始める。標高3000m以上の草原の中をバスが爆走していく。

国道213号から郎木寺への分岐点で数人の乗客が下車する。この郎木寺路口から四川省のゾルゲ方面へのバスや白タクを拾ったりする事が出来る。今日は白タクが1台待機しており早速乗り換えている。

11:50頃、郎木寺に到着。甘南チベット族自治州碌曲県郎木寺鎮になるが郎木寺(タクツァン・ラモ)で知られている。夏休み中の郎木寺は観光客が多く賑わっている。いや、賑わっていると言うよりも人が多すぎる。

約9年前に初めて郎木寺を訪れたときは静かであったが、現在は完全に観光地化された街だ。おまけに公安が外で警備している。郎木寺の公安なんてお茶飲んで一日過ごすだけだと思っていたが、中国人観光客が大量に押し寄せるようになり、ちゃんと警備しないといけないようだ。

12:05頃、Qunar.comで予約しておいた藏地青稞国際青年旅舍(藏地青稞国际青年旅舍/Tibetan Barley Youth Hostel)に到着。Booking.comでも予約できるが先払いの特価が41元だったのでQunar.comで予約。欧米人の割合が多い。

6人ドミトリーを予約しておいたが居座っている奴がおり4人ドミトリーになる。料金は変更なしだ。部屋の広さは問題ないがベッドに照明とコンセントが付いていない。Wi-Fiは電波弱いがとりあえずつながる。共用のトイレ・シャワーは一体型の奴であまり掃除されていない感じだ。ちょっとシャワーを使う気にはなれん。

GPSの調子が悪かったので壊れる前にデータをPCに移しておくが、いつの間にかGPSが正常に動いている。一体どうゆうことだ?誰か妨害電波でも出していたのか?

打滷麺

昼食は郎木寺で毎回利用するイスラム食堂へ。

今回注文したのは打滷麺(13元/約221円)だ。幅広麺にヤク肉と揚げ豆腐が載っている。

セルティ・ゴンパ

甘粛省側の鳥葬台がある達倉郎木寺(賽赤寺)は観光客が多く大混雑している。田舎の郎木寺で渋滞なんてあり得ない。

昔は中国人観光客はほとんどおらず静かだったのに・・・。

入場料は30元で何とか変わらずか・・・。

今回は中へ入らず周辺の景色を見るだけにする。

秋から冬になれば観光客が少なくなってちょうどよくなるのだろうな。

キルティ・ゴンパ

続いて四川省側の郎木寺峡谷のある達倉納摩格爾底寺も混雑している。

入場料は30元で高いような・・・。

夕飯に回族の餅屋で餅を購入。

これで1個10元だ。青稞で作った餅は15元とのこと。

青稞酒

近くの超市で青稞酒320ml(5元/約85円)を購入。四川省アバ・チベット族チャン族自治州松潘県で造られた青稞酒でアルコール度数は6%だ。ビールとは味が違って新鮮味を感じる。苦味はなくほのかに甘さを感じる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 28元
合計 28元

青海省班瑪(ペマ)から色達(セルタ)を目指す

チベット文化圏旅行記2016

西寧→班瑪(ペマ)

06:20頃に起床して出発の準備を始める。顔洗って部屋に戻ると物凄い口臭が・・・。寝ていたときは嗅覚が慣れて気付かなかったが外の新鮮な空に触れて戻ると部屋の空気の異常に気づいた。10人ドミトリーで誰か口を開けて寝ているようだ。とりあえず扉全開で空気を入れ換えながら出発準備だ。

07:05頃、ユースホステルをチェックアウトして、省医院のバス停から7路のバスに乗車。運賃1元で07:45頃、バスターミナルの南川西路客運站にて下車。まだ朝早いので空いており座って移動できた。昼間は座れない確率が高いので10分ほど歩いて西寧駅の路線バスターミナルから7路や27路のバスに乗車して南川西路客運站へ行くのがよいだろう。

南川西路客運站は青海省南部、南西部の玉樹、果洛(ゴロク)方面へのバスが多く出ているバスターミナルだ。チベット文化圏の青海省でもかなりチベット文化の濃い地域になるので利用客にはラマ僧の姿も多く見られる。

今回乗車するバスは09:00発、西寧→班瑪(ペマ)、運賃180.5元、距離775kmになる。

08:40頃、バスに乗車して発車を待つ。10分遅れの09:10頃、バスが発車。

交通事故多い

まずは西の共和方面へ走る。10:11頃、渋滞に遭遇するが前方で交通事故のようだ。

見事に追突して車体が変形している。

10:20頃、再び渋滞にはまる。

10:30頃、渋滞の先頭が見てきた。また事故のようだ。

今回も追突事故であった。だが破損状況は先ほどのと比べれば軽微だ。

12:30頃、標高約2900mの共和服務区で昼休憩になる。

13:15頃、バスが発車する。共和から玉樹方面へ国道214号を南下して草原と山の中をバスがひたすら走っていく。

15:00頃、事故現場に遭遇。派手に玉突き事故を起こしたようだ。

16:00頃、標高約3900mの温泉郷で10分のトイレ休憩。16:30頃、標高4475mの峠を越えていく。17:13頃、標高約4200mの花石峡を通過。

国道214号から省道204号へ入り高原を南東へと向かう。班瑪まで直線距離で残り約300kmになる。道路状況は悪くなり未舗装区間が多くなる。

19:20頃、事故現場を通過。

ダンプがひっくり返っていた。

草原を走っていると19:45頃、トイレ休憩で10分ほど休憩。運ちゃんの話だと班瑪到着は23:00頃になるようだ。真夜中到着は少々困ったものだ。宿探しで苦戦しそう・・・。20:00頃、達日県を通過。辺りは暗くなり始めている。

本日の出費
項目 金額 備考
バス 1元 路線バス
合計 1元

班瑪(ペマ)で野宿

01:05頃、雨の降りしきる班瑪(ペマ)に到着。最悪や!とんでもない時間に到着してしまった。宿探しをしようとするとセルタ(色達)行きの乗り合いタクシーの運ちゃんが声をかけてきた。こんな時間にも運ちゃんが客集めをしており車にはラマ僧たちが乗車している。セルタにも行きたいのだが班瑪を鳥葬台を見たかったので断ってしまうが、これが痛恨の判断ミスであった。夜討ち朝駆けの絶好の機会だったが・・・。この後の宿探しは1泊300元とか足元見られてしまい結局は野宿だ。

人民政府前で雨宿りしながら朝になるのを待つ。公安のパトカーは何度も前を行ったり来たりするが職務質問はしてこない。普通どう考えても職務質問の対象者だろ!

セルタ行き失敗

06:20頃、蓮花街の交差点へ向かう。既にセルタ行きの乗り合いタクシーがおり、セルタ県城まで運賃60元ということで乗車。

06:00ぐらいから農業銀行の前にタクシーが集結するようだ。そして、アバ、マルカム行きの乗り合いタクシーも客引き開始。07:00過ぎになると車が12台集結。

07:40頃、給油して乗客全部で6人で出発する。内訳は南京人の夫婦と上海人3人家族、小日本1匹である。セルタまでは所要時間6時間ぐらいだろうか?田舎道なのだが意外と四川省と青海省を行き来する車が多い。それと野良犬がやたらと多い。

4418mの峠の徳啄山垭口を越えて行くが景色は絶景である。

09:30頃、青海省班瑪側の知欽郷の公安検査站に到着するが素通りで何もなし。

09:56頃、四川省セルタの年龍郷の公安検査站は身分証確認している。予想通り外国人お断りで通してくれなかった。裏口の青海省側は非開放区だから外人は入れないから公安はお茶飲んでいるかと思ったら仕事していた・・・。

で、パスポートの写真と目の前にいる本人の写真撮影がある。まあ、自分は中国だから慣れてしまっているが欧米人だと揉めそうな・・・。というか、目の前で本人撮影しているのは公安の私物のスマホでないの?

ということで小日本1匹降ろされる。公安が運賃全額60元支払えというので60元運ちゃんに渡しておく。ちょうど降ろされた場所が班瑪(ペマ)とセルタの中間地点になるので運ちゃん30元返してきた。日本だと警察は民事不介入だが中国は平気で介入のようだ。

セルタはダメだがアバやマルカムへ行ってくれということ事になる。なので、公安が班瑪へ行く車を止めて話をつけてくれる。で、フォードのSUVに乗った夫婦が班瑪まで約70kmを無料で乗せて行ってくれることになる。嫌々なんだろうけど公安には逆らえないからね。

12:15頃、班瑪(ペマ)の街に戻ってきた。おっちゃんたちにお礼を言って今日の宿探しだ。昼時なので店は殆ど開いている。宿も同じくだ。とりあえず乗り合いタクシー集結場所近くの雪山茶芸旅社に1泊する。

4人ドミトリーで1泊30元、トイレは蝿ブンブンのニーハオトイレ。シャワーは無い。登記は無しで30元渡して朝になったら勝手に出ていく方式だ。

大チョルテン

12:50頃、班瑪の街の入口にある大チョルテンを訪れる。町の外からでもはっきり見えるほどの大きさでチベットでも有数の規模なのだろう。

内部はマニ車がありコルラできるようになっている。

ジャンリタン・ゴンパ

13:10頃、ジャンリタン・ゴンパ(江日堂寺)を訪れる。班瑪(ペマ)の東にあるのがチベット仏教ニンマ派のジャンリタン・ゴンパ(江日堂寺)で白札寺とも呼ばれている。

寺の手前には山の斜面に無数のタルチョがあり、その数に圧倒される。

タルチョが埋め尽くす斜面の下にはチョルテンがある。

更にチョルテンの近くに江日堂天葬台がある。鳥葬台があるのだ。この鳥葬台は一般的な鳥葬台とは違い近くの道路からも見えるようになっている。

鳥葬台には死体の臭いが漂っており人骨のかけらが散らばっている。

もちろん遺体解体のナイフなどの道具もある。

13:50頃、ジャンリタン・ゴンパ(江日堂寺)に到着。

歴史は古く1450年に江日堂の小山(閃光鉄山)の上にチベット仏教ニンマ派「江日堂閃光鉄山寺」を建立するが戦火で1749年に失われる。1760年、昌尼哈地区に再建され「江日宦覚寺」と改名しカトク寺(噶陀寺)に属する。1936年、再び現在の場所に再建され「下莫巴白札多卡寺」と命名され白札寺と呼ばれるようになる。

閃光鉄山には古い仏閣が残っており、周辺には108基のチョルテンが残っている。

牛肉麺

夕飯はチベタン食堂で牛肉麺(12元/約204円)を食べる。牛肉麺といえばイスラム食堂なのだが班瑪ではチベタン食堂になる。麺はもちろん手打ちで牛肉はヤク(牦牛)になる。

宿に戻り夜になると4人部屋に宿泊客にチベット人夫婦がやって来る。早々に寝るのだが22:00過ぎに宿の娘さんが「警察来了!」と叫びながら各部屋を回って身分証回収にやって来た。登記無しだと思っていたが公安が踏み込んできたので全員台帳に登記のようだ。

チベット人夫婦は文句言いながら身分証を渡している。せっかく寝ていたのに起こされてご機嫌斜めのようだ。自分はパスポート渡して公安が来るかなと待っていたのだが公安は来なかった。公安は外人には関わりたくないようだ。班瑪は非開放区だったと思うのだが・・・。パスポートや身分証が返却され再び寝る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
宿泊費 30元
乗り合いタクシー 30元 班瑪→セルタの検問所
合計 72元

青海省非開放区の祁連 阿柔大寺・卓爾山・牛心山

チベット文化圏旅行記2016

西寧→祁連

06:50頃、ユースホステルをチェックアウトして36路のバスで西寧駅へ移動。07:35頃、駅前バスターミナルの西寧汽車客運中心に到着。

今日はバスで祁連へ移動する。祁連は青海省北部の祁連山脈南麓に位置する。西寧→祁連の運賃は58元、距離は288km。

08:00頃、バスへの乗車が始まる。比較的車内は平和そうだと思ったら、おっさんが豪快に音を出しゴミ箱に痰を吐こうとしている。運ちゃんが外で痰を吐くようにおっさんを外へ連れて行く。おサルさんも乗車しているのか。今回のバスは平和な野生の王国かな・・・。4分遅れの08:19にバスが発車、祁連到着は14:00頃になる。

まずは門源を目指してバスが走る。峠を登っていくが門源の菜の花観光の車が多く交通量が多い。そして、バスが良く揺れるのでゲロ吐きの乗客が多い。

10:55頃、門源の達板山観景台を通過する。

ちょうど菜の花の見頃で周囲は黄色に染まった菜の花畑が広がっている。道路脇は地元民の売店が並んでいる。蜂蜜を売っている売店もあるので地元民ではなく蜂客が売っているのだろう。

11:15頃、標高約2900mの門源の青石嘴汽車站に到着。トイレ休憩になる。
11:23頃、バスが発車し門源から祁連へ向かう。

しばらく門源の菜の花畑が続き祁連山脈へと向かう。

省道302号を西へと走るが道路はほとんどが片側2車線になっており田舎にしては道路が整備されすぎている。途中空港が建設中だったので先を見越しての道路整備だろう。阿柔大寺などの寺近くを通過して祁連県の県城が近づいてきた。

祁連に到着

13:45頃、バスターミナルの祁連県汽車站に到着。バスターミナルは標高約2700mに位置しており県城があるのが八宝鎮になる。八宝鎮は標高約2800mに位置しておりバスターミナルは八宝鎮の低い場所にある。祁連県は海北チベット族自治州に属しておりチベットのアムドと呼ばれる地域に含まれる。

央隆招待所

まずは宿探しだ。とりあえずバスターミナル近くの招待所から聞いていくが祁連は手強い。バスターミナル向かいの天境招待所は1泊100元とか舐めた金額を提示してくる。で、バスターミナルの隣りにある央隆招待所で聞いてみると1泊60元であったので老板娘に部屋を見せてもらう。

3畳ぐらいの部屋でトイレ・シャワーは共用になる。久しぶりの招待所の部屋だ。

一応部屋には液晶テレビと電気ケトルがありWi-Fiも使える。

トイレ・シャワーはこれ!シャワーと一体型の奴だが、とてもシャワーを使うきにはなれない。最低限の設備に近いな。1泊20元だろと言いたいが他を探すのも大変なので決まりだ。ここには3泊することにする。最大の難関である登記だがパスポートで何とかなった。本当は外人お断り宿だと思うが内緒にしておいてくれれば何事も無く3日後の朝には出て行く。

祁連県汽車站

14:20頃、バスターミナルの祁連県汽車站へ行く。バスターミナルは八宝鎮の新城の人民路と団結南路の交差点に位置している。

まずはバスの時刻表を確認だ。一番多いバスは西寧行き、次は張掖になる。他にも門源や西海などへのバスもある。最終バスは16:00発の張掖行きでバスターミナルは早く閉まってしまう。

こちらは運賃表で西寧行きは58元になる。これで次の移動計画が立てられる。

バス情報が手に入ったので祁連の街を歩いてみる。2014年にも訪れているのだが田舎にしては道路が広かったりと開発が結構進んでる。

乾拌麺

14:40頃、イスラム食堂で遅めの昼食に乾拌麺(10元/約170円)を食べる。やはり西北地域では麺料理が美味い。

再び祁連の街を歩いてみる。街の北側には丹霞地形の卓爾山(卓尔山)がそびえる。

街を出て南へ歩いて行くと牛心山が見える。牛心山はチベット仏教では聖山ともされている。

街の南は牛心山の山麓になっており祁連県の八宝鎮が一望できる。

さらに南へと歩くと牛心山に近づいてきたが雲が出てきて雷が鳴っているので街へ戻る。

祁連の路線バス

県城へ戻る途中でバス停を見つける。どうやら祁連でも路線バスが走っているようだ。いや、まだ走っているところを見ていないので、これから導入されるのだろう。2路線だけで新城と老城を走るのでバス停はほとんど共通している。一応覚えておきたいのは1路のバスターミナル最寄りの「一完小」くらいいかな。

街に戻ると八宝鎮の入口に祁連県博物館と天境大劇院の建物を見つける。博物館とボッタクリの娯楽施設が一緒になっているのか?

刀削麺

夕飯は刀削麺(8元/約136円)だ。食べたら招待所に戻って大人しくする。公安に見つかると面倒なので。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18元
宿泊費 180元 1泊60元×3
バス 1元 路線バス
合計 199元

朝から痰吐きうるさい

05:30頃に起きるが朝から招待所の宿泊客の痰吐きが酷い。よくそんなにもデカイ音を立てて痰が吐けるものだ。自分には到底真似できそうもない。

西海行きチケット購入

今日は朝から天気が良く青空が広がっている。標高が高いのでかなり冷え込んでいるが昼にはかなり暑くなるだろう。老板娘から「出て行ってくれ」とか言われなかったので大丈夫そうだ。

07:35頃、バスターミナルの祁連県汽車站で明後日の西海行きのチケットを購入する。運賃は50元、これで祁連からの脱出方法は確保した。

阿柔大寺

明後日のバスは確保したので中国農業銀行と新華書店のある八宝街と八宝路の十字路へ向かう。ここが祁連県で一番賑わっている場所になり阿柔大寺や俄堡古城への乗り合いタクシーの出発地点にもなっている。

まだ朝の早い時間帯で車が殆ど無かったがタクシーが1台だけ停車している。地元民のおばちゃん2人と運ちゃんがいるが発車しないので客待ちなのだろう。運ちゃんに阿柔大寺へ行くか聞いたら行くということで乗り合いタクシーで阿柔大寺へ向かう。運賃は7元、すぐに地元民のおばちゃんがもう一人乗車して乗客が集まり、07:55頃に出発。タクシーは90km/h以上で爆走していく。

08:20頃、阿柔大寺に到着。入口は地元民の売店が既に営業中で観光客も大勢訪れている。2014年に訪れた際は売店無し、観光客ほとんどいないという状態だったのに物凄い変貌ぶりだ。

おまけ入場券売場があり入場料20元。ついに有料化されてしまった。

阿柔大寺は1958年以前は僧侶が250人以上おり、そのうち活仏は16人いた。1958年以降は政治運動により破壊され寺は封鎖された。1962年に寺が再び開かれたときには僧侶は23人のみになっていた。1965年に文化大革命により再び寺は封鎖され僧侶たちは還俗させられ故郷へ帰された。1982年に寺が開かれた時には僧侶は23人いたが活仏はいなくなっていた。2008年10月時点では僧侶は37人おり、全員が阿柔部落の出身である。寺主は活仏の夏卜拉になる。

境内は中国人観光客が多く賑わっているが、いない方が撮影には好都合。なので、静かな場所を探して撮影していく。8基のチョルテンが並んでいるのが八宝如意塔になり2002年に建立された。

こちらはヤクの毛で作ったテントのようで地元民がお祈りしていた。経堂みたいな所かな?

内部はこんな感じで特に仏像は無しだ。

寺の建物は新しいので屋根は金色に輝いている。

境内の裏手にはタンカ台がある。

境内の外周部にはマニ車がありコルラできるようになっている。

まだ比較的新しい建物なので見た目は良いのだが電線が・・・。他の建物も同様で電線が結構邪魔である。電柱の地中化やってほしいような。

電線が入らないようにすれば雰囲気はとても良い!

これは大経堂の入口。静寂に包まれていそうなのだが、実は内部にはお金持ちの中国人観光客様たちが見物中である。人の流れが途切れるのを何分待ったことか・・・。

09:00過ぎになると団体の中国人観光客が立て続けにやってきて非常に賑やかになってきた。そして、おっちゃんたちがデカイ音を立てて痰を吐いたり手鼻をしている。2年前には静かであった阿柔大寺が中国人観光客が押し寄せる賑やかな立派な中国の観光地に発展した。痰吐きの音が鳴り響くような立派な観光地になり阿柔大寺も賑やかになったものだ。

10:30頃、阿柔大寺の裏山へ向かうが寺の門前を横切る省道304号を歩いて登れそうな場所へ向かう。そして、道路脇にはペットボトルが転がっている。

しかも、よく見るとそこら中に転がっている。これが中国の現実か・・・。

裏山へ通じる地元民用の道があったので登る。裏山からは阿柔大寺が一望できる。

もちろん阿柔大寺だけでなく周辺の草原も見渡せる。

そして、雰囲気ぶち壊しですが寺の門前には立派な片側2車線道路が通っています。道路ができたことにより観光客が押し寄せるようになったようだ。

祁連へ戻る

11:00頃、阿柔大寺の入り口に戻ってきた。ここでタクシーかバスが通るのを待つ。少なくとも昼ぐらいから門源や張掖方面からのバスが通り始めるので1時間待てば何とかなるだろう。

11:43頃、民楽→祁連のバスが通りがかり手を振って止める。念のため祁連までいくらか聞いて7元なので乗車。

12:10頃、祁連の県城へ到着。とりあえず中国農業銀行前のタクシー集結場所に戻る。タクシーと白タクの両方が待機中である。

乾拌麺

ちょうど昼時なので昨日のイスラム食堂で乾拌麺(10元/約170円)を食べる。

牛心山

食後は昨日に続き県城の南にある牛心山へ向かう。昨日通った道を進んでいく。天気は晴れで牛心山の山麓からは祁連の街が一望できる。

そして、牛心山の山麓では大規模な建設工事が行われている。おそらく牛心山の游客中心とか建設しているのだろう。来年あたりに完成して入場料を取るのだろうな。

道は途中で泥流の跡に変わり沢を登っていく。

かなり進んでくると羊の放牧に遭遇する。

更に登って行くと遠くの菜の花畑が見えてくる。

牛心山に近づいてきた。山頂にはまだ雪が残っている。

更に登り標高約3150mまで来ると祁連の街と卓爾山(卓尔山)が一望できる。

牛心山にかなり近づいて標高約3200mまで登ってきたが、これ以上は道がないので登るのは難しそうなので諦めることにする。

14:30頃、牛心山の山麓で放牧中の羊を見ながら休憩。近くで工事をしているのだが、どうも展望台を建設している様子だ。この羊達の放牧地も観光開発され観光客が押し寄せるようになるのだろう。きっと痰吐きの音で賑やかになるだろうな。開発が完了する前に来てよかったかもしれない。

山を下り祁連の街へと戻る。街に戻ってくると、こんな感じのハエがブンブン飛んでいるゴミ捨て場が・・・。祁連の街はハエが多くお世辞にも衛生環境は良くない。

おまけにマンホールの蓋は無いし。日本なら役所に苦情殺到のレベルだ。でも、これが中国では標準仕様のようだ。

乾拌麺

食堂を探しながら公安局の前を通るが特に呼び止められることもなし。夕飯は別のイスラム食堂で乾拌麺(10元/約170円)を食べる。今回は具材が多く青菜とキャベツの漬物が付いている。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 25元
バス 50元 祁連→西海
バス 7元 阿柔大寺→祁連
タクシー 7元 祁連→阿柔大寺
阿柔大寺 20元
合計 109元

卓爾山

07:10頃、招待所を出て卓爾山(卓尔山)へ向かう。今回は卓爾山の西側から入り東へ抜けるルートでいく。街の西へ歩いて行くはバスターミナルから300mくらい西にある玉林商務賓館は渉外賓館の看板が出ており外国人OKのホテルだ。渉外賓館の看板が確認できたホテルは祁連賓館と玉林商務賓館の2軒だけだ。探せば他にもあるだろう。

まずは祁連の街の西から卓爾山への道を歩いていく。まだ朝早いのに既に観光バスが次々と卓爾山へと走っていく。観光バスが走っていなければ静かな田舎の道なのだが・・・。これは嫌な予感がするな。

08:00頃、卓爾山西麓の入口になる麻拉河游客中心に到着。駐車場には既に多数の観光バスと自家用車が・・・。これは中国の有名観光地へ仲間入り確定だな。

入場料は60元、観光バスは20元。60元は高いだろ!車はいらないので入場券のみ購入。

景区の簡単な地図が出ていたが、卓爾山頂上を経由して東麓へ抜けられそうだ。歩いて卓爾山の頂上へ向かう。金持ち中国人観光客たちはバス乗り場に一列にお行儀良く並んでいる。いや、並ばされているのかな?係員が頑張って整理しているし。

頂上への道を歩いていくが徒歩で向かうのは自分一人だけ。中国人観光客は観光バスで頂上へ向かう。

08:21頃、単車の公安に呼び止められる。「道から外れるな」「景点以外行くな」と言われる。「真っ直ぐ行けばいいんでしょ」「他は興味ないから」「行っていい?」と言ったら「行っていいよ」になった。特にどこから来たかは質問されず。卓爾山周辺には見られては都合が悪い何かが隠されているのだろうか?それとも単に畑を踏み荒らされたくないからか?

再び上り坂を進んでいくが徒歩の観光客とすれ違ったのは1人だけ。公安のパトカーは3台もすれ違う。徒歩の観光客は少ないので目立つようだな。

08:40頃、標高約2970mの卓爾山風景区の入口に到着。2回目の入場券確認があり、再び上り坂を登っていく。

金持ちの中国人観光客はバスで次々と頂上へ向かうが徒歩だと祁連山脈の山々をゆっくりと見物できる。

この辺りが卓爾山の丹霞地形なのだが張掖の丹霞地形と比べると規模はかなり小さい。

千兵崖(烽火台)

09:15頃、標高約3100mの千兵崖(烽火台)に到着。千兵崖(烽火台)の土台の高さは9.3mあり、古代の軍事上の連絡手段のひとつである。敵軍が昼間に進入した際は煙、夜間は火による明かりで敵軍の進入を知らせた。この烽火台は西夏王国の烽火台址に復元されたものである。西夏滅亡後は李睍は祁連にまで落ち延び、この地に4つの烽火台を建設し、これはそのうちの一つである。

この千兵崖(烽火台)は観光客で大混雑しており登るのに時間がかかるが眺めはよい。卓爾山の北側の山々が一望できる。眺めはよいが人口密度高過ぎなので退散する。

卓爾山の頂上からは南にある牛心山が一望でき観光客で賑わっている。

こういった観光地だと記念撮影している観光客が多い。

頂上付近にはチョルテンもあり、ここも賑わっている。やかましいとも言うが・・・。

チョルテンからは眼下に祁連の街が広がっている。

卓爾山の頂上にはいくつか展望台になっている部分があり、南の牛心山が一望できる。

天気がよいので頂上付近の残雪も確認できる。

卓爾山東麓には拉洞台村の菜の花畑が広がっている。

卓爾山は丹霞地形でチベット語で「ゾンムマユマ(宗姆瑪釉瑪)」と呼び、美しい赤い皇后の意味を持つ。伝説では仙女の宗姆瑪釉瑪が祁連を訪れ美しい風景の魅了され、更に山の神である阿咪東索を愛するが、龍王の怒りに触れ宗姆瑪釉瑪は卓爾山、阿咪東索は牛心山になり祁連を見守っている。まあ、祁連には色々と伝説が残っているようだ。

卓爾山からの眺めは良いのだが、とにかく日差しが強い。日陰を探してしばし休憩。昼頃になると観光客がかなり減ってきた。昼食か次の目的地へ移動のようだ。

12:35頃、卓爾山風景区の入口に戻ってきた。ちょうど入口の所から牛心山が見えるので撮影によいと思い撮影する。

しかし、1分もすると誰も興味を示していなかった場所が中国人の撮影ポイントと化す。
何で邪魔すんねん!

卓爾山東麓を下りながら拉洞台村の菜の花畑を見物していく。

拉洞台村から卓爾山を見ると山というより丘に見える。

13:30頃、卓爾山東麓にある拉洞台游客中心に到着。

菜の花畑を見物しながらのんびり坂を下っていく。14:20頃、省道304号の近くまでやってきた。ここでしばらく休憩。14:40頃、省道304号に沿って祁連の県城へ向かう。

途中、祁連県人民政府の前を通過。政府の建物の裏は卓爾山になる。

中国はテストの結果が貼り出される

続いてテストの成績が貼り出されているのを発見。中国では学校のテストの成績が貼り出され公開されるようだ。でも、上位の優秀者の成績だけのようだ。日本だと成績表の流失とかが問題になったりするが、中国では公共の場で公開されるので流失とかは関係ないようだ。15:30頃、招待所に戻る。

夕飯はイスラム食堂で乾拌麺(10元/約170円)を食べる。このところ乾拌麺ばかり食べているが、夏の時期は牛肉麺は控えめになる。熱いスープの牛肉麺は暑い夏には・・・。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 11元
卓爾山 60元
合計 71元

祁連→西海

08:00頃、招待所をチェックアウトして隣のバスターミナルへ移動。今日は西寧へ戻るが、そのまま西寧行きのバスに乗車するのではつまらないので西海経由で西寧を目指す。

バスは08:30発、祁連→西海で運賃50元、距離211kmになる。

08:15頃、バスに乗車して発車を待つ。席は自由で早い物勝ちで幸い最前列の席を確保。

5分遅れの08:35頃、バスが発車する。39人乗りで乗車率は9割程度で少し空席があるが途中で客を拾うから満席になるだろう。08:45頃、祁連の街中で客待ち停車。08:52頃、ようやく発車。祁連の街を出て牛心山西麓の省道204号を南東へと走る。

09:39頃、標高4120mある峠の大冬樹山垭口を通過。峠を越えると目の前には草原が広がる。

09:50頃、標高約3790mの草原で10分ほどトイレ休憩。

トイレの向かい側にはチベット人の売店があり観光客で賑わっている。

再びバスが走り始めるが大草原の中ではヤク優先の交通ルールになる。さすがの中国人でも車をヤクにぶつけたくないようだ。

夏の観光シーズンはチャリダーたちも各地で出没している。隊列を組んで西寧方面や祁連方面を目指す。

バスがひたすら西海へ向けて大草原を爆走していく。地平線近くに山が見えるが、それ以外は全て大草原が広がっている。

草原にはチベット人たちが放牧をしており草原の中にテントが点在している。10:37頃、標高約3400mの默勒鎮で2回目のトイレ休憩で10分ほど停車。

10:50頃、西海→祁連のバスとすれ違う。そして、ヤクの道路横断に遭遇。

11:20頃、熱水鎮を通過。土田舎なのに信号機のある交差点が1つある。12:10頃、料金所を通過して国道315号に入る。

そして、ヤクの道路横断だ。12:30頃、西寧→天俊のバスとすれ違う。

西海鎮

12:50頃、西海のバスターミナルに到着。バスターミナルの名称は原子城汽車客運站。知っている人は知っているが西海鎮は核兵器開発施設があった場所である。なので、西海鎮は原子城とも呼ばれている。西海鎮郊外にある核施設は核開発の役目を終え観光地として有料で開放されている。街の中には原子城紀念館が無料で開放されているのだが大人の事情で外国人お断りになっている。外国人には見られては都合の悪い内容のようだ。

今回は西寧へ行く途中なので、そのまま西寧行きチケットを購入。13:00発のバスで西海→西寧の運賃は25元、距離は104km。

バスに乗車して発車を待つ。4分遅れの13:04にバスが発車する。

15:25頃、西寧駅前のバスターミナルの西寧汽車客運中心に到着。

青海恒裕国際青年旅舍

予約しておいたユースホステルの青海恒裕国際青年旅舍(青海恒裕国际青年旅舍/Qinghai Hengyu International Youth Hostel)に到着。1泊50元(会員料金)で2泊する。既に予約時に10元支払っており残金90元を払おうとするが何故か80元になる。90元ではないかと確認したが謎の割引で残金は80元になり支払う。

部屋はチベット風10人ドミトリーで雰囲気は良好。

16:15頃、7路のバスでバスターミナルの南川西路客運站へ向かう。運賃は1元。

16:50頃、南川西路客運站に到着。自動券売機が導入されていたが二代身分証がなければ購入不可。外人使用不可なので窓口へ。明後日の09:00発、西寧→班瑪のバスチケットを購入。運賃は180.5元で結構高い。

17:00頃、32路のバスで西寧の中心街になる大十字へ移動。以前に利用したことのある大十字の理髪店で坊主にする。理髪代は15元、坊主にしたので例の寺へ行く準備は整った。あとは現地で公安の検問があるかだな。

土豆羊肉拌麺

夕飯はイスラム食堂で土豆羊肉拌麺(13元/約221円)を食べる。

ジャガイモ、ピーマン、羊肉が具材で麺に掛けて食べます。

西寧の地ビール

ユースホステルの隣にあるスーパーマーケットで黄河青稞ビール500ml(3元/約51円)を2本購入。西寧の地ビールで原料に麦だけでなく青稞を使っているのが特徴。苦味が少なく飲みやすい。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 19元
宿泊費 80元 残金:1泊50元×2
バス 3元 路線バス
バス 25元 西海→西寧
バス 180.5元 西寧→班瑪
理髪 15元
合計 322.5元

西寧駅

昼頃に西寧駅へ行ってみるが標高2200mの高地にある西寧でも夏は暑い。歩いているだけで汗が出てくる。まだ東京や大阪とは違い乾燥しているからマシだな。

西寧駅の巨大駅舎はいつ見ても凄いのだが列車の本数の割には過剰設備のような気も・・・。

今日も乾拌麺

昼食はイスラム食堂で乾拌麺(10元/約170円)を食べる。

ユースホステルへ戻る途中で饃を購入。ユースホステルで饃を食べながら地ビールの黄河青稞ビールを飲む。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 19.6元
合計 19.6元

青海省ダライ・ラマの故郷へ潜入

チベット文化圏旅行記2016

大雨で遅れ

05:30頃、目が覚める。中衛を過ぎた所で蘭州まで約200kmの場所まで来たが列車が停車したまま動かない。この先の大雨で足止めを喰らっていた。既に2時間の遅れが発生しているようだ。06:00頃、列車が動き始める。天気の悪い中を列車が走るが遅れを取り戻すことは出来ないだろう。

12:30頃、軍用トラックなどの輸送列車に遭遇。

黄河を渡り蘭州が近づいてきた。

13:00頃、蘭州駅に到着。ほぼ全ての乗客が下車して、自分一人で1両占領となる。乗務員の会話から前後の車両の乗客を合わせ蘭州西まで乗客3人のみのようだ。全体だともう少しいるのだろうな。

蘭州駅での停車中にネットで高速鉄道の蘭州西→西寧の切符を購入しようとしたが西寧行きは夜の列車にならないと切符がない。こういう場合は途中までの切符を購入して車内精算に持ち込むしかない。ということで西寧の一駅手前の楽都南までの切符を購入。列車に大きな遅れが発生すると乗り換えが難しく切符購入のタイミングが難しい。

蘭州西駅

13:30に蘭州駅を発車して、13:49、250分遅れに蘭州西駅に到着。

電光掲示板に250分遅れと表示されているが4時間10分も遅れるとは・・・。

まずは切符売場へ移動して楽都南までの切符を受け取る。しかし、最新の高速鉄道対応の駅舎なのに窓口に群れが・・・。甘粛省の省都である蘭州の最新駅でなぜ一列に並んでいないのだ?最新設備なのに利用客はおサルさんが多い。

蘭州西駅の待合室は巨大の一言である。まだ駅舎の本格運用に入っておらず列車の本数が少ないので利用客が少なく空いている。

蘭州西→西寧

今回乗車するのは蘭州西→西寧のD2735次である。購入してある切符は蘭州西→楽都南、席が二等座で運賃40.5元だ。楽都南→西寧は車内精算して、終点の西寧まで乗り鉄という作戦だ。

14:53に改札が始まる。ホームへ向かうが何故か皆混雑しているエスカレーターへ進んでいく。階段の方が空いているのにどういうことだ?ホームでは既に列車が待機中である。

今回はCRH5Gでの編成で最高速度250km/hだ。

車内は2635次の出稼ぎ列車とは別世界だ。定刻通り15:08に扉が閉まり発車したと思ったら動かないぞ。7分遅れの15:15に発車する。

202km/hまで速度を出すが250Km/hは出さず。蘭新鉄路第二双線は250km/hまでの対応なのだが?

車内精算で西寧へ

16:00頃、ぼちぼち車内精算の補票をしようと思い端末を持った乗務員を探す。ちょうど乗務員の兄ちゃんが補票をしているのを見つけて声をかける。楽都南→西寧まで19.5元になる。車内精算なので内訳は運賃17.5元、手続費2元となる。これで西寧まで行けるようになり無事に補票作戦成功である。

楽都南駅を過ぎると最高速度を217km/hまで上げてきた。それでも、CRH5G本来の性能は最高速度250km/hなのでまだ余力がある。消化不良だな。

西寧駅

16:39に遅れて西寧駅に到着。地下通路を通り駅の路線バスターミナルへ移動。

バス停はこんな感じで乗車バトル中。お約束の展開だな。

なぜ一列に並べない?

17:00頃、36路のバスに乗車、運賃は1元。

河湟記憶青年旅舍

17:25頃、Qunar.comで予約しておいた河湟記憶青年旅舍(河湟记忆青年旅舍)に到着。外人OK宿ということであるがチベット関連で大人の事情を抱える西寧は公安が厳しくて本当に外人OKかは分からない。とりあえず大師兄と呼ばれている老板にパスポートを渡すとPCに情報入力し始める。外人OKであったが公安が厳しいので情報入力に時間が掛かる。やはり外人を泊める場合は公安に色々と言われているのだろう。

今回の部屋は1泊35元の8人ドミトリーに4泊する。8人野郎ドミで部屋の鍵はない。ドミトリーは狭いが各ベッドに照明とコンセントありだ。それと小型ロッカーもあり、Wi-Fiも使用可能だ。共用のトイレ・シャワーは特に問題なし。トイレの水はちゃんと流れるし、シャワーは熱いお湯がしっかり出る。予想以上に良さそうだ。

西寧の本屋

85路のバスで西寧の中心街になる大十字へ向かう。五中と西門のバス停が西寧の中心街になる。西寧書城へ行ってみるがロンリープラネット青海は古いのしか置いていない。

新華書店は19:00で閉店になっていた。明日出直すか。

白菜羊肉拌麺

夕飯はイスラム食堂で白菜羊肉拌麺(13元/約221円)を食べる。お馴染みの中華版スパゲッティだが今回の店は無料で麺大盛りOKである。貧乏人にはありがたい。今回は麺と具材が別々で出てきた。

麺に白菜と羊肉の炒め物を掛けておいしく頂きます。

牛肉拉麺

バスで宿近くまで戻るがまた腹が減ってきた。宿の近くのイスラム食堂で牛肉拉麺(7元/約119円)を2回めの夕飯で食べる。定番の麺料理だが牛肉入ってないよ!いや、牛肉のかけらが数個あった。インフレで牛肉減らさないと7元でやっていけないようだ。これなら牛肉無しでいいのでは?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
宿泊費 140元 1泊35元×4
鉄道 40.5元 二等座 蘭州西→楽都南
鉄道 19.5元 無座 楽都南→西寧
バス 3元 路線バス
合計 223元

ロンリープラネット青海

朝から雨で完全に遠出不可能。午前中に85路のバスで西寧の中心街になる大十字へ向かう。運賃1元で五中のバス停で下車。

昨日は閉店で入れなかった新華書店へ。ロンリープラネット青海は6月に発行された2016年版が置いてあった。新華書店は定価で店員の態度が悪いので本当は買いたくないのだが、アマゾン中国だと定価より安く買えるが北京からの発送だったので西寧まで4日かかるので今回は仕方なく新華書店で購入。

ロンリープラネット青海(59元/約1003円)は購入できたが相変わらず接客は・・・。小売業で書籍販売をしているというより愚民どもに教養を持たせるために販売してやっているいう感じだ。おまけに外は雨が降っているのに袋とかカバーは無しで書籍をそのままお持ち帰りである。この本屋はよく潰れないなと思ってしまう。雨降っているので85路のバスで速やかに帰る。

炮仗麺

昼食はイスラム食堂で炮仗麺(12元/約204円)を食べる。青海省の名物麺料理で、炮仗は爆竹を意味して短めの麺を爆竹に例えている。スープ無しの麺に煮込んだ数種類の野菜が載っている。

八一路客運站

夕方に八一路客運站にやって来た。西寧駅前に新バスターミナルの西寧汽車客運中心が出来たので去年と比べるとかなり空いている感じだ。運行するバスの本数も変わってしまったので時刻表がなくなっていた。バスターミナル近くのスーパーマーケットで食料を調達。列車やバスでの非常食として飴を多めに購入しておく。

牛肉麺

夕飯はイスラム食堂で牛肉麺(7元/約119円)を食べる。定番の麺料理だが牛肉のかけらが数個あるだけ。スープは清湯で透き通っている。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 39.8元
バス 2元 路線バス
書籍 59元 ロンリープラネット青海
合計 100.8元

西寧汽車中心站

08:30頃、36路のバスに乗車して終点の西寧駅へ移動。

09:05頃、西寧駅前広場東の新バスターミナルの西寧汽車中心站に到着。時刻表は電光掲示板で表示されているが撮影困難であった。時刻表はqh.bus365.comで検索可能なので問題は少ないだろう。

玉樹、ゴルムド、祁連、大武、共和、同仁など青海省各地へのバスから蘭州、西安、許昌など省外への長距離バスも多数運行されている。青海湖への旅游バスもある。

窓口は長蛇の列で1時間コースで並ぶつもりでないといけない。当日のチケット購入は自殺行為なので、遅くても前日にはチケット購入をしないと行けない。自動券売機だと1週間先まで購入可能なので窓口も同様と思われる。券売機は糞なのでパスポートには未対応なので外人は利用不可。09:45頃、明後日の祁連行きチケットを購入。購入時は身分証必要なし、バスは08:15発、運賃は58元。

西寧→大通

そのまま駅前広場西の公交汽車站で大通行きバスに乗車。隣にはダライ・ラマの故郷である平安行きバスも停車中。10:00頃、大通行きバスが発車、運賃は6元。

11:45頃、大通の中心街で下車する。大通を訪れた場合、普通は街のすぐ東の老爺山を登るのだが、自分は老爺山へ行かず西へと歩く。

今日の目的地は明長城遺址になる。街も中心にも標識はあるので実際に長城は存在しているのだろう。

明長城遺址公園

町外れの線路を越えると牌坊が見えてきた。ここが明長城遺址公園になり山の上を目指す。

山を途中まで登ると老爺山と建設バブル真っ最中の大通の街が一望できる。

12:40頃、山腹に土塁が見えてきた。これが明長城遺址ー大通段になる。

青海省にも明代の万里の長城が現存しているのだ。西寧近郊の万里の長城は明代中頃の嘉靖25年(1546)に建設が始まり西寧兵備副使の王継芳、周京などの官吏が建設の指揮をし、隆慶元年、隆慶6年、万暦元年、万暦2年、万暦24年(1596)に大規模な工事が行われ51年間掛けて西寧近郊の万里の長城が完成する。

その後、西寧近郊の万里の長城は清代に2度修復工事が行われている。「西寧府新志・建置」によれば雍正10年、乾隆10年に修復されている。万里の長城は清代には放棄されたと思っていたが、青海省では西寧防衛に必要だったようだ。

現在残っている明長城遺址ー大通段は明代の万里の長城で最も標高の高い所に位置しており、50.245kmが現存している。

万里の長城は文化財保護の観点から周辺に柵が設けられ立入禁止になっている部分が多くなっている。ここも柵があるのだが一部にまだ柵がない所があり抜け道になっている。ただ柵のない部分も塞がれるのは時間の問題だ。

山の上を通る万里の長城は観光用に整備されておらず明代の姿を留めている。

山の上に伸びる万里の長城は遠くに伸びており絶景とも言える。13:30頃、雨が降ってきたので明長城を離れる。14:10頃、老爺山までやってきた。入口のすぐ近くに大通→西寧のバス乗り場がある。ただ新バスターミナルが建設中らしく今後移転の可能性ありだ。14:15頃、西寧行きバスが発車、運賃は6元。15:45頃、西寧駅近くで全員降ろされる。

茄子炒肉蓋麺

夕飯は近くの麺屋へ。

茄子炒肉蓋麺(14元/約238円)を注文。麺の上にナスと牛肉の炒め物が載っている。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 14元
バス 2元 路線バス
バス 6元 西寧→大通
バス 6元 大通→西寧
合計 28元

西寧→平安

今日の西寧は朝から天気は晴れで遠出にはちょうど良さそうだ。宿を出て15分ほど歩くと八一路客運站に着く。途中おっさんやオバハンが道端で唾を吐いている。いつもの光景であるが西寧は女性の痰吐きや唾吐きに遭遇する確率が北京や上海と違い格段に高い。青海省の省都であってもおサルさんが大量に生息しているようだ。本来は文明国である中国がこのような野生の王国のはずはないのだが・・・。

07:30頃、八一路客運站の交差点から平安行きのバスに乗車。西寧-平安のバスはこの交差点が起点だったのだが西寧駅前に西寧汽車中心站が出来た影響で西寧駅前の公交汽車站が出発地点に変更となり、八一路客運站の交差点は途中の乗り場になっていた。平安までの運賃は5元でバスはノロノロ運転で客を乗せながら平安へと向かう。平安と言えばチベットの非常に徳の高い高僧の生まれ故郷だ。

08:35頃、平安に到着。平安驛駅前で降ろされる。駅前広場の中国銀行前から石灰窯(石灰窑)行きのバスが出ていたのだが、西寧行きバスの出発点に変わっている。石灰窯(石灰窑)から戻ってきたバスが駅前で客を降ろしているのは確認できたが乗車地点が見つからない。(帰ってきてから道路向かいになっていたことが判明)

周辺を歩いて探すが見つからないので、西寧方向へ歩いて戻り高速の入口付近で待っていると石灰窯(石灰窑)行きのバスが来た。10:00頃、石灰窯(石灰窑)行きのバスに乗車、紅崖村路口まで運賃は5元に値上がっていた。

ダライ・ラマ生家

11:00頃、標高約2600mの紅崖村路口で下車して橋を渡り坂道を上っていく。バスは更に奥の下河灘へと走っていった。

去年、地元民が通っていた抜け道からタクツェル(紅崖村)へ向かう。

急カーブの所からそのまま崖の方へ歩いて行く。

ここから細い地元民用の道があるので登っていく。

道を踏み外すとあの世行きなので要注意だ。

ひたすら登っていきます。

登っているとこういった景色が見られる。
山の中で遠くにチョルテンが見える。

11:30頃、抜け道から道路へ出る。抜け道は道路を歩くより10分は短縮できていると思う。

道路を歩くこと数分でダライ・ラマの故郷タクツェル(紅崖村)が見えてきた。11:40頃、標高約2800mのダライ・ラマ生家に到着。言わずと知れたチベット仏教最高指導者であるダライ・ラマ14世の生誕地である。土田舎の村なのだが電柱には何故か監視カメラが・・・。

過去2回訪れた時は門が堅く閉ざされていたのだが今回は何と門が開いているではないか!これは好機到来と考え中へ入る。

1回目訪問:青海省チベット文化圏旅行記2014夏4

2回目訪問:シルクロード旅行記2015その1

内部は家というよりチベット仏教の寺院といった感じだ。

これなんか個人宅というより完全に寺ではないか!

立派なマニ車もあります。奥の本殿からおっちゃんが出てきたので見物できるか聞いてみたらダメだった。「警察来的时候太麻烦」(警察来た時厄介)というので退散する。

やはり非開放区なのか?ダライ・ラマの故郷だから大人の事情で外国人には来てほしくないのか?その割にはダライ・ラマ生家は原型を留めないほど立派に改装されているようだが・・・。まあ、分かるように村の入口に外人お断りの看板でも立てといて欲しいな。

そういえば、あのおっちゃんはダライ・ラマ生家の鍵を持っていたという事は隣に住むダライ・ラマの甥の家族という事かな?

参考記事:ダライ・ラマ14世の生家を当局が「改修」、原形とどめず

このまま帰るのも勿体ないので裏からダライ・ラマ生家を見物。隣がダライ・ラマの甥の家になる。

これはタクツェルから見える風景。天気が良いと青空が広がっている。

11:55頃、標高約2800mのタクツェル(紅崖村)を出る。

再び地元民用の道を通り道を下っていく。

12:30頃、標高約2600mの紅崖村路口に戻ってきた。ちょうど遠くでバスのクラクションが鳴るのが聞こえたので、もうじき平安へ戻るバスが来るようだ。

1分ぐらいするとバスが来たので乗車する。平安までの運賃は5元。13:35頃、平安に戻ってきた。終点の平安驛駅前で降ろされるが、ここで新事実が判明。石灰窯(石灰窑)行きのバスを降りると、その場で新たな乗客が乗車している。そう今までの終点がそのまま出発地点になっていたのだ。要するに今まで駅前の中国銀行の前が出発地点だったのが、道路向かいの平安区中医医院の前になっていただけであった。

これが以前の出発地点の中国銀行前。西寧行きバスの出発点に変わっている。

こちらが中国銀行の道路向かいの平安区中医医院。

こんな感じでバスが待機中であった。灯台下暗しであった。

西葫芦炒肉蓋麺

遅めの昼食で駅前のイスラム食堂で西葫芦炒肉蓋麺(10元/約170円)を食べる。

道路陥没

14:15頃、西寧行きバスに乗車、運賃は5元。15:15頃、八一路客運站で下車する。宿へ戻る途中で道路が陥没しているところがあった。中国では道路陥没はよく見かけるが周囲を封鎖するとかはしない。一応カラーコーンみたいなのを置いているが、これではあまり意味は無いな。

擀拌麺

夕飯は近くの蘭州拉麺の店で擀拌麺(10元/約170円)を食べる。中華版スパゲッティで野菜と牛肉の炒め物が載っている。

擀拌麺を食べているとイベント発生。今日はいつものガキが小便とかの奴ではない。中国人の兄ちゃん2人組がイスラム教徒の蘭州拉麺の店で猪肉麺を注文している。猪肉麺と言っても猪ではない。中国語で猪肉は豚肉のことだ!

イスラム教ではブタは不浄の動物で禁忌とされている。当然ながら蘭州拉麺の店で豚肉は扱っていない。なのに、豚肉拉麺を注文とはアラーもビックリであろう。中国ではイスラム教がアルコールと豚肉は禁止というのは教えられていないようだ。これでは民族宗教問題が燻ぶるわけだ。中国人の兄ちゃん2人組が店から出て行くと店のおばちゃんたちは文句を言っていた。中国にISが侵入すると真っ先にこの手の中国人が血祭りにあげられそうだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
バス 5元 西寧→平安
バス 5元 平安→西寧
バス 5元 平安→紅崖村路口
バス 5元 紅崖村路口→平安
合計 40元