関西国際空港から中国へ
西成から関空へ
05:00に起床して、05:30にホテル サンプラザ2を出る。昨晩、チェックアウトの手続きをしておいたので裏口からそのまま出て新今宮駅へ向かう。
新今宮の駅前には日本で最もハードな職安があり、早朝の時間でもすでに人で溢れている。新今宮駅から南海電鉄で関西空港駅へ向かう。
今日は関西国際空港から春秋航空の9C9000便で蘭州へ移動する。おそらく以前からwebサイトを見ている方の中には「飛行機使うなよ」「大阪ならフェリーで上海やろ」とツッコミを入れてくると思うが、春秋航空だと蘭州 までの航空券が10000円、で、その他に燃油サーチャージ2500円や追加の受託手荷物10kg3800円、出国税 / 保安料3040円、カード決済手数料580円とか入れて合計で19920円なのだ。
大阪→上海のフェリーだと運賃20000円に燃油サーチャージが追加されるので、これだと明らかに飛行機で蘭州まで行った方が時間もお金も節約できる。別に自分は春秋航空の回し者ではないし、フェリーだってのんびり船旅が楽しめるし、荷物も飛行機より多く持ち込める。それにフェリーは十徳ナイフの持ち込みできるのでリンゴとか皮剥いて食べられる。
日本に戻っている間に、とりあえずノートPCはHDDを交換して使えるようになったが、消えたデータは復旧できていない。旅をしながら消えたデータの復旧作業を進めていく。まあ、HDD自体は物理的故障ではなさそうなので復旧ソフトを使い何とかなるだろう。06:30頃、関西空港駅に到着する。
春秋航空で大阪→上海→蘭州
第1ターミナルの4Fにある春秋航空のチェックインカウンターへ向かう。4Fの出発フロアは、まだ早朝なので利用客はまばらだ。欧米人はコーヒー飲んだりしてのんびりしている。
しかし、春秋航空のチェックインカウンターは状況が違っていた。人だらけで大混雑している。午前中に鄭州、武漢、上海、蘭州の4便が運行され、ほとんどの利用客は団体客だ。
そして、お約束の象印の炊飯器とか無印良品の袋とか大量のお土産が目立つ。その中にはCOACHやグッチなどのブランド品の袋もある。金持ち中国人の爆買いは凄すぎる。この大混雑で早朝にも関わらず春秋航空のチェックインカウンターだけが戦場と化していた。
07:10頃、チェックインの順番になるが預託荷物の重量は16.5kg、機内持ち込みは5kgの合計21.5kgであった。預託荷物と機内持ち込みの合計15kgまでは無料だが、今回は事前に10kgの超過料金3800円を払っているので問題なしだ。
搭乗券の発券は特にeチケットは必要なくパスポートを提出するだけで搭乗券が発券された。07:15頃、チェックイン手続きを終えて、続いて保安検査を終えて、07:35頃、出国カウンターに到着。
いつもならこのまま出国手続きを済ますのだが、今回は自動化ゲートを利用したいので出国カウンターの脇にある窓口で自動化ゲートの登録手続きについて聞くと登録業務は8時からということなので、申請用紙だけ先に記入して、そのまま待つことにする。
この自動化ゲートで指紋登録しておくと出入国カウンターに並ばず自動化ゲートを通り出入国手続きができる。そして、出入国スタンプは押されないのでパスポートのスペース節約にもなる。もちろん、入国管理局の職員にお願いすればスタンプも押してくれる。
08:03頃、ちょっと遅れて自動化ゲートの登録が始まる。機械で両手人差し指の指紋を2回読みとり、パスポートに自動化ゲート登録のスタンプが押され登録自体は5分ほどで完了した。
混雑している免税店を少し見物して春秋航空の8番ゲートへ向かうが、ちょうど鄭州行きの搭乗手続き中で混雑している。蘭州行きはまだなので周辺を少し探検してみる。
08:30頃、蘭州行きの搭乗手続きが始まるが混雑していない。これはどういうことか?鉄道なら駅の改札口は大混雑で乗車バトルが発生するのだが、関西国際空港では起きていない。
おかげで後から並んだのに機内は空いており余裕で座席にたどり着いた。今回の座席は窓際で窓からはエンジンと主翼が見える。今回の機材はエアバスのA320だ。
9C9000便は関西空港を09:00発、途中で上海浦東空港を経由して蘭州中川空港に15:05着の予定だ。
09:00ちょうどに出発、無事に関西国際空港を離陸して、まずは上海浦東国際空港へ向かう。中国の航空会社で乗客のほとんどが爆買いで大量のお土産を持った金持ち中国人の旅行客なので、よくニュースで出てくる機内で喧嘩、乗務員の指示に従わないとか、某国みたいにナッツの出し方が悪くて引き返すとかのイベントを少し期待していたが何も起こらなかった。
10:15頃、北京時間10:30頃に上海到着予定というアナウンスがあるのだが、そのまま機内販売のアナウンスになり商品説明が始まる。一般的な機内販売はタバコとかの免税品販売をイメージするのだが、春秋航空は違っていた。
販売する商品はひげ剃りやブロックのおもちゃとかで何かが違う。いや、違うというより歯ブラシ、靴下、偽札識別用紫外線ライトなどを販売する鉄道の車内販売に近い感じだ。まあ、タバコとかの一般的な免税品は空港で購入しているだろうから変わった物を販売していく方がよいのだろうか?
売れ行きは客室乗務員のセールストークが上手いのと乗客の購買意欲が高いようで売れ行き好調だ。自分の周辺ではおばちゃん3人が商品を物色して購入していた。
ここからは時間を日本時間から北京時間に変更して書いていく。10:30頃、上海浦東国際空港に到着する。LCC(格安航空会社)なのでボーディングブリッジは使用せずタラップを降りてバスでターミナルビルへ向かう。
上海浦東国際空港
ターミナルビルに到着すると係員が蘭州行きの乗客を案内しているが中国語のみで日本語と英語の案内はなかったが入国手続き後に31番の手荷物受け取り場近 くに集合ということはわかったので、まずは入国手続きの列に並ぶが外国人用の入国カウンターは大混雑している。
まあ、慌てても意味がないので気長に待つことにする。しばらくすると中国人用の入国カウンターでも外国人の入国手続きが始まり入国審査を済ます。集合場所へ向かうと日本語の話せる中国人の乗客が一人だけおり、係員が団体客を先に案内して戻ってくるということで、自分が蘭州行きの最後の乗客で大阪→ 蘭州の唯一の日本人乗客らしく日本語の話せる中国人の乗客一人が係員の代わりに待っていてくれたようだ。
2分ぐらいで係員が迎えにきて乗り継ぎのゲートへ向かい団体客に合流する。手荷物などの保安検査を済ませて国内線の出発ロビーに入る。
11:45頃、再びエアバスA320の9C9000便に搭乗する。12:05に上海浦東国際空港を出発するが離陸まで時間がかかり、12:30頃に離陸して蘭州へ向かう。
蘭州には15:05到着予定で3時間ほどの空の旅となるが、窓から外の景色を見ると空は青いが上海の街はスモッグで霞んでおり、相変わらず大気汚染は酷いようだ。昼時なので飲み物などの機内販売が始まる。春秋航空はLCC(格安航空会社)なので機内食とかの機内サービスは全てオプションになっているので事前に申し込んでいた乗客には機内食が出ていた。
14:00頃、外を見ると上海のスモッグに覆われた景色とは違い地上が見える。すでに甘粛省のあたりまで飛んできたようで緑に覆われた畑が見える。天気がよいのだろうが上海よりも大気汚染がマシなのだろう。そして、機内ではひげ剃りとかの機内販売が行われている。客室乗務員のセールストークが上手いようで販売状況はかなり良さそうだ。
蘭州中川空港
15:00頃になり蘭州到着が15:05から15:22になるとの機内アナウンスがある。上海での滑走路待機時間が長かった影響で遅延が発生しているのだろう。1度着陸態勢に入るが着陸を1回やり直して15:30頃、蘭州中川空港に到着。タラップを降りてバスに乗車する。バスは大阪からの乗客と上海からの乗客に分かれて移動する。バスには日本人は自分1人だけというか、外国人は自分1人だけであった。
15:40頃、バスを降りるとイミグレーションであったが、すでに上海で入国手続きをしておりイミグレーションには係官はおらず素通りする。将来は蘭州でも入国手続きをするのだろうか?
イミグレーションを過ぎたところにターンテーブルがあり荷物が出てくるのを待つ。大阪と上海の乗客を分けたのは荷物が出てくるターンテーブルの場所が別々だからのようだ。荷物が出てくる気配がないのでトイレへ行っておく。
15:45頃、預けていた荷物が出てきた。荷物を受け取りそのまま出口へと思ったら税関検査だけやっており荷物をX線検査へ。特に問題はないのでX線検査を終えて出口へ。
出口近くにバスチケット売場があり空港→蘭州市内のチケットを購入する。運賃は30元だが、購入時に中国人3人の割り込みに遭遇する。関空のチェックインカウンターには並べても蘭州では割り込みかよ!小日本で文明的な行動ができて孔子の国に戻ったらおサルさんというのはどういうことだ?孔子が草場の陰で泣いてるぞ!
空港バスで蘭州市内へ
空港から蘭州市内への路線は2路線あるようで、西バスターミナルや南バスターミナルへの西線と蘭州大学近くの東方大酒店への東線がある。
これから蘭州駅へ向かうので、どちらの路線に乗車しても最低1回路線バスに乗り換えなければならないので、15:55頃、蘭州駅に近い東方大酒店行きの東線に乗車する。
バスは客が集まり次第の出発のようで、16:15頃、客が集まりバスが出発する。17:30頃、蘭州大学の対面にある東方大酒店に到着する。
このまま道なりに山の見える方(南)へ天水南路を1.4kmほど進むと蘭州駅に到着する。時間はあるので路線バスには乗らずに歩いていく。
鉄道で蘭州→嘉峪関
17:55頃、蘭州駅に到着する。切符売場でインターネットで予約した嘉峪関行きの切符を受け取らなければならないのだが、切符売場は大混雑だ。これは1時間コース確定の気配が・・・。
18:00頃、とにかく列に並ぶ。というか、空いている自動券売機やネットで予約して自動発券機使えよ!18:35頃、ようやく切符を受け取ることができて待合室へ向かう。
入口でいつもの切符とパスポートの確認があるが、今回は珍しく駅員がパスポートの中身まで確認していたが何故か切符には確認印は押さずに返却。
これから乗車する列車は、21:55発、蘭州→嘉峪関のT6601次だ。運賃は102元で硬座だ。
嘉峪関には明日の06:20頃に到着予定だ。発車までは3時間ほどあるので2Fの臨時待合室で気長に待つことにする。
20:30頃、第2待合室に移動して改札口の先頭を陣取る。改札口にはタバコを吸っているお行儀の悪いおサルさんがいたが目を合わさないようにしていると駅員に「200元払って自由に吸うか?」と注意されていた。蘭州駅では喫煙の罰金は200元のようだ。そして、おサルさんは逆ギレしてどこかへ立ち去った。
21:25頃、改札が始まる。蘭州駅は青色の磁気切符は自動改札機を通るので、改札口が開いたら、そのまま自動改札機を通りホームへ移動する。後方では自動改札機を使ったことのない乗客が多数の模様で、後ろを振り返るとすでに詰まって混雑している。
21:30頃、列車に乗車して発車を待つ。今回の車両は25DTであったが、25Kとかが混在した編成であった。21:54に定刻より1分早く蘭州駅を発車する。
車内の状況は立ち席の無座切符の乗客もおり混雑しているが、嘉峪関までの夜行列車で田舎を走るので途中駅で農民工のおっちゃんたちが雪崩込んでくるということはないだろう。とりあえずもう寝る。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
バス | 30元 | 蘭州中川空港→東方大酒店 |
合計 | 30元 |
嘉峪関到着
05:30頃、目が覚める。硬座なのでぐっすり眠ることはできず、途中で何度も起きたりするが、車内は空いてきている。途中の武威、張掖でかなりの乗客が下車したようだ。乗客はほとんど寝ており車内は平和だ。
05:55頃、酒泉に到着し、06:39頃、嘉峪関に到着する。
鉄道で嘉峪関→敦煌
何とか嘉峪関まで戻ってきた。ここからシルクロードの旅が再スタートする。
駅の出口を出て、そのまま切符売場へ行き、08:09発、7527次、嘉峪関→敦煌の硬座切符を購入する。運賃は22.5元だが窓口のおばちゃんはパスポートの中身を確認せず発券するので切符には名前やパスポート番号は印字されず。実名制の意味ないじゃん!
今日は絶滅危惧種のエアコンなしの緑皮車で敦煌へ向かう。この列車の特徴はエアコンなしなので運賃が安い。いつもの待合室の入口での身分証と切符の確認でパスポートの中身確認せずに、そのまま返却であった。待合室で一時間ほどの待機となる。
07:55頃、改札が始まるが駅員は切符を確認することなく、ただ乗客を誘導するだけであった。列車に乗車して発車を待つが、エアコンなしの列車なので窓が開けられると思っていたら、窓に鍵が掛けられている。これでは外の風景の撮影はだめだ。
定刻より3分遅れの08:12に列車が発車する。車内はほとんどが地元民で敦煌へ向かう旅行客は少数だ。基本的には地元民の足として運行されているようだ。乗車率は7割ぐらいで少し空席がある。嘉峪関を出ると景色はほとんど荒野で砂埃が舞っており、これだと窓を開けて撮影していたらカメラが壊れるような・・・。窓が開かない方がマシであった。
昼過ぎに爪州の手前まできたが窓を閉めているのに車内が埃っぽい。外の砂埃がどこからか入ってきているようだ。一見すると閉まっている窓からも砂が進入しているようで窓に砂が溜まり始める。爪州を過ぎると外の砂埃がさらに酷くなる。空が黄土色っぽくなっている。これは完全に黄砂だ。
そして、車内にも砂が舞っており何やら霞んで見える。乗客の中にはマスクをしている者もおり窓の閉まっている車内も凄い状況だ。これは完全に敦煌を訪れる時期を間違えたようだ。5月1日の労働節から5月3日まで3連休で民族大移動が起こるので敦煌で避難生活と思ったが、黄砂の中の避難生活は避けたい。これは予定変更でトルファンかウルムチまで避難するしかなさそうだ。
駅を出るとタクシーの運ちゃんが客引きをしているが、敦煌駅から敦煌市内までは路線バスが走っており、運賃は3元だ。駅前にバスが停車しているので乗車して発車を待つ。13:55頃、バスが発車してバスターミナルの敦煌汽車站の前を通り、14:15頃、敦煌市内に到着する。
敦煌沙州驛国際青年旅舎
市中心部の沙州市場を通り北西へ歩き、14:40頃、予約しておいた敦煌沙州驛国際青年旅舎に到着する。
4月中は閑散期で予約しておいたドミトリーは1泊25元で2泊する。ドミトリーは8人部屋でドイツ人のお姉ちゃん、イギリス人の兄ちゃん、残りは中国人という構成で満員だ。
ベッドのシーツや枕カバーをセットして外へ出かけようと思ったら、外が黄砂に覆われてとても出られる状態ではなくなっていた。
1時間ほどユースホステルで大人しくして少し状況が改善してから外へ出る。
敦煌汽車站
遅めの昼食に牛肉麺(6元/120円)を食べてから、17:00頃、バスターミナルの敦煌汽車站に到着する。8年前は別の場所にあったのだが、いつの間にか新しいバスターミナルができていた。
一応バスの状況を確認すると嘉峪関や柳園など甘粛省内の路線からゴルムド、花土溝といった青海省へのバスやトルファン、ウルムチの新彊ウイグル自治区へのバスもある。ただ、8年前にはあったチベットのラサ行きのバスがなくなっていた。
夜になりインターネットで莫高窟の入場券を予約する。莫高窟の入場券は予約制に変わっており、莫高窟にあった入場券売場は廃止されている。
入場券はインターネットで予約して敦煌市内の入場券売場で入場券を受け取るか、敦煌駅近くの莫高窟数字展示中心で受け取らなければならない。ネット予約できない観光客は市内の入場券売場や莫高窟数字展示中心で3日以内の予約ができるそうだ。おまけに莫高窟(閑散期80元、繁忙期160元)と莫高窟数字展示中心(60元)の入場券はセットでしか購入できない。莫高窟だけというのはできないのだ。
おかげで2015年5月8日から別々だった入場券が1つに統合される。さらに外国人は通訳が付くので20元追加となる。あと、入場券受け取りにはパスポート必須となっている。で、外国語での案内は午前と午後の合計2回だけだったので、午後で予約する。支払いは中国の銀行口座からの引き落としでVISAとかは使えない。ついでに明日が閑散期料金で入れる最終日になる。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 15.8元 | |
宿泊費 | 50元 | |
バス | 3元 | 路線バス |
鉄道 | 98元 | 柳園→トルファン |
莫高窟 | 80元 | |
通訳ガイド | 20元 | |
莫高窟数字展示中心 | 60元 | |
合計 | 326.8元 |
世界遺産 莫高窟
11:30頃、ユースホステルを出て陽関中路の莫高窟の入場券売場へ向かう。
昨晩、ネットで予約したのは莫高窟数字展示中心(60元/約1200円)、莫高窟(閑散期料金80元/約1600円)、日本語解説(20元/約400円)の合計160元(約3200円)だ。
11:45頃、入場券売場に到着するが市中心を東西に横切る陽関中路の南北に莫高窟の入場券売場が何故か2つある。とりあえず、北側の入場券売場へ入ってみたら、こちら問い合わせの窓口だったようで入場券売場は通りの向かい側の建物であった。
通りの南の入場券売場でスマートフォンに送られてきたショートメッセージを見せて予約しておいた入場券を受け取るが、予約時には身分証必須のような表記があったが実際は必要なかった。そして、予約していなくても入場券に余りがあれば当日券の購入も可能であった。これならガイド付きの外人用の入場券買わずに知らない振りして中国人用の入場券でもよかったな。
これは莫高窟の予約から見学の流れ。一応予約制なので上記の図のように予約して見学をする。
そして、2015年7月21日から莫高窟の入場料は200元に値上げとなる。
11:50頃、入場券売場の東にある敦煌賓館に到着する。ここから莫高窟行きの路線バスが出ているはずなのだが、別の路線バスが停車している。運ちゃんに聞いてみたらここからは莫高窟行きのバスは出ておらず。敦煌駅行きのバスで莫高窟へ行くということであった。ということで、1本南の通りへ行き、昼頃、敦煌駅行きのバスに乗車する。運賃は3元だ。12:07にバスが発車して東へと走る。
12:20頃、莫高窟数字展示中心に到着するが、一部の乗客が莫高窟数字展示中心でなく莫高窟へ行けと騒ぎ始める。どうやら莫高窟の入場券売場廃止や莫高窟数字展示中心と莫高窟の入場券がセットでしか販売されていないなどの情報を知らないようだ。車掌が騒いでいる乗客に説明してようやく静まった。
莫高窟数字展示中心は莫高窟の事実上の入口になり、ここで映画とかを見てから専用バスで莫高窟へ移動する。莫高窟の入場券売場が廃止されているので市内の入場券売場か莫高窟数字展示中心で入場券を買わなければならない。しかも、基本予約制なので当日券が余っていればの話である。
とりあえず予約時間が13:00なので入場してシアターホールが開くのを待つ。12:45に開場となり、13:00に20分間の映画の上映が始まるが英語字幕とかは無しだ。映画の次は移動して石窟の8Kカメラで撮影した石窟の映像を観覧、そして、13:50頃に専用バスで莫高窟へ移動する。
14:05頃、莫高窟に到着する。タクシーで来ている観光客もいたが莫高窟の入場券売場は2014年9月に廃止されているので内部への入場はできない。でも、以前と同様に外から見るだけなら問題ない。
とりあえず、入口に列ができていたので係員に「外人もここに並んでおけばいいの?」と聞いてみたら受信機を渡される。で、中国人と一緒に入場して受信機からは、目の前の係員の説明が聞こえてくる。 中国語で・・・。日本語の説明が聞けるのではなかったのか?中国語の説明を聞いてもわからないので、そのまま団体から離脱して開いている石窟を勝手に見物する。
8年前に見物したときはカメラ持ち込み禁止で荷物を預けなければならなかったが、今回は石窟内部の撮影は禁止だがカメラの持ち込みはできるようになっていた。
莫高窟は係員と説明を聞きながら見学なのだが、全部見終わったのか離脱した観光客が見物していたり外で記念撮影をしている。とりあえず開いている石窟を見物して外へ出る。
正直言って莫高窟の感想は特に予約する必要はなかったかな。莫高窟数字展示中心ができたり、予約制に移行し指定時間に入場、路線バスは莫高窟へは行かなくなったとか多くの変更点があったが、実際は予約しなくても入場券は購入可能だったし、中国語が話せれば以前と同様で外人料金無しで見物も可能だ。
ただし、日本語や英語の説明が必要な人は午前と午後の2回しか入場可能な時間帯がないので要注意だ。16:20頃、専用バスで約15km離れた莫高窟数字展示中心へ戻る。16:40頃、莫高窟数字展示中心に到着、市区へのバスに乗車して、17:00頃、敦煌市内の戻る。運賃は3元だ。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 12.2元 | |
食費 | 6元 | |
合計 | 18.8元 |
バスで敦煌→柳園
今日も朝から天気は晴れだが少し風があり、空は青いが地平線付近は黄土色になっている。11:40頃、ユースホステルをチェックアウトして敦煌汽車站へ向かう。
今日から労働節の3連休で中国は民族大移動の時期になる。おそらく莫高窟にも中国各地から金持ちが押し掛けて大混雑になるのだろう。途中で莫高窟数字展示中心と敦煌駅へのバス乗り場を通り過ぎるが予想外に空いている。空いているというか、昨日や一昨日と同じで普段と変わりない状態だ。民族大移動はどこへ行ったのだ?
30分ほど歩いて、12:25頃バスターミナルの敦煌汽車単に到着する。ここも民族大移動は起きておらず空いており、柳園行きのチケットを余裕で購入する。運賃は26元で13:20発だ。
敦煌では民族大移動が起きておらず、天気も晴れだし、これなら急いでトルファンへ移動しなくてもよかったかな?今日は柳園から列車でトルファンへ向かう。敦煌駅からは夏になるとウルムチ行きの列車が運行されるのだが、今年はまだ運行されていないので、今回はバスで柳園へ移動する。13:05頃、バスに乗車するがボロワゴンでの移動となる。
13:23頃、出発し柳園までは約2時間の道のりだ。15:00頃、柳園の高速道路出口近くのCNGスタンドでガス補充のため休憩となる。全員車から降りるようにいわれ外へ出る。日本では車のCNGガス補充時はどうなのか知らないが、中国では全員車外に出なければならないようだ。15:10頃、ガスの補充が終わり出発する。
15:20頃、柳園汽車站に到着する。一応バスターミナルなのだが実際は駐車場といった感じだ。柳園駅の乗客だけここで下車して高速鉄道の乗客はワゴンに乗車したまま柳園南駅へ向かっていった。
鉄道で柳園→トルファン
柳園汽車站から通りを北へ歩いて突き当たりのT字路に駅がある。15:30頃、柳園駅に到着する。切符売場でトルファン行きの切符を受け取らなければならないのだが、柳園駅は切符売場に入るのにもボディチェックがあり、さら荷物の持ち込み禁止で入口に置いていくことになっていた。
この田舎にテロの脅威が迫っているのか?柳園駅はウルムチ鉄路局の管轄内になるので警備体制も新彊ウイグル自治区と同じということか?切符を受け取り、続いて待合室へ。
ここでは切符とパスポートの確認、手荷物のX線検査が行われる。荷物検査は危険物を持ち込むおサルさんがいるからわからなくもないが、切符とパスポートの確認は外国人にはほとんど意味がない。
柳園からは21:20発のK2629次に乗車してトルファンへ向かう。
運賃は98元で硬座だ。待合室は空いており静かだ。このまま約6時間の待機となる。
17:00過ぎになると徐々に待合室に乗客が集まってくる。混雑はしていないが、おサルさんが多い。特に右斜め前方のおっちゃんの手鼻が特に酷い。それと流行の服装をバッチリきめた兄ちゃんは床に唾吐いているし・・・。最先端のファッションで身を包んでいても中身がおサルさんでは意味無しでは・・・。
20:55頃、改札が始まりホームへ向かう。外は日没後で夜になるところであった。21:05頃、k2629次が到着するが誰も並んでいない。
そして、降りる乗客がいるのに我先にと乗車している。乗務員はやる気がないようで先に降ろすとかいう考えはないようだ。乗車の邪魔なので自分は降りる乗客を先に通すが待つとか譲るという考えがない後ろのおっさんに割り込まれる。やはり13億のサバイバル真っ直中の中国人は地上最強の生物である。自分は到底中国人には及ばない。
21:27に定刻より7分遅れで列車が発車する。トルファンまで約9時間半の道のりで07:15到着予定だ。まあ、ダイヤ通りの運行は期待できないが・・・。車内の乗車率は9割ぐらいだが農民工が多いので通路に足を投げ出していたりと乗車マナーは悪い。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 6元 | |
バス | 26元 | 敦煌→柳園 |
合計 | 35元 |