四川省から西安到着
日付が変わった頃、ようやくエアコンの温度を下げたようで涼しくなってっきた。裸族もいなくなり普通の民工列車になった。深夜になると通路で寝ている乗客がいたり、寝ている乗客のことは考えずにスマートフォンでイヤホンせずにドラマを見ている乗客や賭けトランプに興じている乗客がいたりするのでかなりのサバイバル環境であることには変わりない。
06:15頃、宝鶏に到着する。ここでかなりの乗客が下車する。どうやら、ウルムチ行きの列車に乗り換えるようだ。06:28に列車が発車する。
08:43、西安到着。まずは切符売場でインターネットで予約購入しておいた4月2日の西安→西寧の切符を受け取る。
続いてバス停へ向かうがおサルさんが多く乗車バトルが各所で発生している。並べよ!09:15頃、乗車バトルで103路のバスに乗車する。乗車バトルは何とかくぐり抜け座席を確保したが、目の前のおっちゃんが頻繁にゲップをしている。朝から精神的打撃が大きい。玉祥門で下車する。ICカードで運賃は0.5元だ。
秦園青年旅舍(Warriors Youth Hostel)
09:50頃、Booking.comで予約しておいた秦園青年旅舍(秦园青年旅舍/Warriors Youth Hostel)に到着する。
部屋は8人ドミトリーで1泊25元だ。地下室のドミトリーであるがWi-Fiは使えるし、共同のトイレ・シャワーも許容範囲内で料金を考えると十分な設備だ。
陕西旅游年票を購入
10:15頃、ユースホステルを出て陕西旅游年票一卡通の購入に出かける。去年購入した店へ行ってみると、煉瓦の壁で覆われており再開発で閉店していた。仕方がないのでその辺を探していると超市で「旅游年票」の文字を発見!店のおっちゃんに聞いてみたら在庫があったので購入する。
値段は98元だ。これがあれば西安市内の主だった観光地が無料もしくは割引料金で見物できる。陝西省以外の観光地でも無料で見られる所があるので持っていて損のない一枚だ。
西安での目的のひとつは旅游年票の購入なので、今日はユースホステルへ戻り洗濯と靴を洗う。靴が臭ってきており、このまま悪臭を放っているとドミトリーを追い出される可能性があるので靴を徹底的に洗う!靴が乾くまでは事実上行動不能なので西安では情報収集と物資補給のみかな?
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 22.2元 | |
宿泊費 | 75元 | 1泊25元×3 |
バス | 0.5元 | |
陕西旅游年票一卡通 | 98元 | |
合計 | 195.7元 |
鐘楼書店でロンリープラネットを購入
昨日洗った靴が乾くまで行動不能なので、昼頃にサンダルで鐘楼へ向かう。鐘楼の東200-300mの場所に新華書店の系列店である鐘楼書店があり、ガイドブックを立ち読みして情報収集をする。
地球の歩き方を列車のトイレで便器へ落下という事故をやらかして、紙媒体での西域へのガイドブックがないのでロンリープラネットを探す。今後の計画についてはシルクロードを西へ進み新疆ウイグル自治区のウルムチ、トルファン、カシュガル、そして、パミール高原のタシュクルガンを目指す。
そのため、Lonely Planet:丝绸之路を購入する。定価は69元だ。新華書店は店員の態度が悪いので本当は購入したくなかったのだが、かといってアマゾンだと値段が安くても日本みたいに翌日や翌々日到着というのは期待できないので、仕方なく購入した。
これで、物資補給は完了し、あとは靴が乾くのを待つだけだ。サンダルでは遠出できないし格好がみっともない。中国でおばちゃんがパジャマで出歩いているのと似たようなものだろう。
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 30元 | |
ロンリープラネット丝绸之路 | 69元 | |
合計 | 99元 |
雨で動けず
一昨日洗った靴がまだ乾かず今日も遠出ができない。09:30頃、サンダルで外へ出るが天気は曇りで雨が降りそうな気配だ。近くの安定門まで行ってみたものの雨が降り始めたのでユースホステルへ戻り部屋で大人しくする。
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 23元 | |
合計 | 23元 |
鉄道で陝西省→青海省
西安駅
※HDDデータが吹き飛んだために画像はございません!
05:45頃、起床して出発準備を整える。今日から新彊ウイグル自治区のウルムチ、カシュガル、ホータンを目指して鉄道でのシルクロード旅行の開始である。計画では天山北路、天山南路、西域南道を巡る。
06:15頃、ユースホステルをチェックアウトする。雨はやんでいるが天気は曇りだ。sa金橋のバス停から103路のバスで西安駅へ向かう。運賃はICカードで0.5元だ。朝の通勤ラッシュが始まる前なので道路は空いており、06:50頃、西安駅に到着する。
入口でいつもの切符と身分証確認、荷物のX線検査を受けて待合室へはいるが駅員はパスポートの中身までは確認せずだ。外国人には関わりたくないのか?それとも外国人はどうでもよいということか?待合室に入るが改札口はすでに列ができている。これから乗車するのは、07:30発の西寧行きZ273次だ。今回初めてZ列車に乗車するのだが、正直言ってあまり鉄分補給にはならない。
直達特快のZ列車は2004年頃に登場した当時は特快のT列車より上の最上級の列車で、始発駅から終点まで停車駅なしのノンス トップもしくは停車駅1駅のみで、夜発車で翌朝到着といったダイヤで北京-上海などの大都市間を結んでおり、主な客層は金持ちやビジネスマンであり、日本 でいえばブルートレイン+ビジネス特急みたいな感じかな。当時は最上級の列車であったが、現在は途中の停車駅が増えて直達特快とはいえないダイヤで特快のT列車と同等の扱いになっている。
Z273次も西寧まで停車駅がいくつもあり隴西とかの田舎駅にも停車する。これでは快速のK列車と同等といってもいいぐらいだ。はっきりいってZ列車の存在価値がなくなりつつある。そして、改札口には発車時刻遅延の表示が・・・。15分遅れの07:45発のようだ。
07:38に改札が始まるが、これだと発車時間がさらに遅れるような・・・。改札口の乗車バトルを突破して乗車するが、すでに荷物棚は一杯だ。しかし、座席下に荷物を置くのは避けなければならない。座席下はガキの小便やおサルさんたちの痰、手鼻などで汚染される可能性が高い。荷物棚にカップ麺が置かれている場所を見つけカップ麺をどけてバックパックの置き場を確保する。
バックパックを荷物棚に載せている間に列車が発車する。07:30発が予想通りさらに遅れて29分遅れの07:59の発車であった。終点の西寧までは892km、約10時間の旅だ。定刻通りなら17:40に西寧到着だが約30分の遅れは取り戻せるか?まあ、蘭州あたりの停車時間を削れば楽勝だろうな。Z列車なので車両は25Tで最高速度160km/hまで出せるので停車時間を削る以外でも十分遅れは取り戻せるだろう。
西寧到着まで乗り鉄が十分楽しめると思ったのだが、GPSの感度が悪く測位できない。
これでは現在位置や速度がわからない。25Gとかの他の車両ではGPSが問題なく使えたのだが、25TだとGPSの信号が受信できない。
2009年に青海チベット鉄道でラサへ行ったときも25Tの車両でGPSが使えなかった。どうも、25Tの車両はGPSの電波を通さない仕様のようだ。窓ガラスも25Gとかとは別物を使用しているようだ。これは意図的にGPSが使えないようにしているのか?それとも偶然使えないだけか?
宝鶏に09:35頃到着する。ホームに降りてGPSを試してみると問題なく測位できた。そして、発車間近になり乗車するが、車内では信号ロストでGPSは使えなかった。やはり、25TはGPSの電波を通さない仕様のようだ。
09:45頃、列車が発車するが、30分遅れでの運行だ。宝鶏を出発して徐々に山が多くなりトンネルの区間が多くなってきた。曇りだった天気は晴れに変わり風景も徐々に変わってくる。11:00に天水到着。
天水はシルクロード遺跡で世界遺産の麦積山石窟や三国志遺跡の街亭古戦場などがあるが今回は素通りする。11:05に列車が天水を発車する。12:00頃、盒飯の車内販売が始まる。値段は、いつもの通りで20元(約400円)のボッタクリ価格だ。日本のコンビニ弁当と大して変わらないのに20元は高い。
この頃になると外の風景は乾燥地帯に変わり山に木は生えておらず西域の風景になってきた。12:33に隴西到着。12:38頃、隴西を発車する。
この時に意外なことに気がつく。客車の乗降口でGPSを試してみたら信号を受信して測位できたのだ。どうやら、客車内のガラスと乗降口のガラスは違う種類のようだ。客車内のガラスはUVカットとかの仕様で、たまたまGPSの電波が遮断されているのか、それとも大人の事情でGPSの電波を遮断する仕様にされているのか?乗降口から座席に戻るがGPSは信号ロストして測位できない。13:35に定西到着し、13:38に発車する。
15:06頃、蘭州に到着する。甘粛省の省都なので半分ほどの乗客が下車する。停車時間が長いのでホームへ降りてみる。この時期の蘭州はまだ寒いと思っていたが意外にも暖かい。ホームでは幾つものワゴンがありカップ麺や飲み物などが売られている。
15:21に蘭州を発車する。16:39頃、海石湾に到着して、16:42頃、列車が発車する。
次は終点の西寧になる。
17:47頃、7分遅れで西寧に到着する。西寧駅は新駅舎になり昔の駅より規模が大きくなっている。しかも、出口には自動改札機が導入されており、最先端の設備を導入しているようだ。
出口を出るが、まず目に付くのが武装警察だ。しかも、数多いし自動小銃まで持って警備している。西安駅では公安だけで武警はいなかったが、西安よりはるかに田舎の西寧で自動小銃を持ってまで警備する必要があるのか?一体何を恐れているのだ?18:08頃、西寧駅の隣にできた公交汽車站から1路のバスに乗車して大什字で下車する。運賃は1元だ。
理体青年旅舎
18:30頃、青海省政府近くの民主路まで歩いて、eLongで予約しておいた青海行青年旅舎に到着する。1泊35元で3泊する予定であったが、外人お断りのユースホステルで宿泊拒否され別のユースホステルを案内され追い出される。とりあえず20分ほど歩いて案内された理体青年旅舎へ行き1泊40元の6人ドミトリーを3泊することにする。
すでに夜になっているので夕飯を食べに出かける。近くにイスラム食堂があるので牛肉麺(7元/約140円)を食べるが、まだ物足りないので別のイスラム食堂で乾伴麺(9元/約180円)を食べる。これでもまだ物足りないのでさらに別のイスラム食堂で乾伴麺(10元/約200円)を食べる。これでようやく食べた気になった。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 26元 | |
宿泊費 | 120元 | 1泊40元×3 |
バス | 1.5元 | 路線バス |
合計 | 147.5元 |
ダライ・ラマの故郷
西寧→平安→タクツェル(紅崖村)
※HDDデータが吹き飛んだために画像はございません!
06:30頃に起床して、06:55頃、30路のバスに乗車して康楽で下車しいて八一客運站へ向かう。運賃は1元だ。
07:10頃、バスターミナルの八一客運站の交差点から平安行きバスに乗車する。平安までの運賃は5元だ。乗車時は誰も並ばずに乗車バトルに突入しているが、確実に座れる状態だったので自分は乗車バトルには参戦せず後ろからバトルを見物しながら乗車する。なぜ確実に座れるのに乗車バトルをしているのだろうか?まあ、ある意味で安定の中国だ。
08:20頃、平安に到着。平安驛の駅前広場の近くから石灰窯行きのバスが出ているが、先に朝食と昼食に油餅を購入しておく。1個2元(約40円)で3個購入する。
ダライ・ラマの故郷タクツェル(紅崖村)までは直線距離で約25kmだ。前回、タクツェル(紅崖村)を訪れたときは手前の集落までしかバスが行かなかったが、今回は運ちゃんに聞いてみたらタクツェル(紅崖村)への分かれ道を通るということであった。運賃は4元だ。
09:45頃、タクツェルへの分かれ道に到着し下車する。バスはさらに奥の集落へと走っていった。ここからタクツェルまではひたすら坂を上る。
タクツェルの手前で分かれ道があり、この脇道がダライ・ラマの生家への近道だ。
ダライ・ラマ生家
そして、このド田舎に何故か監視カメラが2台設置されていた。一体このド田舎で何を監視するのだ?何を恐れているのだろうか?
裏の畑の小道を登り内部の様子をうかがうが建物は新しく整備されており古さは感じられない。ちなみに隣の家はダライ・ラマの親戚の家で生家を管理しているらしい。
周辺を歩いてみるが訪れる時期が早すぎたので畑は耕し始めたばかりで、谷には雪が残っており草も生えていない。
4月とはいえタクツェルは標高2800m付近の高地だ。タクツェルに春が訪れればかなりよい景色が見られるだろう。
タクツェルは非開放区のようなので公安に見つかると面倒なので、昼頃に坂を下り来た道を戻りながらバスが来るのを待つ。
13:45頃、ようやくバスが通りがかり、平安行きのバスに乗車する。運賃は3元だ。14:30頃、平安に到着、平安驛の駅前広場から西寧行きのバスに乗車する。バスがすぐに発車し客を乗せながら西寧へ向かう。西寧までの運賃は5元だ。
15:40頃、八一路客運站に到着する。
夕飯はユースホステル近くのイスラム食堂2軒で乾伴麺(9元/約180円)と乾拉(8元/約160円)を食べる。夜は中国鉄路客戸服務中心で明後日の西寧→蘭州の切符を予約購入する。当初の予定では明々後日に蘭州へ移動しようと考えていたが天気が悪いので予定を切り上げて蘭州へ移動する。
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 23元 | |
バス | 10元 | 西寧↔平安 |
バス | 4元 | 平安→タクツェル(紅崖村)への分かれ道 |
バス | 3元 | 石灰窯→平安 |
バス | 2元 | 路線バス |
鉄道 | 32.5元 | 西寧→蘭州 |
合計 | 74.5元 |
西寧汽車站
※HDDデータが吹き飛んだために画像はございません!
07:00頃、起床するが天気は曇りで雨が降りそうだ。いや、雪が降りそうな寒さだ。08:20頃、西寧駅を訪れる。駅の隣にある公交汽車站は路線バスと長距離バスのバスターミナルになっている。公交汽車站の中に西寧汽車站が入っているのだ。長距離バスの時刻表があったので撮影しておいたが、どうも別の場所に西寧汽車站の新バスターミナルを建設するようなので数年後には路線バス専用のバスターミナルになりそうだ。
西寧駅は新駅舎になり巨大で便利になったが、なぜかまだ建設されていない地下鉄の案内があったりと混乱を招くような表示がある。そして、今日は駅前に武警がいない。今日は休みか?
08:30頃、昨晩インターネットで予約購入した蘭州行きの切符を受け取るため切符売場へ行く。入口で保安のボディチェックを受けて列に並ぶが自動券売機は空いている。中国人は二代身分証を持っているのに、なぜわざわざ行列に並んで切符を買うのだ?自動券売機なら時間もかからず楽だろうに・・・。で、行列に並んでいるとおサルさんが割り込みをしてきた。まあ、いつもの中国だな。そして、割り込みのおサルさんを追い出す。
09:00頃に一度全ての窓口が閉まる。どうやら人員交代のようだが、行列が一気に増えて最後尾は1時間待ち確実の状況だ。自分の順番が近くなると窓口で割り込みをしようとするおサルさんが現れる。後ろに並ぶようにいうが1時間以上並びたくないらしい。
そこでおサルさんに二代身分証を持っているから空いている自動券売機なら簡単に購入できることを教えてあげるが、何故か自動券売機では買いたくないらしい。自動券売機で購入できるのに、わざわざ行列に割り込んで切符を購入しようとするおサルさんの行動パターンは理解不能だ。
09:15頃、切符を受け取り切符売り場を出るが入口で公安が身分証確認をしている。そして、駅前広場には自動小銃を携帯して武警が巡回している。どうやら、公安や武警は9時から勤務開始のようだ。
高原明珠
09:40頃、公交汽車站から5路のバスに乗車して紙坊街で下車して南西へ歩く。11:00頃、高原明珠に到着する。高原明珠は西寧で一番高い建物で展望台だ。上海の東方明珠塔の西寧版で形も東方明珠塔によく似ている。こういった現代建築の展望台とかには興味はないのだが訪れてみた。「だったら行くなよ!」とかいうツッコミはご容赦を・・・。
何でここに来たかというと陝西旅游年票が使えるから来たのだ。通常は入場料50元なのだが陝西旅游年票を使うと1回だけ無料で見物できるのだ。
で、この展望タワーに上がってみたが天気が悪いので西寧の街は一望できず・・・。おまけに天気が悪いからといって観光客は清明節前日の土曜日なのに自分と親子連れ2人の合計3人だけ・・・。
これはどう考えても赤字経営だろ!数年以内に廃墟になる気配がする。バブル崩壊後の日本みたいになりそうなというか、このままだと夕張とかにあったテーマパークの二の舞になるだろう。それでも箱物建設に走る中国は、この先大丈夫か?
金塔寺
昼頃、高原明珠最寄りの西山一巷のバス停から40路のバスに乗車する。運賃は1元だ。40路のバスは西寧駅行きだったので、5路のバスより40路に乗車して来れば歩く距離が短くすんだ。
11:40頃、高原明珠を離れる。五中のバス停で下車して、宏覚寺街にあるチベット仏教寺院の金塔寺を訪れる。西寧の中心部近くにある寺なので外からだと寺というのが分かりにくいが入口付近にルンタや線香を売る店があるので何とか見つけた。金塔寺は明の万暦12年(1612)に建立され西寧市内に残る数少ないチベット仏教寺院である。13:00頃、イスラム食堂で乾拉麺(8元/約160円)を食べてユースホステルへ戻る。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 21元 | |
バス | 3元 | 路線バス |
合計 | 24元 |