シルクロード鉄道旅行記~ウルムチ・阿拉山口編

オーストラリア人がゲロを吐く

rp_sichouzhilu188.jpg真夜中に同じ部屋のオーストラリア人がゲロを吐いた。かなり苦しそうだがゲロを吐く音を聞かなかったことにして再び眠る。

0700頃に起床する。メールを確認してから朝のバザールを散歩する。

sichouzhilu189朝といっても凄く暑い。

sichouzhilu190ジュースが噴水のように噴出しているのですが、見ていると注文を受けると桶ですくって客が持参したペットボトルに入れていた。飲んだら確実にあたるだろう。

朝食に烤包子を食べて交通賓館へ戻る。寝ていたオーストラリア人が起きたが辛そうだ。話を聞くと昨日の夕食にやられたそうだ。昨日、ウルムチへ行くことを聞いていたので「今日ウルムチに行くの?」と聞くと「ウルムチに行かなければならない」と答えてきた。どうみてもウルムチへ行ける様な状態とは思えない。オーストラリア人が再び寝ている間に自分は交通賓館をチェックアウトする。

5805次 トルファン→ウルムチ

sichouzhilu193チェックアウトしてバスターミナルでバスに乗車。切符には発車時間が印刷されているが実際は満員になり次第の発車で20分ほど早く発車する。1100頃、トルファン駅に到着。

sichouzhilu191切符売り場へ行くと入口で站台票(入場券)を買って乗車してから补票(乗越精算)するように言われる。入口へ行くと列車が遅れていることが分かり、これが影響しているようだ。站台票で入って1150に約3時間遅れの5805次に乗車する。

sichouzhilu194乗車する際に1番ホームに停車していた軍の貨物列車を撮影するが周りは公安と兵士ばかりで運良く見つからずに済んだ。乗車してすぐに列车长办公席で补票しようとするが「発車してから」と言われ、荷物を運良く空いていた網棚に置く。車掌がアイスを食べているのを見ながら発車を待つ。

sichouzhilu192発車してすぐに补票をするが窓からの風で站台票が飛ばされる。トルファンの記念品を1つ失ってしまう。补票して気付いたが普通に切符を買うより2元も高くついてしまった。站台票1元、补票の手数料1元。列車が遅れていたのに何故2元も余計に取られなければならないのだろうか?金のことしか考えていない人民たちは何故か文句も言わずに补票をしている。

sichouzhilu195空いていた席に座りGPSで時間を確認していると隣の新疆人が「それどこの携帯?」と聞いてくるので「携帯じゃないよ。GPSだよ。」と答えると凄い珍しそうに見る。さらに「どこから来たの?」と聞いてくるので「日本だよ」と答えると「日本から来たのか!」と驚いている。周辺の乗客も驚いていたが対面の席に座っていた女性はやたらと驚いていた。

こちらも「北京か上海から来たの?」と聞くと「僕は新疆人だよ!」と答える。周りの乗客も皆、新疆人だった。「旅行で来たの?」とか色々話をしていると、やはりここでも「日本の1ヶ月の給料はいくら?」とか聞いてくる。「1ヶ月15~20万円だよ。でも1ヶ月の家賃は最低5万円だよ。」と答えると二重の驚きを見せている。確かに給料は中国と比べれば高いが家賃もその分高い。

新疆人は家賃の高さを気にしており「どうやって暮らすんだ?」とか周囲と話し合っている。さらに新疆人は日本のことも少し知っているようで日本の最高額紙幣が1万円札というのを知っていた。

sichouzhilu1961400過ぎ、ウルムチに到着。

新疆白樺林国際青年旅舎へ

sichouzhilu197今日の宿は新疆白樺林国際青年旅舎に決めているので8路のバスに乗る。ウルムチでは路線バスの案内は中国語とウイグル語で放送していた。中国と言ってもここは別世界だ。药材公司で59路に乗り換えて电信公司で下車する。

sichouzhilu198徒歩1分ほどで新疆白樺林国際青年旅舎に到着。1泊25元のドミトリーに宿泊することにする。10人部屋で扇風機が2つある。まあ、値段なりの部屋だろう。

sichouzhilu199近くに家乐福(カルフール)があるので買い物へ行く。 看板にはウイグル文字もある。ビールと水を購入するが水が特売で500mlで0.45元と激安だ。ウルムチでこの価格は凄すぎる。しかし、ここであることに気が付いた。家乐福など大手スーパーは価格、品揃えは確かに凄いのだが、扱っている商品が大手メーカーばかりで地元メーカーの物は少ない。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 8.7元
宿泊費 75元 1泊25元×3
鉄道 13元 トルファン→ウルムチ
バス 2元 路線バス
バス 7.5元 吐鲁番→大河沿鎮
站台票 1元
合計 107.2元

長途汽車站へ行ってみる

sichouzhilu200暑さでやる気なしの状態で外へ出る気がしない。夕方になって長途汽車站を見に行く。発着するバスの状況を確認するためだが長途汽車站は伊寧行きのバスが主体であった。他にも库尔勒(コルラ)、若羌やカザフ国境に近い霍城、塔城へのバスがあった。今日はこの1ヶ所を調べるだけで体力を使い切った。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 6.75元
バス 2元 路線バス
合計 8.75元

国際大バザールを見物

sichouzhilu2010900頃に解放南路にある国際大バザールと二道橋市場を見物しに行く。

sichouzhilu202バザールは1000ぐらいから店が開くので早く来すぎてしまった。

sichouzhilu203それでも国際大バザールは観光客が記念写真を撮っているので観光地としてはかなり有名らしい。

sichouzhilu204バザールと言うだけあって服飾品、工芸品、食品など様々な物が扱われている。

sichouzhilu205中国語が無い広告があり中国であって中国で無いという感じ。

sichouzhilu206新疆ウイグル自治区でチェーン展開しているスーパー。もちろん酒は扱っていませんでした。

新疆ウイグル自治区博物館

sichouzhilu207昼頃に新疆ウイグル自治区博物館を訪れる。ここには楼蘭美女のミイラが展示されており30元の価値はありそうだ。

sichouzhilu208楼蘭美女を見たのは良かったが予想外の収穫もあった。トルファンで出土した三国志・呉国孫権伝が展示されていたのだ。これはマニアにとっては驚きだ。

sichouzhilu209新疆ウイグル自治区博物館

ケンタッキーで捕り物劇

sichouzhilu210夕方になり夕飯を食べた後にカルフールで涼んで帰り際にケンタッキーの前で捕り物劇に遭遇する。

sichouzhilu211何の容疑か知らないが男女2人組が逮捕されていた。

sichouzhilu212捕り物劇。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13.5元
バス 5元 路線バス
新疆ウイグル自治区博物館 30元
合計 48.5元

南郊客運站、北郊客運站へ行く

sichouzhilu213今日はウルムチのバスターミナルの調査に赴く。0930頃に宿を出て104路の路線バスで水上楽園で下車。水上楽園の隣に南郊客運站はある。1010頃に 南郊客運站を調査開始する。主な路線はトルファン行きの路線で20~30分間隔で発車しているようだ。他にもコルラ、クチャ、ホータンなど南部へ向かう路線が主体になっている。ウルムチ駅からは915路、北郊客運站からは103の路線バスが行き来しているのでウルムチ市内での移動にも問題ないだろう。

sichouzhilu214103路の路線表。

sichouzhilu215ウルムチ駅から915路で南郊客運站へ行けます。ウルムチではウルムチ駅を火車南站と呼んでいるので注意が必要です。

sichouzhilu216南郊客運站を調査後は北郊客運站へ103の路線バスで向かう。1130頃、北郊客運站に到着するがあまり賑わっていない。

sichouzhilu217バスターミナル自体は新しく綺麗なのだが利用客は少ないようだ。路線を調べてみると北部へ行くバスが主に発着しているらしいが本数など詳細は分からずじまいだった。

sichouzhilu218ウルムチ駅からは906路で北郊客運站へ行けます。

阿拉山口、カシュガル行きの切符を購入

sichouzhilu219>1300頃、ウルムチ駅に到着する。阿拉山口とカシュガル行きの切符を買おうと思うのだが人が多すぎる。どうみても1時間コース確定だ。

sichouzhilu220列に並び切符の販売状況を確認する。阿拉山口行きは今日の切符でもまだ硬臥が残っているほど余裕があったがカシュガル行きは7/31でないと硬臥は残っていなかった。そうすると今晩の5801次でウルムチ発、明朝に阿拉山口に到着、日中にバスでウルムチへ帰るか、夜に列車でウルムチへ帰るのが良いだろう。

sichouzhilu221カシュガル行きは7/31の硬臥にするのが無難だろう。7556次は中国最長の普快なので硬座は危険すぎる。列に並び順番を待つがこの間に公安と割り込みを企む人民の戦いを見物することになる。窓口には列に並ばない人民が集まっており公安が追い払うがすぐにまた集まってくる。もちろん公安も黙ってはいないすぐに拡声器で威嚇しながら追い払う。しかし、牛糞に集るハエのように人民はすぐに戻ってくる。

終いには公安の1人が怒って実力行使で人民を追い払う。漢族、ウイグル族など関係なしに排除される。公安の奮闘のおかげで並んでいる人民は大助かりだが切符を購入した後も窓口周辺に居座っている人民も公安に容赦なく排除される。もちろん自分も切符購入後に釣銭を確認してたらすぐに出て行くようにいわれる。

カザフスタン行き国際列車の切符売り場

sichouzhilu2221430頃、ウルムチ駅の北隣にある湘友酒店を訪れる。

sichouzhilu223ここの1Fにはカザフスタンのアルマティ(阿拉木图)行き国際列車の切符売り場がある。

sichouzhilu224切符売り場 がどんなところか確認する為に潜入してみると切符売り場にはカザフスタン人と見られる外国人が数名いるが切符売り場は閉まっている。月、木、金、土が営業日で今日は火曜で営業はしておらず、外国人は困った表情で話をしている。

しかも、既に月曜の時点で土曜の硬臥、軟臥が売り切れているではないか!国際列車 の切符入手は難しいようだ。まあ、自分は切符を買うわけでは無く様子を見に来ただけで休みだったので人が少なく撮影が楽だった。ホテルの人の視線が冷たかったけど・・・。湘友酒店を出て建物の撮影をしていて気付いたが湘友酒店には亜欧賓館(亚欧宾馆)という看板があった。どちらが正式名称だ?

軍供客運站、長途汽車站、ウルムチ国際運輸汽車站

sichouzhilu2251445頃、ウルムチ駅から北へ徒歩5分程の所にある軍供汽車站に到着。ウルムチ駅に最も近いバスターミナルなのだが路線を調べると近郊の知らない場所へ行く路線しかない。コルラ、伊寧などの路線は無かった。どうやら、バックパッカーが利用するようなバスターミナルではなかったようだ。

sichouzhilu2261530頃、長途汽車站を再び訪れる。

sichouzhilu227一昨日来たのだが長途汽車站にはカザフスタンへの国際バスがあるとの情報があり確認の為に訪れる。

sichouzhilu228アルマティ(阿拉木图)行きの国際バスが無いか電光掲示板を見るが無い。偽情報だったと判断して外に出かえろうとすると長途汽車站の東に乌鲁木齐国际运输汽车站(ウルムチ国際運輸汽車站)の看板を発見する。

sichouzhilu229看板の側へ行くと路地の奥にバスが停車している。路地を入っていくとウルムチ国際運輸汽車站があった。入手していた情報はウルムチ国際運輸汽車站と長途汽車站が混同された間違った情報だったようだ。それにしても、こんな路地裏に国際バスターミナルがあるとは・・・。

肝心のカザフスタンへのバスはアルマティ (阿拉木图)行きが月曜から金曜まで1900発で運行されており、料金は360元もしくは45ドルとなっていた。他にも複数の国際バスが運行しているがここでは省略する。

5801次で阿拉山口へ

sichouzhilu230宿へ戻り1週間分の宿泊費を支払い2000頃にウルムチ駅へ向かう。宿に荷物を置いたままこれから阿拉山口へ行くのだ。

sichouzhilu2312100過ぎに改札が始まり列車に乗車する。今回は2階建て車両のSYZ25Bに乗車です。

sichouzhilu232今回は硬座を利用するのだが比較的空いていた。少々難点なのが冷房が効きすぎていることだ。定刻から4分遅れの2150に阿拉山口へ向けて発車する。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 8元
宿泊費 175元 1泊25元×7
鉄道 57元 硬座 ウルムチ→阿拉山口
鉄道 170元 硬臥 ウルムチ→カシュガル
バス 6元 路線バス
合計 416元

阿拉山口に到着

sichouzhilu2330845頃、阿拉山口に到着するが硬座のほとんどの乗客は途中の駅で下車しており阿拉山口まで乗っている乗客は少ない。硬臥の乗客はそれなりにいるので、それなりに阿拉山口まで来る人はいるようだ。阿拉山口に到着です。この奥がカザフスタンです。

sichouzhilu234阿拉山口だとキリル文字が併記されています。

sichouzhilu235駅を出るとタクシーが集結しており客の争奪戦が始まっている。とりあえず駅周辺を調査するが国境の駅だから賑わっていると思っていたが全く違い普通の田舎町であった。国境の町といってもトラックが通過して、貨物駅があるだけであった。

sichouzhilu236変わった点は店や通りの標識にモンゴル語が表記されていることぐらいだろう。阿拉山口は蒙古族が多いようです。

sichouzhilu237左がカザフスタンで右が中国です。

sichouzhilu238駅前周辺に商店が集まっているだけで少し歩くと何もなく地平線まで見えてしまうほどの田舎なので0930にはもうやることがなくなってしまった。

ウルムチに帰る手段を探さなければならないのだが鉄道だと2145にならないと列車が無い。さすがに阿拉山口駅で12時間待ちはする気は無いのでバスターミナルが無いか探してみると阿拉山口汽車站があった。

sichouzhilu239しかも、カザフスタンとの国境を行き来する国際バスが停車している。阿拉山口と多斯蒂克を行き来しているようです。ウルムチからしか国際バスは無いと思っていたがこれは予想外だった。これなら、カザフスタンのビザを取得してから来ればよかった。肝心の料金と発車時刻を調べようとしたがどこにも表示されていない。運転手に直接払う方式なのだろうか?まあ、今はウルムチに帰らなければならない。

sichouzhilu240阿拉山口汽車站からは博楽への路線しかないようだ。これでバスターミナルといえるのだろうか?まあ、国際バスが運行しているからバスターミナルが辛うじてあるようだ。博楽への切符を買うが、ここで切符売り場のおばちゃんに釣銭10元をごまかされてしまう。今までバ スターミナルで騙されたことが無かったので安心していたが、中国では油断は禁物であった。1020頃にカザフスタンへ行く国際バスが発車して行くのを確認する。1030頃に博楽へ出発する。

バスでウルムチへ戻る

sichouzhilu241昼頃、博楽に到着するがバスはバスターミナルには行かないようで途中で降ろされ3路のバスで行くようにいわれる。バスターミナルまでは遠く無いようなので歩いていく。1215頃、博州客運總站に到着。

sichouzhilu242ウルムチ行きのバスを確認すると1230に出るようなので切符を購入する。切符代は100元もした。しかし、バスはわりと豪華な車両だ。1230に発車してウルムチへ向かう。途中でバスターミナルに寄りながらして1930過ぎにウルムチの長途汽車站に到着す る。阿拉山口からウルムチまで帰ってくるのは大変だったが乗り鉄の目標は達成できた。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
バス 1元 路線バス
バス 12.5元 阿拉山口→博楽
バス 100元 博楽→ウルムチ
騙される 10元 阿拉山口汽車站のおばちゃんに釣銭ごまかされる
合計 135.5元

カザフスタン国鉄駐ウルムチ代表處へ行ってみる

sichouzhilu243せっかくウルムチにいるのでカザフスタンビザの申請場所になるカザフスタン国鉄駐ウルムチ代表處も確認してみることにした。事前調査で駅からの最寄のバス停は小西沟で昆明路30号にあるというので ユースホステルからは南湖小区で153路のバスで小西沟へ向かう。

sichouzhilu244風が無くて国旗がちゃんと確認できないが水色と黄色でカザフスタンの国旗であることが分かる。

sichouzhilu245小西沟から東へ向かい家乐福(カルフール)を通り過ぎて最初の大きな通りが昆明路だ。昆明路を南へ歩くと人口密度の高い場所を発見。あっさりとカザフスタン国鉄駐ウルムチ代表處に到着。遠くから様子を伺うが何故か武警がいない。大使館や領事館には武警が必ずいるのでビザを発給しているここにもと思っていたがここはいないようだ。安心して近づいて撮影開始だ!ここで気付いたのだが住所が事前の情報と違っていた。昆明路216号が正しい住所だった。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 7.9元
バス 2元 路線バス
合計 9.9元

やる気無し

何か疲れてやる気無しです。外へ出ずに大人しくしています。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 4元
日用品 3元 石鹸
合計 7元

XPの再インストール

半年以上OSの再インストールをしていないので無線LANがタダで利用できるこの機会を逃すと何時再インストールできる機会に会うか分からないので今日やることにした。さらに使っているアプリも最新版にしようと事前にDLできるものはDLする。午後からXPを再インストールするが中国の回線速度が遅いのでパッチのDLに時間がかかり明日も再インストール作業だ。それにしても今日のウルムチの天気は珍しく雨だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 5元
合計 5元

XPの再インストール完了

XPの再インストールとを完了させて、これで年末までは再インストールせずに済ませたい。

両替
JTBグローバルキャッシュ 中国建設銀行で引き出す 1500元(1元=16.5286円)

本日の出費
項目 金額 備考
食費 8元
合計 8元

明日はカシュガルへ移動

天気もよく観光に最適のウルムチだが今日もユースホステルでゴロゴロしている。明日はカシュガルへ移動するのだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 8元
合計 8元