四川省成都 三国志遺跡・武侯祠の年間チケット購入

四川省旅行記2016春

康定→成都

04:40頃に起床して出発準備を整える。同じドミのイギリス人とノルウェー人の兄ちゃんたちはまだ夢の中だ。準備を整えていると中国人の姉ちゃん1人が起きて出発準備を始める。早朝出発のようだ。05:30頃、シーツとか片付けてチェックアウトする。老板たちも夢の中なので自分で片付けて勝手に出て行く方式だ。

既にバスターミナルの康定汽車站は人でいっぱいだ。多くのバスが一斉に発車するので夜明け前からカオス度全開である。手荷物のX線検査と改札を済ませてバスへ。

セルタ(色達)行きのバスなどが待機しており乗客たちが自分のバス目指して右往左往している。

自分の火車北站行きのバスはちょうど正面にあったので問題なく乗車だ。最前列の席で眺めは最高だ。眺めは最高だが事故ったときは真っ先にあの世行きの席なので、ある意味で特等席である。

今日のバスは火車北站(成都駅)行きのバスになる。正確には成都駅の西にある城北客運中心が終点だ。運賃は137元、距離は405kmになる。

外が明るくなり始め06:00になると準備ができたバスから発車し始める。06:07頃、バスターミナルのおばちゃんが人数とシートベルトの確認にやってきた。06:30頃、バスが発車する。今回のバスは満席にはならず珍しく10人ぐらい空席がある。07:00頃、瓦斯溝の康定、成都、丹巴の分かれ道で客待ち休憩になり数人新たに乗客が乗車する。07:15頃、出発する。この先も客を拾いながら走るのだろう。

渋滞酷い

07:30頃、瀘定県で渋滞に遭う。いつものことでこの先で交通事故かな?反対車線のガソリンスタンドは給油のトラックやトレーラーの列で渋滞になっている。

しばらくすると公安が出動してきて交通整理をしている。08:20頃、ようやくバスが動き始める。道路の各所に公安が配置されている。きっとこの先で事故なのだろうと思ったら事故は発生していなかった。

どうやら渋滞の原因は給油待ちのトラックやトレーラーの列であった。給油しない車が反対車線にはみ出して道路を塞いで公安が出動する大渋滞になったと予想される。我先にといかずに交通ルール守れよ!

09:40頃、再び渋滞に遭う。反対車線の車は走っているので交通規制で片側交互通行のようだ。

10:30頃、バスが動き出す。片側交互通行なので反対車線の車がいないと見て乗用車は我先にとアクセル全開で飛ばしていく。既に交通ルールは存在しない。

そして、反対車線から来た最後のトラックとぶつかりそうになるアホがいる。

さらに前方に公安のバイクが走っている。

よく見ると2人乗りでノーヘルだ。これでは誰も交通ルールは守らないよな。

ダム湖の脇を抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り返しながらバスが走るが、やがて交通規制の原因が分かる。土砂崩れだ。

大きく土砂崩れを起こしていたために交通規制となったようだ。

11:25頃、石棉県で昼休憩となる。

ちょうど昼前なので10台以上のバスが停車しており大混雑だ。標高が低くなってきたので気温が高くなり半袖でちょうどよいぐらいだ。11:55頃、再びバスが発車する。

12:40頃、高速道路に入り爆走体制になる。

途中でトラックの炎上事故現場を通過。

成都到着

16:20頃、城北客運中心に到着。康定→成都、405km、約10時間の道のりであった。

16:30頃、成都駅の西側の路線バスターミナルで公交ICカードをチャージしておく。昔のパチンコ屋の景品交換所みたいな所に並んでチャージをするのだ。

16:35頃、路線バスターミナルから27路のバスに乗車する。酷い渋滞の中をノロノロ進んで、17:25頃、高昇橋站(高升桥站)で下車する。

成都夢之旅国際青年旅舍

武侯祠大街を歩いて、17:35頃、成都夢之旅国際青年旅舍(成都梦之旅国际青年旅舍/Chengdu Dreams Travel International Youth Hostel)に到着する。今回はBooking.comで10人ドミトリーを予約しておいた。YHA Chinaの加盟店で1泊35元(会員料金)なのだが、Booking.comのシークレットセールで1泊23元だ。とりあえず3泊予約しておいたので週末はここで過ごす。

武侯祠の斜め前という好立地なので宿泊客多く賑わっている。欧米人も割と多い。肝心の部屋である10人ドミトリーは、各ベッドにコンセント有り、照明は有ったりなかったりだ。
南京錠の用意が必要だが中型ロッカーもある。そして、炊飯器が床に置かれている。
うーん、ここは民工宿か?自分の下の7番ベッドはスペイン人であった。どうも、成都は長いらしい。

共用のトイレ・シャワーは別々になっているのでいい感じだ。シャワー室が少し狭いがお湯はしっかり出ます。Wi-Fiは電波状況は良いが夜は激遅だ。

鶏雑炒飯

夕飯は近くの食堂で鶏雑炒飯(10元/約180円)を食べる。鶏雑なので鶏ホルモン炒飯と言ったところかな。食後は武侯祠周辺を散歩するが息切れしない。理塘や新都橋では少し歩くだけで息苦しかったのだが平地は楽だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 14.5元
宿泊費 69元 1泊23元×3
バス 1.8元 路線バス
合計 82.3元

錦里

朝から同じドミの3番ベッドの中国人の痰吐きが酷い。ユースホステルに宿泊しているはずなのだが、ここは民工宿か?痰吐きしていたのは炊飯器とか持ち込んで部屋で煮炊きする中国人であった。本来は農民工のおっちゃんたちと招待所に宿泊すべきではないのか?

10:30頃、武侯祠の隣りにある錦里を訪れる。錦里古街とも呼ばれ古い街並みを再現した商業街になる。

土産物屋やレストランが並んでおりスターバックスもあったりする。古街として売り出しているので文房四宝を扱う店もあり筆が売られている。

こちらは飴細工の店で子供が集まって龍や蝶などの飴細工を作ってもらっている。こういう光景を見ると中国の古き良き伝統と言った感じで中国に対するイメージが非常に良くなる。でも、1時間以内にこのイメージを崩壊させる光景に遭遇するのだが・・・。場合によっては1分以内に遭遇ということもある。

今日は日曜ということもあり錦里は多くの観光客で賑わっている。

錦里の雰囲気はなかなか良く観光地としてしっかり整備されている。

どうせなら武侯祠の周辺を全て錦里みたいに昔の街並みに改造してしまえば良いと思うのだが。中国ならチンピラ雇って強制立ち退きとか簡単にできるのだし・・・。

成都のチベット人街

11:00頃、康定酒店のある武侯祠横街にやって来た。武侯祠のすぐ近くにあるチベット人街だ。

チベット仏教の仏具屋が多く集まっている。

仏具屋だけでなくチベット料理店もあり、この一角だけチベットの雰囲気が漂っているのだ。で、地球の歩き方を片手にチベットの雰囲気に喜んでいる観光客で終わっていると、ただのお人好しで、たわけ、ほんじなし、ぬけさく、はんかくさい、あんぼんたんである。周辺をよく観察してみると分かるのだが・・・。

康定酒店の前には公安が待機中。

迷彩服を着た治安要員が巡回中。

こちらは電動カートで巡回中。

交差点には公安の車両。

こちらも交差点で警戒中。

椅子に座っているけど警戒中です。さて、これはどういう事かな?平和なはずのチベット人街にこれだけの警備が敷かれているという現実。中国政府はチベット人に対して何を恐れているのか?

肥腸麺

11:30頃、ユースホステル近くの食堂で肥腸麺(11元/約187円)を食べる。肥腸麺は四川料理の一つになり、具材に豚の腸、唐辛子、八角、桂皮、生姜、ニンニクなどを使用している。まあ、ホルモン系麺料理と言ったところかな。

午後はユースホステルに籠もりデータ整理だ。HDDの空き容量が限界に近く早く片付けないと・・・。データ整理を進めていると同じドミの1番ベッドの中国人がエアコンの電源を入れる。しかし、窓全開だよ・・・。どうやら地球全体を冷やすつもりらしい。さすが中国だ!小日本みたいに部屋だけを冷やすというのは愚者の行いのようだ。大中華では部屋だけでなく地球全体を冷やすようだ。でも、室外機の排熱はどうなるの?

夕飯は近くの蜀漢街にある牛王廟老麺館で成都の名物麺料理の怪味麺(11元/約187円)を食べるが、4月に別の店で食べた怪味麺の方が具材が多かったな。いちおう豚肉、貝が具材になるが今回は失敗のようだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 22元
合計 22元

武侯祠の年票

06:00頃、起床する。顔洗って今日の計画を練っていると、3番ベッドの中国人がゴミ箱に痰を吐いている。部屋に響くデカイ痰吐きの音、7番ベッドのスペイン人は起きないか?朝からユースホステルなんだけど民工宿全開だ。

07:55頃、ユースホステルを出て斜め向かいの武侯祠へ。08:00開館なので、まだ扉が閉まっているが既に数人の観光客がいる。武侯祠と言っても元々は劉備の墓なので門に掲げられている額は「漢昭烈廟」になっている。これについて疑問に思う観光客はどれぐらいいるのだろうか?08:00になり門が開き、入場券売場も開く。

武侯祠の入場料は60元なのだが、ここで普通に入場券を買っているようでは諸葛孔明に対する忠誠心が足りない。今回は1年券の年票を購入する。窓口のおばちゃんからは「朝から年票かよ!めんどくせーなー!」というオーラが出ている。

年票は100元で、身分証と写真が必要だ。パスポートとパスポート・ビザ申請用の写真を出す。年票の受け取りは3日後ということで、おばちゃんが手書きの預かり証を書いてくれてパスポートと預かり証を受け取る。

で、3日後受け取りということだったが、おばちゃんのご機嫌が良いようで「明日受け取り可能だから」となる。おばちゃんの気分次第で受け取り日が変わるようだ。今日は預かり証で入場可能ということで、警備員のおっちゃんに「年票作ってもらっているから!」と預かり証見せて入場。

漢昭烈廟

まず最初は漢昭烈廟から見物。名前の通り劉備を祀る廟だ。

正面には清の康熙11年(1672)に作られた劉備の塑像がある。

劉備像右側には劉備の孫である北地王・劉諶の塑像がある。劉諶は魏の侵攻に徹底抗戦を主張した人物で家族と共に殉国した人物だ。文殊院近くの蜀漢広生宮が殉国の地とされている。塑像は清の乾隆53年(1788)に作られたものである。

武侯祠

ここが武侯祠で成都で一番の観光地だ。

正面に諸葛亮の塑像が祀られている。この塑像は清の康熙11年(1672)に作られたものである。

武侯祠右側の塑像は諸葛亮の子である諸葛瞻だ。この塑像も清の康熙11年(1672)に作られている。

武侯祠左側の塑像は諸葛亮の孫である諸葛尚だ。この塑像も清の康熙11年(1672)に作られている。

三義廟

武侯祠の裏手にあるのが三義廟になり清の康熙年間に建設された。

劉備、関羽、張飛が祀られている。

劉備の墓・恵陵

武侯祠の左手にあるのが恵陵だ。恵陵は劉備の陵墓になり、元々は恵陵の一角に武侯祠が作られたのだが時代と共に武侯祠の方が有名になっていった。

現在の墓碑は清の乾隆53年3月の物になる。

恵陵の周辺は壁と竹で静かでいい雰囲気なのだが、この雰囲気は長くは続かない。09:00過ぎになると観光客が多くなってきた。10:00過ぎになると人多すぎでやかましくて観光には向かなくなる。自撮り棒振り回す田舎者が多く危険で邪魔だ。

そして、恵陵などで痰を吐くおっちゃんが出現する。中国人にとっては劉備や諸葛亮は尊敬の対象ではなさそうだ。きっと中国では文革の名残で武侯祠は封建制度の象徴として狙われているのだろう。

錦里

10:40頃、武侯祠を出て錦里を散歩する。

こちらも人は多いが店に入っている客は少ない。昼ぐらいから多くなるのかな。

11:00頃、錦里の入口まで戻ってくる。ここは人口密度が高いので早々に退散してユースホステルへ戻る。

双椒麺

11:20頃、近くの食堂へ早目の昼食を食べに行き、双椒麺(12元/約204円)を注文。名前の通り辣椒(唐辛子)と花椒が入っており、中華料理の辣(辛味)と麻(しびれ)の2種類の辛さを同時に味わえる麺料理だ。正直言ってめちゃくちゃ辛い!汗かきながら食べます。

成都の書店

武侯祠から徒歩10分ほどの所にある成都购书中心へ行く。成都でもかなり大きい本屋なのだが、チベット行きの情報を集めるために立ち読みだ。

中国語のロンリープラネットにはチベットがないので、とりあえずチベットのガイドブックを片っ端から立ち読みしていく。ラサの情報が手に入ればよいのだが思ったようなガイドブックはなかった。まあ、ネットで調べればいいかな。

回鍋肉炒飯

夕飯は近くの食堂で回鍋肉炒飯(10元/約170円)を食べる。具材のホイコーローとニラが美味い。あと漬物も!

ユースホステルへ戻ると同じドミの1番ベッドの中国人が今日もエアコン全開にしている。窓と扉も全開なのだが・・・。どうやら部屋のエアコンで温暖化に苦しむ地球を冷やすつもりらしい。どう考えても無理だと思うのだが・・・。そして、痰吐きの酷かった3番ベッドの中国人がチェックアウトしていった。夜行列車で移動かな?炊飯器もちゃんと持って出て行った。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 22元
武侯祠 100元 年票
合計 122元

朝から武侯祠

今日も朝からユースホステルの斜め向かいの武侯祠へ。07:55頃、武侯祠に到着。まずは開門を待つ。

08:00に開門し年票を持った地元民が入場していく。少ししてから入場券売場が開いて預かり証と年票を交換する。孔明ファンにとって重要な年票はディズニーランドの年間パスポート以上の価値がある。これで武侯祠に1年間出入り自由である。

まずは劉備を祀る漢昭烈廟へ。

観光客のいない廟で劉備像を見て。

武侯祠へ。武侯祠は警備員と掃除のおばちゃんだけで静かだ。

鳥の鳴き声だけが響く武侯祠で孔明像を見物。2時間もすれば、どこにでもあるやかましいだけの中国の観光地へ変貌するのだが・・・。

こちらは三義廟。ちょっと見て終わり。

劉備の陵墓である恵陵にやってきた。ここもまだ鳥の声だけが響く世界だ。

09:30過ぎになると混雑してくる。

成都の人気観光地なので平日でも観光客が押し寄せてくる。10:00頃にユースホステルへ戻る。11:30頃に、成都夢之旅国際青年旅舍をチェックアウトする。

熊猫夫人青年旅舍

武侯祠站のバス停から82路のバスに乗車して、11:55頃、濱江路站(滨江路站)で下車。10分ほど歩いて交通飯店の敷地内にある熊猫夫人青年旅舍に到着。

eLongで予約してあり、1泊45元で今回はとりあえず5泊する。部屋はいつもの6人ドミトリーだ。

天府書城

14:00頃、天府広場近くの天府書城にやって来た。今日もガイドブックの立ち読みだ。

ロンリープラネットの代わりになるチベットのガイドブックを探す。とりあえず代わりになりそうなのは中国鉄道出版社の西藏深度游Follow me(第2版)と人民郵電出版社の西藏自助游(第5版)ぐらいであった。この2冊があれば地図、交通手段、入場料、宿情報が揃うし、写真はカラーだ。
日本で大人しく地球の歩き方を買っていれば無難だろうが、それでは皆と同じでつまらない。

やはり少しひねくれて中国のガイドブックを活用するのも良いだろう。HSK3級程度の読解力があれば何とか理解できるだろう。こういった現地のガイドブックは地球の歩き方にはない情報が掲載されているので面白い。

夕飯は同じドミトリーの日本人と食べに行く。韮菜豆腐干(10元/約170円)と名称忘れたがもう1品とご飯で合計22元、割り勘で11元だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 21元
宿泊費 225元 1泊45元×5
地下鉄 3.6元
バス 1.8元 路線バス
合計 251.4元

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