航空券を購入する
年末年始に休みが取れたので初詣に少林寺を訪れることにする。そして、少林寺と共に世界遺産へ登録された中岳廟や嵩陽書院などへも脚を運んでみる。まずは航空券だが楽天トラベルやExpediaなどで航空券を探したがANAにて条件にあった航空券があったので購入する。
- 全日空(航空会社コード:NH)
- エコノミークラス
- 往路: NH905 成田空港1030 –> 北京首都国際空港 1340
- 復路: NH956 北京首都国際空港08:55 –> 成田空港1325
項目 | 金額 | 備考 |
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航空券料金 | 56400円 | |
航空保険料及び燃油特別付加運賃 | 9600円 | |
旅客サービス施設使用料 | 2040円 | |
旅客保安サービス料 | 500円 | |
空港税 | 1140円 | |
合計 | 69680円 |
北京西⇔鄭州の切符をネットで予約
- 往路: K157次 北京西1917 –> 鄭州0413 硬臥164元
- 復路: K180次 鄭州2212 –> 北京西0616 硬臥164元
今回は北京から河南省鄭州まで鉄道で移動するので北京西-鄭州の往復切符を中国铁路客服服务中心で予約購入する。支払いには中国のネットバンキング対応の銀行口座が必要なので中国工商銀行の口座で支払う。
旅の新装備
地球の歩き方
今回初めて定番のガイドブックである「地球の歩き方」を購入した。しかし、利用したのはP158-P163の嵩山の部分だけ!事前に必要な情報はネットで調べていたので購入せずに立ち読みだけで十分だった。
旅の総費用
両替
王府井にあった中国工商銀行ATMでスルガ銀行VISAデビットカードを使い引き出す
2500元(¥32035円 1元=約12.8円)
総費用の半分以上は航空券代である。人民元の使用金額は2977.6元で日本円換算(1元=13円)だと約38708円である。日本円換算の総旅行費用は113188円となる。
項目 | 金額 | 備考 |
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航空券 | 69680円 | 成田⇔北京 |
鉄道 | 4800円 | 京成上野⇔成田空港 |
合計 | 74480円 |
中国滞在費 2977.6元
成田空港→北京首都国際空港
さて、今回も上野からスカイライナーで成田へ。年末だから酷い混雑だと思っていたがそうでもなく、08:30頃、成田空港に到着する。今回利用する航空会社はANAでチェックインを済ませ出国カウンターへ向かう。
09:20頃、出国手続きを終えて54番ゲートで搭乗開始を待つが、すぐ近くにはニューヨーク行きの便を待っていると思われる外人さんが就寝中であった。
10:05に搭乗手続きが始まり、10:30頃に出発する。NH905便は13:30に北京到着予定だ。機内食を食べてワインも飲むが普段酒を飲まない自分は酒に酔って北京到着直前まで気持ち悪くて吐かないように耐えることに・・・。
13:40頃、北京首都国際空港に到着する。入国手続きを済ませて、ここで手荷物を受け取ります。
バス乗り場へ行く前に機場快線(机场快线)の切符売場で公交IC卡を購入しておく。15:00頃、リムジンバス(机场巴士)の切符を購入する。
北京市内へのリムジンバスの運賃は一律16元で7番乗り場で北京西駅行きのリムジンバスに乗車する。と言ってもリムジンバスはあまり掃除していないようで田舎のバスと大して変わらない。徳勝門からの八達嶺行きのバスの方が綺麗なような・・・。
15:20頃、バスが出発して高速を爆走するが北京市内へ入ると酷い渋滞に遭遇する。
北京西駅から列車で鄭州へ
17:10頃、空港から110分も掛かって北京西駅に到着する。正確には北京西駅の南広場の南西にある中塩飯店(中盐饭店)というホテルが発着場になっている。バスを降りるとバイクタクシーや宿の客引きが待ち構えているが相手にせずに駅へと向かう。
南広場には旧正月の帰省ラッシュである春運に備えて臨時待合室の建設が進められていた。
北京西駅の切符売り場へ行きネットで予約購入した北京西-鄭州の往復切符を受け取るが、帰りの鄭州→北京西の切符に関しては异地售票なので発券手数料5元を取られてしまった。
17:30頃、待合室へ向かうが既に待合室は大混雑で写真撮影不可能なカオス状態!天秤棒で肥料袋などを担いだ農民工で溢れている。そんなカオス状態でも 紅帽のおっちゃんに荷物を運んでもらっている金持ちは先にホームへ優先入場して行く。18:30頃、改札が始まり鄭州行きのK157次に乗車する。
K157次は約36時間かけ2774km走り、鄭州、武昌、長沙、桂林を通って行く広東省湛江行きの快速列車だ。
乗車時に車掌さんが切符を換票証に交換してくれた。この換票証は下車駅の手前で車掌さんが切符に交換しに来るので寝過ごすことがないのだ。19:19にK157次が2分遅れで発車する。鄭州には 04:13に到着予定なのですぐに寝ることにする。
項目 | 金額 | 備考 |
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バス | 16元 | エアポートバス |
発券手数料 | 5元 | |
合計 | 21元 |
項目 | 金額 | 備考 |
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鉄道 | 2400円 | 京成上野→成田空港 |
合計 | 2400元 |
バスで鄭州→登封へ
04:00頃、乗務員に起こされて下車の準備をする。04:19に鄭州に到着する。鄭州駅には出口が東西に分かれているのだが西出口から出てみると外がやたらと閑散としている。どうやら出口を間違えてしまったようだ。
鄭州駅には東口と西口を結ぶ連絡通路が無いようでこのままでは東口までかなりの距離を歩いて向かうことになってしまう。そこで少し考えた。そして、計画を実行に移して東口へ向かった。
それは、帰りの北京西行きの切符で改札を突破して東口へ向かうことである。切符の日付の部分を隠して早朝でやる気のない状態の駅員の目をごまかして改札を通過して待合室で1時間ほど過ごして05:30頃、東口へと出た。
鄭州駅前にバスターミナルの鄭州長途汽車中心站と鄭州旅游汽車站があり鄭州長途汽車中心站で登封行きの切符を購入して改札へ向かうと係員にバスは鄭州旅游汽車站から出ると言われて鄭州旅游汽車站へ移動する。
06:00頃バスが発車して07:40頃、バスターミナルの登封汽車客運総站(登封汽车客运总站)に到着する。登封にはバスターミナルが2ヶ所ありもう一つは西バスターミナルの登封西汽車站がある。
西バスターミナルから少林寺行きのバスが出ているので宿は西バスターミナルに近い所が良いと思いGPSを見な がら登封市内を歩いていく。途中で2路のバスに乗り市中心部へと移動する。
08:30頃、2路のバスを降りて再び歩き西バスターミナルに到着する。西バスターミナルには少林寺と鄭州行きのバスがあったが登封汽車客運総站と比べると規模が小さい。少林寺行きのバスが確認できたので次は宿探しだが周辺に宿は少ない。西バスターミナルから中岳大街を市中心部の東へ歩いていく。
宿さがしと情報収集
中岳大街と嵩山路の交差点で新華書店のビルに新華賓館の看板を見つける。部屋を見せてもらい新華賓館に宿泊することにする。料金はトイレ、シャワー付の標準間で1泊108元である。
09:00頃、新華賓館を出て周囲の情報収集をはじめる。新華賓館のそばには2路のバス停「新華書店(新华书店)」と1路のバス停「医薬公司(医药公司)」があり2路のバスで世界遺産の中岳廟と嵩陽書院へ移動でき、1路のバスで登封汽車客運総站へ移動できる。
新華賓館から中岳大街を東へ3分ほど歩いていくと少林賓館を見つける。少林賓館は地球の歩き方に掲載されていた宿だ。少林賓館の前には1路のバス停「少林賓館」があるので一人旅が不慣れな方でも楽にたどり着けるだろう。
中心部の情報収集を終えて1路のバスで登封汽車客運総站へ向かうがここである事に気がつく。それはバス停名が行きと帰りでは微妙に違うということだ。登封汽車客運総站からの1路のバスにはバス停「少林賓館」があるのだが、登封汽車客運総站へ向かう1路のバスにはバス停「少林賓館」が無かった。他の路線でもバス停名が微妙に違うことが考えられるので要注意のようだ。
観星台
10:00頃、登封汽車客運総站に到着して切符売場で観星台行きの切符を買おうとしたが窓口のおばちゃんに「ここでは売っていない」と言われる。乗車後に運賃を払う方式だと思って観星台の近くを通る徐庄行きのバスを探すが見当たらない。近くにいたおっちゃんに聞いてみたらバスターミナルから出ていないこと が判明する。
そして、おっちゃんが教えてくれた方向へ歩いていくと徐庄行きのバスを発見する。徐庄行きのバスは登封汽車客運総站の対面にある停車場から発車していたのだ。地球の歩き方だとバスターミナルから出ているようなことが書かれていたけど違っていた。徐庄行きのバスに乗車して観星台へ向かう。運賃は3元である。
10:20頃、バスから降ろされ西へ3分ほど歩くと観星台に到着する。入場料は40元で少々高いのだが案内板が中国語、英語、日本語の三ヶ国語で表記され整備されている。
観星台は少林寺と共に世界遺産に登録されて河南省登封市の南東約7kmの告成鎮に位置している。
山門をくぐり進んでいくと周公測影台があった。周公測影台は周の文王の四男である周公が洛陽を建造した時に、この場所で太陽の影を観測し四季の変化を調べたそうだ。
唐の玄宗の開元11年(723年)に太史監の南宮悦がこの地に測影台を建てて今も残っているのだ。
周公測影台から奥へ進んでいくと観星台が見えてきた。観星台は元のフビライの至元13年(1276)に郭守敬により建てられた天文台であり、郭守敬や王恂らの観測により至元18年(1281年)に当時世界で最も進んだ暦である授時暦が制定される。
現在採用されている太陽暦であるグレゴリオ暦より300年早く制定され、グレゴリオ暦との誤差は1年で僅か26秒である。
観星台を見物していると観星台に日本軍の砲撃跡が2ヶ所残っていた。こんな田舎にも日本軍が来ていたらしい。
中岳廟
11:00頃、バスに乗車して11:35頃、登封に戻る。次は中岳廟へ徒歩で向かう。途中でイスラム食堂を発見し昼食に5元の牛肉拉麺を食べて15分ほど歩き12:15頃、中岳廟に到着する。
地球の歩き方だと市内の4つ星ホテルである天中大酒店から徒歩10分ほどと書かれていたけど、どう考えても徒歩15 分以上だと思うのだが・・・。地球の歩き方の記事はかなりいい加減なようだ。
中岳廟は少林寺と共に世界遺産に登録されている道教寺院である。
入場料は40元だがかなり規模の大きい道教寺院なので入場料は妥当だろう。
中岳廟の歴史は東周元年(紀元前770)に周の平王が 鎬京(陝西省西安)から洛邑(河南省洛陽)へ遷都し中岳廟の前身である太室祠が創建された所から始まり、北魏の時代に嵩岳廟となり、唐の玄宗皇帝の時代 に中岳廟の名称を賜る。
現存する建物は明清代に建立されたもので、敷地内には漢代から清代までの柏の古木が331株がある。
中岳漢三闕の太室闕へ
40分ほど見物して13:00頃、中岳廟の南にある太室闕へ向かう。
太室闕は後漢の安帝の 元初5年(118年)に太室祠の神道闕として建立された闕である。闕とは石造りで銘文の刻まれた門だそうだ。太室闕、少室闕、啓母闕が中岳漢三闕と呼ばれており世界遺産に登録されている。
太室闕は建物の中に保存されているが扉が閉まっている。すぐ近くに管理小屋があるのだが管理人不在のようで内部を見ることができなかった。
中国四大書院の嵩陽書院
13:20頃、2路のバスに乗車して13:50頃、終点の嵩陽書院に到着する。
嵩陽書院は中国四大書院のひとつになる。他の中国四大書院は江西省九江の白鹿洞書院、河南省商丘の応天府書院、湖南省長沙の岳麓書院である。入場料は30元で、法王寺、嵩岳寺 塔、会善寺、嵩山の嵩陽景区を見物する場合は別途50元が必要であるが入場券のデザインが観星台や中岳廟の入場券と同じになっている。
嵩陽書院は北魏の孝文帝の太和8年(484年)に嵩陽寺として建立され、隋の煬帝の大業年間(605-618年)に道教寺院の嵩陽観に変わり、宋の仁宗の景祐2年(1035年)に嵩陽書院となり中国四大書院のひとつになる。
嵩陽書院の見所は前漢の武帝から元封元年(紀元前110年)に将軍柏の名を賜った樹齢4500年の柏の古木と唐の天宝3年(744年)に建立された大唐嵩陽観紀聖徳感応頌碑である。
法王寺
14:00頃、嵩陽書院を離れて法王寺へ向かう。上り坂を登り1445頃、遠くに法王寺が見えてきた。
法王寺は後漢の永平14年(71年)に創建され中国で最も早い時期に建立された洛陽の白馬寺の3年後の建立である。三国時代の青龍2年(234年)に護国 寺となり、晋の恵帝の永康元年(291年)には護国寺に法華寺が建立され、隋の文帝の仁寿2年(602年)に舎利塔が建立され、唐の太宗の貞観3年 (629年)に功徳寺となり、玄宗年間に御客寺となり、代宗の大歴年間に法王寺に戻る。
嵩岳寺塔
1時間ほど見物して15:20頃、嵩岳寺塔へ向かうが来た道を戻ると遠回りなので山道を通って近道していくことにするが道が次第に険しくなっていく。どうやら道を間違えたようだ。
しかし、山を越えたら嵩岳寺塔が見えたので塔へ向かって進み遊歩道へ何とか出た。遊歩道を歩いていると放牧されていた牛に遭遇し 15:50頃、嵩岳寺塔に到着する。
嵩岳寺塔は北魏の正光4年(523年)に建立された中国で現存する最古の仏塔だそうだ。
嵩岳寺塔を見物しているとひなたぼっこをしている猫を見つける。16:00頃、嵩岳寺塔を離れバス停へ向かう。
カルフールのパクリ発見
16:40頃、ようやくバス停に戻ってきた。2路のバスで市内へ戻り超市で買い物をするが店の名称が「家楽福超市」となっている。確かフランスのカルフールは「家楽福」だが、これは中国お得意のパクりだろうか?
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 31.4元 | |
宿泊費 | 300元 | |
バス | 4元 | 路線バス |
バス | 27元 | 鄭州→登封 |
バス | 6元 | 登封⇔観星台 |
観星台 | 40元 | |
中岳廟 | 40元 | |
嵩陽書院 | 30元 | |
嵩山風景区 | 50元 | |
合計 | 528元 |