上海旅行記2014冬2 内山完造墓・上海城隍廟

宋慶齢墓と内山完造墓

宋慶齢墓

今日も外から痰吐きの音が聞こえてくる。朝から上海人は絶好調のようだ。こちらは尊敬する古代中国と現代中国の差を毎日見せつけられて精神的にやられっぱなしだ。

朝食と昼食に残っていたインスタントラーメンを食べて外出の準備をする。インスタントラーメンを食べたので食べた分出しておかないといけないのでウンコしにトイレへ行く。トイレへ行くと便器にでっかい茶色いバナナがある。どこのサルだよ!ウンコやり逃げしやがったのは!ウンコしたら流せよ!

11:30頃、ユースホステルを出て地下鉄の魯班路駅から4号線に乗車して虹橋路で下車する。運賃は4元(約80円)だ。12:10頃、宋慶齢陵園に到着するが、すぐ近くに地下鉄10号線の宋園路(宋园路)駅があった。これなら虹橋路で10号線に乗り換えていればよかった。

宋慶齢陵園は孫文の夫人である宋慶齢の墓がある。入場料は無料で意外にも訪れている人が多い。でも、多すぎず騒いだりせず行儀良くしているので安心して見物できる。

肝心の墓であるが宋慶齢の両親の墓が中心にあり宋慶齢の墓は右端にあり意外にも小さい。宋慶齢は名誉主席でもあるので墓には警備員常駐でかなり政府は重要視しているようだ。

でも、警備員はかなり暇そうだ。正直言って宋慶齢の墓でテロは起きないと思うから警備員はいらないのではないかと思うが、ここは中国なので警備員がいない文化財とかがどうなっているのかを考えれば、やはり警備員は必要なのだろう。警備員なしだとあっという間にゴミや落書きだらけになるだろう。

魯迅の友人 内山書店創業者・内山完造墓

そして、宋慶齢陵園は中国の著名人の墓や外国人墓地もある。中国を代表する文豪・魯迅の友人である内山完造の墓もある。

12:30頃、地下鉄の宋園路駅から10号線に乗車して虹橋路で4号線に乗り換え魯班路で下車しユースホステルへ戻る。運賃は4元(約80円)だ。

GPSデータ

あくまで参考データです。
グーグルマップとGPS座標にズレが生じます。
実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

上海藍山国際青年旅舍
N 31°12’03.50″
E121°28’12.83″
宋慶齢陵園
N 31°11’51.12″
E121°24’25.18″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 15元
地下鉄 8元
合計 23元

蘇州河畔のユースホステルへ

11:20頃、ユースホステルの上海藍山国際青年旅舍をチェックアウトして地下鉄の魯班路駅から4号線に乗車して上海体育館で地下鉄1号線に乗り換えて新閘路(新闸路)で下車する。運賃は3元だ。

新閘路(新闸路)駅から蘇州河沿いに歩き、昼頃、ユースホステルの上海蘇州河畔国際青年旅舍(上海苏州河畔国际青年旅舍/Shanghai Soho International Youth Hostel)に到着する。

YHAchinaの公式サイトで予約はとってあり部屋は1泊50元(会員料金)のドミトリーだ。租界時代の建物を改装しており歴史を感じさせ雰囲気的には良い。

でも、肝心の部屋は5人ドミトリーだが窓なしだよ。おまけに酢酸の臭いがするのだが、ここは写真現像の暗室かよ!今回はハズレの部屋を引いてしまったようだ。

しかし、拡張工事している部屋を見る限りは個室の方は良さそうな感じだ。ここに宿泊の場合はドミトリーより個室の方だな。

第二次上海事変の激戦地・四行倉庫

13:00頃、蘇州河沿いにある四行倉庫にやってきた。

四行倉庫は日中戦争時の上海で起きた第二次上海事変の激戦地で国民党軍と日本軍が死闘を繰り広げていた場所だ。

この四行倉庫の戦いで蒋介石はドイツ式の最新装備を導入した国民党軍の精鋭部隊を投入して欧米列強の介入を待ったが、欧米列強は介入せずに国民党軍は四行倉庫から撤退した。

この大きな戦いがあった四行倉庫は今でも残っているが2007年に訪れたときは店とかが入っていたが現在は空き屋状態だ。

しかし、四行倉庫にある横断幕を見る限り、どうやら四行倉庫自体を抗日紀念館に改装する感じなのだが、以前から四行倉庫の中に抗日記念館はあったのだが、大規模な抗日記念館に改装するようだ。


四行倉庫で戦っていたのは蒋介石の国民党軍だが、共産党の反日プロパガンダに利用するようだ。

ドミトリーで痰吐きの音が響く

ユースホステルに戻りWEBサイトの作成をするのだが、同じドミトリーの中国人の行動に困っている。それはゴミ箱に痰を吐いているのだ。

しかも、農民工のおっちゃんと同じようにでかい音を立てて「カーッツ、ペッ!」と痰を吐いているのだ。ここはユースホステルなのだが・・・。この中国人は招待所と間違えてユースホステルに宿泊しているのか?ある意味で上級者向けのドミトリーに宿泊してしまった。

GPSデータ

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上海藍山国際青年旅舍
N 31°12’03.50″
E121°28’12.83″
上海蘇州河畔国際青年旅舍
N 31°14’34.12″
E121°27’36.13″
四行倉庫
N 31°14’31.44″
E121°28’00.07″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 28元
宿泊費 45元 1泊50元
ネット予約の残金
地下鉄 3元
合計 76元

ユースホステルを移動

10:25頃、ユースホステルの上海蘇州河畔国際青年旅舍をチェックアウトして地下鉄の新閘路(新闸路)駅から1号線に乗車して人民広場で地下鉄8号線に乗り換えて老西門(老西门)で下車する。
運賃は3元だ。

7番出口から、復興東路と河南南路を15分ほど歩いて、11:00頃、ユースホステルの上海老西門国際青年旅舍(上海老西门国际青年旅舍/Shanghai Old West Gate International Youth Hostel)に到着する。

YHAchinaの公式サイトで予約はとってあり部屋は1泊50元(会員料金)のドミトリーに4泊する。部屋は6人ドミトリーで各ベッドにコンセントはあるが、照明や小物を置く台はあったりなかったりで微妙な所はあるが、まあ許容範囲内だ。

元々は賓館だったようで部屋に電話のモジュラージャックやテレビのアンテナ線があった。設備はちょっと古めではあるが上海文廟、城隍廟が徒歩圏内で周辺は古い建物が残り地元民の生活の場になっている老上海が目の前に広がっているという立地だ。あと、ドミトリーにWi-Fiの電波が届くので部屋に引き籠もりも可能だ。

孔子を祀る上海文廟

12:30頃、ユースホステルから徒歩5分ぐらいの所にある上海文廟を訪れる。入場料は10元だ。

上海文廟は孔子を祀っており南宋の頃には梓潼祠と呼ばれており、元代になり文廟と呼ばれるようになり、清の咸豊5年(1855)に現在の場所に建てられた。

上海文廟では毎週日曜日に古本市が開かれているのだが、残念ながら今日は火曜日で観光客は自分一人だけであった。

しかし、貸切状態で静かに上海文廟を見物できるので平日に訪れるのも良いだろう。

夕飯は素鶏麺

夕飯はユースホステルの隣にあるイスラム食堂で素鶏麺を食べる。大盛りで6.5元(約130円)だ。

物価の高い上海で6.5元は安いし、味も悪くなく、あっさりしていて美味しい。

GPSデータ

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上海藍山国際青年旅舍
N 31°12’03.50″
E121°28’12.83″
上海老西門国際青年旅舍
N 31°13’15.05″
E121°29’15.69″
上海文廟
N 31°13’12.41″
E121°28’59.60″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 19.5元
宿泊費 180元 1泊50元×4
ネット予約の残金
地下鉄 3元
上海文廟 10元
合計 212.5元

上海老街

今日は上海に出来た地下鉄博物館へ行こうと思い場所と開館時間を調べたが、何と個人客は火曜日だけで予約も必要であった。予約していないし、今日は水曜日だ。地下鉄博物館は諦めて豫園や城隍廟周辺へ行ってみることにする。

上海老街にある城隍廟。

上海の守り神を祀っており、城隍廟自体は小さいのだがお参りに訪れる人が多い。上海老街を代表する観光地だ。

豫園周辺を散歩してみるが南翔饅頭店は相変わらず行列ができており大人気である。

周辺には土産物屋とかがたくさんあり平日でも観光客で賑わっている。それと最近流行っているらしい自撮り棒を使ってスマホで記念撮影している観光客もいた。

GPSデータ

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上海老西門国際青年旅舍
N 31°13’15.05″
E121°29’15.69″
上海城隍廟
N 31°13’39.28″
E121°29’17.19″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 4元
合計 4元

上海茂名路毛沢東旧居

09:30頃、ユースホステルを出て地下鉄の老西門から8号線に乗車して、人民広場で2号線に乗り換え南京西路で下車する。4番出口から出て茂名北路を南へ歩き、10:00頃上海茂名路毛沢東旧居を訪れる。

上海茂名路毛沢東旧居は毛沢東が9回の上海滞在で利用していた場所で伝統建築の石庫門住宅が保存されている。

現在は博物館として無料公開されており毛沢東の上海での活動記録などが展示されている。毛沢東が住んでいた場所なので観光客が多いかと思っていたのだが、予想に反して観光客はおらず。

観光客は自分一人だけであった。毛沢東旧居なのになぜ観光客がいないのだろうか?

GPSデータ

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実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

上海老西門国際青年旅舍
N 31°13’15.05″
E121°29’15.69″
上海茂名路毛沢東旧居
N 31°13’40.87″
E121°27’19.94″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 8元
地下鉄 6元
合計 14元

上海城隍廟

10:00頃、上海老街を訪れる。

平日でも上海の主要観光地なので観光客で賑わっている。上海城隍廟の入場料は10元で比較的良心的だ。

上海城隍廟は明の永楽年間に元々あった金山神廟を城隍廟へ変えたことが始まりとなる。

廟内には霍光、秦裕伯、陳化成が城隍として祀られている。清の道光年間に全盛を極めるが後に火災に遭い、民国15年(1926)に再建されるが、文化大革命で城隍廟は襲撃を受け、1994年に再建された。

城隍廟には関羽も祀られていたのだが、その辺は他の道教寺院でも同じなので特に驚かないのだが、上海城隍廟は一味違っていた。屋根をよく見てみると、何と三国志の関羽と黄忠がいるではないか!これには正直言って驚いた。

黄忠が弓を構えています。

これは霍光像で、霍光は前漢の武帝・昭帝・宣帝に仕えた大将軍で霍去病の異母弟だ。

他にも色々と神像が祀られている。

GPSデータ

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グーグルマップとGPS座標にズレが生じます。
実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

上海老西門国際青年旅舍
N 31°13’15.05″
E121°29’15.69″
上海城隍廟
N 31°13’39.28″
E121°29’17.19″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 24.6元
上海城隍廟 10元
ATM手数料 7.5元
合計 42.1元

フェリーで上海→大阪

国際フェリーターミナルの上海港国際客運中心

08:20頃、近くの市場になっている路地でバナナ(500g/2.5元)を2kg購入する。今回、中国各地を回っている間に気付いた事だがバナナの相場というか買い時の価格は季節を問わずに500gで2.5元以下なら買いだ。

09:00頃、ユースホステルの上海老西門国際青年旅舍をチェックアウトして、地下鉄の老西門から8号線に乗車して、曲阜路で12号線に乗り換えて国際客運中心で下車する。

09:50頃、国際フェリーターミナルの上海港国際客運中心に到着する。大阪港国際フェリーターミナルと違い大きく立派だ。まずは荷物などのセキュリティーチェックを受けて待合室で待つ。

新鑑真に乗船・2泊3日で大阪へ

10:00からチェックイン手続きが始まり、チェックイン手続きと出国税30元の支払いを済ます。カウンターには500円の表記もあったが日本円での支払いは不可であった。

待合室ではチェックイン手続きとかの案内放送は一切無しで自力でカウンターを見つける必要があった。この後は出国手続き、乗船となるのだが、いつ始まるかの案内放送は無しだ。フェリーターミナルは大きく立派なのに案内とかで手を抜いているような感じだ。

11:00頃、出国手続きが始まるが職員が中国で手続き開始が始まったことを叫んでいるだけで、案内の放送は一切なしだ。国際フェリーターミナルなのだから、せめて英語の案内放送はすべきだろう。

ハード面は立派なのにソフト面が付いて来ていないようで非常に勿体無い。出国手続き時は問題なくパスポートに出国スタンプを押してもらい、係官から乗船に必要な札(登船牌)をもらって送迎バスに乗車する。

新鑑真の前でバスを降りて公安が登船牌を回収して乗船となるが、殆ど並ばず我先に状態になっている。おいおい!出国手続きを済ましている段階でまだ並ばない光景を見せるのかい!本当はこの光景を撮影しておきたいが場所が場所なので自重する。新鑑真に乗船して部屋は2等和室だ。

昼過ぎに上海港を出港して黄浦江、長江、東シナ海へと進んでいく。2泊3日の上海から大阪への船旅が始まる。出港直後は乗客がデッキに出たりして騒いでいたが、14:00頃には船内は静まり返っていた。船室に籠もって昼寝だろうか?

自分は洗濯機と乾燥機を借りて洗濯をする。新鑑真は洗濯機と乾燥機が無料で利用できるので有り難い。もちろん洗剤付きだ。

洗濯を済まして、船室でテレビを見ているが、今日は南京大虐殺から77年周年ということでCCTVのニュースチャンネルは毎時間30分位は南京大虐殺のニュースを流している。今年は国家主席の習近平が出席しており報道にはかなり力を入れているようだ。ただ、映像に軍人が随分と映っている。海外の平和記念式典では軍人が大勢参加するものなだろうか?

そして、外国の大使とかの紹介はなしだ。これだと外国政府からの参加者がいるのか分からないな。それと、ニュース映像では平和に対するメッセージが感じられず、「国耻」という単語が強調されていた。

国の恥という単語が全面に出されている部分からして、平和に対するメッセージより国の面子が重要視されているのかと感じてしまう。この式典は平和を願っているのか?政府の人気取りのプロパガンダか?

GPSデータ

あくまで参考データです。
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実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

上海老西門国際青年旅舍
N 31°13’15.05″
E121°29’15.69″
国際客運中心駅
N 31°15’06.98″
E121°29’34.89″
上海港国際客運中心
N 31°14’57.95″
E121°29’34.28″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 10元
地下鉄 3元
出国税 30元
合計 43元

フェリーで上海→大阪2日目

07:30頃に起床する。時計は北京時間から日本時間に変わっている。

新鑑真の現在位置は済州島の南で東へ航行中だ。船は結構揺れており船酔いで一日寝ていたほうが良さそうだ。

他の乗客もほとんど部屋に籠っているようで船内は静まり返っている。長江の三峡下りだと1日中乗客が騒いでいるのだが、外海を航行する新鑑真だと船酔いで乗客は寝込んでしまうようだ。自分も寝込んでしまう一人である。

九州が見えてきた

15:00頃、九州沖に到達し、南に九州が見えてきた。船の揺れが少なくなり陸が見える影響もあるのかデッキで記念撮影している乗客が少しいた。でも、風が強く寒いのですぐに船内に戻っていった。

しかし、デッキでは風が強く寒い中で船員が塗装を塗り直していた。ほんの小さな塗装剥げでも細かく塗り直しており細かい作業だ。でも、細かいメンテナンス作業をしないと潮風であっという間にサビだらけになってダメになってしまうのだろう。

日本帰国

大阪港国際フェリターミナル到着

07:15頃に朝食を食べて下船の準備を整える。船はすでに大阪湾を航行しており、08:10頃、検疫のカードを持って2階ロビーに集合するように船内放送ありロビーへ向かう。

乗客がロビーに集合しており、08:20頃、大阪港国際フェリーターミナルに到着して、検疫所の職員が乗船してきて体温検査を行う。検査といっても1秒くらいで終了する。その後、09:30に下船すると船内放送があり1時間ほど待機となる。09:30頃、下船して入国審査、検疫、税関検査を終えて無事に帰国する。

今回の税関検査は質問だけで荷物検査はなかった。新鑑真での2泊3日の船旅と約半年の中国の旅が終わった。

地下鉄のコスモスクエア駅から大阪市内へ向かう。まず、大阪で衝撃を受けたのは、大阪のオバちゃんの交通マナーが上品だったことだ。大阪のオバちゃんはマナー最悪のはずだったのだが・・・。

そして、誰も痰吐いたり手鼻噛んでいないよ!ひったくり件数日本一の大阪のマナーはこんなにも良かったのか?それとも、自分の感覚が異常なのか?とりあえず、青春18きっぷを買って何処かへ行こう。

GPSデータ

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グーグルマップとGPS座標にズレが生じます。
実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

上海港国際客運中心
N 31°14’57.95″
E121°29’34.28″
大阪港国際フェリーターミナル
N 34°38’34.78″
E135°25’17.42″