青海省チベット文化圏旅行記2014夏5

玉樹(ジェクンド)行きバスチケット購入

朝から雨が降っているが、今日は西寧を出て玉樹(ジェクンド)へ向かう。まずは準備のために近くのスーパーで水と食料を購入する。11:30頃、Qinghai Hengyu International Youth Hostel(青海恒裕国际青年旅舍)をチェックアウトして、省医院のバス停から27路のバスに乗り六一橋西で降り、南川西路客運站へ向かう。


昼に南川西路客運站に到着して玉樹行きのバスチケットを購入するが割り込みが酷い。チケット売場には「请自觉遵守购票秩序」とお馴染みの赤地に白字のスローガンの横断幕があるが、一部の文盲もしくは白痴の人たちには共産党の有り難いスローガンは無意味なようだ。

玉樹行きのチケットは16:50種発の寝台バスで211元だ。窓口のおばちゃんが「臨時便(加班车)だから払い戻しはできないから注意して!」と言っており、夏の観光シーズンで玉樹行きは混雑しているようだ。

待合室へ移動して約5時間弱待つことになった。

待合室にもスローガンの横断幕があるが夏なのに春節のスローガンだよ。おまけに「バスターミナル外で客の乗せるな、定員オーバーするな」とあるが守られているとは思えない。

これだけ長時間待つことになると色々とイベントが発生する。定番のイベントだがゴミのポイ捨てだ。ゴミ箱があるにも関わらず床にゴミを捨てるサルがいる。おかげで掃除のおばちゃんが大忙しだ。よくブチ切れずに掃除をしていると感心してしまう。

そして、子供の小便にも遭遇する。中国の子供は、よく股割れズボンを履いているので、しゃがむとそのまま小便ができるという中国5000年の歴史が生んだ大発明品を使用している。待合室にはニーハオトイレがあるのだが、親が目の前で小便をさせた。

西寧→玉樹 寝台バスは臭い

16:40になって改札が始まりバスへと向かう。

バスには「钓鱼岛 中国的领土」なんてシールが貼ってあるけど、こんなシール貼るよりバスの剥がれた塗装を塗り直せよ!

バスに乗り込むと悪臭が立ち込めていた。寝台バスなので車内では靴を脱ぐので強烈な足の匂いが立ち込めている。他にも掛け布団は99%洗っていないだろう。そして、臭い寝台バスは出発していく。

出発すると車内に外のホコリが入ってくる。窓に隙間があり気密性に問題があるようだ。しっかり密閉されていても悪臭が酷いので、これも問題だが。

20:30頃、共和に入り夕飯のためにイスラムレストランで休憩となる。でも、共和の街からは外れているので辺鄙な所にある店は基本的に高い。

トイレの利用に1元を徴収しているが扉が付いていたり、水が流れるのかも怪しい。中国の物価水準から考えれば日本の有料トイレのようになっていないと1元払いたくないな。

休憩中に他の玉樹行きのバスがやって来た。ここのレストランと提携しているのだろうか?

これが休憩地点のGPSデータ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 5.8元
バス代 211元 西寧→玉樹(寝台バス)
バス代 1元 路線バス
ATM手数料 10元
合計 227.8元

寝台バスで玉樹(ジェクンド)に到着

深夜もバスは爆走

01:50頃、トイレ休憩で停車する。

高度4200mを超えているので7月でも寒い。気圧も617.5ヘクトパスカルとずいぶんと低くなっている。

夜中もバスは玉樹を目指して走るが平行して高速道路が建設中なので所々で未舗装の区間や迂回路で道路状況が良くない。朝になりGPSを確認すると高度4600mを超えて、気圧も584ヘクトパスカルまで下がっている。

08:00にトイレ休憩でバスが停車するがタイヤ交換をしている。
何か問題が発生したようだ。

この辺りでは犬が放し飼いになっている。噛まれないように注意しないと。

高度は4397mで少し高度が下がり始めている。

玉樹(ジェクンド)到着

玉樹へ向かって走るバスは未舗装道路でホコリを巻き上げながら爆走するが、車内はホコリがひどい。乗客は何ともない様子だが、自分は結構つらい。乗客の生命力は凄い。車内でゴキジェットプロを噴射しても何ともないような気がする。11:25頃、玉樹に到着する。

しかし、バスターミナルは建設中なので玉樹の入口にある駐車場で降ろされる。目の前の大通りを路線バスが走っているので玉樹の中心へは行ける。GPSを確認すると高度3639mとなっていた。

玉樹の中心に移動してから宿探しを始める。ロンリープラネット青海によれば、玉樹は地震の復興事業で街が新しくなったけど宿代も上がったとのことなので結構大変そうだ。玉樹の西のはずれの民主路で玉樹国際青年旅館の看板を見つけ中に入ってみたら、まだ工事中であった。早く開業してくれよ!

玉樹をさまよいながら歩くが昔と違って道が広いし大きなお店も多い。復興予算を相当つぎ込んでいるのだろうか?

3時間さまよって今日の宿は玛旁雍措宾馆に決定。老板はチベット人だ。3人普通間を1泊50元にしてくれた。でも、衛生習慣の違いなのかトイレ汚いし、洗面台はなく、水道はモップを洗う蛇口1つのみ。

でも、ここ以外に1泊50元、内緒で外国人OKはなかった。他は100元とか舐めた値段提示してきて部屋見たら照明暗いしボッタクリです。

ジャナマニ

16:00頃、嘉那嘛呢石堆(ジャナマニ)を訪れる。チベット仏教の寺院、いや寺だけどマニ石が大量にある。世界最大のマニ石塚ということで大量のマニ石が積まれております。

そして、チベット人が途切れることなくコルラしており、ただ圧倒されるのみです。しかも、玉樹の外れにこれほどの人が集まるのも驚きです。

これだけ熱心な信者が集まってくるので周辺には食べ物や宿もあります。外国人を泊めてくれるかは?

玉樹の中心の結古大道にあるスーパーで水を買ってくる。550mlで0.9元だったので5本購入した。500-600mlで1元以下なら買いだ。もちろん、生産日と蓋が開けられた形跡がないか確認をする。

会計のためにレジに行くが会計の列が滅茶苦茶で割り込みが酷い。ちゃんと並ばせろよ!なんで並ぶ必要があるかとか知らないのか?結構腹が立ったが会計時にレジ袋がついてきたので驚いた。中国でも今時レジ袋タダなんて珍しい。

夕飯に回族のレストランで清湯麺片を食べる。ずっと牛肉面だったので、これは美味かった。玉樹は食事の物価も高い。牛肉麺は最低10元だ。米や野菜を使ったものは軒並み西寧より高い。米や野菜は自給できず辺境地域なので輸送費がかかり全ての物が高いようだ。

宿に戻りウンコしたくなったのでトイレにいくと、既にウンコが山盛りになっている。
何でウンコ流さないんだよ!ウンコ流さないのが中国の伝統でも、この伝統は受け継がられなくていいんだよ!日本と違い中国ではウンコする前に他人のウンコを流さなくてはならない。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 100元 1泊50元×2
食費 14.5元
バス代 4元 路線バス
合計 118.5元

嘉那嘛呢石堆と結古寺(ジェグ・ゴンパ)

ケサル王像

7時頃にケサル王広場へ行く。チベットの英雄ケサル王の巨像が玉樹(ジェクンド)の中心にある。

07:40頃、玉樹の南東にある当代山観景台から玉樹の街並みを見る。

玉樹の街を一望できるが山道を登るのが大変。タクシーを使った方がいいかも?

嘉那嘛呢石堆(ジャナマニ)

10:30頃、昨日に引き続き嘉那嘛呢石堆(ジャナマニ)を訪れる。チベット人の店で朝食に油条を2本食べる。1本1元だ。客は全員チベット人だ。

嘉那嘛呢石堆は朝から必ず巡礼者いる。

皆マニ車を回しながらコルラしているが、中には手抜きでマニ車を回さずにコルラしている者もいる。

嘉那嘛呢石堆には野良犬が多い。玉樹全体で野良犬が多いようで街なかの至る所で野良犬を見かける。

嘉那嘛呢石堆の野良犬はお犬様で誰にも追い払われることがありません。巡礼者が餌をやっていたりします。

巡礼路のマニ車の側で犬が昼寝していても誰も気にせずコルラしています。

もう完全にお犬様の天下です。
玉樹には「生類憐れみの令」でも出ているのでしょうか?これだけの野良犬がいたら日本なら保健所に通報です。

周辺には監視カメラがやたらと多いです。そんなにも犯罪が多発しているのでしょうか?やはりアレを警戒しているのでしょう。

結古寺(ジェグ・ゴンパ)

12:30頃、結古寺(ジェク・ゴンパ)へ向かう。ここはジェクンドの街にあるチベット仏教の寺院だ。結古寺路の坂道を道なりに進んでいく。山の麓には仮の僧坊やお堂があり、ちょうど読経していた。13:00頃、山の上に到着するが各所で工事中であった。

14:00頃、再び山の麓には仮の僧坊やお堂のある所へ行く。ちょうど修行僧達が踊りの練習をしていた。写真を撮りたかったけど絶対ダメだろうから見ているだけにした。1時間ほど踊りの練習を見物する。

玉樹の中心にある結古大道と琼龙路のT字路近くに甘孜行きの乗り合いタクシーがあるのだが、明日の甘孜行きの準備のために運ちゃんたちに聞きこみをする。甘孜までの最安値は160元であった。午後集まっている車は明日の朝出発の客を集めているようだ。甘孜出身の宿の老板の情報だと、相場は180元で高くて200元ということであった。

玉樹(ジェクンド)のまとめ
  • 西寧-玉樹(ジェクンド)の道路は高速道路建設の影響で未舗装区間多くホコリがひどい。
  • 西寧-玉樹(ジェクンド)はバスで約18時間かかった。
  • 宿は1ベット100元のボッタクリ相場
  • 西外れの結古公園近くの民主路にユースホステルが建設中
  • 牛肉麺は10元が相場
  • 玉樹(ジェクンド)中心の結古大道と琼龙路のT字路近くに甘孜行きの乗り合いタクシーがある。
    甘孜までの相場は180元、交渉次第で160元。
  • 路線バスは30分に1本くらいで少なく、現地人はタクシーをよく利用している。
  • 野良犬が各地にいるので、狂犬病予防接種は忘れずに!
  • トイレはウンコを流さない習慣があるので、自分がウンコする前に他人のウンコを流さなくてはならない。
本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
バス代 2元 路線バス
合計 14元