開平旅行記

深圳から開平へ

shenzhen01羅湖(罗湖)から無事入境してバスターミナル(罗湖汽车客运站)で開平(开平)行きのバスに乗る。運賃は80元。初めて長距離バスを利用したのだがバス ターミナル内は注意して歩かないと確実に轢かれます。荷物をトランクルームに置いて席に座るが出発直前になって係員がビデオ撮影を始める。はじめは何か分からなかったがすぐに理解した。

CCTVのニュースチャンネル(新闻频道)のニュースで窃盗犯グループがスーツケースに仲間を入れてトランクルームに置 いて発車後に仲間がスーツケースから出てトランクルームの荷物を物色するという事件を思い出した。何か犯罪がらみの問題がおきたときに撮影したテープを公安に提出するのだろう。良く言えば日本と違って危機管理が徹底している。悪く言えば乗客を信用していない。

バスは定刻どおり0930にバスターミナルを出発。途中の東昇(东升)で休憩を取って3時間半の道のりで定刻どおり1200頃に開平到着。開平にはバスターミナルが開平汽車總站(开平汽车总站)と開平義祠客運總站(开平义祠客运总站)の2箇所あり開平汽車總站の方にバスは到着する。バスを降りてバイクタクシーの客引きを無視して、まずは周辺を歩いてみる。

バスターミナル周辺には宿はそこそこあるがガイドブックによれば赤坎鎮にも招待所があるらしいので4路のバスで赤坎鎮へ行くがこの判断は間違っていた。赤坎鎮に着いたものの招待所らしきものは見当らなかった。バックパック背負ったよそ者がうろうろしているので目立って仕方がない。早々にバスターミナ ルに引き上げる。とりあえず宿の看板を見つけて、蓮香楼旅業(莲香楼旅业)という宿で1泊30元の部屋に泊まることにした。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 5元
宿泊費 30元
バス 80元 深圳→開平
合計 110元

宿を変えて立園へ

kaiping010900過ぎに蓮香楼旅業(莲香楼旅业)をチェックアウトしてほぼ対面にある永安旅店に宿を変更。これは蓮香楼旅業が気に入らないと理由ではなく他の宿にも宿泊して開平の安宿がどの程度か調べるためである。平安旅店で部屋を見せてもらい1泊25元の部屋に2泊することにする。

部屋に荷物を置いてバスターミナルから立園(立园)へ行くバスに乗る。運賃は4元。観光客は自分ひとりだけで他は地元の人ばかり。バスが発車してしばらくすると道路標識に立園の標識が 見え始めるが途中でバスが止まり運転手が「立園を通り過ぎちゃったから、ここで降りて少し戻って右に曲がると立園だから」という様なことを言われ、仕方なく牛や犬がくつろぐ田舎に日本人一人下車する。道を戻ると確かに立園の標識があり何とか到着。

立園を見学

liyuan01到着はしたが、入場料が60元になっていた。2年前に買ったガイドブックには15元とあったのだが、値上げしていた。少し迷ったが世界遺産に登録されると調子に乗ってもっと値上げしそうなので泣く泣く60元支払って入場。しかし、観光客があまりいない。特に外国人観光客なんて白人3人を目撃したぐらいだ。

liyuan02まだ、人気はないようだがしっかり観光地開発されている。肝心の碉楼はあるものの数はそれほどではない。もともとは華僑が立てた私邸を観光地開発している から少なくて当然かな?ただ、これで60元というのには納得できない。どうしてもボッタクリのような気がする。

liyuan03一通り見学して出口へ行くがちょうど団体客が押し寄せてきて客の少なかった立園が観光地らしく賑わい始めた。

liyuan04どうも観光客の入りは波が激しいようだ。

liyuan05駐車 場も観光バスが停車しておりそれらしくなっている。世界遺産に登録されれば連日満車になるのだろう。そして、入場料値上げがあるのだろう。立園を後にして自力村碉楼群を目指して移動。

自力村碉楼群へ辿り着く

diaolou01立園からバスで移動することを考えていたが道路案内を見て自力村碉楼群まで4kmということが判明。

diaolou02バスは20~30分に1本の間隔のようなので徒歩で行くことにする。

diaolou03田舎の道を歩くと牛、アヒル、犬にかなり遭遇する。特に犬は狂犬病じゃないかと疑い用心して横を通り過ぎる。

diaolou041時間近く掛けて入口まで辿り着く。

diaolou05辿り着くまでにバス2本に追い越されているがバス代が節約できたし、碉楼も遠くから確認することもできた。

方氏灯楼を見学するが・・・

tourou01ようやく自力村碉楼群の入口まで来たのだが、まだ1kmあるようだ。ひたすら歩くしかない。少し歩くと方氏灯楼の標識が目に入る。

tourou02脇道にそれて歩いていくと丘の上に方氏灯楼が見えてきたが周囲はお墓が多数ある。

tourou03そう墓場の中心に方氏灯楼があったのだ。

tourou04観光客は自分以外誰もいない。いや、この墓場には自分一人だけしかいない。まずは写真撮影をするが、世界遺産に登録された場合ここはどうなるのだろうか?

tourou05このまま墓場のど真ん中に方氏灯楼があると観光客が押し寄せたときが大変だろう。墓場をなくして観光地開発するのか今後に注目だ。

自力村碉楼群を見学

zili01方氏灯楼を見学して自力村碉楼群に向かう。しばらくして、駐車場が見てきたので着いたようである。

zili02售票处で門票を30元で購入して見学。観光客はここも少なく村人が圧倒的に多い。

zili03村内を歩いていると碉楼の中にはまだ住居として使われているものもあり立園よりは見ごたえがある。日本語の案内標識もあるので日本人も来ているようだ。

zili04観光開発はそれほど進んではおらず露店で農産物を売っていたりするが土産物屋といえる程のものはまだない。あと何年かすればそこらじゅう土産物屋になる可能性は大だろう。

zili05それにしても自力村は犬と鴨が多い。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 11.1元
宿泊費 50元 1泊25元×2
バス 10.5元
立園 60元
自力村碉楼群 30元
合計 161.6元

赤坎鎮を見学

chikan010930過ぎに赤坎鎮を再度見学するために出発。1000頃に赤坎鎮に到着するが観光客は誰もいない。

chikan02街並みを撮影するがよそ者一人では目立って仕方がないが一通り撮影を終える。

chikan03古い町並みが並ぶのだが碉楼とただの古い建物の差が余り無い様に思える。

chikan04碉楼と思われる建物も店になっており看板がかかり本当に世界遺産に登録申請されている所なのかと疑うほど風情が感じられない。

chikan05まあ、いずれ本格的に観光開発され大きく変わるのだろう。だけど、本当に開平は犬が多いなあ。

南楼と南楼七烈士

nanlou01赤坎鎮を見学後に6路のバスで南楼に向かう。南楼は碉楼であるとともに抗日戦争で日本軍と南楼七烈士が戦った場所でもある。

nanlou02牌坊を潜り抜け售票处兼売店にて3元で入場券を購入。

nanlou03南楼七烈士の勇ましい彫像が正面にあり、奥に南楼がある。南楼は日本軍の砲撃の跡が残り一部は修復しているようだがかなり傷んでいる。日本軍と南楼七烈士の戦いは1945年7月18日から7日7晩の激戦が展開され日本軍の化学兵器による攻撃により陥落する。楼内には弾痕が多数残り当 時の戦闘の激しさがうかがえる。開平で入場料が一番安く済んだ観光地で3元なら文句の無い内容である。でも、観光客が来ているように思えないが採算は取れ ているのだろうか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 9.2元
バス 7.5元
南楼 3元
合計 19.7元

開平から南寧へのはずが・・・

昼前に永安旅店をチェックアウトする。南寧行きのバスは1440発なので3時間近く時間があるが行くところが無いので開平汽車總站(开平汽车总站)の待合 室(候车室)で大人しく待つしかない。3時間近く待ってようやく出発時間が改札口(检票口)へ行くと、何と改札のおばちゃんに運行中止だと告げられる。おばちゃんの会話はあまり聞き取れなかったが「坏了(壊れた)」と言うのが聞き取れたのでバスが事故か故障で壊れたことは理解できた。仕方なく翌日のバスに変更してもらう。

とりあえず、明日までの寝床を確保しなければならないので蓮香楼旅業(莲香楼旅业)に再び泊まることにした。フロントでパスポートを提示 したら「ここに泊まったことあるでしょ?」と聞かれ、「あるよ!」と答える。どうやら、宿の人全員が日本人が宿泊したことを知っていそうだ。まあ、色々あったが明日こそは南寧へ行かねば!

本日の出費
項目 金額 備考
食費 5元
宿泊費 30元
合計 35元

今日こそ開平から南寧へ

昼過ぎに蓮香楼旅業(莲香楼旅业)をチェックアウトする。今日こそは南寧行きのバスに乗らねば!1440発なのでまだ3時間近く時間があるが昨日と同じで行くところが無いので開平汽車總站(开平汽车总站)の待合室(候车室)で大人しく待つしかない。恐らく改札口(检票口)のおばちゃんは「昨日の南寧に行けなかったのがいるよ」とか思っているのだろう。こちらも好きで2日連続待っているわけじゃないのだが・・・。まあ、大人しく待っているうちに時間になり無事バスに乗ることができた。

バスは寝台バス(卧铺)で席は1号になっているのだが、車掌になぜか「ここはだめ、後ろにして」と前の方の客は後ろに追いやられて3列ある席の真ん中の上段になった。深夜に物が盗まれないか心配だが下段よりは安全だろう。ちなみにこのバスでの標準言語は広東語であり、普通話はほとんど聞かれなかった。もちろん、普通話での案内は無し。

寝台バスで驚きの連続

定刻どおり出発したと思ったら開平義祠客運總站(开平义祠客运总站)に立ち寄り乗客を乗せる。ここまでは当たり前のことだと思うのだが何故かガソリンスタ ンドに立ち寄り給油と客をさらに乗せる。そして、運転手2人と車掌2人の計4人が食事を取り始めてガソリンスタンドで客を乗せたまま1時間過ごす。運転手の食事が終わり出発する。開平汽車總站を出発して1時間以上たつが未だに開平市内・・・。日本で同じようなことやったらバス会社は確実に潰れるだろう。これが中国では当たり前だと判断してあきらめる。

さらに道行く途中で客を乗せ通路に客が溢れる。しばらくして乗客がタバコ、酒盛りをして運転手に怒鳴られる。途中でトイレ休憩を挟みながら進んでいくが現在位置は分からず日没。大人しく寝て待つが2200頃にサービスエリアらしきところに停車する。乗客と運転手たちが夜食を取りに下車していく。自分は「夜食とってる場合じゃないだろ!早く南寧に向かってくれ!」と思いながら寝込む。そして、広西チワン族自治区へ向かう!

本日の出費
項目 金額 備考
食費 0元
合計 0元