5218次、無座で安渓→龍岩
06:30頃に起床して07:30頃に3路バスで安渓駅へ向かう。今日は永定土楼へ行くために龍岩へ移動するのだがSDカードが壊れているのでデジカメで の撮影は出来ない。08:00頃、安渓駅に到着、08:25頃に列車が到着して乗車するが天気は雨に変わる。
今回は無座切符だったが座席は確保でき座って龍岩へ向かうが地元民用の列車なので乗客の質は最低だ。目の前でタバコを吸い、吸殻や弁当の容器を窓から投げ捨て、唾を吐く。
不快指数が急上昇の中でデッキでGPSをいじっていると乗警が乗客の身分証確認をしている。程なくして自分にも身分証を提示するように求められるのでパスポートを提示すると、やはり乗警はちょっと驚いていた。乗警がちょっと驚くから周りの乗客が集まってくるし、乗警が「旅行か?どこまで行くの?」とか質問している傍から関係ない乗客まで質問してくる。おまけに乗警が「席は何処?荷物はどれ?」というので座席へ案内する。
乗警が「荷物から目を離さないように」とか色々いうので周囲の乗客に正体がばれてしまった。おかげで龍岩までこれ以降座ったままで大人しく移動することになる。14:05頃、龍岩に到着する。
龍岩に1泊、SDカード調達
龍岩の天気は雨でこの後どうするかを考える。とりあえずはバスターミナルまで行かなければならないのだが、今日中に永定土楼を目指すか龍岩に1泊するか考えた末に天気も悪いしSDカード調達の為に龍岩に1泊する事にする。
21路のバスに乗り汽車站で下車し龍岩汽車站にある龍宝旅館に1泊する事にするがフロントの姉ちゃんがパスポート見てもよく分からないとか、「パスポートでなく身分証はないの?」とか聞いてくるので「自分は外国人旅行客だからパスポートとビザはあるけど居民証とかは持っていないよ」と返答する。どうも姉ちゃんは中国のビザすら信用していないというよりビザの見方を把握していなかった。
荷物を部屋に置いてSDカード調達に出かけるが何故か既に用の無くなった網吧がそこらじゅうにあるではないか!必要なときに見つからず、不必要になるとどこにでもあるというお約束の展開になっていた。
さて、龍岩はそこそこの規模の街なのですぐにデジカメ専門店を発見する。店に入るとすぐに店員Aが声をかけてきたのでSDカードがあるか聞くと扱っているとの事で見せてもらう。扱っていたSDカードはkingstonの1G、109元と2G、138元の2種類だったの2Gを購入して、その場で動作確認をするがレジの姉ちゃんの店員Bが店員Aに「あの客、南方人?」とか聞いている。店には客が自分ひとりしかいなかったので、どうやら自分は広東省辺りの人間に思われたようだ。SDカードを購入してこれで再びデジカメが使えるようになった。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 13元 | |
宿泊費 | 30元 | |
バス | 2元 | 路線バス |
SDカード | 138元 | |
合計 | 183元 |
龍岩→永定客家土楼民俗文化村
07:00頃に起床して08:00前に宿を出て龍岩汽車站で08:10発の土楼行きのバスに乗車する。
バスに乗車すると永定土楼で宿を経営しているおっ ちゃんに声をかけられる。おっちゃんは所用で龍岩に来ていて永定土楼に戻るところで旅行者を見つけて声をかけてきたと言う訳だ。おっちゃんの話だと 30~80元まで部屋があるから見ないかというので土楼に到着したら見ることにする。おっちゃんは更に商売熱心で土楼を見に行く観光客にも売り込んでいた。
08:20頃、10分遅れでバスが発車する。10:30頃、永定客家土楼民俗文化村に到着する。牌坊の奥は公園になっており入場料は50元だ。まずはおっちゃんの宿を見ることにする。
土楼の環興楼に宿泊
おっちゃんの宿は「土楼人家」という宿であった。ここでおっちゃんの息子に部屋を見せてもらうことになりおっちゃんは同じバスに乗っていた観光客を案内する。部屋を見せてもらったのだが、広くて綺麗なのは分かるが80元や60元の部屋だったので土楼の部屋を案内してもらう。
案内してもらった土楼はすぐ近くの環興楼でおっちゃんたちの実家だ。ここの土楼が30元でトイレは土楼の外、シャワーは宿で、土楼の門限が19:30になっている。土楼に3泊することにしたがおっちゃんの息子が「ほとんどの宿泊客は土楼は1泊しかしないよ」と言ってきた。うーん、これならもっと交渉すれば1泊15元とかでも十分いけた可能性があるな。
そして、宿泊費の支払い時にあることに気付いた。料理のメニュー表が目に留まり見てみると炒飯が15元でぼったくり価格になっているではないか!この瞬間に永定客家土楼民俗文化村が九寨溝に匹敵するぼったくり観光地の可能性があると気付いた。今後の食事は一体どうなることか・・・。
支払いを 済ませるとおっちゃんの息子が情報ノートらしいのを見せてきた。ノートには日本語が書かれておりこの宿に日本人がそこそこ宿泊していることが分かった。更におっちゃんの息子が周辺の土楼への案内を売り込んできたが恐らく車代が凄いことになりそうなので断る。
環興楼を探検
さて、永定土楼に来てみたが事前に情報収集をほとんどしていなかったので予定が全く決まっていない。まずは宿泊する土楼である環興楼から見るのが良さそうだ。
環興楼は1550年に建築され450年の歴史がある。1550年というと中国は明代、日本は戦国時代で桶狭間の戦いの10年も前だ。環興楼は4層で、 壁の厚さは1.8m、半径62m、面積は約3800㎡になり土楼の中では円楼という部類に入る。土楼は客家の人々が外敵から身を守る為に建てられており1853年には太平天国の乱で環興楼に太平天国軍が土楼内に侵入して放火されているが幸いこの時は雨により全焼を免れている。
450年の歴史がある環興楼を探検するが、入口ではお婆ちゃん2人が話をしておりのどかな雰囲気だ。まずは土楼の中心にある祖堂を見るがどうも寂しいような気がする。先祖を祀っている祖堂は大きな位牌とかがあるのが定番なのだが、どうしてこんなに質素なんだ?そして、環興楼は李氏の土楼と分かった。という事は、宿のおっちゃんたちも李さんという事だ。
さて、土楼を一回りして雰囲気を味わうのだが土楼の規模の割には住んでいる人が少ないようだ。
皆土楼の外で暮らしているのだろうか?そんなことを考えながら歩いていると糞の臭いがしてくる。
土楼の内側には豚や鶏、鴨が飼われており臭いの発生源は豚小屋などの家畜小屋だった。
続いては環興楼の4階から土楼内部を見下ろしてみる。土楼内部が見渡せてなかなかの眺めだ。
永定客家土楼民俗文化村の入口周辺
振福楼
食事場所を何とか確保
16:15頃に民俗文化村の入口まで戻ってきた。そろそろ夕飯を食べたいのだが九寨溝並みのぼったくり観光地の気配がするので何処で食べるかを考えたが、近くの背包客驛站に入ってみる。メニュー表を見るとやはり高いがご飯は1元で普通だった。ついでに炒飯がいくらか聞くと5元で意外にも普通の価格だった。ご飯が1元で普通の価格だったのでご飯3元分と一番安い青菜5元を注文する。
料理が出来るのを待っている間、老板と話をするが自分が環興楼に3泊することを知っていた。どうやら環興楼に日本人が3泊することが知れ渡っているようだ。因みに老板も近所のおっちゃんと客家語で会話していて「客家語は標準語と違うでしょ」とか言ってきた。
料理が出来て食べるが頼んで無いスープが来るがスープは無料ということで遠慮なくいただくが、いつの間にか老板と老板娘が外へ出かけてしまい会計するにも誰もおらず帰ってくるのを待つ。いくら田舎でも店を空けちゃいけないでしょう。食い逃げの可能性を考えていないのかな?
しばらくして老板が帰ってきてようやく会計を済ます。ぼったくり観光地でも8元で十分食べることが出来た。店を出る際には老板が「明日も来てよ!」と言うが、この冬の閑散期では貴重な客なのだろう。
土楼宿泊には懐中電灯必須
環興楼に戻るが辺りは暗くなってきた。ここで夜に備えて川口浩探検隊のようにヘッドライトを準備する。土楼内は部屋以外は明かりが一切無く夜は完全に暗闇になるのだ。トイレに行く時、いやトイレや便所という表現より厠という表現があの凄い場所には適切だろう。
厠には懐中電灯やヘッドライトは必須だ。そして、22:00頃にヘッドライト装備で用足しに外へ出るが門が閉まっており閂を抜いて厠へ向かうが閂が重いので糞の場合は早めに行動しないと漏らす可能性が非常に高い。色々な意味で凄い所に宿泊してしまった。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 8元 | |
宿泊費 | 90元 | 1泊30元×3 |
バス | 22元 | 龍岩→土楼 |
合計 | 120元 |
永定客家土楼民俗文化村
06:40頃に起床して外の厠へ向かうが門がまだ閉まっていたので閂を抜いて門を開ける。外へ出ると既にバスが停車しているのが見えた。こんなに早くからバスで帰る観光客がいるのだろうか?
07:00過ぎに準備を整えて永定客家土楼民俗文化村へ向かう。朝のうちは售票处に人がいなく自由に出入りできるらしいのだが、用心して昨日見つけた裏道を通り景区内へ入る。景区内の土楼群は洪坑土楼群と呼ばれており明代から現代までの土楼が保存されている。まだ早い時 間帯なので観光客は見当たらず地元民しか見当たらない。
まずは景区の奥まで行ってみることにする。小学校を過ぎて橋を渡ると道が細くなり集落の奥まで来たことがわかり更に奥へ行くと地元民に奥に土楼がないことを告げられ引き返しながら土楼を見ていくことにする。
如昇楼
福祐楼
東昇楼
万盛楼
光裕楼
慶福楼
九盛楼
西成楼
拱成楼
奎聚楼
朝陽楼
陽臨楼
景陽楼
集源楼
永成楼
福興楼
振成楼
慶成楼
玉成楼
裏道から入口へ戻る
土楼人家で昼食
昼食を土楼人家で食べるのだが、もちろん一番安い青菜とご飯だけだ。ちょうど食べている時に老板の息子と観光客3人組が見てまわる土楼について話し合っており3ヶ所見るようなのでどこを見るかは大体予想がついた。田螺坑土楼群、南渓実佳村土楼群、下洋初渓村土楼群の事だろう。車代はそれぞれ150-200 元といっているのでぼろ儲けだろう。
背包客驛站で夕飯
午後はHP作成に励み16:00過ぎに夕飯を食べに背包客驛站へ行く。注文した料理は昨日と同じ青菜とご飯だが、ご飯が昨日よりも少し多くなっている。ご飯を食べていると老板娘が「明日はどこへ行くの?」とか聞いてきた。バイクタクシーの売り込みのようだ。南渓実佳村土楼群が100元とか言っていたが、これは交通費だけだから実際はチャーターとかガイド料とかが掛かる可能性がある。
まあ、どちらにせよ見る気がないので断った。で、今日も老板と老板娘が外へ出かけていった。食い逃げの可能性が低いからといっても店の中を客だけにしないでくれ!結局食べ終わった後は老板が帰ってくるまで待つことになった。まあ、8元であれだけご飯が食べられればよしとしよう!土楼に戻りHP作成をするが19:30頃に寝ることにする。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 17元 | |
合計 | 17元 |
高北土楼群へ向かう
07:15頃、土楼を出て今日の目的地の高北土楼群へ向かう。高北土楼群への途中にも土楼がある。
承啓楼は外から見るだけにする
山の上から土楼を見る
壊れたSDカードから画像を復活
昼食後に壊れたSDカードからのファイル復活を色々試したところ、なんとファイル復活に成功する。検索するセクタをずらしながら試したらうまくいった。これで安渓での画像は失われずに済んだ。
今日も背包客驛站で夕飯
16:30頃に腹が減ったので夕飯を食べに行く。今日も背包客驛站で食べることにするが、老板が仲間のおっちゃんたちとトランプをしていた。今日も青菜とご飯を食べるが、食事は背包客驛站で4回、土楼人家で1回しか食べていなかった。いずれも青菜とご飯だけだ。他にも料理はあるのだが客家料理とかは滅茶苦茶高いからだ。まあ、自分はご飯が腹いっぱい食べられれば文句無しだ。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 16元 | |
合計 | 16元 |
土楼→龍岩
色々な意味で土楼は面白く3泊したのだが自分以外の宿泊客は見当たらなかった。見物している観光客は見かけるので見るのは人気があっても泊まるとなると本当に土楼は人気が無かった。09:20頃、環興楼を出て土楼人家に鍵を返しに行く。
中国でも「渡る世間は鬼ばかり」が放送
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 14.5元 | |
宿泊費 | 30元 | |
鉄道 | 99元 | 硬座 龍岩→深圳 |
バス | 1元 | 路線バス |
バス | 21元 | 土楼→龍岩 |
合計 | 165.5元 |