N198次 硬座で白河→瀋陽北
05:00過ぎに起床して出発準備を整えて06:30頃にユースを出る。
白河駅までは2分ほどで到着して待合室へ入るが白河駅にはX線検査装置が導入されておらず駅員と公安が荷物を開けて確認するのだが入口に誰もいないので検査無しで改札が始まりホームへ出る。白河は終点になっているのだが地図上だと線路 は延吉まで繋がっているので貨物列車がこの先を延吉まで走っている可能性がある。旅客列車も延吉まで運行されていると便利だと思うのだが・・・。
07:00に白河を発車して列車は瀋陽へと走り始める。車内は乗車率50%ぐらいから始まり駅や乗降所に停車する毎に混んできて乗車率はほぼ100%になる。しかし、通化に到着するとほとんどの乗客が降りて車内は田舎を走る路線ならではの光景が広がる。それは、昼寝をする人民たちである。
3列シートを1人で占領して昼寝をするのだが靴を脱がず土足のままで昼寝をする人民もいて人民たちの貴重な生態をうかがい知る事が出来た。
20:15頃、瀋陽北駅に到着する。切符は瀋陽駅までなのだが乗換えの列車が瀋陽北発なので下車して出口へ向かう。
瀋陽北で駅寝
出口を出て切符売場へ行き明日のK668次 瀋陽北→鷹潭と14日の2025次 鷹潭→アモイ(厦門)の切符を購入しようとするがK668次は問題なかったが2025次が売切れで買えなかった。恐らく2025次は鉄路局が違うので切符の割当てが無かったのだろう。それに途中駅の鷹潭では尚更買えないだろう。それでも鷹潭へ行けば最悪でも無座の切符は買えるだろう。
切符購入を終えてこの後をどうするかが問題だ。K668次は明日の1804発なので発車時刻までどう過ごすか考えたのだが明日の昼間は6月に瀋陽を訪れた際に失敗した瀋陽蒸気機関車博物館の見物だ。
そして、明日の朝までは瀋陽北駅の待合室で駅寝する事にする。日本でも鉄が無人駅で駅寝する事があるが中国では金の無い民工が駅寝をして列車の乗り継ぎをするのだ。深夜は待合室も空いており横になって寝ることも出来るのだ。でも、置き引きの危険性は高いのだが・・・。待合室で寝ている人民たちに混じり自分も寝る事にする。さすがに横になると熟睡して置き引きに遭いそうなのでベンチに座ったままで寝たり起きたりを繰り返す。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
鉄道 | 253元 | 硬座 瀋陽北→鷹潭 |
合計 | 253元 |
深夜2時頃にバックパックを預ける
02:00頃に切符売場の隣にある荷物預かり所でバックパックを預ける事にするが、ここの婆さんが最初は預り証に20元とか記入するので、「高いだろ!やめておく!」とか言ったら「2日分だ」とかほざくので「夕方まで預けるだけだ。日付は変わっているぞ!」と言ったら10元になった。
因みに瀋陽北駅だと手荷物の保管料は2-6元で一番大きい高さ60cm以下だと6元で割高である。料金表では高さ60cm以下の荷物までの様に表示されているが、実際は人民たちの巨大な荷物も預けられているので大きめの荷物は割増料金で預かってくれる。
瀋陽蒸気機関車博物館
夜も明けて07:30頃、瀋陽での目的地である瀋陽蒸気機関車博物館へ向かう事にする。駅前から114路のバスで終点の鉄西森林公園で下車するのだが 114路のバス停が見当たらない。仕方ないので次の北京路で114路に乗車して08:20頃、鉄西森林公園に到着する。バスを降りて南へ10分ほど歩くと瀋陽蒸気機関車博物館に到着する。
瀋陽蒸気機関車博物館には日本の植民地時代に大陸を走っていた「あじあ号」の機関車であるパシナ型が保存されている。 で、博物館に到着したものの開館している様子は無いのでおそらく09:00開館だと判断して待つ事にする。
09:00を過ぎて警備員が扉を開けたので入場券売場を聞くと「まだ開館していないよ。」との事。そこで、「何時開館ですか?」と聞くと何やら何時に開館とかの問題ではなく博物館自体がまだ工事中という事らしい。751のプレートは・・・。パシナ型を発見!しかし、ここまで来てお預け状態は辛い。
そして、見物に来た家族連れも開館時間を聞いていたが結局帰っていった。自分はこのまま手ぶらで帰る訳には行かないのでガラス越しに館内を撮影するが確かにまだ工事中の所がある。せっかく来たのに中途半端な鉄分補給になってしまった。いや、むしろパシナ型の後ろ部分だけガラス越しに見せられて鉄分不足になってしまった。
09:30頃、114路のバスで瀋陽北駅へ戻るがバス停は駅前ではなく駅前の郵便局の対面にある迎賓街(迎宾街)にあった。こ こじゃあ見つからない訳だ。
カルフールで伊利の牛乳を購入
瀋陽北駅に戻ってきたが列車は夕方の発車でまだ8時間ほど余裕がある。そこで、カルフールで食料調達と時間を潰す事にする。中国ではメラミン入り牛乳が大問題になっており普段は多少の残留農薬とかも気にしない人民たちですら牛乳や乳製品を買わなくなっている。おまけに、蒙牛、伊利、光明などの有名ブランドの牛乳からもメラミンが検出されたりするのだからもう大騒ぎだ。
おかげで事件発覚後はスーパーの牛乳や乳製品のコーナーからは客が消え空きの棚が出てきたりと人民たちが寄り付かない状態だったが、瀋陽のカルフールでは牛乳の安売りというか在庫処分が行われて人民たちが牛乳を買っていたのだ。危ないと分かっていても人民は安さに弱いらしい。
特に売れていたのが伊利の牛乳1Lで5.9元なのだが2本買うと1本おまけという販売手法で人民たちが見事に購入している。2本買うと1本おまけだから実質3Lで11.8元なのだが、実際この価格は本当に安いのだ。どれくらい安いかというとコカ・コーラ600mlが2.5 元くらいなのだが、伊利の牛乳は600ml当たり2.36元になる。コカ・コーラより安いというのは通常ではありえない事だ。それだけ消費者離れが深刻で不良在庫化しているのだろう。
そこで、今回は敢えて在庫処分されている伊利の牛乳を買うことにした。しかも、箱買いで6Lの牛乳だ。購入する際には生産日を確認したのだがよく見ると生産日が2008/8/19になっている。これは中国政府も問題ないと宣伝している生産日なのだが、勘の良い人は気づいているだろうがこの牛乳はオリンピック真っ只中で事件発覚前に生産された牛乳だ。
中国政府はオリンピック中で事件を隠蔽していたし、メラミンの検出体制が整う前に生産された牛乳だ。この牛乳が安全だという保証は何処にも無い。仮にメラミンが入っていなくても別の物が入っているというオチもありそうだし・・・。しかし、ここは敢えて危険を冒してメラミンが入っているかもしれない牛乳を購入する。まあ、今更メラミン入り牛乳で騒いでいるようでは中国で旅は続けられない。
因みに雑学であるが、中国には日本と違い2種類の牛乳があるが安全な牛乳とメラミン牛乳という意味ではない。中国では純牛乳(纯牛奶)と鮮牛乳(鲜牛奶)に種類が分けられ日本の牛乳に相当するのが鮮牛乳になりますが市場に流通している大多数は純牛乳になります。
鮮牛乳は日本の牛乳と同じように冷蔵で消費期限も短いのですが味は純牛乳より上のようです。価格も高いです。但し、冷蔵で消費期限が短いので販売されている地域が大都市に限られています。
一方、純牛乳は未開封なら常温で半年ぐらい保管する事が出来るので中国各地へ輸送でき長期間の保存が出来るので販売店でも売れ残りの可能性も低く抑えられます。中国で牛乳といったら通常は純牛乳を指します。ただ、鮮牛乳と純牛乳については製造方法がどう違うのか、純牛乳は何故長期間の常温保存が出来るのか謎の部分もあります。
K668次 硬座で瀋陽北→鷹潭
カルフールでの買い物を終えて瀋陽北駅に戻るが入口で人民の喧嘩に遭遇する。初めは人民同士の喧嘩であったがいつの間にか人民と公安の喧嘩になっていた。喧嘩の原因は不明だ。
14:00頃から駅の待合室で改札を待ち1740頃に改札が始まり列車に乗車する。
そして、饅頭とメラミンが入っているかもしれない伊利の牛乳が夕飯なのだが牛乳なんか飲むので周りの人民たち の視線を集めてしまう。人民たちは「危険」「メラミン」とか話しており牛乳はまだ危険だと思っているようだ。実際危険なんだろうけど・・・。18:04に 定刻通り発車して江西省鷹潭へと向かう。
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 44.3元 | |
日用品 | 17.8元 | |
荷物保管 | 10元 | |
合計 | 72.1元 |