中朝国境の図們
07:00頃、宿を出て中朝国境へ向かう。図們は中朝国境の都市として御馴染みの都市だ。国境貿易はほとんど無さそうだが国境観光はそこそこ賑わっているようで図們口岸の国門見物や友誼橋を途中まで歩けるようだ。でも、料金表示の無い入場券売場があるので有料のようだ。
図們の対岸にある北朝鮮の町は南陽と呼ぶようだが煙が上がっていたりするので人が生活している事は分かったがそれ以外にはこれといった発見は無かった。
最後に豆満江に架かる鉄道橋を見物するが、この時気づいたのだが豆満江の川岸は禁区になっているようで地元民以外は入れないようだ。監視カメラが複数設置されていた。
図們は夜は真っ暗で何も分からなかったが国境の都市という事だけあって綺麗に整備されている。そして、ハングル文字の看板も多数ある。まあ、図們の人口の6割が朝鮮族という事らしいので当然だろう。
08:00頃、図們での目的である中朝国境見物を終えたので駅で長春行きの切符を購入して朝食に犬肉スープとご飯(狗肉汤饭)を食べる。
N166次 硬座で図們→長春
切符を買って朝食を食べて09:00頃、宿を出て駅へ移動。待合室にはそこそこ人がいるが混雑しているというほどではない。
発車は0944なのでまだ少し時間に余裕があるので機関車の撮影へ向かう。
列車が発車して長春へ向かうが窓際の席で無いので寝て過ごす事にするが車内の乗車率は100%を超えている。昼間の図們→長春の列車はN166次1本だけなのでこの混雑は仕方が無いだろう。18:50頃、約15分遅れで長春に到着する。
出口へ向かうとキセルの人民たちが次々と駅員たちに捕まって連行されて いる。自分の前を歩いていた人民の兄ちゃんも途中までの切符だったので駅員に首根っこを掴まれてあえなく御用となっていた。
隣の部屋で一発やっているようだ
駅周辺で宿を探すがシャワー付きの部屋は50元ぐらいからあるようだがちょっと高い。30元でシャワー付きなら文句は無いのだが・・・。で、結局は2畳半ほどの広さで1泊20元の部屋を見つけ泊まる事にする。トイレ共同なのだが部屋に窓が付いているのが決め手になった。
そして、20:00頃に近くのイスラ ム食堂で刀削麺と炒飯を食べて部屋に帰ると隣の部屋から女の喘ぎ声が聞こえてくる。隣の部屋で一発やっているようだ。しかも、壁が薄い石膏ボードなのでほ とんど防音効果が無い。テレビを見ていても喘ぎ声の方が五月蝿くて困る。せっかくお気に入りのドラマ聊齋志異を見ているのに・・・。何発やっても構わないが静かにやってくれ!結局、日付が変わる頃までやっていたので一発どころじゃなかったようだ・・・。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 18元 | |
宿泊費 | 20元 | |
鉄道 | 44元 | 硬座 図們→長春 |
合計 | 82元 |
旧大和ホテル、偽満皇宮
06:10頃、宿を出て長春駅へ向かう。朝は冷え込んでいるが風が無いのでハイラルや満洲里と比べれば過ごしやすい。長春は見所が旧満州の建物ぐらいしか 思いつかなかったので朝早くから見て周れば1日で長春観光が終わりそうだ。当初の予定だと長春には3日滞在のつもりだったが季節は冬に向かっているので吉林省にも何時冬の到来があっても不思議は無いだろうから早く移動する事にする。
朝の長春駅と駅前にある旧大和ホテルの春誼賓館を見物するが人民たちが所構わず唾を吐いており耳障りな音が聞こえてくる。
06:50頃、偽満皇宮に到着する。偽満皇宮は1932年から13年の間、満州国皇帝・溥儀が暮らしていた皇宮だ。入場料は80元でぼったくりになっているが日本語案内だと団体料金の表記が「1割引」が「9割引」になっていたりしているがそのまま放置されているようだ。
07:30頃、長春駅に戻り明日のN188次の通化行きの切符を購入する事にする。初めは長春観光を終えてから切符を買おうと思ったがよく考えたら明日から国慶節の連休で民族大移動が始まるので今の内に切符を買っておいた方が良いと判断して窓口に並んで購入する。
長春軽軌に乗る
偽満国務院
09:20頃、偽満国務院に到着する。ここは満州国の国務院が置かれていた場所で現在は吉林大学の施設になっている。
溥儀が松を植えた場所だそうだが今ある松は溥儀が植えた松だろうか?
偽満州八大部
偽満国務院をはじめとして文化広場から新民大街を南下していくと軍事部、司法部、経済部、交通部の行政機関址の建物が見られる。軍事部址。現在は吉林大学附属第一臨床学院になっている。
民生部址。現在は吉林省石油化工設計研究院になっている。偽満国務院は一部が見物できるようになっているがそれ以外は病院だったり、大学だったりして建物の外観しか見ることが出来ない。
外交部だった建物は太陽会大飯店というレストランになっているので客として行けば中には入れる。1330頃、満州国時代の建物を見物し終わり一旦宿へ戻る。長春観光は1日で終わってしまった。長春は省都の割りには小規模であった。その代わりに人民の痰や唾を吐く割合が多く歩いていると道路のあちこちに吐かれた跡が残っている。
カルフールとウォルマート
14:00過ぎにカルフールとウォルマートへ行きインスタントラーメンとビールを購入する。で、この2店でも乳製品の売場を覗いてみるとカルフールは棚に 空きが目立つほど牛乳の撤去をしていた。当然客もいなかった。ウォルマートは牛乳は売っていはいるがやはり客は少ない。代わりにヨーグルトの販売に力を入 れておりそこそこ売れて入るようだ。牛乳が駄目だからヨーグルトで誤魔化すという考えだろうか?
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
食費 | 16.5元 | |
宿泊費 | 20元 | |
鉄道 | 32元 | 硬座 長春→通化 |
鉄道 | 2元 | 軽軌 |
バス | 1元 | 路線バス |
合計 | 71.5元 |
長春の乞食
09:00頃、長春駅前を散歩してみると乞食がやたらといる。撮影できたのは手無し女の乞食と足無し爺さんの乞食だ。
足無し爺さんの乞食は 「阿弥陀仏~」と音楽を流してしっかり営業活動をしている。音楽を流して営業活動をしているのでそれなりの設備投資が出来る金を持っているようだ。
撮影はできなかったが他にも出稼ぎで長春に来ていた兄がバイクとの交通事故で死んで遺体を故郷に運ぶために320元集めていた高校生ぐらいの兄ちゃんがいた。路上には死亡診断書や路上に転がって死んでいる兄の写真とか置かれていた。これが事実なら兄の死体の写真まで公衆の面前で公開するのは問題かと思うのだが・・・。
そして、もう一つが苗族の15歳の少女が歌って金を集めていたのだが、少女の場合は母親が学費の為に工芸品の行商をしていたがひき逃げに遭って母親の治療費に数万元が必要という内容であった。でも、マイクやスピーカーをちゃんと準備しているのはどうも・・・。それに、苗族は南方の少数民族だし長春で行商して儲かるのか?
あとは「腹減った5元くれ」「帰りのバス代6元くれ」といった内容がチョークで路上に書かれていて全国共通のいつもの乞食たちがいた。それにしても社会主義国家の中国には障害者年金や生活保護制度は無いのかな?社会主義国家には乞食はいない筈なのだが・・・。乞食見物を終えて快餐で早めの昼食に鶏蛋豆腐飯を食べる。
N188次 硬座で長春→通化
昼前に宿を出て長春駅へ向かう。今日は長春を離れて通化へ移動する。
今日から国慶節の連休が始まり民族大移動で長春駅はかなり混雑している。入口には人民が集結しており色々な意味で凄い事になっている。
人民の海に飛び込み入口を通過するが脇から割り込む人民がいるので混雑に紛れて人民に爪先で蹴りを入れるが安全靴で爪先は鋼鉄なので当然人民は痛がっている。
待合室も予想通りの混雑で人民で溢れている。乗車するN188次は14:40発で約2時間ほど待合室で待つ事になるが人民が改札口を通らず柵を超えて強行突破し駅員に追いかけられたりと面白い光景が見られた。
隣のホームにはCRH5が停車しておりとりあえず撮影する。14:40頃、列車が発して通化へ向けて走り始める。車内は無座の乗客も降りかなり混雑している。そして、この時期には珍しい裸族が出現した。長春は朝は冷えるが長袖のTシャツに上着一枚着ていれば充分で昼間は暖かく過ごしやすい。でも、裸族が出現するほどの気温ではないのだが・・・。
日が暮れて1800を過ぎた頃に事件が発生した。裸族と乗客の喧嘩発生である。原因は不明だが口論になっている。 殴り合いになるかと期待していたが双方の連れが止めに入り喧嘩終了になってしまった。しかし、日が暮れても裸族がいるとは・・・。1枚着ないと寒いと思う のだが。
2215頃、通化に到着する。通化はこの地域の中心都市になっており下車する乗客も多い。出口を出てタクシーや宿の客引きを無視して宿を探す。
追加情報:帰国後に知ったのだが通化の何処かには核ミサイル基地があり中距離弾道ミサイルの東風3(射程約3100km)と東風21(射程約2150km)が配備されているらしい。照準はもちろん日本である。
項目 | 金額 | 備考 |
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食費 | 4元 | |
宿泊費 | 20元 | |
鉄道 | 8元 | 硬座 通化→集安 |
合計 | 52元 |