甘粛省から四川省ゾルゲ・松潘古城へ

チベット文化圏旅行記2016

二度寝してもうた

06:00頃、起床して出発準備を整えるが二度寝してしまった。急いでバスの出発地点へ向かうが、07:00発のゾルゲ(若尔盖)行きバスを逃してしまった。こうなると選択肢は2つになり、郎木寺でもう1泊するか国道まで出て四川省へのバスを拾うかだ。

07:30頃、国道213号の合流地点になる郎木寺橋頭(郎木寺桥头)へ向けて歩き始める。郎木寺鎮を出ると山と草原だけになる。

そして、国道213号が見えてきた。

08:15頃、国道213号との合流地点になる郎木寺橋頭に到着。国道を南へ行けば四川省になる。まずは国道沿いでバスを待つ。郎木寺橋頭には合作や迭部などへ行く地元民たちもバスやタクシーを待っている。08:40頃、ゾルゲ→合作のバスが通過する。これだと、おそらく合作→ゾルゲのバスも出発しているだろう。

乗り合いタクシーで郎木寺→ゾルゲ

08:55頃、郎木寺鎮から出てきた乗り合いタクシーの運ちゃんが声をかけてきてゾルゲまで1人30元ということで乗車。バスと同じ運賃だ。乗客は尼さん2人、おっちゃん1人、ガキ1人だ。

まずは隣の紅星郷へ向かう。09:05頃、紅星郷に到着し、ここで乗客全員下車していく。1人残った自分はゾルゲ行きの仲間の運ちゃんが来るまで待機となる。

09:20頃、仲間の運ちゃんの車に乗り換え。最初の運ちゃんに郎木寺→紅星の5元支払う。仲間の運ちゃんには紅星→ゾルゲ(若尔盖)の25元で合計30元。

ゾルゲの大草原を爆走して南へ向かう。途中で羊の大群に国道を塞がれたりする。ここでは車より家畜優先になる。

大草原の中を1時間ほど爆走して行く。

四川省ゾルゲ

10:30頃、標高3400mの四川省ゾルゲ(若尔盖)の県城が見えてきた。街の中心で降ろされ3分ほど歩いく。

10:40頃、バスターミナルの若爾蓋汽車客運中心に到着。

まずは時刻表を確認して松潘行きのバスチケットを購入、14:30発のバスで運賃46元。

達扎寺

4時間弱の待ち時間があるので、ゾルゲの外れにあるチベット仏教寺院へ行ってみることにする。1kmほど歩いて11:20頃、達扎寺に到着。

達扎寺の正式名称は「達扎具徳吉祥善法寺」になり、チベット仏教ゲルク派の寺院になる。350年以上の歴史を持ち、寺には2名の活仏と136名のラマ僧が在籍する。本殿と思われる建物にはラマ僧が集まりお経を唱えている。ラマ僧だけでなく地元民も集まっており、重要な法会でもやっているのか?ラマ僧たちが本殿へ入っていく。

そして、本殿の入口には地元民が集結している。これは滅多に見られない凄い光景だ。こうした厳粛な雰囲気が漂う中で遅れてくるラマ僧も数人でなく10人以上見受けられる。結構いい加減な破戒僧予備軍もいるようだ。

本殿では活仏かは不明であるが一人だけ法衣が違うラマ僧がいる。高僧なのは確かだろう。

しばらくすると入口にはかなりの地元民が集まって、この行事を見守っている。郎木寺で二度寝せずにバスに乗っていたら、そのまま松潘へ行っていただろうな。乗り合いタクシーでゾルゲまで移動して達扎寺でラマ僧たちが見られたのは怪我の功名と言っても良いかもしれないな。

本殿以外にも幾つか建物があるので見物していく。

何故か鹿が放し飼いになっている建物もある。

ゾルゲ→松潘

12:30頃、若爾蓋汽車客運中心に戻りバスの時間まで待機。14:10頃、松潘行きバスに乗車する。同じ14:30発の郎木寺行きのバスには10人ぐらいのフランス人の団体が押し寄せている。

松潘行きのバスは14:30発で運賃46元になる。1人検票していない客がおり5分遅れの14:35にバスが発車して国道213号をゾルゲから松潘へと南へ向かう。乗車率は9割ぐらいで若干空席があるが途中で客を拾うから満席になるだろ。

草原を南下していくが標高3000m以上の高原でも蜂客がおり養蜂が行われている。高山植物の花から採れる蜂蜜は格別なのだろう。

ゾルゲから松潘までの草原は多くのヤクや羊が放牧されており絶景である。17:10頃、川主寺に到着。九寨溝への乗客はここで降りて、待機中のボリタクの運ちゃんと料金交渉へ突入。バスの運ちゃんの話だと1人30元で九寨溝へ行けるらしい。

17:35頃、松潘のバスターミナルになる松州客運站に到着。ゾルゲから約3時間の道のりであった。

松潘まで来ると建物がチベット様式から中国様式に近づいてきた。それでも中国様式というより四川様式と言った方がいいかな?それと街もかなり大きくなってきた。

小欧洲青年旅舍

まずは松潘での宿探しだが狙っている所は決まっているが満室だとヤバイ。バスターミナルから徒歩5分ほどの路地にある欧米人宿の小欧洲青年旅舍(Emma’s Guesthouse)へ行ってみる。

ここはバスターミナル近くの外国人OK宿で知られているので第一候補だ。レセプションみたいのなのはなく、そのまんまチベット人のおっちゃんとおばちゃんに聞いてみたら部屋を見せてくれた。そして、英語ペラペラの老板娘が来て登記をする。おっちゃんとおばちゃんは老板娘の両親のようだ。

1泊50元の4人ドミトリーに2泊する。部屋は狭めだが各ベッドにコンセント有り、照明は無しだが寝るには問題無し。

トイレ・シャワーは部屋に付いており掃除してあり許容範囲内。Wi-Fiもちゃんとつながり問題無し。

ちなみに表の国道沿いには老板娘が経営するレストランの小欧洲西餐咖啡厅もある。通常は宿泊客は最初にレストランへ行き老板娘にゲストハウスへ案内されるようだが、自分は直接ゲストハウスへ行き着いてしまった。

青菜拉麺

夕飯はイスラム食堂で青菜拉麺(10元/約170円)を食べる。松潘はチベタン食堂が多いと思ったのだが目に付くのはイスラム食堂と四川料理の店だ。まあ、手っ取り早く食べるのにはイスラム食堂が調度良い。

青稞酒

食後はとりあえず松州古城を歩いて超市で青稞酒320ml(5元/約85円)を3本購入。ビールばかりではつまらないので松潘で造られた青稞酒を購入。松潘が産地なので地酒といったところかな。

ユースホステルへ戻るとドミトリーに欧米人の兄ちゃんがが1人増えていた。国籍は聞かなかったけど旅行中のようだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 27.5元
宿泊費 100元 1泊50元×2
バス 46元 ゾルゲ→松潘
乗り合いタクシー 30元 郎木寺→ゾルゲ
合計 203.5元

松州古城

07:20頃、バスターミナルの松州客運站で明日の成都行きチケットを購入。朝から天気は曇りで雨が降らなければよいが。07:30頃、松州古城の北門にやってきた。北門にあるのがソンツェン・ガンポと文成公主の像。

松潘は古くは松州と呼ばれ元々は羌族の街であり、紀元前316年に松州の街が作られた。松州の名は周辺に松の木が多く生えていたことに由来する。古来より川西北区の茶馬古道の重要な街でありチベット人、羌族、回族、漢族たちの茶馬交易地として栄えてきた。

唐の武徳元年(618)に松州が置かれ、貞観2年(628)に松州都督府が置かれる。吐蕃のソンツェン・ガンポが唐に公主の降嫁を願い出るが拒否され、貞観12年(638)に20万の大軍を率いて松州へ侵攻、唐の松州都督の韓威は敗れ松州は陥落、唐の太宗の命により吏部尚書が兵を率い松州へ進軍、川主寺での戦いで唐軍が大勝し吐蕃軍は撤退する。この後に唐の文成公主が吐蕃へ降嫁する。

天宝12年(753)に松州都督府が4県を領し、太和3年(829)に剣南西川節度使の李徳裕により城が築かれる。明の洪武12年(1379)に御史太夫の平羌将軍が松州を攻略。洪武13年(1380)に松州城が再建され工事に携わったのはイスラム教徒の回族で、この工事をきっかけに松潘に回族が定住することになる。洪武16年(1383)に耿忠の指揮により城壁を煉瓦づくりにする。嘉慶5年(1526)に城の改修が行われ松州城が完成。清朝になると松州庁が置かれる。

北門の城壁は登れるようになっているが入場料60元でボッタクリ。古城内を歩くがまだ朝なのでほとんどの店は閉まっており人は少ない。

松州古城内には長江の支流になる岷江が流れており、岷江に架かる古松橋を渡る。

古松橋は地元民が野菜やキノコを売っており市場のような感じだ。

08:05頃、松州古城の南門までやってきた。

08:15頃、南城門の城壁へ登ってみる。こちらは整備途中のようで入場料は無料。

南門には一部に土塁だけの古い城壁が残っており、ここから当時の松州城の規模が想像できる。煉瓦づくりの城壁は修復か建て直されたようで新しい雰囲気が漂う。お得意の観光用の城壁だろうか?

城壁から古城内を見ることが出来るが、まだ開発途中のようで古い街並みは中途半端だ。

松州古城西門

09:00頃、松州古城の西に架かる映月橋を渡り、西山遊歩道から西門頂へ向かう。松州古城が標高2800mぐらいになるが山頂にある城門は標高3000m越えるだろうな。

まずは観音閣を通過。観音閣は剣南西川節度使の李徳裕により創建されたが工事中で見物できず。

再び西山遊歩道を登っていく。

09:35頃、標高2970mの城隍廟に到着。これで半分登ったようだ。

城隍廟自体は古くからあるようだが建物は新しく再建されたようだ。

10:00頃、再び西山遊歩道を登っていく。天気は曇り空だったが遠くに青空が見え始める。雨は降らずに済みそうだ。

10:30頃、標高3180mの威遠門(西門)に到着。天気は晴れになり青空が広がっている。

威遠門からは松潘の街や松州古城が一望できる。観光客は少なく静かで雰囲気がよい。日差しは強いが標高3180mの山頂なので風が涼しい。

この威遠門(西門)は観光用に築かれた城門で煉瓦を積んでいるように見えるが実際はよく出来たハリボテの城門。

松州古城は東西を険しい山に囲まれており西側から吐蕃が攻めてくる可能性は低かったようで唐代には城門はなかったようだが、明の正統年間(1436-1449)に松潘で反乱が発生して西山の山頂が占拠され、山頂からは松州城内の布陣が丸見えであった。以後は山頂を占拠されないように麓から山頂まで城壁が築かれたという。ただし、山頂には城壁の遺構が残っておらず本当に城壁が築かれていたかは疑わしい。

威遠門(西門)の更に西へ続く道があり数軒の民家があるようだ。おそらく車の通れる道があるのだと思うが山の上に住んでいるのは凄い。

11:10頃、山を下り始める。12:40頃、松州古城に戻ってきた。

古城の東門からは山巴、川主寺行きのバスが発着している。

古城からは山頂の威遠門(西門)が見えるが登るのはしんどかった。

鮮牛雑

13:15頃、チベタン食堂で鮮牛雑(15元/約255円)を食べる。ヤク(牦牛)のホルモンになり味は薄味であっさりしており食感を楽しむ感じだ。食後は宿に戻り明日の成都での宿を予約しておく。

青菜拉麺

夕飯はイスラム食堂で青菜拉麺(10元/約170円)を食べる。松潘は物価が高めで牛肉麺や青菜拉麺が最低10元になっている。

夜は成都→昆明 硬座138.5元と昆明→大理 硬座64元の列車の切符をeLongで予約しておく。支払いはeLongで貯めておいたキャッシュバックを使い切符代は実質0元だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 26元
宿泊費 32元 予約:成都金陵路4号国際青年旅舍
合計 58元

松潘客運站

06:25頃、ゲストハウスを出てバスターミナルへ。昨晩チェックアウト手続きをしておいたので勝手に出て行くだけだ。隣のドミトリーの欧米人も出発のようだと思ったら郎木寺のユースホステルで同じドミトリーだった白人さんだった。

06:30頃、松潘のバスターミナルになる松州客運站に到着。

とりあえずバスの時刻表だけ、もう一度確認しておく。成都行きは、06:00、06:20、07:00、12:30の4本だ。

今回のバスは07:00発、松潘→成都で運賃は110元だ。

バスに乗車して発車を待つ。ゲストハウスの白人さんたちも同じ成都行きのバスに乗車だ。郎木寺からだと松潘、成都へ行くのが定番ルートなのか?

松潘→成都

5分遅れの07:05にバスは発車し成都の茶店子客運站へ向かう。茶店子客運站まで直線距離で南へ約220kmだ。実際は332kmになり山岳地帯を走っていくので1.5倍くらいの距離になる。

08:20頃、トイレ休憩で15分ほど停車。

標高2800mの松潘から標高2300mまで下りてきた。まだ朝なので国道は混雑しておらず車は少ない。

10:10頃、標高1500mの茂県を通過。かなり標高が下がってきた。

10:55頃、標高1300mまで下りてきてトイレと洗車で25分ほど休憩。

ここまで標高が下がってくると気温が高くなってくる。11:30頃、汶川を通過して、これで成都までの道のりは残り半分となる。汶川からは高速道迂路を走り、12:30頃、都江堰を通過する。12:55頃、郫県で一度高速を下りて乗客を降ろし再び高速道路で成都へ爆走する。

成都茶店子客運站に到着

13:35頃、バスターミナルの茶店子客運站に到着。約6時間半で松潘から成都に到着した。
そのまま地下鉄2号線に乗車。

公交ICカードで運賃3.6元、14:10頃、天府広場駅で地下鉄1号線に乗り換え省体育館駅で下車。

成都金陵路4号国際青年旅舍

駅から10分ほど歩いて、14:20頃、Qunar.comで予約しておいたユースホステルの成都金陵路4号国際青年旅舍(成都金陵路4号国际青年旅舍/CHENGDU No.4 JINLING INTERNATIONAL YOUTH HOSTEL)に到着。YHA China加盟店で8人ドミトリー35元(会員料金)だがQunar.comで先払いの特価で1泊32元になる。なので、宿泊費は既に支払い済み。

部屋は以前と同じ8人ドミトリーと思ったら6人ドミトリーになっていた。どうやら8人ドミトリーに居座っているのがいるようだ。各ベッドにコンセント有り、照明は有ったり無かったり。共用のトイレ・シャワーは許容範囲内。WiーFiもちゃんとつながる。

ユースホステルの隣というか同じ建物の1Fにはコンビニがあるので物資調達に便利だ。

紅焼排骨麺

15:00頃、近くの食堂で遅めの昼食に紅焼排骨麺(9元/約153円)を食べる。紅焼だけど唐辛子少なめにしてもらい辛さ控えめです。

虫目撃情報

ユースホステルへ戻りシャワーと洗濯して部屋へ戻るとスタッフと同じドミの兄ちゃんが何か話している。問題が発生したらしい。よく話を聞くと虫目撃情報でトコジラミのようだ。要するに南京虫が出たらしい。自分のベッドには虫はいないようなので現時点では問題無し。

麻婆豆腐と糖醋蓮白

夕方になり新規開拓で違う食堂へ行ってみる。麻婆豆腐(8元/約136円)、糖醋蓮白(8元/約136円)、米飯(1元/約17円)を注文。ご飯が桶で出てきて思ったより多い。

まずは定番の四川料理の麻婆豆腐(8元/約136円)から食べます。辛さと山椒のしびれが効いており美味い!

糖醋蓮白(8元/約136円)はキャベツの甘酢炒めで定番の家庭料理になる。

部屋交換

ユースホステルに戻ると虫目撃情報の影響で部屋交換ということになった。で、6人ドミトリーから4人ドミトリーへ引っ越し。8人ドミで予約していたのがグレードが上がっていく。でも、4人ドミは狭い。グレードダウンのような気がする。

虫の出た6人ドミはバルサンでも焚くのだろうか?でも、トコジラミの生命力は凄いらしいからバルサン効くのか?いや、中国だから日本で禁止されているような強力な薬品があるのだろうな。人体にも強力に効くような奴とか。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 28.5元
地下鉄 3.6元
合計 32.1元

青椒土豆絲

10:40頃、昨日見つけた食堂で青椒土豆絲(8元/約136円)と米飯(1元/約17円)を食べてエネルギー補充。

成都駅

11:45頃、ユースホステルをチェックアウトして、省体育館駅から地下鉄1号線で成都駅へ移動。ちなみに省体育館駅から開業したばかりの地下鉄3号線に乗り換えが出来る。これで地下鉄で新南門まで移動可能だ。火車北站駅まで運賃は2.7元、12:10頃、成都駅に到着。

まずは切符売場で昆明行きの切符を受け取るために窓口に並ぶ。真夏の暑さなので腹出し族が切符売場の各所で出没している。成都は四川省の省都で大都市のはずなのだが、なぜ腹出し族が出没しているのだ?12:35頃、切符を受け取り待合室へ。

駅舎の入口でいつもの切符と身分証の確認だが見習いの実習員窓口があったので敢えてそちらへ並ぶ。さてどういう反応があるかな・・・。切符とパスポートを出すとちゃんと中身を確認しているが、処理が分からないようで駅員に聞いているが結局問題なし。

続いて手荷物検査だがX線検査はいつも通りだが、今回は金属探知機と保安によるボディチェックではなく、新型の自動検査機を利用。

この機械に乗るとベルトコンベアで移動して乗客は自動で検査される。

成昆鉄道で成都→昆明

12:50頃、改札口の先頭を陣取る。

待合室は既にカオス状態だ。始発駅とはいえ確実に乗車バトルだな。腹出し族や肥料袋を持った農民工のおっちゃんたちが大量にいる。上級者向けの出稼ぎ列車確定だな。

今回乗車する列車は14:28発、成昆鉄道を通る成都→昆明のK145次だ。座席は硬座、運賃は138.5元だ。

13:30頃になると待合室は野生の王国と化す。改札口には列でなく群れが出来て、おサルさんたちのポイ捨て、痰吐きが各所で見られるようになり、日本では滅多に見られない光景の連続だ。裸族も出没している。ある意味でサファリパークを越えている。

13:50頃、電光掲示板に「開始検票」が表示されカオス度は最高潮に達する。群れが一気に乗車バトルの戦闘態勢へと突入。

14:05頃、改札が始まる。改札口の先頭を陣取っていたのでホームへ問題なく移動。後方は列でなく群れなので我先にの戦闘状態だが、どうなろうとこちらには関係ない。ホームへ降りると鄭州行きのK870次と昆明行きのK145次が停車しており手早く鄭州行きを撮影。

こちらは14:38発、成都→鄭州、K870次の行先票。

続いて14:28発、成都→昆明、K145次の行先票。

行先票の撮影が終わりK145次に乗車する。

車内はとりあえず空いているがすぐに満席になるのだろう。

定刻より1分早く14:27に列車が発車する。車内は満席で連結部分には無座切符の乗客が溢れている。

17:00過ぎになると成昆鉄道の山岳区間に入ったようでトンネルが多くなってくる。

峡谷に沿って列車は南へと走っていく。

車内バトル発生

21:00頃、越西駅に到着するがイベント発生!越西駅で乗車してきた乗客のおばちゃんたちと乗務員、乗警のバトルが始まる。どうやら切符なしで乗車して車内精算でもめているようだ。

で、身分証がないと切符が買えないので車内精算でも同様なのだが身分証を巡ってバトルが発生している。おばちゃんたち身分証は持っているようだが問題がありバトル中。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 9元
地下鉄 2.7元
合計 11.7元

四川省を出る

00:11頃、西昌駅に到着する。昆明まで西昌と撃枝花の2駅が主要駅なので、ここでかなりの乗客が入れ替わる。

03:37頃、撃枝花駅に到着。主要駅はこれで終わりになり四川省を出て雲南省へ入るだけだ。

雲南省に入る

夜が明けると外の景色が変わり赤土の雲南独特の風景になり川の水は赤土の色に濁っている。

昆明駅

定刻より10分遅れの09:52頃、昆明駅に到着。

農民工のおっちゃんたちの後ろを歩いて出口へ。

まずは第一售票区で切符売場で予約しておいた明後日の大理行きの切符を受け取ろうと思ったのだが・・・・。

大混雑や・・・。夏休み中なので人多すぎだし、割り込みにブチ切れたお姉ちゃんがおっちゃんに怒鳴っているし。もう一箇所の切符売場のほうがいいかな・・・。

ということで、10:15頃、第二售票区へ。

大して変わらない混雑だ。ここで並ぶが4人前のおっさんがクセモノであった。昆明→ハルビンの切符を買おうとしているが直通の列車はない。瀋陽か北京で乗り換えが必要なのだが安い運賃と乗り換え方法などを聞き始めて教えて君状態に・・・。窓口のお姉ちゃんはwww.12306.cnで細かく調べられるよと優しく撃退。おばちゃんだったらブチ切れて追い出されているだろう。

10:40頃、明後日の大理行きの切符を受け取る。窓口は大混雑であったが自動券売機は空いている。何故わざわざ混雑している窓口に並ぶのだ?並ぶの嫌で割り込んでいるし・・・。やっぱ自動券売機の使い方が解らないのか?

永平路の昆明公交IC卡售卡充值点で公交ICカードを100元チャージしておく。10:55頃、駅前の永平路のバス停から64路のバスに乗車。公交ICカードで運賃1割引の0.9元、11:20頃、雲南日報社(云南日报社)のバス停で下車。

大脚氏国際青年旅舍

5-10分歩いて宿は昆明の定番ユースホステルになる大脚氏国際青年旅舍だ。今回はBooking.comで予約しており1泊35元の8人ドミトリーに2泊する。

8人ドミトリーは珍しく欧米人部屋であった。過去2回は中国人部屋だったのだが・・・。部屋の設備は問題無しで各ベッドに照明とコンセント有り。Wi-Fiが去年宿泊した時より速くなっている。ネットの回線変えたのか?

マンゴー

近くの市場でマンゴー900g(11元/約187円)を購入。今年最初のマンゴーを食べる。値段が下がってくるまで買うの我慢していたが、やはりマンゴーは美味い。夜は大理での宿を予約しておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 20元
宿泊費 70元 1泊35元×2
宿泊費 32元 予約:大理清亭国際青年旅舍
宿泊費 21元 予約:大理古城路边青年旅舍
宿泊費 20元 予約:大理古城阑若寺青年旅舍
宿泊費 15元 予約:大理梦馬青年旅舍
バス 0.9元 路線バス
合計 178.9元

青海省からから甘粛省夏河(サンチュ)へ チベット仏教の大寺院ラブラン寺

チベット文化圏旅行記2016

班瑪(ペマ)→久治

旅社を出て目の前の中国農業銀行前の蓮花街の交差点で久治行きの車を探す。既にセルタ、達日、成都などの運ちゃんたちが集結しており車はすぐ見つかる。07:05頃、アバ行き久治経由の乗り合いタクシーに乗車。久治まで80元。

で、昨日顔を合わせている運ちゃんたちもおりセルタへ行ったはずの奴が何故ここにいるという事になる。ラルンガル・ゴンパの事情で外国人立ち入り禁止で公安に追い返されたと言うこというと、とりあえず聞かなかったことにしてくれた。色々大人の事情があるらしい。

08:30頃、残り一人の客と連絡取れず乗客5人で出発するが街の外で運ちゃんの携帯に連絡が入り引き返す。09:00頃、乗客6人でようやく出発。省道までの道路状況は工事で未舗装の悪路になっている。

09:30頃、班瑪路口に到着。

班瑪から18kmの地点になり近くの瑪柯河2号橋でここで客との合流待ちの停車。

班瑪路口の近くからは寺が見える。屋根が黄金に輝いているので新しいチベット仏教寺院か?

09:35頃、成都→大武の寝台バスが通過する。

10:03頃、連絡待ちの客2人と合流し出発する。省道は舗装道路なので運ちゃんは爆走体制に入り飛ばしていく。

10:30頃、白玉寺を通過。大チョルテンが建設中であった。

11:10頃、標高4398mの峠の隆格山垭口を越える。峠を越えると天気は雨になる。しばらくして再び晴れになる。

11:42頃、標高4239mの峠の札拉山垭口を越える。

久治

12:35頃、バスターミナルの久治汽車站に到着。

バスターミナル前には乗り合いタクシーが集結しており、そのまま瑪曲行き乗り合いタクシーに乗り換え。班瑪から一緒だったラマ僧1人も瑪曲行きであった。地元民2人を拾って12:48頃、久治を出発。

久治→瑪曲

タクシーは草原と山の中を川沿いに北東へと爆走する。天気は雲が多くなっているが涼しく過ごしやすい。

草原には放牧中のヤクや遊牧民のテントが見える。

13:20頃、黄河を越えて青海省から甘粛省へ入る。

13:40頃、草原の中に建設中のゴンパが見えてくる。かなり大規模なようだ。

瑪曲→合作

15:20頃、瑪曲到着。バスターミナルはシャッターが降りているので最終バスが行ってしまったようだ。

瑪曲で一泊かと思ったらバスターミナルの出入口に合作行きのバスが停車しており、脇にチケット売場がある。で、売場のおっちゃんに聞いたら合作行きがもうじき出るとのこと。

郎木寺行きは14:00が最終、夏河行きは午前中だけで午後は無し、合作行きが目の前に止まっている。合作まで行けば明日朝一で夏河へ確実に行ける。ということで夏河行きチケットを購入してバスに乗車。

15:30頃、合作行きバスが発車するがチケット売場のおっちゃんは運ちゃんであった。バスは省道204号を北へと走っていく。乗客はほとんどがチベット人で隣の婆ちゃんは手に持ったマニ車を回しながらお経を唱えている。

草原と山が見渡す限り続く。途中で省道204号から国道213号へ入り北へと走る。

18:30頃、南バスターミナルの合作公用型汽車站に到着。今日は夏河行きのバスは終わっているので甘南チベット族自治州の中心都市の合作で1泊になる。夏河行きのバスは北バスターミナルの合作汽車站から出ているので北バスターミナルへ移動。2年前は両方のバスターミナルを結ぶ路線バスが走っていたのだがバス停が見当たらない。まあ、歩いて北バスターミナルへ向かう。

合作は甘粛省甘南チベット族自治州の中心地になるので市街地は外見がチベット様式の新しい建物が目立つ。

北バスターミナルの合作汽車站の近くまで来たので、今日の宿を探す。時間も遅くなったのでバスターミナル近くの西羚賓館で寝床を確保する。

1泊80元の2人部屋でテレビ、電気ケトルが付きだ。Wi-Fiも取りあえず使える。部屋は普通だが共用トイレ・シャワーは糞だ。立地だけで80元は高い。

乾拌麺

夕飯はイスラム食堂で乾拌麺(8元/約136円)を食べる。合作は牛肉麺は6元の店が多く他地域に比べて安い。

乾拌麺は珍しくスープが少しある。通常はスープ無しのが当たり前なのだが・・・。8元で安かったのだが肉はほとんど無しだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13元
宿泊費 80元
バス 50元 瑪曲→合作
乗り合いタクシー 80元 班瑪→久治
乗り合いタクシー 65元 久治→瑪曲
合計 288元

合作寺

08:30頃、北バスターミナルから歩いて15分ほどの所にあるチベット仏教寺院の合作寺を訪れる。合作寺の見所は安多合作米拉日巴仏閣である。入場料は20元だが内部撮影禁止だし外から見るだけで十分かな。

合作寺は寺らしい大経堂などいくつかの建物があるが他の僧舎は土壁のチベット様式の民家といった感じだ。

見た感じだと新しく建てられたようで非常に綺麗な建物が多い。

寺の外周にはマニ車があり地元民がコルラしている。

合作→夏河(サンチュ)

10:05頃、賓館をチェックアウトして北バスターミナルの合作汽車站へ。

夏河(サンチュ)行きバスに乗車、10:30発で運賃は22元。

バスの乗客はほとんどが地元民で第一言語がチベット語、第二言語が中国語といった感じだ。

12:15頃、夏河のバスターミナルになる夏河県公用型汽車站に到着。

2年ぶりの夏河で新しい建物が増えて発展しているが路線バスが走っているのは大きな発展だ。3路線だけだが夏河の街の東からバスターミナル、街の西のラブラン寺入口まで路線バスで行ける。

路線バスの情報は手に入れたので、とりあえず宿探しだ。行き先は決まっているのだが、いつも同じ所だとつまらないので2年前に見つけた霞客行青年旅舍へ行ってみる。Booking.comだと外人お断りになっているのだがとりあえず行ってみたが、外人お断り宿であった。まあ、夏河はラブラン寺があるので色々と大人の事情で公安の取り締まりが厳しいようで外国人が宿泊可能な宿が限られてくる。

12:35頃、結局は定番の甘粛拉卜楞紅石国際青年旅舍(甘肃拉卜楞红石国际青年旅舍/Labrang Redrock International Youth Hostel)に到着。

ドミトリーが1泊55元(会員料金)で4泊する。部屋は4人ドミトリーで各ベットにコンセントはあるが、ベッドの照明が壊れている。2年前と同じでベッドの照明壊れたままやん!

オワコン化したラブラン寺

13:00頃、チベット仏教ゲルク派六大寺院のラブラン寺へ行ってみると游客接待中心が自家用車と大型バスで溢れている。これは嫌な予感がする。予想通り中国人観光客がラブラン寺に溢れかえっていた。ちなみにラブラン寺の入場料は40元になり游客接待中心のチケット窓口にいるのがラブラン寺のラマ僧だ。

そして、巡礼路には中国人観光客が・・・。何てこった。夏休み中なので中国人観光客が押し寄せているようだ。巡礼路にあるマニ車はコルラしている巡礼者がいるのだが中国人観光客が混じっている。

おそらくほとんどの外国人は上のようなイメージを求めてやって来ているはずだ。巡礼路をコルラしながらマニ車を回すチベット人は大勢いるのだが、やかましい集団も周辺にいる。

根気よく待っていないと巡礼者だけの写真はなかなか撮れなくなっている。観光シーズン中のラブラン寺はオワコンで訪れるべきではなさそうだ。

13:50頃、ラブラン寺が一望できるタンカ台にやって来た。以前訪れた時は静かな場所だったのだが、周囲にはやかましい集団が記念撮影中。ラブラン寺も随分と変わってしまった。

14:15頃、ラブラン寺裏手の巡礼路にやって来た。ここまで来ると流石に静かになる。時間帯が悪いのでほとんど巡礼者もおらず静かだ。

夏河は標高2900mほどの高地にあるが日差しが強くかなり暑い。乾燥しているから東京、大阪よりはマシだが紫外線は強いだろう。

たまに巡礼者に遭遇するが一人で黙々とマニ車を回してコルラしていく。

湯麺片

15:30頃、遅めの昼食にイスラム食堂で湯麺片(10元/約170円)を食べる。幅広麺をちぎった麺料理といったところかな。

夕飯はヤクヨーグルトの牦牛酸奶(30元/約510円)を購入。甘粛省や青海省辺りではよく見かける。ホルスタインとかの牛乳でなくヤクの乳を使っているのが特徴。夜に夏河でもう1軒の外人OKのユースホステルを予約しておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 42.5元
宿泊費 220元 1泊55元(会員料金)×4
バス 22元 合作→夏河
合計 328.5元

朝のラブラン寺

07:00頃、ラブラン寺(拉卜楞寺)へ行く。早朝でも既に大勢の巡礼者がコルラしており雰囲気は良好だ。中国人観光客がまだ少ないのもありがたい。

チベット仏教ゲルク派の六大寺院に数えられるだけはあり巡礼者の数は物凄い。

何と言っても民族衣装着用率が高いこともありがたい。高齢者の巡礼者は確実に民族衣装で若い巡礼者でも民族衣装を着ている場合が多い。

ラブラン寺の裏手の巡礼路も朝の時間帯は巡礼者が多い。日中は巡礼者や観光客も少ないのだが朝の時間帯は別だ。

チョルテンでは巡礼者がコルラ中だ。

老若男女問わず大勢がコルラしている。

ラブラン寺のような巡礼地となっている寺だと五体投地を目にすることも出来る。

そして、中国人観光客のおっちゃんたちも気合を入れて五体投地を撮影中です。

更に団体の中国人観光客たちにロックオンされるとご覧のようになります。もちろん静かに撮影できずにやかましいです。

五体投地でコルラしている巡礼者もいれば、このように専用の場所で五体投地している巡礼者もおります。

こちらは団体の中国人観光客たちにロックオンされておらず雰囲気は良好です。

08:45頃、中国人観光客が増えてきたので一度ユースホステルへ戻ることにするが、途中で注意書きの看板に目が留まる。チベット語と中国語で表記されておりチベット語の内容は文盲なので分からないが中国語の方は「寺院周辺でポイ捨て、大小便するな」とある。どうやらラブラン寺の境内で大小便する奴がいるようだ。やっぱり中国何でもありなんだな。

午後のラブラン寺

13:00頃、再びラブラン寺を訪れてみる。ちょうど昼時なので中国人観光客は少なめで環境が良い。

境内にはラマ僧と観光客がいるが、微妙にラマ僧の方が多いかな。

こちらはラマ僧たちが集結している。

しばらくすると午後のお勤めが始まったようでラマ僧たちは本殿へ入っていった。出入口にはラマ僧たちの靴が脱ぎ捨てられている。下駄箱のようなものはなく、そのまま放置のようだ。

ラブラン寺の裏手の巡礼路を歩いてみる。朝と違って巡礼者はほとんどいない。

チョルテンをコルラしている巡礼者たちがいるが朝と比べると人数は格段に少ない。

最後にマニ車の所を見物して、今日のラブラン寺見物は終了。ユースホステルへ戻り郎木寺での宿を予約しておく。

臊子麺

昼食はイスラム食堂で臊子麺(6元/約112円)を食べる。麺の上に細切りの豆腐と牛肉が載っている。

牛肉麺

夕飯はイスラム食堂で牛肉麺(6元/約112円)を食べる。夏河は牛肉麺は6元だが、その他は軒並み値段が高い。特に米をつかった料理が高く感じる。

牛肉麺はクズ肉と香草、ネギ、唐辛子が少し載っているだけだ。これなら牛肉麺を名乗らなくてもいいのではないだろうか。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 14.5元
宿泊費 41元 予約:藏地青稞国際青年旅舍
合計 55.5元

今日もラブラン寺

06:50頃、今日もラブラン寺へ行く。朝から多くの巡礼者がコルラしているのだが、今日は中国人観光客が多い。日曜だからか?

中国人観光客を避けて巡礼者のコルラに付いて行く。

朝の時間帯はチベットの雰囲気が色濃く出ているので見る価値は十分あるが昼間は家族連れや団体の中国人観光客でテーマパーク化しているので見る価値はそれほどない。巡礼者少ないし、痰吐き多いし。

境内を散策するが、この時間は観光客は少ない静かな空間が広がっている。

この雰囲気は朝の時間帯だけで、昼間は騒々しいテーマパークとなってしまう。

裏の巡礼路は多くの巡礼者がコルラしており、自分も後を付いて行く。

ヤクヨーグルト

夏河ではヨーグルト(酸奶)の路上を見かける。道路脇で数台のトラックが販売しており産地直送といったところだろうか。

ここで販売されているヨーグルトはヤク(牦牛)の乳で作られておりヤクヨーグルトになる。

一昨日は30元のヤクヨーグルトを購入したが今日は別のトラックで25元のヤクヨーグルトを購入。

パッケージはこんな感じで大夏河流域で放牧されたヤクの乳が使われた手作りヤクヨーグルトになる。

表面はチーズのように固形化しているが内部はヨーグルトだ。

夕飯は1個3元の饃だか餅を購入してヤクヨーグルトと一緒に食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 31元
合計 31元

ラブラン寺をコルラ

07:15頃、今日も朝からラブラン寺を訪れる。巡礼者たちの後をついて行きコルラする。

自分はマニ車は回さずに歩くだけだ。

ラブラン寺の裏手の巡礼路までやって来た。

後ろからは巡礼者たちが絶え間なくコルラしている。毎朝一体どれだけの巡礼者が押し寄せているのだろうか。

巡礼者は高齢者になるほど民族衣装の着用率が高い。やはりチベットの民族衣装を着ていたほうが写真を撮る価値はあるだろう。

今日も五体投地でコルラしている巡礼者を見かける。ラブラン寺の方を向いて五体投地している。幸い今日の巡礼者は団体の中国人観光客にロックオンされることなく五体投地でコルラしている。

五体投地の専用場所では多くの巡礼者が今日も五体投地している。

09:00過ぎになると団体客が増えてきたので今日はここまでにする。

夏河県公用型汽車站

09:40頃、バスターミナルの夏河県公用型汽車站を訪れる。

まずはバス時刻表から確認する。臨夏、蘭州、合作が本数が多い。

旅行客には郎木寺行きのバスが重要だろう。

こちらは運賃表、蘭州76元、郎木寺72.5元になっている。明後日の郎木寺行きチケットを購入しようとしたが当日と翌日分しか販売していないということで出直しになる。

ヤクヨーグルト

今日もヤクヨーグルト(牦牛酸奶)の路上販売を見かける。

今回は8元の小さいヤクヨーグルトにしておく。

藏包

15:30頃、遅めの昼食でチベタン食堂の扎西藏餐館を試しに利用。

一応チベット語と漢字表記のメニュー表あり。

値段は標準的だが自分には少々高く感じる。

今回は藏包(15元/約255円)を注文。ヤク肉の肉まんといったところかな。黒酢をつけて食べるが肉汁が予想外に多く美味い。

臊子麺

夕飯はイスラム食堂で臊子麺(6元/約102円)を食べる。

牛肉、セロリ、豆腐の細切りが幅広麺の上に載っている。スープがないので乾拌麺に近い感じだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 29元
合計 29元

ラブラン寺で巡礼見物

07:00頃、バスターミナルの夏河県公用型汽車站で明日の郎木寺行きのチケットを購入。明日の準備が整ったのでラブラン寺で巡礼を見物。

今日で朝の巡礼は見納めになる。

観光客が増えてきたので、08:30頃にはユースホステルへ戻る。

呼叫旱獺青年旅舍

10:45頃、紅石国際青年旅舎をチェクアウトして次の宿へ移動。11:00頃、Qunar.comで予約しておいた呼叫旱獺青年旅舍(呼叫旱獭青年旅舍/Calling Marmot Youth Hostel)に到着。Booking.comにも掲載されているが先払いの特価44元があったQunar.comで予約。支払いは今まで貯めておいたキャッシュバックを使い実質0元だ。登記はパスポートの写真とビザをスマホで撮影して完了。

部屋は6人ドミトリーで各ベッドにコンセント有り。照明は有ったり無かったりだ。共用のトイレ・シャワーは許容範囲内。シャワーのお湯の出は良好。Wi-Fiは問題なし。

ラブラン肉餅

昼食は昨日のチベタン食堂で拉卜楞肉餅(10元/約170円)を注文。ラブラン(拉卜楞)とあるので夏河の肉餅かな?ヤク肉を使った肉餅でお好みで黒酢や唐辛子を付けて食べます。

牛筋麺

ラブラン肉餅だけでは物足りなかったのでイスラム食堂で牛筋麺(5元/約85円)を食べる。牛すじではないのだが牛筋麺と呼ばれており、麺に気泡の跡があり食感が独特なのが特徴だ。

臊子麺

夕飯はイスラム食堂で臊子麺(6元/約90円)を食べる。幅広麺の乾拌麺といったところかな。

黄河王

食後は近所の超市で黄河ビールの高級ブランドになる黄河王500ml(5元/約85円)を購入。アルコール度数は3.3%。夏河は雪花ビールばかりで黄河ビールとかの地ビールを扱った店が少ない。

黄河王は甘粛省と青海省で生産されている地ビールで、今回購入したのは生産地が蘭州になっている。やっぱり夏の暑い日に地ビールは美味い!

本日の出費
項目 金額 備考
食費 26元
合計 26元

夏河(サンチュ)→郎木寺(タクツァン・ラモ)

07:15頃、ユースホステルをチェックアウトするが老板たちはまだ寝ているようでシーツを片づけて勝手に出て行く。朝から小雨が降っているが天気予報だと曇りのち晴れになっている。遠くに青空が見えるが天気予報当てにならん。

07:20頃、バスターミナルの夏河公用型汽車站に到着。バスターミナル前に郎木寺行きのバスが停車しており乗車する。

いつも通りGPSを起動させるがガーミンのGPSの調子が悪い。信号を受信できなくなり経度と緯度が表示されない。まだ購入してから2年しか経過していないのに故障は困る。かなり高額なのだから最低5年は使えないと元は取れない。

今回乗車するのは07:40発、夏河(サンチュ)→郎木寺(タクツァン・ラモ)、運賃は72.5元。昼ぐらいに郎木寺に到着して14:00発、郎木寺→夏河のバスになる。07:40にチケットの確認が行われ発車する。

まずは合作を目指してバスが走る。08:50頃、合作の北バスターミナルになる合作汽車站に到着。10分のトイレ休憩で停車して、09:00に発車。

合作から先は国道213号を南下、山と草原の中をバスが爆走していく。途中でヤクや牛が道路を横断して渋滞が発生したりする。ここでは車より家畜優先になる。

10:20頃、碌曲に到着。碌曲で客の乗り降りがあり再び郎木寺へ向けてバスが走り始める。標高3000m以上の草原の中をバスが爆走していく。

国道213号から郎木寺への分岐点で数人の乗客が下車する。この郎木寺路口から四川省のゾルゲ方面へのバスや白タクを拾ったりする事が出来る。今日は白タクが1台待機しており早速乗り換えている。

11:50頃、郎木寺に到着。甘南チベット族自治州碌曲県郎木寺鎮になるが郎木寺(タクツァン・ラモ)で知られている。夏休み中の郎木寺は観光客が多く賑わっている。いや、賑わっていると言うよりも人が多すぎる。

約9年前に初めて郎木寺を訪れたときは静かであったが、現在は完全に観光地化された街だ。おまけに公安が外で警備している。郎木寺の公安なんてお茶飲んで一日過ごすだけだと思っていたが、中国人観光客が大量に押し寄せるようになり、ちゃんと警備しないといけないようだ。

12:05頃、Qunar.comで予約しておいた藏地青稞国際青年旅舍(藏地青稞国际青年旅舍/Tibetan Barley Youth Hostel)に到着。Booking.comでも予約できるが先払いの特価が41元だったのでQunar.comで予約。欧米人の割合が多い。

6人ドミトリーを予約しておいたが居座っている奴がおり4人ドミトリーになる。料金は変更なしだ。部屋の広さは問題ないがベッドに照明とコンセントが付いていない。Wi-Fiは電波弱いがとりあえずつながる。共用のトイレ・シャワーは一体型の奴であまり掃除されていない感じだ。ちょっとシャワーを使う気にはなれん。

GPSの調子が悪かったので壊れる前にデータをPCに移しておくが、いつの間にかGPSが正常に動いている。一体どうゆうことだ?誰か妨害電波でも出していたのか?

打滷麺

昼食は郎木寺で毎回利用するイスラム食堂へ。

今回注文したのは打滷麺(13元/約221円)だ。幅広麺にヤク肉と揚げ豆腐が載っている。

セルティ・ゴンパ

甘粛省側の鳥葬台がある達倉郎木寺(賽赤寺)は観光客が多く大混雑している。田舎の郎木寺で渋滞なんてあり得ない。

昔は中国人観光客はほとんどおらず静かだったのに・・・。

入場料は30元で何とか変わらずか・・・。

今回は中へ入らず周辺の景色を見るだけにする。

秋から冬になれば観光客が少なくなってちょうどよくなるのだろうな。

キルティ・ゴンパ

続いて四川省側の郎木寺峡谷のある達倉納摩格爾底寺も混雑している。

入場料は30元で高いような・・・。

夕飯に回族の餅屋で餅を購入。

これで1個10元だ。青稞で作った餅は15元とのこと。

青稞酒

近くの超市で青稞酒320ml(5元/約85円)を購入。四川省アバ・チベット族チャン族自治州松潘県で造られた青稞酒でアルコール度数は6%だ。ビールとは味が違って新鮮味を感じる。苦味はなくほのかに甘さを感じる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 28元
合計 28元

シルクロード旅行記2015 敦煌の世界遺産・莫高窟へ

関西国際空港から中国へ

西成から関空へ

職安05:00に起床して、05:30にホテル サンプラザ2を出る。昨晩、チェックアウトの手続きをしておいたので裏口からそのまま出て新今宮駅へ向かう。

新今宮駅新今宮の駅前には日本で最もハードな職安があり、早朝の時間でもすでに人で溢れている。新今宮駅から南海電鉄で関西空港駅へ向かう。

新今宮駅今日は関西国際空港から春秋航空の9C9000便で蘭州へ移動する。おそらく以前からwebサイトを見ている方の中には「飛行機使うなよ」「大阪ならフェリーで上海やろ」とツッコミを入れてくると思うが、春秋航空だと蘭州 までの航空券が10000円、で、その他に燃油サーチャージ2500円や追加の受託手荷物10kg3800円、出国税 / 保安料3040円、カード決済手数料580円とか入れて合計で19920円なのだ。

大阪→上海のフェリーだと運賃20000円に燃油サーチャージが追加されるので、これだと明らかに飛行機で蘭州まで行った方が時間もお金も節約できる。別に自分は春秋航空の回し者ではないし、フェリーだってのんびり船旅が楽しめるし、荷物も飛行機より多く持ち込める。それにフェリーは十徳ナイフの持ち込みできるのでリンゴとか皮剥いて食べられる。

関西空港日本に戻っている間に、とりあえずノートPCはHDDを交換して使えるようになったが、消えたデータは復旧できていない。旅をしながら消えたデータの復旧作業を進めていく。まあ、HDD自体は物理的故障ではなさそうなので復旧ソフトを使い何とかなるだろう。06:30頃、関西空港駅に到着する。

春秋航空で大阪→上海→蘭州

関西空港第1ターミナルの4Fにある春秋航空のチェックインカウンターへ向かう。4Fの出発フロアは、まだ早朝なので利用客はまばらだ。欧米人はコーヒー飲んだりしてのんびりしている。

春秋航空のチェックインカウンターしかし、春秋航空のチェックインカウンターは状況が違っていた。人だらけで大混雑している。午前中に鄭州、武漢、上海、蘭州の4便が運行され、ほとんどの利用客は団体客だ。

春秋航空のチェックインカウンターそして、お約束の象印の炊飯器とか無印良品の袋とか大量のお土産が目立つ。その中にはCOACHやグッチなどのブランド品の袋もある。金持ち中国人の爆買いは凄すぎる。この大混雑で早朝にも関わらず春秋航空のチェックインカウンターだけが戦場と化していた。

春秋航空のチェックインカウンター07:10頃、チェックインの順番になるが預託荷物の重量は16.5kg、機内持ち込みは5kgの合計21.5kgであった。預託荷物と機内持ち込みの合計15kgまでは無料だが、今回は事前に10kgの超過料金3800円を払っているので問題なしだ。

搭乗券搭乗券の発券は特にeチケットは必要なくパスポートを提出するだけで搭乗券が発券された。07:15頃、チェックイン手続きを終えて、続いて保安検査を終えて、07:35頃、出国カウンターに到着。

自動化ゲートスタンプいつもならこのまま出国手続きを済ますのだが、今回は自動化ゲートを利用したいので出国カウンターの脇にある窓口で自動化ゲートの登録手続きについて聞くと登録業務は8時からということなので、申請用紙だけ先に記入して、そのまま待つことにする。

この自動化ゲートで指紋登録しておくと出入国カウンターに並ばず自動化ゲートを通り出入国手続きができる。そして、出入国スタンプは押されないのでパスポートのスペース節約にもなる。もちろん、入国管理局の職員にお願いすればスタンプも押してくれる。

08:03頃、ちょっと遅れて自動化ゲートの登録が始まる。機械で両手人差し指の指紋を2回読みとり、パスポートに自動化ゲート登録のスタンプが押され登録自体は5分ほどで完了した。

免税店とか混雑している免税店を少し見物して春秋航空の8番ゲートへ向かうが、ちょうど鄭州行きの搭乗手続き中で混雑している。蘭州行きはまだなので周辺を少し探検してみる。

春秋航空08:30頃、蘭州行きの搭乗手続きが始まるが混雑していない。これはどういうことか?鉄道なら駅の改札口は大混雑で乗車バトルが発生するのだが、関西国際空港では起きていない。

A320機内おかげで後から並んだのに機内は空いており余裕で座席にたどり着いた。今回の座席は窓際で窓からはエンジンと主翼が見える。今回の機材はエアバスのA320だ。

A320主翼9C9000便は関西空港を09:00発、途中で上海浦東空港を経由して蘭州中川空港に15:05着の予定だ。

風景09:00ちょうどに出発、無事に関西国際空港を離陸して、まずは上海浦東国際空港へ向かう。中国の航空会社で乗客のほとんどが爆買いで大量のお土産を持った金持ち中国人の旅行客なので、よくニュースで出てくる機内で喧嘩、乗務員の指示に従わないとか、某国みたいにナッツの出し方が悪くて引き返すとかのイベントを少し期待していたが何も起こらなかった。

10:15頃、北京時間10:30頃に上海到着予定というアナウンスがあるのだが、そのまま機内販売のアナウンスになり商品説明が始まる。一般的な機内販売はタバコとかの免税品販売をイメージするのだが、春秋航空は違っていた。

販売する商品はひげ剃りやブロックのおもちゃとかで何かが違う。いや、違うというより歯ブラシ、靴下、偽札識別用紫外線ライトなどを販売する鉄道の車内販売に近い感じだ。まあ、タバコとかの一般的な免税品は空港で購入しているだろうから変わった物を販売していく方がよいのだろうか?

売れ行きは客室乗務員のセールストークが上手いのと乗客の購買意欲が高いようで売れ行き好調だ。自分の周辺ではおばちゃん3人が商品を物色して購入していた。

上海浦東国際空港ここからは時間を日本時間から北京時間に変更して書いていく。10:30頃、上海浦東国際空港に到着する。LCC(格安航空会社)なのでボーディングブリッジは使用せずタラップを降りてバスでターミナルビルへ向かう。

上海浦東国際空港

搭乗口ターミナルビルに到着すると係員が蘭州行きの乗客を案内しているが中国語のみで日本語と英語の案内はなかったが入国手続き後に31番の手荷物受け取り場近 くに集合ということはわかったので、まずは入国手続きの列に並ぶが外国人用の入国カウンターは大混雑している。

まあ、慌てても意味がないので気長に待つことにする。しばらくすると中国人用の入国カウンターでも外国人の入国手続きが始まり入国審査を済ます。集合場所へ向かうと日本語の話せる中国人の乗客が一人だけおり、係員が団体客を先に案内して戻ってくるということで、自分が蘭州行きの最後の乗客で大阪→ 蘭州の唯一の日本人乗客らしく日本語の話せる中国人の乗客一人が係員の代わりに待っていてくれたようだ。

出発ロビー2分ぐらいで係員が迎えにきて乗り継ぎのゲートへ向かい団体客に合流する。手荷物などの保安検査を済ませて国内線の出発ロビーに入る。

A32011:30頃、搭乗口に到着し再びバスで移動する。

A320機内11:45頃、再びエアバスA320の9C9000便に搭乗する。12:05に上海浦東国際空港を出発するが離陸まで時間がかかり、12:30頃に離陸して蘭州へ向かう。

上海上空蘭州には15:05到着予定で3時間ほどの空の旅となるが、窓から外の景色を見ると空は青いが上海の街はスモッグで霞んでおり、相変わらず大気汚染は酷いようだ。昼時なので飲み物などの機内販売が始まる。春秋航空はLCC(格安航空会社)なので機内食とかの機内サービスは全てオプションになっているので事前に申し込んでいた乗客には機内食が出ていた。

甘粛省上空14:00頃、外を見ると上海のスモッグに覆われた景色とは違い地上が見える。すでに甘粛省のあたりまで飛んできたようで緑に覆われた畑が見える。天気がよいのだろうが上海よりも大気汚染がマシなのだろう。そして、機内ではひげ剃りとかの機内販売が行われている。客室乗務員のセールストークが上手いようで販売状況はかなり良さそうだ。

蘭州中川空港

蘭州中川空港15:00頃になり蘭州到着が15:05から15:22になるとの機内アナウンスがある。上海での滑走路待機時間が長かった影響で遅延が発生しているのだろう。1度着陸態勢に入るが着陸を1回やり直して15:30頃、蘭州中川空港に到着。タラップを降りてバスに乗車する。バスは大阪からの乗客と上海からの乗客に分かれて移動する。バスには日本人は自分1人だけというか、外国人は自分1人だけであった。

15:40頃、バスを降りるとイミグレーションであったが、すでに上海で入国手続きをしておりイミグレーションには係官はおらず素通りする。将来は蘭州でも入国手続きをするのだろうか?

イミグレーションを過ぎたところにターンテーブルがあり荷物が出てくるのを待つ。大阪と上海の乗客を分けたのは荷物が出てくるターンテーブルの場所が別々だからのようだ。荷物が出てくる気配がないのでトイレへ行っておく。

15:45頃、預けていた荷物が出てきた。荷物を受け取りそのまま出口へと思ったら税関検査だけやっており荷物をX線検査へ。特に問題はないのでX線検査を終えて出口へ。

バスチケット出口近くにバスチケット売場があり空港→蘭州市内のチケットを購入する。運賃は30元だが、購入時に中国人3人の割り込みに遭遇する。関空のチェックインカウンターには並べても蘭州では割り込みかよ!小日本で文明的な行動ができて孔子の国に戻ったらおサルさんというのはどういうことだ?孔子が草場の陰で泣いてるぞ!

空港バスで蘭州市内へ

西線空港から蘭州市内への路線は2路線あるようで、西バスターミナルや南バスターミナルへの西線と蘭州大学近くの東方大酒店への東線がある。

東線

バスこれから蘭州駅へ向かうので、どちらの路線に乗車しても最低1回路線バスに乗り換えなければならないので、15:55頃、蘭州駅に近い東方大酒店行きの東線に乗車する。

東方大酒店バスは客が集まり次第の出発のようで、16:15頃、客が集まりバスが出発する。17:30頃、蘭州大学の対面にある東方大酒店に到着する。

蘭州大学目の前に蘭州大学があるので蘭州駅までの道は簡単だ。

蘭州駅このまま道なりに山の見える方(南)へ天水南路を1.4kmほど進むと蘭州駅に到着する。時間はあるので路線バスには乗らずに歩いていく。

鉄道で蘭州→嘉峪関

蘭州駅17:55頃、蘭州駅に到着する。切符売場でインターネットで予約した嘉峪関行きの切符を受け取らなければならないのだが、切符売場は大混雑だ。これは1時間コース確定の気配が・・・。

自動発券機18:00頃、とにかく列に並ぶ。というか、空いている自動券売機やネットで予約して自動発券機使えよ!18:35頃、ようやく切符を受け取ることができて待合室へ向かう。

蘭州→嘉峪関の切符切符は青色の磁気切符だ。

待合室入口でいつもの切符とパスポートの確認があるが、今回は珍しく駅員がパスポートの中身まで確認していたが何故か切符には確認印は押さずに返却。

これから乗車する列車は、21:55発、蘭州→嘉峪関のT6601次だ。運賃は102元で硬座だ。
嘉峪関には明日の06:20頃に到着予定だ。発車までは3時間ほどあるので2Fの臨時待合室で気長に待つことにする。

おサルさん20:30頃、第2待合室に移動して改札口の先頭を陣取る。改札口にはタバコを吸っているお行儀の悪いおサルさんがいたが目を合わさないようにしていると駅員に「200元払って自由に吸うか?」と注意されていた。蘭州駅では喫煙の罰金は200元のようだ。そして、おサルさんは逆ギレしてどこかへ立ち去った。

反応の遅い自動改札機21:25頃、改札が始まる。蘭州駅は青色の磁気切符は自動改札機を通るので、改札口が開いたら、そのまま自動改札機を通りホームへ移動する。後方では自動改札機を使ったことのない乗客が多数の模様で、後ろを振り返るとすでに詰まって混雑している。

蘭州駅21:30頃、列車に乗車して発車を待つ。今回の車両は25DTであったが、25Kとかが混在した編成であった。21:54に定刻より1分早く蘭州駅を発車する。

行先票車内の状況は立ち席の無座切符の乗客もおり混雑しているが、嘉峪関までの夜行列車で田舎を走るので途中駅で農民工のおっちゃんたちが雪崩込んでくるということはないだろう。とりあえずもう寝る。

本日の出費
項目 金額 備考
バス 30元 蘭州中川空港→東方大酒店
合計 30元

嘉峪関到着

T6601次05:30頃、目が覚める。硬座なのでぐっすり眠ることはできず、途中で何度も起きたりするが、車内は空いてきている。途中の武威、張掖でかなりの乗客が下車したようだ。乗客はほとんど寝ており車内は平和だ。

嘉峪関駅05:55頃、酒泉に到着し、06:39頃、嘉峪関に到着する。

鉄道で嘉峪関→敦煌

嘉峪関→敦煌の切符何とか嘉峪関まで戻ってきた。ここからシルクロードの旅が再スタートする。

駅の出口を出て、そのまま切符売場へ行き、08:09発、7527次、嘉峪関→敦煌の硬座切符を購入する。運賃は22.5元だが窓口のおばちゃんはパスポートの中身を確認せず発券するので切符には名前やパスポート番号は印字されず。実名制の意味ないじゃん!

嘉峪関駅今日は絶滅危惧種のエアコンなしの緑皮車で敦煌へ向かう。この列車の特徴はエアコンなしなので運賃が安い。いつもの待合室の入口での身分証と切符の確認でパスポートの中身確認せずに、そのまま返却であった。待合室で一時間ほどの待機となる。

行先票07:55頃、改札が始まるが駅員は切符を確認することなく、ただ乗客を誘導するだけであった。列車に乗車して発車を待つが、エアコンなしの列車なので窓が開けられると思っていたら、窓に鍵が掛けられている。これでは外の風景の撮影はだめだ。

黄砂の中を走る定刻より3分遅れの08:12に列車が発車する。車内はほとんどが地元民で敦煌へ向かう旅行客は少数だ。基本的には地元民の足として運行されているようだ。乗車率は7割ぐらいで少し空席がある。嘉峪関を出ると景色はほとんど荒野で砂埃が舞っており、これだと窓を開けて撮影していたらカメラが壊れるような・・・。窓が開かない方がマシであった。

砂昼過ぎに爪州の手前まできたが窓を閉めているのに車内が埃っぽい。外の砂埃がどこからか入ってきているようだ。一見すると閉まっている窓からも砂が進入しているようで窓に砂が溜まり始める。爪州を過ぎると外の砂埃がさらに酷くなる。空が黄土色っぽくなっている。これは完全に黄砂だ。

黄砂そして、車内にも砂が舞っており何やら霞んで見える。乗客の中にはマスクをしている者もおり窓の閉まっている車内も凄い状況だ。これは完全に敦煌を訪れる時期を間違えたようだ。5月1日の労働節から5月3日まで3連休で民族大移動が起こるので敦煌で避難生活と思ったが、黄砂の中の避難生活は避けたい。これは予定変更でトルファンかウルムチまで避難するしかなさそうだ。

敦煌駅黄砂の中13:44に敦煌駅到着。

路線バス駅を出るとタクシーの運ちゃんが客引きをしているが、敦煌駅から敦煌市内までは路線バスが走っており、運賃は3元だ。駅前にバスが停車しているので乗車して発車を待つ。13:55頃、バスが発車してバスターミナルの敦煌汽車站の前を通り、14:15頃、敦煌市内に到着する。

敦煌沙州驛国際青年旅舎

敦煌沙州驛国際青年旅舎市中心部の沙州市場を通り北西へ歩き、14:40頃、予約しておいた敦煌沙州驛国際青年旅舎に到着する。

敦煌沙州驛国際青年旅舎4月中は閑散期で予約しておいたドミトリーは1泊25元で2泊する。ドミトリーは8人部屋でドイツ人のお姉ちゃん、イギリス人の兄ちゃん、残りは中国人という構成で満員だ。

黄砂に包まれる敦煌ベッドのシーツや枕カバーをセットして外へ出かけようと思ったら、外が黄砂に覆われてとても出られる状態ではなくなっていた。

敦煌市内1時間ほどユースホステルで大人しくして少し状況が改善してから外へ出る。

敦煌汽車站

敦煌汽車站遅めの昼食に牛肉麺(6元/120円)を食べてから、17:00頃、バスターミナルの敦煌汽車站に到着する。8年前は別の場所にあったのだが、いつの間にか新しいバスターミナルができていた。

運賃時刻表一応バスの状況を確認すると嘉峪関や柳園など甘粛省内の路線からゴルムド、花土溝といった青海省へのバスやトルファン、ウルムチの新彊ウイグル自治区へのバスもある。ただ、8年前にはあったチベットのラサ行きのバスがなくなっていた。

夜になりインターネットで莫高窟の入場券を予約する。莫高窟の入場券は予約制に変わっており、莫高窟にあった入場券売場は廃止されている。

入場券はインターネットで予約して敦煌市内の入場券売場で入場券を受け取るか、敦煌駅近くの莫高窟数字展示中心で受け取らなければならない。ネット予約できない観光客は市内の入場券売場や莫高窟数字展示中心で3日以内の予約ができるそうだ。おまけに莫高窟(閑散期80元、繁忙期160元)と莫高窟数字展示中心(60元)の入場券はセットでしか購入できない。莫高窟だけというのはできないのだ。

おかげで2015年5月8日から別々だった入場券が1つに統合される。さらに外国人は通訳が付くので20元追加となる。あと、入場券受け取りにはパスポート必須となっている。で、外国語での案内は午前と午後の合計2回だけだったので、午後で予約する。支払いは中国の銀行口座からの引き落としでVISAとかは使えない。ついでに明日が閑散期料金で入れる最終日になる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 15.8元
宿泊費 50元
バス 3元 路線バス
鉄道 98元 柳園→トルファン
莫高窟 80元
通訳ガイド 20元
莫高窟数字展示中心 60元
合計 326.8元

世界遺産 莫高窟

入場券売場11:30頃、ユースホステルを出て陽関中路の莫高窟の入場券売場へ向かう。
昨晩、ネットで予約したのは莫高窟数字展示中心(60元/約1200円)、莫高窟(閑散期料金80元/約1600円)、日本語解説(20元/約400円)の合計160元(約3200円)だ。

11:45頃、入場券売場に到着するが市中心を東西に横切る陽関中路の南北に莫高窟の入場券売場が何故か2つある。とりあえず、北側の入場券売場へ入ってみたら、こちら問い合わせの窓口だったようで入場券売場は通りの向かい側の建物であった。

SMS通りの南の入場券売場でスマートフォンに送られてきたショートメッセージを見せて予約しておいた入場券を受け取るが、予約時には身分証必須のような表記があったが実際は必要なかった。そして、予約していなくても入場券に余りがあれば当日券の購入も可能であった。これならガイド付きの外人用の入場券買わずに知らない振りして中国人用の入場券でもよかったな。

これは莫高窟の予約から見学の流れ。一応予約制なので上記の図のように予約して見学をする。

値上げ公告そして、2015年7月21日から莫高窟の入場料は200元に値上げとなる。

バス11:50頃、入場券売場の東にある敦煌賓館に到着する。ここから莫高窟行きの路線バスが出ているはずなのだが、別の路線バスが停車している。運ちゃんに聞いてみたらここからは莫高窟行きのバスは出ておらず。敦煌駅行きのバスで莫高窟へ行くということであった。ということで、1本南の通りへ行き、昼頃、敦煌駅行きのバスに乗車する。運賃は3元だ。12:07にバスが発車して東へと走る。

莫高窟数字展示中心12:20頃、莫高窟数字展示中心に到着するが、一部の乗客が莫高窟数字展示中心でなく莫高窟へ行けと騒ぎ始める。どうやら莫高窟の入場券売場廃止や莫高窟数字展示中心と莫高窟の入場券がセットでしか販売されていないなどの情報を知らないようだ。車掌が騒いでいる乗客に説明してようやく静まった。

入場券莫高窟数字展示中心は莫高窟の事実上の入口になり、ここで映画とかを見てから専用バスで莫高窟へ移動する。莫高窟の入場券売場が廃止されているので市内の入場券売場か莫高窟数字展示中心で入場券を買わなければならない。しかも、基本予約制なので当日券が余っていればの話である。

シアターとりあえず予約時間が13:00なので入場してシアターホールが開くのを待つ。12:45に開場となり、13:00に20分間の映画の上映が始まるが英語字幕とかは無しだ。映画の次は移動して石窟の8Kカメラで撮影した石窟の映像を観覧、そして、13:50頃に専用バスで莫高窟へ移動する。

莫高窟駐車場14:05頃、莫高窟に到着する。タクシーで来ている観光客もいたが莫高窟の入場券売場は2014年9月に廃止されているので内部への入場はできない。でも、以前と同様に外から見るだけなら問題ない。

莫高窟とりあえず、入口に列ができていたので係員に「外人もここに並んでおけばいいの?」と聞いてみたら受信機を渡される。で、中国人と一緒に入場して受信機からは、目の前の係員の説明が聞こえてくる。 中国語で・・・。日本語の説明が聞けるのではなかったのか?中国語の説明を聞いてもわからないので、そのまま団体から離脱して開いている石窟を勝手に見物する。

莫高窟8年前に見物したときはカメラ持ち込み禁止で荷物を預けなければならなかったが、今回は石窟内部の撮影は禁止だがカメラの持ち込みはできるようになっていた。

莫高窟莫高窟は係員と説明を聞きながら見学なのだが、全部見終わったのか離脱した観光客が見物していたり外で記念撮影をしている。とりあえず開いている石窟を見物して外へ出る。

莫高窟正直言って莫高窟の感想は特に予約する必要はなかったかな。莫高窟数字展示中心ができたり、予約制に移行し指定時間に入場、路線バスは莫高窟へは行かなくなったとか多くの変更点があったが、実際は予約しなくても入場券は購入可能だったし、中国語が話せれば以前と同様で外人料金無しで見物も可能だ。

莫高窟ただし、日本語や英語の説明が必要な人は午前と午後の2回しか入場可能な時間帯がないので要注意だ。16:20頃、専用バスで約15km離れた莫高窟数字展示中心へ戻る。16:40頃、莫高窟数字展示中心に到着、市区へのバスに乗車して、17:00頃、敦煌市内の戻る。運賃は3元だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12.2元
食費 6元
合計 18.8元

バスで敦煌→柳園

敦煌→柳園のバスチケット今日も朝から天気は晴れだが少し風があり、空は青いが地平線付近は黄土色になっている。11:40頃、ユースホステルをチェックアウトして敦煌汽車站へ向かう。

今日から労働節の3連休で中国は民族大移動の時期になる。おそらく莫高窟にも中国各地から金持ちが押し掛けて大混雑になるのだろう。途中で莫高窟数字展示中心と敦煌駅へのバス乗り場を通り過ぎるが予想外に空いている。空いているというか、昨日や一昨日と同じで普段と変わりない状態だ。民族大移動はどこへ行ったのだ?

30分ほど歩いて、12:25頃バスターミナルの敦煌汽車単に到着する。ここも民族大移動は起きておらず空いており、柳園行きのチケットを余裕で購入する。運賃は26元で13:20発だ。

ボロワゴン敦煌では民族大移動が起きておらず、天気も晴れだし、これなら急いでトルファンへ移動しなくてもよかったかな?今日は柳園から列車でトルファンへ向かう。敦煌駅からは夏になるとウルムチ行きの列車が運行されるのだが、今年はまだ運行されていないので、今回はバスで柳園へ移動する。13:05頃、バスに乗車するがボロワゴンでの移動となる。

CNGスタンド13:23頃、出発し柳園までは約2時間の道のりだ。15:00頃、柳園の高速道路出口近くのCNGスタンドでガス補充のため休憩となる。全員車から降りるようにいわれ外へ出る。日本では車のCNGガス補充時はどうなのか知らないが、中国では全員車外に出なければならないようだ。15:10頃、ガスの補充が終わり出発する。

柳園汽車站15:20頃、柳園汽車站に到着する。一応バスターミナルなのだが実際は駐車場といった感じだ。柳園駅の乗客だけここで下車して高速鉄道の乗客はワゴンに乗車したまま柳園南駅へ向かっていった。

鉄道で柳園→トルファン

柳園駅柳園汽車站から通りを北へ歩いて突き当たりのT字路に駅がある。15:30頃、柳園駅に到着する。切符売場でトルファン行きの切符を受け取らなければならないのだが、柳園駅は切符売場に入るのにもボディチェックがあり、さら荷物の持ち込み禁止で入口に置いていくことになっていた。

この田舎にテロの脅威が迫っているのか?柳園駅はウルムチ鉄路局の管轄内になるので警備体制も新彊ウイグル自治区と同じということか?切符を受け取り、続いて待合室へ。

ここでは切符とパスポートの確認、手荷物のX線検査が行われる。荷物検査は危険物を持ち込むおサルさんがいるからわからなくもないが、切符とパスポートの確認は外国人にはほとんど意味がない。

柳園→トルファンの切符柳園からは21:20発のK2629次に乗車してトルファンへ向かう。
運賃は98元で硬座だ。待合室は空いており静かだ。このまま約6時間の待機となる。

17:00過ぎになると徐々に待合室に乗客が集まってくる。混雑はしていないが、おサルさんが多い。特に右斜め前方のおっちゃんの手鼻が特に酷い。それと流行の服装をバッチリきめた兄ちゃんは床に唾吐いているし・・・。最先端のファッションで身を包んでいても中身がおサルさんでは意味無しでは・・・。

柳園駅20:55頃、改札が始まりホームへ向かう。外は日没後で夜になるところであった。21:05頃、k2629次が到着するが誰も並んでいない。

柳園駅そして、降りる乗客がいるのに我先にと乗車している。乗務員はやる気がないようで先に降ろすとかいう考えはないようだ。乗車の邪魔なので自分は降りる乗客を先に通すが待つとか譲るという考えがない後ろのおっさんに割り込まれる。やはり13億のサバイバル真っ直中の中国人は地上最強の生物である。自分は到底中国人には及ばない。

21:27に定刻より7分遅れで列車が発車する。トルファンまで約9時間半の道のりで07:15到着予定だ。まあ、ダイヤ通りの運行は期待できないが・・・。車内の乗車率は9割ぐらいだが農民工が多いので通路に足を投げ出していたりと乗車マナーは悪い。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 6元
バス 26元 敦煌→柳園
合計 35元

シルクロード旅行記2015 鉄道で嘉峪関から上海へ

嘉峪関で引き籠り

インスタントラーメンノートPCが使えないのでやる気なしで部屋に引きこもる。早く日本へ戻りPCを復旧させないと・・・。夕方になり明日の上海行きの準備のために近くのスーパーでインスタントラーメンを今麦郎と康師傅のそれぞれ5袋セットで7.5元(約150円)の低価格帯のを買い込んでおく。3セット購入して22.5元(約450円)だ。これで上海までの食糧は確保した。

牛肉麺駅や列車内で盒飯とかを買うと1食で20元の出費になってしまうので、これで結構節約できるだろう。夕飯は牛肉麺(6元/約120円)を食べる。夜になり上海のユースホステル明堂人民広場青年旅舎をネットで予約しておく。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 28.5元
宿泊費 5.5元 ネット予約金
(明堂人民広場青年旅舎)
合計 34元

鉄道で嘉峪関→上海

嘉峪関駅06:40頃、金葉賓館をチェックアウトして1路のバスで嘉峪関駅へ向かう。運賃は1元で07:10頃、嘉峪関駅に到着する。いつもの切符と身分証確認、手荷物のX線検査を済まして待合室へ。

待合室そして、いつも通り駅員はパスポートの中身は確認せずで切符の実名制は外国人には意味がないように思える。

嘉峪関→上海の切符今日は08:01発、伊寧→上海のT206次で上海へ向かう。上海到着は明日の17:46になる。この伊寧-上海の列車は4700kmを走り、おそらく中国最長距離の列車と思われる。

換票証07:50頃、改札が始まり列車に乗車する。車両は25Kで最高速度は140km/hだ。08:01に定刻通り発車して上海へ向かう。今回は日本のB寝台に相当する硬臥で運賃は542.5元(約10850円)だ。結構な出費になるが上海まで硬座で行く自信がない。

発車後すぐに乗務員が切符を換票証と交換にやってくる。これで下車駅の手前で乗務員が切符と換票証を交換にやってくるので寝ていても叩き起こされて寝過ごすことがない。自分は終点まで乗車なので換票証に交換しなくてもよいのだが、乗務員が乗客を把握するのに必要なのだろう。

そして、朝の時間帯なので麺の車内販売が行われている。値段は10元で量の割に高めだが、列車内は物価が高いので仕方がない。

黄砂と祁連山脈列車は135km/hで南東へ走る。南に祁連山脈が見えるが砂埃で霞んでいる。黄砂が発生しているのだろうか?

万里の長城10:30頃、張掖を過ぎたところで万里の長城と5kmほど平行して列車が走る。すぐ間近に万里の長城が見えるのだがテレビで見る八達嶺のような煉瓦を積み上げ長城でなく朽ち果てた土塁なので気づかない可能性が高い。

蘭州駅15:55頃、蘭州に到着する。停車時間が長いのでホームでタバコを吸う乗客やカップ麺や弁当を買う乗客がいる。

行先票16:12に8分遅れで蘭州を発車する。

本日の出費
項目 金額 備考
バス 1元 路線バス
合計 1元

4時間半遅れで上海へ

鄭州駅07:50頃、鄭州に到着するが、55分ぐらい遅れているようだ。

鄭州駅上海到着までに遅れは取り戻せるか?10:20頃、商丘を過ぎたところで遅れが1時間10分に拡大していた。優先順位が高いはずの特快なのだが遅れが悪化している。定時運行する気あるのか?

12:18に徐州到着。遅れは2時間13分に拡大していた。特快なのにこの遅れは何だ?やる気あるのか?

そして、さらに乗務員が発車時間未定とか言っており、当然ながら乗客が騒ぎ始める。
原因は線路補修作業をしているためで線路に問題が発生したようだ。普段からちゃんと補修作業しておけよ!JR北海道とどちらがマシだろうか?

昼寝しながら気長に待っていると携帯が鳴っている。振り込め詐欺かと思って出てみると明日乗船する新鑑真のフェリー会社からの確認の電話であった。11時までに国際フェリーターミナルへ遅れずに来るようにとのことであった。

15:00頃、再び携帯が鳴るので出てみると、今度は予約しておいたユースホステルの明堂人民広場青年旅舎からであった。到着が何時になるかという問い合わせだったので、列車が遅れているので21-23時くらいに上海到着と答えておく。

16:00頃、蚌埠に到着、16:10に発車するが、遅れは4時間9分に拡大している。4時間以上の遅れなので乗客の中には次の南京で他の列車に乗り継ぐ予定だったのに間に合わないというのが続出。乗客たちが乗務員に購入していた次の列車の切符を変更したいと問い合わせていた。

17:50頃、長江を越えて、17:57に南京到着。遅れは3時間58分になる。無錫を過ぎた辺りから車内清掃が始まる。枕カバーやシーツなどの回収が行われながら停車駅で乗客が降りていく。日本と違い中国の鉄道は乗客が乗ったままでも清掃が行われる。これは終点が近いからというわけではない。途中何度も清掃が行われている。そうしないと車内はゴミ溜めと化してしまうのだ。それほど乗客のマナーは劣悪なのだ。

上海駅22:23頃、4時間37分遅れで上海に到着する。乗務員曰くこれほどの遅れはこの列車では初めてだそうだ。上海駅から地下鉄1号線に乗車して人民広場で下車する。運賃は3元だ。

明堂人民広場青年旅舎人民広場の南東へ歩き、23:00頃、明堂人民広場青年旅舎に到着する。部屋はドミトリーで1泊55元(会員料金)だ。YHA Chinaの公式サイトから予約してあるので、ネットで支払ってある予約金を差し引いた49.5元を支払う。部屋は4人ドミトリーで窓なしだ。

上海万博開催直前の2010年に宿泊したことがあるのだが、この時は結構良かった感じなのだが、今回は状況が違った。通路にトイレの臭いが漂っているし、トイレは小の方の水が流れずに設備がかなり劣化している。これは一体どうしたことだ?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 49.5元
地下鉄 3元
合計 52.5元

新鑑真で大阪へ

フェリーで上海から大阪へ

インスタントラーメンとビール08:00頃に起床して近くのスーパーでインスタントラーメン5袋セット(7.9元/約158円)とビール(1.6元/約32円)を購入して出発の準備を整える。10:00頃、明堂人民広場青年旅舎をチェックアウトする。人民広場から地下鉄8号線に乗車して曲阜路で地下鉄12号線に乗り換え国際客運中心で下車する。運賃は3元だ。

国際フェリーターミナル駅から5分ほど歩いて、10:45頃、国際フェリーターミナルに到着するが、出発ロビーが地下に変わっている。去年の12月は1階だったのに工事で地下に変更されていた。出発ロビーは団体客で賑わっているというかやかましい。そんなに大声で話さなくても聞こえるだろうに・・・。

11:15頃に出国手続きを済ませ専用バスで埠頭へ移動する。フェリーターミナルが工事中だったので今回は施設利用料とかの徴収はなかった。

新鑑真11:30頃、新鑑真に乗船する。部屋はいつもの2等和室だが、今回はギターを持った欧米人1人と同室であった。

金持ち中国人観光客12:15頃、船が出航する。デッキにはツアー客の中国人が溢れており楽しそうに記念撮影をしている。夜には東シナ海の波に揉まれて船酔いでダウンするのに・・・。

中国艦艇そして、黄浦江を下っていると人民解放軍だか中国海警だかの新型艦艇が建造中であった。しかも、1隻とかではない!数えただけで7隻も建造中であった。

中国艦艇上海だけでこの建造数だと、青島や大連なども入れれば艦艇の建造ペースはもの凄いことになるだろう。性能はわからないが数だけだと日本、ベトナム、フィリピンはかなり不利なのではないだろうか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 25.3元
地下鉄 3元
合計 28.3元

新鑑真2日目

東シナ海朝から船がよく揺れている。外の天気は雨だ。船内のテレビは天気が悪く信号の受信状態が悪くBS放送はほとんど映らない。08:00に朝食の放送があったので、最初は混雑しているので少し時間をあけてから2Fのレストランへ行くが、今回の新鑑真は状況が違った。

レストランは中国人のツアー客で溢れ大混雑して戦場と化していた。行列に並んでお粥(稀飯)、焼きそば(炒麺)、包子などを1人1皿で受け取っていくが、中国人のおばちゃんが焼きそばのおかわりに来たり、包子を勝手に持っていこうとして乗務員に制止されていた。

おいおい!これから日本へ旅行しにいくのに、その行動はまずいだろう!ツアー客の中に完全にお上りさんというか、おサルさんが紛れ込んでいるようだ。ちなみにお粥はおかわり自由です。

11:00過ぎになりテレビがようやく映るようになる。外の天気は雨だがBS放送の信号が受信できる程度まで回復しているようだ。そして、意外なことに船が結構揺れているのに船内が静かになっていない。経験上だとこの程度の揺れだと中国人ツアー客たちは皆船酔いでダウンして船内は静かになるのだが、今回のツアー客は船酔いでダウンしていない!同じ部屋の欧米人は朝から寝たきりなのだが・・・。

13:30頃、昼食にインスタントラーメンを食べるのだが、洗面所にある給湯器の近くで鍋に麺を入れて準備していると、中国人の兄ちゃんがやってきて給湯器のお湯で鍋を洗っている。自分と同じようにインスタントラーメンを食べているようだが、鍋を洗ったお湯を給湯器の脇にあるゴミ箱に捨てた。

この場合は残った麺だけをゴミ箱に捨てるべきであろう。すぐ後ろには洗面台があるのだが・・・。やはり中国人にはお湯をゴミ箱の捨てるという特徴があるようだ。
もし、カップ麺のスープとかをゴミ箱に捨てているアジア人がいたら高確率で中国人だろう。今回の新鑑真は民工列車に近い感じだ。

洗濯物17:00頃、シャワーでも使おうかなと思いシャワー室へ行くと中国人のおばちゃんがいる。なぜ男性シャワー室におばちゃんがいるのだ?おばちゃんは男性シャワー室にある洗濯機を使いに来ていた。おいおい!女性シャワー室にも洗濯機はあるだろ?勘弁してくれよ!で、船内の通路にある手すりは物干し竿代わりになっており洗濯物が・・・。

新鑑真には日本で爆買いをする金持ち中国人の団体観光客御一行様が乗船しているはずなのだが、なぜ農民工フェリーになっているのだ?

新鑑真で大阪到着

新鑑真07:45頃、レストランで朝食を食べて部屋へ戻るが途中の通路にヒマワリの種が散乱している。掃除する乗務員の身にもなれよ!爆買いする金持ち中国人のツアー客は日本でマナーを守れるか?

大阪港国際フェリーターミナル08:10頃、大阪港に到着し検疫所の職員が乗船してきて体温検査を受ける。この時、日本のパスポートを所持している乗客は自分を含め6人いることがわかる。でも、コテコテの日本人は自分を含め2人だけで残りは後から日本のパスポートを取得した人たちのようだ。欧米人は今回全部で5人乗船していた。

部屋に戻り下船まで待機となるが、部屋の扉を09:30頃、下船して入国カウンターへ。外国人は全員入国時に両手人差し指の指紋をスキャンされていた。ついでに日本人も指紋のスキャンをしておけば指名手配犯が引っかかるのではないか?まあ、自称人権活動家、人権団体や人権派弁護士とかいうのが騒ぐのだろうけど、後ろめたいことがなければ問題ないはずだ!

パスポートに入国スタンプが押され税関検査へ。税関では全員荷物検査を受けていたので荷物全検査かと思ったら一部だけで、東南アジアの状況を色々と聞かれ5分ほど雑談状態になる。まあ、雑談しながら長期旅行者から現地の情報を吸い上げているのだろうか?
10:00頃、コスモスクエア駅行きの無料送迎バスに乗車して5分ほどで駅到着。さて、早くノートPCの復旧をしなければ・・。

日本で一番中国に近い街

大阪府西成区

50円自販機ある意味日本で中国に最も近い大阪府西成区にやってきた。西成を歩くと50円自販機が目に付く。このご時世では100円自販機でも貴重なのに西成には50円自販機があちこちにある。

10円もあるしかも、よく見ると10円で販売されている物まである。もはや、あり得ない世界である。

スーパー玉出そして、大阪に来るとよく目にするのがスーパー玉出だ。激安スーパーでもあるが、ほとんどの店舗が24時間営業なので玉出が近くにあればコンビニのお世話にはほとんどならずに済む。

西成警察署西成を歩いてやってきたのが西成警察署だ。ある意味で日本で一番ハードな警察署である。昼間でも玄関には警杖を持った警官が警戒しており守りが固められていた。警察署周辺にはホームレスや日雇い労働者が集結しており、その光景を目にすると中国にいるような錯覚に陥る。

さらに救急車が複数台巡回しているし、通りには「福祉」「生活保護」といった看板がやたらと目に付く。西成は想像以上に中国に近いというかヤバすぎる雰囲気が漂っている。
そして、西成では痰吐きの音を聞く確率が高い。立ち小便禁止の看板があったりするが、すぐ脇でおっちゃんが立ち小便していた。日本では痰吐きの音なんて滅多に聞かないし立ち小便にも遭遇しないと思ったが、西成は別格のようだ。やはり中国に一番近い街だ。

西成の火災現場

西成区火災現場15:20頃、3畳間の部屋から外を見ると黒煙が空に上っている。黒煙の量からして火事のようだ。

西成区火災現場野次馬根性で様子を見に外へ出ると、近所の住民も外に出ているし消防車のサイレンも聞こえてきた。


現場近くへ行くと旅館から煙が出ており消火活動が行われている。周辺は消防、警察、野次馬が集まっている。そして、外国人観光客もいる。西成のドヤ街は今では外国人観光客が集まる安宿街に変貌している。火事の現場からは炎が吹き出したり電線から火花が出たりしており消火活動のために周辺への立ち入りが規制される。夕方のニュースをみると火事の原因は放火であった。

シルクロード旅行記2015 張掖丹霞と世界遺産・嘉峪関

※HDDデータ消失により一部画像はございません

張掖丹霞国家地質公園

七彩丘陵景区

07:00に同じ敷地内の職業学校のラッパで目が覚める。職業学校なのに時報がラッパというのは・・・。本当は人民解放軍の駐屯地では?今日は張掖の西にある張掖丹霞国家地質公園へ向かう。昨日、同じドミトリーのスイス人が丹霞をかなり勧めていたので行ってみることにする。ロンリープラネットにも出ていたので行き方もすぐに分かった。

07:10頃、ユースホステルを出て4路のバスで汽車西タンへ行こうとしたがバスが来る気配がないので徒歩で向かうことにする。途中で餅と饅頭の店で饅頭(0.5元/約10円)4個を朝食に購入。今日の天気は晴れで遠出にはよい条件だ。朝の冷え込みはまだ厳しいけど・・・。まあ、天気の心配はもうしなくても大丈夫だろう。

07:40頃、張掖汽車站に到着する。張掖汽車站は蘭州、敦煌、西寧、武威などの長距離バスから周辺の短距離バスが出ているバスターミナルだ。汽車西站とも呼ばれている。チケット売場で窓口のお姉ちゃんにロンリープラネットを見せて張掖丹霞国家地質公園へのチケット購入する。運賃は10元で粛南行きのバスで南台子で下車のようだ。

08:00発だが5分遅れで出発する。乗車率は3割ぐらいなので途中で客を乗せながら走る。09:00頃、交差点に張掖丹霞国家地質公園の北門の大きな看板が見えるが通行止めになっている。最寄りの入口はまだ先ということでバスがそのまま走り、09:05頃、西門の入口で下車する。標識が出ていたので省道213号から南への通りを歩くとゲートが見えてきた。

09:15頃、張掖丹霞国家地質公園の七彩丘陵景区(彩色丘陵景区とも呼ばれる)の西門に到着する。

入場料は入場券の門票が40元、公園内のミニバスの観光車が20元の合計60元(約1200円)だが、門票は40元から100元への値上げの足音が近づいているようだ。

観光車に乗車して発車を待つ。09:25頃、観光車が出発して3分ほどで1カ所目の景点に到着。

坂道を5分ほど上ると目の前に丹霞地形の大パノラマが広がっている。

スイス人が勧めていただけのことはある。確かにこの景色は凄い!

10:20頃、停車場に戻り観光車を待つ。10:25頃、観光車が来て乗車し次の景点へ向かう。

3分ほどで2カ所目の景点に到着。2カ所目から3カ所目の景点は遊歩道でつながっていたので徒歩で移動。

ここの見所は七彩屏(彩色丘陵)で丘陵の丹霞地形が虹のようになっている。

11:15頃、3カ所目の景点の停車場に到着し観光車を待つ。

11:20頃、観光車がやってきたので乗車する。11:30頃、観光車が出発し3分ほどで最後の4カ所目の景点に到着する。

11:52頃、観光車で西門へ向かうが11人乗りに大人15人、子供2人乗せて走る。定員オーバーだが中国では問題なしのようだ。12:00に西門に到着し、張掖行きのバスが通る省道213号へ向かう。ゲートから省道への通りは賓館や食堂が数軒あり昼時ということもあり食堂にはそこそこ客が入っている。

賓館は外見はそこそこ良さそうなのだが休憩の鐘点房が100元とかホッタクリ料金のところがある。まあ、観光地なので強気の料金設定なのだろう。賓館の中には外賓接待点(外宾接待点)の表示があり外国人OKのところもある。料金は外国人OKの営業許可取るのに色々と接待とかで経費がかかっていると思うので高いだろう。

省道213号で張掖行きのバスを待つが、12:15頃、白タクの運ちゃんが張掖まで10元で行くと声をかけてきた。だいたいこの場合は要警戒なのだが、客に観光車で一緒だったおっちゃんとおばちゃんがいたのとりあえず大丈夫そうだし運賃もバスと同じだったので利用する。12:55頃、張掖汽車站の近くに到着する。運賃は10元。近くに牛肉麺の店があったので昼食に牛肉麺(5元/約100円)を食べる。

大佛寺

13:15頃、23路のバスに乗車して西夏国寺で下車する。運賃は1元で13:20頃に到着する。

西夏国寺は大佛寺のことで張掖市内での一番の観光地で入場料は41元だ。

大佛寺は西夏の崇宗永安元年(1098)に創建され、元の名称は「迦叶如来寺」であり、明の宣徳帝に「宝覚寺」の名を賜り、清の康煕帝より「宏仁寺」の名を賜るが、寺に釈迦牟尼涅槃像があるために大佛寺と呼ばれるようになった。

大佛寺の面積は60000平方メートル以上あり、中国最大規模で最も保存状態のよい西夏皇家寺院である。大佛殿には身長34.5mの釈迦牟尼涅槃像があるのだが内部は撮影禁止になっていた。涅槃像は一見の価値ありだが撮影禁止というのが痛い。

木塔

14:40頃、大佛寺を出て木塔へ向かう。14:45頃、木塔に到着する。

木塔は北周に創建され、隋の開皇2年(582)に再建され唐以降の歴代王朝でも修復が行われてきたが、清代末期に大風で倒壊し、現在の木塔は民国15年(1926)に再建されたものである。入場料は21元だが、どうも見物するほどのものではなさそうだ。

鐘鼓楼

15:25頃、鐘鼓楼に到着する。張掖の中心部にあり鼓楼とも鎮遠楼とも呼ばれる。

鐘鼓楼は明の正徳2年(1507)に建てられ河西回廊に現存する最大の鼓楼である。

ユースホステルへ戻る途中にスーパーで生姜を使った飲料の西涼姜飲(2.8元/約56円)を購入。生姜飲料なのだが麦芽とホップも使用しておりノンアルビールと思ったがかなり甘い。夕飯は麻辣麺(5元/約100円)を食べる。夜にインターネットで明後日の張掖→嘉峪関の切符を予約購入するが、無座切符しか残っていなかった。明後日の乗り鉄はキツイかも・・・。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 16.8元
バス 10元 張掖→南台子
バス 1元 路線バス
白タク 10元 南台子→張掖
鉄道 37.5元 張掖→嘉峪関
張掖丹霞国家地質公園 60元
大佛寺 41元
合計 176.3元

謎の黒水国へ

07:50頃、起床して準備を整える。スイス人は今日出発で西寧へ戻るそうだ。08:10頃、ユースホステルを出て、08:45頃、張掖汽車站近くの天源小区のバス停から16路のバスに乗車する。運賃は4元だ。

今日は張掖の北西約15kmにある黒水国遺址を訪れるが、バスがユースホステルの前を通過している。市内まで行かずにユースホステルの前で待っていればよかった。09:30頃、終点の明永郷に到着し、3km北にある国道312号へ歩いていく。

10:25頃、国道に出る。300mほど張掖方向へ戻った道路脇に黒水国遺址の境界を示す標識を見つける。ほとんど字が消えかかっているが、この周辺が黒水国遺址のようだ。

黒水国漢代建築遺址

さらにここから畑のあぜ道を南へ歩いていく。2kmほど歩いて、11:25頃、黒水国遺址に到着する。

ここは黒水国漢代建築遺址で漢代の建物跡になるが周辺は畑で正直言って何もない。黒水国は祁連山脈から流れる黒河(黒水)のほとりにあった国で詳細は分かっていない謎の国である。遺跡の場所は張掖市甘州区明永郷下崖村の国道312号の南北に分布している。漢代の古墓、建築址や城壁址、明代の城壁址が残っている。

ここから南東へ約1.7km歩いて、もうひとつの黒水国遺址である黒水国南城遺址に到着する。

ここは明代の要塞だった場所で城壁が残っている。

この要塞は元は西夏王国の城として築城され、その後は元朝の頃には更に規模が拡張された。明代になり14世紀中頃に黒河の流れが変わり南城は放棄された。

12:40頃、黒水国南城遺址を離れて張掖市内へ戻るため東へ約2km歩く。黒水国遺址はあと2ヶ所ぐらいあるようだが場所がはっきりしないのと体力的に持ちそうもないので今回はここまで。

13:10頃、16路のバスが通る道路に出た。バスが来る気配がないので、そのまま北へ歩いて国道312号のT字路まで来た。14:00頃、下崖村から16路のバスに乗車、張掖市内まで運賃は3元だ。14:20頃、終点で下車する。

張掖汽車南站

14:30頃、張掖汽車站近くのロータリーから3路のバスに乗車して汽車南站で下車する。
運賃は1元だ。14:45頃、南バスターミナルの張掖汽車南站に到着。

張掖汽車南站は南古、民楽など近郊のバスが多いが蘭州、西寧、敦煌など長距離バスも出ている。馬蹄寺へのバスが08:30に出ているので馬蹄寺への旅行客にとっては重要度が高い。

張掖汽車東站

14:55頃、9路のバスで汽車東站へ向かう。運賃は1元だ。15:20頃、汽車東站で下車する。東バスターミナルの張掖汽車東站は蘭州、金昌、山丹などの東部へのバスが出ているが一番利用客が少ないバスターミナルだ。まあ、利用価値はそれほど高くはなさそうだ。15:30頃、張掖汽車東站を離れユースホステルへ戻る。夕飯は牛肉麺(5元/約100円)と麻辣粉(5元/約100円)を食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13元
バス 10元 路線バス
合計 23元

鉄道で張掖→嘉峪関

09:30頃、ユースホステルをチェックアウトする。4路のバスに乗車する。運賃は1元。工商銀行で1路のバスに乗り換え張掖駅へ移動。運賃は1.5元で、10:15頃、張掖駅に到着する。

まずは切符売場でインターネットで予約購入した嘉峪関行きの切符を受け取る。行列はできていなかったが、おっちゃんが窓口のおばちゃんと戦闘中で5分ほど待つことに・・・。その間に自動発券機ではお姉ちゃんが楽勝でネットで予約購入した切符を受け取り去っていった。

自動発券機にパスポート読み取り機能があれば自分も待たずに済むのに・・・。画面に英語メニューがあるのに何故パスポート読み取り機能がないのだ!戦闘が終わりようやく切符を受け取り、いつもの切符と身分証確認、手荷物のX線検査を終えて待合室へ。身分証確認では駅員はパスポートの中身を確認せず。張掖では外国人はどうでもよいようだ。

今日は嘉峪関へ移動するが乗車する列車は、11:32発の宝鶏→アクス、K1661次で運賃は37.5元だが、座席は久しぶりにできれば避けたかった無座だ。無座は座席指定のない切符で良くいえば自由席、悪くいえば立ち席だ。

短距離の無座ならそれほど問題ないが、1000km、2000km以上の長距離夜行列車とかになると日本の大垣臨時夜行を遙かに上回るサバイバル仕様になるので体力、精神の両方を激しく消耗する。ある意味では中国の鉄道で最上級の切符だ。

11:20頃、改札が始まりホームで列車の到着を待つ。11:25頃、K1661次が1番ホームへ入線してきた。機関車は赤いHXD3Dだが、赤だからといって3倍の性能があるわけではない。

列車が到着し乗車するが、予想はしていたが荷物の置き場もないカオス状態だ。とりあえず車両連結部で嘉峪関まで中国人の行動観察をしながら過ごす。11:32に定刻通り列車が発車する。嘉峪関まで223km、2時間41分の移動だが、この民工列車はなかなかレベルが高い。

例えばカップ麺を食べ終わった後に容器をゴミ箱やゴミ袋に捨てるのだが中国人は容器の中にスープが残った状態でもゴミ箱やゴミ袋に捨てるのだ。中国人がスープを残すということはかなり不味いのか健康悪い成分でも入っているのだろうか?おかげでゴミ袋からスープが漏れ出て乗務員が掃除するのが大変だ。乗務員のおばちゃんがブチ切れながら掃除していた。日本の旅番組とかで紹介される中国とはずいぶん違う。この列車の場合は洗面台で麺が詰まらないようにスープを捨てるか、線路への垂れ流しのトイレへスープを捨てるべきであろう。

駅やバスターミナルの待合室や他の列車内でも同様の光景を頻繁に目撃することができるので、カップ麺の容器をスープが残ったままで捨てるというのは中国人の特徴のようだ。もしかしたら上流階級の中国人は違うかもしれないので、主に農民工の特徴かもしれない。まあ、もし海外でスープの入ったカップ麺の容器をゴミ箱に捨てているアジア人がいたら中国人の可能性が非常に高いだろう。そのうち日本でもよく見かける光景になるかも?

14:12に嘉峪関到着。嘉峪関駅での停車時間が長いので乗客はホームに降りてカップ麺などの食料を調達している。中国の駅ではホームに売店もあったりするが、基本はワゴンに商品を積んでホームの各所で待機しており、列車が到着するとカップ麺や飲み物、弁当の販売が始まる。

駅前で嘉峪関へ行く4路のバスに乗車する。運賃は1元で長距離バスターミナルの嘉峪関汽車站近くの社会矛盾大調解中心で下車する。何やら凄い名称のバス停だ!

嘉峪関での宿はeLongでバスターミナル近くの金葉賓館(金叶宾馆)を予約してあるのでそこへ向かう。ただし、問題があり外国人OKなのか分からない。武威で外人お断りを喰らっているのでちょっと心配だ。

15:10頃、バスターミナル斜め向かいの金葉賓館に到着する。レセプションでの登記は問題なくでき外国人OKであった。よく見るとレセプションに2つ星の表示がされている。
星付きホテルであった。あと、料金表がネットでの料金とは違っていた。部屋は1泊100元3人部屋で4泊なので400元支払う。今までで一番高いホテルだ!

で、肝心の部屋だがはっきり言って設備は古い。トイレ・シャワーは古めで、テレビはブラウン管だし・・・。部屋の広さは普通かな?まあ、立地条件はバスターミナルの斜め向かいなので申し分なしだ。3人部屋で1泊100元なので1人だと高いが3人なら十分安い。部屋の利用案内を見たら英語の案内があったので外国人OKのホテルであった。

で、何でわざわざ1泊100元もする馬鹿高いホテルに宿泊するのかというと、eLongのキャッシュバックがあるからだ。キャッシュバック対象の宿の宿泊日から30日以内に申請するとeLongのアカウントにキャッシュバックされるので次に利用するホテルが先払いの場合に溜まっているキャッシュバックで支払いができるのだ。

それで、今回は4泊予約してありキャッシュバックの金額は392元になる。支払った金額は400元でキャッシュバックが392元だと実質の宿泊費が8元になる。1泊2元になるということだ!中国でこんなうまい話は考えにくいのだが数日後に本当にキャッシュバックがあるかの結果がわかる。
(後日、本当にキャッシュバックされた)

16:00頃、嘉峪関汽車站を訪れバス情報を確認する。敦煌、トルファン、ウルムチ、蘭州などのバスがあり当然重要度は高い。路線図は撮影出来たが運賃時刻表は電光掲示板で目の前にバスターミナルのオバちゃんがおり因縁付けられそうな気配がするので撮影は断念。

遅めの昼食で牛肉麺(5元/約100円)を食べる。で、珍しく玉子付きであった。他の店だと牛肉麺は6元のところばかりだったので5元の店は嘉峪関だと貴重なようだ。昼食後は理髪店で髪を切る。10元(約200円)だ。

スーパーで黒ビール(1元/約20円)とコーンの缶詰(2元/約40円)の特売品を購入する。安い理由は消費期限が近いのと缶がボコボコになっているからだ。黒ビールは何やらコーヒーみたいな味でビールの味がしない。泡も少ないし本当にビールか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12.5元
宿泊費 400元 1泊100元×4
バス 5.5元 路線バス
理髪 10元
合計 428元

世界文化遺産 嘉峪関

08:00頃、賓館を出て近くの市場で饅頭6個(4元/約80円)を買い込んで4路のバスで嘉峪関へ向かう。運賃は1元だ。08:30頃、嘉峪関のある終点の関城景区で下車する。嘉峪関は世界文化遺産に登録されている。入場料は繁忙期は120元だが閑散期で60元であった。

嘉峪関は万里の長城の西の端にある要塞で明の洪武5年(1372)に建設が始まり、嘉峪山の西麓に建設されたため嘉峪関と命名された。東の山海関より9年早い建設であった。嘉峪関が置かれた場所は南は雪に覆われた祁連山脈、北は起伏の激しい黒山に挟まれており、祁連山脈から黒山までの間は約30kmしかなく、河西回廊で最も狭まった場所で、「河西第一隘口」と称される。

明の征西大将軍の馮勝が河西回廊を明の支配下に置いた後に、この地で関の建設が始まり168年の時を経てシルクロードの要所に強固な要塞が完成した。嘉峪関は三重の城郭で守られ要塞の中に、さらに要塞があるという構造で防御に優れ難攻不落の要塞であった。

嘉峪関の中には関帝廟がある。

明の正徳元年(1506)の建立され明代、清代において河西回廊で最大規模の関帝廟であった。

廟内には関羽や赤兎馬にまつわる壁画があり、三国志の名馬面がみられる。現在の関帝廟は1998年に再建されたものである。

嘉峪関は閑散期で観光客が少ないので各所で修復工事が行われていた。夏の観光シーズンに向けての準備であろう。

09:50頃、嘉峪関楼に登る。嘉峪関楼は嘉峪関の西側の楼閣で、ここから西は嘉峪関の外になり、長城はなくなり狼煙台だけになる。シルクロードはここからさらに西へ続いておりキャラバン隊が敦煌、ハミ、トルファン、ウルムチへと向かった。

嘉峪関の外では観光客が楽しそうに記念撮影をしている。ポーズを決めて記念撮影しているので中国人だろう。あ、ここは中国だったな!

10:00頃、嘉峪関の西側に出る。

少し西に離れたところに清の嘉慶14年に建立された「天下雄関」の石碑がある。

ここから西は荒野が広がり、荒野の中を国道312号が西へと延びている。

10:15頃、嘉峪関から延びる西長城と呼ばれる万里の長城の沿って南へ約7kmの場所にある万里長城第一墩へ向かうが8年前の2007年に訪れたときと違い嘉峪関景区は柵に囲まれ国道へ出られないようになっていた。逃票対策と長城の保護の為のようだ。

しかし、少し歩く車両の出入口が開いており、そこから国道312号に出て万里長城第一墩への道へ入る。途中、万里の長城を貫く蘭新鉄路を貨物列車が通過していった。

11:40頃、万里長城第一墩の入口に到着する。

入場料は21元で、電動カートがあったのだが有料なので入口からさらに2kmほど歩いて行く。

12:00頃、万里長城第一墩に到着する。万里長城第一墩は別名を討賴河墩とも呼び、嘉峪関の両翼長城の南端に位置する墩台であり、明代の万里の長城最西端の墩台でもある。

長城第一墩は明の嘉靖18年(1539)に粛州兵備道の李涵により建設される。北の嘉峪関まで約7.5kmの距離があり、長城第一墩が位置するのは脇を流れる討賴河の高さ56mの崖の上である。12:35頃、万里長城第一墩を離れ嘉峪関へ向かう。

13:00頃、万里の長城と線路が交差する地点まで戻る。この線路は氷河のある鏡鉄山へ続く線路で2007年に訪れた時は非電化区間であったが、今回は電化区間になっていた。線路が万里の長城を突き抜けているのだが、線路には柵はない。万里の長城に柵があり登れないようにしてある。

通常は線路にも柵があるはずなのだが、旅客列車が1日1往復、残りは貨物列車という土田舎の路線なので柵は必要ないようだ。というか、周辺は荒野で人が住んでいないので柵は不要だな。すぐ近くに踏切があり監視員が常駐しており踏切は24時間閉じたままで、車が通る時だけ手動で開けてくれるという通常の踏切とは逆の動作になっている。

13:45頃、国道312号と蘭新鉄路の陸橋にやって来た。列車の撮影をしようと場所を探したら、明らかに撮影ポイントになる場所のフェンスが破られているのを見つける。どうやら中国にも鉄オタが存在するようだ。

ちょうどよい場所なので敗れたフェンスから貨物列車を撮影する。

蘭新鉄路は貨物列車は多いが旅客列車が少ないので1時間ほど陸橋で撮影をする。

14:50頃、再び嘉峪関へ向かう。車両用のゲートが開いたままなので、そこから景区へ入り嘉峪関へ歩いて行く。ゲートには誰も居ないので出入り自由だ。これだと逃票し放題じゃないのか?

15:20頃、嘉峪関に戻って来たが天気が徐々に悪くなってきた。

どうやら、黄砂のようだ。17:50頃、4路のバスで市内へ戻る。運賃は1元だ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13元
バス 2元 路線バス
嘉峪関 60元
万里長城第一墩 21元
合計 96元

懸壁長城

07:30頃、4路のバスで関城景区へ向かう。運賃は1元で、07:50頃、関城景区に到着する。今日は嘉峪関の北7.5kmほどの場所にある懸壁長城へ向かう。天気は晴れだが昨日の黄砂の影響で遠くの祁連山脈はよく見えない。昨日の朝は雪山がはっきり見えたのだが・・・。

とりあえず道なりに北へと歩いていく。道路標識には懸壁長城があるので迷わずに行けそうだ。途中の分かれ道で左(北西)へと進んでいくと人民解放軍のトラックが隊列を組んで走り去っていく。

09:30頃、懸壁長城に到着する。入場料は21元だ。

懸壁長城は嘉峪関から北へ約7.5kmの場所に位置している。シルクロードと万里の長城が交差する場所であり、その歴史は明の嘉慶19年(1540)に粛州兵備道の李涵によって築かれたところから始まる。長城は黒山の山麓に築かれ鉄壁の懸空ともいわれ、懸壁長城と呼ばれるようになった。他にも険しい地形にあるため西部八達嶺とも称される。

懸壁長城は観光客は少なく静かでゆっくり見て廻ることができる。
黒山の山麓に沿って急勾配の懸壁長城を登っていく。長さは1kmほどでそれほど長くはないが階段がきつく疲れる。

長城を登っていると東側に人民解放軍の射撃場があり射撃訓練をしている。さきほどのトラックは射撃場へ向かっていたようだ。10:20頃、懸壁長城を離れる。

万里の長城に沿って嘉峪関を目指すが風が強くなり砂埃が酷い。

長城に沿って歩いていると途中で長城が消滅していた。そのまま南へ歩くと嘉峪関が見えてきた。昼頃、嘉峪関に到着し、4路のバスで市内へ戻る。運賃は1元。

HDDデータ吹っ飛ぶ

ホテルへ戻ってHPのノートPCをいじっていると何やら調子が悪い。以前から動作が不安定で怪しいとは思っていたが1年近くOSの再インストールをしていないので調子が悪くても当然だろう。

仕方がないのでOSをリカバリーすることにするが、リカバリーの途中でエラーが出てリカバリーに失敗してしまう。再度リカバリーを試みても復旧せずPCが再起不能に・・・。
これは緊急事態だ!HDDの中には画像データやWEBサイトのデータとかが入っているのだ。いろいろ試してもエラーが出て復旧しない。

このままでは旅が続けられないので急遽予定変更で日本へ戻ってノートPCを直すことにする。17:00頃、嘉峪関駅へ行き明後日の上海行きの切符を購入する。賓館へ戻ってからは上海→大阪のフェリーの予約や補給物資をアマゾンで購入したりと忙しい。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 15元
バス 4元 路線バス
懸壁長城 21元
鉄道 542.5元 嘉峪関→上海 硬臥
合計 582.5元

シルクロード旅行記2015 鉄道で河西回廊の武威へ

※HDDデータ消失により画像は一部のみになります

西寧→蘭州

07:10頃、ユースホステルをチェックアウトし十一中のバス停から16路のバスに乗車して西寧駅へ向かう。運賃は1元だ。今日の天気は曇りで寒い。今日は西寧から蘭州へ移動するが、清明節で民族大移動が発生する。まあ、5月1日の労働節の民族大移動と比べると大したことはない。清明節は日本でいえばお盆とかに相当する祝日なので基本的には墓参りに出かける人が多い。

07:40頃、西寧駅に到着する。朝の時間帯なので武警はまだ警備についていない。まずは入口で切符と身分証の確認、荷物のX線検査を受けて待合室へ移動する。西寧駅の待合室は一言でいうと巨大だ。北京南駅のようにでかい待合室、改札口には自動改札機が導入されており、まさに最新設備の駅だ。

でも、最新設備の駅に農民工のおっちゃんたちがいたりして待合室はかなりアンバランスだ。肥料袋、天秤棒、バケツは・・・。おまけにおっちゃんたちは床に痰吐いているし・・・。想定している客層と実際の客層は合っているのだろうか?

今回、蘭州まで乗車するのはラサ→重慶北を結ぶT224次で青海チベット鉄道の車両なのでこの列車を選んだ。09:18発で蘭州までは2時間53分、216kmの旅で運賃は硬座で32.5元だ。待合室で1時間ほど待機となるが、清明節で臨時列車が増発されていたので駅は混雑していると思ったのだが意外にも空いていた。

09:00頃、改札が始まり、今回は西寧からの乗客が少なかったので乗車バトルの発生はなかったが、農民工のおっちゃんたちは自動改札機を使ったことがないようで切符を自動改札機に通さずバスのICカードと同じように改札機にタッチしている。磁気切符は、それでは通れないのだが・・・。待合室の放送で青色の切符は改札機に差し込むように言っているのだが聞いていないようだ。

ホームへ降りて列車へ乗車するが乗車口では切符だけでなく身分証確認が行われていた。09:18に定刻通り発車して蘭州へ向かう。車内は一見すると綺麗なのだが、床やトイレがかなり傷んでいる。2006年夏に青海チベット鉄道の運行が開始されて8年以上経つので経年劣化が進んでいるようだ。あまりメンテナンスはしていないのか?

蘭州へ到着するまでGPSを試してみる。西安→西寧のZ273次での移動時に25Tの車内でGPSが使えなかったので、同じ25Tの車両なのでGPSが使えるかの確認だ。同じ25Tといっても、こちらはタングラ峠を越える高地仕様なので別物だが・・・。

で、GPSを試してみたら問題なく信号を受信して使用できた。2009年にラサへ行ったときはGPSが全くだめだったのだが、この車両では使えている。これは一体どういうことだ?
やはり窓ガラスが怪しい。使用している窓ガラスに何かあるようだ。11:46に蘭州到着。

まずはbooking.comで予約しておいた蘭州河馬公園青年旅舎(兰州河马公园青年旅舍/Hippo Park Youth Hostel)へ向かわなければならない。五泉山公園の近くというのは分かっているので、バスで五泉広場まで行けばよいのだが、とりあえず駅前通り(火車西路)を西へ歩いていく。

13:00頃、五泉広場に到着して5分ほど歩き、五泉派出所を過ぎたところで派出所と超市の間にあるアパートの駐車場へ入ると予約確認書にあった住所に到着。やっぱり予想はしていたがアパートの一室をゲストハウスにしているようだ。看板が出ていないので看板ぐらい出しておかないと外国人は辿り着くのが難しいぞ!

で、予約確認書には何階なのか表記されていなかったので電話して聞いてみたら2階ということで、13:10頃、蘭州河馬公園青年旅舎に到着する。アパート自体は結構年数が経過していそうだが、ユースホステルは2015年の今年に開業したばかりなので内装は新しい。
部屋は8人ドミトリー、1泊40元で3泊する事にする。周辺にはコンビニ、スーパーから牛肉麺の店まで一通り揃っている。

14:00頃、五泉広場へ行き139路のバスに乗車して、14:40頃、中山橋で下車する。運賃は1元だ。

日曜日なので黄河に架かる中山橋は観光客でにぎわっている。中山橋を渡り、14:50頃、白塔山公園に到着する。

白塔山公園の頂上には白塔寺がある。

山を登って行くと眼下に黄河と蘭州の街が一望できる。

法雨寺

山の中腹には法雨寺があり、参拝客で賑わっている。

法雨寺は清の乾隆年間に建立された寺院だ。

白塔寺

15:40頃、白塔寺に到着するが工事中で境内へは入れず。白塔寺はチベット仏教寺院で明の正統13年(1448)に鎮守甘粛内監の劉永誠が白塔古刹遺シの上に白塔寺を再建し、清の康煕55ー61年(1716ー1722)に甘粛巡撫の綽奇興が修復する。寺には高さ18mの白塔がある。

山を降りて行くと地元民が爺ちゃんたちが生演奏でカラオケをやっている。これは中国の大きな公園だとよく見かける光景だ。17:00頃、中山橋のバス停から15路のバスで五泉広場へ戻る。運賃は1元だ。

17:30頃、夕飯に牛肉麺(6元/約120円)を食べる。蘭州といえば牛肉麺だ。蘭州に来たからには牛肉麺を食べて置かなければならない。ユースホステルに戻るが同じドミトリーのおっちゃんの痰吐きが酷い。おっちゃんはノートPCを持っていたりして結構凄いのだが、中身が農民工のおっちゃんであった。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
宿泊費 120元 1泊40元×3
バス 3元 路線バス
合計 135元

蘭州→永登→連城

朝から雨が降っている天気予報だと1日曇りなのだが・・・。おまけに同じドミトリーのおっちゃんは朝から痰吐き全開で、こちらは朝から精神的にやられっぱなしだ。痰吐きのおっちゃんと関わりたくないので雨が降っていても外へ出かける。というか、外へ避難だ。まあ、外でも痰吐きに遭遇するので意味ないのだが・・・。

で、外へ出ようとするが扉が開かない。鍵を開けようとしても、何故か内側なのに鍵穴がある。どうやら室内なのに鍵で扉を開けなければならない。老板に鍵を開けてもらい外へ出る。

鍵が掛かった状態で火事になったら逃げられないな・・・。雨が降っているが今日は昨秋に行こうとして失敗した連城の魯土司衙門旧址に再挑戦する。07:50頃、五泉広場から18路バスに乗車して西バスターミナルのある公交集団で下車する。
運賃は1元だ。

08:15頃、西バスターミナルの蘭州汽車西站に到着するが、連城行きのバスが、ちょうど08:15発で逃してしまう。仕方がないので永登行きのバスに乗車する。運賃は27元だ。

08:45頃、バスが発車する。2時間ぐらいで永登に到着だろうか?蘭州を出ると高速道路に入りバスは爆走しながら北西へ向かう。

10:30頃、永登汽車站に到着するがバスターミナルには古い時刻表しかなく、窓口ではチケットの販売はしておらず、運賃や発車時刻はバスの運ちゃんや車掌のおばちゃんに直接聞かなければならなかった。永登は上級者向けのバスターミナルのようだ。

連城行きのバスは11:30発車で運賃は15元だ。11:30になりバスが発車するが乗客は自分を含め5人のみだ。なので、途中で客を乗せながら走る。

魯土司衙門旧址

14:10頃、連城に到着。天気は雨から曇りに変わっていた。連城はバスターミナルがないようで連城の中心で降ろされる。ちょうど降ろされた場所に魯土司衙門旧址の看板が出ており、そのまま南へ200mほど歩いて魯土司衙門旧址に到着する。

入場料は20元だが陝西旅游年票を使い無料で見物する。

魯土司衙門旧址は中国に現存する明清代の土司庄園で最大規模になる。土司とは古代中国における辺境少数民族の有力豪族に授けられた世襲制の官職であり、中国の王朝が土司を通じて間接統治をする仕組みになる。簡単に言えば朝貢の一つともいえる。

そして、魯土司衙門旧址は魯氏の邸宅になり、明の洪武3年(1370)に建設され土地面積は50000平方メートル、建築面積は10000平方メートルになり、現在残っている土地面積は40000平方メートル、建築面積は9000平方メートルになる。建築様式は北京の王公府第を模して建設され「西部小故宮」とも称される。

この連城の魯土司は各地の土司の中で最高の位を持ち、正三品の官位になる。魯土司は明の永楽年間に武功を挙げ永楽帝から魯の姓を賜り19代に渡り世襲してきたが、清朝から中華民国になり土司が廃止され、国共内戦を経て中華人民共和国が成立すると最後の魯氏は人民法廷で死刑となる。まあ、粛清されたということか?

現在は邸宅が保存され博物館となっている。入口にはゲートがあり勝手に入れないようになっているのだが、景観が損なわれているような・・・。

門には絵が残っているがかなり傷んでいる。よく言えば古さが感じられる。

ここは大堂で裁判が行われていた場所。

清代の法廷を再現している。

建物は残っているが調度品は一切残っていないので、魯氏が死刑になった時あたりで全て没収されたか略奪されたのだろう。

残っている建物はかなり傷んでおり床が抜けそうな場所もあるほどだ。修復するとなると多額の予算をつぎ込まないとダメだろうな。でも、修復となると観光開発も始まるのだろう。

魯氏の位牌があったりするけど、この辺は新しく作られた物だろう。

16:00頃、海石湾行きのバスに乗車する。連城を出たところで運賃徴収のおばちゃんが乗り込んで来るが、おばちゃん何言ってるのかわからない。運賃徴収しているで、とりあえず20元札出しておく。お釣りが13元返ってきたので運賃は7元のようだ。

海石湾へ向かう途中で蘭州→連城のバスと複数回すれ違う。蘭州の西バスターミナルからはこれほど運行されていないのだが・・・。そして、1台のバスに蘭州東部の表示が・・・。どうやら東バスターミナルからも連城行きが運行されていたようだ。これなら最初から東バスターミナルへ行けばよかった。

17:15頃、窑街に到着し海石湾行きのバス乗り換えになる。さっき払った7元は窑街までの運賃であった。海石湾行きのバスは運賃5元であった。これなら窑街から蘭州行きのバスに乗車した方がよかったかな?

17:50頃、海石湾のバスターミナルである紅古区汽車站に到着する。連城へ行くのにやたらと時間、労力、金を費やした。やはり一番よいのは蘭州から直通バスに乗車だ。17:55頃、紅古区汽車站から蘭州行きのバスに乗車する。運賃は25元だ。19:50頃、西バスターミナルの蘭州汽車西站に到着する。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
バス 27元 蘭州→永登
バス 15元 永登→連城
バス 7元 連城→窑街
バス 5元 窑街→海石湾
バス 2元 路線バス
鉄道 46.5元 蘭州→武威
合計 109.5元

中山橋と黄河

07:30頃、起床する。今日の天気は昨日と違って晴れだ。08:00頃、五泉広場から15路のバスに乗車して中山橋で下車する。運賃は1元。

朝の中山橋と黄河を見物して、137路のバスに乗車して七里河橋で下車する。運賃は1元。

甘粛省博物館

09:30頃、甘粛省博物館に到着、入場料は無料なので窓口でパスポートを提示して入場券を受け取り見学する。

化石やシルクロードに関連した展示から赤い展示内容まであるが、シルクロードに関する展示をみておけば十分かな?ある意味で赤い展示も必見だろうか?

この辺はシルクロードの展示で絹製品や陶器。

シルクロード遺跡から出土した壁画。

経典や西夏時代に印刷された西夏文字の活字印刷物。

通常なら抗日戦争の展示になるのだが甘粛省では国民党軍との戦いが全面に出されている。

11:10頃、甘粛省博物館を出て七里河橋のバス停から137路のバスで蘭州駅へ移動する。運賃は1元。12:10頃、蘭州駅に到着し切符売場で昨晩インターネットで予約購入した明日の武威行きの切符を受け取るが窓口には相変わらずの行列・・・。

自動券売機やネット予約の発券機には行列はなく待ち時間なしだ。二代身分証を持っているのに何故わざわざ行列に並んで切符を購入する?おまけに窓口のおばちゃんに喧嘩売って別の窓口へ行くおっちゃんもいたりするし・・・。

こちらは自動券売機や発券機の操作方法はわかっているのだが、パスポート読取り機能がついていないので発券出来ず・・・。おまけに何故か外国人使用不可なのに自動券売機や発券機には英語メニューがある。どう考えてもアホだろ!チャイナクオリティの代表格と呼べるシロモノだ。切符受け取り後は昼食に牛肉麺(6元/約120円)を食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 15元
バス 3元
日用品 5.5元 歯磨き粉
ATM手数料 12.5元
合計 36元

鉄道で蘭州→武威

06:15頃、ユースホステルを出て五泉広場のバス停から33路のバスで蘭州駅へ向かう。
運賃は1元。06:35頃、蘭州駅に到着し、切符と身分証確認、手荷物のX線検査を済まして待合室へ移動する。

朝の時間帯なので待合室は空いておるが、ゴミ箱に痰を吐いているおっちゃんはいる。当然ながら手鼻をかんでいるのもいる。人が少なくてもこの手のおっちゃんは必ずどこにでもいるようだ。

今日はZ6201次、蘭州→武威に乗車する。座席は硬座、運賃は46.5元、303kmの道のりだ。

06:50頃、改札が始まるが乗客が少ないので乗車バトルは発生しなかったが、乗客は自動改札機に慣れていないせいで混雑している。自分は誰も使っていなかった自動改札機を通って先に行く。中国の自動改札機は日本のとは違って反応がやたらと遅い。切符を入れて1-2秒待たないと切符が出てこないし、切符を取らないと扉が開かない。

それにしても乗客たちは誰も通っていない自動改札機があるのに何故わざわざ行列のできている自動改札機に並ぶ?列車に乗車して発車時間を待つだけだが発車まで20分ほど時間があるので撮影に出かける。

先頭の機関車は韶山7型のSS7Eだ。そして、客車は25Tなのだが行先票を見ると、この編成は蘭州-武威を1日2往復だけしかしていない。おまけに午前の1往復は停車駅なしで蘭州-武威を運行している。まさに途中駅なしの直達特快のZ列車なのだが、この短距離では意味がないような・・・。

さらに車両の25Tはまだ新しく乗客も少なく自分の乗車している車両は乗車率は5割ぐらいで空席が目立つ。後ろの方の車両は乗客がおらず空車の気配すらする。これならわざわざ25Tの新車を投入せずに22とかのボロ車両で十分ではないだろうか?この編成は絶対に赤字だろう。

07:18に3分遅れで蘭州を発車する。武威には10:18到着予定だ。蘭州を発車したのはよいがノロノロ運転で07:36頃に新しく建設中の蘭州西駅を通過する。これだと最高速度160km/hの25Tは宝の持ち腐れだ。

それと、GPSを試してみたらこの25Tの編成では問題なく測位でき使えた。08:15頃、列車の速度が上がり始め150km/h以上になった。ようやく、25T本来の性能を発揮し始める。

08:50頃、外の景色が変わり始め、外には雪が積もっている・・・。蘭州を出たときは曇りだったのだが、どうやら雪が降っているようだ。天祝を通過すると完全に雪景色となる。天祝は標高2400m以上の高地なので4月でも雪が降り積もっている。これだと武威の天気が心配だ。この後の張掖、嘉峪関、敦煌もどうなっているのか・・・。

山岳区間に入りトンネルが多くなるが標高が下がり始め標高2000m以下まで降りてきた。この頃になると雪は見えなくなり天気晴れで青空が見える。さっきまで天気を心配していたが問題なさそうだ。

定刻より7分早く10:11頃、武威に到着する。武威駅は市街地の南に位置しており、eLongで予約しておいた龍辰賓館(龙辰宾馆)は市街地にあるので、まずは駅前から1路のバスに乗車して客運中心で下車して南関西路を西へ歩く。

龍辰賓館に到着するが外人お断りの宿であった。老板の話だと規制が厳しいらしい。仕方がないので他を探すが招待所とかは撃沈しそうな気配がするのでそこそこの賓館を探してみる。

客運中心の南にある宗泰賓館(宗泰宾馆)で聞いてみたらトイレ共同の69元の部屋があるということで2泊することにする。外国人お断りか心配であったがとりあえず大丈夫であった。でも、明日の朝になるまでは油断できない。とりあえず、寝床は確保したので、まずはバスターミナルの武威客運中心へ行きバスの状況を確認する。

武威のバスターミナル

武威客運中心は長距離バスターミナルなので蘭州、敦煌、天水などへのバスが出ている。客運中心から東へ1分ほどの所にあるのが武威市公用型汽車站で、ここは周辺の農村へのバスが出ている。天梯山石窟へ行く哈渓鎮へのバスもここから出ている。

海藏公園

12:10頃、客運中心近くから5路のバスに乗車する。運賃は1元で金沙郷へ向かう。ロンリープラネットによれば金沙郷には古刹の海藏寺があり、それっぽい公園の前で下車する。

海藏公園の入場料は2元で公園の北門を出ると海藏寺の山門だ。海藏公園には涼州区県級文物保護単位の袁克子老宅と天仙宮があるが、袁克子老宅は非公開で天仙宮だけ見物できる。天仙宮は道教寺院で財神廟とも呼ばれている。

海藏寺

12:45頃、海藏公園の北門を出て海藏寺に到着する。

入場券売場があったのだが誰もいないので、そのまま見物する。

海藏寺は晋代に建立され1700年以上の歴史がある河西回廊の古刹だ。宋、元、明、清に渡り修復が繰り返されてきた。明の成化年間に大規模な修復があり現存する建物の大部分が明代に建てられたものである。

元朝の時にチベット仏教サキャ派サキャ・パンディタが涼州を訪れた時に海藏寺など涼州四大寺に修繕資金を寄付しており、これによりチベット仏教寺院になるが、現在はチベット仏教に関係する建物が見当たらないので仏教寺院のようだ。

南城門

13:30頃、海藏公園を出て5路のバスで市内へ戻る。運賃は1元で西涼汽車站で下車する。14:00頃、新西涼客運站に到着するが廃墟しかなかった。バスターミナルはなくなっていた。14:15頃、8路のバスで南城門の近くに到着する。

ここが武威で一番賑やかな場所のようで復元された涼州の城門がある。

西夏博物館

14:40頃、西夏博物館に到着。

西夏王国に文物を収蔵している博物館で入場料は無料だ。

規模は大きくないが西夏専門の博物館なので興味のある人は楽しめるだろう。

武威文廟

西夏博物館の北隣にあるのが孔子を祀る武威文廟だ。

入場料は30元で、武威文廟は涼州最大の文廟だ。

武威文廟は明の正統2-4年(1437-1439)に建立され「隴右学宮之冠」とも称され、儒学院、孔廟、文昌宮の三部分からなる。

15:30頃、武威文廟を離れる。

大雲寺

16:10頃、大雲寺に到着する。

大雲寺は西夏王国の護国寺であった。入場料は5元だが正直言って5元の価値はなく、僧侶はおらず一応博物館で見所は鐘楼だが、ただの荒れ寺であった。

鐘楼には古鐘が残っている。

周辺地域が再開発中なので観光用の寺に再開発しそうな雰囲気だ。

鳩摩羅什寺

16:45頃、鳩摩羅什寺に到着する。ここは入場料無料なので助かる。

鳩摩羅什寺は涼州最古の仏教寺院であり、東晋から後涼(38-403)にかけて建立され鳩摩羅什が17年に渡りこの地で経典の翻訳に従事した。

現在の寺は再建されたもので古い建物は残っておらず、新たに観光開発中であった。

数年後には仏教テーマパークになりそうな雰囲気が・・・。
17:10頃、鳩摩羅什寺を離れる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 15元
宿泊費 138元 1泊69元×2
バス 5元 路線バス
海藏公園 2元
武威文廟 30元
大雲寺 5元
合計 195元

武威→天梯山石窟

朝から隣の部屋から痰吐きの音が頻繁に響いている。そして、廊下からも痰吐きの痰吐きの音が響く。ウンコしにトイレへ行くとすでにウンコやり逃げされているし・・・。何で中国人はウンコ流さないんだ?賓館の設備はそこそこよいのだが客層がおサルさんや北京原人になっているようだ。

07:30頃、武威市公用型汽車站へ行き哈溪行きのバスに乗車する。今日は武威から南50kmの場所にある天梯山石窟へ向かう。天梯山石窟へ行くのが武威での最大の目的である。天気は晴れで遠出には条件がよい。

07:50頃、バスが発車して客を拾いながら哈溪へ向かう。運賃は10元(約200円)だ。一番前の席に座っているので景色は文句なしでシルクロードの景色が広がっている。事故った時は地獄へ一番乗りの席だろうけど・・・。

09:15頃、天梯山石窟との分かれ道の天梯山路口で下車する。標高2000mほどの場所で気温はかなり低く周辺には雪が積もっている。

ここから約2km歩くと天梯山石窟の入口に到着する。

目の前に見える黄羊河水庫のダム湖を見ながら天梯山石窟への道を歩いて行く。

09:50頃、天梯山石窟に到着する。入場料は30元(約600円)だが陝西旅游年票を使い無料で見物する。天梯山石窟は観光客があまり訪れないようで、管理人のお姉ちゃんが無料で案内をしてくれた。

まずは天梯山石窟陳列館を見学して、天梯山石窟へ向かう。石窟は1958年にダムの黄羊河水庫が建設されたときに一部がダム湖に水没するため壁画や石仏の移設工事が行われた。石窟から取り出された壁画や石仏は蘭州の甘粛省博物館と敦煌に移設され保管、展示されている。そのため現在、見学できる石窟は第13号窟の一つのみである。

石窟の入口は扉で閉ざされており管理人のお姉ちゃんが扉を開ける。盗掘などによる破壊から守るためだろうか警備は厳重で観光客が来たときだけ扉が開かれ普段は鍵を掛けた状態だそうだ。トンネルとダム湖の桟道を通り石窟に到着する。

石窟には唐代に作られた高さ28mの釈迦仏があるが、頭部は文化大革命で破壊され現在ある釈迦仏の頭部は復元されたものということであった。

そして、釈迦仏はダム湖の水による浸食を防ぐために周囲に堰を作り保護されている。

天梯山石窟はシルクロード遺跡のひとつで敦煌の莫高窟、天水の麦積山石窟、蘭州の炳霊寺石窟などの仏教石窟の仲間といってもよい。

五胡十六国北涼から明代にかけて造営された石窟で唐代に作られた高さ28mの釈迦仏のある石窟が最大のもので現在唯一見学ができる石窟の第13号窟だ。敦煌莫高窟ほどではないが河西回廊を代表する仏教石窟だ。

第13号窟から更に奥へ桟道が続いているが、この先は非公開となっており立ち入ることは出来ない。現在は第13号窟と背後に広がる黄羊河水庫の景色のみ見ることが出来る。

10:50頃、天梯山石窟を離れ来た道を戻る。11:20頃、天梯山路口に到着して武威へ戻るバスを待ち、11:25頃、武威行きのバスに乗車する。運賃は10元(約200円)だ。バスは山道を100km/h以上で爆走して武威へ向かい運転がかなり乱暴だ。

12:30頃、武威駅の近くまで戻ってきた。信号待ちでバスが停車しているとすぐ近くで新バスターミナルが建設中であった。12:35頃、武威市公用型汽車站に到着し賓館に戻るが予定より早く武威での目的が達成してしまったので午後は部屋に籠もるかと考えたが、賓館のチェックアウト時間が13:00になっているので予定変更で張掖へ移動可能だ。賓館の伝票も元々は2泊のはずなのだが、1泊になっているのでこのままチェックアウトして張掖へ向かうことにする。

鉄道で武威→張掖

12:55頃、賓館をチェックアウトして、13:00頃、客運中心のバス停から17路のバスに乗車して武威駅へ向かう。運賃は1元(約20円)だ。ちなみに17路のバスは武威駅と武威南駅を結ぶ路線だ。

13:05頃、武威駅に到着し切符売場へ向かう。張掖行きの切符を購入する。購入できたのは14:05発、蘭州→張掖のZ6207次、席は硬座で40.5元(約810円)だ。

発車1時間前でも硬座の切符が購入できたので混雑していないのだろう。まあ、運行区間が半端なので需要がないのだろう。朝から何も食べていないので駅前広場で小餅(1元/約20円)を2つ購入する。

13:25頃、切符と身分証確認、手荷物のX線検査を終えて待合室へ。13:50頃にホームへ移動するが切符の確認はなかったので改札なしであった。13:56頃、Z6207次が到着する。

乗客がそれほどいないので乗車バトル無しで問題なく乗車する。定刻より1分早い14:04に列車が発車する。張掖までは244km、2時間半の移動になる。車内は予想通り混雑しておらず空席はあるが乗車率は9割ぐらいだろうか?14:43頃、金昌に到着するが、ここでかなりの乗客が下車して乗車率は5割ぐらいになる。14:46頃、金昌を発車して荒野を走っていきシルクロードの雰囲気が出てくる。

16:10頃、山丹に到着するが目の前に軍用車両を乗せた貨物列車が停車している。トラックとかはそのまま乗せられているが一部の車両はカバーが掛けられている。一体何が隠れているのかな?

山丹を出ると万里の長城と平行して張掖へ向かう。車窓から万里の長城が見えるのでシルクロードを西へ進んでいるのが実感できる。16:41頃、張掖に到着する。

駅前から1路のバスに乗車するのだが誰も並ばないカオス状態なのでバスを3本見送って空いてくるのを待つ。バス乗り場はバスが到着すると大混乱だ。ちゃんと並べよ!空いてきて確実に座れるようになってから乗車する。運賃は1.5元で工商銀行で下車し4路のバスに乗り換える。運賃は1元で、18:00頃、化肥廠(化肥厂)で下車する。

さらに道なりに1-2分歩いてユースホステルの張掖七彩丹霞国際青年旅舍(张掖七彩丹霞国际青年旅舍/Zhangye Qicai Danxia International Youth Hostel)に到着する。部屋は4人ドミトリーで1泊25元(会員料金)だ。

部屋には先客でスイス人がおり夕飯を一緒に食べに行こうと誘われ出かける。近くのスイス人行きつけの食堂で麻辣麺(5元/約100円)を食べるが英語の出来ない自分はスイス人との会話に苦戦する。スイス人は英語、ドイツ語、フランス語など複数の言語が話せるから凄い。スイス人は西寧や敦煌へ行ってきたようで張掖には丹霞地形を見るために来たそうだ。丹霞地形は見たほうがいいらしい。これはちょっと調べる必要があるな。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 13.6元
宿泊費 75元 1泊×3
バス 20元 武威↔天梯山路口
バス 1元
鉄道 40.5元 武威→張掖
合計 150.1元

甘粛省旅行記2014秋-天水三国志遺跡

蘭州脱出

鉄道で蘭州→天水

05:30頃、起床する。今日は1週間滞在した蘭州を離れて天水へ移動する。早めに起きてしまったが出発の準備を整える。08:10頃、ユースホステルをチェックアウトして蘭州駅へ向かう。

蘭州駅までは直線距離で300mぐらいの所なのですぐに到着する。駅の入口で切符と身分証の確認があったが外国人の自分は切符の確認のみでパスポートは中身を見ずに返却される。

蘭州駅

待合室(候车室)へ移動すると改札が始まっており列に並ぶが、おサルさんが大量にいるので列に並んでいる意味がほとんどなかった。08:40頃、列車に乗車する。今回の列車は08:55発、蘭州-深圳西のK132次、座席は硬座で、天水には約4時間で到着する予定だ。

定刻通り08:55に蘭州駅を発車して天水へ向かう。車内は満席であるが深圳西までの長距離列車なのに意外にも荷物棚には空きスペースがある。

蘭州-深圳西の内陸から沿海部への長距離列車となれば出稼ぎの農民工のおっちゃんたちの肥料袋とかの荷物で一杯になるのが定番なのだが、沿海部への出稼ぎは10年前ほどと比べて少なくなったのか?

定西、隴西(陇西)、甘谷と停車していくが、小便しにトイレへ行くがここでイベントが発生する。トイレの扉を開けようとすると開かないのだ。

いや、正確にはちょっと開くけど中から閉められるのだ。どうやらおサルさんがトイレの鍵をせずに入っているようだ。しばらくするとおばちゃんが出てきた。トイレの鍵の掛け方ぐらい、なぜ知らないのだ?

天水に到着

13:23、天水に到着する。

駅のホームには乗車する乗客が並んでいたのだが降車が乗客がいなくなると我先にと秩序が無くなり弱肉強食の無法地帯に変わる。駅員が並ぶように拡声器で呼びかけているがサル山と化しているようで馬の耳に念仏のようで全く効果なし!並べよ!

天水は外国人お断りの宿ばかり

さて天水に到着したのだが駅前周辺で宿を探すが招待所はことごとく外国人お断りの宿ばかりだ。ようやく見つけた鑫盛招待所で何とか泊まれそうで、服務員のおばちゃんがオンライン登記するのを手伝う。

オンライン登記の画面は雲南省で何度も見ているので、操作方法は大体分かってしまっている。ただし、ここは甘粛省なので表示画面が違っている。どうやら省ごとでシステムが違うようだ。でも、入力項目は決まっているので問題ない。

オンライン登記が出来たので、これで一安心で2泊する事にする。1泊50元のトイレ共同、シャワーなし1人部屋だ。トイレは汚いが、Wi-Fiが使えた。それにしても、何で外国人の自分がオンライン登記の操作方法が分かってしまうのだ?

牛肉麺

14:45頃、天水駅前で昼食に7元の牛肉麺を食べる。

数軒の店を見たが天水の牛肉麺の相場は6元か7元だ。

麦積山石窟は大混雑

15:15頃、天水駅前から34路のバスで麦積山石窟へ向かう。運賃は5元だ。16:00頃、麦積鎮まで来たが渋滞にはまる。ここで今日は日曜日で、おまけに国慶節の大型連休中であることを思い出す。

そして、すれ違う麦積山石窟から天水駅へ戻るバスはどれも満員になっている。これから人混みの海に突入することになりそうだ。これはどう考えても麦積山石窟を観光するには条件が悪すぎる。とりあえず入口だけ確認して後日観光することにして引き返した方がよいかもしれない。まずは現地に到着して状況を確認してから決めよう。

16:40頃、麦積山石窟に到着するが人と車が多すぎだ。バス待ちの行列が凄いことになっている。完全に訪れる日を間違えた。

おまけに今日の麦積山石窟の入場券は観光客が多すぎて既に販売終了していた。

これではどうしようもないので入口周辺で麦積山石窟の情報収集をする。

料金表を見ると入場料は70元で、入口から石窟まで3kmほどあるようで、景区内の観光バスでも行けるようだ。

案内の地図を見ると麦積山石窟の景区は結構広いようで石窟以外にも寺や滝がありトレッキングコースにもなっているようなので準備をしっかり整えて1日掛かりの観光をした方が良さそうだ。

これだと国慶節の連休期間中の明日、明後日は見て回るところを考えた方が良さそうだ。まあ、人気のないマイナーな観光地へ行った方がいいな。

17:00頃、天水駅へのバスの行列に並ぶ。18:30頃、天水駅まで戻って来た。夕飯に麻婆豆腐を食べて招待所へ戻るが、老板が派出所で熱烈な指導を受けたようで賓館に移るように言って来た。

オンライン登記ができたから大丈夫かと思っていたが、逆に大丈夫ではなく、老板が呼び出しを喰らったようだ。まあ、外国人お断りの宿ばかりだったから追い出される可能性があることは分かっていたが、既に日が暮れているので今追い出されても困るので「ネットで賓館探しているから!」と何とか今日は追い出されずに済んだ。

でも、明日出て行くことになった。天水での拠点を早く見つけなければならない。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 50元
食費 27.7元
バス 10元 天水駅↔麦積山石窟
合計 87.7元

天水の三国志遺跡

天水でユースホステル発見

インターネットで夜通し天水で外国人が宿泊できそうな宿を探しているのだが、深夜1時頃から女の喘ぎ声が聞こえてくる。全く誰だよ!小姐なんか連れ込んでズッコンバッコンやっている奴は!こっちは泊まる所がなくて困っているんだぞ!

中国では売春は禁止なのだが、実際は野放しというか公安に上納金とか納めていればガサ入れがないという驚きの社会だ。

まあ、日本はソープランドはどうなのかという問題があるが・・・。中国では売春が野放しで日本より安いと言っても手を出してはいけない。病気を移される可能性が非常に高いだろう。

それより、宿の問題が重要だ!ホステルワールドやBooking.comはダメであったが、CtripeLongで調べたら天水小梦想青年之家というユースホステルがあった。CtripとeLongでは料金が違っていたので安い方のeLongで予約することにする。予約には中国の携帯の電話番号が必要なのだが、どうせかかってこないだろうと判断していい加減な番号を入力して予約完了!深夜2時過ぎに寝る。

09:30頃、招待所をチェックアウトする。ユースホステルは天水駅北側の第七中学の裏側にあり徒歩20分ほどで到着する。看板は出ていなかったが万国旗が飾られている建物があったのですぐに分かった。いい加減な電話番号で予約したので大丈夫か心配であったが、ちゃんと予約できており外国人の宿泊もOKであった。

今年の2014年に開業したばかりで、天水で初めての外国人OKのユースホステルということであった。部屋は8人ドミトリーで、7泊するのだが、eLongでの予約だと最初の1泊は55元でそれ以降は35元になり平均で1泊38元になる。

で、どうも宿泊当日の予約や飛び込みでの宿泊だと55元のようなので、事前にeLongなり、Ctripで調べて安い所で予約した方が良さそうだ。国慶節の連休期間中だから混んでいるかと思ったら8人ドミトリーは自分一人であった。まだ知られていないユースホステルのようだ。

天水での拠点を確保したので、今日は天水の中心にある秦州区へ行ってみる。天水駅があるのは麦積区になり天水の中心ではないのだ。それでも、駅前は歩行街があったりして結構にぎわっている。ケンタッキーもあったな。

11:10頃、6路のバスに乗車する。運賃は3元だ。

11:50頃、秦州公交站に到着する。秦州公交站は秦州区の中心にある路線バスのバスターミナルだ。

でも、すぐ近くの南湖車站の天水-蘭州の長距離バスもバスターミナルのスペースの都合で秦州公交站から運行されている。

チケット売場も秦州公交站にあるのだが南湖車站のバスという扱いのようだ。秦州公交站から3分ほど歩くと南湖車站がある。

南湖車站

南湖車站は天水近郊へのバスが出ているバスターミナルだ。基本は客が集まり次第の発車で車内で運賃を払う方式のようだ。

利用しそうな路線は小天水と呼ばれる天水鎮行きのバスだ。
天水鎮は天水関古戦場があり、三国志で魏に仕えていた姜維が蜀に降る舞台だ。さらに周辺には祁山や魏の張郃が討ち取られる木門道も近くにある。

さて南湖車站での情報収集は完了したのだが、交通安全のポスターに目がとまる。事故現場の写真が載っているのだが、死体にモザイクかけずにそのまま写っています。

日本だと抗議殺到のポスターだが、中国だとショック療法で事故が起きるとどうなるかはっきりと写真で分からせるようだ。それでも事故が減らないから交通マナーが相当酷いというのが伺える。いや、そのへん歩いているだけで交通マナーが酷いというのは分かるな。

秦州文廟

12:30頃、秦州公交站の北側にある秦州文廟を訪れる。

元の大徳6年(1302)に創建され700年以上の歴史がある。秦州文廟は秦州区の中心の商業街に位置している。

天水の四合院邸宅 南宅子

13:00頃、天水民族博物館の南宅子に到着する。南宅子は明代の古民居建築群で胡氏古民居建築として全国重点文物保護単位に指定されている。日本で言えば重要文化財に相当する。

南宅子は明の万暦17年(1589)に創建された胡氏の邸宅で四合院建築の明代、清代の建物が修復され博物館として無料開放されている。

四合院建築の邸宅が修復、復元され無料開放されているので見ておいて損はない。

天水の街の中心部を歩いていると歌っている乞食がいた。いつもの事ながら、どうして社会主義国の中国に乞食がいるのか疑問に思ってしまう。社会主義国には乞食はいないはずなのだが・・・。

天水汽車総站

14:30頃、天水の長距離バスターミナルの天水汽車総站に到着。時刻表の確認をする。

甘粛省各地へのバスが多いのはもちろんだが、西安、宝鶏へのバスも1時間に1本あり本数は十分ある。上海や天津へのバスもあるのだが、長距離過ぎて需要があるのか?
14:40頃、遅めの昼食に6元の牛肉麺を食べる。

三国志遺跡の諸葛軍塁

15:30頃、バスターミナル裏の大通りから23路のバスで諸葛軍塁に到着。久しぶりの三国志遺跡で諸葛亮が北伐で魏の司馬懿と対峙するために土塁を築いた場所だ。
バスからでも、それっぽい公園になっているのですぐに分かった。公園には諸葛亮の像があるが、土塁は残っていない。

石碑があったが字はかなりかすれて判読しにくい。

15:50頃、23路のバスに乗車して秦州公交站へ向かう。16:00頃、秦州公交站から6路のバスで天水駅へ戻るが、かなり混雑している。天水駅へ戻る時は途中から乗車すると座れない。16:40頃、天水駅に到着する。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 265元 55元+35元×6
食費 15.6元
バス 8元 路線バス
合計 288.6元

南郭寺

08:30頃、ユースホステルを出て9路のバスで天水中心部の秦州区へ向かう。運賃は3元だ。09:20頃、南郭寺のバス停に到着。ここから南郭寺まで上り坂を進んでいく。10:20頃、南郭寺に到着する。入場料は20元だ。

南郭寺は天水の千年古刹で創建時期は不明であるが、唐の詩人 杜甫が天水(秦州)に滞在した時に「山頭南郭寺、水号北流泉・・・」と詩を詠んでいる。宋代には妙勝院とも称していた。清代に乾隆帝より護国禅林院の名を下賜される。現存する建築物は清の順治、乾隆、光緒年間の物である。

杜甫の詩にも出てくる古刹なので観光客が結構いる。駐車場とかは整備されているが、寺の建物は古いままなので雰囲気は保たれている。

一応参考までに入場券と南郭寺のバス停。

李広墓

昼頃、南郭寺のバス停から26路のバスに乗車して眼科医院のバス停で下車して、李広墓を目指すが道を間違えて1時間以上無駄にして、13:35頃、李広墓に到着する。

バス停から李広墓までは5分ほどの距離であった。入場料は20元だが近所の老人や子供が自由に出入りしていた。

李広は前漢 の前将軍で70回以上も匈奴と戦い匈奴から飛将軍と怖れられた名将だ。

14:30頃、24路のバスで秦州西客站へ向い、1路のバスに乗り換えて麦積区の天水駅へ戻る。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
バス 9元 路線バス
南郭寺 20元
李広墓 20元
合計 61元

街亭へ行こうとして失敗する

今日は天気が曇りだが三国志遺跡の街亭古戦場を目指す。天水から街亭古戦場へ行くには、まず秦安か張家川へ行かなければならない。

08:10頃、天水駅前で秦安行きのバスに乗車する。天水駅前東側には秦安、清水、蘭州などへのバスが待機している。秦安、清水といった近郊へのバスは客が集まり次第の出発のようだ。天水駅前西側の34路の麦積山行きのバス停近くは需要があるか疑問だが上海、深圳といった長距離バスが待機している。

09:00頃、客が集まり出発する。天水→秦安の運賃は30元だ。高速道路をアクセル全開で爆走しながら、10:05頃、秦安汽車站に到着する。

秦安汽車站の時刻表

バスの情報を確認すると、麦積汽車站までの運賃が20元になっている。天水駅前からだと10元も高いじゃないか!失敗したよ。

秦州汽車站からだと15元なので、これだと6路尾のバスで秦州区へ移動して秦安行きのバスに乗車した方が安く済む。それに秦州からの方が10分間隔でバスが運行されているので待ち時間も少ない。

秦安-天水のバスの情報を確認したが、街亭方面へ行く張家川、龍山のバスがない。その辺の路上から出ているのだろうか?

秦安

10:20頃、バスターミナルから5分ほどの所にある興国寺(兴国寺)を訪れる。興国寺は秦安県博物館になっており見物はするが、わざわざ訪れるほどではなかった。

300mほど東にある秦安文廟は閉まっており見物できず。すぐ近くの明や清の街並みを再現した上関明清一条街は、ただの商店街であった秦安は特に見物するところはなさそうだ。

探し方が悪いのか街亭方面へのバスも見つからなかったので、11:05頃、秦安汽車站から天水中心部の秦州へ出発する。11:55頃、天水汽車総站に到着する。

玉泉観

12:25頃、玉泉観にやってきた。入場料は20元だ。

玉泉観は唐代に創建された道教寺院だ。

道士が各所におり建物を撮影しているだけで、線香あげるか聞いてくるので困る。

西湖車站

13:20頃、玉泉観から西湖車站へ行くが、使えそうな路線は無かった。

西湖車站の運賃表

伏羲廟

13:50頃、伏羲廟に到着する。

伏羲は三皇の一人であり中華民族の祖先である。

伏羲廟は元代に創建された伏羲を祀る廟である。

北宅子

14:30頃、伏羲廟から北宅子へ向かう。途中で昼食に牛肉麺を食べて、15:20頃、北宅子に到着する。

北宅子は明の万暦年間に建てられた胡氏の四合院邸宅である。

15:50頃、6路のバスで天水駅へ戻る。ユースホステルに戻り失敗した街亭行きの方法を再度考えたが、よく調べると秦州区の南湖車站から街亭の近くにある龍山(龙山)行きのバスがあった。これで明日は天気さえ良ければ街亭へ行けそうだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 17元
バス 30元 天水駅→秦安
バス 15元 秦安→秦州
バス 3元 路線バス
玉泉観 20元
伏羲廟 40元
合計 125元

三国志遺跡・街亭古戦場

街亭古戦場を目指す

06:20頃、天水駅で6路のバスに乗車する。07:00頃、秦州公交站に到着し、そのまま南湖車站へ移動するが、街亭方面への隴城(陇城)、龍山(龙山)や張川(张川)のバスはまだおらず。

とりあえず待合室で待っていると張川行きのバスが来たので乗車する。
張川行きのバスは天水駅を経由するようなので南湖車站まで来なくてもよかった。

07:50頃、料金徴収が始まり張川までは28元で、運賃表より8元高い。運賃表は2011年の物でインフレで運賃が上がっていた。

08:00頃、南湖車站を出発する。08:30頃、麦積区まで来るが満員なので天水駅には寄らずに張川へ向かう。10:05頃、張川に到着する。

張川→龍山

張川は張家川回族自治県の中心地で街の中はイスラム教徒の回族が多い。バスターミナルは1つだが張川汽車站と張家川汽車站の2つの看板が付いていた。2つの名称が付いていると紛らわしい。だから天水で張家川行きのバスを探しても見つからないわけだ。行き先が張川で表示されていたから・・・。

まあとにかく、まずはバスの情報を確認だ。時刻表を確認すると天水行きは天水駅のある麦石区の麦石汽車站行きが一番多いようだ。これなら秦州区の南湖汽車站から乗る必要はなかったな。

肝心の街亭古戦場のある龍山や隴城方面のバスは少ない。近郊へのバスは農村部だと重要な交通手段で需要があるはずなのだが・・・。バスでなく乗り合いタクシーがあるのか?

バスターミナルを出て周辺を探してみる。バスターミナル前の通りを西へ行くと龍山行きのバスが発車しているのを見つけ、10:30頃、龍山行きのバスに乗車する。運賃は3元だ。11:00頃、龍山に到着する。

バスターミナルの龍山汽車站でバスの情報を収集すると、街亭古戦場近くの隴城(陇城)を通過する秦安行きのバスがあるが本数が少ない。バスターミナル前にタクシーが集結していたので運ちゃんたちに街亭に行くか聞くとすぐ出発ということで乗車する。運賃は5元だ。

ちょうど客が集まり出発するが街亭とは反対の張川の方へ走っているではないか?GPSを確認しても西へ行かずに東へ走っている。隣の兄ちゃんに街亭へ行くのか聞くと「行かない」の返答が・・・。騙されたよ!

ちょうど、おばちゃんが降りたので降りて龍山へ歩いて戻る。すると運ちゃんが金払えと追いかけてきたよ。おいおい!街亭へ行くと言って実際には行かないのでは金払う必要性がないではないか。猿の運ちゃんを相手にしても時間の無駄なので無視していたら諦めたよ。

思わぬ所で騙され3kmも余計に歩く羽目になってしまった。忘れていたが、ここは中国だ!騙す奴より騙される奴の方が悪いという弱肉強食の世界だ。特にタクシーの運ちゃんは信用してはならない。中国人ですらタクシーの運ちゃんに騙されボッタクられるのだから。

龍山→隴城

12:25頃、龍山に戻りバスターミナルから西へ行った所に隴城(陇城)行きのタクシー集結場所を見つける。運賃は5元だ。客が集まり次第の出発で、12:40頃に出発する。

途中で客を乗せたりして、13:00頃、隴城(陇城)に到着するが街亭はどこだ?乗客の兄ちゃんが指さした先にはネットで見たことのある碑亭がある。街亭付近のようだが街亭の石碑は見あたらず龍泉となっている。石碑は山の上に移転したという情報をネットで入手していたので周辺を捜索してみる。

街亭古戦場を探す

周辺を歩いていたら山の上に西番寺という千年古刹があったので見物してみるが、街亭古戦場に関する情報は手に入らず。

隴城(陇城)の通りに戻ってみると観光案内の標識を発見する。街亭古戦場まで2kmのようだ。途中には女媧祠もあるようなので一緒に見物できそうだ。

媧皇故里の牌坊を通り道なりに進むと女媧祠が見えてきた。女媧祠は後回しにして街亭古戦場を目指す。

さらに歩いていくと媧皇故里の石碑が見えてきた。ここで道が分かれており、どちらに進むか迷う。右へ行くと女媧洞があるようなので右へ進む。

女媧洞

女媧洞を通り過ぎてさらに歩くが街亭古戦場には到着しない。道を間違えたようなので引き返して女媧洞に立ち寄る。

小さな洞窟と女禍の壁画があるが詳細は不明だ。

先ほどの分岐点に戻ってきた。今度は左の道を進むが、何やら畑とかばかりで違うような気がする。

街亭古戦場の近くに来ているのは確実なのだが、時間の都合で今回は諦めて女媧祠を見物していく。

女媧祠

女媧祠は元々は隴城の北にある龍泉山に漢代以前に建立されたが清代に現在の場所に移されたそうだが文化大革命で破壊され現在の女媧祠は1989年に再建されたものだ。

女媧祠を見物していると女媧祠の前に観光地図があるのを発見する。観光地図には街亭古戦場が表記されており、どうやらすぐ近くの山のようだ。

それらしい山を登ってみるが畑と民家ばかり見える。畑に地元民のおっちゃんがいたので、ここが街亭か聞いてみたら「石碑はあっち!」と教えてくれた。

街亭古戦場に到着

教えられた方へ進むと街亭の石碑に到着する。

ここが街亭古戦場だ。確かにここは周辺に川はないし、火攻めに遭ったら逃げられないな!

そして、街亭古戦場は観光開発が行われようとしている。ようするに三国志で町おこしをするようだ。2014年6月現在、地元政府が開発業者を探しているようで、計画では3億元(約54億円)かけて、馬謖陣営などの施設を建設するようだ。

山を降りると女媧祠のすぐ近くに出た。これは案内標識ないと行き方がわからないよ!これじゃ、ただの路地で気づかないよ!

街亭の石碑は女媧祠の南東にある山の上にあった。目印は山に立つ携帯電話の基地局だ。基地局のアンテナが立つ山に街亭の石碑がある。

16:05頃、隴城(陇城)の通りで秦安行きのバスに乗車する。16:30頃、隴城(陇城)を出発する。17:00頃、蓮花(莲花)に到着して、17:30頃、蓮花(莲花)を出発する。18:35頃、バスターミナルの秦安汽車站に到着する。

ここで天水の秦州行きのバスに乗車する。すでにバスターミナルは閉まっており秦州行きのバスが数台停車しているだけで、危うく天水へ戻れなくなるところであった。19:30頃、天水の秦州区に戻り、6路のバスに乗車して、20:05頃、天水駅へ到着する。

1日かかって街亭古戦場へ行くことになってしまった。途中で騙されたりして時間を無駄にした部分があるが何とか目的は達成できた。ユースホステルへ戻るが、今日は宿泊客が多い。団体が来ているようだが、姉ちゃんたちが遅くまで騒いでうるさい。

さらに1つしかないシャワー占領されて使えなかったし、おまけにトイレに籠っている時間が長いよ!トイレに籠もられると洗面台使えないので歯磨いたり顔洗ったりするだけで2時間以上待たされるのは勘弁してほしい。

GPSデータ

あくまで参考データです。
実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

南湖汽車站
N 34°34’35.07″
E105°43’07.92″
麦石汽車站
N 34°33’47.03″
E105°53’56.37″
張川汽車站(張家川汽車站)
N 34°59’35.89″
E106°12’25.23″
龍山汽車站
N 35°02’20.70″
E106°05’09.83″
女媧洞
N 34°59’27.15″
E105°59’15.14″
女媧祠
N 34°59’54.63″
E105°58’42.00″
街亭古戦場
N 34°59’46.68″
E105°59’00.86″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 6元
バス 28元 天水→張川
バス 3元 張川→龍山
バス 5元 龍山→隴城
バス 20元 隴城→秦安
バス 15元 秦安→秦州
バス 6元 路線バス
合計 83元

三国志遺跡・姜維墓

鉄道で天水→甘谷

06:30頃、ユースホステルを出て天水駅へ向かう。今日は甘谷の姜維墓を目指す。

まだ夜明け前で真っ暗なのだが、すでにすぐ近くの第七中学の学生が登校しているが、どの自転車のライトも点灯していない。いや、ライトが装備されていないのだ。日本なら無灯火で自転車に乗っていたら警邏中の警官から職務質問受けてしまうが、中国では無灯火、ライト未装備でも問題ないようだ。学校でちゃんと自転車を整備するように指導したりしないのか?中国の交通法規の不備が伺える。

06:50頃に天水駅で甘谷行きの切符を購入する。甘谷までの運賃は12.5元だ。

07:25発のK543次 重慶北→ウルムチ南に乗車して甘谷へ向かう。すでに列車が到着しており乗車して発車を待つ。

甘谷に到着

甘谷までは約30分で到着だ。08:05頃、甘谷に到着するが雨が降っている。

今日は失敗したかも・・・。

とりあえず、甘谷の街を調査してみる。甘谷駅の西に南北に延びる通りがあり路線バスが通っている。県城-水泥廠(县城-水泥厂)の案内板があるのが1路で北へ向かうが周辺農村部へのバスが出ている甘谷県渭北汽車分站行きで、南へ向かうのがバスターミナルの甘谷汽車站や甘谷中心部へ向かうバスだ。

そして、2路のバスが甘谷の観光地である大像山石窟、姜維墓のある六峰鎮へのバスが出ている県疾控中心、バスターミナルの甘谷汽車站や城区客運站へ行く。まずはバスターミナルの甘谷汽車站を調べてみるが蘭州と天水の秦州区へのバスが主要路線だ。

バスターミナル自体は客が少ないというかいなかった。利用客は少ないようだ。

これが甘谷の1路のバスと2路のバスの路線で、2路は環状線のように見えるが実際は甘谷・浙江商貿城が終点になっているので要注意だ。
ある程度調査をして2路のバスで甘谷疾控中心(バス停名は县疾控中心)へ向かう。

姜維祠

10:40頃、天水旅游政务网の情報通り甘谷疾控中心の前に停車している六峰鎮(姜家庄)行きのバスに乗車する。乗務員のおばちゃんに姜維墓へ行くか確認したら行くということで、そのまま待機する。

バスは30分間隔での運行で10:50頃、出発する。11:05頃、姜維墓の近くに到着したようで、乗務員のおばちゃんに目の前の道をまっすぐ行くようにと教わる。

未舗装の道をひたすらまっすぐ歩いていくと、11:15頃、姜公祠(姜維紀念館)に到着する。三国志聖地に到着だ。

姜公祠は名前の通り姜維を祀っている廟だが誰もいない。

扉は開いていたので勝手に見物していく。

雨が降ってきたりと撮影条件は最悪だが我慢である。

姜公祠の一番の見所は「姜維故里」の石碑と本殿の姜維像と姜維の一生を描いた壁画であろう。

特に壁画は力を入れて作成されているようで一見の価値ありだ。

姜維墓に落書きが・・・

次は姜公祠の裏山(南西)にある姜維墓へ向かう。姜公祠の左脇の道から、姜公祠の裏を通り舗装された山道を登っていく。東西に横切る送電線を越えたあたりで道が分かれており、舗装された右の道を進んで行き、12:20頃、姜維墓に到着するが墓碑には落書きがある。

一部の頭の中身がおサルさんな中国人の仕業だと思うのだが、どうして、英雄の墓に落書きをするのだ?
姜維の墓碑に落書きした奴は捕まえて公開処刑でいいような気がする。


12:50頃、姜維墓を離れて甘谷の街を目指す。13:05頃、バスの通り道に出る。徒歩で甘谷の街へ向かうが4kmほど歩くのでバスを待った方がよかった。

14:00頃、2路のバス停の東巷六峰小区(东巷六峰小区)に戻って来た。このバス停が姜維墓に一番近い甘谷の街のバス停だ。このバス停のある交差点から東へ行くと姜維墓へ行くことが出来るが、六峰鎮行きのバスで行って運ちゃんや乗務員に場所を教えてもらわないと迷う確率が高い。

バス停で2路のバスでバスターミナルの甘谷県城区客運汽車站(甘谷县城区客运汽车站)へ向かう。甘谷県城区客運汽車站からは天水の秦州区へのバスが運行されていた。秦州区の南湖車站で見たのと同じ型のバスがあったので南湖車站へ乗り入れているバスがあるのだろう。

再び2路のバスに乗車して甘谷駅へ戻ろうとしたが、2路のバスはバス停の案内だと環状線になっているが実際は甘谷・浙江商貿城が終点で環状線にはなっていなかった。チャイナクオリティの案内に騙される。これには注意が必要だ。

鉄道で甘谷→天水へ戻る

15:30頃、甘谷駅に戻り天水行きの切符を購入するが、購入時に切符に氏名と身分証番号を入力するのだが、氏名の部分が切符にはアルファベットで1文字しか印字されていなかった。

どうやら入力が面倒で1文字だけの入力になったようだ。この事から切符の実名制は外国人に対しては、どうでもよいことが伺える。甘谷→天水の運賃は行きと同じで12.5元だ。待合室(候车室)へ行くが手荷物検査はあったが、切符と身分証の確認はなく甘谷駅の警備は非常に緩いというか田舎の駅なので平和だ。

16:44発、西寧西→成都のK1060次で天水へ戻るのだが列車に遅れが発生しており、16分遅れの17:00に甘谷を発車する。

車内はカオス度がかなり高い。乗客が話している中国語が明らかに上海や北京で聞く中国語とは違う。ただでさえ分からない中国語がさらに謎の言語になっている。
荷物も肥料袋とかが多い。

隣の席の姉ちゃんはスマホをいじっており北京や上海にいても不思議のない今時の格好をしているのだが、その姉ちゃんの足元にはすぐ近くの農民工のおっちゃんが置いた肥料袋が置かれている。さらに車両連結部には、いかにも田舎者ですというおっちゃんたちが座り込んでタバコを吸っている。

同じ車両でこの差は一体何なんだ。日本では決して感じることのないカオス度というか、格差社会というか、この何とも表現の難しい世界が中国だ。

そして、GPSをいじっていると、横からおっちゃんが覗き込んでくる。中国ではGPSをいじっているといつも中国人は覗き込んでくる。日本では誰も一切興味を示さないのに、中国では後ろから覗き込んでいたり、これが何なのか聞いてきたり、値段を聞いてきたりする。

何で他人の物に、そんなに興味を示すんだ?GPSなんて北京の中関村で普通に売られているし、天猫とかのショッピングサイトで誰でも買えるじゃないか!珍しくも何ともないじゃないか!

18:06に天水駅到着。夕食に牛肉麺を食べてユースホステルへ戻る。 ユースホステルに戻るがトイレが2つしかなく、おまけに1つしかないシャワーは1階のトイレと一体型なので宿泊客が多いと全く使えない。

というか、水道水は何故かポンプで汲み上げているので水圧が不安定、いや実際はほとんど断水状態に近い。なので、使い勝手が非常に悪い。天水で貴重なユースホステルなのだが、これでは招待所以下ではないか!

GPSデータ

あくまで参考データです。
実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

天水駅
N 34°34’00.40″
E105°53’40.26″
甘谷駅
N 34°45’49.42″
E105°19’42.63″
甘谷疾控中心
姜維墓のある六峰鎮行きバス発車場所
N 34°44’27.86″
E105°19’52.49″
姜公祠
N 34°43’53.11″
E105°22’39.71″
姜維墓
N 34°43’47.70″
E105°22’29.89″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 14元
切符 25元 天水↔甘谷
バス 3元 甘谷→六峰鎮
バス 8元 路線バス
合計 50元

雨で天水観光できず

朝から雨が降っており今日は外へ出られそうもない。おまけに朝からかなり冷え込んでおり寒い。ネットであてにならない中国の天気予報を確認してみるが、今日の天気は雨だ。今日は大人しくしているしかなさそうだ。

天水には木門道や祁山といった三国志遺跡があるのだが、ここ数日天気が悪いし、おまけにユースホステルのトイレ・シャワーは使い勝手が悪く天水にとどまる気が起きない。

天水に別の外国人OKのユースホステルがあればそちらへ移動して天水観光を続けたい。正直言って早く西安まで移動したい。夕方にインターネットの铁路客户服务中心で宝鶏行きの切符を予約購入して天水駅へ受け取りに行く。

夕方には雨が止んでいたが寒い。切符を受け取ったあとは夕飯に酸菜麺と蛋炒飯を食べるが、何やらまだ食べ足りないので牛肉麺を食べる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18元
切符 23.5元 天水→宝鶏
合計 51.5元

世界遺産 麦積山石窟

今日も朝から雨が降っている。天気は悪いが、07:30頃、天水駅前から34路のバスで世界遺産の麦積山石窟へ向かう。運賃は5元だ。

08:20頃、駐車場に到着し入場券売場へ向かう。入場料は70元だ。

国慶節の時は大混雑していたが、今日は空いており観光客は自分一人だけだ。ここから石窟まで3kmほどあり、景区内の専用観光バスで行くこともできるが歩いていく。往復15元、片道8元と高いし。08:50頃、バスの駐車場に到着する。観光バスを使うほどの距離ではなく徒歩で十分な距離であった。

08:55頃、麦積山石窟に到着する。ここで特別窟の料金表を見つけるが、滅茶苦茶高い!
1つの石窟で400元とか、300元も取られる。まあ、それだけの内容なら誰も文句は言わないだろう。

さて、石窟を見て廻るが団体の観光客とかがいてうるさい。静かに見て廻れないのだろうか?それで、肝心の石窟なのだが、金網付きの扉で閉じられており仏像は金網越しでしか見られない。

蘭州の炳霊寺石窟は金網とかはなく見られたのだが、麦積山石窟は金網付きの扉で守られている。正直いってがっかりです。70元も払って金網越しもしくは扉だけしか見られないとは・・・。

ちゃんと見られるのはごくわずかの仏像だけであった。しかも撮影禁止の看板があるよ。撮影不可じゃ70元払った意味がないではないか!

がっかりしながら金網と扉を見ながら歩いていると、前方に6人ぐらいの団体がいる。そして、ガイドの姉ちゃんが扉の南京錠を開けた。何かと思って近寄って様子をうかがうが、その石窟の番号は特別窟ではなかった。どうやらガイドを頼むと扉を開けて説明をしてくれるようだ。

おまけに団体さんは写真撮影をしている。撮影禁止のはずだが・・・。さり気なくガイドの姉ちゃんに「石窟は撮影禁止でしょ?」と聞いてみたら「撮影できる」の返答が・・・。おいおいOKなのかよ!

念のためにもう一度聞いてみるがOKだった。OKなら遠慮せず撮影しちゃうよ!後からダメと言われても困るので、とにかく撮影だ。

しかし、一部で撮影はできたが、ほとんどの石窟は扉が閉まっているので撮影する機会はない。それと、中国人観光客は普通に撮影している。中国人観光客は許可とかは関係ないようだ。警備員も何も言わないし・・。

そして、扉や金網がある理由が分かった。扉に無数の漢字の落書きがある。扉や金網がなければ一部の心ない中国人観光客が何をするかは容易に想像できる。一部の心ない中国人観光客から世界遺産の麦積山石窟を守るためには扉や金網で石窟を保護しなければならないのだ。石窟保護のためでは、これは致し方ないな。

近くで麦積山石窟を見物するより、少し離れた所から麦積山石窟全体を見た方がいいだろう。まあ、富士山を近くで見るより遠くから見た方が綺麗というのと似たようなものかな?

石窟を出て少し離れた所から麦積山石窟を見るが、やはり1つ1つの石窟より全体を見た方がいい感じだ。あとは天気が晴れていれば文句なしなのだが・・・。天気が晴れていれば、トレッキングコースを歩いて周辺の寺とかを見てもよいのだが、天気が悪くてはトレッキングは無理だ。

昼は牛肉麺

11:40頃、駐車場に戻り天水駅へ戻る34路のバスを待つ。11:50頃、34路のバスに乗車して、12:40頃、天水駅に戻って来た。このままユースホステルへ戻るには時間が早いので6路のバスで秦州区へ向かう。運賃は3元だ。

13:25頃、秦州区中心部の秦州公交站に到着する。この頃になると天気が回復して晴れてきた。朝から晴れてくれれば良かったのに・・・。昼食に6元の牛肉麺を食べて、携帯電話屋を見て廻る。

中国の携帯電話屋

中国に長期滞在する場合は何だかんだ言って携帯電話があった方がよい。そこで中国の携帯電話を持とうと思うのだが、中国の携帯電話事業者はチャイナ・モバイル(中国移动)、チャイナ・ユニコム(中国联通)、チャイナ・テレコ ム(中国电信)の3社があり、中国ではある程度の規模の都市だとその辺を歩いていると必ず携帯電話屋がある。

中国最大手というか世界最大の携帯電話事業者は中国移動なのだが、3Gの電波方式がTD-SCDMAなので、日本では使えない。というか、TD-SCDMAは中国独自規格なので中国以外では使えない。

しかし、最大手なのでそこら中に店があるし端末の種類も多い。チャイナ・ユニコムは中国第2位の携帯電話事業者なのだが、店は少ない印象を受ける。

でも、3Gの電波方式はW-CDMAなのでドコモやソフトバンクと同じなので、SIMフリー端末を持っていれば中国でSIMカードさえ買えば使える。基本的に外国人はチャイナ・ユニコムが一番使い勝手がいいだろう。基本料金も3Gで1番安いのは月20元のプランだ。4Gだと基本料金が月10元のプランもあったりする。

チャイナ・テレコムは3Gの電波方式がCDMA2000でauと同じだ。
元々は固定電話事業者なのだが携帯電話事業もやっている。店舗数も多く、最大手のチャイナ・モバイルに対して攻勢をかけている印象を受ける。事前に各社のWEBサイトで料金プランを比較したのだが、チャイナ・ユニコムが基本料金を抑えられるので、ちょっと店を覗いてみる。

ユースホステルに戻るが同じ部屋の中国人に困っている。話をする限りなら非常に好感の持てる人物なのだが、それゆえに目の前で行われる行為に閉口してしまう。屁をするのは構わないのだが、人前で堂々とするのはやめてほしい。せめて部屋の外でやってくれ!

昨日部屋に来てから何回屁の音を聞かされたかわからない。中国では所構わず痰を吐くだけでなく屁もするのが当たり前なのか?いや、もしかしたら小日本の前で屁をこくように愛国主義教育が行われているのだろうか?小日本は犬猫と同じだから気にするなと・・・。

それと、瓜子の食べかすを床に撒き散らすのもやめてほしい。部屋を汚くしたら老板が掃除するの大変だろうに・・・。行動がその辺の農民工のおっちゃんたちと同じなのはどういうことなのだ?

外見は出張中のビジネスマンという感じなのだが、中身が農民工のおっちゃんと同じというのは・・・。また、自分の中の孔子と孟子の中国が崩れていく・・・。

GPSデータ

あくまで参考データです。
実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

麦積山石窟
N 34°21’04.21″
E106°00’09.25″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 16元
バス 16元 路線バス
麦積山石窟 70元
ATM手数料 12.5元
切符 25.5元 宝鶏→西安
合計 144元

甘粛省旅行記2014秋-世界遺産 炳霊寺石窟

蘭州へ移動

夏河→蘭州 国慶節に備えて避難

07:10頃、ユースホステルの甘粛拉卜楞紅石国際青年旅舍(甘肃拉卜楞红石国际青年旅舍)(Labrang Redrock International Youth Hostel)を出てバスターミナルへ向かう。

昨日は午後から雨が降っていたのに、今日の天気は冷え込むが晴れだ。撮影日よりなのだが蘭州へ行かなければならない。残念である。07:35頃、バスターミナルの夏河県公用型汽車站(夏河县公用型汽车站)に到着する。すでに08:30出発の蘭州行きのバスが停車しており乗車して出発を待つ。

6分遅れの08:36にバスは出発して夏河から蘭州へ向かう。蘭州までは約4時間の旅程だ。乗客の中には欧米人が4人ほど乗車していた。

10:30頃、夏河と蘭州の中間の都市の臨夏に到着する。臨夏はイスラム教徒の回族の都市だ。チベット仏教の寺院はなくモスクが多くチベットからイスラム世界の西域に入ったことが実感できる。臨夏からは高速道路を通り蘭州へ向かう。

12:15頃、夏河から約3時間45分で南バスターミナルの蘭州汽車南站(兰州汽车南站)に到着する。

百度地図に騙される

バスターミナルには蘭州駅への直通バスがあるのだが6元でかなり高めだ。急いでいる場合は必要かもしれないが、路線バスを乗り継げば2元で済むので、一応あるということだけ覚えておく。

111路の路線バスに乗車して、バス停の路橋音楽広場で302路のバスに乗り換えるのだが、302路のバスが通っていなかった。百度地図の検索結果に騙された。ある意味でチャイナクオリティだ。

蘭州公交集団(兰州公交集团)のwebサイトで調べておけば良かった。ここで動揺しても何も始まらないし、現状の解決策を考える。その結果、そのまま西へ歩くことになった。西へ行けば駅前通りの天水南路にぶつかるからだ。

西へ歩くこと約20分、13:30頃、蘭州大学に到着した。蘭州大学の前の通りが天水南路なので、天水南路を南へ進むと蘭州駅が見えてきた。

蘭州駅前のユースホステル

この近くに民族大移動の国慶節期間中の避難場所として考えているユースホステルの蘭州女掌櫃青年旅舍(兰州女掌柜青年旅舍)があるはずなのだが見つからない。中国建設銀行の隣ということなのだが、取り壊し中の中国建設銀行の店舗は見つけた。

おそらく店舗のあるビル(华金房地产の看板がある)の10階にあるはずなのだが入口が見あたらない。インターネットの情報だと10階までエレベーターを2回乗り継ぐという事なのだが、エレベーターが見つからない。

ビルの隅に複数の招待所の看板が出ているところがあったので覗いてみるとエレベーターを発見!エレベーターに乗り込むが、ちょうど中国人バックパッカー2人が乗り込んできた。エレベーターは3階止まりで、そのままバックパッカーの後を付いて行くと2つ目のエレベーターに乗り込んだ。

9階で降りて中国国旗の飾られた階段を上り10階に着くと蘭州女掌櫃青年旅舍(兰州女掌柜青年旅舍)のレセプションがあった。ある意味で香港の重慶マンションなみの複雑さだったが、14:00頃、ユースホステルに到着だ。

老版にドミトリーが空いているか聞くと1泊40元ということで1週間宿泊することにする。

部屋は屋上に増築されたような10人ドミトリーでそのまま屋上へ出られるようになっていた。屋上からは蘭州駅が見えて交通の便の良さは明白だ。

入口が分かりにくいのと設備面に問題点は多少あるが蘭州駅から300mほどの立地なのでバックパッカーの宿としては十分泊まる価値はあるだろう。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 280元 1泊40元×7
食費 12元
バス 1元 路線バス
合計 293元

西バスターミナルの蘭州汽車西站

08:30頃、蘭州駅から1路のバスで蘭州汽車西站へ向かう。09:20頃、公交集団のバス停で下車して100mぐらい戻り西バスターミナルの蘭州汽車西站(兰州汽车西站)に到着だ。

ここで劉家峡(刘家峡)行きのバスを確認する。07:00-18:20まで20分間隔ぐらいバスが運行されているようだ。明日の劉家峡行きの計画が固まってきたので蘭州汽車西站での情報収集は終了だ。

五泉山公園

少し蘭州の街なかを歩いて、09:55頃、西湖公園のバス停から130路のバスに乗車して五泉山へ向かう。五泉山のバス停で下車して南へ歩く。五泉山公園入口の五泉広場がバスの発着場所になっているので五泉広場に停車するバスの方が便利だろう。

五泉山公園は漢の将軍の霍去病が匈奴討伐の西域遠征の時に、この地で泉を見つけた故事から来ている。なので、五泉山公園の入口には霍去病の像がある。

五泉山公園には他にも孫文の像もある。

今回、五泉山公園に来てみたのだが残念なことに千佛閣の桟道が閉鎖されており見物できなかった。五泉山公園の一番の見所が崖に作られた千佛閣だったのに・・・。

昼頃、五泉山公園を出て五泉広場へ向かう。五泉広場は路線バスのバスターミナルになっており、急いでいなければ確実にバスに座って移動できる。

五泉広場から12路のバスに乗車して蘭州車站のバス停で下車する。ユースホステルに戻ると10人ドミトリーが自分1人だけになっていた。

チェックイン時に聞いてはいたが今日は10人の団体が来るので一時的に自分は4人ドミトリーに移動することになっているのだが、掃除していた老板娘が「荷物が多いから移動しなくていいよ!」と言ってきた。

どうやら団体は10人以上のようで部屋を上手く分けてくれたようだ。移動するつもりだったのだが、移動せずに済んだ。そして、団体が来ると思っていたら、10人ドミトリーには1人とか、2人とか徐々にベッドが埋まっていく。

宿泊客と話をしているうちに団体だが、個人個人は各地に散らばっていて、このユースホステルが集合場所になっており、明日から張掖などの西域を巡るそうだ。で、老板がわざわざ宿泊客に日本人がいることを知らせているので、珍獣扱いで「何処行ってきた?」とか、「次は何処行くんだ?」など質問攻めに遭遇する。

そして、夜になると普洱茶好きの団体のリーダーのA先生が日程の説明をしており、朝5時起床で6時前に蘭州駅に行くようだ。国慶節の前から民族大移動が起きているようだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 6元
バス 3元 路線バス
合計 9元

蘭州→劉家峡

05:30に起床して出発の準備を整える。同じドミトリーの中国人グループ9人も既に起きて出発の準備をしている。中国人グループは張液へ行くそうで国慶節期間中は西域周遊のようだ。中国人グループが一足早く出発するが、リーダーのA先生が昨晩うるさくて申し訳ないと謝ってきた。

さすがに年長者で若い衆をまとめるリーダーになると周囲にも配慮している。こういった周囲に気を使える中国人は滅多にいない。大多数はおサルさんで酷い状況だ。世界中で悪名を轟かせる中国人観光客にA先生を見習って欲しいものだ。

06:00頃に宿を出る。今日は世界遺産の炳霊寺(炳灵寺)へ行くのだ。まずは蘭州駅から1路のバスに乗車する。1路のバスは06:00から運行していたので、すぐに乗車でき出発を待つ。

06:15に蘭州駅を出発して、06:35に公交集団のバス停で下車する。夜明け前で道は空いており20分で公交集団のバス停に着いた。昼間なら渋滞で相当時間がかかるのに大きな違いだ。西バスターミナルの蘭州汽車西站(兰州汽车西站)から劉家峡行きのバスに乗車する。
07:00出発の朝一番のバスで運賃は19.5元だ。8分遅れの07:08にバスが出発するが客を乗せたり荷物を預かったりしながらノロノロ運転で進む。08:20頃、工事渋滞で動かなくなる。

08:35頃、乗客と車掌が相談して迂回路として高速道路を使って向かうことになる。高速道路代として1人5元追加徴収となるが、08:55頃、高速道路に入るとバスは一気に速度を上げて爆走し始める。

劉家峡ダムで車掌が降りる客がいるか確認してきたが、そのまま劉家峡へ向かう。本来は劉家峡ダムで下車して埠頭から船で炳霊寺へ向かうのだが、バスターミナルの劉家峡汽車站(刘家峡汽车站)の情報を確認したいので素通りした。

10:20頃、約3時間かけてバスターミナルの劉家峡汽車站(刘家峡汽车站)に到着する。

劉家峡汽車站(刘家峡汽车站)で運ちゃんたちが声をかけてくるが、ぼったくりタクシーなので相手にせず、バスターミナルでバスの情報を確認する。
バス情報の確認ができたので劉家峡汽車站(刘家峡汽车站)から来た道を戻る。

劉家峡ダムへ

劉家峡ダムの近くまで戻ると標識が出ているのを見つける。「大坝乘船码头」と船の乗り場が書いてある。

標識のとおりに進むと駐車場と「刘家峡水电站旅游接待中心」の建物が見えてきた。水力発電所の観光センターのようだが船の埠頭はどこだ?

よく見たら建物の裏に「黄河三峡游客服务中心」と看板のある乗船券売り場があった。11:00頃、劉家峡碼頭(刘家峡码头)に到着する。
運賃表を確認すると炳霊寺(炳灵寺)行きは一番早い快艇が往復で120元だ。片道1時間ぐらいで炳霊寺(炳灵寺)の見物時間を入れて往復で3-4時間かかるようだ。

他にも大型船とかあるようだが団体しか使えないようで、個人の観光客は快艇しか選択肢はない。早速乗船券を買おうとするが一番速い船の快艇は7人集まらないと出発しないということで客が集まるのを待つことになる。人数が集まるのを待っていると運ちゃんたちが声をかけてくるが、こういう場合は基本は聞き流しておくのが一番だ。

そうして待っている間に炳霊寺(炳灵寺)行きの客が自分を含めて6人集まってきたが、ここで運ちゃんが集まった客を横取りするために船が大きいとか巧みに声をかけてきて、別の埠頭から炳霊寺(炳灵寺)へ行くことになる。炳霊寺(炳灵寺)行きは6人いるが、あと4人集まれば出発となる。

駐車場で客4人を上手く集めて、11:15に10人で劉家峡碼頭(刘家峡码头)を出発する。

劉家峡碼頭(刘家峡码头)のチケット売場のおばちゃんは客を横取りされるのを阻止することすらせずに、そのまま放置だ。自分たちの縄張りで客を横取りされても何ともないようだ。劉家峡碼頭(刘家峡码头)の運営会社は国営企業か?商売やる気なしである。

初めは白タクだと思っていたが、車内をよく見たら「大坝-水上公园」と路線バスの営業許可のプレートがあった。白タクではないようだが客の横取りをして売上を稼いでいるようだ。12:00頃、金水岸という埠頭に到着する。

ボートで炳霊寺石窟へ

ここで客2人が合流して12人で乗船して、12:15頃に出発する。

劉家峡の奥の方にある埠頭のようで炳霊寺碼頭(炳灵寺码头)まで20分ぐらいで到着するということだ。

12:40頃、炳霊寺碼頭(炳灵寺码头)に到着して自由行動となる。出発は14:00なので1時間20分の自由行動となる。

世界遺産 炳霊寺石窟

炳霊寺(炳灵寺)石窟の入場料は50元だが、2014年に世界遺産に登録されたので、いつ入場料の値上げがあっても不思議はない。

世界遺産に登録されたので、しっかり世界遺産の石碑が設置されていた。

峡谷の風景もなかなかの物だが時間がないので炳霊寺石窟(炳灵寺石窟)へ急ぐ。

炳霊寺石窟(炳灵寺石窟)について簡単に説明しておくが、炳霊寺石窟(炳灵寺石窟)は甘粛省臨夏回族自治州永靖県の南西35kmの小積山大寺溝に位置している。

石窟は十六国時代の西秦の建弘元年(420)に造営が始まり、約1600年の歴史があり、歴代王朝の北魏、北周、隋、唐、宋、元、明、清が石窟の造営を続けてきた。

炳霊寺石窟(炳灵寺石窟)は上寺、下寺に別れ主に観光客が訪れるのが下寺になる。
上寺は下寺から5kmほど離れた場所にあり、専用車で行くことが出来る。

炳霊寺石窟(炳灵寺石窟)も敦煌莫高窟のように石窟に扉がつけられてアパートのようになっている。

炳霊寺石窟(炳灵寺石窟)は交通手段が船という事もあり行くのが難しく観光客が少ない。

石窟は修復工事が行われている所があり一部の公開されている石窟は見ることができなかった。

そして、世界遺産に登録されたからなのだろうか、警備は保安だけでなく公安まで常駐していた。

蘭州へ戻る

14:00に炳霊寺碼頭(炳灵寺码头)を出発して、14:25頃、金水岸の埠頭に戻る。ここで遅めの昼食となるが、高いので自分はそのまま待機となる。15:40頃、劉家峡碼頭(刘家峡码头)へ向けて出発する。16:15頃、劉家峡碼頭(刘家峡码头)に到着。

運ちゃんに120元支払い、国道213号へ出て蘭州行きのバスが通るのを待つ。16:40頃、蘭州行きのバスが来たので両手を振って停めて乗車する。蘭州までは19.5元だ。バスに乗り蘭州へ向かうが雨が降ってきた。乾燥地域の蘭州で雨に遭遇するとは思ってもいなかった。

蘭州市内に入ると酷い渋滞に遭遇しながら、18:45頃、西バスターミナルの蘭州汽車西站(兰州汽车西站)に到着するが、チケット売場が大変なことになっていた。国慶節は明日なのだが、すでに民族大移動が始まっておりチケット売場が大混雑しているのだ。そして、1路の路線バスに乗車して蘭州駅へ戻るのだが、バスは夕方のラッシュに加えて国慶節の民族大移動で蘭州駅へ向かう旅行客が押し寄せ大混雑になっている。

途中のバス停では乗車できない乗客が続出して、無理やり乗車しようとするおサルさんに対してバスの運ちゃんがブチ切れたりとカオス度が急上昇していた。

19:40頃、蘭州駅に到着するが駅前は大渋滞でバスが動かなくなり路上で乗客が降ろされるというカオスぶりだ。国慶節の民族大移動は恐ろしい。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 18.5元
バス 39元 蘭州(兰州)↔劉家峡(刘家峡)
バス 5元 高速追加料金
バス 2元 路線バス
バス&船 120元 劉家峡碼頭(刘家峡码头)↔
炳霊寺(炳灵寺)
炳霊寺石窟 50元
合計 234.5元

国慶節の民族大移動が始まった

06:30頃に起きてウンコしにトイレへ行くと、まだしていないはずのウンコが目の前に何故かある。猿ウンコ流せよ!何で中国だとウンコ流さないサルがいるんだよ!中国人はトイレで水を流すことを知らないのか?朝から他人のウンコを見ることになるとは・・・。

国慶節の民族大移動が始まった。蘭州駅へ行ってみたが人多すぎだ。インターネットで切符の予約購入をしても発券機には長蛇の列ができている。通常ではありえない光景だ。いつもならほとんど列なんかできていないのに・・・。

ラサ行きの列車の待合室は平和そうだが、一般の待合室は入口に列ができており内部の状態が容易に想像できる。この時期の移動は非常に危険だ。

駅前には特警の車両もあったりして警備も厳しそうだ。というか、人多すぎるし公安が多いのであまり撮影ができない。


蘭州駅の近くにあるバスターミナルの蘭州客運中心にも行ってみるが大混雑だ。とてもじゃないが内部には入れない。

蘭州名物の牛肉麺

今日はあまり外を歩かないほうがいいような気がしてきた。ユースホステルへ戻る前に牛肉麺を食べておくことにする。
蘭州と言ったら牛肉麺だ!そこら中に牛肉麺の店がある。

その辺を歩けば牛肉麺の店があるので、見つけた店で牛肉麺を食べる。値段は6元で安い!安いだけでなく、もちろん美味い!

牛肉麺を食べた後は蘭州駅周辺で一番大きいスーパーの北京華聯でパンとビールを購入する。

ビールは地ビールの五泉啤酒(600ml)が2.2元で、ペプシコーラ(600ml)の2.7元より安い!これだけあれば今日は乗り切ることが出来るだろう。食料を購入したのでユースホステルへ戻り今日一日避難生活である。明日は出かけることが出来るだろうか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 21.91元
合計 21.91元

蘭州の中山橋

09:00頃、蘭州駅前で10路のバスに乗車して書刊批発市場(甘肃书刊批发市场)へ向かう。書刊批発市場は書籍の卸売り市場で書店より安く本が購入できるのだ。日本では本は定価販売しなければならないが、中国では本の値引き販売がされているのだ。

09:30頃、書刊批発市場にやって来たが、国慶節の連休でほとんどの店が休みであった。
国慶節の事を忘れていた。10:00頃、109路のバスで中山橋に向かう。10:50頃、中山橋へやって来た。

黄河に架かる最初の鉄橋で蘭州の主要観光地だ。国慶節ということもあり中山橋には中国国旗が飾り付けられている。ここから黄河を渡れば対岸には白塔山公園があるのだが、山頂の仏塔が工事中のようなので今回は行くのを見送る。

ロンリー・プラネット陝西を購入

陝西省の情報収集のために、あまり利用したくないが新華書店でロンリー・プラネット陝西を探すが見当たらなかったのでユースホステルへ戻ろうとするが、甘粛省人民政府の前にあった広場書城で探してみたらロンリー・プラネット陝西があったので購入する。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 16.5元
バス 3元 路線バス
ロンリー・プラネット陝西 59元
合計 78.5元

鲁土司衙門旧址を目指すが失敗

06:10頃、宿を出て西バスターミナルの蘭州汽車西站(兰州汽车西站)へ向かう。今日は連城(连城)にある鲁土司衙門旧址(鲁土司衙门旧址)へ行こうと思うのだが、バスターミナルで連城(连城)行きのバスを確認するが一番早いバスが09:30出発なので、窯街(窑街)行きのバスに乗車する。運賃は28元だ。

07:30頃、バスが出発するが連城(连城)まで無事にたどり着けるかは謎だ。10:10頃、蘭州の紅古区に到着するが、紅古区のバスターミナル前で客が自分1人だけなったので運ちゃんバスの運行を打ち切りやがった!
バスターミナル前の交差点から乗り合いタクシーに乗れば連城(连城)へいけるという事であったが、窯街(窑街)と民和へのボリタクしかなく連城(连城)は窯街(窑街)の先だ。運ちゃんに騙されたよ!

とりあえず、窯街(窑街)まで行って連城(连城)へ行く方法を考えるしかなさそうだ。しかし、窯街(窑街)行きのタクシーは滅茶苦茶混んでいて、11:00頃、ようやく窯街(窑街)行き乗り合いタクシーに乗車。運賃は5元。

11:50頃、窯街(窑街)に到着する。目の前に永登行きのバスとかがあったので、乗務員のおばちゃんに連城(连城)へ行くか聞いてみたら乗り合いタクシーで行けるという事であった。どうも、このまま連城(连城)を目指してもたどり着けないような気がしてきた。強行軍で行っても連城(连城)から帰ってこられるかも怪しい。

残念であるが撤退を決断して、13:45頃、紅古区に戻ってきた。バスターミナルの紅古区汽車站で14:10出発の蘭州行きのバスに乗車する。

運賃は25元で、バスの切符には出発地が海石湾となっている。紅古区は海石湾とも呼ぶようだ。15:50頃、蘭州汽車西站に到着する。大人しく最初から連城(连城)行きのバスに乗っていればよかった。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 16元
バス 28元 蘭州→窯街
バス 10元 海石湾↔窯街
バス 25元 海石湾→蘭州
バス 2元 路線バス
合計 81元

蘭州→天水の切符を購入

朝起きたらすぐに鉄路客戸服務中心で明日の蘭州→天水の切符を予約購入する。09:30頃、蘭州駅へ行き窓口で切符を受け取る。

国慶節の大型連休中であるが切符売場は空いていた。いや、切符売場だけでなく蘭州駅周辺も空いている。民族大移動は終わったのか?まだUターンラッシュが控えている可能性があるので油断はできない。

蘭州名物の牛肉麺

明日の天水行きの切符を購入したので、あとはユースホステルへ戻り明日の準備をするだけだ。ユースホステルへ戻る前に蘭州名物の牛肉麺(蘭州拉麺)のを食べに行くことにする。蘭州市内の各地に牛肉麺の店があるが、蘭州駅周辺も多くの牛肉麺の店が営業している。

今日は舌尖尖牛肉面というチェーン店で牛肉麺を食べる。蘭州の牛肉面の相場は6元で安く庶民の味として親しまれている。日本でいうと牛丼と言ったところかな?

殆どの店では最初に食券を買って食べることになる。盛り付け時に店員さんに何も言わなければ唐辛子や香菜が山盛りになるので注意が必要だ。

基本的にセルフ式になるのだが、食べ終わった後はお碗を片付けなくても店員さんが片付けてくれるというのが中国式だ。蘭州に来た時は必ず蘭州名物の牛肉麺を食べて置かなければならない。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 22元
鉄道 51.5元 硬座 蘭州→天水
合計 73.5元

甘粛省チベット文化圏旅行記2014秋

四川省→甘粛省

マルカム(馬爾康)からゾルゲ(若爾蓋)へ

06:00に起床してゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)行きの準備を整える。06:30にチェックアウトをして、そのまま1階のバスターミナルの馬爾康客運中心へ移動。

今日は昨晩からの雨が止まずに天気が悪い。ゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)行きのバスに乗車して出発を待つ。出発時刻の07:00を過ぎて10分遅れの07:10にマルカム(馬爾康)(马尔康)を出発する。

乗車率は8割ぐらいで空席がある。国道317号を走り、まずは中間地点の紅原を目指す。道路状況は所々で土砂崩れがあったが問題なく順調にバスは走る。08:10頃、紅原と成都への分岐点を通過して国道317号から省道209号に入る。

9月でも雪の降る四川省

標高が上がっていき標高3300mを越えると山の上が白くなっている。9月なのに雪が降っているようだ。

標高3500mを越えると山は完全に白くなり、雨が雪に変わった。四川省にいて9月下旬なのに雪が降っているとは思ってもいなかった。山を越えて紅原大草原に入るが雪が積もっており大草原というよりも大雪原に近い状態だ。

10:40頃、紅原に到着する。マルカム(馬爾康)(马尔康)から3時間半での到着だ。紅原で早めの昼休憩となり昼食を食べに行く乗客もいれば、そのままバスで待機する乗客もいる。

それとトイレは有料の汚い1元トイレがあり料金徴収のジジイが待機していた。有料にするなら、それに見合う設備のトイレにしろよ!

11:00頃、紅原を出発するが運ちゃんが何故か自分にだけ30元追加で払うように要求してきた。自分の切符だけ89元になっており他の乗客の切符は115元になっているのだ。

その差額を徴収という訳なので100元札で支払うが、本来の差額が26元というのに気がつく。運ちゃんに残りのお釣り4元払うように言うが嫌がっている。しつこくお釣りを払うようにいってようやく4元取り戻す。

運ちゃんは金額間違えても当然謝らない。弱肉強食、騙す奴より騙される奴が悪いという中国社会の一端が見えた。それに差額が発生するなら出発前に説明するのが当然だろう。これが中国のサービス水準なのか。

しかし、なぜ自分の切符だけ金額が違うのだ?それと、「差額払うから領収書発行してちょ!」と言って運ちゃん困らせても良かったな。絶対にクジ付きの領収書用意していないだろうし。

13:50頃、ゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)の入口まで来たが、ここでバスの乗り換えとなる。

橋を渡り対岸で待機しているバスに乗り換える。橋は仮設のようで車はバイクのみの通行になっている。洪水で橋が流されたのか?

四川省ゾルゲから甘粛省郎木寺へ

14:00にバスが出発して、14:10頃、バスターミナルの四川省若爾蓋客運中心に到着する。

ここで甘粛省の郎木寺行きのバスの運ちゃんに声をかけられ切符を購入する前に荷物を先にバスに乗せておく。すぐに郎木寺行きの切符を購入するが、世間話に忙しい窓口のオバちゃんが面倒臭そうに切符を売ってくれる。

ゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)の街は2007年に訪れたときと比べ車が多い印象を受けた。14:35に5分遅れで四川省若爾蓋客運中心を出発する。乗客は自分を含めて6人だけだ。乗車率は2割ぐらいだ。

ゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)を出るまでに新たに9人乗車して乗車率は4割ぐらいになる。バスはゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)を出て国道213号を北上して草原の中を爆走していく。

郎木寺に到着

山は雪化粧しており9月でも四川省と甘粛省の境界は冬になっている。正直言って郎木寺を訪れる時期を間違ったかもしれない。まさか雪が降っているとは思わなかった。16:30頃、約2時間かけて甘粛省の郎木寺に到着する。

2007年に郎木寺を訪れたが随分と変わっている。郎木寺にも開発の波が押し寄せており建設ラッシュが起きていた。

地球の歩き方 D08 チベット 2014~2015年版に郎木寺のバスターミナルについての記述があったのでバスターミナルへ行くのかと思ったら、郎木寺の入口にはバスターミナルは見当たらず、そのまま郎木寺の村の中にバスは進み四川省側のキルティ・ゴンパの入口が終点であった。

地球の歩き方 D08 チベット 2014~2015年版に書いてある郎木寺のバスターミナルは本当にあるのか?

泊まる宿間違えた

今日の宿はロンリープラネット四川・重慶や地球の歩き方 D08 チベット 2014~2015年版に掲載されていた旅朋青年旅館だ。2007年に郎木寺を訪れた際に営業していたのは目撃している。

ロンリープラネットや地球の歩き方に掲載されているから大丈夫だろうと3泊することにしたが、これが大失敗であった。トイレ1つしかないし、おまけに汚えし水が流れねえじゃないか!さらに1泊25元の12人ドミトリーは寒くて冷蔵庫の中と同じだ。

後悔しつつ甘粛省での旅行計画を立てるために昆明で買っておいたロンリー・プラネット甘粛・寧夏を読むと旅朋青年旅館の前の経営者が別の所に新旅朋青年旅館を開業して、今の旅朋青年旅館の経営者は地元民と書いてあるではないか!完全に泊まる宿を間違えた!先にロンリー・プラネット甘粛・寧夏を読んでおくべきであった。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 75元 1泊25元×3
食費 20元
バス 26元 マルカム(馬爾康)→ゾルゲ(若爾蓋)
追加料金
バス 25元 ゾルゲ(若爾蓋)→郎木寺
合計 146元

四川省と甘粛省の境界・郎木寺

郎木寺を調査する

昨日は寒くて季節が冬だった郎木寺だが、今日の天気は晴れて過ごしやすくなっている。11:30頃、郎木寺の村の調査を開始する。地球の歩き方 D08 チベット 2014~2015年版に記載されている郎木寺のバスターミナルが本当に存在するか確認してみる。

11:40頃、四川省側のキルティ・ゴンパの入口にやって来た。すぐ近くには郎木寺と四川省のゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)を結ぶバスの停車場があった。停車場の入口には時刻表が貼られていた。

昨日、ゾルゲ(若爾蓋)から乗車してきたバスはここに駐められて朝出発していった。

郎木寺のバス集結場所

12:00頃、郎木寺賓館(郎木寺宾馆)のある三叉路に到着。郎木寺を訪れたことのある人は知っているだろうが、この三叉路がバスや乗り合いタクシーの集結場所のなっており、バスターミナルの代わりになっている。

そして、三叉路には夏河と合作へのバスが停車していた。合作行きのバスはクラクション鳴らして客を乗せながら出発していった。

地球の歩き方に騙された

昼食を食べてから、13:10頃、地球の歩き方 D08 チベット 2014~2015年版の地図を確認しながら郎木寺のバスターミナルを探してみる。国道317号へ向かって歩いていくが周辺は建設ラッシュ真っ最中の風景が続き、そして何もない草原地帯となった。

13:35頃、郎木寺へ引き返す。13:55頃、郎木寺の三叉路まで戻って来た。郎木寺のバスターミナルなんて存在していなかった。あったのは廃墟と化したバス停だけだった。

地球の歩き方 D08 チベット 2014~2015年版には存在しない郎木寺のバスターミナルが記載されていた。だから「地球の迷い方」なんて言われるんだ。

13:55頃、郎木寺賓館(郎木寺宾馆)の前の通りを南へ行くとロンリー・プラネット甘粛・寧夏にあった新旅朋青年旅館を見つける。

名称が新旅朋国際青年旅舎になっているが中国ではよくあることだ。

14:00頃、郎木寺の南の高台へ行く。ここは四川省側になるのだが郎木寺の村が一望できる。それと、甘粛省側のセルティ・ゴンパも見える。

14:20頃、郎木寺の村へ戻る。ロンリー・プラネット甘粛・寧夏によれば、郎木寺鎮の人口は34000人で、その中で村に住んでいるのが3000人ぐらいだそうだ。

その3000人の中の1100人ぐらいがチベット仏教の僧侶となっている。村人の約3割が僧侶なので、そこら中に僧侶がいるのだ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 42元
合計 42元

郎木寺のセルティ・ゴンパとキルティ・ゴンパ

08:10頃、セルティ・ゴンパ(達倉郎木寺)(达仓郎木寺)を訪れる。色止寺や達倉郎木賽赤寺院(达仓郎木赛赤寺院)とも呼ばれ、賽赤寺(赛赤寺)とも略される。色々名称があって少しややこしい。入場料は30元だ。

甘粛省側のセルティ・ゴンパ

セルティ・ゴンパは1748年に創建されたチベット仏教ゲルク派の寺院だ。座主は元々はガンデン・ゴンパで修行していたそうだが、70歳(1748)の時にダライ・ラマの許しを得て故郷に戻りセルティ・ゴンパを創建したそうだ。

朝の早い時間帯だが中国人観光客が多いので写らないように撮影するのに苦労する。なので、自然と屋根とか上の方ばかり撮っている。

お堂巡りをしながら中国人観光客がいない場所を探す。7年前は観光客少なかったのに、こんなにも観光客が増えているとは・・・。

セルティ・ゴンパの鳥葬台

09:40頃、鳥葬台(天葬台)にやって来た。ここは鳥葬が行われる場所だ。

鳥葬はラルン・ガル・ゴンパで見ているが、ラルン・ガル・ゴンパの鳥葬は大規模な観光アトラクションとなっている。セルティ・ゴンパの鳥葬も観光客が見物できるようになっており観光資源の一つとなっている。

しかし、セルティ・ゴンパの鳥葬台は巨大モニュメントとかはなくタルチョがはためいているだけだ。セルティ・ゴンパの鳥葬台は7年前と変わっていない感じだ。

鳥葬台の入口には土産物屋のチベット族のおばあちゃんたちがいた。郎木寺でも鳥葬は貴重な観光資源となっているようだ。

タルチョの近くに鳥葬台があるのだが、鳥葬台は2ヶ所ある。まず1ヶ所目はタルチョのある山の上だ。岩の上に斧や包丁があり周辺に人骨があった。

もう1ヶ所はタルチョの前で、ここが主に鳥葬が行われている場所だ。岩の周辺には斧や包丁が転がっており、手袋も捨てられている。

そして、鳥が食べ残した肉のついた頭蓋骨が転がっていた。ほかにもバラバラになっていない背骨などがあり、周囲にはラルン・ガル・ゴンパと同じ死臭が立ち込めている。


7年前に訪れた時は鳥に食べられていない切り裂かれた死体と手足のない死体があったので、死臭が立ち込めていてもそれほど衝撃はない。

鳥葬台からセルティ・ゴンパの入口へ戻り大チョルテンを見物する。

四川省側のキルティ・ゴンパ

12:10頃、キルティ・ゴンパ(格尔底寺)に到着する。入場料は30元なので、50元札で払うが坊さんはお釣りの20元札を投げてよこした。坊さんの態度に問題ありだ。

キルティ・ゴンパ(格尔底寺)は郎木寺の四川省側にあり、18の分院を持つアバ・チベット族チャン族自治州で最大のチベット仏教ゲルク派の寺院である。

キルティ・ゴンパの裏山は郎木寺大峡谷(納摩大峡谷とも呼ばれる)があり、仙女洞、虎穴、白龍江の源流がある。

トレッキングコースになっているので峡谷の奥の方まで行ける。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 31元
セルティ・ゴンパ 30元
キルティ・ゴンパ 30元
合計 91元

郎木寺→合作→夏河をバスで移動

05:40頃、目が覚める。今日は夏河へ移動するのだがオーストラリア人のカップルはまだ寝ているので起こさないように出発の準備をするが、05:50頃、合作行きバスがクラクションを鳴らしながら郎木寺の村の中を通る。

クラクションでバスがあることを知らせているのだ。このクラクションで乗客が郎木寺賓館の三叉路に集まってくるのだ。

06:50頃、三叉路へバスの状況を確認しに行くとゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)と合作行きのバスが停車していたので宿へ荷物を取りに戻る。宿を出て合作行きのバスに乗車するが既に半分ぐらいの席が埋まっていた。前の方の席に座ろうかと思ったが、もの凄い体臭がするので後ろの席にしておく。

そういえば、ゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)行きのバスは06:30出発のはずだがまだ停車している。客が集まらないようだ。07:10頃、客が集まったようでゾルゲ(若爾蓋)(若尔盖)行きのバスが出発していった。

合作へ向けて出発

運ちゃんが運賃徴収をして、07:30頃、合作行きのバスが出発する。もちろん地球の歩き方に記載されている存在しない長距離バスターミナルには停車しない。

国道213号との合流地点で乗客を乗せて国道213号を北上していく。大草原の中をバスが爆走するが、後ろの席のチベット族のおばちゃんがゲロを吐いている。バスにあまり乗ったことがないのだろう。いや、車自体に滅多に乗らないのだろう。あれだけ揺れる馬には平気で乗れて、なぜ車に乗るとゲロを吐くのだ?

08:50頃、碌曲に到着する。碌曲でほとんどの乗客が降りる。合作と郎木寺の中間の小さな町だが宿や食堂はある。09:00頃、出発して合作へ向かう。

合作でバスターミナルを移動

10:00頃、郎木寺から約2時間半かけて合作に2つあるバスターミバスがナルの合作公用型汽車站(通称を汽車南站)に到着する。

合作汽車南站から3路の路線バス(運賃1元)に乗車して、10:30頃、合作汽車站(通称を汽車北站)に到着。

合作→夏河

夏河(サンチュ)行きのバスのチケットを購入する。運賃は22元だ。

11:10にバスが夏河へ向けて出発する。乗車率は5割ぐらいだ。

夏河のユースホステル

12:45頃、約1時間半かけてバスターミナルの夏河県公用型汽車站(夏河县公用型汽车站)に到着する。

バスターミナルからラプラン寺(拉卜楞寺)へ向かい、ラプラン寺のマニ車の手前にあるドブ川沿いに下って大夏河の橋の手前で左 折して、13:15頃、ユースホステルの甘粛拉卜楞紅石国際青年旅舍(甘肃拉卜楞红石国际青年旅舍)(Labrang Redrock International Youth Hostel)に到着する。

チベット様式の建物で部屋は4人ドミトリーで1泊45元(会員料金)だ。ちなみにロンリー・プラネット甘粛・寧夏によればユースホステルの経営者はタンカ絵師のラマ僧だ。なので敷地内にはタンカ展覧センター(唐卡展览中心)があり、夕方以降は僧侶がお茶を飲んでいたり、宿泊客と談笑していたりする。

本日の出費
項目 金額 備考
宿泊費 90元 1泊45元(会員料金)×2
バス 50元 郎木寺→合作
バス 22元 合作→夏河
バス 1元 路線バス
合計 163元

チベット仏教ゲルク派六大寺院ラプラン寺

夏河(サンチュ)のラプラン寺(拉卜楞寺)

08:00頃、ラプラン寺(拉卜楞寺)へ向かう。ラプラン寺はチベット仏教ゲルク派6大寺院のひとつだ。

ラプラン寺は清の康煕48年(1709)に夏河を統治していたモンゴル族の河南親王が60歳のジャムヤン・シェパ1世(第一世嘉木样大師)をチベットから故郷へ呼び戻し寺を創建したそうだ。

最盛期には3000人以上の僧侶と108の寺院(実際は139)を傘下に置くほどになった。
文化大革命で寺は破壊されるが、現在では復興が進んでいる。昨晩ユースホステルでチベット医学の僧侶が話していたが、現在は2000人以上の僧侶がラプラン寺にいるそうだ。

ラプラン寺で巡礼者に混じってコルラするが、途中で疲れて巡礼者から脱落する。

コルラばかりしているわけにいかないのでラプラン寺の中の方へ向かう。

本殿は相変わらず立派だが近くには入場券売場がある。40元なのだが撮影ができないので立ち去る。

タンカ台へ行きラプラン寺の全景を見るが天気が悪いのであまり良く見えない。天気は曇りで撮影には向かないし、ラプラン寺は各地の建物が改修中で観光もはっきり言って駄目である。改修工事が終わる来年以降に観光に来た方がよいだろう。

明日は蘭州に移動して長期滞在の宿を確保しなければならない。そう、あの民族大移動の国慶節が間近に迫っている。1週間の大型連休で各地の観光地では宿の確保が困難になるのだ。夏河のユースホステルは10月1日の国慶節は予約で埋まっているので、既に避難先としては利用できない。

そこで蘭州に移動して国慶節の民族大移動の期間の10月1日から10月7日までの避難先として宿を探さなければならない。ところが蘭州は国際青年旅舎の加盟店がない。さてどうするか・・・。

11:00頃、バスターミナルの夏河県公用型汽車站(夏河县公用型汽车站)で明日の蘭州行きのバスの切符を購入する。蘭州までは76元(約1400円)だ。


明日の準備は出来たのでユースホステルへ戻ることにするが、途中で中国版100均というか、2元とか10元とかの雑貨屋によって3元のスプーンを購入する。

ヤクヨーグルト(牦牛酸奶)を購入

スプーンを購入したので次はヤクヨーグルト(牦牛酸奶)を購入する。夏河(サンチュ)は色んな所でヤクヨーグルト(牦牛酸奶)が売られているが、トラックが街なかに停まって販売していたりもする。

そこでトラックで販売していたチベット族の兄ちゃんに値段を聞く。ヤクヨーグルト(牦牛酸奶)は3種類あって小さいのが8元、中が35元、大が50元となっており、35元の中を購入する。容器に重さは表記されていなかったけど、大体2kgぐらいだ。

普通のヨーグルトなら買わないが、今回はヤクヨーグルト(牦牛酸奶)なので買ってみた。「中国なので本当にヤクですか?ただの牛乳から作ったのでは?」というツッコミはなしでお願いします。

ユースホステルへ戻り、ヤクヨーグルト(牦牛酸奶)を食べる。表面はチーズみたいになっており、中は完全にヨーグルトだ。砂糖とか入っていないので少し酸味が効いていた。

夏河(サンチュ)のまとめ
  • バスターミナルの夏河県公用型汽車站(夏河县公用型汽车站)は蘭州、郎木寺など甘粛省各地へのバスと青海省の西寧、同仁へのバスがある。
  • ラプラン寺(拉卜楞寺)は改修工事をしており観光には向かない。
    観光するなら2015年夏以降か?
  • 9月でも夜は冷え込んで冬の寒さ。
夏河(サンチュ)のGPSデータ

あくまで参考データです。
実際に使用してデータが違っていたとか、公安に捕まった等の苦情は受け付けませんのであしからず!

夏河県公用型汽車站
N 35°12’17.60″
E102°31’21.77″
夏河の宿
甘粛拉卜楞紅石国際青年旅舍
(甘肃拉卜楞红石国际青年旅舍)
(Labrang Redrock International Youth Hostel)
N 35°11’41.14″
E102°30’50.61″
ラプラン寺
(拉卜楞寺)
N 35°11’38.42″
E102°30’20.06″
本日の出費
項目 金額 備考
食費 35元
バス 76元 夏河→蘭州
雑貨 3元
合計 114元

新疆ウイグル自治区旅行記~準備編

N752次 硬座で貴陽→成都

xinjiang_0011200頃、ユースホステルを出て貴陽駅まで徒歩で向かう。今日はN752次で成都へ向かうのだが1627発なのでまだまだ時間がある。ゆっくり歩いて1300 頃、貴陽駅に到着する。

xinjiang_002貴陽駅では何故か入口に人民が屯しており待合室へ向かう乗客にとっては邪魔な存在である。一体何故わざわざ入口に屯しているのだろうか?

xinjiang_003待合室に到着すると今度は暑さにやられた人民が横になって寝ている。

xinjiang_004こういう光景を見ると「こいつらは社会の底辺で金持ちに搾取されているのだろう」とか考えてしまう。

xinjiang_0051550頃、改札が始まり列車に乗り込む。今日の列車はエアコン無しの非空調なので安い切符を求めて貧乏人で溢れると予想する。

xinjiang_006そして、列車が発車すると 一見車内はそれほど混雑は酷く無さそうであったが無座の乗客の定番位置である乗降口、連結部は人民と荷物で溢れていた。発車してから暫くすると人民たちがカップ麺やバナナなどを食べ始めるが予想通り空容器やバナナの皮を窓から投げ捨ててくれた。非空調の宿命である民度の低い人民により車内はヒマワリの種、 痰などで汚染が進んでいく。そして、連結部ではガキが泣き喚いている。あまりの暑さに耐え切れないのだろう。車内の温度計は34度を指しておりサウナ状態だ。夜になるまでガキは生きていられるか?

本日の出費
項目 金額 備考
食費 5.4元
合計 5.4元

成都に到着

xinjiang_007夜が明けると既に四川省へ入っており1100過ぎに成都に到着する。駅を出てバス停へ向かうが先月の大地震の影響は成都には全く無かった。

老沈青年旅舎

xinjiang_008で、成都での宿なのだが・・・。もちろん老沈青年旅舎に宿泊だ。去年、観華青年旅舎が再開発で閉店になってしまったが老沈青年旅舎はそれを上回る規模になっていた。しかし、チベット暴動や成都は大地震でこれといった被害は無かったのだが風評被害とかいうやつの影響で成都の観光業はかなりの打撃を受けてい た。

xinjiang_009そして、老沈青年旅舎も客が少ない。まだ、客足が戻ってきていないようだ。まあ、欧米人は地震に慣れていないから怖くて成都へ近づけないのだろう。

xinjiang_010日本人からすれば地震から1ヶ月以上経っているのだから既に地震は問題ではないだろう。旅行客は少ないのだが復興支援のボランティアの拠点と化しているようで打ち合わせをしているのをよく見かけた。

成都駅で切符購入

xinjiang_0111400頃、成都駅へ行き明後日の成都→蘭州と明々後日の蘭州→トルファンの切符を買おうとするのだが列に並んでいると後ろの人民の兄ちゃんがやたらと密 着してくる。「こいつスリか?」と思っていたら鼻息をかけてくるし、尻に股間が当たるしでスリというより変態のようだ。

中国の切符売場だとやたらと密着してくる人民が多いのでこういった事には度々遭遇してるのだが今日のは酷いので「鼻息荒れえぞ」「股間当てるな変態」とか言ってやるが人民は日本語を理解できないので中国語で何か言っている。でも、普通話では無いので何を言っているのか全く分からず。

xinjiang_012で、肝心の切符は蘭州までは買えたが 蘭州→トルファンが買えなかった。何故か蘭州→アクスの硬臥は販売していたが2倍の料金になってしまうので、蘭州へ行ってから考える事にする。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 7元
宿泊費 60元
鉄道 73元 硬座 成都→蘭州
バス 5元 路線バス
合計 145元

躓いて左足の親指負傷

朝から段差に躓いて左足の親指を負傷してしまう。見事に爪が割れて痛い。完治には2,3週間必要といった所だろうか。それまでは歩くのも遅くなるので列車に乗る時は人民との競争でかなり不利になる。この旅で最大の怪我だ。

インフレでも成都は・・・

インフレが酷い中国だが、去年訪れた時と同じように成都にはご飯食べ放題の食堂が健在であった。昨日、今日と去年見つけた食堂でご飯を食べまくる。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 12元
合計 12元

1048次 硬座で成都→蘭州

xinjiang_0131030頃、老沈青年旅舎を出て412路のバスで成都駅へ向かう。待合室に入り改札口に陣取り先頭を確保する。1150頃に改札が始まり荷物の置き場所を確保するが後から来た人民が勝手にバックパックを荷物棚から降ろそうとするので阻止すると何か文句を言っているが四川方言なので全く理解できないので無視する。せっかく先頭に並んで確保したのに場所を取られては大変だ。まあ、並ぶのが遅かった人民、お前が悪いのだ。荷物の置き場所を確保したければ早く並ぶ事である。

列車が発車して四川汶川大地震の被災地を通過していく。德陽、綿陽までは特に被災している様子は窺えなかったが綿陽を過ぎると青い被災者用のテントが確認できるようになってきた。山間部に入ると川原にテントが密集していたり、ある程度の街だと仮設住宅も見られた。そして、陝西省に入り陽平関に到着しても被災者用のテントが見える。改めて地震の規模が大きかった事を認識させられた。

地震の被害を目の当たりにしたのだが乗客の民度の低さも凄かった。 窓からゴミを何の躊躇いも無く外へ捨てるしビール瓶は10本以上が捨てられている。裸族も車内をうろついている。おまけにガキは目の前で小便をして座席下に置かれていた人民たちの荷物が被害に遭っていた。更には同じBOX席の人民どもがトランプで賭博をしており乗警にみつかり注意されるも懲りずに賭けトラ ンプをしている。

そして、深夜になり体調がどうも良くない。良くないというよりやばい。貧血だ!2,3年に1度は貧血になっているので今までの経験上で5分ほど横になれば問題ないのだが既に人民どもが3列シートを占領して熟睡していやがる。仕方ないので無座の人民がいる乗降口で横になって回復を待つ。

本日の出費
項目 金額 備考
食費 5元
バス 1元 路線バス
合計 6元

2661次 硬座で蘭州→トルファン

xinjiang_0140830頃、蘭州に到着する。蘭州ではトルファン行きの切符を確保しなければならないのだが狙っていた2661次の切符は成都ではアクスまでの硬臥の切符しか販売していなかったので蘭州ではどうかと思い切符売場へ行くと硬座の切符を普通に販売していたのですぐに購入する。やはり中国だと発券システムが日本とは違い色々と不便なところが多い。

xinjiang_0152661次は1419発なのでそのまま待合室で待つ事にする。1400頃に改札が始まり乗車するがエアコン無しの非空調なので窓を開けようとしたら鍵がかけられていた。他の窓も少し開けて全て鍵がかけられており乗務員に窓開けるよういっても人民がゴミを投げ捨てるという理由で開錠してくれなかった。おかげで車内は既にサウナ状態。

列車が走り出しても暑いし窓が少ししか開けていなくても人民はゴミを普通に投げ捨てている。 まあ、さすがにビール瓶は投げ捨てる事はできなくなっていたが、はっきり言って窓に鍵をかけるのは乗客を人と思わず荷物扱いである。人民の民度の低さが招いた結果だろう。

本日の出費
項目 金額 備考
鉄道 100元 硬座 蘭州→トルファン
合計 100元